JP2002202247A - ガス検出装置 - Google Patents

ガス検出装置

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JP2002202247A
JP2002202247A JP2000402117A JP2000402117A JP2002202247A JP 2002202247 A JP2002202247 A JP 2002202247A JP 2000402117 A JP2000402117 A JP 2000402117A JP 2000402117 A JP2000402117 A JP 2000402117A JP 2002202247 A JP2002202247 A JP 2002202247A
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light
gas
light source
container
gas container
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JP2000402117A
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English (en)
Inventor
Masaya Nanami
雅也 名波
Toshiyuki Suzuki
敏之 鈴木
Masayuki Watanabe
政之 渡辺
Yukio Araki
幸雄 荒木
Takeshi Tsukamoto
威 塚本
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Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部応力による光源、受光器、光拡散体の相
対位置の変化を抑えてスペックルパターンの変化を抑
え、電気信号のドリフトを低減したガス検出を行う。 【解決手段】 ガス容器3には1塊の材料を用いる。ガ
ス容器3は拡散面11を通り分割した2つのブロック4
5a、45bを有する。一方のブロック45aには光源
5、受光器9の密閉容器29a、29bを収容する収容
凹部48,49を形成し、この収容凹部48,49内に
密閉容器29a、29bを収容固定する。また、ブロッ
ク45a、45bには2分割した拡散面11を形成す
る。これらブロック45a、45bを接合して球状の拡
散面11が形成できる。これにより、外部応力の影響を
受けず、光源5、受光器9、拡散面11の相対位置の変
化を抑えてスペックルパターンの変動が抑えられ、受光
器9の出力のドリフト(干渉ノイズ)を低減でき、測定
の高精度化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ吸収分光を
利用したガス検出装置に係り、特に目的とするガスの有
無の検知や濃度測定のためにガスを導入してレーザ光と
相互作用を行わせるガスセルを有するガス検出装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】レーザ吸収分光は、物質が固有の光波長
に対して大きな吸収をもつという性質を利用して、分析
などに用いられる分光技術の一種である。この技術をガ
ス分析の分野で応用することにより目的とするガスの検
出や濃度測定が可能となる。
【0003】従来のガス検出装置の光学系の一例を図4
に示す。この光学系はレーザ光源51、ガスセル52お
よび受光器53より構成される。ガスセル52は、通
常、ガスを収容するための容器54、ガス導入孔55と
ガス排出孔56、およびレーザ光57が通過するための
第一の窓58と第二の窓59より構成される。レーザ光
源51より出射したレーザ光57は第1の窓58から入
射し、容器54内部に収容されたガスでその一部が吸収
され、第二の窓59より出射して受光器53に達する。
レーザ光57の波長を被検出ガスの吸収波長付近で変化
させると図5のようなガス吸収曲線がみられる。この曲
線上で大きな吸収を示す波長になるべく近い波長のレー
ザ光を用いて、該レーザ光のガスによる吸収の度合い、
すなわち受光器53で受光するレーザ光の光量の変化量
を測ることでガス濃度(ガス検出を含む)を知ることが
できる。
【0004】ところで、実際にガスの濃度測定を行うと
様々な原因による誤差が生じるが、その中でもレーザ光
の干渉によって発生するドリフトによる誤差は絶対値も
大きくまた対策も難しい。具体的には、レーザ光がガス
セルの窓を透過するときや受光器内部の光学系を透過す
