JP2002201575A - セルロース系繊維の染色方法 - Google Patents

セルロース系繊維の染色方法

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Shingo Maeda
進悟 前田
Sadateru Motoyuki
節暉 本行
Itsuro Takao
逸郎 高尾
Keiichi Kikuchi
敬一 菊地
Kenji Mishima
健司 三島
Toshio Hibara
利夫 檜原
Junjiro Umetsu
準次郎 梅津
Makoto Nanba
真 難波
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超臨界、高圧二酸化炭素系で反応分散染料を
用いて、セルロース系繊維及び縫製品を染色する方法を
得る。 【解決手段】 セルロース系繊維材料を、エチレングリ
コール誘導体、N-メチルピロリドン等の繊維を膨潤可
能な極性溶剤とアルカリ剤で前処理し、超臨界二酸化炭
素とエタノールやアセトンなどの極性溶媒との混合流体
中で、反応分散染料により染色を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維、織物、混紡
織物または縫製品の染色に関し、更に詳しくは、高圧二
酸化炭素、例えば超臨界状態の二酸化炭素中でのセルロ
ース系繊維及びセルロース含有繊維の染色方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】衣服に代表される繊維または縫製品の染
色加工工程では大量の水を使用し、その結果として大量
の廃液を排出している。この廃液中には未固着染料をは
じめ各種助剤等が含まれており、着色排水等の環境汚染
が問題になっている。
【0003】そこで近年、従来の各種染色加工方法に比
べ、廃液の排出量が極めて少ない方法として高温高圧の
二酸化炭素、特に超臨界二酸化炭素を用いた方法が提案
されている。二酸化炭素は一般に無毒であり更に安価で
ある。また臨界温度も常温付近であり、取り扱いが容易
であることから、液体に高圧二酸化炭素や超臨界二酸化
炭素を用いた多くのプロセスが検討されている(特開平8
-104830、特開平8-113652、特開平11-47681)。
【0004】液体及び又は超臨界の二酸化炭素を用いた
染色方法としては、超臨界二酸化炭素中に分散染料を溶
解させポリエステル繊維、ポリプロピレン等の合成繊維
を染色する方法が開示されている(特開平5-132880)。ま
た、分散蛍光増白剤を用いて疎水性繊維材料を蛍光増白
する方法(特開平5-247841)が既に開示されている。しか
しながら、これらの方法で使用可能な染料は、高圧二酸
化炭素に対して比較的高い溶解性を示すアゾ系及びアン
トラキノン系の非イオン性の染料に限定されている。ま
た、繊維についても、二酸化炭素との親和性で好ましい
ポリエステル繊維やポリプロピレン等の合成繊維に限定
されているため、セルロース系繊維などの極性の高い天
然繊維等の染色は困難である。
【0005】上記の様な染料でセルロース系素材を染色
するためには、素材の改質が必要である。セルロース系
繊維素材の改質については、アミノ化したセルロース/
ポリエステル混紡織物を繊維反応性分散染料に用いて染
色する方法(特開平8-74185)がある。この方法では、超
臨界二酸化炭素中での染色が可能になるが、繊維の表面
の改質のために工程が煩雑になるとともに、素材の持つ
本来の風合いが失われるといった欠点が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従ってセルロース系繊
維素材の染色にあたり、着色廃液等で環境に悪影響を与
えない方法として、液体状の超臨界二酸化炭素もしくは
超臨界二酸化炭素と極性溶媒の混合流体中で染色する技
術が望まれていた。そこで、本発明では、セルロース系
繊維素材の染色性改善のために、被染色材料の前処理と
染料の種類の両方から検討を加えることにしたのであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、セルロース系
繊維素材を超臨界二酸化炭素中で染色するにあたり、セ
ルロース系繊維素材を予めアルカリ剤やエチレングリコ
ール誘導体等の極性有機溶剤で前処理することと、染料
