JP2002196204A - 光学機器 - Google Patents

光学機器

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JP2002196204A
JP2002196204A JP2000396219A JP2000396219A JP2002196204A JP 2002196204 A JP2002196204 A JP 2002196204A JP 2000396219 A JP2000396219 A JP 2000396219A JP 2000396219 A JP2000396219 A JP 2000396219A JP 2002196204 A JP2002196204 A JP 2002196204A
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Japan
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coupling
screw
optical
lens
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JP2000396219A
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Atsushi Koyama
小山  敦史
Masahisa Tamura
田村  昌久
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏芯調整構造と倒れ調整構造とが互いに独立
していることが望ましいが、これらを独立させると、レ
ンズ鏡筒の大型化・構成の複雑化を招く。 【解決手段】 第1の光学素子L3を保持する第1の素
子保持部材18と、この第1の素子保持部材に第1の結
合部材27によって結合されるとともに、第1の結合部
材による不完全結合状態にて第1の素子保持部材に対す
る光軸直交方向での位置調整が可能な連結板22と、第
2の光学素子L5を保持し、連結板に第2の結合部材2
8によって結合される第2の素子保持部材23と、この
第2の素子保持部材と連結板との間に配置され、第2の
結合部材よる結合度合いに応じて第2の素子保持部材の
第1の素子保持部材に対する倒れを調整可能とするため
の弾性部材29とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の光学素子を
備えたレンズ鏡筒等の光学機器に関するものであり、製
造誤差によって生じる各光学素子の光軸ずれおよび倒れ
を修正するための調整構造を有する光学機器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】上記のような調整構造を有するレンズ鏡
筒の構成の一部を図6に示す。この図において、30は
第1のレンズ群、31は第1のレンズ群30を保持する
第1のレンズ保持枠、32は第2のレンズ群、33は第
2のレンズ群32を保持する第2のレンズ保持枠であ
る。第2のレンズ保持枠33は、第1のレンズ保持枠3
1の光軸方向に延びる腕部の後端にビス34で結合され
ている。
【0003】35は案内筒であり、定位置に保持され光
軸方向に延びる直進溝35aが形成されている。また、
この案内筒35の内周には、第1のレンズ保持枠31の
外周が嵌合している。
【0004】36はカム環であり、その内周にはカム溝
36aが形成されている。このカム環36は、案内筒3
5の外周に、光軸方向の移動が阻止された状態で光軸回
りで回転可能に嵌合している。
【0005】37は第1のレンズ保持枠31の腕部に固
定されるコロであり、直進溝35aとカム溝36aとに
係合している。これにより、カム環36が回転すると、
第1のレンズ保持枠31が光軸方向に進退し、第1のレ
ンズ保持枠31に結合された第2のレンズ保持枠33も
同じく進退する。
【0006】次に、上記レンズ鏡筒の調整工程について
説明する。調整を行う際は、まずビス34をビス止め途
中の状態(不完全結合状態)で案内筒35を不図示の調
整工具本体に固定するとともに、調整部材38、付勢部
材39および付勢ばね40からなる調整工具41を取り
付ける。
【0007】このとき、調整部材38の内周には第2の
レンズ保持枠33の外周が嵌合し、この第2のレンズ保
持枠33を光軸直交方向に移動可能に保持しつつ、付勢