るときに多重反射が生じ、これが元のレーザ光と干渉
し、光強度の変化として現れる。この強度変動が吸収曲
線に畳重した場合、あたかも被検出ガスの濃度が変化し
たかのごとく観測されてしまう。
【0005】そこで、光学的な多重反射を極力避けるた
め、従来では図6に示すような工夫がされてきた。この
例ではウェッジ形状のガラス板の両面に反射防止膜61
を施したものをガスセル52の窓材に用いている。この
ようにすることで多重反射による干渉の影響を減らすこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガスセ
ル52で多重反射を抑えても、受光器53の部分で同様
の問題が生じる。例えば受光器53にフォトダイオード
(以後、PDという。)を使用した場合、PD容器の窓
とPD素子表面の間で多重反射が生じ、これが測定誤差
となってしまう。このように干渉が原因となる誤差は、
光学系のさまざまな場所で生じる可能性があるため、全
ての光学部品において干渉が起こらないように改善して
いくことは難しい。
【0007】そこで、本件発明者等は、測定に用いる光
の多重反射による測定誤差を抑えたガス検出装置を既に
出願している(特開平2000−206035号公
報)。
【0008】上記特開平2000−206035号公報
に開示されるガス検出装置71では、可干渉性を有する
レーザ光を拡散させて可干渉性を崩す光拡散体をガスセ
ル内部もしくは外部の光路に設けることにより、干渉が
原因となる光学的ノイズを低下させている。上記公報に
開示されるガス検出装置の一例として、図7に示すガス
検出装置71では、ガス導入孔72aとガス排出孔72
bを有した被検出ガスを収容するための容器72の形状
を球とし、この容器72の内壁面全面に反射型の光拡散
体73を形成し、容器72の壁面の外側に光源74と受
光器75を装着した構成となっている。
【0009】ところで、図7に示すガス検出装置71を
採用した場合、容器72の内壁面全面に光拡散体73が
形成されるので、光源74からの発散光が光拡散体73
によって拡散されると、微小な凹凸の粗い面からなる光
拡散体73の光拡散によってスペックルを生じる。この
スペックルは、上記のようなレーザ光等の干渉性の高い
光で光学的に粗い表面を照らすときに起こる無秩序に分
布した暗点と明点である。スペックルは、粗い表面の微
細部分で再放射される多くの無秩序な要素波が複雑に干
渉することにより形成される。
【0010】一般的に、レーザ光などのコヒーレント光
を光学的粗面に照明すると、照明された表面はレーザ光
を反射してスペックルパターンを生ずる。そして、上記
のように発生するスペックルパターンは、そのパターン
の状態が変化しなければ、測定誤差に影響を及ぼすこと
なく、正確なガス検出及びガス濃度測定が可能である。
【0011】しかしながら、容器72が外部応力等で変
形すると、容器72の壁面に形成された光拡散体73の
面も変形するため、スペックルパターンもゆっくりと動
いて変化してしまう。このスペックルパターンの変化
は、装置71の各所をネジ止めして設置する場合、装置
71に触れて容器72に僅かな歪みが生じても、同様に
起こる現象である。
【0012】具体的に、容器72に光源74及び受光器
75を装着するにあたって、容器72に対する光源74
と受光器75の接触面積が狭いと、その分だけ外部応力
による歪みも大きくなり、光源74と受光器75及び光
拡散体73の相互の相対位置が変化してスペックルパタ
ーンに変化が生じてしまう。そして、上記のように外部
応力によってスペックルパターンがゆっくりと動いて変
化すると、受光器75の受光量に応じた電気信号にドリ
フトが生じ、このドリフトによって測定誤差を招き、正
確なガス検出が行えないという問題が生じる。
【0013】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであり、外部応力による光源、受光器、光拡
散体の相対位置の変化を抑えてスペックルパターンの変
化を抑え、電気信号のドリフトを低減してガス検出を行
うことができるガス検出装置を提供することを目的とし
ている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明に係るガス検出装置は、被検出ガス
を収容するためのガス容器3と、該ガス容器に光を入射
する光源5と、前記光を拡散するように前記ガス容器の
内壁面の少なくとも一部に形成された光拡散面11と、
前記光源からの光の入射に伴う前記ガス容器からの光を
受光する受光器9とを備え、該受光器が受光する受光量
