JP2002200588A - ロボットによる把持可能部品の把持位置検出方法及びその装置 - Google Patents

ロボットによる把持可能部品の把持位置検出方法及びその装置

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JP2002200588A
JP2002200588A JP2000402091A JP2000402091A JP2002200588A JP 2002200588 A JP2002200588 A JP 2002200588A JP 2000402091 A JP2000402091 A JP 2000402091A JP 2000402091 A JP2000402091 A JP 2000402091A JP 2002200588 A JP2002200588 A JP 2002200588A
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Satoru Inagaki
悟 稲垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次元画像の認識に基づいて部品の把持位置
を検出するものにあって、高い認識効率を得る。 【解決手段】 部品がばら積み状態とされた部品供給部
をカメラにより撮影した二次元画像が入力されると(S
1)、部品の全体形状に対応した第1のマスタモデルと
照合し、一致度M1がしきい値(0.5)以上である部
分を把持可能候補部品として抽出する(S2)。その把
持可能候補部品に対し、把持部位の形状に対応した第2
のマスタモデルとの照合を行い、一致度M2を求める
(S4)。一致度M2と一致度M1とを比較し、M2が
大きい場合には(S5;Y)、把持可能な部品である判
断して、その把持部位の位置情報を送信する(S6)。
M2がM1以下の場合には他の部品との重なり等があっ
て把持可能でないと判断し、把持可能候補部品が他にも
ある場合には(S7;Y)、ステップS4からの処理を
繰返す。把持可能候補部品が抽出されないときには、部
品供給部に対するカメラの撮影方向を変更し(S8)、
ステップS1からの処理を繰返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定形状の部品が
ばら積み状態とされた部品供給部から、ロボットにより
該部品をその特定の把持部位にて1個ずつ把持してピッ
キングするにあたり、部品供給部を撮影した二次元画像
の認識に基づいて部品の把持位置を検出するロボットに
よる把持可能部品の把持位置検出方法及びその装置に関
する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】ロボットが実行する作
業として、例えばトレイ(パレット)に所定形状の多数
個の部品をばら積み状態で収容したなかから、ハンドに
より1個ずつ部品をその特定の把持部位にて把持してピ
ッキングし、組付けや治具への整列等を行うものがあ
る。この場合、ばら積み状態の部品を、上方からカメラ
にて撮影し、その二次元画像情報を処理することによっ
て、部品の把持位置を検出することが行われる。
【0003】このような二次元画像に基づいて把持位置
を認識する手法として、従来では、特開平5−1277
22号公報に示されるような、二次元画像に含まれる輪
郭線を抽出して線分画像を得た後、部品の把持可能な単
純形状からなる特定部位に対応したマスタモデル(パタ
ーン)と照合することにより、特定部位(把持部位)の
位置を高速に認識する技術が知られている。また、特開
平7−319525号公報には、更にその手法を効率化
するため、複数のマスタモデルの照合優先順位を決定す
るようにした技術が示されている。
【0004】しかしながら、上記従来技術では、部品の
特定の把持部位のみをマスタモデルとして、マスタモデ
ルとの一致度の高い部分を把持位置として抽出するよう
にしているため、例えば把持部位に対応したマスタモデ
ルが2本の線分が所定幅をもって平行とされている場合
などは、隣り合って位置する別々の部品から2本の平行
な線分が得られる場合でも把持位置と判断してしまうと
いったように、類似形状やノイズなどにより、誤認識す
