JP2002202124A - 画像計測方法及び画像計測プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像計測方法及び画像計測プログラムを記録した記録媒体

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JP2002202124A
JP2002202124A JP2000400288A JP2000400288A JP2002202124A JP 2002202124 A JP2002202124 A JP 2002202124A JP 2000400288 A JP2000400288 A JP 2000400288A JP 2000400288 A JP2000400288 A JP 2000400288A JP 2002202124 A JP2002202124 A JP 2002202124A
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演亮 秋山
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毅 西村
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】計測の生産性を高めたバンドル調整法による画
像計測方法及び画像計測プログラムを提供する。 【解決手段】可動撮像機により異なる位置・姿勢から基
準視標群と3以上の識別視標を共通に写し込み且つ非共
通の識別視標が含まれる第1及び第2画像を撮影し、両
画像の撮影位置及び姿勢と前記3以上の識別視標の三次
元座標を算出する。撮像機を移動させ、第n画像(nは3
以上)と、第(n-1)画像内の座標算出済の3以上の識別
視標と座標未算出の識別視標を共通に写し込み且つ第(n
-1)画像と非共通の識別視標が含まれる位置・姿勢で撮
影し、第(n-1)及び第n画像から第n画像の撮影位置及び
姿勢と前記座標未算出の識別視標の三次元座標とを算出
するサイクルを繰返し、全識別視標の三次元座標を算出
する。更に、全識別視標の三次元座標の算出値に基づく
バンドル調整により、三次元座標の計測精度を上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は画像計測方法及び画
像計測プログラムを記録した記録媒体に関し、とくに計
測対象上の複数の計測部位の三次元座標を該計測対象の
複数の画像により計測する画像計測方法及び画像計測プ
ログラムを記録した記録媒体に関する。本発明は、トン
ネル内やその周辺の岩盤、地下に開削・掘削された岩
盤、土質や覆工壁面、支保構造物、地下構造物、斜面、
地表露頭、盛土、ダム、地上構造物といった様々な計測
対象上の計測部位の三次元座標計測又は変位計測に利用
することができる。
【0002】
【従来の技術】各種土木構造物の施工に当たっては、設
計値や設計方法が妥当であったかの考察や安全管理のた
めに、地盤や土木構造物上の様々な対象点の三次元座標
や三次元変位の計測(以下、三次元計測ということがあ
る。)が行われる。例えば三次元変位の計測は、地盤や
構造物の経時的挙動を明らかにするために重要である。
トンネル工事におけるNATM工法(New Austrian Tunnell
ing Method)を例に挙げると、坑内観察調査、壁面の相
対変位及び天端沈下の計測等、又は地中変位の計測等
は、A或いはB計測等と称され、トンネルと周辺地山の
安定、施工法の改善、更には地表面沈下や近接構造物へ
の影響を検討するためのものとして必須の項目になって
いる。更に、市街地でのトンネルの施工では、地上の構
造物への影響をも考慮する必要があり、地下だけではな
く地上の構造物の変位計測も重要なものとなる場合が多
い。
【0003】また、山留め工事や擁壁の工事でも山留め
壁や擁壁の三次元計測も盛んに行われており、道路盛土
工事における盛土の変形や地盤の沈下などの変位、或い
はダム施工時の構造物の変位計測など、土木工事におけ
る調査、設計、施工及び管理における変位計測の例を数
多く挙げることができる。従来、これら三次元計測に
は、対象点の高度角及び水平角を測定する測量機械であ
るセオドライトを用いる方法、光波測距器を用いて対象
点までの距離を実測する方法、対象となる岩盤に伸縮計
及び傾斜計を埋め込み岩盤の伸縮及び傾斜を直接的に計
測する方法等が採用されている。
【0004】しかしながら、セオドライト又は光波測距
器を用いる方法は、使用機器自体が高価な上、広範囲に
存在する多数の対象点の三次元座標や変位を計測しよう
とする場合、必要となる計測作業に多大な手間及び時間
を要するという問題がある。また、伸縮計及び傾斜計を
埋め込む方法においても、多数の対象点が広範囲に存在
する場合、これらの対象点の夫々に伸縮計及び傾斜計を
埋め込むという煩雑な準備作業が必要であり、またその
後のメンテナンスに多大の手間を要し、経済的及び人的
な負担が大きいという問題がある。
【0005】このような従来方法に対し、計測対象の画
像を撮影して該計測対象上の計測部位の三次元座標や変
位を写真測量する技術が注目されている。写真測量は、
図9に示すように、対象点Pと撮像面上の像点pとカメ
ラの撮像中心(原点)Oとの3点が一本の直線上に存在
するという幾何学的原理に基づくものである。同図に示
すように、地上座標系における対象点Pの三次元座標を
(X,Y,Z)、地上座標系におけるカメラ中心Oの三次元座
標を(X0,Y0,Z0)、撮像機の焦点距離をc、カメラ座標
系における撮像機のx軸、y軸及びz軸の回りの回転角度
をω、φ、κ、カメラ座標系における像点pの三次元座
標を(x,y,-c)とした場合、前記幾何学的原理は式(1)
〜(3)で示す共線条件式として表すことができる。なお
同図では、地上座標系における像点pの三次元座標を
(Xp,Yp,Zp)としている。
【0006】また、撮像機の焦点距離、主点位置、レン
ズ歪(lens distortion)等を考慮する場合は、式(1)、
(2)の共線条件式を変形して式(4)及び(5)とすることが
できる。式(4)及び(5)におけるΔx、Δyは、焦点距離、
主点位置、レンズ歪係数により定まる補正項である。共
線条件式(4)及び(5)を用いれば、撮像機として内部構造
(レンズ歪等)が不明の市販のものを使用しても、計測
点の3次元座標を高精度に計測できる利点が生じる。即
ち、あらかじめ使用するデジタルカメの内部構造を求め
ておく較正作業を行わなくても済み、カメラ機器に関す
るコストおよび作業性および較正作業にかかるコストを
削減することができる。
【0007】共線条件式(1)及び(2)はカメラ位置(X0,Y
0,Z0)及びカメラ角度(ω,φ,κ)の6つの未知数(外
部標定要素)を含む。一般的な写真測量では、測量等で
求めた既知三次元座標(X,Y,Z)の複数の対象点P(以
下、基準点ということがある。)に視標を設置して写真
に写し込み、撮像面上における視標の像点pの二次元座
標(x,y)を計測することにより、共線条件式における
未知数を標定する。2台のカメラによる写真測量では、
1つの視標に対し2つの像点p1、p2の座標が与えられ
