JP2002201460A - 防水テープ - Google Patents

防水テープ

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JP2002201460A
JP2002201460A JP2001000557A JP2001000557A JP2002201460A JP 2002201460 A JP2002201460 A JP 2002201460A JP 2001000557 A JP2001000557 A JP 2001000557A JP 2001000557 A JP2001000557 A JP 2001000557A JP 2002201460 A JP2002201460 A JP 2002201460A
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Yasuo Fukuchi
保雄 福地
Tomoaki Tsuchiba
知明 土場
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Sekisui Chemical Co Ltd
Asahi Rubber Inc
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Sekisui Chemical Co Ltd
Asahi Rubber Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い防水性等を発揮する防水テープ。 【解決手段】 防水性基材10と、防水性基材に貼着さ
れたブチルゴム系粘着性テープ12とを有し、ブチルゴ
ム系粘着性テープの両面に、長手方向に沿って複数本の
溝18を形成した。貼着作業時に、防水性基材の上から
転圧することで、空気が末端に追いやられ、抜けるの
で、貼着状態において、ブチルゴム系粘着性テープと被
貼着体の間への無秩序な空気溜まりの形成が削減され
る。従って、漏水路が形成されることがなく、また、所
定の接着力を発揮するので、高い防水性能を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水性、望ましく
は更に透湿性を備え、かつ、粘着性能を有する防水テー
プに関するもので、特に、建築物の防水テープに好適な
ものである。
【0002】
【従来の技術】通常、住宅等の建築物の壁構造は、外壁
材及び内壁材等からなる複数部材をそれらの間に間隙を
設けた積層構造となっている。そして、その間隙には、
電気配線や断熱材を配備することが行われている。この
間隙には雨や雪などが進入することがないように防水施
工がなされる。その際、湿気が高くなると結露となり壁
材の反りや腐食等の原因になるので、防水性に加えて透
湿性も望まれる。そこで、防水性と透湿性を兼ね備えた
防水性基材を粘着テープで隔離した壁材に跨るように貼
付して、間隙を覆う手段が試みられている(参照:特開
平11−199837号公報)。その公報記載の発明で
は、防水性と透湿性を兼ね備えたポリエチレン製不織
布、ポリプロピレン製不織布、ポリオレフィン製多孔質
フィルムからなる通気性基材(防水性基材)の一面に、
ブチルゴム系粘着剤が部分的に積層された粘着テープが
用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブチル
ゴム系粘着剤は、蓄熱しやすいことから成形後の膨張等
が不可避で、設計通りの成形は難しく、ロットによるば
らつきがある他、その表面には無秩序な凹凸が形成され
易い。こうしたこと等から、ブチルゴム系粘着剤が予め
防水性基材に貼着された粘着テープを被貼着体に貼着す
ると、そのブチルゴム系粘着剤と被貼着体の間に空気が
無秩序に残存してしまったり、また、防水性基材を変形
させてしまうことがあった。この空気の残存を回避する
ことは極めて困難で、その空気溜まりが連通することで
大きな隙間となり、漏水路が形成されて防水性が損なわ
れたり、また、所定の粘着力を発揮できなくなることが
あった。特に、実際の施工作業においては、建築物の高
所などのように作業困難な場所で行うことも多く、作業
者が手作業で転圧することから、均一且つ十分な転圧力
を加えて作業することは困難であり、容易且つ短時間の