に基づいて前記被検出ガスの有無や濃度を検出するガス
検出装置において、前記ガス容器3を1塊の材料を用い
て前記拡散面11を有するよう形成し、該ガス容器3内
に前記光源5、及び受光器9を一体的に固定配置してな
ることを特徴とする。
【0015】請求項2に係るガス検出装置は、前記ガス
容器3には、前記光源5及び受光器9を収容、固定する
ための収容凹部48,49が溝形成された構成である。
【0016】請求項3に係るガス検出装置は、前記ガス
容器3は、前記光拡散面11を2分割する分割面41
c,45cが形成された一対のブロック41a、41
b,45a、45bからなる構成である。
【0017】請求項4に係るガス検出装置は、前記一対
のブロック41a、41bのうち少なくとも一方の分割
面41c上に、前記光源5及び受光器9を収容、固定す
るための収容凹部48,49が溝形成されてなる。
【0018】請求項5に係るガス検出装置は、前記ガス
容器3は、前記光拡散面11を2分割する分割面45c
が形成された一対のブロック45a、45bからなり、
前記一方のブロック45aには、前記光源5及び受光器
9を収容、固定するための収容凹部48,49が溝形成
されてなる。
【0019】請求項6に係るガス検出装置は、前記光源
5、及び受光器9は、それぞれ内部の光学素子をパッケ
ージした密閉容器29a,29bを備え、前記収容凹部
48,49に前記密閉容器29a、29bを密着固定し
てなる。
【0020】上記構成のガス検出装置は、ガス容器3が
1塊の材料で拡散面11を形成し、光源5と受光器9が
一体的に固定配置されてなるため、光源5、拡散面1
1、受光器9の相対位置が固定でき、外部応力の影響を
受けにくくなりスペックルパターンの変動を抑えること
ができる。これにより、受光器9の出力にドリフト(干
渉ノイズ)が低減し、従来よりも正確なガス検出及び濃
度測定を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。図1は、本発明のガス検出装置1の基本構成を示す
概要図である。図示のガス検出装置1は、ガス容器3、
光源5、受光器9を備えて概略構成される。ガス容器3
は、剛性を有する一種類の硬質材料の一塊を用いて形成
されている。このガス容器3の内部には、微小な凹凸面
からなる光拡散面11が形成されている。このガス容器
3内部には、光拡散面11に向いて光源5、受光器9が
配置固定される。また、ガス容器3には、被検出ガスを
導入するためのガス導入口13と、被検出ガスをガス容
器3から排出するためのガス排出口15とが設けられて
いる。
【0022】このように、本発明は、ガス容器3内部に
光拡散面11を形成し、且つ、このガス容器3内部に光
源5、受光器9を一体的に配置して、これら光源5、光
拡散面11、受光器9の相互位置を固定保持した構成を
前提としている。以下、本発明の各実施形態を説明す
る。
【0023】図2は本発明によるガス検出装置の第1実
施の形態を示す分解斜視図である。ガス容器3は、被検
出ガスが収容される所定形状の空間からなるガスセルと
して構成されている。ガス容器3は、剛性を有する1種
類の硬質材料、例えば真鍮、アルミ、鉄、スーパーイン
バー等の金属、ガラス、セラミックスを被検出ガスの種
類に応じて使用している。具体的には、例えば二酸化炭
素(CO2 )、メタン(CH4 )、亜酸化窒素(N
2 O)などのように腐食性の無いガスに対しては金属製
が好ましく、アンモニア(NH3 )や塩化水素(HC
l)などのように腐食性が強いガスに対してはガラス製
が好ましい。
【0024】ガス容器3は、上述した剛性を有する一種
類の硬質材料からなり、互いの面が直角をなす六面体の
ブロックの内部に形成され、例えば球状などの所定形状
の内壁面を有している。図示の例では、ガス容器3が直
方体のブロック41の内部に形成される。直方体のブロ
ック41は、中心位置で対称に2分割されている。この
2分割された分割ブロック41a,41bの分割面41
c,41cには、例えば旋盤やフライス加工により半球
面状にくり抜かれた凹部42(42a,42b)が形成
されている。
【0025】各凹部42a,42bの表面には、微小な
凹凸面からなる光拡散面11が形成されている。ガス容
器3の内壁面となる光拡散面11は、例えば凹部42の
表面に放電加工やホーニング処理を施して梨子地状に形
成される。この他、光拡散面11は、アルミやステンレ
スなどの金属や、ガラス等の反射性とされた表面をフロ
スト状に仕上げたものや、これらの表面にアルミや金を
蒸着したもの、もしくは反射率の大きな粉末(ポリテト
