JP2002195623A - 建物の空気質変換システムとそれを設けた建物 - Google Patents

建物の空気質変換システムとそれを設けた建物

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JP2002195623A
JP2002195623A JP2000394316A JP2000394316A JP2002195623A JP 2002195623 A JP2002195623 A JP 2002195623A JP 2000394316 A JP2000394316 A JP 2000394316A JP 2000394316 A JP2000394316 A JP 2000394316A JP 2002195623 A JP2002195623 A JP 2002195623A
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泰之 稲田
Michihisa Yonekichi
通久 米吉
Mitsusachi Koyama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NOX等のガス状汚染物質および、粉塵や花
粉を除去して環境良化空気に変換できる建物の空気質変
換システムを提供することを目的とする。 【解決手段】 外気の空気質を環境良化空気に変換する
ことのできる空気質変換手段1と送風手段2により変換
された環境良化空気を居住空間5に送るダクト手段6を
備え、空気質変換手段1を少なくともガス状汚染物質お
よび粉塵を除去する機能を有する構成としたことによ
り、NOX等のガス状汚染物質および粉塵や花粉を除去
して環境良化空気に変換できる建物の空気質変換システ
ムが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物内の空気質の
環境良化を図ることに使用される建物の空気質変換シス
テムおよびそれを設けた建物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、外気を室内空間に取り入れるとき
に外気中に含まれる塵や花粉を除去して給気することが
行われている。
【0003】従来、この種の給気システムの一例として
特開平11−6643号公報に記載されたものが知られ
ている。以下、その構成について図17および図18を
参照しながら説明する。
【0004】図に示すように、屋内の全ての換気孔10
1、102、103に連通しているフレキシブルダクト
104、105、106、107は給気装置108に接
続し、給気装置108は吸気口109から外気が供給さ
れる換気扇部110とフィルターユニット111との相
互がダクト112により接続され、フィルターユニット
111内には袋状の微塵フィルター113が着脱可能に
設けられている。
【0005】そして、換気扇部110の吸い込み駆動力
により外気は吸気口109から吸引され、微塵フィルタ
ー113により花粉などが濾過され、リビングルーム1
14や各個室115、116に均等にクリーンエアが供
給されていた。
【0006】また、他の例の給気システムとして図19
を参照しながら説明する。
【0007】図に示すように、住宅201の天井裏20
2に微塵フィルター203と送風機204を設けた給気
装置205を設け、給気装置205に室外と連通する室
外側ダクト206と複数の室207に連通する複数の室
内側ダクト208を設け、室207に連通する廊下20
9等の壁部に自然換気口210を設け、外気に含まれる
粉塵や花粉等を微塵フィルター203で除去したのち送
風機204により複数の室207に室内側ダクト208
を介して粉塵や花粉等を除去して外気を給気していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の給気
システムでは、前者においては袋状の微塵フィルター1
13を用いて外気中に含まれる粉塵や、花粉等を除去し
ていたが、外気中に含まれるNOXや臭気などのガス状
汚染物質を除去して環境良化空気に変換することができ
ないという課題があった。
【0009】また、後者においては、給気装置205を
天井裏202内に設けるため微塵フィルター203の交
換が容易でなくメンテナンス性が悪いという課題があっ
た。
【0010】また、天井裏202のスペースが狭いとき
には給気装置205が設置できないとともに施工性も悪
く、給気装置205の騒音が室207内に伝播しやすい
という課題があった。
【0011】本発明は、上記課題を解決するもので、N
Xや臭気などのガス状汚染物質を除去して環境良化空
気に変換して室内に給気することができ、空気質変換手
段の設置および交換が容易にでき、また、室内圧を可変
して生活環境の良化を図ることができ、また、環境良化
空気の利用範囲を拡げることができる建物の空気質変換
システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の建物の空気質変
換システムにおいては、外気の空気質を環境良化空気に
変換することのできる空気質変換手段と、送風手段と、
前記空気質変換手段により変換された環境良化空気を前
記送風手段によって建物内部へ送るダクト手段とを備
え、前記空気質変換手段を少なくともガス状汚染物質お
よび粉塵を除去する機能を有する構成としたものであ
る。
【0013】この本発明によれば、外気中に含まれるN
Xや臭気などのガス状汚染物質を除去して環境良化空
気に変換して建物内へ給気することができる建物の空気
質変換システムを提供することができる。
【0014】また、本発明の建物の空気質変換システム
を設けた建物においては外気の空気質を環境良化空気に
変換することのできる空気質変換手段および高静圧ブロ
アーにより形成される送風手段を設け、室外に配設され