る可能性が比較的高く、十分に高い認識効率が得られな
い不具合があった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、二次元画像の認識に基づいて部品の把
持位置を検出するものにあって、高い認識効率を得るこ
とができるロボットによる把持可能部品の把持位置検出
方法及びその装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した問
題点が、部品のうちの特定の把持部位という、狭い領域
に関する画像情報のみに基づいて部品の抽出を行うよう
にしたことが原因として発生することに着目した。そこ
で、部品の把持部位を含む広域形状(全体形状を含む)
に対応したマスタモデルとの照合を行って把持可能候補
部品を探索し、探索した部品の把持部位について該把持
部位のみに対応したマスタモデルとの照合を行うといっ
た、マスタモデルとの照合をいわば広域と狭域との2段
階で行うことにより、把持部位の認識効率を大幅に高め
得ることを確認し、本発明を成し遂げたのである。
【0007】即ち、本発明は、部品供給部を撮影した二
次元画像を、部品の把持部位を含む広域形状に対応した
第1のマスタモデルと照合することにより、把持可能候
補部品を抽出し、その把持可能候補部品に対し、部品の
把持部位に対応した第2のマスタモデルとの照合を行っ
て把持可能かどうかを判断するように構成したところに
特徴を有する(請求項1,5の発明)。これによれば、
第1のマスタモデルとの照合によって、2個の部品に跨
がった線分画像を抽出するといった誤認識を排除して1
個の把持可能候補部品に絞ることができ、この後、その
把持可能候補部品に対する第2のマスタモデルとの照合
によって、把持部位の位置を確実に認識することが可能
となり、高い認識効率を得ることができる。
【0008】ところで、ばら積み状態の部品にあって
は、部品同士の重なりの発生は避けられない事情がある
が、ここで把持可能かどうかの問題となるのは、重なり
の発生している位置であり、基本的には、把持部位から
外れた位置で他の部品との重なりがあっても、把持は可
能となる。この場合、上記広域形状つまり第1の照合段
階における一致度のしきい値については、一部の重なり
を許容する程度に、適宜設定すれば良く、把持部位に重
なりが発生しているかどうかは、第2段階である把持部
位の照合において判断できれば良い。
【0009】このとき、把持部位において、他の部品と
の重なりが生じている場合には、第2の照合段階におけ
る一致度が、第1の照合段階における一致度よりも小さ
いあるいは同等となる筈であるから、把持可能候補部品
の把持部位の第2のマスタモデルとの一致度が、第1の
マスタモデルとの一致度よりも大きいときに、把持可能
と判断するようにすれば(請求項2,6の発明)、把持
可能候補部品の抽出確率を十分大きくしながらも、把持
可能かどうかを確実に判断することが可能となる。
【0010】また、ばら積み状態とされた部品は、様々
な向きとされているので、上記第1及び第2のマスタモ
デルを、部品の複数の方向に夫々対応して複数設けるよ
うに構成すれば(請求項3,7の発明)、把持可能候補
部品を抽出する確率が高くなり、より効率的な把持位置
の検出を行うことができる。
【0011】さらには、ばら積み状態とされた部品にお
いては、撮影方向に対して傾斜して向いているため、第
1の照合段階において抽出されることがないものも出て
くる。そこで、把持可能候補部品が抽出されなくなった
場合に、部品供給部に対する撮影方向を変更するように
すれば(請求項4,8の発明)、把持可能候補部品の抽
出される確率を高くすることができ、この場合、例えば
部品供給部を振動させて部品側のばら積み状態を変動さ
せることを行わずとも済むので、把持可能候補部品の抽
出に要する時間の短縮化を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。まず、図3は、本実
施例に係るロボット1の外観構成を概略的に示してお
り、このロボット1は、作業台2上に設置されるロボッ
ト本体3と、このロボット本体3を制御するロボットコ
ントローラ4とを備えて構成されている。前記ロボット
本体3は、例えば垂直多関節型アームからなり、その先