るので、原理的には1枚の写真の中に3点の視標があれ
ば共線条件式(1)及び(2)の6つの未知数を標定できる。
共線条件式(4)及び(5)を用いる場合は、カメラ位置
(X0,Y0,Z0)及びカメラ角度(ω,φ,κ)に加えて焦点
距離、主点位置、レンズ歪係数等が未知数(内部標定要
素)であるため、未知数の標定に更に多くの基準点を必
要とする。共線条件式における未知数が標定できれば、
撮像面上における任意点(以下、計測点ということがあ
る。)の二次元座標を共線条件式へ代入することによ
り、その計測点に対応する地上座標系の三次元座標を算
出することができる(前方交会法)。
【0008】
【数1】
【0009】但し、基準点の三次元座標(X,Y,Z)や視
標像pの二次元座標(x,y)には誤差が含まれるので、
実際には必要な数以上の視標を設け、最小二乗法により
未知数標定の精度を高める必要がある。この場合、単独
の写真毎に未知数を標定する方法(単写真標定)ではな
く、図10に示すように、複数の写真の標定を最小二乗
法によって同時に解くバンドル調整法が開発されてい
る。
【0010】バンドル調整法では、基準点及び計測点の
三次元座標、カメラ中心の三次元座標、及びカメラ角度
の真値を各々の近似値(X',Y',Z')(X'0,Y'0,Z'0)及
び(ω',φ',κ')に補正量を加えたもの(X'+ΔX,Y'
+ΔY,Z'+ΔZ)、(X'0+ΔX 0,Y'0+ΔY0,Z'0+ΔZ0
及び(ω'+Δω,φ'+Δφ,κ'+Δκ)とし、基準点
及び計測点に設けた視標の像点の二次元座標の真値をそ
の計測値(x',y')に誤差を加えたもの(x'+Δx,y'+
Δy)とする。補正量を加えた近似値と誤差を含む計測
値とを複数の写真の共線条件式(式(1)及び(2))に代入
し、複数の共線条件式をテーラー展開により線形化した
上で、各補正量(ΔX,ΔY,ΔZ)、(ΔX0,ΔY0
Z0)、(Δω,Δφ,Δκ)及び誤差(Δx,Δy)を最小
にする解を逐次繰り返し法(逐次近似解法)の収束解と
して求める。共線条件式(4)及び(5)を用いたバンドル調
整法により、レンズ歪係数等の補正量を最小にする解を
求めることもできる。
【0011】このようにバンドル調整法では、共線条件
式の未知数(カメラ中心の三次元座標、カメラ角度、レ
ンズ歪係数等)のみでなく、計測点の三次元座標(X,Y,
Z)をも未知数として同時に解くことができる。バンド
ル調整法によれば、通常要求される計測精度である1/2
0,000〜1/50,000(長さ10mに対し200〜500μmの誤
差)以上の高精度計測が可能であり、簡単な作業でしか
も低コストでの高精度計測が期待できる。また、計測点
の対地三次元座標を計測する必要がない場合、例えば計
測点間の距離等を求めれば足りる場合は、測量等により
正確に三次元座標が求められた基準点は必要ではなく、
基準点のない多数の計測点を様々な地点から様々な角度
で撮影した複数の写真によるバンドル調整法も開発され
ている(秋本圭一・服部進著「画像計測の基礎」岡山職
業能力開発短期大学校紀要、第11号、1997年3月)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、バンドル調整
法により共線条件式を解くためには、線形化のための初
期値として、少なくともカメラ中心の三次元座標、及び
カメラ角度の近似値を求める必要がある。従来のバンド
ル調整法では、写真毎に撮影時の撮像機の位置及び姿勢
(X0,Y0,Z0,ω,φ,κ)を手作業で求めて概略値を記録
し、その概略値をバンドル調整法の近似値(初期値)と
して用いている。但し、この写真毎の撮像位置及び姿勢
の概略値を求める作業は非常に煩雑であり、多くの時間
と労力を必要とするため、バンドル調整法による計測作
業の生産性向上の妨げとなり、また計測誤差の原因の一
因となっていた。
【0013】また、計測対象が大きくなり又は曲面が複
雑になると計測点の数が多くなり、バンドル調整法の対
象となる写真の数も多くなるので、各写真における計測
点視標の像点の二次元座標の同定に時間がかかり、誤り
の原因となり易い問題点もある。例えば曲面を持った複
雑な船舶ブロックを計測対象とする場合は、計測点の数
が300〜500となることもしばしばであり、写真の枚数は
100枚以上、写真に写し込まれた計測点の像の数は3000
〜5000以上に達する。このような多数の写真における計
測点視標の像点の同定は非常に煩雑であり、ただ2点の
像点の番号を互いに付け間違っただけで調整計算が発散
してしまうことも経験されていた。バンドル調整法の生
産性を高めて実用化を図るため、撮影位置及び姿勢の概
略値や各画像における視標像の二次元座標を簡単に検出
できる方法の開発が望まれていた。
【0014】そこで本発明の目的は、計測の生産性を高
めたバンドル調整法による画像計測方法及び画像計測プ
ログラムを提供するにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1の流れ図及び図7を
参照するに、本発明の画像計測方法は、計測対象1上の
複数の計測部位2にそれぞれ相互識別可能な識別視標Ta
を取り付け;前記対象1上又は近傍の基準位置5に所定
相互間隔Lの基準視標群Tbを固定し;可動撮像機10によ
り異なる位置及び/又は姿勢(以下、位置・姿勢と表す
ことがある。)から基準視標群Tbと3以上の識別視標Ta
とが共通に写り込み且つ非共通の識別視標Taが含まれる
第1画像Ig1及び第2画像Ig2を撮影し;第1及び第2画
像Ig1、Ig2内の視標Ta、Tbの像の二次元座標と基準視標
群Tbの所定相互間隔Lとから基準位置5を原点とする座
標系における第1及び第2画像Ig1、Ig2の撮影位置及び
姿勢と前記3以上の識別視標Taの三次元座標とを算出
し;撮像機10を移動して第n画像Ign(nは3以上の自
然数)を、第n画像Ign内に第(n−1)画像Ig(n-1)
の座標算出済の3以上の識別視標Taと座標未算出の識別
視標Taとが共通に写り込み且つ第(n−1)画像Ig
(n-1)と非共通の識別視標Taが含まれる位置・姿勢で撮
影し;第(n−1)及び第n画像Ig(n-1)、Ign内の視標
Taの像の二次元座標と前記座標算出済視標Taの三次元座
標とから前記座標系における第n画像Ignの撮影位置及
び姿勢と前記座標未算出の識別視標Taの三次元座標とを
算出し;前記撮像機10の移動から前記座標未算出視標Ta
の三次元座標の算出までのサイクルを繰返すことにより
全ての識別視標Taの三次元座標を算出し;全画像Ig1、I
g2……Ig(n-1)、Ign……内の視標Taの像の二次元座標と
全画像Ig1、Ig2……Ig(n-1)、Ign……の撮影位置及び姿
勢と全識別視標Taの三次元座標の算出値とに基づくバン
ドル調整により前記計測部位2の三次元座標を計測して
なるものである。
【0016】好ましくは、計測部位2の三次元座標の計
測を経時的に繰り返し、各計測時における計測部位2の
相互間の距離を求め、距離の経時的偏差を算出すること
により計測部位2の変位を計測する。更に好ましくは、
基準位置5の対地三次元座標を測量し、各識別視標Taの
対地座標系における三次元座標を算出し、計測部位2の
