JP2002195986A - 超音波アレイ探触子及び超音波探傷方法 - Google Patents

超音波アレイ探触子及び超音波探傷方法

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JP2002195986A
JP2002195986A JP2000397940A JP2000397940A JP2002195986A JP 2002195986 A JP2002195986 A JP 2002195986A JP 2000397940 A JP2000397940 A JP 2000397940A JP 2000397940 A JP2000397940 A JP 2000397940A JP 2002195986 A JP2002195986 A JP 2002195986A
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Takehiko Nishigaya
健彦 西ヶ谷
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送受別体型アレイ探触子を対向させて超音波
探傷を行い、板厚方向探傷可能範囲を従来よりも拡大で
きる超音波アレイ探触子及び超音波探傷方法。 【解決手段】 送受別体型リニアアレイ探触子2,3に
おいて、その振動子配列方向に基準軸4を仮定し、該基
準軸上に各振動子を前記基準軸により各振動子が二等分
されるようにそれぞれ配列し、各振動子を前記基準軸上
でそれぞれ回転させて複数の各振動子の探傷面に対する
傾斜角がそれぞれ異なる値となるように構成した超音波
アレイ探触子、並びに該送受別体型超音波アレイ探触子
をアレイ配列方向に対向させて一定間隔として被検体1
上に配置して探傷を行う超音波探傷方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の超音波の振
動子を直線状に配列して構成する超音波アレイ探触子及
び該超音波アレイ探触子を用いた超音波探傷方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属の溶接部には余盛があるた
め、超音波探傷では、余盛からある距離隔てた被検体の
表面から適当な角度(探傷屈折角)で超音波を入射させ
る斜角探傷法により探傷を行う。しかし通常の探触子
は、構造的に屈折角が固定されているためきず(超音波
の反射源)の位置や角度によっては、「超音波がきずに
到達しない」とか「きずから反射した超音波が探触子に
戻らない」という問題があった。この問題を解決する方
法として、複数の振動子を直線状に配列したアレイ探触
子を用いて、その励振タイミングを制御することにより
屈折角を変化させる(一般に走査、スキャンという)超
音波アレイ探傷も用いられる。しかしこれらのアレイ探
触子では、複数の振動子を同一平面に配置するものであ
るので以下の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】(1)まず探傷面付近
を探傷する場合には、“近距離音場限界距離”を考慮し
て探触子にくさびを付けて路程距離を長くする手法もし
くは振動素子のサイズを小さくする手法、または送信用
と受信用を別個のアレイ探触子とする場合に、入射角と
屈折角間のスネルの法則を考慮して、送信用振動子と受
信用振動子間の相対角度を大きくする(勾配の大きい屋
根型に配置する)手法等を選択したりまたは組み合せて
用いている。
【0004】図11は従来の送受別体型のアレイ探触子
の屋根形配置例を示す図である。図11の(a)は、同
一勾配(傾斜)の切妻屋根の一方の面上に送信用アレイ
振動子を、また他方の面上に受信用アレイ振動子をそれ
ぞれ配置した模式配置位置を示すものである。図11の
(b)は、被検体1上に送信用アレイ探触子2と受信用
アレイ探触子3を一定間隔に対向して配置した場合に、
各探触子内部に含まれる#1〜#nの振動子の空間的
(立体的)位置が、同図の(a)の切妻屋根の一方の面
上と他方の面上にそれそれ配置された場合と同一の空間
的位置となることを示している。
【0005】図11の(c)は、同図の(b)の送信用
及び受信用の#1〜#n振動子を(b)のYZ断面で見
通した場合、すべて同一位置となるため、あたかも1対
の振動子があるように見える様子を示している。図11
の(d)は、探触子内の各振動子の空間的位置を固定す
る方法として、例えば図示のような、断面が三角形で長
さ方向を有するくさび材(材質は例えばアクリル)上に
等間隔で直線状に各振動子を配列し、同一勾配とした状
態を示している。
【0006】図12は送受別体型アレイ探触子で送信用
振動子と受信用振動子間の相対角度の大きい場合と小さ
い場合の探傷範囲の説明図である。そして上記(1)の
場合には、図12の(a)に示すように、探傷面から近
距離のきずは探傷可能であるが、被検体深層部の探傷は
困難または不可能である。
【0007】(2)また超音波の路程距離(振動子とき
ず間の距離)が長くなると、超音波の減衰や散乱に基づ
き探傷精度が悪化することがあるため、被検体深層部を
探傷する場合には、上記(1)とは逆に、路程距離を短
くする手法もしくは振動素子のサイズを大きくする手
法、または送受別体型のアレイ探触子とする場合に、送
信用振動子と受信用振動子間の相対角度を小さくする
