JP2002196828A - 機械における機械振動を補償する方法 - Google Patents

機械における機械振動を補償する方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ほぼ一定の速度で回転する少なくとも1つの
軸、または機械の仮想的な機械軸における、外乱とよば
れる好ましくない振動を減らす。 【解決手段】 機械振動2の不連続な周波数部分の少な
くとも1つに、他の周波数部分に依存することなく、特
定の振幅と位相をもつ同じ周波数の、実質的に調波の少
なくとも1つのモーメント14が、機械振動2の振幅が
当該周波数で減らされるようにアクチュエータ11によ
って重ね合わされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に印刷ユニット
や印刷機の機械軸における、複数の不連続な周波数部分
によって近似的に表すことが可能な周波数スペクトルを
有する機械振動、特に回転振動を、直接的または間接的
に機械軸に作用する少なくとも1つのアクチュエータに
よって補償する方法に関する。
【0002】さらに、本発明は、アクチュエータによっ
て駆動される少なくとも1つの機械軸と、機械軸の機械
振動をピックアップするための測定装置とを備える印刷
ユニットに関する。
【0003】
【従来の技術】機械振動とは、機械軸の1つまたは複数
の座標の周期的な変化、たとえば回転振動、バイブレー
ション振動等のみならず、複数の周期的な変化の重ね合
わせやオーバーラップを意味している。以下で選択して
いる機械軸という用語は、数学的な回転軸を表してお
り、この場合には特に機械のあらゆる軸、座標軸、機械
軸、ローラ、胴などであってよい。このとき機械軸とい
う用語は、以下においては仮想的な回転軸も含んでお
り、すなわち、1つまたは複数の回転軸の座標値から算
出される信号、特に実際の2つの機械軸の座標の間の差
も含んでいる。
【0004】少なくとも1つの機械軸の速度制御や位置
制御が行われる機械では、カムディスク、不平衡、ある
いはその他の設計的な条件によって、変化するモーメン
トが制御される軸に作用する。原因となるモーメントの
軸と、制御される軸との間の伝達比に依存して、周波数
が回転速度に比例している振動、すなわち一定の機械次
数を有している振動が、制御される軸に重ね合わされ
る。さらに、制御される軸の速度に依存しない、回転運
動の一定の周波数をもつ励振が重ね合わされていること
もあり得る。これら両方の状況では、制御される軸の位
置、速度、および加速度の機械振動の周波数スペクトル
には、以下においてはその由来に関わりなく外乱と呼
ぶ、妨害的な不連続周波数が含まれている。機械軸を一
定の速度で回転させようとする場合、外乱は、目標速度
ないし回転する目標角度からの差につながり、このよう
な差は完全に制御できるものではなく、駆動装置にいっ
そう大きなコストをかけることで、十分な程度まで低減
させることができるにすぎない。
【0005】特に印刷機の場合、それが枚葉紙印刷機で
あれウェブ印刷機であれ、制御される軸の速度が守られ
る精度、ないし回転する目標位置に従わせる精度は、製
造品質に決定的な影響を及ぼす。紙案内胴の制御される
軸の回転周波数に対して整数の周波数比を有している外
乱は、どのような印刷画像ないし印刷枚葉紙の場合でも
等しいので、一般に無視することができる。逆に、これ
以外のすべての周波数は、いわゆるダブリにつながる可
能性があるので障害になり、換言すれば、連続する枚葉
紙がずれて印刷される場合があるので障害になる。
【0006】枚葉紙印刷機が、別個に駆動されて機械的
に切り離されている複数の部分、たとえば印刷ユニッ
ト、印刷ユニットグループなどで構成されている場合、
連続する2つの紙案内胴、すなわち制御される2つの軸
の間の角度差の変動は、印刷機の各部分の間で枚葉紙を
引き渡すときに、円周レジスタの変動として直接、顕在
化する。この場合、枚葉紙ごとに等しい引渡角度が望ま
しいが、整数でない次数の振動によって引渡角度が損な
われてしまう。
【0007】印刷機における機械振動、特に回転振動を
減衰させるために、すでに種々の装置や方法が公知とな
っている。
【0008】欧州特許出願明細書0592850B1よ
り、印刷機の機械振動を減衰させる装置と方法が公知で
ある。この装置は少なくとも1つの操作部材と、振動ピ
ックアップとを有しており、これらは同じく1つの制御
ループに配置されていてよい。印刷機の、被印刷体を案
内するシステムにおける、印刷品質を下げる機械振動の
減衰は、この場合には非対称な振動の補償を目指してお
り、すなわち、回転部品の回転と非周期的に発生する振
動の補償だけを目指している。
【0009】ドイツ特許出願公開明細書4412945
A1には、同じく整数の振動次数の補償を可能にする、
印刷機の機械振動を減衰させる装置および方法が開示さ
れている。操作部材を制御するためのデータの採取は、
印刷機の試し運転で算定または測定をすることによって
行われる。
【0010】ドイツ特許出願公開明細書1991462
7A1は、印刷機の少なくとも1つの固有形態を測定
し、この固有形態が振幅0を有していない少なくとも1
つの場所に対して、固有形態で振動が起こるように励起
するモーメントを補償するための対抗モーメントが印加
されるように構成された、印刷機における回転振動を補
償する方法および装置に関するものである。
【0011】ドイツ特許出願公開明細書1974913
4A1は、さらに別の従来技術をなしている。同明細書
には、能動的な振動減衰装置と、能動的な振動減衰装置
における伝達関数を識別する方法とが開示されている。
制御装置が、予め規定された入力走査クロック発生器と
同期して、能動的な振動減衰装置の残留振動検出器から
残留振動信号を読み取る。それぞれの周波数についての
時系列として残留振動信号を読み取った後、それぞれの
時系列についてFFT(高速フーリエ変換:Fast
Fourier Transformation)を行
って、当初の正弦波の周波数成分を得る。次いで、それ
ぞれ得られた周波数成分を合成した結果について逆FF
Tの計算を行って、パルス応答を伝達関数として導き出
す。
【0012】さらに、欧州特許出願明細書042535
2B1には、基本周波数とその調波周波数とを含んでい
る周波数にエネルギーが集中している振動を能動的に減
衰させる装置が開示されている。機械部品の振動を減衰
させるために使用される装置は、機械部品の1つの部位
における振動の特徴的な電気信号を振幅と位相でピック
アップする振動ピックアップと、振動に抗して機械部品
に力を及ぼすことのできる少なくとも1つのアクチュエ
ータと、振動ピックアップおよびアクチュエータと接続
された計算ユニットとを含んでいる。それぞれの振動ピ
ックアップの出力信号は、エネルギー集中に対応する種
々の周波数を含んでいる参照信号によって、同期して検
知される。そのためにそれぞれの出力信号には、十分な
増幅の後、シンセサイザによって生成される各々の周波
数について、ランダムサンプルとアナログ/デジタル変