に反応分散染料を用いて染色すると、きわめて良好に染
まることが明らかになったのである。すなわち、高圧二
酸化炭素又は高圧二酸化炭素とその共溶媒としての極性
溶媒の混合流体中に反応分散染料を溶解した染色液を調
整し、予め極性溶媒により処理したセルロース系繊維ま
たはセルロース含有繊維を前記染色液中で高温高圧下で
染色することを特徴とするセルロース系繊維の染色方法
である。
【0008】本発明で適用できる繊維は、セルロース系
繊維材料であれば特に限定されず一般に使用されている
綿、レーヨン、麻のみならずこれらセルロース系繊維と
絹、羊毛、あるいは合成繊維との混紡及び交織布を挙げ
ることができる。合成繊維としては、例えば、ナイロ
ン、ポリエステル、アクリル、アセテート、ビニロン、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アラミド等が挙げられ
る。
【0009】本発明に使用される染料は、セルロース系
繊維と反応できる反応基を有する低極性の分散染料であ
り、概括的に述べると、例えば特開昭53-139884、特開
昭54-73988、特開平8-74185に示される、モノフルオロ
及またはモノクロロ基などの活性ハロゲン原子を有する
もの、ビニール基やエポキシ基を有するものなど繊維反
応性分散染料である。
【0010】更に詳しくは、本発明で対象となる反応分
散染料としては、反応基を有し、水不溶性の染料であれ
ば、その構造は特に限定されるものではなく、従来、公
知の反応分散染料を用いることができる。この反応分散
染料における反応基の構造に関して、例えば、「The Ch
emistry of Synthetic Dyes」(K. Venkataramn著、Acad
emic Press社発行(1972年)、Vol. VI, P.2〜)に解説さ
れている。この反応基の構造を大別すると、主に、次の
3つのものである。
【0011】i)活性ハロゲン原子を有し、セルロース繊
維のヒドロキシ基または含窒素繊維のアミノ基と反応す
る反応基 ii)ビニル基を有し、セルロース繊維のヒドロキシ基ま
たは含窒素繊維のアミノ基と付加反応する反応基 iii)エポキシ基 これら反応基の具体的構造は、上記i)に属するものとし
ては、通常、活性ハロゲン原子を有する6員の含窒素複
素環のものが挙げられる。
【0012】この複素環としては、例えば、トリアジ
ン、ピリミジン、ピリダジンなどの2〜3個の窒素原子
を有する複素環が望ましい。また、活性ハロゲン原子と
しては、通常、複素環に直接置換された1〜2個のフッ
素原子、塩素原子または臭素原子であることが好まし
い。なお、複素環は例えば、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、低級アル
キルスルホニル基、低級アルキルチオ基、アミノ基、モ
ルホリノ基などの活性ハロゲン原子以外の置換基を有し
てもよい。なお、アミノ基は、ヒドロキシ基、シアノ
基、もしくは低級アルコキシ基で置換されてもよいし、
アルキル基、アリール基またはアラルキル基で置換され
てもよい。
【0013】これらの中で、特にトリアジン環のものが
好ましいが、この場合の具体例としては、例えば、下記
一般式[化1]で示されるものが挙げられる。
【0014】
【化1】
【0015】式中、Pはフッ素原子、塩素原子、臭素原
子などのハロゲン原子を表し、QはPと同様のハロゲン
原子、-N(R)(R)基(但し、R、Rは水素原子
またはシアノ基、ヒドロキシル基、低級アルコキシ基も
しくはジアルキルアミノ基により置換されていてもよい
アルキル基、アルケニル基、シクロヘキシル基、アリー
ル基またはアラルキル基を表すか、またはN(R)(R
)がRとRの連結により形成される5員もしくは
6員の含窒素複素環を表し、R及びRの合計炭素原
子数は18以下である)、メチル基、エチル基、フェニル
基、O-R基またはS-R基(但しRはメチル基、
エチル基、エトキシエトキシ基、フェニル基を表す)を
表す。
【0016】また、ピリミジン環またはピリダジン環の
ものの具体例としては、下記のものが挙げられる。5-
シアノ-2,4-ジクロロ-6-ピリミジル、5-クロロ-
2,4-ジフルオロ-6-ピリミジル、2,4,5-トリク
ロロ-6-ピリミジル、5-クロロ-2-フルオロ-4-メチ
ル-6-ピリミジル、5-シアノ-2,4-ジブロモ-6-ピ