部材39が付勢ばね40の弾性力によって第2のレンズ
保持枠33を第1のレンズ保持枠31に向けて付勢して
いる。これにより、第1のレンズ群30と第2のレンズ
群32の光軸方向間隔が定められ、調整部材38および
第2のレンズ保持枠33を光軸直交方向に移動させるこ
とにより、第1のレンズ群30と第2のレンズ群32の
光軸ずれの修正(以下、偏芯調整という)を行うことが
できる。
【0008】そして、偏芯調整を行った後、ビス34を
締め付けて両レンズ保持枠31,33を完全に結合させ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のレンズ鏡筒
において、第2のレンズ保持枠33の倒れ調整を行える
ようにするためには、簡単な構成としては、倒れ補正量
を見込んで第1のレンズ保持枠31と第2のレンズ保持
枠33との間にワッシャーを挿入することが考えられ
る。
【0010】しかしながら、倒れ補正量が見込んだ値と
異なった場合、一度第2のレンズ保持枠33を取り外す
必要があり、大変な手間がかかってしまう。また、倒れ
調整できたとしても段階的な調整しかできないので理想
的とはいえない。
【0011】また、第1のレンズ保持枠31と第2のレ
ンズ保持枠33との間に弾性部材を挟持させ、ビスを緩
めることにより無段階に倒れ調整を行なうことも考えら
れるが、以下のような問題点が懸念される。
【0012】第1に、倒れ調整を行ったあとに偏芯調整
を行った場合には、倒れた面、すなわち光軸に対して非
垂直な面で偏芯調整を行うことになり、厳密な調整が行
えない。また、偏芯調整を行う際にビス34を緩める必
要があるので、倒れ調整を行う意味がなくなってしま
う。
【0013】第2に、偏芯調整を行った後に倒れ調整を
行う場合には、偏芯調整を行う際にビス34を緩める必
要があるので、第1のレンズ群30と第2のレンズ群3
2の間隔を定めるために付勢部材39で第1のレンズ保
持枠31に向かって第2のレンズ保持枠33を付勢して
いる。しかし、倒れ調整を行う際には、第1のレンズ保
持枠31と第2のレンズ保持枠33との間に挟持した弾
性部材の弾性力で第2のレンズ保持枠33を倒すため、
付勢部材39の付勢力が邪魔になり、調整工具41を不
図示の調整工具本体から取り外す必要がある。したがっ
て、調整工具全体の構成の大型化および複雑化ならびに
調整工程の複雑化も懸念される。
【0014】第3に、第1のレンズ群30と第2のレン
ズ群32との各調整前の間隔が、挟持する弾性部材の精
度に依存してしまうので、弾性部材に高精度化が要求さ
れ、コストアップが懸念される。
【0015】第4に、各調整の終了後に、ビス34の回
転止めのために第2のレンズ保持枠33とビス34とを
接着する場合、ビス34の頭部にしか接着剤を塗布でき
ないので、第2のレンズ保持枠33が強い力で押される
と、第1のレンズ保持枠31と第2のレンズ保持枠33
の間に挟持した弾性部材が圧縮され、ビス34の頭部に
塗布した接着剤が剥れ、ビス34が緩んで第2のレンズ
保持枠33が余計に倒れてしまうことが考えられる。
【0016】以上のことから、偏芯調整構造と倒れ調整
構造とは互いに独立していることが望ましいが、これら
を独立させると、レンズ鏡筒の大型化および構成の複雑
化が懸念される。
【0017】そこで本発明は、簡単な構成でありなが
ら、光学素子を保持する素子保持部材の偏芯調整と倒れ
調整とを精度良く行うことができる光学機器を提供する
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の光学機器では、第1の光学素子を保持す
る第1の素子保持部材と、この第1の素子保持部材に第
1の結合部材によって結合されるとともに、第1の結合
部材による不完全結合状態にて第1の素子保持部材に対
する光軸直交方向での位置調整が可能な連結板と、第2
の光学素子を保持し、連結板に第2の結合部材によって
結合される第2の素子保持部材と、この第2の素子保持
部材と連結板との間に配置され、第2の結合部材よる結
合度合いに応じて第2の素子保持部材の第1の素子保持
部材に対する倒れを調整可能とするための弾性部材とを
設けている。
【0019】これにより、第1の結合部材を不完全結合
状態とすることで、連結板とともに第2の素子保持部材
を第1の素子保持部材に対して光軸直交方向に位置調整
して第1および第2の光学素子の偏芯調整を行うことが