換が施される。ランダムサンプルに対しては、乗算と、
保持された各周波数についてのローパスフィルタの通過
とを含む、同期復調とが行われる。参照信号は、一定の
位相を有する基本周波数との直線的な関係を活用して得
られる。計算装置は、機械振動の中のエネルギーが集中
している各周波数について、再帰的な適合化アルゴリズ
ムを実施して、各アクチュエータが、該アクチュエータ
に固有な、種々の周波数の割当分の合計を内容とする信
号を得るようにする。
【0013】ドイツ特許出願公開明細書1961430
0A1には、ウィンチ設備における鍔の衝撃補償のため
の、または平坦な物品を巻取りまたは巻出しするため
の、ロールやウィンチの不均等な回転の作用を自動調節
式に補償する方法が開示されている。この場合ロール
は、変化する鍔半径またはロール半径によって、変化し
た速度で回転する。引張実際値は、整数の次数のみの、
少なくとも1つの回転調和的な正弦関数によって近似さ
れ、この正弦関数の独立変数がロール回転角であり、こ
のときの正弦近似は直交相関に基づいて、またはフーリ
エの調波分析に基づいて行われ、振幅の見積値と、不均
等な回転によって引き起こされる正弦信号の位相の見積
値とが形成される。ロールのモーメント目標値に、これ
らの見積値から算出された追加モーメントが加えられ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】特に印刷機のための適
当な補償データの検出は、従来の補償方法および補償装
置の問題点であり、それがこのような方法や装置の幅広
い実際上の応用を難しくしている。補償データの記憶装
置を使用する場合、現在流布している従来式の補償の試
みでは、計算や、適当な補償データを測定するための試
し運転が予め必要になる。このいずれの方法も、具体化
するのは困難であり時間とコストがかかる。印刷機にお
ける典型的な補償の試みは、複数の周波数からなる振動
を全体として考える。そのために、機械力学、制御、外
乱などに依存して細分化された補償の適合化を行うこと
は、困難である。特に、時間とともに著しく変化する振
動形態への適合化や、変化する機械力学への適合化は、
実現するのが困難である。
【0015】振動を計算するとき、仮定が単純化されて
いたり間違っていたりすると、系統誤差が生じる危険が
ある。このような種類の試みは、計算に利用しやすい振
動しか補償できないことを意味している。しかも、振動
を求めるための従来の試し運転は、別の異なる外乱によ
って測定誤差が起こる危険性をはらんでいる。機械の固
有形態の測定を利用する場合には、機械に固有の設計が
必要となる。
【0016】本発明の目的は、ほぼ一定の速度で回転す
る少なくとも1つの軸、または機械の仮想的な機械軸に
おける、外乱とも呼ばれる好ましくない振動を減らすこ
とである。
【0017】
【課題を解決するための手段】この目的は、本発明によ
れば、請求項1に記載の特徴を備える方法、および請求
項11に記載の特徴を備える印刷ユニット、ないし請求
項12に記載の特徴を備える印刷ユニットグループによ
って達成される。
【0018】機械軸における機械振動の形態で存在して
いる外乱は、近似的に、不連続な複数の周波数部分によ
って表すことが可能な周波数スペクトルを有している。
典型的には、このときに生じる周波数は不連続であると
ともに近似的に一定であるが、機械速度に依存してお
り、すなわち一定の次数を有しており、もしくは機械速
度に依存していない。すでに述べたように、回転周波数
またはその倍数にちょうど相当している励振は、印刷機
においては一般に妨害にならないが、本発明の方法によ
って同じように除去することができる。同様のことは仮
想的な機械軸についても当てはまり、すなわち、1つま
たは複数の現実の軸の位置、速度、または加速度から
(有利には線形の)関連性を通じて算出される信号、特
に2つの現実の軸の座標の差についても当てはまる。
【0019】特に印刷ユニットの機械軸における、複数
の不連続な周波数部分によって近似的に表すことが可能
な周波数スペクトルを有する機械振動または外乱、特に
回転振動を、直接的または間接的に機械軸に作用する少
なくとも1つのアクチュエータによって補償する本発明
の方法は、この機械振動の不連続な周波数がそれぞれ別
個に補償されることを特徴とする。これは一定の周波数
であっても一定の次数であってもよく、換言すれば、軸
の回転周波数に対して一定の比率にある周波数であって
よい。機械振動のそれぞれ不連続な周波数部分に、他の
周波数部分とは関わりなく、特定の振幅と位相をもつ同
じ周波数の、実質的に調波のモーメントが、この周波数
について機械軸の振動の振幅が小さくなるように直接的
または間接的に機械軸に作用するアクチュエータによっ
て重ね合わされる。換言すると、周波数スペクトルの、
補償されるべきそれぞれの周波数部分について個別に、
特定の振幅と位相をもつ同じ周波数の、振幅と位相に関
して規定された実質的に調波のモーメントが、すなわち
正弦波または余弦波のモーメントが、駆動モーメントに
重ね合わされ、それによって機械軸において、この不連
続周波数をもつ振動の割合が減らされることによって、
補償が行われる。このとき補償モーメントは任意のアク
チュエータによって、特に、もともと機械軸に直接また
は間接に作用するモータによって、及ぼすことができ
る。
【0020】本発明の方法によって、機械軸の回転周波
数に対して整数比になっていない周波数(非同期振動)
の補償も、このような周波数を、機械軸の回転周波数に
対して一定の比率にある周波数に関する同期振動として
取り扱うことによって、可能となる。この一定の比率
は、伝動装置を介して連結された機械部品によって外乱
が引き起こされる場合、通常は有理分数であり、すなわ
ち有理数からなる数である。
【0021】本発明の方法、および本発明の印刷ユニッ
トは、一連の利点を有している。
【0022】本方法はそれぞれ特定の不連続な周波数部
分を補償するので、少なくとも1つの特定の時点におけ
る機械軸の機械振動の振幅と位相の測定が、特定の周波
数についてしか必要ない。それにより、機械振動の別の
周波数あるいは確率的外乱は、本方法に影響を及ぼすこ
とが事実上ない。時間的な経過の中で不連続周波数につ
いての測定を反復することで、機械振動の不連続な周波
数部分の、その都度最新の振幅と位相が測定され、それ
により、その都度最新の状況に合わされた、時間的に近
い補償が可能である。
【0023】本発明の方法は、何らかの振幅と位相を備
え、非調波の振動を表す、角周波数のn×ω(nは自然
数)調波振動が、それぞれ別個に補償されることによっ
て、割り当てられた角周波数ωを有する非調波で周期的
な振動を、ω=2π/T(Tは振動周期を表す)の関係
式に基づいて簡単に補償することを可能にする。同様に
本発明の方法は、アクチュエータから補償軸に至るまで
に、補償に利用される異なる周波数部分の増幅と位相ず
れとが生じることを考慮することを可能にする。通常は
記憶装置に保存されている調波でない補償モーメントで
作業を行う従来の補償方法は、記憶装置に保存されてい