転圧工程にて施工できる防水テープが望まれている。従
って、貼着施工時に転圧抵抗の小さいものが望まれる。
また、ブチルゴム系粘着剤をポリエチレン等のポリオレ
フィン製不織布に貼着すると、ブチルゴムに含まれる可
塑剤がポリオレフィン製不織布に移行し、不織布が膨潤
し、浮き上がってしまう。その結果、密着性が不十分と
なり、防水性能が低下する問題があった。そこで、ブチ
ルゴム系粘着剤を使用せず、アクリル系両面テープを利
用する手段が考えられる。しかしながら、アクリル系両
面テープは水分と触れると加水分解して凝集力が過剰と
なり、応力が加わると不織布が破損してしまうおそれが
あった。また、破損まではいかなくても、皺が生じやす
く、その皺を伝わって漏水するおそれがあり、防水性が
高いとはいえない。さらに、冬期のように低温になる
と、初期接着力が低下し、十分な防水性能を発揮できな
い問題もあった。
【0004】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、高い防水性等を発揮する防水テープを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の防水テープは、
防水性基材と、該防水性基材に貼着されたブチルゴム系
粘着性テープとを有し、該ブチルゴム系粘着性テープの
両面に、長手方向に沿って複数本の溝が形成されている
ことを特徴とするものである。ここで、ブチルゴム系粘
着性テープは、複数本の線状体が配列一体化した形状の
ものが望ましい。また、ブチルゴム系粘着性テープとし
て、複数本の線状体が幅方向及び厚さ方向に配列一体化
した形状のものを採用できる。この際、ブチルゴム系粘
着性テープに、中空部が形成されていることが望まし
い。その中空部は長手方向に沿って線状に形成されてい
ることが望ましい。さらに、防水性基材はポリエステル
製のものが望ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の防水テープは、例えば図
1に示すように、防水性基材10と、その防水性基材1
0に貼着されたブチルゴム系粘着性テープ12とを有す
るものである。防水性基材10は、防水性の他、用途に
応じた所定の透湿性を有することが望ましい。そのよう
な基準としては、例えば、特開平11−199837号
公報に記載されているように、JIS Z 0208に規定されて
いる40℃、90%RHにおける透湿度が500g/m
2/24hr以上で、JIS L 1092のA法(静水圧法)に
規定されている耐水度が100nm以上の要件を満たす
こと等が挙げられる。防水性基材としては、不織布、ま
たは不織布に透湿防水性ポリマーをラミネート若しくは
含浸させたものが好適である。本発明においては、防水
性基材としてポリエチレンやポリプロピレン等のポリオ
レフィン製のものを適用できるが、ポリエステル製のも
のが望ましい。ブチルゴムに含有される可塑剤は主とし
てポリオレフィンに対して移行しやすく且つ可塑化する
ものであるので、ポリエステル製の基材に対して悪影響
を及ぼす程度は小さく、膨潤等による防水性能の低下を
防止できるからである。またさらに、耐熱性、耐久性、
ブチルゴム系粘着性テープとの接着性等の点で優れてい
る。
【0007】ブチルゴム系粘着性テープ12としては、
その材質としては通常一般にブチルゴムとして使用され
ているものを適用できる。しかし、本発明におけるブチ
ルゴム系粘着性テープ12は、図1〜3に示すように、
その両面に、長手方向に沿って複数本の溝18、18、
・・・が形成されているものである。溝18の幅は0.1〜
0.8mmが好ましく、溝の間隔は1〜4mmが好まし
い。溝の深さは0.2〜0.7mmが好ましい。そのよう
なブチルゴム系粘着性テープとしては、例えば図3に示
すように、複数本の線状体16、16、・・・が配列、一
体化し、複数本の溝18、18、・・・が平行に形成され
た形状のものが好適である。ブチルゴム系粘着性テープ
の幅や厚さは用途に応じるものであるが、幅は通常10
〜30mmであり、約20mmが標準である。また、厚
さは1〜4mmが通常である。図3に示すような線状体
16を配列した形状のブチルゴム系粘着性テープで3〜
4mmのように比較的高い厚さのものを形成する際に
は、個々の線状体16を太くするよりも、図4に示すよ