リミジル、4,5-ジクロロ-6-オン-1-ピリダジノエ
チルカルボニル、2,4-ジフルオロ-5-メチルスルホ
ニル-6-ピルミジル、2-アミノ-4,5-ジクロロ-6-
ピリミジル、5-クロロ-4-メチル-2-メチルスルホニ
ル-6-ピリミジル、2-エトキシ-4-フルオロ-5-メチ
ルスルホニル-6-ピリミジル、5-フルオロ-4-メチル-
2-メチルスルホニル-6-ピリミジル、3,4,5-トリ
クロロ-6-ピルダジルなどが挙げられる。
【0017】更に、上記i)に属する他の反応基として
は、例えば、次のようなものでもよい。-COCBr=
CH、-COCHBrCHBr、-COCHCH
Cl、-COCHCl、-COCHBr、-COCH
CHBr、2-クロロ-5-ベンゾチアゾリルカルボ
ニルなどが挙げられる。
【0018】一方、上記ii)に属する反応基としては、
通常次のようなものが挙げられる。-SOCH=CH
、-SOCHCHOSOH、-COCH=CH
、-COCHCHSOCH=CH、-SO
Br、-SOClなどが挙げられる。
【0019】一方上記iii)に属する反応基としては、次
の[化2]が挙げられる。
【0020】
【化2】
【0021】これらの反応基の全ては反応染料の反応基
として公知であり、どれを用いても含窒素繊維のアミノ
基と反応し得るが、上記のような反応基の中でも一般式
[化1]においてPがフッ素原子であるモノフロロトリ
アジニル基が特に好ましい。
【0022】本発明の染色法に適用できる反応型分散染
料は、具体的には、特開昭63-303186号公報に記載の一
般式[II]乃至[XI]で示される染料及び下記一般
式[化3]が挙げられる。
【0023】
【化3】
【0024】式中、-Xは-NH-基、-O-基または-S-
基を表し、-Qは前示式[化1]の定義に同じで、-R
は-CHCH-基、-CHCHCH-基、または
-CH CH(CH)-基を表す。
【0025】本発明においては、高圧二酸化炭素及び極
性溶媒を用いて、目的物質を二酸化炭素相に溶解する。
上記極性溶媒としては、高圧二酸化炭素との共溶媒とし
て添加する極性溶媒が低級アルコール、例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパノールのほか、アセトン、ア
ンモニア、水よりなる群から選択された少なくとも1種
であり、なかでも染料との反応基を有しないアセトンの
使用が好ましい。これら極性溶媒の添加量は、染色槽容
量の0.1%以上の添加量で効果を発揮するが、0.5%以下
では均染性に問題を生じ、5%を超える添加量では染着
性に問題を生じる。従って0.5%から5%の添加が好ま
しい。
【0026】セルロース系繊維材料の前処理方法として
用いる極性溶媒は、セルロース系繊維またはセルロース
含有繊維の少なくとも表面を膨潤させる溶解能力を有す
るものである。このようなセルロースを膨潤可能で染料
を溶解可能な極性溶媒としては、例えば、エチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、エチレングリコール誘導体(具体的にはジエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチ
ルエーテルなど)、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、N-メチルピロリドンの少なくとも1種
以上とアルカリ水溶液の混合溶液中へ繊維材料を浸せき
後、絞り(脱水率70%〜120%)、乾燥を行う。アルカリ
水溶液のpHは7以上であれば良いが、pH12以上では繊維
の黄変を生じやすいため、これ以下のpHであることが望
ましい。
【0027】また、アルカリ塩としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムが使用できるが、染着性の問題から炭酸ナトリウ
ム及び炭酸水素ナトリウムの使用が好ましい。アルカリ
水溶液中の極性有機溶剤量は1%以上であればよいが、
染着率、染色槽内の汚染の問題から5%〜50%が好まし
い。更に好ましくは10%〜50%である。
【0028】染色温度は80℃〜200℃の範囲で染色可能
であるが、80℃以下では染料の溶解性の低下による染着
性の問題を生じる。また200℃以上では繊維の劣化によ
る黄変や強度低下の問題を生じる。従って80℃〜150℃