(勾配の小さい屋根形に配置する)手法等を選択したり
または組み合せて用いている。しかし、上記(2)の場
合には、図12の(b)に示すように、被検体の深層部
のきずは探傷可能であるが、探傷面から近距離のきずは
探傷が困難または不可能となる。
【0008】このように平面状に振動子を配置した送信
用アレイ探触子及び受信用アレイ探触子を両探触子のア
レイ配列方向を対向させ一定間隔として被検体上に配置
して傾角探傷を行う従来の探傷方法では、送信用振動子
の励振タイミングと受信用振動子の出力合成タイミング
とを制御したとしても、超音波の位相を制御できる被検
体内の深さ方向の距離は短く、探傷可能な領域が狭いと
いう問題があった。例えば板厚の薄い被検体と厚い被検
体とでは、同一のアレイ探触子を使用できないとか、ま
た板厚の厚い被検体では探傷面近傍と深層部とを同一の
アレイ探触子で探傷はできないという問題があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
超音波アレイ探触子は、複数の超音波の振動子を直線状
に配列して構成する超音波アレイ探触子において、前記
アレイ探触子の振動子配列方向に基準軸を仮定し、該基
準軸上に各振動子を前記基準軸により各振動子が二等分
されるようにそれぞれ配列し、各振動子を前記基準軸上
でそれぞれ回転させて複数の各振動子の探傷面に対する
傾斜角がそれぞれ異なる値となるように構成したもので
ある。
【0010】本発明の請求項2に係る超音波アレイ探触
子は、前記請求項1に係る超音波アレイ探触子におい
て、前記複数の各振動子の探傷面に対する傾斜角がそれ
ぞれ異なる値となるように構成する際に、前記傾斜角の
最大値と最小値との差が被検体中での超音波の指向角の
2倍より小さくなるように構成したものである。
【0011】本発明の請求項3に係る超音波アレイ探触
子は、前記請求項1または2に係る超音波アレイ探触子
において、前記複数の各振動子の探傷面に対する傾斜角
がそれぞれ異なる値となるように構成する際に、隣接す
る各振動子間の傾斜角の差が一定またはほぼ一定となる
ように構成したものである。
【0012】本発明の請求項4に係る超音波アレイ探触
子は、前記請求項1または2に係る超音波アレイ探触子
において、前記複数の各振動子の探傷面に対する傾斜角
がそれぞれ異なる値となるように構成する際に、隣接す
る各振動子間の傾斜角の差は、アレイ配列された端部に
おける傾斜角の差よりも中央部における傾斜角の差が小
さくなるように構成したものである。
【0013】本発明の請求項5に係る超音波アレイ探触
子は、前記請求項1から4までのいずれかの請求項に係
る超音波アレイ探触子において、前記複数の各振動子の
探傷面に対する傾斜角が、前記探傷面に対する垂直な面
に対して左右対称となるように構成した一対の超音波ア
レイ探触子を送信用超音波アレイ探触子及び受信用超音
波アレイ探触子とするものである。
【0014】本発明の請求項6に係る超音波探傷方法
は、前記請求項5に記載の送信用超音波アレイ探触子及
び受信用超音波アレイ探触子を両探触子のアレイ配列方
向を対向させ一定間隔として被検体上に配置し、前記送
信用超音波アレイ探触子内の各振動子を励振し、前記受
信用超音波アレイ探触子内の各振動子の受信信号出力を
合成し、該合成信号に基づき前記被検体の探傷を行うも
のである。
【0015】本発明の請求項7に係る超音波探傷方法
は、前記請求項5に記載の送信用超音波アレイ探触子及
び受信用超音波アレイ探触子に各アレイ探触子のアレイ
配列方向に傾斜する斜角用くさびをそれぞれ付加し、該
くさびの付加された両探触子をこれらのアレイ配列方向
を対向させ一定間隔として被検体上に配置し、前記送信
用超音波アレイ探触子内の各振動子を励振し、前記受信
用超音波アレイ探触子内の各振動子の受信信号出力を合
成し、該合成信号に基づき前記被検体の探傷を行うもの
である。
【0016】本発明の請求項8に係る超音波探傷方法
は、前記請求項6または7に係る超音波探傷方法におい
て、前記送信用超音波アレイ探触子内の各振動子を励振
する際に、アレイ配列位置内の送信電力の分布が所望の
分布となるようにそれぞれ重み付けして励振し、前記受
信用超音波アレイ探触子内の各振動子の受信出力を合成
する際に、アレイ配列位置内の受信信号増幅率の分布が
所望の分布となるようにそれぞれ重み付けして増幅して
得られる各出力を合成し、該合成信号に基づき前記被検
体の探傷を行うものである。
【0017】本発明の請求項9に係る超音波探傷方法
は、前記請求項6または7に係る超音波探傷方法におい
て、前記送信用超音波アレイ探触子内の各振動子を励振
する際に、アレイ配列位置に応じた時間差を設けてそれ
ぞれ励振し、前記受信用超音波アレイ探触子内の各振動
子の受信出力を合成する際に、アレイ配列位置に応じた
時間差を設けてそれぞれ合成し、該合成信号に基づき前
記被検体の探傷を行うものである。
【0018】本発明の請求項10に係る超音波探傷方法
は、前記請求項6または7に係る超音波探傷方法におい
て、前記送信用超音波アレイ探触子内の各振動子を励振
する際に、アレイ配列位置に応じた時間差を設けて且つ
アレイ配列位置内の送信電力の分布が所望の分布となる
ようにそれぞれ重み付けして励振し、前記受信用超音波
アレイ探触子内の各振動子の受信出力を合成する際に、
アレイ配列位置に応じた時間差を設けて且つアレイ配列
位置内の受信信号増幅率の分布が所望の分布となるよう