る曲線の推移が基本波に関する高調波の振幅と位相を規
定しているので、機械力学に対するこのような伝達の依
存性を考慮することが難しい。それに対して、個々の周
波数部分の振幅と位相の決定には柔軟性がある。つまり
本発明の方法は、既存の補償方法のさまざまな制約を取
り除き、それによって実際の補償を簡素化するものであ
る。
【0024】さらに、本発明の方法は、機械軸の機械振
動の算出を行わなくてよい。それにより、仮定に単純化
や間違いがあったときに系統誤差が生じる危険性がなく
なり、専門家による多岐にわたる機械のモデル作成や、
計算コストが不要となる。
【0025】本発明の方法のさらに別の利点は、振動が
非定常的な場合、すなわち時間とともに変化する場合で
も、機械の状態が時間の経過につれて変化する場合で
も、同期振動の場合でも非同期振動の場合でも、あるい
は一定の周波数をもつ振動の場合でも、適用が可能だと
いう点である。機械周波数と複雑な関係にある個々の周
波数部分は、それが振動の側波帯であれ変調によって生
じる振動であれ、本発明の方法によって同じように補償
可能である。
【0026】各々の補償が相互に影響を及ぼさないの
で、原理上、本発明の方法によって、任意の数または所
要の数の異なる周波数部分を補償することができる。た
とえば、機械振動のうち最大の妨害となる支配的な周波
数部分ないし次数だけでも振幅と位相について既知であ
れば、もしくはこれを測定すれば、この周波数部分を補
償することができる。このように、もっとも妨害になる
周波数の補償に集中することは、すでにそれだけで、少
ないコストで大幅な改善を可能にする。機械速度に依存
して異なる次数または周波数部分が補償可能なので、好
都合なことに、たとえば、機械または機械部品の共振周
波数の付近にある振動周波数部分を常にすべて補償する
ことができる。
【0027】伝達関数がわかっていれば、少なくとも1
つの補償モーメントの供給を、補償されるべき機械軸か
ら遠く離れたところで行うこともできる。一般に、本方
法は、制御されない機械から制御される機械への移行
や、異なる制御パラメータまたは制御の選択といったよ
うな、機械力学の変化に対してロバストである。
【0028】本発明の方法により、または本発明の印刷
ユニットにより、機械軸の角度に依存して、速度または
位置が回転ごとに同じである改善された推移をすること
が可能になるので、製品の品質を著しく向上させること
ができる。本発明の方法は、機構的に切り離される枚葉
紙印刷機の分離部位を、従来の方法よりもはるかに高い
反復精度で位置決めすることを可能にする。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0030】図1および以下の記述によって、本発明の
方法および本発明の印刷ユニットの作動形式について詳
細に説明することにする。機械軸の機械振動または外乱
の補償についての説明は、一般性を制限することなく、
機械周波数に対する特定の角周波数ωSまたは次数rで
行い、ここでrは実数である。機械振動または外乱の特
定の角周波数ωSに対する補償は、いわゆる重ね合わせ
原理によって、他の角周波数ないし次数とは無関係に行
われるので、特に任意の数の異なる角周波数ω Si(iは
自然数)または次数ri(iは自然数)でも、並行して
であれ連続的にであれ本方法を複数回適用すれば補償す
ることができる。したがって、たとえ不均一なモーメン
トが機械軸に作用しているときでも、一定の速度で機械
軸を回転させることが達成される。
【0031】振動または外乱が補償される現実または仮
想の機械軸のことを、以下においては補償軸と呼ぶこと
がある。一定の次数rを補償する場合、前提条件となる
のは、この補償軸が平均の角周波数ωSを中心とする大
きすぎる変動δωS(t)を行わないことであり、すな
わち比較的均等な速度で回転することである。このこと
は、たとえばこの軸を、または補償軸と連結された別の
機械軸を、速度制御または角度制御することによって達
成できる。このような事例は、特に印刷機の場合に見ら
れる。
【0032】このような制約が必要となる理由は、補償
と機械軸の間で作用するプロセスと、測定に必要なフィ
ルタとが、一般に、異なる増幅と位相ずれを伴う異なる
周波数を伝達するためである。周波数変動δωS(t)
が大きすぎると、このことは、機械軸における外乱のみ
ならず、ろ過される信号の測定の場合にはなおのこと、
補償されるべき次数rの変調につながり、このことは完
全な補償にとって不利である。補償の品質をいっそう向
上させるために、本発明の方法または本発明の印刷ユニ
ットそのものを使用したうえで、補償軸の速度変動をい
っそう少なくすることができる。印刷機の場合、妨害と
なる非同期次数を改善するために、たとえば第1の機械
次数を補償することができる。
【0033】図1は、補償周波数ωSについての補償原
理を示している。このとき補償周波数は一定であってよ
く、すなわちωS=2πfS=一定であってよく、あるい
は一定の補償次数、すなわち
【0034】
【数1】
【0035】であってもよい。ここで、φS(t)は外
乱の位相角、rは外乱の次数、すなわち場合により仮定
的な外乱軸と補償軸との間の伝達比、そしてφMは補償
軸の角度を表している。δωS(t)は、角周波数と、
外乱の平均の角周波数との差異を表している。たとえば
発生するすべての外乱が完全に補償されるために、補償
軸の速度が一定である場合には、ωSt=rφM(t)が
成り立つ。両方の場合において、速度変動が小さいとき
に発生する各信号の相違は、一定の次数の補償をほとん
ど損なわない。したがって本発明による方法の作用形式
の表現は、主として、一定の補償周波数ωSをもつ外乱
を用いて表すことができる。ただし前述した両方の場合
の間には、具体化の際に相違が生じる。一定の周波数の
補償の場合にはすべての振動が時間依存的であるのに対
し、一定の次数の補償の場合には角度依存的だからであ
る。
【0036】図1には、一定の補償周波数ωSに対する
補償の原理が、外乱が作用したときにどのように行われ
るかが、制御ループの形態で模式的に図示されている。
外乱源1を起点として、振幅a0と位相αをもつ外乱ま
たは機械振動2が、測定量に相当する加算部位3に作用
する。信号4は測定装置5によって受け取られ、測定さ
れた信号6は、フィルタ7または相関器7を通過した
後、振幅c0と位相γをもつ測定信号8を生じさせる。
一般性を限定することなく、測定装置5は1の伝達関数
を有するものと仮定する。測定装置5が1と等しくない
伝達関数を有しているときには、外乱を、測定装置5の
後で作用するように変調することもできる。この測定信
号8は、計算装置9の入力としての役目をする。計算装
置9の出力は、アクチュエータに供給される、振幅b0
と位相βをもつ調節量10を表す制御信号である。アク
チュエータ11から出力された信号12は、加算部位3
において外乱2の補償を生成するために、プロセス13
によって影響を及ぼされて、振幅Kp0および位相β+
φPをもつ調波のモーメント14としての役目をするモ
