JP7432956B2 - 空調換気システム - Google Patents

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Description

本発明は、建物内全体を空調換気する空調換気システムに関する。
建物は省エネで快適な暮らし実現のため、ますます高気密化、高断熱化が進んでいる。そのような住宅、非住宅では、建物内に、空調機から空調換気空気を、部屋や空間に送風するため、ダクトを建物内に引き回して、各部屋等を空調換気するダクト式空調換気システムが多く採用されているが、ダクトの代わりに、床下空間、天井裏空間、階間空間等を通風路として用い、建物内をくまなく空調換気する空調換気システムが一部で採用されている。
このような空調換気システムでは、ダクトを引き回す必要がなく、ダクト材料費と施工費のコストダウンとなり、ダクトの代わりに、床下空間等を通風路として使用できるので、通常建物に存在するスペースを利用するため、ダクトを引き回すスペースが不要で、合理的であるが、空調や換気した空気を床下空間等の通風路により、部屋等に送風しているため、長期間の使用により、通風路の内部に、建物内外の埃、ハウスダスト、人やペットのフケ、ダニやダニの糞、死骸、VOC、カビなどのアレルゲンなどが堆積する。
また、一般的な空調機、例えば、冷房能力4kW程度の空調機では、空調機からの吹出空気温度が吸込空気温度に対して冷房時で5K~15K程度低く、暖房時で10K~30K程度高く、風量が約400~800m/hの空調空気が通風路を通過すると、通風路内での温度勾配が大きく、温度差により、通風路内外で結露しやすく、通風路に複数の吹出口がある場合、空調機に近い吹出口では能力が多いが、遠くの吹出口では能力が少ないなど、吹出口の位置により建物内の温度分布が不均一となる。
特に、そういった通風路の内部は、「5~40℃前後の温度」、「60%以上の高い湿度による付着した水分」、「付着した埃、汚れ等の栄養分」、というカビの繁殖条件が揃っており、通風路内外の温度差により、通風路内の堆積した埃等や通風路を構成する金属、木材、断熱材等に結露し、そこでカビやダニが繁殖しやすい。
そして、そこを空調空気が通過することにより、空調空気に埃やカビ、細菌、異臭などがのって、それを吸った人が、呼吸器系の疾患や皮膚トラブルなどアレルギーを発症するなどして、健康を害したり、臭い等により不快になるリスクがある。
さらに、通風路の断熱性が悪く、通風路の周囲が断熱空間ではない場合、通風路の外周にも結露して、結露が通風路周囲の木材等を濡らして、カビが生えたり、生活空間から見えるシミになったり、腐って強度的な被害を被ったり、結露が電線につたって、漏電するなどのリスクが発生する。
結露防止のため、通風路の内部に断熱材のグラスウールを設けると、その表面張力や毛細管現象により水分が繊維の隙間に入り込んでしまい、乾いたとしても、繊維同士がくっついてしまい、断熱機能に必要な大量の空気を溜め込むことができなくなり、断熱機能が低下するため、一度通風路内部に結露すると、ますます、結露しやすくなり、空調の効きが悪くなり、消費電力が増大する。
結露については、例えば、冷房運転で、空調機の圧縮機が運転しているサーモON時の冷たい吹き出し空気が通風路内を通過するため、通風路内部表面が冷やされ、それが例えば10℃となっている状態で、サーモOFFして、圧縮機が停止し、室内空気を吸い込むことにより、室内空気温度で、蒸発器に結露した凝縮水を含んで高湿度となった吹き出し空気が、通風路内を通過すると、その空気の温湿度が25℃、80%(露点温度21℃)の場合、通風路内部表面に結露する。
また、通風路が住宅内の断熱空間を通らず、通風路の断熱性能が低い場合、夏季、その空間の温湿度は外気温に近く、例えば外気温35℃、空間温度30℃、相対湿度50%(露点温度18.4℃)で、冷房運転により、冷たい吹出空気が通風路内を通過し、通風路外部表面温度が露点温度以下になると、通風路外部表面に結露する。