る空気質変換装置と、建物内部の複数の室に環境良化空
気を送るダクト手段となる分岐ダクトと、この分岐ダク
トに環境良化空気を分岐して送る分岐ユニットと、この
分岐ユニットと前記空気質変換装置を接続する主ダクト
とを備え、前記主ダクトの口径を大径に、前記分岐ダク
トの口径を小径に形成した空気質変換システムを設けた
建物を構成したものである。
【0015】この本発明によれば、複数の室へ環境良化
空気をむらなく供給することができ分岐ダクトの小口径
化が図られ、施工が容易な空気質変換システムを設けた
建物を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1の記載の発明
は、外気の空気質を環境良化空気に変換することのでき
る空気質変換手段と、送風手段と、前記空気質変換手段
により変換された環境良化空気を前記送風手段によって
建物内部へ送るダクト手段とを備え、前記空気質変換手
段を少なくともガス状汚染物質および粉塵を除去する機
能を有する建物の空気質変換システムの構成としたもの
であり、外気中に含まれるNOXや臭気などの有害物質
が空気質変換手段により除去して環境良化空気に変換し
て建物内に給気することができるという作用を有する。
【0017】また、請求項4の記載の発明は、外気の空
気質を環境良化空気に変換することのできる空気質変換
手段および高静圧ブロアにより形成される送風手段を設
け、室外に配設される空気質変換装置と、建物内部の複
数の室に環境良化空気を送るダクト手段となる分岐ダク
トと、この分岐ダクトに環境良化空気を分岐して送る分
岐ユニットと、この分岐ユニットと前記空気質変換装置
を接続する主ダクトとを備え、前記主ダクトの口径を大
径に、前記分岐ダクトの口径を小径に形成した請求項1
記載の建物の空気質変換システムを設けた建物の構成と
したものであり複数の室に環境良化空気をむらなく給気
することができ、分岐ダクトの小口径化が図られ、天井
裏等に配設するときの施工が容易になるという作用を有
する。
【0018】以下、本発明の実施の形態について、図1
〜図16を参照しながら説明する。
【0019】(実施の形態1)図1および図2に示すよ
うに、外気の空気質を環境良化空気に変換することので
きる空気質変換手段1と、高静圧ブロアにより形成され
た送風手段2とを設け、室外3に配設される空気質変換
装置4と、建物内部の居住空間5である複数の室5A、
5B、5Cに環境良化空気を送るダクト手段6となる分
岐ダクト6Aと、分岐ダクト6Aに環境良化空気を分岐
して送る分岐ユニット7と、分岐ユニット7を空気質変
換装置4に接続する主ダクト8とを備える。
【0020】そして、空気質変換手段1を、自動車から
排気される排気ガスを含む外気の中に含まれるNOX
除去、または悪臭の除去ができるように活性炭を不織布
で覆ったフィルターを用い、NOXの除去または脱臭を
行い、粉塵や花粉を除去するためにガラス繊維入りの微
細フィルターを用い、除菌を行うために不織布にカテキ
ン(お茶に含まれている渋み成分)を塗布したもの等を
用いて形成する。
【0021】また、主ダクト8の口径を大径に、分岐ダ
クト6Aの口径を小径に形成し、複数の室5A、5B、
5C等の建物内部の空気を排気させるように廊下9等の
壁部に排気口10を設け、分岐ダクト6Aの端部には給
気口11を設け、住宅12内に配設し空気質変換システ
ムおよび空気質変換システムを設けた住宅12を構成す
る。
【0022】上記構成において、空気質変換システムを
運転すると、送風手段2により外気が空気質変換手段1
に吸い込まれ、空気質変換手段1に設けたガス状汚染物
質を除去する機能により外気中に含まれるNOX(N
O、NO2)が活性炭により吸着除去され、また、悪臭
を除去する機能により外気中に含まれる臭気成分(主に
アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸)を吸着して脱臭
され、また、微細フィルターにより外気中に含まれる粉
塵、花粉が確実に除去される。例えば、粉塵を除去する
ものとして粒径0.15μmの粉塵を99、9995%
以上集塵するULPAフィルターを使用することでさら
に効果が高まることとなる。
【0023】そして、外気の空気質が空気質変換手段1
により変換された環境良化空気は主ダクト8を通り分岐
ユニット7に送られ、分岐ユニット7より複数本の分岐
ダクト6Aにより居住空間5となる複数の室5A、5
B、5Cに送られ、各室5A、5B、5Cに環境良化空
気が給気口11より給気され、各室5A、5B、5Cの
圧力が高まるにともない各室5A、5B、5C内の汚染
空気は廊下9に押し出され、排気口10より室外3に排
気され、各室5A、5B、5Cは環境良化空気で満たさ
れることとなる。
【0024】また、送風手段2に高静圧のブロアを用い
小径の分岐ダクト6Aを天井裏13に配設することによ
り、天井裏13内における配管施工が容易となって天井
裏13の高さを低くすることも可能で、かつ環境良化空
気の満たされる住宅12が得られることとなる。
【0025】このように本発明の実施の形態1の住宅の
空気質変換システムによれば、外気の空気質を環境良化
空気に変換することのできる空気質変換手段1と、送風
手段2とを設け、室外に配設された空気質変換装置4
と、この空気質変換装置4により変換された環境良化空
気を居住空間5に送るダクト手段6とを備え、空気質変
換手段1を少なくともガス状汚染物質および粉塵を除去
する機能を有する構成としたので、住宅12内の居住空
間5に環境良化空気をむらなく供給できるとともに、粉
塵や花粉を除去して単に集塵や花粉対策に適応させるだ
けのものではなく、ガス状汚染物質も除去するようにし
て、自動車の排気ガスによる室外の汚染空気にも対応で
きるようになって、広範囲の環境良化空気が得られ住宅