対地三次元座標を計測する。この場合は、計測部位2の
三次元座標の計測を経時的に繰り返し、計測部位2毎の
対地三次元座標の経時的偏差を算出することにより計測
部位2の変位を計測することができる。
【0017】また、図1の流れ図を参照するに、本発明
の画像計測プログラムを記録した記録媒体は、計測対象
1上の複数の計測部位2の三次元座標を該計測対象1の
画像により計測する画像計測プログラムを記録した記録
媒体であって、計測対象1上又は近傍の基準位置5に固
定した所定相互間隔Lの基準視標群Tbと前記複数の計測
部位2にそれぞれ取り付けた相互識別可能な識別視標Ta
の3以上とが共通に写り込み且つ非共通の識別視標Taが
含まれる異なる撮影位置・姿勢から撮影した第1画像及
び第2画像Ig1、Ig2を入力し、第1及び第2画像Ig1、I
g2内の視標Ta、Tbの像の二次元座標と基準視標群Tbの所
定相互間隔Lとから基準位置5を原点とする座標系にお
ける第1及び第2画像Ig1、Ig2の撮影位置及び姿勢と前
記3以上の識別視標Taの三次元座標とを算出し、第(n
−1)画像Ig(n-1)(nは3以上の自然数)内の座標算
出済の3以上の識別視標Taと座標未算出の識別視標Taと
が共通に写り込み且つ第(n−1)画像Ig(n-1)と非共
通の識別視標Taが含まれる位置・姿勢で撮影した第n画
像Ignを入力し、第(n−1)及び第n画像Ig(n-1)、Ig
n内の視標Taの像の二次元座標と前記座標算出済視標Ta
の三次元座標とから前記座標系における第n画像Ign
撮影位置及び姿勢と前記座標未算出の識別視標Taの三次
元座標とを算出し、前記第n画像Ignの入力から前記座
標未算出視標Taの三次元座標の算出までのサイクルを繰
返すことにより全ての識別視標Taの三次元座標を算出
し、全画像Ig1、Ig2……Ig(n-1)、Ign……内の視標Taの
像の二次元座標と全画像Ig1、Ig2……Ig(n-1)、Ign……
の撮影位置及び姿勢と全識別視標Taの三次元座標の算出
値とに基づくバンドル調整により前記計測部位2の三次
元座標を計測する画像計測プログラムを記録したもので
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明方法における処理
の流れ図の一例を示す。また図7は、本発明方法の実施
に使用する装置の一例のブロック図を示す。以下、同1
の流れ図を参照して本発明の画像計測方法を説明する。
先ずステップ101において、図7に示すように、計測対
象1上の計測部位2にそれぞれ相互識別可能な識別視標
Taを取り付ける。識別視標Taの一例は、図4(A)に示
すドット分布型、又は同図(B)に示す共心型のもので
ある。共心型の識別視標Taは、視標像の読み取りが容易
であるが、識別コードを多くすることが難しい。これに
対しドット分布型の識別視標Taは、読み取りは複雑にな
るが、500〜600の識別コードを容易に作ることができ
る。
【0019】図4(A)に示す識別視標Taは、基盤上に
真円、正方形、正三角形等の点対称の6つの平面状識別
マークをドットとして配置したものである。好ましく
は、基板に光吸収剤を塗布し且つ識別マークを蛍光体等
の光反射素材製とすることにより、画像上での識別マー
クの識別容易化を図る。光反射に代えて色彩により識別
マークを識別するものとしてもよい。更に好ましくは、
基板をセラミックス、コンクリート、モルタル、金属、
ガラス、プラスチック樹脂等の長期に亘り性状変化が生
じ難い材料製とする。識別マークの形状を点対称とする
理由は、カメラを光軸回りに回転させて取得された画像
上での識別を確実に行わせるためである。このような識
別視標Taの識別対象1に対する固定は、ボルト止め、セ
メントによる固定等、適宜の手段により実現すればよ
い。
【0020】同図の識別視標Taにおいて、周辺部の3つ
の反射素材3O、3A、3Bは座標軸OABを定める座標軸用
反射素材であり、残りの3つの反射素材4a、4b、4cはI
Dコードを表すID用反射素材である。3つのID用反
射素材4a、4b、4cの配置により複数の識別コードを表す
ことができる。ドット分布型識別視標Taの像はアフィン
歪みを受けるため、アフィン歪みの下で3つのID用反
射素材4a、4b、4cの配置を一意的に同定できるように、
ID用反射素材4a、4b、4cのうち1つを、座標軸用反射
素材3A、3Bを結ぶ対角線に対して反射素材3Oと反対側に
配置することが望ましい。但し、識別視標Taにおける反
射素材(ドット)の配置は図示例に限定されない。
【0021】次にステップ102において、計測対象1上
又は近傍の基準位置5に、所定相互間隔Lの基準視標群
Tbを固定する。基準視標群Tbの一例は、図6に示すよう
に、同一直線上にない6以上の基準視標Tb1〜Tb6を含む
ものである。同図の基準視標群Tbは、直交する2直線の
交点上に配置される基準視標Tb1と、前記2直線のうち
一方の直線上に配置された2つの基準視標Tb2、Tb3と、
他方の直線上に配置された3つの基準視標Tb4、Tb5、Tb
6とを含む。2直線上に配置される基準視標Tb1〜Tb6
数が相違するので、基準視標群Tbが写し込まれた画像Ig
1、Ig2において2直線を識別し、識別した2軸を座標軸
とすることができる。同図の基準視標群Tbは、複数の基
準視標Tb1〜Tb6中の特定のもの、例えば交点の基準視標
Tb1を基準位置5に位置合わせして固定する。但し、基
準視標群Tbの構成は図示例に限定されない。
【0022】また、各基準視標Tb1〜Tb6の相互間の距離
Lは、予め計測して記憶装置19(図7参照)等に記憶す
る。各基準視標Tb1〜Tb6の相互間距離Lを予め求めるこ
とにより、基準視標群Tbが写し込まれた画像Ig1、Ig2
の座標軸の単位長さを定め、基準位置5を原点とする座
標系における識別視標Taの像の三次元座標を算出する際
の座標軸の長さの情報とすることができる。各基準視標
Tb1〜Tb6の対地三次元座標を予め測量して記憶装置19等
に記憶しておけば、基準視標Tb1〜Tb6の対地三次元座標
を用いて画像Ig1、Ig2上の識別視標Taの対地三次元座標
を求めることも可能である。但し、識別視標Taの相互間
距離を求めれば足りる等の場合は識別視標Taの対地三次
元座標を求める必要はなく、各基準視標Tb1〜Tb6の対地
三次元座標の測量は本発明に必須のものでない。
【0023】ステップ103において、可動撮像機10(図
7参照)により、異なる位置・視標から基準視標群Tbと
3以上の識別視標Taとが共通に写り込む第1画像Ig1
び第2画像Ig2を撮影する。また第2画像Ig2には、第1
画像Ig1と非共通の識別視標Taをも含める。3以上の共
通の識別視標Taを写し込む理由は、その共通識別視標Ta
を次に撮影する第3画像Ig3にも写し込むことにより、
第3画像Ig3の撮影位置及び姿勢の算出を可能とするた
めである。図7に示す撮像機10は、ストロボやフラッシ
ュ等の光源11と位置・姿勢の移動手段12とを有する。光
源11を用いて画像Igを撮影し、撮像機10の絞りを反射素
材の撮影が可能な限り絞ることにより、視標のみが写真
上に浮き上がる画像Igを撮影することができ、視標像の
