JP2002200919A - 自動車の開閉体構造 - Google Patents

自動車の開閉体構造

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JP2002200919A
JP2002200919A JP2000402846A JP2000402846A JP2002200919A JP 2002200919 A JP2002200919 A JP 2002200919A JP 2000402846 A JP2000402846 A JP 2000402846A JP 2000402846 A JP2000402846 A JP 2000402846A JP 2002200919 A JP2002200919 A JP 2002200919A
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opening
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rear door
vehicle
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JP2000402846A
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Yukihiro Moriyama
幸宏 守山
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体に設けられた開口部を一対の観音開き式
のドアで開閉する構造の自動車において、上記開口部の
昇降性等を悪化させることなく、車体外方からの衝撃荷
重の作用時におけるドアの不測の開放を防止することを
課題とする。 【解決手段】 リヤドア6におけるアッパラッチユニッ
ト7の取り付け部にレインフォースメント34が配設さ
れていると共に、上記アッパラッチユニット7のベース
部材7aにストライカ係合用の凹部7a′が形成されて
いる構成において、該ベース部材7aにおける凹部7
a′の上方の突出部7a″の直上方に、上記レインフォ
ースメント34の上辺部34cを位置させ、ストライカ
9に対するアッパラッチユニット7の下方への相対変位
による上記ベース部材7aにおける突出部7a″の変形
を阻止することにより、上記凹部7a′からストライカ
9が離脱することを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の開閉体構
造、特に一対のドアが観音開き式に構成された自動車に
おけるドアの構造に関し、自動車の車体構造技術の分野
に属する。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平2−20423号公報に開
示されているように、車体側面に設けられた昇降用開口
部を、前端部に開閉軸心を有するフロントドアと後端部
に開閉軸心を有するリヤドアとで観音開き式に開閉する
ように構成した自動車が存在する。この種の自動車にお
いては、ドアの閉時に、まずリヤドアを閉じて車体に固
定すると共に、その後、フロントドアを閉じてリヤドア
に固定するように構成されるのが通例であり、リヤドア
の固定用として、該リヤドアの前部上下にラッチ機構が
設けられると共に、車体側にはこれらのラッチ機構に係
合するストライカがルーフ部及びフロア部に設けられ
る。
【0003】このラッチ機構は、図9にリヤドアの上部
に設けられるラッチ機構Aを例にとって示すように、リ
ヤドアBの閉時に車体C側のストライカDが嵌まり込む
凹部e1が設けられたベース部材Eと、該ベース部材E
の凹部e1にストライカDが嵌まり込んだ後、その後方
に位置して該ストライカDの凹部e1からの脱出を阻止
する爪部材Fとを有する。そして、リヤドアBの開時に
は、図示しないドアハンドルの操作によって上記爪部材
Fが退避することにより、ストライカDがベース部材E
の凹部e1から脱出可能となるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の構成
においては、図9に示すように、車体C側に設けられる
ストライカDが該車体側面の昇降用開口部内に突出する
構造とならざるを得ない場合があり、この場合、その突
出量xは、昇降の邪魔とならないように、極力少なくす