にそれぞれ重み付けして増幅して得られる各出力を合成
し、該合成信号に基づき前記被検体の探傷を行うもので
ある。
【0019】
【発明の実施の形態】従来の送受別体型のアレイ探触子
の各振動子は、それぞれ平面状に配置されているが、本
発明ではアレイ探触子を構成する各振動子を3次元(立
体的)に配置しているので、最初にこの配置について説
明する。図1は本発明に係るアレイ探触子の各振動子の
配置説明図である。図1の(a)は、同一屋根面積で、
それぞれ勾配の異なる3つの切妻屋根の家を連結した状
態を示しており、同図の(b)は、(a)の3つの連結
したそれぞれ勾配の異なる屋根の一方の面上に送信用ア
レイ振動子を、また他方の面上に受信用アレイ振動子を
それぞれ配置した模式配置位置を示している(なお、図
11の(a)と対比できる)。
【0020】図1の(c)は、送信用アレイ探触子2と
受信用アレイ探触子3を両探触子のアレイ配列方向を対
向させ一定間隔として被検体1上に配置した場合に、各
探触子内部に含まれる#1〜#nの振動子の3次元(空
間的)位置が、同図の(b)の複数の連結したそれぞれ
勾配の異なる屋根の一方の面上と他方の面上にそれぞれ
配置された場合と同一の空間的位置となることを示して
いる。
【0021】図1の(d)は、アレイ探触子内の各振動
子の配列及び傾斜の説明図である。いまアレイ探触子の
振動子配列方向に基準軸4を設けたと仮定する。そして
この仮想上の基準軸4上に各振動子を基準軸4により各
振動子が二等分されるようにそれぞれ等間隔で配列す
る。(d)の図では、各振動子の傾斜方向の長さをLと
すると、傾斜方向の端部から長さL/2の距離で上下に
2等分する各振動子の裏面側の線分が基準軸4と一致す
る位置で基準軸4上にのるように配列する。そして各振
動子を基準軸4上でそれぞれ回転させて複数の各振動子
の探傷面に対する傾斜角がそれぞれ異なる値となるよう
に構成する。
【0022】図1の(e)は、前記基準軸4上で隣接す
る各振動子間の傾斜角の差が一定となるように設定し、
(c)のYZ断面で見通した場合の送信用振動子と受信
用振動子の空間的位置を示したものである。なお、
(e)では、各振動子の厚さは無視して直線で示してい
る。
【0023】次に各アレイ探触子内で各振動子の傾斜が
それぞれ異なるように設定する場合の、全体としての角
度範囲について説明する。図3は超音波振動子の指向角
を説明する図である。いま直径D(mm)の円形振動子を
波長λ(mm)の超音波で励振した場合の指向角(遠距離
音場において超音波が強く放射される振動子の中心軸か
らの角度範囲)φは、次式(1)で表される。 φ≒70・λ/D=70・C/D・f …(1) 但し、Cは伝搬媒質中の音速、fは超音波の周波数であ
る。
【0024】図2は、本発明に係るアレイ探触子の振動
子数が8個の場合のYZ断面(X軸方向)で見通した各
振動子の傾斜角の設定例を示す図である。図2において
は、各振動子の法線がZ軸との間になす角を傾斜角θと
して定義し、この傾斜角が最も小さい角度をθ1、最も
大きい角度をθ8とし、最大角度と最小角度の間の相対
角度(θ8−θ1)を、被検体中での超音波の指向角φの
2倍より小さくなるように設定する。従って下記式
(2)が成立する。 (θ8−θ1)<2φ …(2) YZ平面において、単一の振動子の超音波の広がりは、
超音波の伝搬中心軸(振動子中心の法線方向)±φであ
るから、超音波の広がりは2φとなる(図3を参照)。
従って式(2)を満足する図2のように各振動子を設置
した場合のYZ平面における超音波の広がりは4φとな
る。
【0025】図4は送信用アレイ探触子と受信用アレイ
探触子内の各振動子の傾斜角の設定例の説明図である。
いま図2の例のように、各探触子内の振動子数は8個と
し、また各振動子の法線がZ軸との間になす角を傾斜角
θ1〜θ8として定義する。図4の(a)においては、隣
接する各振動子間の傾斜角の差が一定となるように、即
ち次式(3)が成立するように設定されている。 Δθ=θ8−θ7=θ7−θ6=…=θ2−θ1=…(3) この図4の(a)の場合には、被検体に対する超音波の
各入射角方向の送信電力及び各出射角方向の受信感度を
各角度方向に対してほぼ均一とすることができる。
【0026】また図4の(b)においては、隣接する各
振動子間の傾斜角の差が一定ではなく、アレイ配列の中
央部における傾斜角の差が両端部における傾斜角の差よ
り小さくなるように設定されている。換言すると8個の
振動子による各ビームが中央部では密に、両端部では疎
になっていることになる。この図4の(b)の場合に
は、被検体に対する超音波の各入射角方向の送信電力及
び各出射角方向の受信感度をその中央の角度方向で最大
とすることができる。なお、図4の(a),(b)のい
ずれの場合にも、前記式(2)で説明したように#8振
動子の傾斜角θ8と#1振動子の傾斜角θ1との差(θ8
−θ1)は指向角φの2倍より小さく設定されること
は、前述の通りである。
【0027】図5は従来のアレイ振動子の2次元配置と
本発明の3次元配置での板厚方向探傷可能範囲の説明図
である。図5では、被検体は軟鋼として、その縦波音速
を5900m/s、探傷周波数を5MHz、アレイ素子径
を4mm、送受信素子間距離を10mm、送受信素子の間の
相対角度を60度とした場合に、従来のアレイ振動子の
2次元配置では板厚方向探傷可能範囲は表面より35.