ーメントを生じさせる。このモーメントは実質的に調波
である。
【0037】図1の考察の出発点は、ここでの考察にと
っては重要でない原因を有していてよい、補償がなけれ
ば補償軸に生じることになる正弦波の外乱a(t)であ
る。周波数が一定の場合、この外乱はa(t)=a0sin
(ωst+α)の形態を有しており、このときa0は外乱
の振幅、αは外乱の位相を表している。次数が一定の場
合、外乱はa0sin(γφM(t)+α)の形態を有してお
り、この場合φM(t)は、時間依存的な補償軸の角度
を表しており、tは時間を表している。外乱の次数、換
言すれば、外乱の周波数と機械軸の回転周波数との比率
はrで表されている。
【0038】補償軸に作用するこの外乱は、補償軸にあ
るセンサの測定信号から算定することができる。この場
合、センサのどのような具体的な実施形態を選択するか
は重要でなく、センサが軸の角度、速度、または加速度
を測定することが必要であるにすぎない。特に、機械制
御のためにもともと軸に使用されているシンクロ発信機
も、測定のために使用可能である。補償を実行するため
の基礎は、補償軸の加速度、速度、または角度であって
よい。これらの信号の1つが補償されていれば、その他
の信号も同じく補償される。センサに応じて信号を選択
するのが好ましい。たとえばシンクロ発信機を利用する
場合には、比較的少ない外乱で測定することができるの
で角度または速度が好都合である。センサの信号は積分
または微分によって、場合により適宜、相互に変換す
る。
【0039】次いで、このようにして得られた正確な振
幅c0と位相γをもつ信号から、補償のための調波振動
の、すなわち補償のための実質的に調波のモーメント
の、振幅b0と位相βを求めることができる。このこと
は、周波数領域のみならず時間領域でも可能である。た
とえば周波数領域では、高速フーリエ変換(FFT)に
よって、短い時間にわたり、角周波数ωSについての振
幅c0と位相γを直接算出することができる。このよう
な単純なケースでは、a0=c0およびα=γが成立す
る。時間領域では、機械振動が特定の周波数スペクトル
をもつ一般的な振動である場合には、狭帯域の帯域通過
フィルタによって、まず角周波数ωSをもつ調波振動を
分離することができ、たとえば、結果として生じた信号
のゼロ通過を用いて位相γを求めることができる。振幅
0は、たとえば調波振動信号の検出された最大値と最
小値を用いて求めることができ、あるいは、整流された
振動の平均値にπ/2を乗算することで求めることがで
きる。
【0040】ろ過をしてから、フィルタによって選別さ
れた振動の振幅と位相を、極値ないしゼロ通過を用いて
求める代わりに、相関法によって、特に直交相関法によ
って、振動パラメータ(振幅および位相)の決定を行う
こともできる。直交相関法はさまざまな利点をもたら
す。たとえば相関パラメータTkorrにより、少ないステ
ップで、特に周期の倍数で、高い測定精度と短い測定時
間の間で選択することのできるパラメータを利用できる
からである。このことは、比較的大きい振動を、まず短
い相関時間を利用することによって迅速に減らしてか
ら、次いでこれよりも長い相関時間で除去することを可
能にする。直交相関の作用は、適当な帯域通過フィルタ
を用いる測定法の作用と非常に似ている。特に減衰は、
傾向的に見て、周波数と測定次数ないし測定周波数との
間隔が増えるにつれて、比例以上の割合で増大する。
【0041】帯域通過フィルタでろ波をする目的は、測
定されるべき周波数をごくわずかだけ減衰させ、それ以
外の周波数をできるだけ多く減衰させることである。フ
ィルタの帯域幅が狭くなるにつれて、この目的は傾向的
により良く達成されるが、この場合、フィルタ入力部で
の振動が変化した後にフィルタ出力信号の誤差がたとえ
ば1%の選択値を越えることがなくなる時間に相当す
る、立上り時間は長くなる。これは原理的に生じる現象
である。なぜなら入力信号の変化は、比較的狭い帯域幅
によって比較的強力に減衰される高い周波数に相当する
からである。立上り時間は、測定の開始から最初の補償
ステップまでの時間を下方に向かって制限し、それによ
って補償制御の最小の走査時間も制限する。
【0042】したがって、振動をできるだけ迅速に補償
したいときには、相応に短い立上り時間と、これに伴う
比較的広いフィルタ帯域幅とが必要である。それによっ
て、測定周波数の振幅と位相の決定に外乱として重ね合
わされる別の周波数が、まだフィルタの出力に含まれる
ことになる。うなり周波数の周期の近似的に全部の数に
わたって測定値の平均値の形成を行うことによって、測
定周波数に対する周波数の外乱の作用を著しく減らすこ
とができる。このときの平均値の形成は、算出された測
定周波数の振幅および位相に適用してはならず、測定周
波数振動の複素表現、つまり実部と虚部(互いに直交す
る部分)に適用しなければならない。フィルタの補償周
波数を測定するのに必要な総時間は、立上り時間と、う
なり周期とを足したものである。直交相関測定では、こ
の時間を、狭帯域フィルタによる比較的正確な測定より
も短くすることができる。うなり周期は、補償制御の達
成可能な最小の走査時間に近似的に相当するからであ
る。
【0043】周波数が密接に隣り合っている場合には、
かなり長いうなり時間にわたる平均値の形成、および相
関は、外乱周波数が同様にして測定され、かつ、外乱周
波数の信号部分が、これに基づいて算出された、外乱周
波数によって引き起こされた誤差項の減算によって除去
される場合には、フィルタを使用すれば不要である。こ
のようなやり方は、複数の外乱に対しても適用可能であ
る。外乱周波数に対する測定周波数の反作用を相互に除
去することも、同様に可能である。
【0044】一般に、本発明による補償について言える
のは、c0=0になるように、調波振動ないし調波モー
メントが、補償軸に作用する駆動モーメントに重ね合わ
されるということである。換言すれば、軸における周波
数ωSのときに振動の振幅が取り除かれる。このような
ことが起こるケースは、補償のために利用される振動な
いし利用されるモーメントの位相と振幅について、b0
=a0/KPとβ=α−φPが成り立っている場合であ
る。このときKPは増幅であり、φPは、一定の周波数ω
Sについて、たとえばモータの目標モーメントである調
節量、たとえば補償のベースとしての速度をもつ補償軸
に至るまでのプロセスの位相ずれである。留意すべき点
は、機械が制御されている場合、閉じた制御ループでの
プロセスが重要となるので、KPとφPが制御器の構造と
パラメータにも依存するということである。
【0045】補償のために利用される実質的に調波のモ
ーメントの周波数ωSは、機械の固有周波数に依存し
て、または機械の速度に依存して求めることができる。
このとき、実質的に調波のモーメントの周波数は機械の
固有周波数に対して一定の比率にあってよく、特に比率
1またはその整数倍を有していてよい。
【0046】a=a0sin(φRef+α)の形態の外乱の
位相α、b=b0sin(φRef+β)の形態の補償信号