また、冬季、その空間の温度は外気温に近く、例えば外気温0℃、空間温度2℃となっている状態で、暖房運転で、圧縮機が運転しているサーモON時の暖かい吹き出し空気(温湿度50℃11%(露点温度12℃))が、通風路内を通過し、通風路内部表面温度が露点温度以下になると、通風路内部表面に結露する。さらに、サーモOFFして、圧縮機が停止し、室内空気を吸い込むことにより、室内空気温湿度が、通風路内を通過すると、その空気の温湿度が20℃60%(露点温度12℃)で、通風路内部表面温度が露点温度以下になると、通風路内部表面に結露する。冬季、過乾燥防止のため、加湿器で室内を加湿している場合は、さらに結露しやすくなる。
そのため、床下空間等の通風路の内部を定期的に清掃する必要があるが、通常、通風路は気密性が必要なため、点検口がない場合が多く、周囲の床板等をはがすなどが必要だが、どこを通風路として使用しているかの確認さえも困難である。また、点検口があったとしても、通風路内部を清掃するにも、通風路の形状、構造により、十分清掃できず、例えば、内部に梁や根太等があると、それらが邪魔して清掃は困難で、それらに埃やダニ、カビ等が付着して、除去できないこともある。
従って、通風路の清掃はできたとしても、時間、コストが大幅にかかる。さらに、通風路内部をメンテや清掃しやすいように、スペースを確保するようにすると、居住スペースが大幅に減少してしまう。
従来、各室内への空気搬送式空調は、気密性を付加したチャンバー構造の天井裏と、この天井裏と室内を連通する複数の室内側吐出口と、天井裏に連通する天井裏吹出口と室内側吸込口を有した箱状の本体と、この本体内に室内側吸込口より吸い込み天井吹出口より吹き出すように設けた送風機および送風機により形成される通風路に設けられる冷房用熱交換器と暖房用熱交換器とを備え、冷房用熱交換器と暖房用熱交換器を通風路を2分するように各風路面をほぼ同一平面上に並設した構成とし、再熱するための暖房用熱交換器に直接室内空気を吸い込み、少ない風量を流すことによって、潜熱能力を増やし、顕熱能力を減らした乾燥冷気および冷温風を天井裏へ吹き出すため、天井裏に梁がある場合や天井裏自体が狭い場合でも結露せずに確実に各室内へ空気搬送による空調ができる空気調和装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、全館空調システムにおいて、一階の居室の天井部と二階の居室の床面との階間の天井裏空間を給気経路とし、給気経路である天井裏空間内に複数の空調機が配置されており、一階の居室の天井部に複数の吹出口が設けられ、二階の居室の床面に複数の吹出口が設けられて、複数の吹出口には、それぞれ独立してON/OFF並びに回転数調節可能なブースターファンが設けられて、空調機能と換気機能を兼備し、施工が容易で、ダクトのメンテナンスが不要な全館空調システムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、建物ユニット及び建物において、階段空調ユニットは、空調機器と、空調機器の吹出口として吹出部を備え、吹出部は、建物の2つの階層の間の天井懐内に開口することにより、階段空調ユニットの冷暖房機の冷暖房吹出空気と熱交換器の室外空気が、建物の階層の天井懐内に入り、1階の天井と2階の床からそれらが吹き出して空調換気するものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
また、住宅で換気及び冷暖房を行うための送風用ダクト及び送風システムにおいて、ダクトの内面に木炭粉を含む塗装被膜を形成し、このダクトで空気の取り入れ口や吹出口と送風装置とを連結して、住宅の送風システムを構成し、木炭粉によるダクト内のカビや悪臭の発生を押え、また空気に含まれる臭いを除去できるようにして快適な住宅環境が得られるようにしたものが知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開平11-237079号公報 特開2020-94724号公報 特願2018-123498号公報 特開2001-248886号公報
しかしながら、特許文献1に記載の空気搬送式空調では、天井裏以外に空調空気を流すことはできないため、例えば、建物全体の気密性、断熱性が低い場合や天井断熱の建物の場合など、建物の構造により対応ができない場合があり、対応できたとしても、顕熱能力を減らした空気で空調するため、運転の立ち上がり時や室外空気を導入した時、入浴等により空調負荷が増えた時に、顕熱能力不足で、温湿度が安定しない、もしくは、安定するのに時間がかかるという問題があった。