二次元座標の検出精度を高めることが期待できる。
【0024】撮像機10としてCCDカメラ等のデジタル
カメラを用いることができ、望ましくは全ての画像Igを
1台の撮像機10で撮影する。同一の撮像機10で全ての画
像Igを撮影することにより、撮像機10の内部構造に起因
する未知数の増加を防ぎ、後述するバンドル調整時等に
おいてレンズ歪み係数等を除外することが可能となり、
計測の高精度化が図れる。但し、撮像機10として従来の
光学フィルム式カメラを用いることも可能であり、その
場合は図7に示す撮像機10と視標像座標検出手段15との
間にフィルム画像をデジタルデータに変換するスキャナ
ー等を設ける。なお、焦点の自動調整(オートフォーカ
ス)機能を有する撮像機10は、内部構造に起因する未知
数が増加するので、使用を避けるのが望ましい。
【0025】ステップ104において、第1画像Ig1及び第
2画像Ig2を視標像座標検出手段15(図7参照)に入力
し、各画像Ig1、Ig2における各基準視標Tb1〜Tb6及び3
以上の識別視標Taの視標像の二次元座標を検出する。二
次元座標は、主点を原点とする撮像機10の画面内の二次
元座標である。主点とは、レンズの中心を通り画像に垂
直な光軸が画像と交わる点である。視標像の二次元座標
の算出方法として従来技術に属する任意の方法を選択可
能であるが、視標像の重心の座標を該視標像の二次元座
標として算出する方法が好ましい。例えば以下の手順に
より視標像の重心座標を検出することができる。 1)視標像が写っている範囲を適宜設定し、その範囲内
で輝度の最高値と平均の輝度、標準偏差を計算する。 2)上記範囲内での平均輝度とその標準偏差の3倍の値
より暗い輝度を0として全体又は適宜範囲を2値化し、
視標像の重心を求める。
【0026】識別視標Taについては、重心座標の検出と
同時に、識別視標TaのIDを検出する。図4に示すよう
に6つの反射素材からなる識別視標Taの視標像の二次元
座標及びIDの検出方法の一例を図3の流れ図に示す。
先ずステップ301において、画像Igの全体を適当な閾値
で2値化すると共に、2値化の際の0及び1の画素を順
次太くする膨張処理によって6つのドットが1つになる
像を識別視標Taの像として取り出す。ステップ302にお
いて、取り出した6つのドット群(反射素材3O、3A、3
B、4a、4b、4cの視標像)の重心位置を算出し、算出し
た重心位置から各ドットまでの距離を算出する。重心位
置から最も遠い3つのドットが座標軸用反射素材3O、3
A、3Bの視標像に相当し、残りの3つのドットがID用
反射素材4a、4b、4cの視標像に相当する。
【0027】次にステップ303において、座標軸用反射
素材3O、3A、3Bの視標像に基づき、識別視標Ta上の二次
元座標軸を決定する(何れのドットが反射素材3Oの像で
あるかを決定する)。例えば、重心点から最も遠い3つ
のドットに対し、図5に示すように3種類の座標軸O
A、OBが考えられる。正しい組み合わせは、ID用反
射素材4a、4b、4cから線分OA、OBへ像を射影したと
きに、射影像が線分OA又はOBの外に出ないものであ
る。この方法により、図5の場合は(A)が正しい座標
軸の組み合わせであると判断することができる。識別視
標Ta上の二次元座標軸を定めた後、ステップ304におい
て、ID用反射素材4a、4b、4cに基づき識別視標TaのI
Dを読み取る。読み取り速度を速めるため、予め識別視
標Taの像の出現パターンを求めて分類しておき、現れ易
いパターンから調べることにより、座標軸決定及びID
読み取りの迅速化を図ることができる。最後に、ステッ
プ305において、識別視標Taの像の二次元座標、例えば
座標軸の原点である反射素材3Oの二次元座標を検出す
る。
【0028】なお、視標像座標検出手段15の一例はコン
ピューター13に内蔵のプログラムであり、コンピュータ
により自動的に、ステップ104における視標像の二次元
座標の検出及び識別視標TaのID検出を行うことができ
る。但し、識別視標TaのID検出(図3の流れ図)の作
業は、作業者が画面を見ながら行ってもよい。
【0029】ステップ105において、第1及び第2画像I
g1、Ig2内の視標Ta、Tbの像の二次元座標と基準視標群T
bの所定相互間隔Lとから、基準位置5を原点とする座
標系における第1画像Ig1及び第2画像Ig2の撮影位置及
び姿勢と、3以上の識別視標Taの三次元座標とを算出す
る。例えば、基準視標群Tbの6つの基準視標3O、3A、3
B、4a、4b、4cの基準位置5を原点とする三次元座標
(すなわち基準視標群Tbの所定相互間隔L)、及びそれ
ら基準視標3O、3A、3B、4a、4b、4cの視標像の二次元座
標を、共線条件式(1)及び(2)へ代入することにより、共
線条件式(1)及び(2)の6つの未知数(外部標定要素)、
すなわち第1及び第2画像Ig1、Ig2の撮影位置及び姿勢
を算出できる(ステップ105の)。この標定には、従
来技術に属するDLT法を用いることができる。
【0030】同一の撮像機10を用いる場合には共線条件
式(1)及び(2)を用いれば足りるが、カメラ歪み係数等を
未知数(内部標定要素)として含む共線条件式(4)及び
(5)を用いる場合は、基準視標群Tbに更に多くの視標を
含める。図7の例では、基準視標群Tbの所定相互間隔L
を記憶手段19に記憶し、各視標像の二次元座標を撮影位
置・姿勢算出手段16へ入力し、撮影位置・姿勢算出手段
16において第1及び第2画像Ig1、Ig2の撮影位置及び姿
勢を算出している。撮影位置・姿勢算出手段16の一例
も、コンピューター13に内蔵のプログラムである。
【0031】共線条件式における未知数、すなわち第1
及び第2画像Ig1、Ig2の撮影位置及び姿勢が求まれば、
第1及び第2画像Ig1、Ig2の内の識別視標Taの像の二次
元座標を共線条件式(1)及び(2)へ代入すること(前方交
会法)により、基準位置5を原点とする座標系における
識別視標Taの三次元座標が算出できる(ステップ105の
)。図7の例では、撮影位置・姿勢算出手段16におい
て、識別視標Taの三次元座標を算出する。なお、基準視
標群Tbに含まれる基準視標の数が6以下であっても、撮
像機10の第1及び第2画像Ig1、Ig2の撮影位置及び姿勢
の近似値が分かる場合は、最低3点の基準視標を用いて
単写真標定又はステレオ標定(このときは5点以上の対
応を与える)により共線条件式(1)及び(2)の未知数を求
め、識別視標Taの三次元座標を算出することができる。
【0032】更に必要に応じて、ステップ105のにお
いて、識別視標Ta及び基準視標群Tbの像の二次元座標の
検出値を真値に対して誤差(Δx,Δy)が含まれる計測
値(x',y')とし、撮影位置及び姿勢の算出値を真値に
対して補正量(ΔX0,ΔY0,ΔZ0)、(Δω,Δφ,Δκ)
が必要な近似値(X'0,Y'0,Z'0)、(ω',φ',κ')と
し、識別視標Taの三次元座標の算出値を真値に対して補
正量(ΔX,ΔY,ΔZ)が必要な近似値(X',Y',Z')とす
るバンドル調整により、識別視標Taの三次元座標を更新
して、識別視標Taの三次元座標の精度を高めることがで