12内の環境良化が図られる、住宅の空気質変換システ
ムが得られるものである。
【0026】また、送風手段2を高静圧ブロアにより構
成したので、高静圧で送風されることとなり、ダクトの
小口径化が図れて自由な施工ができ、ひいては従来の給
気システムの施工が困難であった建築方法(ユニット工
法や2×4工法等)においても、梁や柱に余計なダクト
の貫通口を開けることなくダクト施工を容易に可能と
し、省施工が可能となるもので、従来の給気システムで
は内径50〜100mm、外径68〜120mmのダク
トを使用していたが、本発明では内径32mm、外径4
6mmのダクトが使用できる。例えば内径50mm、外
径68mm、全長10mのダクトで風量20m3/hを
送風すると約50Paの静圧(圧力損失)しかかからな
いが、内径32mm、外径46mm、全長10mのダク
トを使用した場合、500Paの静圧(圧力損失)がか
かり、従来の給気システムの送風機で送風不可能だが、
本発明では送風可能となる。さらに、2×4工法で工事
する場合の天井懐の最小寸法は約60mm位であり、従
来の給気システムで使用される内径50mm、外径68
mmのダクトでは施工不可能となるが、本発明では可能
となる。
【0027】また、高静圧で送風するため、長配管の場
合においても容易に対応が可能となるもので、従来の給
気システムでは外気の吸気口から室内の給気口までの最
大配管長15m前後が一般的であったが、本発明では高
静圧ブロアが従来の給気システムの10倍程度の静圧ま
での対応が可能なため、従来の給気装置と同じ配管径の
場合、配管長150mmまで対応可能となり、例えば3
5階建の建物で1階の外気の吸気口から35階の室内へ
の給気口までのダクト長は150mとなり、従来の給気
システムの場合は全く不可能であったが、本発明では対
応が可能となるものである。つまり、住宅における給気
システムとしてだけでなく、超高層ビル、広大なフロア
面積を有する店舗およびホール等でも使用可能となる。
【0028】また、空気質変換装置4を室外3に設けた
ので、メンテナンス業者によるメンテ作業が、居住者等
の在宅、不在に関わらず作業ができるとともに、空気質
変換手段1および送風手段2のメンテナンスが一個所で
でき、また空気質変換装置4の設置作業が容易で、送風
手段2の騒音、振動による問題がなく、また、空気質変
換手段1を形成するフィルターに付着した汚物の飛散で
建物内を汚すことがない(一般的な給気システムで天井
懐に設置するものではフィルターの交換の際に建物内を
汚すことがある)。
【0029】また、外気の空気質を環境良化空気に変換
することのできる空気質変換手段1および高静圧ブロア
ーにより形成される送風手段2を設け、室外3に配設さ
れる空気質変換装置4と、居住空間5となる複数の室5
A、5B、5Cに環境良化空気を送るダクト手段6とな
る分岐ダクト6Aと、この分岐ダクト6Aに環境良化空
気を分岐して送る分岐ユニット7と、この分岐ユニット
7と空気質変換装置4を接続する主ダクト8とを備え、
主ダクト8の口径を大径に、分岐ダクト6Aの口径を小
径に形成した住宅の空気室変換システムを設け、住宅1
2を構成したので、住宅12内の複数の室5A、5B、
5Cに環境良化空気をむらなく供給することができ、換
気を計画的にできる。また、高静圧で送風するため分岐
ダクト6Aの小口径化が図られ、施工が自由にでき、ひ
いては従来の給気システムで施工が困難であった建築方
法(ユニット工法や2×4工法等)においても梁や柱に
余計なダクトの貫通口をあけることなくダクト施工を容
易に行うことができ省施工化が可能となる。また、ダク
トが長配管の場合においても対応が可能な住宅が得られ
る。
【0030】なお、実施の形態1では居住空間5を複数
の室5A、5B、5Cとしたが仕切りの無い大きな室と
して複数個所に給気口11を設けるようにしても良いこ
とはいうまでもない。
【0031】なお、本発明の実施の形態1では、空気質
変換システムを複数の室を有する住宅に設けているが、
3階以上の住宅およびビルディング、3階未満の店舗、
フロア面積の大きい店舗およびホールという建物に設け
ても実施可能であり、その作用効果に差異はない。また
以下に示す実施の形態2〜13においても同様である。
【0032】また、空気質変換手段1と送風手段2とを
設け空気質変換装置4を形成しているが、空気質変換手
段1と送風手段2は一体に設ける必要はなく、個別に設
けられていても互いが連通されていれば、同様の効果を
有する。
【0033】(実施の形態2)図3に示すように、空気
質変換手段1Aを粉塵および花粉等を除去する集塵フィ
ルター14とNOX等のガス状汚染物質を除去するガス
状汚染物質除去フィルター15により形成し、枠体16
内に各フィルターを単独または組み合わせるように収納
し使用できる構成とする。
【0034】上記構成において、粉塵や花粉のみを除去
するときには集塵フィルター14を単独で使用し、NO
Xの濃いときにはガス状汚染物質除去フィルター15を
単独で使用し、粉塵や花粉およびNOXを除去したいと
きには、集塵フィルター14とガス状汚染物質除去フィ
ルター15を組み合わせて使用する。
【0035】このように本発明の実施の形態2の住宅の
空気質変換システムによれば、空気質変換手段を、粉塵
および花粉等を除去する集塵フィルター14とNOX
のガス状汚染物質を除去するガス状汚染物質除去フィル
ター15により形成し、各フィルターを単独または組み
合わせて使用できる構成としたので、使用用途に応じ、
空気質変換手段1Aに設けられるフィルターを選択する
ことができることとなり、NOXの濃い地域ではガス状
汚染物質除去フィルター15を取り付け、粉塵の多い地
域では集塵フィルター14を取り付け、ガス状汚染物質
と粉塵の多い地域ではガス状汚染物質除去フィルター1
5と集塵フィルター14の両方を取り付けるといった使