ることが望まれる。そこで、上記ラッチ機構Aにおける
ベース部材Eにおいては、凹部e1より上方の突出部e
2(下部用ラッチ機構の場合は凹部より下方の突出部)
の上下方向の寸法yを可能な限り小さくし、ストライカ
Dの昇降用開口部内への突出量xを極力抑制することに
なる。しかし、この部分の寸法yを小さくすると、次の
ような不具合の発生が考えられるのである。
【0005】つまり、リヤドアBに車体外側方から大き
な衝撃荷重Gが作用し、該リヤドアBの中央部が車体内
方へ移動するような変形を生じた場合、上部のラッチ機
構Aを例にとって説明すると、このラッチ機構Aには下
方へ引き降ろすような力が作用し、この力に対する反力
として、ベース部材Eにおける凹部e1より上方の突出
部e2にストライカDから上向きの力が作用することに
なる。その場合に、この凹部e1より上方の突出部e2
の上下寸法yが小さいと、矢印aで示すように、上記力
によって該突出部e2が上方に変形して凹部e1が開い
てしまい、その結果、該凹部e1からストライカDが離
脱し、リヤドアBの固定が解除されてしまうことになる
のである。
【0006】そこで、本発明は、観音開き式のドア構造
を有する自動車における上記のような問題に鑑み、車体
外方からの荷重によるドアの固定解除を防止することを
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0008】まず、本願の請求項1に記載の発明(以
下、第1発明という)は、車体に設けられた開口部を、
閉状態で車体に固定される第1のドアと、閉状態で該第
1のドアに固定される第2のドアとで観音開き式に開閉
するように構成され、かつ第1のドアの上下に車体側の
係合部材に係合して該ドアを閉状態に保持するラッチ機
構が備えられた自動車の開閉体構造において、第1のド
アに作用する車体外方からの荷重による上記ラッチ機構
の車体側係合部材からの離脱を阻止する離脱阻止手段を
設けたことを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載の発明(以下、第2
発明という)は、上記第1発明において、第1のドアに
おけるラッチ機構の取付部に補強部材を配設し、この補
強部材に離脱阻止手段を設けたことを特徴とする。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明(以下、第
3発明という)は、上記第1発明または第2発明におい
て、ラッチ機構は、第1のドアの閉時に車体側係合部材
が嵌まり込む凹部が設けられたベース部材を有し、離脱
阻止手段は、該ベース部材の上記凹部が開こうとする変
形を阻止するように設けたことを特徴とする。
【0011】そして、請求項4に記載の発明(以下、第
4発明という)は、上記第2発明において、第1、第2
のドアは車体側面に設けられた昇降用開口部を開閉する
ものであって、第1のドアは後端部に開閉軸心を有する
リヤドアであり、第2のドアは前端部に開閉軸心を有す
るフロントドアである場合に、補強部材にシートベルト
支持部材の取付部を設けたことを特徴とする。
【0012】上記のように構成したことにより、本願各
発明によれば、次の作用が得られる。
【0013】まず、第1発明によれば、第1のドアへの
車体外方からの荷重の作用時に、離脱阻止手段により、
該第1のドア側のラッチ機構と車体側の係合部材との係
合離脱が阻止されることになり、したがって、第1のド
アの固定が解除されて該ドアが不測に開くといった事態
が回避される。
【0014】また、第2発明によれば、上記離脱阻止手
段が第1のドアにおけるラッチ機構の取付部に配設され
た補強部材に設けられるので、該離脱阻止手段を設ける
ための部品点数の増加が回避されることになる。
【0015】さらに、第3発明によれば、ラッチ機構
に、第1のドアの閉時に車体側係合部材が嵌まり込む凹
部が設けられたベース部材が備えられている場合に、第
1のドアへの車体外方からの荷重の作用時に、離脱阻止
手段がこのベース部材の上記凹部が開こうとする変形を
阻止することになり、これにより、該ラッチ機構と係合
部材との離脱ないし第1のドアの固定解除が確実に防止
されることになる。
【0016】そして、第4発明によれば、第1、第2の
ドアが車体側面に設けられた昇降用開口部を開閉するも
のであり、かつ閉状態で車体に固定される第1のドアが