可能となる。また、第2の結合部材による第2の素子保
持部材と連結板との結合度合いを変えることで、弾性部
材の弾性力によって第2の素子保持部材に対する連結板
および第1の素子保持部材に対する倒れが変化し、第2
の光学素子の第1の光学素子に対する倒れ調整を行うこ
とが可能となる。しかも、偏芯調整と倒れ調整のどちら
からでも行うことが可能となるとともにいずれの調整も
何回でも繰り返すことが可能となるので、調整作業性を
良くすることが可能となる。このように、簡単な構成で
ありながら、偏芯調整と倒れ調整とを互いに独立したか
たちで精度良く行える光学機器を提供することができ
る。
【0020】なお、第1および第2の結合部材をそれぞ
れ、締め付けにより各素子保持部材と連結板とを結合さ
せるビスとすることにより、偏芯調整と倒れ調整とを無
段階的に行うことが可能となる。
【0021】また、弾性部材を、第2の結合部材である
ビスの軸回りに配置される環状部材とすることにより、
倒れ調整機構を有しながらも小型の光学機器とすること
が可能であるとともに、ビスを緩めたときにも弾性部材
の位置を安定させることが可能となる。
【0022】さらに、第2の素子保持部材および連結板
のうち少なくとも一方に、第2の結合部材であるビスを
完全に締め付けた状態で、弾性部材の光軸方向高さによ
らずこれら第2の素子保持部材と連結板間の光軸方向に
おける相対位置決めを行う突き当て部を設けることによ
り、寸法精度が高くコストも高い弾性部材を使用しなく
ても(例えば、汎用のばね座金を使用しても)、第1お
よび第2の光学素子の光軸方向間隔を精度良く決めるこ
とが可能となる。
【0023】また、第1の素子保持部材に、第2の素子
保持部材を連結板に結合させている第2の結合部材であ
るビスのネジ部を露出させる部分(切り欠き部等)を設
けることにより、各調整後に上記ネジ部を第1の素子保
持部材に容易に接着固定することが可能となり、結合強
度を上げることが可能となる。
【0024】また、第1の結合部材と第2の結合部材と
を、互いに光軸回りにおける異なる位相で配置すること
により、偏芯調整と倒れ調整のそれぞれについて作業性
の良い光学機器を提供することが可能となる。
【0025】さらに、第1の結合部材と第2の結合部材
とを、互いに光軸方向における同じ方向から各素子保持
部材と連結板との結合を行うものとすることにより、よ
り作業性の向上を図ることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の実施形態であ
る一眼レフカメラ用交換レンズ鏡筒(光学機器)の構成
を示している。
【0027】このレンズ鏡筒は、第1レンズ群L1から
第5レンズ群L5を有する5群構成のズームレンズであ
り、ズーミングによって全てのレンズ群が光軸方向に進
退し、フォーカシングによって第2レンズ群L2が光軸
方向に進退する。
【0028】図1において、1はマウントで、不図示の
一眼レフカメラ本体にバヨネット結合するための爪部を
有しており、固定筒2に不図示のビス等で結合される。
【0029】固定筒2には案内筒3が不図示のビスにて
結合されており、案内筒3には振動型モータを用いたフ
ォーカスユニット4が固定されている。
【0030】また、固定筒2とフォーカスユニット4の
間には、フォーカスリング5が光軸を中心に回転可能に
保持されている。また、案内筒3の外周にはカム筒6が
バヨネット結合されて嵌合しており、光軸回りで回転の
み可能となっている。
【0031】7はズームリングで、フォーカスユニット
4に固定された連絡環8にバヨネット結合し、光軸回り
で回転のみ可能となっている。また、カム筒6とズーム
リング7は不図示のズームキーで連結されており、一体
的に回転する。
【0032】9は直進筒であり、案内筒3に設けられた
光軸方向に延びる直進溝3aとカム筒6に設けられたカ
ム溝6aに係合する不図示の直進コマに固定されてお
り、ズームリング7の回転操作により光軸方向に進退す
る。
【0033】直進筒9の先端には、第1群レンズ群L1
を保持する第1レンズ保持枠10と、フィルター枠11
とが固定されている。フィルター枠11の後端部にはオ
スヘリコイドが設けられており、中間筒12の内周に設
けられたメスヘリコイドと螺合している。
【0034】また、中間筒12の外周に設けられた凸部
12aは、ズームリング7の内周に設けられた直進溝7
aと係合している。