端部には、部品を把持するためのハンド5が取付けられ
るようになっている。
【0013】そして、前記作業台2上には、ロボット本
体3の前方に位置して、トレイ(パレット)6内に、多
数個の部品7をばら積み状態で収容する部品供給部8が
設けられる。ロボット本体3は、マイコン等から構成さ
れるロボットコントローラ4により制御され、部品供給
部8へハンド5を移動させて1個の部品7を把持してピ
ッキングし、その部品7を図示しない治具へ搬送して整
列状に移載する作業を繰返し実行するようになってい
る。このとき、後述する本実施例に係る把持位置検出装
置9により、部品7の把持位置が検出され、その検出に
基づいて、部品7のピッキング作業が行われるようにな
っている。
【0014】ここで、本実施例では、図4に示すよう
に、部品7として、車両用ヒータに用いられる合成樹脂
製のレバーを例としてあげており、この部品(レバー)
7は、ヒータ装置側に回動可能に取付けられる軸部7a
と、その軸部7aの基端部から水平方向に延びる薄板状
のレバー部7bとを一体に有した形状をなし、さらに前
記レバー部7bには、途中で鈍角的に折曲がる長穴7c
が形成されている。このとき、前記ハンド5による把持
は、特定の把持部位であるレバー部7bの先端側の平板
な部分にて行われるようになっている。尚、本実施例で
は、便宜上、部品7のうち図4に矢印F方向で示す側を
正面として部品7の方向(向き)を説明することとす
る。
【0015】さて、本実施例に係る把持位置検出装置9
について述べる。図3及び図4に示すように、この把持
位置検出装置9は、撮像手段としての例えばCCDカメ
ラからなるカメラ10と、このカメラ10の撮影画像デ
ータを処理する画像認識装置11とを備えて構成され
る。
【0016】そのうちカメラ10は、図4に示すよう
に、前記ロボット本体3の先端部(ハンド5の近傍)に
取付けられており、前記部品供給部8の二次元画像を上
方から撮影するようになっている。この場合、ロボット
本体3のアームの動作により、部品供給部8に対するカ
メラ10の撮影位置(撮影方向)を変更でき、もって撮
影位置変更手段が構成されるようになっている。尚、こ
のカメラ10には図示しない照明光源が添設されてい
る。
【0017】前記画像認識装置11は、図3に示すよう
に、中央処理装置12、画像処理装置13、記憶手段と
して機能する記憶装置14等を備えている。前記記憶装
置14には、後述する照合用のマスタモデルのデータが
記憶されるマスタモデルメモリ領域14a、及び、認識
結果が格納される認識結果メモリ領域14bが設けられ
ている。また、前記画像処理装置13は、画像入力部1
5及び一致度測定部16を備えている。
【0018】そのうち画像入力部15は、カメラ10に
より撮影された二次元画像が入力され、その画像をサン
プリングして濃淡レベルをデジタル化した濃淡画像デー
タを作成するようになっている。そして、一致度測定部
16は、その画像データを、前記記憶装置14(マスタ
モデルメモリ領域14a)に記憶されたマスタモデルと
照合し、例えば周知のパターンマッチング法を用いて一
致度を演算するようになっている。
【0019】このとき、前記マスタモデルメモリ領域1
4aには、前記部品7の形状(平面的に見た形状)に対
応したマスタモデルが記憶されているのであるが、ここ
では、部品7の把持部位(レバー部7b)に対応した第
2のマスタモデルと、該把持部位(レバー部7b)を含
む広域形状この場合全体形状に対応した第1のマスタモ
デルとが記憶されるようになっている。さらに、本実施
例では、それら第1及び第2のマスタモデルが、部品7
の複数の方向に夫々対応して複数設けられるようになっ
ている。
【0020】即ち、図5〜図7は、それらマスタモデル
をイメージ的に示しており、まず、図5(a)に示す第
1のマスタモデルA1は、部品7を左側面から見た全体
形状に対応したものとなっており、同図(b)に示す第
2のマスタモデルA2は、そのうち把持部位(レバー部
7b)に対応したものとなっている。同様に、図6
(a),(b)に夫々示す第1,第2のマスタモデルB
1,B2は、部品7を右側面から見た形状に対応してお
り、図7(a),(b)に夫々示す第1,第2のマスタ
モデルC1,C2は、部品7を底面から見た形状に対応
している。