用方法ができ便利となるとともに、製造元では各空気質
変換手段毎に製品を作る必要がなくなる。
【0036】なお、実施の形態2では2種類のフィルタ
ーを用いて説明したが、除菌フィルター等を加えても良
いことはいうまでもない。
【0037】また、ガス状汚染物質には、NOXの他に
臭気性物質、SOX、CO2等がある。
【0038】(実施の形態3)図4および図5に示すよ
うに、居住空間5と連通する廊下17等の室外3に面す
る壁19の内部に断熱材18を設け、居住空間5の空気
を室外3に排気する排気ユニット20を壁19に設け、
排気ユニット20の排気風量を可変可能に形成し、住宅
12の内外差圧を調節することができる構成とする。
【0039】上記構成において、排気ユニット20の排
気風量を可変して空気質変換装置4から居住空間5に送
られる環境良化空気量よりも排気ユニット20より排気
される排気風量が少ないときには、居住空間5内はプラ
ス圧に制御され、建物の隙間から住宅12内に室外3の
空気が侵入するのがなくなる。
【0040】また、居住空間5に送られる環境良化空気
量よりも、排気ユニット20より排気される排気風量が
多くなるときには、居住空間5内はマイナス圧に制御さ
れ住宅12の内外差圧が調節されることとなる。
【0041】このように本発明の実施の形態3の住宅の
空気質変換システムによれば、居住空間5の空気を室外
3に排気する排気ユニット20を設け、排気ユニット2
0の排気風量を可変可能に形成し、住宅12の内外差圧
を調節する構成としたので、室外の花粉濃度や粉塵濃度
が濃いときには居住空間5内をプラス圧に制御すること
で建物の隙間から花粉や粉塵が住宅12内に侵入するの
が防止でき、冬期等の外気温度が低いときは居住空間5
をマイナス圧にすることで壁19内の結露を防止でき
る。すなわち、居住空間5がプラス圧のときには、居住
空間5の高温多湿の空気が壁19内に浸透し、外気によ
り壁19内で結露することになるが、居住空間5を一圧
にすることにより壁19内の断熱材18等の結露により
建物の損傷するのが防止できる。
【0042】(実施の形態4)図6に示すように、室外
3に設置される空気質変換装置4Aに、室外3の花粉濃
度を検知する花粉濃度検知センサー21Aと粉塵の濃度
を検知する粉塵濃度検知センサー21Bと、室外3の温
度により住宅12内の結露を検知する結露検知センサー
21Cよりなる空気質検知手段21を設け、空気質検知
手段21により検知した検知信号に基づいて排気ユニッ
ト20Aの排気風量を可変せしめるように形成し、住宅
12の内外差圧を調節する構成とする。
【0043】上記構成において、花粉の発生する時期に
おいては、空気質検知手段21に設けた花粉濃度検知セ
ンサー21Aからの花粉濃度の検知信号に基づき排気ユ
ニット20Aが居住空間5内がプラス圧になるように可
変して運転され、また、粉塵の濃度が濃いときには粉塵
濃度検知センサー21Bからの粉塵濃度の検知信号に基
づき排気ユニット20Aが居住空間5内がプラス圧にな
るように可変して運転される。
【0044】そして、冬期等、外気温が低くなって結露
が発生する時期になると、結露検知センサー21Cで検
知された外気温度の検知信号に基づき排気ユニット20
Aは居住空間5内がマイナス圧になるように運転され
る。
【0045】このように本発明の実施の形態4の住宅の
空気質変換システムによれば、花粉濃度検知センサー2
1Aと粉塵濃度検知センサー21Bおよび結露検知セン
サー21C等よりなる空気質検知手段21により検知し
た検知信号に基づいて排気ユニット20Aの排気風量を
可変せしめるように形成し、住宅12の内外差圧を調節
する構成としたので、空気質検知手段21として花粉濃
度検知センサー21Aまたは粉塵濃度検知センサー21
Bを用いたときには、外気中に含まれる花粉濃度または
粉塵濃度の濃いときに住宅12内をプラス圧に制御する
ことで、建物の隙間から住宅12内に花粉や粉塵が侵入
するのが防止でき、花粉症の発生も防ぐことができる。
【0046】また、空気質検知手段21として結露検知
センサー21Cを用いたときには、冬期における低温の
外気温度が検知され、居住空間5内の温度が壁19内へ
侵入することを防止し、ひいては壁19内の結露が防止
でき断熱材の腐食等の建物の損傷を防ぐことができる。
【0047】(実施の形態5)図7に示すように、時計
とカレンダーを組み合わせ春、夏、秋、冬の四季が検出
されるように設けた季節検出手段22を設け季節検出手
段22により検出された季節に連動して排気ユニット2
0Bの排気風量を可変可能に形成し、住宅12の内外差
圧を調節する構成とする。
【0048】上記構成において、冬期の間は季節検出手
段22からの検出信号により排気ユニット20Bの排気
風量が多くなるように可変して運転し、住宅12内がマ
イナス圧になるように住宅12の内外差圧を調節する。
【0049】また、春期の花粉の発生する季節の間は、
季節検出手段22からの検出信号により排気ユニット2
0Bの排気風量が少なくなるように可変して運転し住宅
12内がプラス圧になるように住宅12の内外差圧を調
節する。
【0050】このように本発明の実施の形態5の住宅の
空気質変換システムによれば、季節検出手段22と連動
させて排気ユニット20Bの排気風量を可変可能に形成
し、住宅12の内外差圧を調節する構成としたので、冬
期の間は自動的に住宅12内をマイナス圧にすること
で、壁19内の結露を防止することができる。
【0051】また、春期の花粉の季節の間は自動的に住
宅12内をプラス圧にすることで、建物の隙間から住宅
12内に花粉が侵入するのを防止することができる。
【0052】(実施の形態6)図8に示すように、空気
質変換手段を有する空気質変換装置4の下流側となる分
岐ユニット7部分等に、加熱を行う冷凍サイクルに設け
られる蒸発器からなる加熱手段23を設け構成する。