ラフロロエチレン,硫酸バリウム,硫黄等)を塗布した
ものが利用できる。
【0026】そして、各分割ブロック41a、41bに
は、凹部42の中心位置である分割面41c部分にそれ
ぞれ、光源5、受光器9を収容するための収容凹部4
8,49が形成される。光源5、受光器9は、それぞれ
内部の光学部品等を収容して密閉容器内29a,29b
にパッケージされており、収容凹部48,49は、各密
閉容器29a,29bの外径(長さ、幅、高さ)に適合
して形成されている。
【0027】一方の分割ブロック41bには、この分割
ブロック41bの外周に沿って溝を形成し、Oリング等
のシール部材(不図示)が装着される。そして、これら
分割ブロック41a、41bは、複数個の取付穴にボル
ト、ナット等を用いて互いに固定される。これにより、
ブロック41の内部に球状の気密空間からなるガス容器
3が形成される。なお、固定方法は、取付穴やボルト、
ネジに限定されず他の固定方法を用いてもよい。
【0028】分割ブロック41a,41bには、ガス容
器3に被検出ガスを導入するためのガス導入管13と、
被検出ガスをガス容器3から排出するためのガス排出管
15とがガス容器3に連通して設けられている。これに
より、ガス容器3の内部には、一定量の被検出ガスがガ
ス導入管13より導入され収容される。ガス容器3の内
部に収容された被検出ガスの検出及び濃度測定が終了し
た場合には、ガス容器3内部の被検出ガスがガス排出管
15から排出された後、次の検出及び濃度測定の対象と
なる被検出ガスがガス導入管13より導入され、ガス置
換が行われる。
【0029】光源5からの発散光は、ガス容器3の内部
に入射される。光源5は、半導体レーザ(LD)を採用
したレーザ光源として構成され、半導体レーザ(L
D)、電子冷却素子、参照用ガスセル、参照用受光器が
密閉容器29a内に収容されたユニット構造となってい
る。電子冷却素子は、その上に配設される半導体レーザ
を正確に温度制御するためのものである。また、参照用
ガスセル及び参照用受光器は、半導体レーザからの後方
光を利用して半導体レーザの発振波長を被検出ガスの吸
収スペクトルの中心波長に合わせるためのものである。
【0030】上記光源5の密閉容器29aは、収容凹部
48に対してガラス等の窓部31aがガス容器3の内部
を望むように密着固定される。これにより、光源5は、
コリメートレンズや光アイソレータなどの部品を要さ
ず、半導体レーザ21の素子両端面から発散光を出射
し、前方光が窓部31を介してガス容器3の内部に発散
光として照射される。
【0031】なお、窓部31aは、半導体レーザ21か
ら出射されるレーザ光の透過に伴う多重反射を防ぐよう
に構成され、例えばウエッジ形状のガラス板の両面に反
射防止膜を施したものが採用されることが好ましい。
【0032】受光器9は、例えばフォトダイオードで構
成され、密閉容器29bはガラス等の窓部31bがガス
容器3内部を望むように収容凹部49に密着固定され
る。この受光器9の配置は、光源5からの直接光を受け
ない範囲に配されている。受光器9では、光源5から発
散光が出射されると、この発散光が被検出ガスを収容し
たガス容器3の光拡散面11で拡散された拡散光を受光
し、その受光量に応じた電気信号を出力する。
【0033】上記構成によるガス検出装置1では、ガス
導入孔13からガス容器3の内部に被検出ガスが収容さ
れた状態で光源5が駆動されると、光源5からの発散光
(レーザ光の直接光)がガス容器3の内部に照射され
る。この発散光は、ガス容器3の内壁面にある光拡散面
11によって様々に拡散される。さらに、拡散されたレ
ーザ光は、ガス容器3の内部で複数回反射する。そし
て、複数回の反射により様々な経路を経たレーザ光は、
受光器9により受光される。受光器9では、受光量に応
じた電気信号を出力する。
【0034】ガス容器3の内部にて光源5から受光器9
に至るレーザ光は、被検出ガスに吸収される。これによ
り、受光器9では、受光量が変化して出力する電気信号
にレベル変動が生じる。即ち、電気信号のレベル変動に
よりガスの有無が検出され、且つ、レベル差によりガス
の濃度が検出されることとなる。
【0035】光源5からの発散光は、光拡散面11での
複数回の反射によって受光器9に達する際には入射した
発散光が積分されて受光強度が大きくなりS/Nが良好
となる。さらに、ガス容器3の内部にて、被検出ガスと
レーザ光の相互作用長が長くなるためガスによるレーザ
光の吸収の割合が大きくなる。加えて、光源5及び受光
器9は、ガス容器3と一体化され、ガス容器3を構成す
るブロック41内の収容凹部48,49に密着固定さ