【0021】そして、後の作用説明でも述べるように、
この画像認識装置11(中央処理装置12)は、そのソ
フトウエア的構成により、カメラ10により撮影された
二次元画像が入力されると、まず、全体の画像データ
を、第1のマスタモデルA1,B1,C1と照合し、そ
の一致度M1がしきい値(例えば0.5)以上である部
分を把持可能候補部品として抽出する。次いで、その把
持可能候補部品に対し、第2のマスタモデルA2,B
2,C2との照合を行い、その一致度に基づいて把持可
能かどうかを判断する。この場合、本実施例では、把持
可能候補部品の把持部位の第2のマスタモデルA2,B
2,C2との一致度M2が、第1のマスタモデルA1,
B1,C1との一致度M1よりも大きいときに、把持可
能と判断するようになっている。従って、画像認識装置
11が、部品抽出手段及び判断手段として機能するので
ある。
【0022】さらに、上記のような画像認識により、把
持可能と判断されたつまり把持部位の位置が検出された
ときには、その把持部位の位置情報が、前記ロボットコ
ントローラ4へ送信されるようになっている。また、把
持可能候補部品が存在しない(存在しなくなった)場合
には、ロボットコントローラ4に対しカメラ姿勢変更信
号を送信する。ロボットコントローラ4は、送信された
位置情報をロボット本体3の把持目標位置に変換してロ
ボット本体3を制御し、ピッキング作業を行うようにな
っており、また、カメラ姿勢変更信号が送信された場合
には、図3に示すように、ロボット本体3を移動させて
カメラ10の位置(部品供給部8に対しての撮影角度)
を変更させるようになっている。
【0023】次に、上記構成の作用について、図1並び
に図8及び図9も参照して述べる。上記したロボット1
により部品7のピッキング作業を行うにあたっては、部
品供給部8(トレイ6)内には、多数個の部品7が、左
側面を上にした状態、右側面を上にした状態、底面を上
にした状態、上面を上にした状態、各方向に傾斜した状
態等、様々な向きに収容されている。そこで、把持位置
検出装置9により部品供給部8内の把持可能な部品7の
把持位置が検出され、その検出に基づいてロボット本体
3が動作制御される。
【0024】図1のフローチャートは、その際に把持位
置検出装置9(画像認識装置11)が実行する処理手順
の概略を示している。即ち、まず、ステップS1にて、
上述のようにカメラ10により部品供給部8が撮影され
(撮像工程)、その二次元画像が画像認識装置11に入
力される。尚、このとき、図3に示すように、作業開始
初期には、カメラ10は、例えば部品供給部8の中心部
の上方に真下を向けて位置される。
【0025】次のステップS2では、全体の画像データ
を、第1のマスタモデルA1,B1,C1と照合し、把
持可能候補部品として抽出する処理が実行される(部品
抽出工程)。この照合は、図9に示すように、まず第1
のマスタモデルA1に関して、周知のパターンマッチン
グ法を用いて画像データ上を探索し、一致度M1がしき
い値(この場合0.5)以上である部分を把持可能候補
部品として抽出していくことにより行われる。この場
合、まず第1のマスタモデルA1を用いて照合が行わ
れ、それが済むと、第1のマスタモデルB1、次いで第
1のマスタモデルC1という順に行われる。また、把持
可能候補部品が複数あれば全ての把持可能候補部品が抽
出される。
【0026】ステップS3では、把持可能候補部品が抽
出されたかどうかが判断され、抽出された場合には(Y
es)、ステップS4にて、その把持可能候補部品に対
し、第2のマスタモデルA2,B2,C2との照合を行
い、その一致度M2が求められる。この場合、上記した
ステップS2(第1の照合段階)で第1のマスタモデル
A1,B1,C1との照合によって抽出された把持可能
候補部品に対してのみ、第2のマスタモデルA2,B
2,C2との照合が行われるので、把持部位と類似した
別の部位例えば2個の部品7に跨がった線分画像を照合
により抽出してしまうといった誤認識を排除することが
できるのである。
【0027】尚、このステップS4の照合にあたって
は、第1のマスタモデルA1により抽出された把持可能
候補部品に関しては第2のマスタモデルA2が用いら
れ、第1のマスタモデルB1により抽出された把持可能