【0053】上記構成において、空気質変換装置4で変
換された環境良化空気は、加熱手段23により冷凍サイ
クル中の冷媒の凝縮熱で加熱され、分岐ユニット7およ
び分岐ダクト6Aを通り居住空間5内に給気される。
【0054】このように本発明の実施の形態6の住宅の
空気質変換システムによれば、空気質変換装置4の下流
側に加熱手段23を設け、居住空間5に加熱された環境
良化空気を給気させる構成としたので、冬期において、
居住空間5内への冷気の浸入が防止されるとともに、居
住空間5の暖房が可能となる。また、分岐ダクト6A内
を冷たい外気が流れるときに、居住空間5の空気が分岐
ダクト6Aで冷やされ分岐ダクト6Aの表面に結露を生
じることが、分岐ダクト6A内を通る加熱された環境良
化空気により防止することができる。
【0055】なお、本発明では加熱手段23の熱源とし
て冷凍サイクルを用いて説明したが、他の加熱源を用い
ても同様の作用効果をもたらすことはいうまでもない。
【0056】(実施の形態7)図9に示すように、空気
質変換手段を有する空気質変換装置4の下流側となる分
岐ユニット7部分等に冷却を行う冷凍サイクルに設けら
れる蒸発器からなる冷却手段24を設け構成する。
【0057】上記構成において、冷凍サイクルに設けら
れる冷却手段24は、冷凍サイクル中の冷媒の気化時に
冷却され、空気質変換装置4で変換された環境良化空気
は冷却手段24により冷却され分岐ユニット7および分
岐ダクト6Aを通り居住空間5内に給気される。
【0058】このように本発明の実施の形態7の住宅の
空気質変換システムによれば、空気質変換装置4の下流
側に冷却手段24を設け、居住空間5に冷却された環境
良化空気を給気させる構成としたので、夏期において、
外気を冷却して居住空間5内に給気することができ、居
住空間5の冷房が可能となり、居住空間5は環境良化空
気に満たされながら、さらに快適な環境を得ることがで
きる。
【0059】(実施の形態8)図10に示すように、居
住空間5内と連通する廊下9等に排気用送風機25を設
け、天井裏13内に空気質変換手段を有する空気質変換
装置4と接続された主ダクト8Aが接続され、内部に交
差する通路を設けた熱交換部材26aを設けた熱交換器
26を設け、主ダクト8Aにより送られた環境良化空気
を熱交換器26を介して居住空間5内に給気する給気用
ダクト27を設け、排気用送風機25により居住空間5
の排気空気が熱交換器26内で、外気を空気質変換装置
4を介して変換した環境良化空気との間で熱交換され、
室外に排気される排気用ダクト28を設け構成する。
【0060】上記構成において、排気用送風機25が運
転されると、居住空間5内の空気が廊下9等を通り吸い
込まれ、排気用ダクト28を通り熱交換器26に送ら
れ、熱交換部材26aの一方の通路を通る間に、居住空
間5内で冷房または暖房していたことによる冷気分また
は熱気分が熱交換部材26aに蓄熱され、一方空気質変
換装置4から主ダクト8Aを介して送られてきた外気温
度を有する環境良化空気が熱交換部材26aの他方の通
路を通る間に熱交換部材26aに蓄熱された冷気分また
は熱気分をうばい熱交換されて給気用ダクト27により
居住空間5内に給気される。
【0061】このように本発明の実施の形態8の住宅の
空気質変換システムによれば、居住空間5に給気する環
境良化空気と、居住空間5から排気用送風機25を介し
て排気される排気空気との間で熱交換を行う熱交換器2
6を設けたので、外気温の高い夏期においては、冷房さ
れている居住空間5の冷気分により外気が冷やされて低
温となって居住空間5内に給気されることとなり、居住
空間5内の温度変化が少ない状態で環境良化を図ること
ができる。
【0062】そして、外気温の低い冬期においては、暖
房されている居住空間5の熱気分により外気が暖められ
た状態で給気されることとなり、居住空間5内の温度変
化を少なくすることができる。
【0063】また、排気用送風機25により排気される
空気中に含まれる冷気分または熱気分が利用されるので
熱ロスが少なくなり省エネルギー化を図ることができ
る。
【0064】(実施の形態9)図11に示すように、複
数階建の住宅12Aの各階毎に設けられる複数の室5
A、5B、5Cに環境良化空気を送るように設けられる
分岐ダクト6Bおよび分岐ユニット7Aと、空気質変換
手段を有する空気質変換装置4と分岐ユニット7Aを接
続する主ダクト8Bとを備え、主ダクト8Bを各階毎に
設けられる分岐ユニット7Aに分岐主ダクト29を介し
て分岐して接続する構成とする。
【0065】上記構成において、空気質変換装置4が運
転されると環境良化空気が主ダクト8Bを通り送られ、
分岐主ダクト29を介して各階毎に設けた分岐ユニット
7Aに送られ分岐ユニット7Aから分岐ダクト6Bによ
り各階毎の室5A、5B、5Cに給気される。
【0066】このように本発明の実施の形態9の住宅の
空気質変換システムによれば、複数階建の住宅12Aの
各階毎に設けられる複数の室5A、5B、5Cに環境良
化空気を送るように設けられる分岐ダクト6Bおよび分
岐ユニット7Aと、分岐ユニット7Aと空気質変換装置
4を接続する主ダクト8Bとを備え、主ダクト8Bを各
階毎に設けられる分岐ユニット7Aに分岐主ダクト29
を介して分岐して接続する構成としたので、1台の空気
質変換装置4により各階の複数の室5A、5B、5Cの
環境良化を図ることができ、各階に空気質変換装置4を
設けた場合と比較して施工性が向上するとともに施工コ
ストが低減できる。
【0067】(実施の形態10)図12に示すように、
集合住宅30のガス、水道等の計器類の収納される計器
収納庫31に空気質変換手段を有する空気質変換装置4
Bを配設する構成とする。
【0068】上記構成において、空気質変換装置4Bが
運転されると室外3より吸気された外気が空気質変換装