また、天井裏のチャンバーに埃等が堆積する可能性があり、メンテも困難で、天井裏を含めて、建物内を清潔に保ちにくいという問題があった。
また、特許文献2に記載の全館空調システムでは、階間の天井裏空間を給気経路として使用するため、結露の発生や埃の侵入により、階間の天井裏空間に埃が堆積し、カビが生えるなど不衛生な環境となりやすく、清掃などのメンテナンスも困難であるという問題があった。
また、階間の天井裏空間に空調機を設けるための広いスペースが必要で、居住スペースが狭められ、各居室からのリターン空気を空調機に効率的に戻すことも困難であるという問題もあった。
また、特許文献3に記載の建物ユニット及び建物では、冷暖房機の吹出空気と熱交換器の室外空気がそれぞれ、階層の間の天井懐内に直接入るので、天井懐内部や床、天井に結露する可能性があり、埃等の堆積の可能性もあるという問題があった。
また、建物からのリターン空気の流れも不明確なため、空調負荷、送風負荷が高くなり、冷暖房機や送風装置の消費電力も大きくなる可能性があるという問題もあった。
また、特許文献4に記載の送風用ダクト及び送風システムでは、ダクト内部の木炭粉を含む塗装被膜の表面上に、埃や菌等が堆積し、結露した場合、カビ等の繁殖を防止できず、ダクトや通風路の内部を塗装する必要があり、量産性、施工性が悪いという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、建物の様々な間取り、形状等に対応し、汎用性の高い機器を用いたシステムで、通常建物に存在するスペースを空調送風路として利用し、空調送風路内部の結露を防止し、送風路内の埃等の堆積を防止し、カビ等の繁殖を抑えながら、外気温等の負荷変化に対応して、部屋及び空間の空調と換気を適切に行い、省エネで、建物内を均一な温度で、空気質のよい、常に快適で、常にきれいな空気の、健康な空間とすることのできる空調換気システムを提供することを目的としている。
また、比較的シンプルな機器構成で、24時間運転して、安定な状態を維持しながら、送風路内の結露を抑えるので、制御遅れが発生せず、あくまでもユーザーが設定する部屋の温度に合わせるためのコントローラやセンサーを活用して、同時に結露を防止するので、省エネで快適で健康な空間を、自動制御により安定して実現する空調換気システムを提供することを目的としている。
そして、長期間、運転を継続しても、空調送風路内に埃やカビや悪臭など有害物質が付着、堆積しにくく、送風路の清掃などのメンテナンスが不要な空調換気システムを提供することを目的としている。
本発明の空調換気システムは上記目的を達成するために、高気密高断熱な建物内の部屋及び空間に吹出口を設け、前記建物内に設けられた空調ユニットと前記吹出口を空調送風路で繋ぎ、前記空調送風路は気密性を有する筐体であり、前記空調送風路の周囲で、前記建物の外皮との間に、それぞれ前記部屋、前記空間、断熱材の少なくともいずれか一つを設け、前記空調ユニットで清浄された空調空気を作り、前記空調ユニットから前記吹出口に前記清浄された空調空気が流れ、前記吹出口が設けられた前記部屋及び前記空間から前記空調ユニットに戻ってくる風路を循環路としたものであって、前記空調ユニット内に、前記循環路の上流から下流に向けて順に、吸込部、空調部及び送風部を設け、前記吸込部、前記空調部、前記送風部に、それぞれフィルタ部A、フィルタ部B、フィルタ部Cを設け、前記循環路を通って、前記吸込部から吸い込まれた空気が、前記フィルタ部Aにより清浄され、前記空調部と前記フィルタ部Bにより空調及び清浄されて、前記空調送風路の周囲の空気の温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調空気が作られ、前記送風部と前記フィルタ部Cにより、前記空調空気をさらに清浄しながら、前記吹出口に向けて、前記清浄された空調空気を前記空調送風路内に送風することにより、前記循環路を通って、前記部屋及び前記空間を空調及び空気清浄し、室外から前記循環路又は前記空調ユニットに室外空気を導入する室外空気導入路を設け、前記室外空気導入路に導入ファンとフィルタを設けて、導入する前記室外空気を清浄し、前記循環路、前記吹出口を設けない前記部屋又は前記吹出口を設けない前記空間の少なくともいずれか一つから室外へ前記建物内の空気を排出する室内空気排出路を設け、前記室内空気排出路に排気ファンを設けて、前記循環路の空気の一部又は前記建物内に滞留する前記空気の一部の少なくとも一つを室外に排出するものである。