きる。但し、ステップ105ののバンドル調整は、本発
明に必須の処理ではない。図7の例では、やはりプログ
ラムであるバンドル調整手段17により上述したバンドル
調整の演算を行う。識別視標Taの三次元座標の算出値
は、後述するステップ111のバンドル調整において、識
別視標Taの近似三次元座標(X',Y',Z')として使用する
ため、例えば記憶手段19に記憶する。
【0033】第1及び第2画像Ig1、Ig2に共通の3以上
の識別視標Taの三次元座標を算出したのち、ステップ10
6において撮像機10を移動させ、3枚目以降の第n画像I
gn(nは3以上の自然数)を、その第n画像Ign内に、
1つ前の第(n−1)画像Ig( n-1)内の座標算出済の3
以上の識別視標Taと座標未算出の識別視標Taとが共通に
写り込み、且つ第(n−1)画像Ig(n-1)と非共通の識
別視標Taが含まれる位置・姿勢で撮影する(ステップ10
7)。第n画像Ignと第(n−1)画像Ig(n-1)とに座標
算出済の3以上の識別視標Taを共通に写し込む理由は、
その識別座標の三次元座標を用いて第n画像Ignの撮影
位置及び姿勢を算出するためである。バンドル調整で
は、同一の焦点距離で様々な位置・姿勢から撮影した複
数の画像Igを用いることが好ましい。カメラの光軸に対
して、カメラを時計回り、または半時計回りに0〜360
度の範囲で回転させながら撮影した複数の画像Igを用い
ることにより、画像Igにおけるレンズ歪み等を均一に分
散させ、計測精度を高めることが期待できる。このた
め、ステップ107においては、第n画像Ignの撮影位置だ
けでなく撮影姿勢も移動させることが望ましい。なお、
第n画像Ignには基準視標群Tbが写り込んでいる必要は
ない。
【0034】図7の例では、コンピュータ13に内蔵のプ
ログラムである撮影機位置・姿勢制御手段18により、第
n画像Ignの撮影位置・姿勢を制御している。CADを
用いて設計された土木構造物の三次元計測に際しては、
例えば記憶手段19に計測対象1の設計CAD図面と識別
視標Taの取付位置とを記憶し、そのCAD図面と取付位
置とに基づき、1つ前の第(n−1)画像Ig(n-1)内の
座標算出済の3以上の識別視標Taと座標未算出の識別視
標Taとが写り込み且つ第(n−1)画像Ig(n-1 )と非共
通の識別視標Taが写り込むという条件を満足するよう
に、撮影機位置・姿勢制御手段18によって第n画像Ign
の撮影位置・姿勢を演算により求め、撮像機10の移動手
段12を制御することができる。
【0035】ステップ108では、視標像座標検出手段15
により、第n画像Ignにおける各識別視標Taの視標像の
二次元座標を検出する。ステップ108における識別視標T
aの視標像の二次元座標及びIDの検出方法は、ステッ
プ104における処理と同様のものである。第n画像Ign
おける各識別視標Taの視標像の二次元座標が求まれば、
第n画像Ignと第(n−1)画像Ig(n-1)とには三次元座
標算出済の3以上の識別視標Taが共通に写し込まれてい
るので、両画像Ign、Ig(n-1)に共通の3以上の識別視標
Taの算出済三次元座標と、当該3以上の識別視標Taの視
標像の二次元座標とに基づき、第n画像Ignの撮影位置
及び姿勢を例えば単写真標定法で算出することができる
(ステップ109の)。
【0036】また、第(n−1)画像Ig(n-1)と第n画
像Ignとには、座標未算出の1以上の識別視標Taも共通
に写し込まれている。従って、共線条件式の未知数であ
る第n画像Ignの撮影位置及び姿勢が求まれば、座標未
算出の共通識別視標Taの像の二次元座標を共線条件式
(1)及び(2)へ代入する前方交会法により、その識別視標
Taの三次元座標が算出できる(ステップ109の)。更
に必要に応じて、ステップ105のと同様にして、第
(n−1)画像Ig(n-1)と第n画像Ignの撮影位置及び姿
勢と、両画像に共通の識別視標Taの像の二次元座標と、
両画像に共通の識別視標Taの三次元座標の算出値とに基
づくバンドル調整により、識別視標Taの三次元座標を更
新し、識別視標Taの三次元座標の精度を高めることがで
きる(ステップ109の)。ステップ109における識別視
標Taの三次元座標の算出値も、後述するステップ111の
バンドル調整で使用するため、記憶手段19に記憶する。
【0037】すなわち本発明は、第n画像Ignを、第
(n−1)画像Ig(n-1)内の座標算出済の3以上の識別
視標Taと座標未算出の識別視標Taとを共通に写し込む条
件(以下、画像接続条件ということがある。)のもとで
撮影することにより、第(n−1)画像Ig(n-1)におい
て未算出の識別視標Taの三次元座標を、第n画像Ign
利用により算出する。また、第n画像Ign内には一般
に、第(n−1)画像Ig(n-1)と非共通の識別視標Taも
写し込まれているが、この非共通の識別視標Taの三次元
座標は、次回の第(n+1)画像Ig(n+1)を前記画像接
続条件の下で撮影することにより、第(n+1)画像Ig
(n+1)を利用して算出することができる。図1のステッ
プ110では、全ての識別視標Taについて三次元座標が算
出されたか否かを判断し、三次元座標が未算出の識別視
標Taが存在する場合はステップ106へ戻り、ステップ106
〜109を繰り返す。
【0038】ステップ106〜109の繰り返しにより、全て
の識別視標Taの三次元座標が算出できる。しかし、識別
視標Taの三次元座標の算出値には誤差が含まれるので、
ステップ111においてバンドル調整により各計測部位2
の三次元座標の高精度化を図る。共線条件式は非線形な
ため、近似値のまわりにテーラー展開する等の手段を用
いて線形方程式とする必要がある。具体的には、ステッ
プ111において、記憶手段19に記憶した各識別視標Taの
三次元座標の算出値を各計測部位2の近似座標(X',Y',
Z')とし、全ての画像Ig1、Ig2……Ig(n-1)、Ign……に
ついて撮影位置及び姿勢算出手段16で算出した撮影時位
置及び姿勢をカメラ中心及びカメラ角度の近似値(X'0,
Y'0,Z'0)及び(ω',φ',κ')とし、全ての画像Ig1、I
g2……Ig (n-1)、Ign……から視標像座標検出手段15によ
り検出した各識別視標Taの二次元座標を誤差が含まれる
計測値(x',y')として式(1)及び(2)、又は式(4)及び
(5)の共線条件式に代入し、テーラー展開により複数の
線形方程式を作る。
【0039】次に、複数の線形方程式から、各計測部位
2の近似座標(X',Y',Z')に対する補正量(ΔX,ΔY,Δ
Z)と、カメラ中心及びカメラ角度の近似値(X'0,Y'0,
Z'0)及び(ω',φ',κ')に対する補正量(ΔX0,ΔY0,
ΔZ0)及び(Δω,Δφ,Δκ)と、計測値(x',y')に
対する誤差(Δx,Δy)とを最小にする解を最小二乗法
により求める。更に、求めた最小補正量及び誤差を近似
値及び計測値に加えたものを新たな近似値及び計測値と
して採用し、再度補正量及び誤差を最小にする解を求め
る。この過程を補正量及び誤差が十分に小さくなるまで
繰り返す逐次近似解法により、各計測部位2の三次元座
標の収束解を求める。