置4Bにより環境良化空気に変換され主ダクト8を通り
分岐ユニット7に送られ分岐ダクト6Aにより各室5
A、5B、5Cの各給気口11より給気されることとな
る。
【0069】このように本発明の実施の形態10の住宅
の空気質変換システムによれば、集合住宅30のガス、
水道等の計器類が収納される計器収納庫31に空気質変
換装置4Bを設置する構成としたので、空気質変換装置
4Bを集合住宅30の美観を損なうことなく設置ができ
るとともに、メンテナンス業者によるメンテ作業が居住
者の在宅、不在に関わらず作業ができ、メンテ性が向上
する。
【0070】(実施の形態11)図13に示すように、
住宅12Bの複数の室5A、5Bに設けられる環境良化
空気の給気口11Aと、トイレ、サニタリー等からなる
ダーティゾーン32に設けられる排気口10Aとを備
え、各室5A、5Bに給気口11Aを介して環境良化空
気が放散されたのち、廊下9Aを通りダーティゾーン3
2に設けた排気口10Aより室外3に排気される構成と
する。
【0071】上記構成において、室外3に設けた空気質
変換装置4が運転され、室外3より吸気された外気が空
気質変換装置4で環境良化空気に変換されたのち、室5
A、5Bに設けた給気口11Aより給気され室5A、5
B内を環境良化空気で満たしたのち、室5A、5Bと連
通する廊下9Aを通りダーティゾーン32に設けた排気
口10Aより室外3に排気されることとなる。
【0072】このように本発明の実施の形態11の住宅
の空気質変換システムによれば、複数の室5A、5Bに
設けられる環境良化空気の給気口11Aと、ダーティゾ
ーン32に設けられる排気口10Aとを備え、各室5
A、5Bに給気口11Aを介して供給された環境良化空
気が各室5A、5Bに放散されたのち、廊下9Aを通り
ダーティゾーン32に設けた排気口10Aより室外3に
排気される構成としたので、新鮮な空気ほど人が居る時
間の長い室5A、5Bへ優先して送ることができ、ま
た、排気流をダーティゾーン32から室外3へ排気する
ことで、ダーティゾーン32で発生する悪臭が室5A、
5Bに流入することが防止できる。
【0073】(実施の形態12)図14および図15に
示すように、噴出口33を設けたパイプ34を衣類(図
示せず)がハンガー等を介して吊り下げられるように複
数本並設し、パイプ34に空気を送り込む送風パイプ3
5を設けて衣類乾燥具36を形成し、上下自在に伸縮す
る吊下具37を介して居住空間5の天井5aに設けた本
体38に収納自在に設け、分岐ダクト6Aの端部に設け
られる給気口11Bに送風パイプ35を接続して衣類乾
燥装置39を構成する。
【0074】上記構成において、衣類を乾燥するときに
は、本体38より衣類乾燥具36を吊下具37を介して
引き下げ、衣類乾燥具36に衣類を吊下げ送風パイプ3
5を介して送られる環境良化空気を衣類乾燥具36のパ
イプ34に設けられた噴出口33より衣類に向けて噴出
することにより衣類を乾燥する。
【0075】このように本発明の実施の形態12の住宅
の空気質変換システムによれば、居住空間5に給気され
る環境良化空気の一部を衣類乾燥装置39の乾燥用空気
として利用する構成としたので、清浄な空気で衣類が乾
燥されることとなり、衣類に粉塵または花粉や悪臭が付
着することがなく清潔に乾燥することができるととも
に、衣類を乾燥するために送風手段を別個に設ける必要
もなくなる。
【0076】なお、実施の形態12では、衣類乾燥装置
39を居住空間5内の天井5aに設けたもので説明した
が、衣類を吊下げ収納できる箱体内に環境良化空気を送
風して衣類を乾燥しても同様の作用効果をもたらすこと
はいうまでもない。
【0077】(実施の形態13)図16に示すように、
住宅12Cの入口40の近傍に住宅12C内に給気され
た環境良化空気の一部を吸気して噴出するブロアーユニ
ット等よりなる噴出手段41を設け構成する。
【0078】上記構成において、春期等に人が外出し衣
服および人体に花粉が付着しているときには、人が住宅
12C内に入るまでに、噴出手段41を作動して住宅1
2C内の環境良化空気を吸気し、環境良化空気を花粉が
付着している衣服および人体噴出して花粉を払い落し、
その後住宅12C内に入るようにする。
【0079】このように本発明の実施の形態13の住宅
の空気質変換システムによれば、住宅12Cの入口40
の近傍に住宅12C内に給気されている環境良化空気の
一部を吸気して噴出する噴出手段41を設け、外出時に
衣類や人体に付着した花粉等を住宅12C内に入るまで
に環境良化空気を利用して払い落とす構成としたので、
外出時に付着した花粉等が住宅12C内に持ち込まれる
のが防止できる。
【0080】なお、実施の形態13では、花粉を払い落
とすのにブロアーユニットを用いたが、環境良化空気を
用いて空気膜を形成するエアーカーテン装置やシャワー
装置を入口40の所に設け噴出手段41を構成しても同
様の作用効果をもたらすことはいうまでもない。
【0081】
【発明の効果】以上の実施の形態から明らかなように、
本発明によれば、外気の空気質を環境良化空気に変換す
ることのできる空気質変換手段と、送風手段と、前記空
気質変換手段により変換された環境良化空気を前記送風
手段によって建物内部へ送るダクト手段とを備え、前記
空気質変換手段を少なくともガス状汚染物質および粉塵
を除去する機能を有する構成としたので、自動車から排
出されるNOX等のガス状汚染物質および粉塵や花粉等
を除去して環境良化空気に変換し、建物内部にむらなく
供給することができる建物の空気質変換システムを提供
できる。
【0082】また、送風手段を高静圧ブロアにより構成
したので、施工が容易で省施工が可能となるとともに、
長配管の場合にも容易に対応することができる。
【0083】また、空気質変換手段を有する空気質変換
装置を室外に設けたので、メンテナンスが容易になると
ともに騒音を緩和することができる。