8mmであるが(図の(b)を参照)、本発明のアレイ振
動子の3次元配置では板厚方向探傷可能範囲は表面から
88.6mmとなることを示している(図の(a)を参
照)。ただし図4はYZ軸断面で見通した図である。
【0028】なお図5の(a)において、各振動子はX
軸方向(紙面の表側または裏側の方向)に配列されてい
るので、このX軸方向に配列されて少しずつ入射角方向
が異なる超音波ビームが3次元的に重なり合い、この合
成ビームをYZ軸断面で見ると、同図のようになるとい
うことである。また探触子の材質(例えばアクリル)内
での音速と鋼内での音速との相異により境界面ではスネ
ルの法則による屈折が生じるが、これについては、図8
または図10により説明する。
【0029】実施形態1 図6は本発明の実施形態1に係る超音波探傷装置の構成
例1を示す図、図7は本発明の実施形態1に係る超音波
探傷装置の構成例2を示す図、図8は図6,7の送信用
振動子と受信用振動子の各対毎の入射角及び屈折角の説
明図である。実施形態1は、図6の(b)に示すよう
に、送信用アレイ探触子2及び受信用アレイ探触子3を
両探触子のアレイ配列方向を対向させ一定間隔として被
検体1上に配置した場合の探傷法を示している。
【0030】図6,7において、送信用アレイ探触子2
及び受信用アレイ探触子3は、それぞれn個の振動子を
内蔵しており、#1振動子〜#n振動子は、図4で説明
したように、それぞれ異なる傾斜角に保持されている。
【0031】図6,7のパルサ群5は、n個のパルサを
内蔵しており、各パルサは制御装置7からの送信タイミ
ング及び送信電力重み付け指令により、送信用アレイ探
触子2内の各振動子を指令されたタイミングで励振する
と共に、各振動子を個別に励振する際に、そのアレイ配
列位置内の送信電力の分布が所望の分布となるようにそ
れぞれ重み付けして励振することができる。なお、図6
においては、パルサ群5の各出力は送信用アレイ探触子
2内の各振動子に直接供給されるようにしているが、図
7においては、パルサ群5と送信用アレイ探触子2の間
に、n個の個別の遅延素子を含む送信用遅延時間制御器
10を設けて、制御装置7が各遅延素子の遅延時間をそ
れぞれ制御するようにしている。
【0032】図6,7のレシーバ群6は、n個のレシー
バを内蔵しており、各レシーバは制御装置7からの受信
タイミング及び信号増幅率重み付け指令により、受信用
アレイ探触子3内の各振動子の出力信号を指令されたタ
イミングで受信増幅すると共に、各振動子の出力信号を
受信増幅する際に、そのアレイ配列位置内の信号増幅率
の分布が所望の分布となるようにそれぞれ重み付けして
信号増幅することができる。なお、図6においては、受
信用アレイ探触子3内の各振動子の受信出力は直接レシ
ーバ群6に供給れているが、図7においては、受信用ア
レイ探触子3とレシーバ群6の間に、n個の個別の遅延
素子を含む受信用遅延時間制御器11を設けて、制御装
置7が各遅延素子の遅延時間をそれぞれ制御するように
している。
【0033】図6,7の制御装置7は、パルサ群5内の
各パルサに対して送信タイミング及び送信電力重み付け
を制御し、またレシーバ群6内の各レシーバに対して受
信タイミング及び信号増幅率重み付けを制御する。上記
のほかに、図7の制御装置7は、パルサ群5と送信用ア
レイ探触子2間に設けられた送信用遅延時間制御器10
内の各遅延素子の遅延時間と、レシーバ群6と受信用ア
レイ探触子3間に設けられた受信用遅延時間制御器11
内の各遅延素子の遅延時間をそれぞれ制御する。
【0034】パソコン8は、制御装置7及びデータ処理
装置9を制御する。データ処理装置9は、パルサ群5に
励振周波数を供給し、またレシーバ群6からその受信合
成信号を入力し、これを閾値と比較してきずを検出する
等の探傷装置としてのデータ処理を行う。
【0035】図6の探傷装置では、図の(b)に示すよ
うに、送信用アレイ探触子2及び受信用アレイ探触子3
を両探触子のアレイ配列方向を対向さて一定間隔として
被検体1上に配置し、パソコン8の制御に基づき、デー
タ処理装置9は励振周波数をパルサ群5に供給し、また
制御装置7がパルサ群5に送信タイミング及び送信電力
重み付け信号を供給すると共に、レシーバ群6に受信タ
イミング及び信号増幅率重み付け信号を供給することに
より、n個の送信用振動子の同時励振とn個の受信用振
動子の同時受信を行う。そしてレシーバ群6がn個の各
レシーバ受信出力を合成した受信合成信号をデータ処理
装置9へ供給し、データ処理装置9が入力信号を閾値と
比較して探傷処理を行う。以下さらに上記動作を詳細に
説明する。
【0036】図8は送信用アレイ探触子2と受信用アレ
イ探触子3内の同一番号の付与された各振動子対が、そ