【0035】13は中間筒12の抜け止め部材であるネ
ームリングであり、レンズ名称等が印刷されている。
【0036】14は案内筒3に設けられたカム溝3bと
カム筒6に設けられた直進溝6bとに係合するコロ15
が結合されたインナーカム筒であり、案内筒3の内周に
回転可能に嵌合している。このため、インナーカム筒1
4は、ズームリング7の回転操作により光軸方向に回転
しながら進退する。
【0037】16は第2レンズ群L2を保持する第2レ
ンズ保持枠であり、インナーカム筒14の内周に設けら
れた凸リードのカムを挟み込むような凸部が外周に設け
られている。
【0038】17はフォーカスキーであり、フォーカス
ユニット4内の振動型モータの回転量およびマニュアル
リング5の回転量を出力する。フォーカスキー17の先
端部は、第2レンズ保持枠16に設けられた腕部16a
に係合しており、第2レンズ保持枠16を回転させてフ
ォーカシングを行わせ、ズーミング時には第2レンズ保
持枠16の回転規制部材の役割も果たす。
【0039】18は第3レンズ群L3を保持する第3レ
ンズ保持枠で、案内筒3の内周に光軸方向に進退可能に
嵌合している。また、第3レンズ保持枠18には案内筒
3に設けられた光軸方向に延びる直進溝3aとカム筒6
に設けられたカム溝6cに係合する不図示のコロが結合
されており、ズーミングにより光軸方向に進退する。
【0040】19は電磁絞りユニットであり、第3レン
ズ保持枠18の先端に固定されている。20は第4レン
ズ群L4を保持する第4レンズ保持枠であり、第3レン
ズ保持枠18の内周に回転可能に嵌合している。第4レ
ンズ保持枠20には、案内筒3に設けられたカム溝3c
と第3レンズ保持枠18に設けられたカム溝18aとに
係合するコロ21が結合されている。
【0041】ズーミング時には、第4レンズ保持枠20
は、第3レンズ保持枠18の光軸方向の進退により、回
転しながら進退する。
【0042】22は連結板であり、第3レンズ保持枠1
8の後端部に結合されている。23は第5レンズ群L5
を保持する第5レンズ保持枠であり、連結板22に結合
されている。このため、第5レンズ保持枠23は、ズー
ミング時には第3レンズ保持枠18と一体的に進退す
る。
【0043】24はメイン基板であり、固定筒2に固定
されている。メイン基板24には、フォーカスユニット
4および電磁絞りユニット19等とフレキシブルプリン
ト基板を介して電気的に接続され、各種制御を行う電子
部品が実装されている。
【0044】25は裏蓋であり、マウント1に弾性結合
して、有害光をカットしている。
【0045】26はマウント1に固定されている接点ブ
ロックであり、メイン基板24と電気的に接続されてい
る。この接点ブロック26は、不図示のカメラ本体との
間での通信を行うため、およびカメラ本体側からの電源
供給を受けるために設けられている。
【0046】次に、以上のように構成されたレンズ鏡筒
における第3レンズ保持枠18および第5レンズ保持枠
23の結合構造について、図2および図3を用いて説明
する。図2および図3は調整構造を示す図1の部分分解
斜視図である。図2および図3において、図2は上記結
合構造を、像面側(後方)の斜め方向から見た分解斜視
図であり、図3は上記結合構造を被写体側(前方)の斜
め方向から見た分解斜視図である。
【0047】連結板22は、第3レンズ保持枠18の後
端部に、第1ビス(第1の結合部材)27によって後方
から結合される。連結板22の外周3箇所には、径方向
外方(光軸直交方向)に延び、第1ビス27が挿通する
切り欠き部22aが形成されている。この切り欠き部2
2aの幅は、第1ビス27のネジ部より広く、かつビス
27の頭部より狭い。
【0048】連結板22の後面側には、第5レンズ保持
枠23が第2ビス(第2の結合部材)28によって後方
から結合される。連結板22と第5レンズ保持枠23と
の間には、第2ビス28のネジ部回りに取り付けられた
環状のばね座金(弾性部材)29が挟持される。
【0049】第1ビス27および第2ビス28はそれぞ
れ、保持枠周方向において略等角度間隔で、かつ互いに
異なる角度位相で配置されている。そして、第5レンズ
保持枠23は、第1ビス27が第5レンズ保持枠23に
干渉しないように第1ビス27を避ける形状に形成され
ている。
【0050】このように構成される第3レンズ保持枠1
8および第5レンズ保持枠23の結合構造の組み立て状