【0040】ステップ111において、各計測部位2の基
準位置5を原点とする座標系における三次元座標が正確
に求まり、各計測部位2の三次元座標による計測対象の
三次元形状を求めることができる。また、各基準視標Tb
1〜Tb6の対地三次元座標を予め測量して記憶装置19等に
記憶しておけば、各計測部位2の対地三次元座標を計測
することができ、計測対象の対地三次元位置及び形状の
計測が可能である。ステップ111において検出された各
計測部位2の三次元座標は、例えばディスプレイ又はプ
リンタである図7の出力手段14に表示又は印刷して確認
することができる。
【0041】本発明によれば、計測対象上の複数の計測
部位2に識別視標Taを取り付けた上で複数の画像Igを撮
影し、撮影した複数の画像Igから各計測部位2の三次元
座標をコンピュータで求めることができるので、従来の
三次元計測方法に比し、計測作業の大幅な省力化を図る
ことができる。また、従来多くの時間と労力を必要とし
たバンドル調整法の線形化に必要なカメラ中心及びカメ
ラ角度の近似値や各識別視標Taの三次元近似座標も、複
数の画像Igからコンピュータにより算出することができ
るので、バンドル調整法による計測作業の生産性を高
め、計測時間も大幅に短縮できる。更に、相互識別可能
な識別視標Taを用いることにより、各画像Ig内の視標像
の二次元座標の同定もコンピュータの利用により短時間
で行うことが可能となり、視標像の正確な識別と二次元
座標の検出が可能となり、計測精度の向上も期待でき
る。
【0042】こうして本発明の目的である「計測の生産
性を高めたバンドル調整法による画像計測方法及び画像
計測プログラム」の提供を達成することができる。
【0043】以上、画像Igを撮影しながらコンピュータ
13に内蔵のプログラムにより各識別視標Taの三次元座標
をいわばリアルタイムで計測する場合について説明した
が、先ず撮像機10を移動させながら所定の画像接続条件
を満たす計測対象1の複数の画像Ig1、Ig2……I
g(n-1)、Ign……を撮影してコンピュータ13に記憶し、
ステップ104、105、108、109及び111の処理は撮影後に
別の場所で行うことも可能である。
【0044】図1のステップ112〜113は、計測対象1の
各計測部位2の変位を計測する場合の処理を示す。例え
ば、経時的に繰り返されるステップ101〜111による計測
部位2の三次元座標の計測値を記憶し、ステップ113に
おいて各計測時における計測部位2の相互間の距離を求
め、距離の経時的偏差を算出することにより計測部位2
の相互間の相対変位を計測する。計測部位2の対地三次
元座標を計測する場合は、ステップ113において、計測
部位2毎の対地三次元座標の経時的偏差を算出すること
により、計測部位2の対地変位を計測することが可能と
なる。
【0045】
【実施例】図2の流れ図及び図8の実施例は、計測部位
2の数が多い場合に、計測対象1上に計測部位2より少
ない数の代表部位7を定め、識別視標Taを、計測部位2
に代えて代表部位7に取り付けた実施例を示す。この場
合図8に示すように、計測部位2には、識別視標Taに代
えて計測視標Tcを取り付ける。識別視標Taは、例えば図
4のように複数の反射素材を有するので大きなものとな
る。このため、計測対象1上に取り付ける識別視標Taの
数が多くなると、取り扱いに不便が生じたり、隣接する
識別視標Taが相互に干渉して相互の識別が難しくなるお
それもある。そのため、計測部位2の数が多い場合は、
計測対象1上に比較的少数の識別視標Taを取り付け、識
別視標Taの取り付け部位の三次元座標を計測した後、計
測した各識別視標Taの取り付け部位の三次元座標から各
計測部位2の三次元座標を計測する方法が実用的であ
る。
【0046】図2のステップ201では、先ず、計測対象
1の各計測部位2に、例えば真円、正方形、正三角形等
の点対称の単独識別マークからなる計測視標Tcを取り付
ける。計測視標Tcは相互に識別可能である必要はない。
またステップ202において、計測部位2に比し少数の代
表部位7を計測対象1上に定め、各代表部位7に相互識
別可能な識別視標Taを取り付ける。識別視標Taを取り付
けた各代表部位7の三次元座標を、ステップ203におい
て、図1のステップ102〜105及びステップ106〜110の画
像接続処理とステップ111のバンドル調整処理とにより
計測する。
【0047】ステップ204において撮像機10を移動さ
せ、異なる位置・姿勢から特定の計測視標Tcmと3以上
の識別視標Taとが写り込む計測画像の対Iem1、Iem2を撮
影する(ステップ205)。また、視標像座標算出手段15
により、計測画像対Iem1、Iem2内の特定の計測視標Tcm
と識別視標Tcの各々の視標像の二次元座標を検出する
(ステップ206)。各計測画像Iem1、Iem2には3以上の
識別視標Taが共通に写り込んでいるので、それら3以上
の識別視標Taの三次元座標と、それら識別視標Taの視標
像の二次元座標とに基づき、各計測画像Ieの撮影位置及
び姿勢を例えば単写真標定で算出することができる(ス
テップ207の)。図1のステップ103又は107で撮影し
た画像Igに特定の計測視標Tcmと3以上の識別視標Taと
が写り込んでいる場合は、その画像Igを計測画像Ieとし
て利用することができる。
【0048】また、各計測画像Iem1、Iem2には特定の計
測視標Tcmが共通に写り込んでいるので、共線条件式の
未知数である各計測画像Iem1、Iem2の撮影位置及び姿勢
が求まれば、座標未算出の特定の計測視標Tcmの像の二
次元座標を共線条件式(1)及び(2)へ代入する前方交会法
により、その特定の計測視標Tcmの三次元座標が算出で
きる(ステップ207の)。更に必要に応じて、各計測
画像Iem1、Iem2の撮影位置及び姿勢と、両画像に共通の
識別視標Ta及び特定の計測視標Tcmの像の二次元座標
と、両画像に共通の識別視標Taの三次元座標及び計測視
標Tcの三次元座標の算出値とに基づくバンドル調整によ
り、特定の計測視標Tcmの三次元座標を更新して高精度
化を図ることができる(ステップ207の)。ステップ2
07における特定の計測視標Tcmの三次元座標の算出値
は、後述するステップ209のバンドル調整で使用するた
め、記憶手段19に記憶する。計測画像対Iem1、Iem2内に
複数の計測視標Tcm1、Tcm2、Tcm3、………が写り込んで
いる場合は、計測視標Tcm1、Tcm2、Tcm3、………の視標
像を相互に識別する必要があるが、予め算出した代表部
位7の識別視標Taの視標像と比較することにより、計測
画像対Iem1、Iem2内の複数の計測視標Tcm1、Tcm2、T
cm3、………の像を比較的容易に相互識別することがで
きる。
【0049】図2のステップ208において、全ての計測
視標Tcの三次元座標の算出が終了した否かを判断し、座
標未算出の計測視標Tcが存在する場合はステップ204へ
戻り、座標未算出の計測視標Tcについてステップ204〜2
07を繰り返す。ステップ204〜207の繰り返しにより、全
ての計測視標Tcの三次元座標が算出できる。しかし、ス
テップ207における計測視標Tcの三次元座標の算出値に