れぞれスネルの法則に従って超音波の入射と屈折をしな
がら被検体の探傷を行う状態を説明している。いま超音
波を送信用振動子からアクリル(媒質1)のくさびから
鋼(媒質2)に入射する場合、その入射角をα、屈折角
をβ、媒質1の音速をC1、媒質2の音速をC2とする
と、次式(4)のスネルの法則が成立する。 sinα/C1=sinβ/C2 …(4)
【0037】図8の(a)〜(d)は、各振動子対の傾
斜角(アクリルのくさび角度)が変化するに従い、鋼の
探傷面付近から順次深層部へと探傷している様子を示し
ている。また図8の(e)は、送信側の各振動子をYZ
断面で見通した場合の各屈折角を示しており、鋼内の広
範囲に超音波が屈折して入射される結果、広範囲の探傷
が可能であることを示している。実施形態1において
は、図8に示すように、被検体に対する超音波の入射点
と出射点間の距離を一定として、この間の探傷面から深
層部までの広範囲の探傷を行うことができる。
【0038】次にパルサ群5が行う送信電力の重み付け
とレシーバ群6が行う信号増幅率の重み付けの目的及び
効果について説明する。いま、送信用と受信用のアレイ
探触子内の隣接振動子間の傾斜角の差が、図4の(b)
のように中央部では小に、両端部では大になっていると
する。そしてパルサ群5が送信電力の重み付けをしない
で、送信用の各振動子を同一電力で励振したとする。こ
の場合に各振動子からそれぞれ放射される超音波ビーム
をそれぞれ同位相で合成した場合、アレイ配列の中心部
(#n/2の近傍)では重なり合うビーム数が多いの
で、放射電力は最大となり、アレイ配列の端部(図2で
は、#1,#n振動子の位置)では放射電力は最小とな
る。一般に、放射電力が大きいと探傷感度は上昇し、放
射電力が小さと探傷感度は低下するから、アレイ配列の
振動子の位置により(本実施形態では図8のように振動
子の位置により探傷方位が変わるので)、即ち探傷方位
により感度差が生じることになる。
【0039】この探傷方位による感度差を補償するた
め、パルサ群5が送信用アレイ探触子2内のn個の各振
動子をそれぞれ励振する際に、アレイ配列の端部の振動
子(図6,7では、#1,#n振動子)の送信電力を中
央部の振動子の送信電力より大きくしておき、送信電力
の分布が両端から中心部に向って次第に減少する所望の
凹型分布曲線となるように各振動子の送信電力の重み付
けを行う。
【0040】また同様に、レシーバ群6が受信用アレイ
探触子3内のn個の各振動子の受信出力をそれぞれ信号
増幅する際に、アレイ配列の端部の振動子(図6,7で
は#1,#n振動子)についての信号増幅率を中央部の
振動子についての信号増幅率より大きくしておき、信号
増幅率の分布が両端から中央部に向って次第に減少する
所望の凹型分布曲線となるように各振動子についての信
号増幅率の重み付けを行う。上記の送信電力の重み付け
によりn個の振動子からそれぞれ放射される超音波の合
成ビームを所望の形状とし、また信号増幅率の重み付け
によりn個の各レシーバの受信出力の合成信号を所望の
波形とし、図8で説明した広い探傷範囲においてはも、
感度差の少い探傷を行うことができる。
【0041】次に図7の送信用遅延時間制御器10及び
受信用遅延時間制御器11の目的と効果について説明す
る。送信用探触子2及び受信用探触子3内のn個の振動
子は、図1の(c)に示すようにX軸方向に配列されて
いる。そして各振動子の送信ビーム及び受信ビームの中
心軸は、図2に示す各振動子の法線方向であるから、図
6の探傷装置の場合、n個の合成送信ビーム及び合成受
信ビームは、アレイの配列幅とほぼ等しい幅でX軸方向
に幅のあるビームとなる。
【0042】被検体1内に欠陥部が有るか否かを探す場
合には、このX軸方向に幅のある合成送信ビーム及び合
成受信ビームを用いて探傷を行うことができる。しかし
欠陥部が有ることが検出された後に、この欠陥部の位置
や形状を正確に検出したい場合に、上記X軸方向にアレ
イ配列幅とほぼ同一の幅のある合成送信ビーム及び合成
受信ビームを欠陥位置において集束させたいときがあ
る。このようにX軸方向(アレイ配列方向)において合
成送信ビーム及び合成受信ビームを集束させたいとき
に、n個の送信用遅延素子とn個の受信用遅延素子の各
遅延時間をそれぞれ制御することにより所望の方向、位
置に合成送信ビーム及び合成受信ビームを集束させるこ
とができる。
【0043】実施形態2 図9は本発明の実施形態2に係る超音波探傷装置の構成
例を示す図、図10は図9の斜角用くさびをそれぞれ付
加した送信用振動子と受信用振動子の各対毎の入射点、
出射点、入射角及び屈折角の説明図である。実施形態2
では、図9の(b)に示すように、送信用超音波アレイ
探触子2及び受信用超音波アレイ探触子3に各アレイ探