の位相β、およびc=c0sin(φRef+γ)の形態の
測定信号の位相γは、同じ周波数のsin(φRef)の
形態の参照角度振動を対象とするものである。一定の周
波数を補償するには、本発明の方法では参照角度をφ
Ref=ωstとして計算することができ、一定の次数を補
償するにはφRef=rφMとして補償軸の角度φMから計
算することができる。整数の次数r=1,2,...を
補償するには、上記に加えて角度φMを回転の値範囲内
で求め、たとえば∈[0...2π]とすれば十分であ
る。整数でない次数を補償するには、2回転以上の角度
範囲を区別しなければならない。有理数の次数q=n/
m(nとmは自然数)を補償するには、m回転から角度
範囲を区別して、たとえばφRef∈{0...2mπ}
とすれば足りる。補償軸の角度から参照角度φRefを算
出する代わりに、本発明の方法によれば、たとえば外乱
を引き起こす軸を手がかりにして、参照角度を直接求め
ることもしばしば可能である。
【0047】本発明による方法の有利な一実施形態で
は、補償パラメータb0とβは、補償軸において外乱が
できるだけうまく補償されるように、補償軸の速度に応
じて一定に設定される。このことは、測定される振幅c
0を、外乱と、プロセスによって機械軸に伝達される補
償との協働で、できるだけ小さくすることを意味してい
る。このことは、もっとも単純な場合には体系的な試験
によって行うことができるが、たとえば後で説明する識
別法によって可能となるように、自動化されていてもよ
い。好ましい値を種々の機械速度について求め、たとえ
ば表として記憶しておくことができる。表に含まれてい
ない速度については、次に大きい速度と次に小さい速度
について、表の値に基づく運転時に適当な方法によっ
て、たとえば直線補間やスプライン関数によって、パラ
メータを補間することができる。この実施形態の格別な
利点は、機械の運転時に外乱を測定する必要がなくな
り、コストのかかる計算が不要になるので、本発明の方
法を簡単な手段で具体化することができ、既存の制御器
に組み込むことさえ可能なことである。ただし付言して
おくと、この実施形態は、特に外乱が定常的でプロセス
も定常的な場合に、所望の成果が挙がるように適用可能
である。換言すると、時間が経過するにつれて外乱の振
幅a0または位相αが変化し、ならびにプロセスの増幅
度KPまたは位相ずれφPが変化すると、不完全な補償に
つながってしまう。ただし、外乱やプロセスがわずかし
か変化しないときは、不完全な補償でも外乱を大幅に減
らすことができる。
【0048】本発明による方法の有利な発展例では、機
械の運転時に、まず補償をしないで外乱の振幅c0と位
相γを測定で求め、これに基づいて最善の補償パラメー
タb0=c0/KGとβ=γ−φGを算定する。最終的にこ
れらの補償パラメータで補償を実行する。補償パラメー
タを算出するには、定数KG=KPFおよびφG=φP
φFが必要である。このときKPとKFは増幅度であり、
φPとφFは角周波数ωSのときのプロセスないしフィル
タの位相ずれである。これらの定数は、たとえばモデル
作成によって得られる、角周波数ωSのときの制御され
る機械の伝達関数から得ることができる。KGとφGは試
し運転で求めることもできる。そのために、たとえば補
償をしないときの振幅c0と位相γの測定に基づいて、
ならびに、試し運転で求めた最善の補償時の補償パラメ
ータb0およびβに基づいて、パラメータをKG=c0
0およびφG=γ−βとして直接計算することができ
る。その代わりに、試し運転で、後で説明するようにK
GとφGを識別することも可能である。本実施形態の利点
は、外乱の振幅a0と位相αに関する仮定が必要ないこ
とである。特に、時間の経過とともに非常にゆっくりと
変化する外乱を、これによって補償することができる。
たとえば補償軸に対して整数の回転比を有しておらず、
角度が測定されない軸によって外乱が引き起こされるた
めに、機械のスイッチを投入するときに外乱の位相αが
未知である場合でも、この有利な実施形態で補償を達成
することができる。最善の補償制御では、実質的に完全
な補償をするために、ただ1回の測定と1つの制御ステ
ップしか必要ないことを達成することができる。
【0049】本発明のさらに別の有利な実施形態では、
現在実行されているb0とβでの補償のパラメータに基
づいて、および、この補償時に補償軸に残る、測定され
た振幅c0と測定された位相γとを有する外乱に基づい
て、外乱を完全に補償するために更新された最善の補償
パラメータが算出され、これらの補償パラメータで補償
が実行される補償制御が実現される。
【0050】補償パラメータb0およびβが変化するた
びに、プロセスとフィルタは、この変化に反応するため
に一定の時間を必要とする。新たなバランスが設定され
るまでの時間は、たとえば数秒かかることがある。した
がって、補償制御の走査時間、換言すれば2つの制御ス
テップの間の時間は、少なくとも、調節量変化に対する
反応時間に相当しているのが望ましい。最初の制御ステ
ップ以後、振幅b01と位相β1での補償がアクティブに
なっているとすると、第2の制御ステップでは、まず、
補償軸に残っている外乱の振幅c02と位相γ2を測定
し、b01,β1,c 02およびγ2、ならびに定数KG=KP
FおよびφG=φP+φFに基づいて、補償の振幅b02
位相β2を算出する。次いで、振幅b02と位相β2での補
償を次回の制御ステップまで実行する。新たな補償パラ
メータは、たとえば補助量
【0051】
【数2】
【0052】によって、次のようにして計算することが
できる:
【0053】
【数3】
【0054】1回目と2回目の制御ステップの間のこの
ようなやり方を、簡単な類推で、(k−1)回目とk回
目の制御ステップ(kは自然数)の間のやり方に一般化
できることは、当業者にとって明白である。
【0055】これらの量の計算は、複素表現におけるベ
クトルの加法として解釈することができる。振動を表わ
すベクトルの数値は振幅に相当し、ベクトルの向きは振
動の位相を表す。新たな補償のベクトルは、直前の補償
のベクトルと、この補償時に測定された、プロセス入力
を基準とする外乱のベクトルとの合計に相当する。この
結果として生じるベクトルは0と2πの間のどの角度で
もとることができるので、座標系の4つの象限に対応す
る、β2についての事例区分が必要である。特に振幅と
位相を含むここでの表現は特に非常に明瞭なので、本発
明による方法を表現するのに選択している。β2につい
ての表現を事例区分せずに利用することも可能であり、
これは当業者にはすぐにわかることである。
【0056】関与する外乱、プロセスパラメータ、およ
び補償パラメータについて複素表現法を一貫して使用す
ることは、同一の関連性の簡単かつ等価な表示につなが
ることができる。この表現法では以下においては、フィ
ルタ
【0057】
【外1】
【0058】とプロセス
【0059】
【外2】
【0060】の複素増幅を伴う、外乱a*、測定c*、お
よび補償b*の複素振幅という言い方を用いる。複素振
幅は、振動パラメータである振幅と角度から形成された