の範囲で染色を行うことが好ましい。
【0029】染色圧力は8MPa以上であれば、染色が可
能であるが、10MPa以下の圧力では、染料の溶解性が不
十分であるため、均一な染色物は得られない。また20MP
a以上の圧力では染色性に大きな違いは認められない。
従って10MPa〜20MPaの圧力範囲で染色を行うのが好まし
い。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に使用する染色装
置を具体的に説明する。図1に示す如く、染色装置は二
酸化炭素を収容する炭酸ガスボンベ1、二酸化炭素を昇
圧する高圧ポンプ2、共溶媒タンク3、共溶媒を添加す
るための共溶媒添加ポンプ4、染色槽(容量50ml)8及
び背圧弁9で構成されている。そのほか経路のストップ
バルブ5,6,7を備えている。被染物11をステンレス
製の管に巻き付け、予め目的温度まで加熱された染色槽
8へ染料とともに投入する。炭酸ガスボンベ1より供給
される二酸化炭素を高圧ポンプ2により染色槽へ送り、
染色圧力まで加圧する。加圧された高圧二酸化炭素は、
染色終了まで背圧弁9により目的圧力に保持される。二
酸化炭素の供給と平行して、共溶媒を共溶媒添加ポンプ
4により供給する。スターラー10により染色槽内を撹拌
し、一定時間染色を行う。染色終了後はストップバルブ
7を開放し、染色物を取り出す。
【0031】
【実施例】上記の如く構成された染色装置を使用して、
繊維又は織物を染色する場合について例を挙げて具体的
に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。
【0032】実施例1 被染物としては、綿(かなきん3号(JIS L0803準拠))0.5
gを用い、これの前処理液として、1%炭酸ナトリウム
水溶液/テトラエチレングリコールジメチルエーテル(T
EGDME)=1/1溶液に浸せき処理し、脱水、乾燥したも
のを用いた。染料は、反応分散染料であるSPN598(ダイ
スタージャパン(株)製)を染料濃度5%o.w.fで使用し
た。染色温度120℃、染色圧力20MPaで1時間染色した。
【0033】得られた染色物の反射率を、色彩計(クラ
ボウ(株)製、AUCOLOR-NF)により20nm間隔で測定後、Kub
elka-Munk式によりK/S値を算出し、染色性の評価を
行った。得られた結果を表1に示す。本発明による染色
手法により、綿が濃色に染色されることが明らかであ
る。
【0034】
【表1】
【0035】実施例2 被染物としては、綿(かなきん3号(JIS L0803準拠))0.5
gを、これの前処理液として、1%炭酸ナトリウム水溶
液/テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDM
E)=1/1溶液に浸せき処理し、脱水、乾燥したものを
用いた。染料は、反応分散染料であるSPN598(ダイスタ
ージャパン(株)製)を染料濃度5%o.w.fで使用した。ま
た共溶媒としてアセトン2.5mlを炭酸ガス供給時に添加
し、染色温度120℃、染色圧力20MPaで1時間染色した。
【0036】結果を表1に示す。実施例1と同様に、綿
が濃色に染色され、その程度は高圧炭酸ガス中の共溶媒
の存在により、更にトータルK/Sが増大した。
【0037】実施例3 被染物として、綿(かなきん3号(JIS L0803準拠))0.5g
を1%炭酸ナトリウム水溶液/N-メチルピロリドン(NM
P)=9/1溶液で前処理したものを用いて、実施例2と
同様の染色条件で染色した結果を表1に示す。実施例2
と同様に綿が濃色に染色された。
【0038】実施例4 被染物として実施例T/C混紡布(ポリエステル/綿=6
5/35)1gを用いて、実施例2と同様の染色条件で染色
した結果を表1に示す。T/C混紡布も1浴で濃色に染
色可能である。
【0039】実施例5 被染物としてT/C混紡布(ポリエステル/綿=65/35)
1gを用いて、共溶媒にエタノール用いた他は実施例2
と同様の染色条件で染色した結果を表1に示す。T/C
混紡布も1浴で濃色に染色可能である。
【0040】比較例1 被染物として、綿(かなきん3号(JIS L0803準拠))0.5g
を前処理なしに、実施例2と同じ染色条件で染色を行っ
た結果を、表1に示す。この結果から明らかなように、
共溶媒にアセトンを用いても反応分散染料で得られた染