触子のアレイ配列方向に傾斜する斜角用くさび12をそ
れぞれ付加し、このくさびの付加された両探触子をこれ
らのアレイ配列方向を対向させ一定間隔として被検体1
上に配置した点のみが実施形態1の場合と異なってい
る。なお実施形態2においても、超音波探傷装置として
は、図9の(a)の代りに図7の送信用及び受信用遅延
時間制御器を含む装置を用いることもできる。
【0044】図10においては、各振動子の傾斜角を保
持するための部材と斜角用くさび12とを同一材質のア
クリルとして、この両者の境界面においては、超音波は
直進し屈折は生じないものとして示している。図10で
は、送信用と受信用の各振動子対のうち、図2で説明し
た傾斜角が最小の#1振動子対がくさび高さが最大の位
置に、傾斜角が最大の#n振動子対がくさび高さが最小
の位置となるように配列されているので、被検体(この
例では鋼)に超音波が入射する入射点Pi(iは1,
2,…n)と超音波が出射する出射点Qi間の距離は、
被検体の探傷面付近を探傷する#1振動子対における距
離が最小で、深層部を探傷する#n振動子対における距
離が最大となる。
【0045】このように各振動子対毎に被検体への超音
波の入射点と出射点の位置が異なると共に、この超音波
の入射点と出射点間の距離が探傷面付近を探傷するもの
では近距離となり、深層部を探傷するものでは遠距離と
なることにより、被検体内部における超音波ビームの相
互干渉が減少し、各振動子対毎の探傷が効果的に行われ
る。
【0046】なお、図10の例では、超音波の伝搬距離
は#n振動子対が最大で、#1振動子対が最小となる。
そして超音波の伝搬距離が大きくなると超音波に減衰が
生じるので、前記送信電力の重み付けと信号増幅率の重
み付けを、#1振動子対が最小の重み付けで、#n振動
子対が最大の重み付けとなる所望の傾斜分布により各振
動子対毎の重み付けを制御することにより、探傷面付近
から深層部までをほぼ均一な探傷感度で探傷を行うこと
ができる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数の超
音波の振動子を直線状に配列して構成する超音波アレイ
探触子において、前記アレイ探触子の振動子配列方向に
基準軸を仮定し、該基準軸上に各振動子を前記基準軸に
より各振動子が二等分されるようにそれぞれ配列し、各
振動子を前記基準軸上でそれぞれ回転させて複数の各振
動子の探傷面に対する傾斜角がそれぞれ異なる値となる
ように構成したので、従来よりも板厚方向探傷可能範囲
を拡大でき、探傷面付近から深層部までを同一の超音波
アレイ探触子により探傷することができる。
【0048】また本発明によれば、前記超音波アレイ探
触子において、前記複数の各振動子の探傷面に対する傾
斜角がそれぞれ異なる値となるように構成する際に、前
記傾斜角の最大値と最小値との差が被検体中での超音波
の指向角の2倍より小さくなるように構成したので、超
音波の送信及び受信ビームの広がりを前記指向角の4倍
程度とすることができる。
【0049】また本発明によれば、前記超音波アレイ探
触子において、前記複数の各振動子の探傷面に対する傾
斜角がそれぞれ異なる値となるように構成する際に、隣
接する各振動子間の傾斜角の差が一定またはほぼ一定と
なるように構成したので、被検体に対する超音波の各入
射角方向の送信電力及び各出射角度方向の受信感度を各
角度方向に対してほぼ均一とすることができる。
【0050】また本発明によれば、前記超音波アレイ探
触子において、前記複数の各振動子の探傷面に対する傾
斜角がそれぞれ異なる値となるように構成する際に、隣
接する各振動子間の傾斜角の差は、アレイ配列された端
部における傾斜角の差よりも中央部における傾斜角の差
が小さくなるように構成したので、被検体に対する超音
波の各入射角方向の送信電力及び各出射角方向の受信感
度をその中央の角度方向で最大とすることができる。
【0051】また本発明によれば、前記超音波アレイ探
触子において、前記複数の各振動子の探傷面に対する傾
斜角が、前記探傷面に対する垂直な面に対して左右対称
となるように構成した一対の超音波アレイ探触子を送信
用超音波アレイ探触子及び受信用超音波アレイ探触子と
するので、送受信兼用型のアレイ探触子のように、受信
波形に送信波が混入し、信号対雑音比の低下を招く障害
が少い。
【0052】また本発明によれば、前記請求項5に記載
の送信用超音波アレイ探触子及び受信用超音波アレイ探
触子を両探触子のアレイ配列方向を対向させ一定間隔と
して被検体上に配置し、前記送信用超音波アレイ探触子
内の各振動子を励振し、前記受信用超音波アレイ探触子
内の各振動子の受信信号出力を合成し、該合成信号に基
づき前記被検体の探傷を行うようにしたので、被検体に
対する超音波の入射点と出射点間の距離を一定して、そ