候補部品に関しては第2のマスタモデルB2が用いら
れ、第1のマスタモデルC1により抽出された把持可能
候補部品に関しては第2のマスタモデルC2が用いられ
ることは勿論である。
【0028】そして、次のステップS5では、ステップ
S4にて求められた第2のマスタモデルA2,B2,C
2に関する一致度M2と、上記ステップS2にて求めら
れた第1のマスタモデルA1,B1,C1に関する一致
度M1との比較が行われ、第2のマスタモデルA2,B
2,C2に関する一致度M2が、第1のマスタモデルA
1,B1,C1に関する一致度M1よりも大きいかどう
かが判断される(判断工程)。
【0029】一致度M2が一致度M1よりも大きい場合
には(ステップS5にてYes)、把持可能な部品7で
あるとして、その把持部位の位置情報がロボットコント
ローラ4に送信され(ステップS6)、ロボット本体3
によるその部品に対するピッキング作業が行われるので
ある。一方、一致度M2が一致度M1以下であった場合
には(ステップS5にてNo)、他の部品との重なり等
があって把持可能でないと判断され、次のステップS7
にて、把持可能候補部品が他にもあるかどうかが判断さ
れ、ある場合には(Yes)、ステップS4からの処理
が繰返されるようになっている。
【0030】ここで、上記ステップS2(第1の照合段
階)にて把持可能候補部品を抽出するにあたっては、他
の部品との一部での重なりが許容される程度の一致度の
しきい値(0.5)が設定されていることになり、図8
にP1〜P3のイメージで示すように、抽出された把持
可能候補部品(一致度M1が0.5以上のもの)につい
ては、他の部品7と一部で重なっているものが含まれて
いる。つまり、把持可能候補部品においては、図8にP
1で示すような、重なりがあっても把持部位以外の部分
で重なっているもの、P2で示すような、把持部位で他
の部品7と接触する程度の僅かな重なりがあるもの、P
3で示すような、把持部位で他の部品7と重なっている
状態のものが含まれることになる。
【0031】このとき、把持可能かどうかの問題となる
のは、重なりの発生している位置であり、P1で示した
ような、把持部位から外れた位置で他の部品7との重な
りがあっても、把持は可能となる。この場合、上記ステ
ップS4の把持部位の照合(第2の照合段階)におい
て、P3の状態では、一致度M2が小さく(0.5以
下)なり、P2の状態では、一致度M2が比較的大きい
ものの一致度M1以下となり、P1の状態では、一致度
M2が比較的大きく且つ一致度M1より大きくなる(図
8に斜線を付して示す領域)。従って、一致度M2が一
致度M1よりも大きいことをもって、把持部位に他の部
品7との重なりがなく、把持が可能であることを確実に
判断することができるのである。
【0032】また、図1のフローチャートに戻って、上
記ステップS3にて把持可能候補部品が抽出されなかっ
たとき(No)、及び、ステップS7にて把持可能候補
部品がなくなったとき(No)には、ステップS8に
て、ロボットコンロとローラ4に対してカメラ姿勢変更
信号が送信され、これにより、図3に想像線で示すよう
に、ロボット本体(アーム)3が移動して部品供給部8
に対するカメラ10の撮影方向が変更され、その上で再
度ステップS1(撮像工程)からの処理が繰返されるよ
うになる。これにより、例えば傾斜状とされていて真上
からの撮影では抽出されなかった部品7を、新たに抽出
できるようになるというように、把持可能候補部品が抽
出される確率を高くすることができるのである。
【0033】このように本実施例によれば、二次元画像
の認識に基づいて部品7の把持位置を検出するものにあ
って、まず、画像データを部品7の全体形状に対応した
第1のマスタモデルA1,B1,C1と照合することに
基づいて把持可能候補部品を抽出し、この後、その把持
可能候補部品に対する把持部位の形状に対応した第2の
マスタモデルA2,B2,C2との照合によって把持可
能かどうかを判断するようにしたので、従来のような特
定の把持部位のマスタモデルのみで照合を行うため誤認
識の可能性の大きかったものと異なり、把持部位の位置
を確実に認識することが可能となり、高い認識効率を得
ることができるという優れた効果を得ることができる。