リヤドアである場合に、このリヤドアにおけるラッチ機
構の取付部に配設された補強部材にシートベルト支持部
材の取付部が設けられているので、シートベルトに前方
への大きな衝撃荷重が作用したときに、この荷重が、リ
ヤドアにおける上記補強部材からラッチ機構、及びこれ
に係合した車体側の係合部材を介して車体に入力される
ことになり、該衝撃荷重が車体によって確実に受け止め
られることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0018】図1に示すように、この実施の形態に係る
自動車1は、車室2と荷台3とを有し、車室両側の昇降
用開口部4は、前端部に設けられた開閉軸心を中心とし
て後部が前方へ開くフロントドア5と、後端部に設けら
れた開閉軸心を中心として前部が後方へ開くリヤドア6
とにより、開閉されるようになっている。
【0019】そして、図2、図3に示すように、リヤド
ア6の前部上下には、該リヤドア6を車体に固定するた
めのアッパラッチユニット7及びロアラッチユニット8
が備えられていると共に、車体側には、これらのラッチ
ユニット7、8がそれぞれ係合するストライカ9、10
が車体のルーフ部11及びサイドシル部12の所定位置
に配設され、かつ、リヤドア6の前端面には、ラッチユ
ニット7、8とストライカ9、10の係合を解除して該
リヤドア6を開放可能とするハンドル13が備えられて
いる。
【0020】また、フロントドア5には、リヤドア6が
閉じている状態で該リヤドア6の前端面に設けられたス
トライカ14に係合して、該リヤドア6を介してフロン
トドア5を閉状態に固定するラッチユニット(図示せ
ず)が備えられていると共に、このラッチユニットとス
トライカ14との係合を解除してフロントドア5を開放
可能とするハンドル15(図1参照)が備えられている。
【0021】さらに、リヤドア6の前部内側には、車室
2内の前席用シートベルト16が備えられ、そのラップ
ベルト側の端部がリヤドア6の前端部下方にロアシート
ベルトアンカ17を介して止着されていると共に、他端
は、該リヤドア6の前端部上方に備えられたアッパシー
トベルトアンカ18を経て該リヤドア6内に導入され、
該リヤドア6内の前端部下方に備えられたリトラクタ1
9に巻き取られれるようになっている。また、該リヤド
ア6の内側後端部には該リヤドア6を車体に連結するヒ
ンジ20、20が設けられ、これらのヒンジ20、20
によって該リヤドア6の開閉軸心が構成されている。な
お、リヤドア6の上部には窓21が設けられていると共
に、該リヤドア6の車内側の面にはトリム部材22が配
設されている。
【0022】次に、図4〜図8により、リヤドア6の前
端部における上記ラッチユニット7、8の周辺の構造を
さらに詳しく説明する。
【0023】リヤドア6は、インナパネル31とアウタ
パネル32とで中空体として構成されており、その前端
部の内部には、アッパラッチユニット7の取付部周辺か
ら上記窓21の前方を通過してロアラッチユニット8の
取付部周辺にかけて上下方向に延びるバーチカルレイン
フォースメント(以下、「バーチカルレイン」と記す)
33が配設されている(図2参照)。
【0024】このバーチカルレイン33の上端部は、図
5に示すように、凹部33aを挟んで二又状とされ、そ
の上端部のインナパネル31側に上記凹部33aの形状
に対応するほぼT字状の開口部34aを有するアッパラ
ッチレインフォースメント(以下、「アッパラッチレイ
ン」と記す)34が重ね合わされており、この状態で、
該バーチカルレイン33の上端部とアッパラッチレイン
34とがインナパネル31に重合されている。そして、
該インナパネル31におけるこれらの重合部には、上記
バーチカルレイン33の凹部33a及びアッパラッチレ
イン34の開口部34aに対応位置させて開口部31a
が設けられている。
【0025】これにより、上記凹部33a及び開口部3
4a、31aの周囲は、車内側からインナパネル31、
アッパラッチレイン34及びバーチカルレイン33の三
部材が重ね合わされた構造とされている。そして、上記
凹部33a及び開口部34a、31a内に位置させて、
上記アッパラッチユニット7が3本のボルト35…35
を用いて、インナパネル31、アッパラッチレイン34
及びバーチカルレイン33の三枚重ね部分に取り付けら
れている。
【0026】また、上記バーチカルレイン33は、アッ