態を図4に示す。また、図4中のA部の拡大図を図5に
示す。
【0051】第5レンズ保持枠23には、連結板22に
対する突き当て部23aが設けられている。この突き当
て部23aは、第2ビス28を完全に締め付けた状態
で、ばね座金29の光軸方向高さによらず第5レンズ保
持枠23と連結板22(つまりは第3レンズ保持枠1
8)間の光軸方向における相対位置決めを行うために設
けられている。
【0052】すなわち、第2ビス28を完全に締め付け
た状態で、ばね座金29が第5レンズ保持枠23と連結
板22に完全に密着しないように、つまり、連結板22
側のばね座金29の受け面から、第5レンズ保持枠23
側のばね座金の受け面までの距離が、ばね座金29の密
着高さより長く、かつ自然高さよりも短くなるように突
き当て部23aが設けられている。
【0053】また、第3レンズ保持枠18は、第5レン
ズ保持枠23を連結板22に結合させている第2ビス2
8のネジ部28aを貫通させるとともに、ネジ部28a
の先端を第3レンズ保持枠18の外方に露出させる形状
に形成されている。このため、後述する各調整後に上記
ネジ部28aを第3レンズ保持枠18に容易に接着固定
し、結合強度を上げることができる。
【0054】次に、第3レンズ保持枠18(第3レンズ
群L3)および第5レンズ保持枠23(第5レンズ群L
5)の偏芯調整および倒れ調整について説明する。
【0055】まず、偏芯調整は、第2ビス28を完全に
締め付け、第1ビス27を緩めた状態(不完全結合状
態)で行われる。
【0056】この状態では、連結板22の切り欠き部2
2aが上述したように第1ビス27のネジ部より幅広
で、かつ第1ビス27の頭部より幅狭に形成されている
ので、連結板22およびこれに結合されている第5レン
ズ保持枠23を、第3レンズ保持枠18の後端面に沿っ
て光軸直交方向に位置調整することができる。
【0057】こうして、第3レンズ群L3(さらにはレ
ンズ鏡筒内の他のレンズ群)に対する第5レンズ群L5
の光軸ずれを修正することができる。
【0058】一方、倒れ調整は、第1ビス27を完全に
締め付け、いずれかの第2ビス28を適当な量だけ緩め
る(すなわち、結合度合いを変える)ことにより行う。
第2ビス28の緩め量を変えることにより、ばね座金2
9の弾性力によって連結板22および第3レンズ保持枠
18に対して第5レンズ保持枠23の傾き角度および傾
き方向を無段階的に変えることができる。
【0059】こうして、第3レンズ群L3(さらにはレ
ンズ鏡筒内の他のレンズ群)に対する第5レンズ群L5
の倒れを修正することができる。
【0060】このように本実施形態によれば、第1ビス
27を緩めることで第3および第5レンズ保持枠18,
23(つまりは第3および第5レンズ群L3,L5)の
偏芯調整を無段階的に行うことができる一方、第2ビス
28の緩め量(あるいは締め付け量)を変えることで、
第5レンズ保持枠23(つまりは第5レンズ群L5)の
第3レンズ保持枠18(つまりは第3レンズ群L3)に
対する倒れ調整を無段階的に行うことができる。すなわ
ち、偏芯調整と倒れ調整を互いに独立して行うことがで
き、両調整のどちらからでも行うことができ、またいず
れの調整を何回でも繰り返すことができる。
【0061】しかも、第1ビス27と第2ビス28と
を、保持枠上における互いに光軸回りで異なる位相で配
置しているので、偏芯調整と倒れ調整のそれぞれについ
て作業性を良くすることができ、さらに、第1ビス27
と第2ビス28とをいずれも後方(すなわち、同じ方
向)から締め付けるようにしているので、より作業性の
向上を図ることができる。
【0062】また、弾性部材として第2ビス28のネジ
部回りに環状に取り付けられるばね座金29を用いてい
るので、倒れ調整機構を有しながらも小型の光学機器と
することが可能であるとともに、第2ビス28を緩めた
ときでもばね座金29の位置を安定させることができ
る。
【0063】さらに、第5レンズ保持枠23に設けた突
き当て部23aに連結板22を突き当てるようにして、
第2ビス28を完全に締め付けた状態で、ばね座金29
の光軸方向高さによらず第5レンズ保持枠23と連結板
22および第3レンズ保持枠18間の光軸方向における
相対位置決めを行う構成としているので、寸法精度が高
くコストも高い弾性部材を使用しなくても、第3および
第5レンズ群L3,L5の光軸方向間隔を精度良く決め
ることができる。