複素数の表現である。複素増幅は、考察している振動周
波数における伝達関数の複素値である。
【0061】プロセスとフィルタの複素増幅は、
【0062】
【数4】
【0063】としてまとめることができる。k回目の走
査ステップでは
【0064】
【数5】
【0065】が成立し、(k+1)回目の走査ステップ
では
【0066】
【数6】
【0067】が成立する。この両方の走査ステップで外
乱が等しければ、すなわち
【0068】
【数7】
【0069】であれば、完全な補償
【0070】
【外3】
【0071】の要求から、補償制御の式が直接導き出さ
れる。
【0072】
【数8】
【0073】k回目の制御ステップでは、まず、フィル
タ法で測定した振動パラメータc0およびγに基づい
て、振動の複素振幅を次式で算出することができ、
【0074】
【数9】
【0075】もしくは直交相関法に基づいて次式で算出
することができる。
【0076】
【数10】
【0077】このときjは、j2=−1で虚数単位を表
している。次いで、補償信号の
【0078】
【外4】
【0079】の複素振幅を算出することができる。続い
て補償パラメータb0とβを、補償信号の複素振幅b*
ら、絶対値b0=|b*|と位相β=arctan
(b*)とによって得ることができ、ここではarct
anはb*の独立変数の主値であり、すなわち、現実の
軸の正の方向と位置ベクトル
【0080】
【数11】
【0081】との間の、−180°<β≦180°の範
囲の角度である。
【0082】(k−1)回目の走査ステップでは、次式
が成り立つ。
【0083】
【数12】
【0084】連続する2回の走査ステップで外乱が同じ
であれば、すなわち
【0085】
【数13】
【0086】であれば、次式が導き出される。
【0087】
【数14】
【0088】この式は、制御のために必要な複素の全増
幅度
【0089】
【外5】
【0090】を直接算定するのに適している。
【0091】本実施形態で格別に好ましくは、閉じた制
御ループとして補償が実行される。それにより、非定常
的な外乱であっても、換言すれば振幅と位相が変化する
外乱であっても、この変化が補償制御の走査時間に比べ
て十分にゆっくりを進行していれば、うまく補償するこ
とが可能になる。さらに、制御ループでのフィードバッ
クによって、定数KGとφGが正確にわかっていないとき
でも、比較的優れた補償が可能になる。なぜならこの補
償制御の方法は、次式
【0092】
【数15】
【0093】の条件の下で、定常的な外乱と定常的なプ
ロセスについての測定誤差を無視したうえで収斂するか
らである。このときKGTとφGTは実際のプロセスパラメ
ータであり、KGとφGは、補償制御のときに補償を算定
するために使用されるプロセスパラメータである。この
ような事例は、たとえば運転中のプロセスの増幅KP
位相ずれφPの変動が小さい場合などに現われる。
【0094】本発明の有利な発展例では、本発明の方法
は最適化を確保するために必要なプロセスパラメータK
G=KPFおよびφG=φP+φFが補償制御の開始時およ
び/または途中に識別される、最善の補償制御を含んで
いる。
【0095】識別をするには、補償パラメータが異なっ
ている別々の時点で、補償軸で発生する外乱を少なくと
も2回測定することが必要である。識別時にそれぞれ2
回の測定を利用する場合、有効な補償パラメータがb00
とβ0である1回目の時点t1ではパラメータc01とλ1
を測定し、有効な補償パラメータがb01とβ1である2
回目の時点t2ではパラメータc02とλ2を測定する。下
記の算出式によって、たとえば2回目の時点t2でのこ
れら8つの値から、増幅度KG2と位相ずれφG2を直接計
算することができる:
【0096】
【数16】
【0097】これによって、補償制御の途中に制御ステ
ップの各々で、時点ti(iは自然数であり、i個の時
点が数えられる)のときに、以後の制御の基礎をなす更
新されたプロセスパラメータKGiおよびφGiを算出する
ことができる。この場合、個々の測定の間の時間が等し
く分散または蓄積されるかどうかは重要ではない。2回
だけの測定に基づく識別は、次の3つの前提条件のもと
で可能である。すなわち第1に、この両方の測定の間に
プロセスパラメータが変化していてはならない。フィル
タと機械制御は2つの制御ステップの間で実質的に不変
に保たれるので、プロセスパラメータの変化は、機械力
学の変化によってしか引き起こされ得ない。このような
変化はしばしば非常にゆっくり起こるので、前述の要求
は実質的に満たされる。第2に、外乱は実質的に両方の
測定の間で大幅に変化していてはならない。外乱の位相
と振幅の変化速度は、外乱の原因によって左右される。
この点に関して一般的に述べることは不可能である。そ
の意味で、時点tiで測定を開始し、このとき適当な時
間を個々の連続する測定の間におくことが必要になる。
多くの外乱は、たとえば不平衡、カムディスクなど、設
計に起因する原因を有している。このような種類の外乱
は実質的に定常的である。第3に、別の確率的外乱によ
って測定が影響を受けてはならない。本発明の方法にお
ける識別は、測定が特定の周波数だけに集中しているの
で、実質的に確率的外乱による影響を受けない。確率的
外乱がたとえば白色雑音である場合、外乱の全エネルギ
ーのうちのわずかな部分しか、たったいま測定された特
定の周波数ωSでは作用していない。この周波数だけ
が、除去されないからである。さまざまな時点tiで測
定が行われるので、本発明の方法は、時間的に限定され
た確率的な妨害要因に対して、実質的にはそれほど敏感
でない。
【0098】すでに述べたように、ゼロ通過と極値から
振動パラメータを求める代わりに、直交相関によって算
定を行うことができる。複素振幅をもつ振動のパラメー
タは、相関計算をベースとする方法によっても求めるこ
とができる。
【0099】振動c(φ)=cx1sin(r1・φ)+c
y1cos(r1・φ)の複素振幅の実部cx1と虚部cy1
を求めるために、0°と90°の角度での参照角度信号
に対する、測定信号の相互相関を計算する。直交相関で
得られる、振動の実部の見積値については、整数倍に関
する相関の場合には半分の振動周期、つまりφ0からφ1
=φ0+nπ/r1までを適用する。
【0100】
【数17】
【0101】虚部の見積値については、前記に準じて次
式を適用する。
【0102】
【数18】
【0103】そして時間離散的な系では、計算式は次の
ようになる。
【0104】
【数19】
【0105】および
【0106】
【数20】
【0107】このときφ(k)は角度、c(k)は走査
ステップkにおける補償信号であり、次式が成り立つ。
【0108】
【数21】
【0109】角度差φ(k)−φ(k−1)が一定に保
たれている場合、あるいは近似的には、次式も使用する
ことができる。
【0110】
【数22】
【0111】および
【0112】
【数23】
【0113】このとき、φRef(k)=r1φ(k)は補
償のためにもともと計算されるので、各々の走査ステッ