うに、細いままの線状体16からなる層20、22を重
ねてその段数によって厚くしたブチルゴム系粘着性テー
プ12の方が望ましい。溝18の本数が減ることなく全
体としての厚みを高くすることができる。またこの場
合、ブチルゴム系粘着性テープ12には、中空部24、
24、・・・を形成しておくことが望ましい。その中空部
24としては、長手方向に沿って形成されたものが望ま
しい。ブチルゴム系粘着性テープ12に中空部24を形
成することで、原材料の使用量の大幅増を回避し、軽量
化及び低コスト化を図ることができる。
【0008】上述したようなブチルゴム系粘着性テープ
は、複数個の吐出口が形成されたダイを用いて押出機か
らブチルゴムを線状体として押し出し、それらを引き揃
えることで、配列した状態として一体化することがで
き、容易に製造できる。防水テープを部材間の間隙の被
覆に利用する為には、例えば図1、2、4に示すよう
に、長尺な防水性基材10の片方の面の両側部にブチル
ゴム系粘着性テープ12を貼着して2列に形成すれば良
い。本発明の防水テープでは、このブチルゴム系粘着性
テープ12の溝18が防水テープの長手方向と平行にな
るように、ブチルゴム系粘着性テープ12が防水性基材
10に貼着される。防水テープは、非使用時にブチルゴ
ム系粘着性テープが意図せずして何らかのものに貼着す
ることがないように、例えば図1に示すように、剥離紙
14がブチルゴム系粘着性テープ12側に設けられてい
る。剥離紙14は、ブチルゴム系粘着性テープから容易
に剥離することができればよく、通常一般に、ブチルゴ
ム系粘着性テープに用いられているものを利用できる。
このような本発明の防水テープを使用に供するには、所
定長さの防水テープから剥離紙14を剥離して、例えば
図5に示すように、間隙30を跨ぐように外壁26と鉄
骨柱28の所定位置に、ブチルゴム系粘着性テープ1
2、12を転圧して貼着し、間隙30を防水性基材10
で覆えばよい。
【0009】本発明の防水テープでは、そのブチルゴム
系粘着性テープの表面に複数本の溝が形成されているこ
とにより、貼着作業時に、防水性基材の上から転圧する
ことで、空気が末端に追いやられ、抜けるので、貼着状
態において、ブチルゴム系粘着性テープと被貼着体の間
への無秩序な空気溜まりの形成が削減される。従って、
漏水路が形成されることがなく、また、所定の接着力を
発揮するので、高い防水性能を発揮する。さらに、貼着
状態において、防水テープの長手方向に沿って細かい複
数本の溝がブチルゴム系粘着性テープに形成されること
から、これらが止水線となり、防水機能がより高められ
る。また、転圧時には、溝が形成されていることで、ブ
チルゴム系粘着性テープと被貼着体の接触面積が小さく
されていることから、比較的少ない力を加えるだけで、
高い圧力が接合面にかかり、強く接着するようになる。
さらにまた、溝が形成されていることから、ブチルゴム
系粘着性テープの表面積が多くなり、放熱し易くなる。
その結果、成形後の蓄熱量が低減するので余熱変形が抑
えられ、凹凸等の形成が削減し、成形精度が向上する。
従って、予期しない凹凸等の形成も削減され、その点か
らも空気溜まりの形成や防水性基材の皺の発生が削減さ
れ、漏水が抑えられ、高い防水性能を発揮できる。ま
た、被貼着体が建築物の外壁材などであると、その表面
に凹凸があったり、また、塗料等の付着によって、平滑
性が低い場合もあるが、本発明のように、厚みと柔軟性
を有するブチルゴム系粘着性テープを使用することによ
り、被貼着面の凹凸等を追従、吸収し、密着度が高く、
高い防水性を発揮できる。さらに、低温特性も良く、寒
冷地や冬期の屋外においても高い接着性を発揮する。
【0010】また、本発明では、ブチルゴム系粘着性テ
ープの両面に複数本の溝が形成されていることから、ブ
チルゴム系粘着性テープの片面の全面が防水性基材と接
着しているのではなく、溝のない部分のみが防水性基材
と接着し、溝の部分は防水性基材に接触していない。そ
の為、防水性基材がポリエチレン等のポリオレフィン製
のものであっても、可塑剤の移行はその接触部分だけに
生じ、溝部分においては、可塑剤の移行による防水性基
材の膨潤、劣化は生じにくい。従って、例え長手方向に
沿った線接触した部分にて膨潤等が生じ、皺が生じて
も、長手方向に渡った溝部分にて膨潤等が生じないの