【0084】また、外気の空気質を環境良化空気に変換
することのできる空気質変換手段および高静圧ブロアに
より形成される送風手段を設け、室外に配設される空気
質変換装置と、建物内部の複数の室に環境良化空気を送
るダクト手段となる分岐ダクトと、この分岐ダクトに環
境良化空気を分岐して送る分岐ユニットと、この分岐ユ
ニットと前記空気質変換装置を接続する主ダクトとを備
え、前記主ダクトの口径を大径に、前記分岐ダクトの口
径を小径に形成した建物の空気質変換システムを設け建
物を構成したので、環境良化空気を複数の室にむらなく
供給できるとともに、ダクト施工が容易で長配管にも対
応することができる住宅が得られる。
【0085】また、空気質変換手段を、粉塵および花粉
等を除去する集塵フィルターとNO X等のガス状汚染物
質を除去するガス状汚染物質除去フィルターにより形成
し、各フィルターを単独または組み合わせて使用できる
構成としたので、使用用途に応じフィルターを選択でき
るとともに、製造元で機能の異なる空気質変換手段とし
ての専用の製品を作る必要がなくなる。
【0086】また、建物内部の空気を室外に排気する排
気ユニットを設け、前記排気ユニットの排気風量を可変
可能に形成し、建物の内外差圧を調節する構成としたの
で、建物の隙間からの花粉や粉塵の侵入を防止すること
ができ、冬期における壁内の結露を防止することができ
る。
【0087】また、空気質検知手段により検知した検知
信号に基づいて排気ユニットの排気風量を可変せしめる
ように形成し、建物の内外差圧を調節する構成としたの
で、建物の隙間からの花粉や粉塵の侵入を防止すること
ができ、冬期における壁内の結露を防止することができ
る。
【0088】また、季節検出手段と連動させて排気ユニ
ットの排気風量を可変せしめる構成としたので、冬期に
おいては壁部内の結露を自動的に防止でき、また、春期
においては建物の隙間からの花粉の侵入を防止すること
ができる。
【0089】また、空気質変換手段の下流側に加熱手段
を設け、建物の内部に加熱された環境良化空気を給気さ
せる構成としたので、冬期におけるダクトの結露防止が
できるとともに、室内の暖房が可能となる。
【0090】また、空気質変換手段の下流側の冷却手段
を設け、建物の内部に冷却された環境良化空気を給気さ
せる構成としたので、室内の冷房が可能となる。
【0091】また、建物の内部に給気する環境良化空気
と、前記建物の内部から排気用送風機を介して排気され
る排気空気との間で熱交換を行う熱交換器を設けたの
で、快適性が向上するとともに、省エネルギー効果がも
たらされる。
【0092】また、複数階建の建物の各階毎に設けられ
る複数の室内に環境良化空気を送るように設けられる分
岐ダクトおよび分岐ユニットと、空気質変換手段を有す
る空気質変換装置と前記分岐ユニットを接続する主ダク
トとを備え、前記主ダクトを各階毎に設けられる分岐ユ
ニットに分岐主ダクトを介して接続する構成としたの
で、施工性が向上する。
【0093】また、集合住宅のガス、水道等の計器類が
収納される計器収納庫に空気質変換手段を有する空気質
変換装置を設置する構成としたので、集合住宅の美感を
損なうことがなく、メンテ作業が居住者の不在のときに
も可能となる。
【0094】また、複数の室に設けられる環境良化空気
の給気口と、ダーティゾーンに設けられる排気口とを備
え、各室に前記給気口を介して供給された環境良化空気
が各室に放散されたのち廊下を通り前記ダーティゾーン
に設けた排気口より室外に排気される構成としたので、
環境良化空気が優先して居住空間に送られるとともにダ
ーティゾーンの空気が居住空間に逆流することが防止で
きる。
【0095】また、建物内部に送る環境良化空気を衣類
乾燥装置の乾燥用空気に利用する構成としたので、衣類
に粉塵または花粉や悪臭が付着することなく清潔な乾燥
を行うことができる。
【0096】また、建物の入口近傍に、建物内に給気さ
れている環境良化空気の一部を吸気して噴出する噴出手
段を設け、外出時に衣服等に付着した花粉等を払い落と
す構成としたので、建物内に花粉を持ち込むことが防止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の住宅の空気質変換シス
テムの構成を示す断面図
【図2】同住宅の空気質変換システムの他の例の構成を
示す断面図
【図3】本発明の実施の形態2の住宅の空気質変換シス
テムの構成を示す断面図
【図4】本発明の実施の形態3の住宅の空気質変換シス
テムの構成を示す断面図
【図5】同住宅の空気質変換システムを設けた住宅の壁
部の構成を示す断面図
【図6】本発明の実施の形態4の住宅の空気質変換シス
テムの構成を示す断面図
【図7】本発明の実施の形態5の住宅の空気質変換シス
テムの構成を示す断面図
【図8】本発明の実施の形態6の住宅の空気質変換シス
テムの構成を示す断面図
【図9】本発明の実施の形態7の住宅の空気質変換シス
テムの構成を示す断面図
【図10】本発明の実施の形態8の住宅の空気質変換シ
ステムの構成を示す断面図
【図11】本発明の実施の形態9の住宅の空気質変換シ
ステムの構成を示す断面図
【図12】本発明の実施の形態10の住宅の空気質変換
システムの構成を示す平面図
【図13】本発明の実施の形態11の住宅の空気質変換
システムの構成を示す平面図
【図14】本発明の実施の形態12に用いられる衣類乾
燥装置の構成を示す斜視図
【図15】同衣類乾燥装置の衣類乾燥具の構成を示すパ
イプの断面図
【図16】本発明の実施の形態13の住宅の空気質変換
システムの構成を示す断面図
【図17】従来の給気システムの構成を示す平面図
【図18】同給気システムに用いられるフィルターの構
成を示す断面図
【図19】従来の他の給気システムの構成を示す断面図
【符号の説明】