パラッチユニット7の取り付け部の下方から中央部がア
ウタパネル32側に膨出されて、図6に示すように、断
面形状がハット状とされ、インナパネル31との間に閉
断面空間36を形成している。そして、前側のフランジ
33bは、インナパネル31とアウタパネル32の前端
部のフランジ間に挟まれた状態でこれらに接合され、ま
た後側のフランジ33cはインナパネル31に(窓21
の前方ではインナパネル31とアウタパネル32との間
に挟まれて)接合されている。
【0027】さらに、図4、図5に示すように、上記ア
ッパラッチレイン34は、バーチカルレイン33の中央
部がアウタパネル32側に膨出した部位まで下方に延長
され、その延長部34bとインナパネル31との重合部
に、ボルト37を用いて上記アッパシートベルトアンカ
18が取り付けられている。
【0028】一方、図7、図8に示すように、上記バー
チカルレイン33はハット状断面のまま下方に延び、そ
の下端部におけるロアラッチユニット8の取付部周辺に
はロアラッチレインフォースメント(以下、「ロアラッ
チレイン」と記す)38が取り付けられている。このロ
アラッチレイン38は、水平面部38aと垂直面部38
bとを有し、水平面部38aがインナパネル31とバー
チカルレイン33との間の閉断面空間36の下端面を閉
鎖し、垂直面部38bがバーチカルレイン33の下端部
のインナパネル31側の開放面を閉鎖するように、該バ
ーチカルレイン33の下端部に接合されている。そし
て、この水平面部38a及び垂直面部38bがインナパ
ネル31の前端部下方のアウタパネル32側へ折れ曲が
ったコーナー部31bに沿うように、該インナパネル3
1に重ね合わされている。
【0029】そして、バーチカルレイン33によって構
成される閉断面空間36内の下端部において、ロアラッ
チレイン38の水平面部38a上に複数のボルト39…
39を用いてロアラッチユニット8が取り付けられてい
ると共に、該ロアラッチレイン38の水平面部38aと
垂直面部38bとが交差するコーナー部に車体のサイド
シル部12に取り付けられたストライカ10を上記ロア
ラッチユニット8に係合させるための開口部38cが設
けられ、これに対応させて、インナパネル31の上記コ
ーナー部31bにも開口部31cが設けられている。
【0030】また、ロアラッチレイン38の垂直面部3
8bの上部及びバーチカルレイン33とインナパネル3
1との前後の重合部の合計3個所には、ボルト40…4
0を用いて前述のシートベルト16のリトラクタ19が
取り付けられていると共に、ロアラッチレイン38の垂
直面部38bの前部に設けられた上方への突出部38d
が、バーチカルレイン33とインナパネル31との重合
部の間に挟まれ、これら三部材の重合部にボルト41を
用いて前述のロアシートベルトアンカ17が取り付けら
れている。
【0031】ここで、上記ラッチユニット7、8の構成
を、アッパラッチユニット7を例にとって説明すると、
図4に示すように、このラッチユニット7は上部にスト
ライカ9が進入する切り込み部7a′が設けられたベー
ス部材7aを有し、このベース部材7aに回転部材7b
と爪部材7cとがそれぞれ回動可能に支持されている。
【0032】そして、リヤドア6の閉時において上記ベ
ース部材7aの切り込み部7a′にストライカ9が進入
したときに回転部材7bが回転して、上記切り込み部7
a′の入口側を閉じると共に、その状態で爪部材7cが
該回転部材7bに設けられた歯部に係合して該回転部材
7bの回転を阻止することにより、該切り込み部7a′
からのストライカ9の脱出、即ちリヤドア6の開動が阻
止され、また、前述のハンドル13(図3参照)の操作に
よりケーブル(図示せず)を介して上記爪部材7cの係合
が解除されることにより、上記切り込み部7a′からの
ストライカ9の脱出、即ちリヤドア6の開動が可能とな
る。
【0033】そして、特にこのアッパラッチユニット7
においては、上記ベース部材7aにおける切り込み部7
a′の上方の突出部7a″の上下方向の寸法yが比較的
小さく設定されていると共に、このラッチユニット7の
取付部に配設されたアッパラッチレイン34は、ラッチ
ユニット7が位置する開口部34aの上辺部34cが上
記ベース部材7aの突出部7a″の直上方に小さな隙間
zを隔てて位置する形状とされている。
【0034】次に、この実施の形態の作用を説明する