で、防水テープの幅方向に渡って連通する漏水路の形成
を防止できる。よって、本発明によれば、防水性基材と
して従来から使用しているポリエチレン等のポリオレフ
ィン製のものを適用しても、その防水性を発揮すること
ができる。
【0011】また、ブチルゴム系粘着性テープの表面に
形成された溝に加えて内部に中空部を形成したものであ
ると、その表面積がより増加し、放熱性がさらに向上す
る。従って、成形精度がより向上する。また、余熱変形
が少なく膨張度が小さいことから、より設計通りの形状
に成形でき、溝をより確実に形成できる。さらに、中空
部が形成されていることにより、これがクッションとな
り、反発力が低減する。その結果、貼着作業時の転圧抵
抗が低下するので、少ない力で確実に接着できるように
なる。さらにまた、材質自体を軟化することなくクッシ
ョン性を発揮させたことから、形状保持性ないし保存性
がよく、取扱性も高い。また、本発明の防水テープは鋏
などの簡易且つ種々の切断手段で容易に切断することが
でき、作業性が高いものであるが、(特に鋏で)切断す
ると、その際の剪断力等により、その切断面において中
空部が自ずと塞がれ、中空部は空気の充満した密閉空間
となる。この密閉空間が貼着作業時及び貼着後におい
て、エアクッションとして機能し、転圧抵抗の削減や、
形状保持性に寄与する。さらに、被貼着体の表面に歪み
があった場合にも、このエアクッションによりブチルゴ
ム系粘着性テープが被貼着体の表面により追随するよう
になり、より高い接着強度や防水性を発揮する。
【0012】
【実施例】[実施例1]幅が6cmのポリエチレンテレ
フタレート製の不織布からなる透湿性と防水性を兼ね備
えた防水性基材を用意し、図1に示すように、その両側
部にブチルゴム系粘着性テープ12、12を貼着して防
水テープを製造した。ブチルゴム系粘着性テープ12と
しては、直径が1mmの断面円形の20本の線状体を横
一列に配列して一体化し、その表面に19本の溝が形成
されたものを用いた。この防水テープを透明なアクリル
板上に載せ、軍手を填めた手で転圧して貼着した。その
状態を観察した。 [実施例2]防水性基材としてポリエチレン製不織布
(「タイベック」デュポン(株)製)を使用したこと以
外は実施例1と同様にして防水テープを製造し、評価し
た。 [比較例1]実施例1と同じ防水性基材に、一般的な断
面長方形状(1×20mm)のブチルゴム系粘着性テー
プを同様に貼着して防水テープとし、さらに、アクリル
板上に転圧した。 [比較例2]ブチルゴム系粘着性テープの代わりに、ア
クリル系両面テープ(0.5×20mm:「VHBテー
プ」住友スリーエム(株)製)を用いて上記実施例1と
同様に防水テープを製造し、アクリル板上に転圧した。
【0013】その結果、実施例1、2の防水テープで
は、アクリル板に透けてブチルゴム系粘着性テープに複
数本の細かい止水線が形成され、漏水路となる空気溜ま
りは形成されていないことが確認された。また、その貼
着力は十分に高く、アクリル板から剥がそうと試みる
と、ブチルゴム系粘着性テープの線状体毎に凝集破壊し
た。但し、実施例2の防水テープでは、防水性基材に長
さ方向に沿った細長い皺が形成されていたものの、防水
テープとしては支障のないものであった。しかしなが
ら、比較例1の防水テープでは、ブチルゴム系粘着性テ
ープとアクリル板の間に、多くの無秩序な空気溜まりが
形成されてしまっており、密着性が必ずしも十分とはさ
れていなかった。また、比較例2の防水テープでは、防
水性基材に多くの皺が発生している上、アクリル系両面
テープとアクリル板の間に無数の無秩序な空気溜まりが
形成されてしまっていた。
【0014】[試験例]9個の円形状の吐出口が横一列
に配列したダイを用いて、押出機からブチルゴムを直径
が約2mmの線状体として押し出し、これらを引き揃え
て一体化し、冷却し、一列に配列した形状の、図1に示
す防水テープのブチルゴム系粘着性テープ(15×50
mm、表裏両面に8本ずつの溝有)12を製造した。ま
た、吐出口が横方向に9個、高さ方向に2列並び、合計
18個の吐出口が形成されたダイを用いて、押出機から
ブチルゴムを18本の直径が約2mmの線状体として押
し出し、これを集積、一体化し、水冷し、得られた2段
構造のブチルゴム系粘着性テープを製造した。これは、
高さが4mm、幅が15mmの、表裏両面にそれぞれ8