れ、光源5、光拡散面11、受光器9は、互いの位置関
係がずれることなく強固に固定保持することができる。
これにより、外部応力によりガス容器3が変形すること
なく、変形によって生じるスペックルパターンの変動を
抑えることができる。その結果、受光器9が出力する受
光量に応じた電気信号のドリフトを低減でき、ガスの有
無および濃度測定の検出精度の向上を図ることができ
る。
【0036】以上の構成により干渉が原因となる光学的
ノイズは極めて小さくなるため、受光器では被検出ガス
の光吸収による光強度変化だけが受光でき、安定なガス
検出及び濃度測定が可能となる。
【0037】上記第1実施の形態では、各分割ブロック
41a、41bの分割面41c、41c部分にそれぞれ
収容凹部48,49を形成した。これに限らず、一方の
分割ブロックにのみ収容凹部48,49を形成し、光源
5,受光器9を収容する構成にもできる。この際、収容
凹部48,49は、収容する光源5,受光器9が光拡散
面11(凹部42a、42b)の中心位置を向くよう分
割面41cに対して所定の傾斜角度を有した凹部を形成
してもよい。
【0038】次に、第2実施の形態について説明する。
図3は本発明によるガス検出装置の第2実施の形態の概
略を示す平面図である。この第2実施形態において前述
した第1実施形態と同一の構成部には同一の符号を附し
てある。なお、同図は密閉容器29a,29bのみ断面
としてある。上記第1実施の形態におけるガス容器3
は、直方体のブロック41を球状の光拡散面11の中央
で2分割し、分割面41c、41c部分にそれぞれ光源
5、受光器9の収容凹部48,49を設けた構成とし
た。これに対して、第2実施形態は、収容凹部48,4
9を一方のブロックのみに設けた構成である。なお、図
3において、図2と同等の構成要素には同一番号を付
し、第1実施の形態と相違するガス容器3の構成につい
てのみ説明する。
【0039】図3に示すガス容器3は、例えば真鍮、ア
ルミ、鉄、スーパーインバー等の金属、ガラス、セラミ
ックス等の剛性を有する1種類の硬質材料からなる直方
体のブロック45の内部に球状に形成される。さらに説
明すると、直方体のブロック45は、光源5,受光器9
の収容凹部48,49を備えたブロック45aと、この
ブロック45aに接合されるブロック45bからなる。
これらブロック45a、45bは、ガス容器3の内壁面
となる光拡散面11を中央から2分割してなる。図示の
ように、ブロック45b側の形状が三角柱となるよう分
割される。分割された各ブロック45a,45bには、
接合面45c,45c側から、例えば旋盤やフライス加
工により半球面状にくり抜かれた凹部42(42a,4
2b)が形成される。
【0040】各凹部42a,42bの表面には、微小な
凹凸面からなる光拡散面11が形成されている。ガス容
器3の内壁面となる光拡散面11は、例えば凹部42の
表面に放電加工やホーニング処理を施して梨子地状に形
成される。この他、光拡散面11は、アルミやステンレ
スなどの金属や、ガラス等の反射性とされた表面をフロ
スト状に仕上げたものや、これらの表面にアルミや金を
蒸着したもの、もしくは反射率の大きな粉末(ポリテト
ラフロロエチレン,硫酸バリウム,硫黄等)を塗布した
ものが利用できる。
【0041】一方のブロック45aには、凹部42aの
外縁部の2カ所に光源5,及び受光器9の密閉容器29
a、29bを収容する収容凹部48,49が形成されて
いる。この収容凹部48,49は、ブロック45aの一
面(図示の上面)側からの切削により溝状に形成され
る。
【0042】光源5は、半導体レーザ(LD)を採用し
たレーザ光源として構成され、半導体レーザ(LD)2
1、電子冷却素子23、参照用ガスセル25、参照用受
光器27が密閉容器29a内に収容されたユニット構造
となっている。電子冷却素子23は、その上に配設され
る半導体レーザ21を正確に温度制御するためのもので
ある。また、参照用ガスセル25及び参照用受光器27
は、半導体レーザ21からの後方光を利用して半導体レ
ーザ21の発振波長を被検出ガスの吸収スペクトルの中
心波長に合わせるためのものである。上記光源5の内部
構成は、第1実施形態と同様のものである。
【0043】上記光源5の密閉容器29aは、収容凹部
48に対してガラス等の窓部31aがガス容器3の内部
を望むように密着固定される。これにより、光源5は、
コリメートレンズや光アイソレータなどの部品を要さ
ず、半導体レーザ21の素子両端面から発散光を出射
し、前方光が窓部31を介してガス容器3の内部に発散
光として照射される。