と、リヤドア6は、閉状態では、その前端部上下に備え
られたラッチユニット7、8が車体のルーフ部11及び
サイドシル部12に設けられたストライカ9、10にそ
れぞれ係合することにより車体に固定されることにな
り、また、ハンドル13の操作によって各ラッチユニッ
ト7、8とストライカ9、10との係合が解除されるこ
とにより開動可能となる。
【0035】その場合に、アッパラッチユニット7は、
インナパネル31、アッパラッチレイン34及びバーチ
カルレイン33の三部材が重合した部位に取付られてお
り、また、ロアラッチユニット8もインナパネル31に
対してバーチカルレイン33及びロアラッチレイン38
によって補強された個所に取り付けられているので、い
ずれも高い取付剛性が確保されており、リヤドア6が良
好に固定されることになる。
【0036】そして、アッパラッチユニット7において
は、ベース部材7aにおけるストライカ9が進入する切
り込み部7a′より上方の突出部7a″の上下方向の寸
法yが比較的小さくされていることにより、該アッパラ
ッチユニット7の全体を上方に寄せて配置することが可
能とされており、これに伴って、上記切り込み部7a′
に進入するストライカ9の配設位置も比較的上方に設定
されている。これにより、アッパラッチユニット7に係
合するために車体側面の昇降用開口部4内に上方から突
出するストライカ9の突出量xが小さな量に抑制される
ことになり、このストライカ9が当該自動車1に対する
昇降の妨げとなることが防止ないし軽減されることにな
る。
【0037】ところで、図4に示すように、リヤドア6
に外側方から大きな衝撃荷重Gが作用し、該リヤドア6
の中央部が車内に入り込むように変形した場合、上記ア
ッパラッチユニット7にはこれを下方へ引き降ろすよう
な力が作用することになる。このとき、該アッパラッチ
ユニット7におけるベース部材7aの上部の突出部7
a″には切り込み部7a′内に進入しているストライカ
9から上方へ相対的に押し上げるような力が作用するこ
とになり、上記切り込み部7a′が開くように変形しよ
うとする。
【0038】しかし、上記突出部7a″の直上方には、
小さな隙間zを隔てて板厚の厚いアッパラッチレイン3
4の上辺部34cが位置するので、ベース部材7aの上
記のような変形が阻止されることになる。これにより、
車体外側方からの衝撃荷重によるリヤドア6の変形時
に、アッパラッチユニット7のベース部材7aにおける
切り込み部7a′が開いてストライカ9に対するロック
状態が解除されることが防止され、ひいては、リヤドア
6が不測に開放されることが回避されることになる。
【0039】また、シートベルト16の一端をリヤドア
6に止着するロアシートベルトアンカ17及び該シート
ベルト16の他端を巻き取るリトラクタ19は、いずれ
もインナパネル31におけるバーチカルレイン33の下
端部とロアラッチレイン38とによって補強された部位
に取り付けられており、また、該シートベルト16の中
間部を支持するアッパシートベルトアンカ18はインナ
パネル31におけるバーチカルレイン33によって構成
された閉断面空間36内においてアッパラッチレイン3
4の延長部34bによって補強された部位に取り付けら
れている。
【0040】したがって、車体前方からの衝撃荷重の作
用時に、シートベルト16に前方への大きな荷重が作用
した場合、この荷重は該シートベルト16を介してリヤ
ドア6の十分に補強された部位で受け止められることに
なり、さらに、これらの部位に備えられた上下のラッチ
ユニット7、8及びストライカ9、10を介して車体に
受け止められることになる。これにより、上記のような
荷重に対して乗員がシートベルト16によって確実に保
護されることになる。
【0041】なお、以上の実施の形態は、車体側面の昇
降用開口部4を観音開き式のフロントドア5とリヤドア
6とで開閉するものであるが、例えば車体後面に観音開
き式の第1、第2のドアが備えられている自動車におい
て、上記リヤドア6に相当する閉状態で車体に固定され
るドアについて本発明を適用することも可能である。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車体に設
けられた開口部を、一対の観音開き式のドアで開閉する
ように構成され、かつ閉状態で車体に固定される方のド
アの上下に車体側の係合部材に係合して該ドアを閉状態