【0064】また、第1の結合部材と第2の結合部材と
を、互いに光軸回りにおける異なる位相で配置すること
により、偏芯調整と倒れ調整のそれぞれについて作業性
の良い光学機器を提供することが可能となる。
【0065】さらに、第1の結合部材と第2の結合部材
とを、互いに光軸方向における同じ方向から各素子保持
部材と連結板との結合を行うものとすることにより、よ
り作業性の向上を図ることが可能となる。
【0066】なお、上記実施形態では、弾性部材として
ばね座金29を用いて場合について説明したが、ばね座
金に代えて、皿ばね、波形座金、板ばね、コイルばねと
いったばね性を有する部品を用いることも可能である。
【0067】また、上記実施形態では、第5レンズ保持
枠23に突き当て部23aを設けた場合について説明し
たが、同様の突き当て部を連結板に設けたり、第5レン
ズ保持枠と連結板の双方に設けたりしてもよい。
【0068】さらに、上記実施形態では、一眼レフカメ
ラに用いられる交換レンズについて説明したが、本発明
は、レンズシャッタカメラ、デジタルカメラ、ビデオカ
メラ等の各種撮影装置(光学機器)のレンズ鏡筒部分に
用いることができる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1の結合部材を不完全結合状態とすることで、連結板
とともに第2の素子保持部材を第1の素子保持部材に対
して光軸直交方向に位置調整して第1および第2の光学
素子の偏芯調整を行うことができる一方、第2の結合部
材による第2の素子保持部材と連結板との結合度合いを
変えることで、弾性部材の弾性力によって第2の素子保
持部材に対する連結板および第1の素子保持部材に対す
る倒れを変化させ、第2の光学素子の第1の光学素子に
対する倒れ調整を行うことができる。
【0070】しかも、偏芯調整と倒れ調整のどちらから
でも行うことが可能となるとともにいずれの調整も何回
でも繰り返すことが可能となるので、調整作業性を良く
することができる。
【0071】このように、簡単な構成でありながら、偏
芯調整と倒れ調整とを互いに独立したかたちで精度良く
行うことができる。
【0072】なお、第1および第2の結合部材をそれぞ
れ、締め付けにより各素子保持部材と連結板とを結合さ
せるビスとすれば、偏芯調整と倒れ調整とを無段階的に
行うことができる。
【0073】また、弾性部材を、第2の結合部材である
ビスの軸回りに配置される環状部材とすれば、倒れ調整
機構を有しながらも小型の光学機器とすることができる
とともに、ビスを緩めたときにも弾性部材の位置を安定
させることができる。
【0074】さらに、第2の素子保持部材および連結板
のうち少なくとも一方に、第2の結合部材であるビスを
完全に締め付けた状態で、弾性部材の光軸方向高さによ
らずこれら第2の素子保持部材と連結板間の光軸方向に
おける相対位置決めを行う突き当て部を設ければ、寸法
精度が高くコストも高い弾性部材を使用しなくても(例
えば、汎用のばね座金を使用しても)、第1および第2
の光学素子の光軸方向間隔を精度良く決めることができ
る。
【0075】また、第1の素子保持部材に、第2の素子
保持部材を連結板に結合させている第2の結合部材であ
るビスのネジ部を露出させる部分(切り欠き部等)を設
ければ、各調整後に上記ネジ部を第1の素子保持部材に
容易に接着固定することができ、結合強度を上げること
ができる。
【0076】また、第1の結合部材と第2の結合部材と
を、互いに光軸回りにおける異なる位相で配置すれば、
偏芯調整と倒れ調整のそれぞれについて作業性の良い光
学機器を提供することができる。
【0077】さらに、第1の結合部材と第2の結合部材
とを、互いに光軸方向における同じ方向から各素子保持
部材と連結板との結合を行うものとすることにより、よ
り作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である一眼レフカメラ用交換
レンズ鏡筒の断面図である。
【図2】上記交換レンズ鏡筒における第3および第5群
レンズ保持枠の結合構造を像面側斜め方向から見た分解
斜視図である。。
【図3】上記交換レンズ鏡筒における第3および第5群
レンズ保持枠の結合構造を被写体側斜め方向から見た分
解斜視図である。
【図4】上記交換レンズ鏡筒における第3および第5群
レンズ保持枠の結合構造の組み立て状態での斜視図であ
る。
【図5】図4中のA部の拡大図である。