【0044】受光器9は、例えばフォトダイオード9a
で構成され、密閉容器29bは、ガラス等の窓部31b
がガス容器3内部を望むように収容凹部49に密着固定
される。この受光器9の配置は、光源5からの直接光を
受けない範囲に配されている。
【0045】ブロック45bには、ガス容器3に被検出
ガスを導入するためのガス導入管13と、被検出ガスを
ガス容器3から排出するためのガス排出管15とがガス
容器3に連通して設けられている。
【0046】ブロック45a側には、凹部42aの周囲
に沿ってこの凹部42aを取り囲むように溝を形成しO
リング等のシール部材(不図示)を装着する。この実施
形態では、第1の実施形態と異なり、ブロック45a、
45bの切断位置(接合面45c)が光源5、及び受光
器9の配置位置上にない構成である。これによりシール
部材の外径は凹部42aに沿った最小径にできるととも
に、ガス容器3内部の気密をより向上させることができ
る。
【0047】ブロック45a、45bの分割面45c側
の外周部分には複数箇所に貫通穴、ネジ穴等を形成しボ
ルト、ナット(不図示)等で互いが固定される。これに
より、ブロック45の内部に球状の気密空間からなるガ
ス容器3が形成される。なお、固定方法は、取付穴やボ
ルト、ネジに限定されず他の固定方法を用いてもよい。
【0048】上記のガス検出装置1では、1種類の硬質
材料を用いた一塊のブロック45aに光源5と、受光器
9を一体化し、ガス容器3との相対位置を固定保持して
いる。ブロック45aだけで光源5と受光器9を一体的
に固定でき、第1実施形態に比してより強固な固定が可
能となり、外部応力の影響を受けにくくなりスペックル
パターンの変動をより抑えることができる。その結果、
受光器9が出力する受光量に応じた電気信号のドリフト
(干渉ノイズ)がさらに低減化できるので、より正確な
ガス検出及び濃度測定を行うことができる。
【0049】ところで、上記各実施形態のガス検出装置
1では、2分割された分割ブロック45a,45bの内
部に形成されるガス容器3の形状を対称形状の凹部42
a,42bの突き合わせからなる球としたが、ガス容器
3は内壁面の少なくとも一部を反射型の光拡散面11と
すれば、球に限定されるものではなく、例えば楕円体、
長円体、円錐体等の形状からなる凹部を2分割された分
割ブロックに対称形状に形成して突き合わせることによ
りその形状のガス容器を形成するようにしてもよい。
【0050】さらに、上記各実施形態ではガス検出装置
1では、光源5から出射してガス容器3の内部で拡散さ
れたレーザ光を受光する受光器9を単一として図示して
説明したが、光源5からの発散光を直接受けない部位に
複数の受光器9を設けて検出精度の向上を図るようにし
てもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明に係るガス検出装置によれば、ガ
ス容器を1塊の材料で拡散面を形成し、光源と受光器を
ガス容器内部に一体的に固定配置されてなるため、光
源、拡散面、受光器の相対位置の変化を抑えて、外部応
力の影響を受けにくくなりスペックルパターンの変動を
抑えることができる。これにより、受光器が出力する受
光量のドリフト(干渉ノイズ)を低減化でき、従来より
も正確なガス検出及び濃度測定を行うことができる。ま
た、ガス容器に対する光源及び受光器の固定は、ガス容
器に収容凹部を溝形成し、光源、受光器を収容して簡単
に固定できる。また、ガス容器は、一対のブロックに分
割し、このブロックは光拡散面を2分割する位置で分割
することにより、光拡散面を容易に形成できる。このブ
ロック化されたガス容器に対する光源、受光器の固定
は、ブロックの分割面上に、収容凹部を溝形成して容易
に行える。また、一対のブロックは光拡散面を2分割し
て形成し、一方のブロックに光源及び受光器を収容、固
定する収容凹部を溝形成した構成とすれば、この一方の
ブロックに光源、受光器、光拡散面の相互位置をより強
固に固定配置できる。なお、光源、及び受光器は、それ
ぞれ内部の光学素子をパッケージした密閉容器を備え、
収容凹部にこの密閉容器を密着固定した構成としてもよ
く、光源と受光器の収容、固定を容易化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス検出装置の基本構成を示す断
面図
【図2】本発明によるガス検出装置の第1実施の形態を
示す分解斜視図
【図3】本発明によるガス検出装置の第2実施の形態を
示す平面図
【図4】従来のガス検出装置の光学系の一例を示す図
【図5】ガス吸収曲線を示す図
【図6】従来のガス検出装置の構成を示す図