に保持するラッチ機構が備えられた自動車において、上
記ラッチ機構の車体側係合部材からの離脱を阻止する離
脱阻止手段を設けたので、車体外方から上記ドアに対し
て大きな衝撃荷重が作用し、該ドアの中央部が車内側へ
移動するような変形を生じて、上記ラッチ機構に車体側
の係合部材から離脱させるような力が作用しても、この
力によるラッチ機構の車体側係合部材からの離脱が阻止
されることになる。
【0043】これにより、該ラッチ機構の車体側係合部
材からの離脱を防止するために該ラッチ機構における係
合部材との係合部周辺の寸法を大きくし、そのために該
係合部材の上記開口部内への突出量が大きくなって例え
ば昇降性を悪化させる、といった不具合を回避しなが
ら、上記のような車体外方からの大きな衝撃荷重の作用
時における上記ドアの不測の開放が防止されることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る自動車の要部の概
略斜視図である。
【図2】 リヤドアの車内側から見た側面図である。
【図3】 同、正面図である。
【図4】 アッパラッチユニット取り付け部の拡大縦断
正面図である。
【図5】 同、車内側から見た要部拡大側面図である。
【図6】 図5のX−X線による断面図である。
【図7】 ロアラッチユニット取り付け部の拡大縦断正
面図である。
【図8】 同、車内側から見た要部拡大側面図である。
【図9】 本発明の課題を示すラッチユニット取り付け
部周辺の断面図である。
【符号の説明】
4 開口部 5 第2のドア(フロントドア) 6 第1のドア(リヤドア) 7 ラッチ機構(アッパラッチユニット) 9 係合部材(ストライカ) 16 シートベルト 18 シートベルト支持部材(アッパシートベルト
アンカ) 34 補強部材(アッパラッチレインフォースメン
ト) 34c 離脱阻止手段(上辺部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に設けられた開口部を、閉状態で車
    体に固定される第1のドアと、閉状態で該第1のドアに
    固定される第2のドアとで観音開き式に開閉するように
    構成され、かつ第1のドアの上下に車体側の係合部材に
    係合して該ドアを閉状態に保持するラッチ機構が備えら
    れた自動車の開閉体構造であって、第1のドアに作用す
    る車体外方からの荷重による上記ラッチ機構の車体側係
    合部材からの離脱を阻止する離脱阻止手段が設けられて
    いることを特徴とする自動車の開閉体構造。
  2. 【請求項2】 第1のドアにおけるラッチ機構の取付部
    には補強部材が配設され、この補強部材に離脱阻止手段
    が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自
    動車の開閉体構造。
  3. 【請求項3】 ラッチ機構は、第1のドアの閉時に車体
    側係合部材が嵌まり込む凹部が設けられたベース部材を
    有し、離脱阻止手段は、該ベース部材の上記凹部が開こ
    うとする変形を阻止するように設けられていることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車の開閉
    体構造。
  4. 【請求項4】 第1、第2のドアは車体側面に設けられ
    た昇降用開口部を開閉するものであって、第1のドアは
    後端部に開閉軸心を有するリヤドアであり、第2のドア
    は前端部に開閉軸心を有するフロントドアであり、か
    つ、補強部材には、シートベルト支持部材の取付部が設
    けられていることを特徴とする請求項2に記載の自動車
    の開閉体構造。
JP2000402846A 2000-12-28 2000-12-28 自動車の開閉体構造 Pending JP2002200919A (ja)

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JP2015116928A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 三菱自動車工業株式会社 車両のインサイドドアハンドル装置

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