【0034】また、特に本実施例では、把持可能候補部
品の把持部位の第2のマスタモデルA2,B2,C2と
の一致度M2が、第1のマスタモデルA1,B1,C1
との一致度M1よりも大きいときに、把持可能と判断す
るようにしたので、重なりのないことを確実に検出する
ことができて把持可能かどうかを確実に判断することが
可能となる。しかも、第1及び第2のマスタモデルを、
部品7の複数の方向に夫々対応して複数設けるようにし
たので、把持可能候補部品を抽出する確率が高くなり、
より効率的な把持位置の検出を行うことができる。
【0035】さらに、特に本実施例では、把持可能候補
部品が抽出されなくなった場合に、カメラ10による部
品供給部8に対する撮影方向を変更するようにしたの
で、把持可能候補部品の抽出される確率を高くしながら
も、例えば部品供給部8を振動させて部品7の位置を変
動させるといった動作を行わずに済むので、把持可能候
補部品の抽出に要する時間の短縮化を図ることができる
といった利点も得ることができるものである。
【0036】尚、上記実施例では、第2のマスタモデル
A2,B2,C2に関する一致度M2が、第1のマスタ
モデルA1,B1,C1に関する一致度M1よりも大き
いときに、把持可能と判断するようにしたが、第2のマ
スタモデルA2,B2,C2に関する一致度M2を所定
のしきい値と比較して把持可能を判断するように構成し
ても良く、この場合のしきい値は比較的大きな値とする
ことが望ましい。
【0037】画像データとマスタモデルとの照合の方法
(手順)としては、上記実施例の他にも、全体の画像デ
ータを、まず例えば第1のマスタモデルA1と照合して
把持可能候補部品を全て抽出し、それらを第2のマスタ
モデルA2と照合して把持可能かどうかを判断してピッ
キング作業を行い、次に、全体の画像データを第1のマ
スタモデルB1と照合して把持可能候補部品を全て抽出
し、それらを第2のマスタモデルB2と照合して把持可
能かどうかを判断してピッキング作業を行い、以下、マ
スタモデルC1,C2を用いて同様の処理を行い、再び
マスタモデルA1,A2を用いた処理を行うといったこ
とも可能である。
【0038】また、上記実施例では、第1のマスタモデ
ルA1,B1,C1を部品7の全体形状に対応したもの
としたが、把持部位を含む広域な形状に対応した部分を
第1のマスタモデルとすることにより、所期の目的を達
成し得る。部品7についてもレバーに限らず、様々な形
状のものに適用することができ、この場合、第1及び第
2のマスタモデルを3種類(3組)設けるもののに限ら
ず、例えば部品形状が単純なものであれば、マスタモデ
ルを1組み設ければ済むことも考えられ、部品形状が比
較的複雑なものであれば、もっと多くのマスタモデルを
設けることができる。
【0039】その他、本発明は上記した実施例に限定さ
れるものではなく、例えばカメラ10をロボット本体3
に取付けるものに限らず、カメラを部品供給部の上方に
固定的に設けるようにしても良く、また、把持可能候補
部品の抽出に用いるしきい値としても、0.5は一例に
過ぎず、適宜設定することができる等、要旨を逸脱しな
い範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、把持位置検出
の手順を示すフローチャート
【図2】把持位置検出装置の電気的構成を概略的に示す
ブロック図
【図3】ロボットの構成を概略的に示す斜視図
【図4】部品の斜視図
【図5】第1のマスタモデル(a)及び第2のマスタモ
デル(b)をイメージで示す図
【図6】別の第1,第2のマスタモデルをイメージで示
す図
【図7】更に別の第1,第2のマスタモデルをイメージ
で示す図
【図8】一致度と他の部品の重なり状態との関係を説明
するための図
【図9】マッチングの手法を説明するための図
【符号の説明】
図面中、1はロボット、3はロボット本体、4はロボッ
トコントローラ、5はハンド、7は部品、7bはレバー
部(把持部位)、8は部品供給部、9は把持位置検出装
置、10はカメラ(撮像手段)、11は画像認識装置
(部品抽出手段,判断手段)、14は記憶装置(記憶手
段)、A1,B1,C1は第1のマスタモデル、A2,
B2,C2は第2のマスタモデルを示す。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状の部品がばら積み状態とされた