【図7】従来のガス検出装置の他の構成を示す図
【符号の説明】
1…ガス検出装置、3…ガス容器、5…光源、9…受光
器、11…光拡散面、29a、29b…密閉容器、4
1,45…ブロック、41c,45c…分割面、42
(42a,42b)…凹部、43…溝、44…シール部
材、48,49…収容凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 政之 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 (72)発明者 荒木 幸雄 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 (72)発明者 塚本 威 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 Fターム(参考) 2G057 AA01 AB04 AB06 AC03 BA01 BB01 BB08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出ガスを収容するためのガス容器
    (3)と、該ガス容器に光を入射する光源(5)と、前
    記光を拡散するように前記ガス容器の内壁面の少なくと
    も一部に形成された光拡散面(11)と、前記光源から
    の光の入射に伴う前記ガス容器からの光を受光する受光
    器(9)とを備え、該受光器が受光する受光量に基づい
    て前記被検出ガスの有無や濃度を検出するガス検出装置
    において、 前記ガス容器を1塊の材料を用いて前記拡散面を有する
    よう形成し、該ガス容器内に前記光源、及び受光器を一
    体的に固定配置してなることを特徴とするガス検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ガス容器(3)には、前記光源
    (5)及び受光器(9)を収容、固定するための収容凹
    部(48,49)が溝形成されてなる請求項1記載のガ
    ス検出装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス容器(3)は、前記光拡散面
    (11)を2分割する分割面(41c,45c)が形成
    された一対のブロック(41a、41b),(45a、
    45b)からなる請求項1,2のいずれかに記載のガス
    検出装置。
  4. 【請求項4】 前記一対のブロック(41a、41b)
    のうち少なくとも一方の分割面(41c)上に、前記光
    源(5)及び受光器(9)を収容、固定するための収容
    凹部(48,49)が溝形成されてなる請求項3記載の
    ガス検出装置。
  5. 【請求項5】 前記ガス容器(3)は、前記光拡散面
    (11)を2分割する分割面(45c)が形成された一
    対のブロック(45a、45b)からなり、 前記一方のブロック(45a)には、前記光源(5)及
    び受光器(9)を収容、固定するための収容凹部(4
    8,49)が溝形成された請求項1記載のガス検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記光源(5)、及び受光器(9)は、
    それぞれ内部の光学素子をパッケージした密閉容器(2
    9a,29b)を備え、 前記収容凹部(48,49)に前記密閉容器を密着固定
    してなる請求項2,4,5のいずれかに記載のガス検出
    装置。
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JP2005106522A (ja) * 2003-09-29 2005-04-21 Anritsu Corp ガスセル、ガスセル製造治具及びガスセルの製造方法並びに半導体レーザモジュール
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ITUB20169954A1 (it) * 2016-01-13 2017-07-13 L Pro S R L Gruppo e metodo di misura del contenuto di gas in contenitori chiusi e linea di riempimento e/o confezionamento automatico impiegante tale gruppo

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