は誤差が含まれるので、ステップ209においてバンドル
調整により各計測部位2の三次元座標の高精度化を図
る。ステップ209におけるバンドル調整方法は、全ての
計測画像Ie11、Ie12、Ie21、Ie22、……Iem1、Iem2、…
…内の視標Ta、Tcの像の二次元座標と、全ての計測画像
Ie11、Ie12、Ie21、Ie22、……Iem1、Iem2、……の撮影
位置及び姿勢と、全ての計測視標Tcの三次元座標の算出
値とに基づく点を除き、図1のステップ111で説明した
方法と同様である。
【0050】図2の流れ図によれば、比較的少数の識別
視標Taを用いて多数の計測部位2の三次元座標を計測す
ることができるので、計測部位2が多い場合であって
も、識別視標Taが相互に干渉するような事態を避け、高
精度の座標計測を維持できる。また、単独の識別マーク
からなる計測視標Tcは識別視標Taに比し取り付けが容易
であり、多くの計測部位2の三次元座標の迅速な計測に
寄与できる。なお、図2のステップ210〜211は、図1の
ステップ112〜113と同様の変位計測処理を示す。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像計測
方法及び画像計測プログラムは、計測対象上の複数の計
測部位にそれぞれ相互識別可能な識別視標を取り付け、
計測対象上又は近傍の基準位置に所定相互間隔の基準視
標群を固定し、基準視標群と3以上の識別視標とが共通
に写り込む第1画像及び第2画像から前記3以上の識別
視標の三次元座標を算出し、撮像機を移動して第n画像
(nは3以上の自然数)を第(n−1)画像内の座標算
出済の3以上の識別視標と座標未算出の識別視標とが共
通に写り込む位置・姿勢で撮影し、第(n−1)及び第
n画像から前記座標未算出の識別視標の三次元座標を算
出し、前記撮像機の移動から前記座標未算出視標の三次
元座標の算出までのサイクルを繰返すことにより全ての
識別視標の三次元座標を算出したのち、バンドル調整に
よって前記計測部位の三次元座標を計測するので、次の
顕著な効果を奏する。
【0052】(イ)計測対象上の複数の計測部位の三次
元座標を、計測対象の複数の画像Igから求めることがで
きるので、セオドライト又は光波測距器等を用いる従来
方法に比し、三次元計測作業の大幅な簡易化・省力化が
可能である。 (ロ)計測部位が多い場合であっても、適当な数の画像
Igにより各計測部位の三次元座標を迅速に計測すること
ができる。 (ハ)バンドル調整法により各計測部位の三次元座標を
求めるので、三次元座標の計測精度の向上が期待でき
る。 (ニ)撮影から三次元座標の計測までを全てコンピュー
タで制御及び処理することができるので、変位計測時間
の短縮が図れ、リアルタイム計測も可能である。 (ホ)レンズ歪係数等の内部標定要素が不明の安価な撮
像機を用いた場合でも、高精度な三次元計測が可能であ
り、計測コストの低減を図ることができる。 (ヘ)計測部位の三次元座標の計測を経時的に繰り返
し、各計測時における計測部位相互間の距離を求めるこ
とにより、計測部位の変位を計測できる。 (ト)計測データをコンピュータに蓄積保存することが
でき、計測対象の経時的変位を容易に参照することがで
きる。 (チ)基準位置の対地三次元座標を予め測量で求めてお
けば、各計測部位の対地三次元座標を計測することもで
きる。 (リ)現場では画像撮影のみを行い、画像の解析・計算
といった作業を撮影後に別の場所で行なうことにより、
現場作業の一層の簡易化、迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明による画像計測方法の流れ図の一例
である。
【図2】は、本発明による画像計測方法の流れ図の他の
一例である。
【図3】は、相互識別可能な識別視標の二次元座標を検
出する方法の流れ図の一例である。
【図4】は、本発明で用いる識別視標の一例の説明図で
ある。
【図5】は、図3の流れ図のステップ303における座標
軸決定方法の説明図である。
【図6】は、本発明で用いる基準視標群の一例の説明図
である。
【図7】は、本発明方法を実施する装置の一例のブロッ
ク図である。
【図8】は、図2の流れ図に示す本発明方法を実施する
装置の一例のブロック図である。
【図9】は、共線条件式の説明図である。
【図10】は、バンドル調整法の説明図である。
【符号の説明】
1…計測対象 2…計測部位 3…座標軸用反射素材 4…ID用反射素材 5…基準位置 7…代表部位 10…撮像機 11…光源 12…移動手段 13…コンピュータ 14…出力手段 15…視標座標検出手段 16…撮影位置・姿勢算出手段 17…視標三次元座標算出手段 18…撮影機位置・姿勢制御手段 19…記憶手段 Ta…識別視標 Tb…基準視標群 Tc…計測視標
フロントページの続き (71)出願人 000174943 三井建設株式会社 東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目36番5号 (71)出願人 000195971 西松建設株式会社 東京都港区虎ノ門1丁目20番10号 (71)出願人 500379772 株式会社熊谷組 東京都新宿区津久戸町2番1号 (71)出願人 000140982 株式会社間組 東京都港区北青山2丁目5番8号 (71)出願人 598013437 大西 有三 西宮市剣谷町12−15 (72)発明者 三浦 悟 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 山本 拓治 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 城 まゆみ 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 中村 稔 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内 (72)発明者 山田 惇人 東京都千代田区大手町一丁目2番3号 三 井建設株式会社内 (72)発明者 秋山 演亮 神奈川県大和市下鶴間2570−4 西松建設 株式会社技術研究所 (72)発明者 畔高 伸一 東京都新宿区津久町2番1号 株式会社熊 谷組内 (72)発明者 西村 毅 東京都港区北青山2丁目5番8号 株式会 社間組内 (72)発明者 山本 浩之 東京都港区北青山2丁目5番8号 株式会 社間組内 (72)発明者 大西 有三 兵庫県西宮市剣谷町12−15 (72)発明者 服部 進 岡山市妹尾1115−3 (72)発明者 秋本 圭一 倉敷市西中新田450−6 Fターム(参考) 2F065 AA04 AA09 AA20 AA31 AA65 BB05 BB28 BB29 CC14 CC40 DD06 EE00 FF05 FF61 FF65 FF67 GG08 JJ03 JJ26 PP01 QQ05 QQ17 QQ18 QQ23 QQ28 SS06 2F112 AC02 BA01 CA08 CA12 EA05 FA03 FA09 FA21 FA45

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】計測対象上の複数の計測部位にそれぞれ相