色布はほとんど染色されておらず汚染程度である。
【0041】比較例2 被染物としては、綿(かなきん3号(JIS L0803準拠))0.5
gを、水系で染色した結果を表1に示す。染料は、反応
分散染料であるSPN598(ダイスタージャパン(株)製)を染
料濃度5%o.w.fで使用した。染色温度120℃で1時間、
密閉容器中で染色した。被染物の染色の程度は汚染程度
であり、水系での染色は困難である。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明による、繊維及び
縫製品の染色方法によれば、これまで困難とされてきた
反応分散染料によるセルロース系繊維材料の超臨界二酸
化炭素中での染色が可能となる。これにより着色廃液等
の排出量を極端に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超臨界高圧二酸化炭素を用いて染色するための
装置を示す図である。
【符号の説明】
1 炭酸ガスボンベ 2 高圧ポンプ 3 共溶媒タンク 4 共溶媒添加ポンプ 5 ストップバルブ 6 ストップバルブ 7 ストップバルブ 8 染色槽 9 背圧弁 10 スターラー 11 被染物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06P 5/00 102 D06P 5/00 102 103 103 104 104 (71)出願人 593033843 株式会社ニッセン 岡山県倉敷市児島上の町1丁目9番11号 (72)発明者 前田 進悟 岡山県岡山市芳賀5301番地 岡山県工業技 術センター内 (72)発明者 本行 節暉 岡山県岡山市芳賀5301番地 岡山県工業技 術センター内 (72)発明者 高尾 逸郎 岡山県倉敷市児島下の町4丁目11番30号 (72)発明者 菊地 敬一 岡山県玉野市築港3丁目17−23 (72)発明者 三島 健司 福岡県福岡市南区向新町2丁目6番15− 304 (72)発明者 檜原 利夫 大阪府大阪市中央区安土町一丁目7番20号 ダイスタージャパン株式会社内 (72)発明者 梅津 準次郎 岡山県倉敷市児島上の町1−9−11 株式 会社ニッセン内 (72)発明者 難波 真 岡山県倉敷市児島上の町1−9−11 株式 会社ニッセン内 Fターム(参考) 3B154 AA02 AA12 AA16 BA07 BB02 BB12 BB32 BD01 BD15 BD17 BE04 DA28 4H057 AA02 BA07 BA08 CA03 CA29 CB13 CB15 CB18 CB19 CB22 CB27 CB45 CB46 CB49 CC01 CC02 DA01 DA24 FA16 FA17 GA03 HA01 HA02 JA10 JA14 JB02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧二酸化炭素又は高圧二酸化炭素とそ
    の共溶媒としての極性溶媒の混合流体中に反応分散染料
    を溶解した染色液を調整し、予め極性溶媒により処理し
    たセルロース系繊維またはセルロース含有繊維を前記染
    色液中で高温高圧下で染色することを特徴とするセルロ
    ース系繊維の染色方法。
  2. 【請求項2】 高圧二酸化炭素との共溶媒として添加す
    る極性溶媒が低級アルコール、アセトン、アンモニア、
    水よりなる群から選択された少なくとも1種である請求
    項1記載のセルロース系繊維の染色方法。
  3. 【請求項3】 繊維を予め処理する極性溶媒は、セルロ
    ース系繊維またはセルロース含有繊維の少なくとも表面
    を膨潤させる溶解能力を有するものである請求項1記載
    のセルロース系繊維の染色方法。
  4. 【請求項4】 繊維を予め処理する極性溶媒は、エチレ
    ングリコール、エチレングリコール誘導体、ポリエチレ
    ングリコール、ポリプロピレングリコール、N,N-ジメチ
    ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロ
    リドンよりなる群から選択された少なくとも1種の溶剤
    又はアルカリ剤である請求項3記載のセルロース系繊維
    の染色方法。
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