プにおける相関については2つの三角関数と2つの乗算
を計算するだけでよいので、計算コストが比較的小さく
なる。
【0114】別の次数が補償信号に含まれている場合に
は、相関を計算するときに、見積ることのできる系統誤
差が発生する。補償次数r1の他に、別の次数r2が補償
信号に含まれている場合、補償信号は次の形態を有して
いる。
【0115】
【数24】
【0116】直交相関で得られる、振動の実部の見積値
については、φ0からφ1=φ0+nπ/r1までに関する
積分をすると次式が成り立つ。
【0117】
【数25】
【0118】これに準じて、直交相関で得られる、振動
の虚部の見積値については、φ0からφ1=φ0+nπ/
1までに関する積分をすると次式が成り立つ。
【0119】
【数26】
【0120】それぞれ最初の括弧に入れて表されている
分数の分母には、係数(r1−r2)が含まれている。し
たがって、これらの分数が誤差に及ぼす貢献度は、補償
次数r1の付近にある次数r2について特に大きい。測定
値の品質を向上させるためには、このような誤差をでき
るだけ大幅に減らすのが有意義である。以下において
は、単独に適用しても相互に組み合わせて適用してもよ
い、上記のための種々の方法を紹介する。
【0121】φ0から
【0122】
【数27】
【0123】までの角度、すなわちうなり周期の倍数に
関する相関を実行すると、最初の括弧の結果は0にな
る。したがって、誤差を大幅に少なくする1つの可能性
は、うなり周期の倍数にできるだけ近い、半分の振動周
期の倍数だけを相関時間として選択することである。
【0124】さらに別の可能性は、邪魔になる誤差項
【0125】
【数28】
【0126】を計算し、次式
【0127】
【数29】
【0128】に基づいて、相関で算出された振動の見積
【0129】
【外6】
【0130】から誤差を減算することである。必要とな
る次数r2のパラメータcx2およびcy 2は、そのために
同じく相関法で見積ることができる。次数r2の次数r1
のフィードバックも、このようなやり方で除去すること
ができる。こうして相互に外乱を反復的に取り除くこと
ができる。
【0131】さらに別の可能性は、方程式
【0132】
【数30】
【0133】を、
【0134】
【数31】
【0135】で解き、それに基づいて、余因子と行列式
【0136】
【数32】
【0137】をもつ
【0138】
【数33】
【0139】が得られる。
【0140】次数r1の相関角φ01およびφ11と、次数
2の相関角φ02およびφ12とが等しいときは、e2x
1xおよびe2y=−e1yが成立し、導き出される対称行
列がより容易に変換可能になるので、計算が著しく簡素
化される。
【0141】本発明による方法で補償パラメータを識別
するときに格別に有利な点は、たとえば極の数やプロセ
ス伝達関数のゼロ位置などのような、プロセスの力学に
関する仮定が必要ないことである。その代わりに、プロ
セスの特定の周波数についての増幅度と位相ずれが補償
のために必要となり、これが識別される。
【0142】本発明の有利な発展例では、2回だけの測
定からではなく、たとえばスライド式の平均値形成のよ
うな統計的手法によって、多数回の測定等からもプロセ
スパラメータを算出することができる。この場合、プロ
セスパラメータの時間的な変化によって、および特に外
乱によって発生する識別誤差、すなわち算出された補償
パラメータと実際の補償パラメータとの差をできるだけ
小さく抑えるために、それぞれ時間的に連続する2回の
測定に基づいて、まずプロセスパラメータKGiとφGi
上に説明したようにして計算し、こうして求めた値に基
づいて、さまざまな時点で統計的手法で最終的なプロセ
スパラメータ
【0143】
【外7】
【0144】を算出することができる。
【0145】両方の測定時に使用する補償パラメータの
差が小さいほど、識別の品質も低くなる。プロセスパラ
メータが比較的良好に算出されていれば、これらのパラ
メータで作業を行う補償制御は外乱を大幅に取り除くこ
とができる。外乱が定常的でプロセスも定常的である場
合、このことは、たとえば一定不変の補償パラメータb
0およびβにつながる。この問題は、適応制御に典型的
なものである。この問題は、測定時に有効な補償パラメ
ータの相違が小さすぎる場合に識別をオフにする監視に
よって、解決することができる。この場合、プロセスパ
ラメータはもともと既知であり、その他の計算は一切必
要ない。
【0146】本発明による方法の上に述べた計算式は、
特に、両方の測定の一方が補償なしに行われる場合をも
包含している。それによって特に次の2つの利点が生ま
れる。すなわち第1には計算コストが半分しかかから
ず、第2に、両方の測定時の補償パラメータが十分に相
違しているので、1回だけの識別ステップですでに、2
回目の測定のときの適切な補償によってプロセスパラメ
ータをうまく算出することができる。
【0147】プロセスパラメータを識別するときには、
外乱やプロセスそのものの知識がまったくなくても、特
定の次数rまたは周波数ωSの補償を行うこともでき
る。そのためには、まず補償なしに測定を行い、これと
相違する補償設定で、プロセスパラメータの初回識別の
ために測定を行うことができる。換言すれば、可変なパ
ラメータでの補償、または制御を伴う補償を実行するこ
とができる。そうすれば、機械を運転するときの多岐に
わたる計算は不要となる。オンライン識別を用いた適応
的な補償制御の格別な利点は、単純な補償制御の利点を
越えて、プロセスパラメータが機械の運転中に著しく変
化する場合でも、良好な補償を達成することができるこ
とである。識別の複素計算が時間的に切迫していないこ
とによって、この計算を好適なハードウェアで実行した
り、場合によっては通常の機械制御と並行して既存の調
節器ハードウェアでも実行することができる。
【0148】さらに付言しておくと、フィルタを使用す
るとき、所定のフィルタ立上り時間の利用は可変的であ
る。換言すれば、立上り時間を選択することで、たとえ
ば大きな振動振幅の迅速な減衰を達成したり、あるいは
相対的に見て長い立上り時間のときには、振動を次第に
良好に減衰ないし除去することができる。
【0149】ある程度の異なる次数または周波数が相互
に影響を及ぼし合う非線形プロセスの場合でも、制約は
受けるものの、本発明の方法の適用が可能であることは
当業者にとって明らかである。非線形プロセスにおける
外乱に対処するときに重要な点は、プロセス識別のとき
に相互に影響を及ぼし合う次数の補償信号が同時に変化
するのを的確に防止し、ないしは、相互に影響を及ぼし
合う信号が同時に大きく変化しない測定点に識別を限定
することである。
【0150】本発明による方法は、印刷ユニットまたは
印刷ユニットグループで、つまり1つまたは複数の印刷
ユニットを有する機械部分で、現実または仮想の特定の
機械軸において実施することができる。特に本発明によ
る方法は、さまざまな機械部分の間の相対位置、相対速
度、または相対加速度に対する振動補償にも応用するこ
とができる。機械軸は、アクチュエータによって直接的