    部品供給部から、ロボットにより該部品をその特定の把
    持部位にて1個ずつ把持してピッキングするにあたっ
    て、前記部品供給部を撮影した二次元画像の認識に基づ
    いて前記部品の把持位置を検出する方法であって、 前記部品供給部を撮影する撮像工程と、 この撮像工程において得られた前記二次元画像を、前記
    部品の把持部位を含む広域形状に対応した第1のマスタ
    モデルと照合し、一致度がしきい値以上である部分を把
    持可能候補部品として抽出する部品抽出工程と、 この部品抽出工程において抽出した把持可能候補部品に
    対し、前記部品の把持部位に対応した第2のマスタモデ
    ルとの照合を行い、その一致度に基づいて把持可能かど
    うかを判断する判断工程とを含むことを特徴とするロボ
    ットによる把持可能部品の把持位置検出方法。
  2. 【請求項2】 前記判断工程においては、前記把持可能
    候補部品の把持部位の第2のマスタモデルとの一致度
    が、前記部品抽出工程における第1のマスタモデルとの
    一致度よりも大きいときに、把持可能と判断することを
    特徴とする請求項1記載のロボットによる把持可能部品
    の把持位置検出方法。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2のマスタモデルは、前
    記部品の複数の方向に夫々対応して複数が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のロボットによ
    る把持可能部品の把持位置検出方法。
  4. 【請求項4】 前記部品抽出工程において把持可能候補
    部品が抽出されない場合には、前記部品供給部に対する
    撮影方向を変更した上で再度撮像工程からの工程を繰返
    すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載
    のロボットによる把持可能部品の把持位置検出方法。
  5. 【請求項5】 所定形状の部品がばら積み状態とされた
    部品供給部から、ロボットにより該部品をその特定の把
    持部位にて1個ずつ把持してピッキングするにあたっ
    て、前記部品供給部を撮影した二次元画像の認識に基づ
    いて前記部品の把持位置を検出する装置であって、 前記部品供給部を撮影する撮像手段と、 前記部品の把持部位に対応した第2のマスタモデル及び
    該把持部位を含む広域形状に対応した第1のマスタモデ
    ルを記憶する記憶手段と、 前記撮像手段により得られた前記二次元画像を、前記第
    1のマスタモデルと照合し、一致度がしきい値以上であ
    る部分を把持可能候補部品として抽出する部品抽出手段
    と、 この部品抽出手段により抽出された把持可能候補部品に
    対し、前記第2のマスタモデルとの照合を行い、その一
    致度に基づいて把持可能かどうかを判断する判断手段と
    を具備することを特徴とするロボットによる把持可能部
    品の把持位置検出装置。
  6. 【請求項6】 前記判断手段は、前記把持可能候補部品
    の把持部位の第2のマスタモデルとの一致度が、前記第
    1のマスタモデルとの一致度よりも大きいときに、把持
    可能と判断することを特徴とする請求項5記載のロボッ
    トによる把持可能部品の把持位置検出装置。
  7. 【請求項7】 前記記憶手段には、前記第1及び第2の
    マスタモデルが、前記部品の複数の方向に夫々対応して
    複数設けられていることを特徴とする請求項5又は6記
    載のロボットによる把持可能部品の把持位置検出装置。
  8. 【請求項8】 前記撮像手段による前記部品供給部に対
    する撮影方向を変更する撮影位置変更手段を具備するこ
    とを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載のロ
    ボットによる把持可能部品の把持位置検出装置。
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