【図6】従来の一眼レフカメラに取り付けられる交換レ
ンズ鏡筒の光軸ずれ修正方法を示す部分断面図である。
【符号の説明】
L1 第1レンズ群 L2 第2レンズ群 L3 第3レンズ群 L4 第4レンズ群 L5 第5レンズ群 1 マウント 2 固定筒 3 案内筒 4 フォーカスユニット 5 フォーカスリング 6 カム筒 7 ズームリング 8 連絡環 9 直進筒 10 第1レンズ保持枠 11 フィルター枠 12 中間筒 13 ネームリング 14 インナーカム筒 15 コロ 16 第2レンズ保持枠 17 フォーカスキー 18 第3レンズ保持枠 19 電磁絞りユニット 20 第4レンズ保持枠 21 コロ 22 連結板 23 第5レンズ保持枠 24 メイン基板 25 裏蓋 26 接点ブロック 27 第1ビス 28 第2ビス 29 ばね座金 30 第1のレンズ群 31 第1のレンズ保持枠 32 第2のレンズ群 33 第2のレンズ保持枠 34 ビス 35 案内筒 36 カム筒 37 コロ 38 調整部材 39 付勢部材 40 付勢ばね 42 調整工具

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の光学素子を保持する第1の素子保
    持部材と、 この第1の素子保持部材に第1の結合部材によって結合
    されるとともに、前記第1の結合部材による不完全結合
    状態にて前記第1の素子保持部材に対する光軸直交方向
    での位置調整が可能な連結板と、 第2の光学素子を保持し、前記連結板に第2の結合部材
    によって結合される第2の素子保持部材と、 この第2の素子保持部材と前記連結板との間に配置さ
    れ、前記第2の結合部材よる結合度合いに応じて前記第
    2の素子保持部材の前記第1の素子保持部材に対する倒
    れを調整可能とするための弾性部材とを有して構成され
    ることを特徴とする光学機器。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の結合部材がそれぞ
    れ、締め付けにより前記各素子保持部材と前記連結板と
    を結合させるビスであることを特徴とする光学機器。
  3. 【請求項3】 前記弾性部材が、前記第2の結合部材で
    あるビスの軸回りに配置される環状部材であることを特
    徴とする請求項2に記載の光学機器。
  4. 【請求項4】 前記第2の結合部材であるビスが前記第
    2の素子保持部材の周方向複数箇所に配置されており、
    これらビスのいずれかの締め付け度合いに応じて、前記
    ビスごとに設けられた弾性部材の弾性力により、前記第
    2の素子保持部材の前記第1の素子保持部材に対する倒
    れ角度および倒れ方向が変化することを特徴とする請求
    項2又は3に記載の光学機器。
  5. 【請求項5】 前記第2の素子保持部材および前記連結
    板のうち少なくとも一方に、前記第2の結合部材である
    ビスを完全に締め付けた状態で、前記弾性部材の光軸方
    向高さによらずこれら第2の素子保持部材と連結板間の
    光軸方向における相対位置決めを行う突き当て部を設け
    たことを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の
    光学機器。
  6. 【請求項6】 前記第1の素子保持部材に、前記第2の
    素子保持部材を前記連結板に結合させている前記第2の
    結合部材であるビスのネジ部を露出させる部分を設けた
    ことを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の光
    学機器。
  7. 【請求項7】 前記第1の結合部材と前記第2の結合部
    材とが、互いに光軸回りにおける異なる位相で配置され
    ていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記
    載の光学機器。
  8. 【請求項8】 前記第1の結合部材と前記第2の結合部
    材とが、互いに光軸方向における同じ方向から前記各素
    子保持部材と前記連結板との結合を行うことを特徴とす
    る請求項1から7のいずれかに記載の光学機器。
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