の間の探傷面付近から深層部までの広範囲の探傷を行う
ことができる。
【0053】また本発明によれば、前記請求項5に記載
の送信用超音波アレイ探触子及び受信用超音波アレイ探
触子に各アレイ探触子のアレイ配列方向に傾斜する斜角
用くさびをそれぞれ付加し、該くさびの付加された両探
触子をこれらのアレイ配列方向を対向させ一定間隔とし
て被検体上に配置し、前記送信用超音波アレイ探触子内
の各振動子を励振し、前記受信用超音波アレイ探触子内
の各振動子の受信信号出力を合成し、該合成信号に基づ
き前記被検体の探傷を行うようにしたので、被検体に対
する超音波の入射点と出射点間の距離を送信用振動子と
受信用振動子の各対毎に変更して、その間の探傷面付近
から深層部までの探傷を行うことができる。
【0054】また本発明によれば、前記送信用超音波ア
レイ探触子内の各振動子を励振する際に、アレイ配列位
置内の送信電力の分布が所望の分布となるようにそれぞ
れ重み付けして励振し、前記受信用超音波アレイ探触子
内の各振動子の受信出力を合成する際に、アレイ配列位
置内の受信信号増幅率の分布が所望の分布となるように
それぞれ重み付けして増幅して得られる各出力を合成
し、該合成信号に基づき前記被検体の探傷を行うように
したので、被検体に対する超音波の各入射角方向の送信
電力及び各出射角方向の受信感度を所望の分布とするこ
とができる。
【0055】また本発明によれば、前記送信用超音波ア
レイ探触子内の各振動子を励振する際に、アレイ配列位
置に応じた時間差を設けてそれぞれ励振し、前記受信用
超音波アレイ探触子内の各振動子の受信出力を合成する
際に、アレイ配列位置に応じた時間差を設けてそれぞれ
合成し、該合成信号に基づき前記被検体の探傷を行うよ
うにしたので、アレイ配列幅とほぼ同一の幅のある送信
ビーム及び受信ビームを特定の位置において集束させる
ことができる。
【0056】また本発明によれば、前記送信用超音波ア
レイ探触子内の各振動子を励振する際に、アレイ配列位
置に応じた時間差を設けて且つアレイ配列位置内の送信
電力の分布が所望の分布となるようにそれぞれ重み付け
して励振し、前記受信用超音波アレイ探触子内の各振動
子の受信出力を合成する際に、アレイ配列位置に応じた
時間差を設けて且つアレイ配列位置内の受信信号増幅率
の分布が所望の分布となるようにそれぞれ重み付けして
増幅して得られる各出力を合成し、該合成信号に基づき
前記被検体の探傷を行うようにしたので、超音波の各入
射角方向の送信電力及び各出射角方向の受信感度を所望
の分布とし且つアレイ配列幅とほぼ同一の幅のある送信
ビーム及び受信ビームを特定の位置において集束させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアレイ探触子の各振動子の配置説
明図である。
【図2】本発明に係るアレイ探触子の振動子数が8個の
場合のYZ断面で見通した各振動子の傾斜角の設定例を
示す図である。
【図3】超音波振動子の指向角を説明する図である。
【図4】送信用アレイ探触子と受信用アレイ探触子内各
振動子の傾斜角の設定例の説明図である。
【図5】従来のアレイ振動子の2次元配置と本発明の3
次元配置での板厚方向探傷可能範囲の説明図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る超音波探傷装置の構
成例1を示す図である。
【図7】本発明の実施形態1に係る超音波探傷装置の構
成例2を示す図である。
【図8】図6,7の送信用振動子と受信用振動子の各対
毎の入射角及び屈折角の説明図である。
【図9】本発明の実施形態2に係る超音波探傷装置の構
成例を示す図である。
【図10】図9の斜角用くさびをそれぞれ付加した送信
用振動子と受信用振動子の各対毎の入射点、出射点、入
射角及び屈折角の説明図である。
【図11】従来の送受別体型のアレイ探触子の屋根形配
置例を示す図である。
【図12】送受別体型アレイ探触子で送信用振動子と受
信用振動子間の相対角度の大きい場合と小さい場合の探
傷範囲の説明図である。
【符号の説明】
1 被検体 2 送信用アレイ探触子 3 受信用アレイ探触子 4 基準軸 5 パルサ群 6 レシーバ群 7 制御装置 8 パソコン 9 データ処理装置 10 送信用遅延時間制御器 11 受信用遅延時間制御器 12 斜角用くさび

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の超音波の振動子を直線状に配列し
    て構成する超音波アレイ探触子において、 前記アレイ探触子の振動子配列方向に基準軸を仮定し、
    該基準軸上に各振動子を前記基準軸により各振動子が二
    等分されるようにそれぞれ配列し、各振動子を前記基準