本ずつの溝が形成されたものであった。
【0015】得られた各ブチルゴム系粘着性テープに関
して転圧抵抗を測定した。転圧抵抗試験は、ブチルゴム
系粘着性テープ12を図6に示すように、2枚のアクリ
ル板(6×15×70mm)40の間に挟み込み、上下
方向から5mm/min.で圧縮し、その際の圧縮率に対す
る抵抗値を測定した。測定結果を図7に示した。比較の
ため、同じブチルゴムからなる平板形状(4×15×5
0mm、溝無)のブチルゴム系粘着性テープと、平板形
状(2×15×50mm、溝無)のブチルゴム系粘着性
テープについても、同様の試験を行った。図7中、線状
体を1段に配列一体化したブチルゴム系粘着性テープは
−■−、線状体が2段に配列一体化したブチルゴム系粘
着性テープは−●−、厚さ4mmの平板形状のブチルゴ
ム系粘着性テープは−▲−、厚さ2mmの平板形状のブ
チルゴム系粘着性テープは−◆−で示した。
【0016】図7から明らかなように、平板形状のブチ
ルゴム系粘着性テープでは、圧縮率を高めると転圧抵抗
も急激に上昇し、圧縮率が50%になると、転圧抵抗が
60N/cm2以上になってしまうが、本実施例のブチ
ルゴム系粘着性テープではいずれも50N/cm2未満
に低下している。従って、本実施例の粘着テープである
と、少ない転圧抵抗で貼着作業をすることができる。特
に、2段に重ねたブチルゴム系粘着性テープ(−●−)
であると、50%の圧縮率でも転圧抵抗値は30.6N
/cm2に抑制されている。これは、各線状体の間に形
成されていた溝が押圧されて潰れた後でも、中空部2
4、24、・・・が形成されているので、これが転圧抵抗
の上昇を抑制し、転圧抵抗の急激な変化が抑えられてい
るものと考えられる。
【0017】
【発明の効果】本発明の防水テープでは、そのブチルゴ
ム系粘着性テープの表面に複数本の溝が形成されている
ことにより、貼着作業時に、防水性基材の上から転圧す
ることで、空気が末端に追いやられ、抜けるので、貼着
状態において、ブチルゴム系粘着性テープと被貼着体の
間への無秩序な空気溜まりの形成が削減される。従っ
て、漏水路が形成されることがなく、また、所定の接着
力を発揮するので、高い防水性能を発揮する。さらに、
貼着状態において、防水テープの長手方向に沿って細か
い複数本の溝がブチルゴム系粘着性テープに形成される
ことから、これらが止水線となり、防水機能がより高め
られる。また、転圧時には、溝が形成されていること
で、ブチルゴム系粘着性テープと被貼着体の接触面積が
小さくされていることから、比較的少ない力を加えるだ
けで、高い圧力が接合面にかかり、強く接着するように
なる。さらにまた、溝が形成されていることから、ブチ
ルゴム系粘着性テープの表面積が多くなり、放熱し易く
なる。その結果、成形後の蓄熱量が低減するので余熱変
形が抑えられ、凹凸等の形成が削減し、成形精度が向上
し、空気溜まりの形成や防水性基材の皺の発生がより削
減され、漏水が抑えられ、高い防水性能を発揮できる。
また、厚みと柔軟性を有するブチルゴム系粘着性テープ
を使用することにより、被貼着面の凹凸等を追従、吸収
し、密着度が高く、高い防水性を発揮できる。さらに、
低温特性も良く、寒冷地や冬期の屋外においても高い接
着性を発揮する。
【0018】また、本発明では、ブチルゴム系粘着性テ
ープの両面に複数本の溝が形成されていることから、ブ
チルゴム系粘着性テープの片面の全面が防水性基材と接
着しているのではなく、溝のない部分のみが防水性基材
と接着し、溝の部分は防水性基材に接触していない。そ
の為、防水性基材がポリエチレン等のポリオレフィン製
のものであっても、可塑剤の移行はその接触部分だけに
生じ、溝部分においては、可塑剤の移行による防水性基
材の膨潤、劣化は生じにくい。従って、例え接触部分に
て膨潤等が生じても、長手方向に渡った溝部分にて膨潤
等が生じないので、防水テープの幅方向に渡った漏水路
の形成を防止できる。よって、本発明によれば、防水性
基材として従来から使用しているポリエチレン等のポリ
オレフィン製のものを適用しても、その防水性を発揮す
ることができる。または、ポリエステル製の防水性基材
とすることで可塑剤の移行に起因した膨潤等による防水
性能の低下を防止できる。
【0019】また、ブチルゴム系粘着性テープの表面に
形成された溝に加えて内部に中空部を形成したものであ