1 空気質変換手段 1A 空気質変換手段 2 送風手段 3 室外 4 空気質変換装置 4A 空気質変換装置 4B 空気質変換装置 5 居住空間 5A 室 5B 室 5C 室 6 ダクト手段 6A 分岐ダクト 6B 分岐ダクト 7 分岐ユニット 7A 分岐ユニット 8 主ダクト 8B 主ダクト 9A 廊下 10A 排気口 11A 給気口 12 住宅 12C 住宅 20 排気ユニット 20A 排気ユニット 20B 排気ユニット 21 空気質検知手段 22 季節検出手段 23 加熱手段 24 冷却手段 25 排気用送風機 26 熱交換器 29 分岐主ダクト 30 集合住宅 31 計器収納庫 32 ダーティゾーン 39 衣類乾燥装置 40 入口 41 噴出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 光幸 大阪府大阪市城東区今福西6丁目2番61号 松下精工株式会社内 Fターム(参考) 3L058 BE08 BG03 BG04 3L060 AA08 CC19

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外気の空気質を環境良化空気に変換する
    ことのできる空気質変換手段と、送風手段と、前記空気
    質変換手段により変換された環境良化空気を前記送風手
    段によって建物内部へ送るダクト手段とを備え、前記空
    気質変換手段を少なくともガス状汚染物質および粉塵を
    除去する機能を有する構成とした建物の空気質変換シス
    テム。
  2. 【請求項2】 送風手段を高静圧ブロアにより構成した
    請求項1記載の建物の空気質変換システム。
  3. 【請求項3】 空気質変換手段を有する空気質変換装置
    を室外に設けた請求項1記載の建物の空気質変換システ
    ム。
  4. 【請求項4】 外気の空気質を環境良化空気に変換する
    ことのできる空気質変換手段および高静圧ブロアにより
    形成される送風手段を設け、室外に配設される空気質変
    換装置と、建物内部の複数の室に環境良化空気を送るダ
    クト手段となる分岐ダクトと、この分岐ダクトに環境良
    化空気を分岐して送る分岐ユニットと、この分岐ユニッ
    トと前記空気質変換装置を接続する主ダクトとを備え、
    前記主ダクトの口径を大径に、前記分岐ダクトの口径を
    小径に形成した請求項1記載の建物の空気質変換システ
    ムを設け構成した建物。
  5. 【請求項5】 空気質変換手段を、粉塵および花粉等を
    除去する集塵フィルターとNOX等のガス状汚染物質を
    除去するガス状汚染物質除去フィルターにより形成し、
    各フィルターを単独または組み合わせて使用できる構成
    とした請求項1記載の建物の空気質変換システム。
  6. 【請求項6】 建物内部の空気を室外に排気する排気ユ
    ニットを設け、前記排気ユニットの排気風量を可変可能
    に形成し建物の内外差圧を調節する構成とした請求項1
    記載の建物の空気質変換システム。
  7. 【請求項7】 空気質検知手段により検知した検知信号
    に基づいて排気ユニットの排気風量を可変せしめるよう
    に形成し、建物の内外差圧を調節する構成とした請求項
    6記載の建物の空気質変換システム。
  8. 【請求項8】 季節検出手段と連動させて排気ユニット
    の排気風量を可変せしめる構成とした請求項6記載の建
    物の空気質変換システム。
  9. 【請求項9】 空気質変換手段の下流側に加熱手段を設
    け、建物の内部に加熱された環境良化空気を給気させる
    構成とした請求項1記載の建物の空気質変換システム。
  10. 【請求項10】 空気質変換手段の下流側に冷却手段を
    設け、建物の内部に冷却された環境良化空気を給気させ
    る構成とした請求項1記載の建物の空気質変換システ
    ム。
  11. 【請求項11】 建物の内部に給気する環境良化空気
    と、前記建物の内部から排気用送風機を介して排気され
    る排気空気との間で熱交換を行う熱交換器を設けた請求
    項1記載の建物の空気質変換システム。
  12. 【請求項12】 複数階建ての建物の各階毎に設けられ
    る複数の室内に環境良化空気を送るように設けられる分
    岐ダクトおよび分岐ユニットと、空気質変換手段を有す
    る空気質変換装置と前記分岐ユニットを接続する主ダク
    トとを備え、前記主ダクトを各階毎に設けられる分岐ユ
    ニットに分岐主ダクトを介して接続する構成とした請求
    項1記載の建物の空気質変換システム。
  13. 【請求項13】 集合住宅のガス、水道等の計器類が収
    納される計器収納庫に空気質変換手段を有する空気質変
    換装置を設置する構成とした請求項1記載の建物の空気
    質変換システム。
  14. 【請求項14】 複数の室に設けられる環境良化空気の
    給気口と、ダーティゾーンに設けられる排気口とを備
    え、各室に前記給気口を介して供給された環境良化空気
    が各室に放散されたのち廊下を通り前記ダーティゾーン
    に設けた排気口より室外に排気される構成とした請求項
    1記載の建物の空気質変換システム。
  15. 【請求項15】 建物内部に送る環境良化空気を衣類乾
    燥装置の乾燥用空気に利用する構成とした請求項1記載
    の建物の空気質変換システム。
  16. 【請求項16】 建物の入口近傍に、建物内に給気され
    ている環境良化空気の一部を吸気して噴出する噴出手段
    を設け、入室時に衣服等に付着した花粉等を払い落とす
    構成とした請求項1記載の建物の空気質変換システム。
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