    軸上でそれぞれ回転させて複数の各振動子の探傷面に対
    する傾斜角がそれぞれ異なる値となるように構成したこ
    とを特徴とする超音波アレイ探触子。
  2. 【請求項2】 前記複数の各振動子の探傷面に対する傾
    斜角がそれぞれ異なる値となるように構成する際に、前
    記傾斜角の最大値と最小値との差が被検体中での超音波
    の指向角の2倍より小さくなるように構成したことを特
    徴とする請求項1記載の超音波アレイ探触子。
  3. 【請求項3】 前記複数の各振動子の探傷面に対する傾
    斜角がそれぞれ異なる値となるように構成する際に、隣
    接する各振動子間の傾斜角の差が一定またはほぼ一定と
    なるように構成したことを特徴とする請求項1または2
    記載の超音波アレイ探触子。
  4. 【請求項4】 前記複数の各振動子の探傷面に対する傾
    斜角がそれぞれ異なる値となるように構成する際に、隣
    接する各振動子間の傾斜角の差は、アレイ配列された端
    部における傾斜角の差よりも中央部における傾斜角の差
    が小さくなるように構成したことを特徴とする請求項1
    または2記載の超音波アレイ探触子。
  5. 【請求項5】 前記複数の各振動子の探傷面に対する傾
    斜角が、前記探傷面に対する垂直な面に対して左右対称
    となるように構成した一対の超音波アレイ探触子を送信
    用超音波アレイ探触子及び受信用超音波アレイ探触子と
    することを特徴とする請求項1から4までのいずれかの
    請求項に記載の超音波アレイ探触子。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の送信用超音波アレイ探
    触子及び受信用超音波アレイ探触子を両探触子のアレイ
    配列方向を対向させ一定間隔として被検体上に配置し、
    前記送信用超音波アレイ探触子内の各振動子を励振し、
    前記受信用超音波アレイ探触子内の各振動子の受信信号
    出力を合成し、該合成信号に基づき前記被検体の探傷を
    行うことを特徴とする超音波探傷方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の送信用超音波アレイ探
    触子及び受信用超音波アレイ探触子に各アレイ探触子の
    アレイ配列方向に傾斜する斜角用くさびをそれぞれ付加
    し、該くさびの付加された両探触子をこれらのアレイ配
    列方向を対向させ一定間隔として被検体上に配置し、前
    記送信用超音波アレイ探触子内の各振動子を励振し、前
    記受信用超音波アレイ探触子内の各振動子の受信信号出
    力を合成し、該合成信号に基づき前記被検体の探傷を行
    うことを特徴とする超音波探傷方法。
  8. 【請求項8】 前記送信用超音波アレイ探触子内の各振
    動子を励振する際に、アレイ配列位置内の送信電力の分
    布が所望の分布となるようにそれぞれ重み付けして励振
    し、前記受信用超音波アレイ探触子内の各振動子の受信
    出力を合成する際に、アレイ配列位置内の受信信号増幅
    率の分布が所望の分布となるようにそれぞれ重み付けし
    て増幅して得られる各出力を合成し、該合成信号に基づ
    き前記被検体の探傷を行うことを特徴とする請求項6ま
    たは7記載の超音波探傷方法。
  9. 【請求項9】 前記送信用超音波アレイ探触子内の各振
    動子を励振する際に、アレイ配列位置に応じた時間差を
    設けてそれぞれ励振し、前記受信用超音波アレイ探触子
    内の各振動子の受信出力を合成する際に、アレイ配列位
    置に応じた時間差を設けてそれぞれ合成し、該合成信号
    に基づき前記被検体の探傷を行うことを特徴とする請求
    項6または7記載の超音波探傷方法。
  10. 【請求項10】 前記送信用超音波アレイ探触子内の各
    振動子を励振する際に、アレイ配列位置に応じた時間差
    を設けて且つアレイ配列位置内の送信電力の分布が所望
    の分布となるようにそれぞれ重み付けして励振し、前記
    受信用超音波アレイ探触子内の各振動子の受信出力を合
    成する際に、アレイ配列位置に応じた時間差を設けて且
    つアレイ配列位置内の受信信号増幅率の分布が所望の分
    布となるようにそれぞれ重み付けして増幅して得られる
    各出力を合成し、該合成信号に基づき前記被検体の探傷
    を行うことを特徴とする請求項6または7記載の超音波
    探傷方法。
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