ると、放熱性がさらに向上し、成形精度がより向上す
る。また、余熱変形が少なく膨張度が小さいことから、
より設計通りの形状に成形でき、溝をより確実に形成で
きる。さらに、中空部が形成されていることにより、こ
れがクッションとなり、反発力が低減する。その結果、
貼着作業時の転圧抵抗が低下するので、少ない力で確実
に接着できるようになる。さらにまた、中空部を形成す
ることで、原材料の使用量の大幅増を回避し、軽量化及
び低コスト化を図ることができる。さらにまた、形状保
持性ないし保存性がよく、取扱性も高い。また、切断に
よって密閉空間となった中空部は、貼着作業時及び貼着
後において、エアクッションとして機能し、転圧抵抗の
削減や、形状保持性に寄与する。さらに、被貼着体の表
面に歪みがあった場合にも、このエアクッションにより
ブチルゴム系粘着性テープが被貼着体の表面により追随
するようになり、より高い接着強度や防水性を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防水テープの一例を示す斜視図であ
る。
【図2】 防水テープの下面図である。
【図3】 ブチルゴム系粘着性テープの一例を示す斜視
図である。
【図4】 防水テープの一例を示す斜視図である。
【図5】 防水テープの施工例を示す断面図である。
【図6】 試験方法を説明するための斜視図である。
【図7】 転圧抵抗試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 防水性基材 12 ブチルゴム系粘着性テープ 16 線状体 18 溝 24 中空部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土場 知明 愛知県豊橋市明海町3−22 中部セキスイ 工業株式会社内 Fターム(参考) 4H017 AA03 AA04 AB07 AC04 AC17 AD06 AE03 4J004 AA05 AB01 CA06 CC05 FA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水性基材と、該防水性基材に貼着され
    たブチルゴム系粘着性テープとを有し、該ブチルゴム系
    粘着性テープの両面に、長手方向に沿って複数本の溝が
    形成されていることを特徴とする防水テープ。
  2. 【請求項2】 前記ブチルゴム系粘着性テープは、複数
    本の線状体が配列一体化した形状であることを特徴とす
    る請求項1記載の防水テープ。
  3. 【請求項3】 前記ブチルゴム系粘着性テープは、複数
    本の線状体が幅方向及び厚さ方向に配列一体化した形状
    であることを特徴とする請求項2記載の防水テープ。
  4. 【請求項4】 前記ブチルゴム系粘着性テープに、中空
    部が形成されていることを特徴とする請求項1、2、3
    のいずれかに記載の防水テープ。
  5. 【請求項5】 前記中空部は長手方向に沿って線状に形
    成されていることを特徴とする請求項4記載の防水テー
    プ。
  6. 【請求項6】 前記防水性基材がポリエステル製である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の防水
    テープ。
JP2001000557A 2001-01-05 2001-01-05 防水テープ Withdrawn JP2002201460A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004292603A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Asahi Rubber Kk 防水テープ及び建築部材の取付方法
KR101087609B1 (ko) * 2009-04-08 2011-11-29 (주) 우성폴리텍 프리케스트 구조물의 누수방지 및 접합용 자착식 부틸고무테이프의 구조
CN115612418A (zh) * 2022-10-20 2023-01-17 泉州市同兴反光材料有限公司 适应不同时段的夜光反光带及其生产工艺

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