    互識別可能な識別視標を取り付け;前記対象上又は近傍
    の基準位置に所定相互間隔の基準視標群を固定し;可動
    撮像機により異なる位置・姿勢から基準視標群と3以上
    の識別視標とが共通に写り込み且つ非共通の識別視標が
    含まれる第1画像及び第2画像を撮影し;第1及び第2
    画像内の視標像の二次元座標と基準視標群の所定相互間
    隔とから前記基準位置を原点とする座標系における第1
    及び第2画像の撮影位置及び姿勢と前記3以上の識別視
    標の三次元座標とを算出し;前記撮像機を移動して第n
    画像(nは3以上の自然数)を、第n画像内に第(n−
    1)画像内の座標算出済の3以上の識別視標と座標未算
    出の識別視標とが共通に写り込み且つ第(n−1)画像
    と非共通の識別視標が含まれる位置・姿勢で撮影し;第
    (n−1)及び第n画像内の視標像の二次元座標と前記
    座標算出済視標の三次元座標とから前記座標系における
    第n画像の撮影位置及び姿勢と前記座標未算出の識別視
    標の三次元座標とを算出し;前記撮像機の移動から前記
    座標未算出視標の三次元座標の算出までのサイクルを繰
    返すことにより全ての識別視標の三次元座標を算出し、
    全画像内の視標像の二次元座標と全画像の撮影位置及び
    姿勢と全識別視標の三次元座標の算出値とに基づくバン
    ドル調整により前記計測部位の三次元座標を計測してな
    る画像計測方法。
  2. 【請求項2】請求項1の計測方法において、前記計測部
    位の数が多い場合に、前記識別視標を計測部位に代えて
    計測対象上に定めた計測部位より少ない数の代表部位に
    取り付け、前記計測部位に識別視標に代えて計測視標を
    取り付け、前記バンドル調整により代表部位の三次元座
    標を計測したのち、前記撮像機を移動して異なる位置・
    姿勢から特定の計測視標と3以上の識別視標とが写り込
    む計測画像対を撮影し、計測画像対内の視標像の二次元
    座標と代表部位の三次元座標とから前記座標系における
    計測画像対の撮影位置及び姿勢と前記特定の計測視標の
    三次元座標とを算出し、前記撮像機の移動から前記計測
    視標の三次元座標の算出までのサイクルを繰返すことに
    より全ての計測視標の三次元座標を算出し、全計測画像
    内の視標像の二次元座標と全計測画像の撮影位置及び姿
    勢と全計測視標の三次元座標の算出値とに基づくバンド
    ル調整により前記計測部位の三次元座標を計測してなる
    画像計測方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のの計測方法において、前
    記基準位置の対地三次元座標を測量し、前記各識別視標
    及び/又は計測視標の対地座標系における三次元座標を
    算出し、前記計測部位の対地三次元座標を計測してなる
    画像計測方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2の計測方法において、前記
    計測部位の三次元座標の計測を経時的に繰り返し、各計
    測時における計測部位相互間の距離を求め、前記距離の
    経時的偏差を算出することにより前記計測部位の変位を
    計測してなる画像計測方法。
  5. 【請求項5】請求項3の計測方法において、前記計測部
    位の対地三次元座標の計測を経時的に繰り返し、前記計
    測部位毎の対地三次元座標の経時的偏差を算出すること
    により前記計測部位の変位を計測してなる画像計測方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1から5の計測方法において、前記
    基準視標群に、同一直線上にない6以上の視標を含めて
    なる画像計測方法。
  7. 【請求項7】請求項1から6の何れかの計測方法におい
    て、前記識別視標を3以上の座標軸用反射素材と3以上
    のID用反射素材とを有するものとしてなる画像計測方
    法。
  8. 【請求項8】計測対象上の複数の計測部位の三次元座標
    を該計測対象の画像により計測する画像計測プログラム
    を記録した記録媒体において、計測対象上又は近傍の基
    準位置に固定した所定相互間隔の基準視標群と前記複数
    の計測部位にそれぞれ取り付けた相互識別可能な識別視
    標の3以上とが共通に写り込み且つ非共通の識別視標が
    含まれる異なる撮影位置・姿勢から撮影した第1画像及
    び第2画像を入力し、第1及び第2画像内の視標像の二
    次元座標と基準視標群の所定相互間隔とから前記基準位
    置を原点とする座標系における第1及び第2画像の撮影
    位置及び姿勢と前記3以上の識別視標の三次元座標とを
    算出し、第(n−1)画像(nは3以上の自然数)内の
    座標算出済の3以上の識別視標と座標未算出の識別視標
    とが共通に写り込み且つ第(n−1)画像と非共通の識
    別視標が含まれる位置・姿勢で撮影した第n画像を入力
    し、第(n−1)及び第n画像内の視標像の二次元座標
    と前記座標算出済視標の三次元座標とから前記座標系に
    おける第n画像の撮影位置及び姿勢と前記座標未算出の
    識別視標の三次元座標とを算出し、前記第n画像の入力
    から前記座標未算出視標の三次元座標の算出までのサイ
    クルを繰返すことにより全ての識別視標の三次元座標を
    算出し、全画像内の視標像の二次元座標と全画像の撮影
    位置及び姿勢と全識別視標の三次元座標の算出値とに基
    づくバンドル調整により前記計測部位の三次元座標を計
    測する画像計測プログラムを記録した記録媒体。
  9. 【請求項9】請求項8の記録媒体において、前記基準位
    置の対地三次元座標を入力し、前記各識別視標の対地座
    標系における三次元座標を算出し、前記計測部位の対地
    三次元座標を計測する画像計測プログラムを記録した記
    録媒体。
  10. 【請求項10】請求項8の記録媒体において、経時的に
    計測した前記計測部位の三次元座標を記録し、各計測時
    における計測部位相互間の距離を求め、前記距離の経時
    的偏差を算出することにより前記計測部位の変位を計測
    する画像計測プログラムを記録した記録媒体。
  11. 【請求項11】請求項9の記録媒体において、経時的に
    計測した前記計測部位の対地三次元座標を記録し、前記
    計測部位毎の対地三次元座標の経時的偏差を算出するこ
    とにより前記計測部位の変位を計測する画像計測プログ
    ラムを記録した記録媒体。
  12. 【請求項12】請求項8から11の記録媒体において、
    前記基準視標群に同一直線上にない6以上の視標を含め
    た画像計測プログラムを記録した記録媒体。
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