または間接的に制御され、印刷ユニットまたは印刷ユニ
ットグループは、機械軸の振動をピックアップする測定
装置を有している。測定装置に付属する少なくとも1つ
のフィルタによって、特に帯域通過フィルタ等によっ
て、角周波数ωSi(i=1からnは自然数)をもつn個
の不連続な周波数部分の振幅と位相を求める。この測定
に基づいて電子的なやり方で制御信号が生成されるの
で、アクチュエータによって機械軸に対する補償が可能
となる。本発明による方法を、1つまたは複数の印刷ユ
ニットまたは印刷ユニットグループの内部の複数の機械
軸にも応用できることは、当業者にとって明らかであ
る。本発明による印刷機は、このような種類の少なくと
も1つの印刷ユニット、または1つの印刷ユニットグル
ープを有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】外乱が作用したときの、一定の補償周波数ωS
に対する補償の原理を示す図である。
【符号の説明】
1 外乱源 2 振動 3 加算部位 4 信号 5 測定装置 6 信号 7 フィルタ 8 測定信号 9 計算装置 10 調節量 11 アクチュエータ 12 信号 13 プロセス 14 調波モーメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 390009232 Kurfuersten−Anlage 52−60,Heidelberg,Fede ral Republic of Ger many Fターム(参考) 2C250 EA04 3J048 AA06 AB07 AC04 AD01 BE01 EA07

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特に印刷ユニットや印刷機の機械軸にお
    ける、複数の不連続な周波数部分によって近似的に表す
    ことが可能な周波数スペクトルを有する機械振動
    (2)、特に回転振動を、直接的または間接的に前記機
    械軸に作用する少なくとも1つのアクチュエータ(1
    1)によって補償する方法において、機械振動(2)の
    不連続な周波数部分の少なくとも1つに、他の周波数部
    分に依存することなく、特定の振幅と位相をもつ同じ周
    波数の、実質的に調波の少なくとも1つのモーメント
    (14)が、前記機械軸の振動の振幅が当該周波数で小
    さくされるように前記アクチュエータ(11)によって
    重ね合わされることを特徴とする、機械振動を補償する
    方法。
  2. 【請求項2】 実質的に調波のモーメント(14)が、
    時間に実質的に依存しない周波数を有している、請求項
    1記載の機械振動を補償する方法。
  3. 【請求項3】 実質的に調波のモーメント(14)の周
    波数が、機械軸の角速度に対して一定の比率r(rは実
    数)になっている、請求項1または2記載の機械振動
    (2)を補償する方法。
  4. 【請求項4】 補償をするための実質的に調波のモーメ
    ント(14)の振幅と位相が機械速度に依存していな
    い、請求項1から3までのいずれか1項記載の機械振動
    (2)を補償する方法。
  5. 【請求項5】 補償をするための実質的に調波のモーメ
    ント(14)の振幅と位相が機械速度の関数である、請
    求項1から3記載の機械振動を補償する方法。
  6. 【請求項6】 補償をする調波モーメント(14)の振
    幅と位相が、機械軸の機械振動(2)の対応する周波数
    部分の振幅と位相に基づいて決定され、および/または
    1つまたは複数の機械軸の信号から算出された信号、特
    に1つまたは複数の機械軸の差信号の機械振動(2)の
    対応する周波数部分の振幅と位相に基づいて決定され
    る、請求項1から5までのいずれか1項記載の機械振動
    を補償する方法。
  7. 【請求項7】 対応する実質的に調波のモーメント(1
    4)の振幅と位相を算出するために必要なパラメータ
    が、少なくとも部分的に、機械軸の機械振動(2)の対
    応する周波数部分の振幅と位相の測定に基づいて決定さ
    れる、請求項1から6までのいずれか1項記載の機械振
    動を補償する方法。
  8. 【請求項8】 対応する実質的に調波のモーメント(1
    4)の少なくとも一組の振幅と位相が、機械振動(2)
    が減るように、かつ算出に必要な独立したパラメータが
    制御中に更新されるように、閉じた適応制御ループで算
    出される、請求項1から7までのいずれか1項記載の機
    械振動を補償する方法。
  9. 【請求項9】 実質的に調波のモーメント(14)の周
    波数が機械の固有周波数に依存して決定される、請求項
    1から8までのいずれか1項記載の機械振動を補償する
    方法。
  10. 【請求項10】 実質的に調波のモーメント(14)の
    周波数が機械の速度に依存して決定される、請求項1か
    ら9までのいずれか1項記載の機械振動を補償する方
    法。
  11. 【請求項11】 アクチュエータ(11)によって制御
    される少なくとも1つの機械軸と、前記機械軸の機械振
    動(2)をピックアップする測定装置とを備える印刷ユ
    ニットにおいて、 機械振動(2)の周波数スペクトルの不連続な複数の周
    波数部分の振幅と位相を求めるためにフィルタ(7)ま
    たは相関器(7)を有していることを特徴とする印刷ユ
    ニット。
  12. 【請求項12】 アクチュエータ(11)によって制御
    される少なくとも1つの機械軸と、前記機械軸の機械振
    動(2)をピックアップする測定装置とを備える印刷ユ
    ニットグループにおいて、 機械振動(2)の周波数スペクトルの不連続な複数の周
    波数部分の振幅と位相を求めるためにフィルタ(7)ま
    たは相関器(7)を有していることを特徴とする印刷ユ
    ニットグループ。
  13. 【請求項13】 アクチュエータ(11)によって制御
    される少なくとも1つの機械軸と、前記機械軸の機械振
    動(2)をピックアップする測定装置とを備える少なく
    とも2つの印刷ユニットを有する印刷ユニットグループ
    において、 2つの機械軸の信号から算出された信号、特に2つの機
    械軸の座標の間の差信号の機械振動(2)の周波数スペ
    クトルの不連続な複数の周波数部分の振幅と位相を求め
    るためにフィルタ(7)または相関器(7)を有してい
    ることを特徴とする印刷ユニットグループ。
  14. 【請求項14】 印刷機において、 前記印刷機が請求項11記載の少なくとも1つの印刷ユ
    ニット、または請求項12または請求項13記載の印刷
    ユニットグループを有していることを特徴とする印刷
    機。
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