この手段により、吸込部、空調部及び送風部を設けた空調ユニットで作り出された、空調送風路周囲の空気の温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調空気を大風量で空調送風路内に送風することにより、部屋及び空間の吹出口から吹き出し、高気密高断熱な建物内の部屋及び上下の空間を空調するので、日射負荷などの空調負荷の大きい空間も含めて、建物内は快適で均一な温湿度となりやすい。そして、空調送風路は、周囲を空調された部屋、空間又は断熱材で囲まれているため、冷房時の空調送風路内外の結露、暖房時の空調送風路内の結露は発生しにくい空調換気システムが得られる。
また、空調空気を作り出す空調ユニットの吸込部に設けた還気口フィルタ(フィルタ部A)により、空調ユニットに吸い込まれる空気の全てが清浄され、さらに空調部に吸い込まれた空気は、空調部フィルタ(フィルタ部B)でさらに清浄し、複数の送風部の送風部フィルタ(フィルタ部C)で、空調ユニットに吸い込まれた空気の全てを漏れなく清浄し、空調送風路に流入させ、建物内の空気を清浄し、空調送風路に、カビの繁殖条件の一つである埃等が流入するリスクがさらに減少し、全てのフィルタ部A、B、Cが空調ユニット内にあるため、清掃などのメンテナンスしやすい空調換気システムが得られる。
また、室外空気導入路に導入ファンとフィルタを設けて、導入する室外空気を清浄し、吹出口を設けない、いわゆるダーティ―ゾーン(トイレ、洗面所等)から室外に通じる室内空気排出路から、排気ファンにより、部屋及び空間を空調した空気の一部とダーティ―ゾーンの空気を室外に排出することにより、清浄された室外空気を導入し、埃や水分で汚れた建物内の空気を排出しながら、建物内を換気できる空調換気システムが得られる。
さらに、建物内で、人間が発生する水分以外で、入浴や調理により水分を発生する浴室と台所等の空気は、室外へ排出する排気ファンを設けることにより、建物内にそれらの水分が滞留せず、空調空気に含まれないため、空調送風路内にそれらの水分が流れこまない。
これらにより、空調送風路内に、埃や水分や結露水等が堆積、滞留しないので、カビも繁殖しにくく、雑菌による臭いも発生しにくく、建物内に、空調送風路内の埃やカビ、細菌、異臭などが入りにくく、健康で快適な空間を実現できる。そして、長期間使用しても、空調送風路の清掃などのメンテナンスが不要で、建物内を常に健康で快適な空調換気を行うことが可能な空調換気システムが得られる。
また他の手段は、前記空調ユニット内の前記空調部と複数の前記送風部の間に、さらに混合部を設け、前記空調部から吹き出された吹出空気と前記吸込部から吸い込まれた前記空気の一部の残りが、複数の前記送風部により、前記フィルタ部Cの上流にある前記混合部にて混合されて、前記清浄された空調空気が作られ、複数の前記送風部の合計風量は前記空調部の風量より多く、前記送風部の風量はゼロではないこととするものである。
この手段により、空調ユニットの送風部により、吸込部から吸い込まれる空気の一部が、空調部に吸い込まれ、空調され、吹き出される。そして、吸込部から吸い込まれた空気の一部が、空調部に吸い込まれず、空調部からの吹出空気と混合部で合流し、混合され、空調部の風量、設定温度、送風部の風量等を調整して、空調送風路周囲の空気の温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の大風量の空調空気を、省エネで、安定して作り出すことができ、その空調空気を空調送風路に通すので、空調送風路に結露しにくい空調換気システムが得られる。
さらに、空調部の風量に対し、送風部の風量が大幅に多く、部屋及び空間の温度に対しても、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の大風量の空調空気を、省エネで、安定して作り出すことができ、部屋及び空間の温度がオーバーシュートするなど大幅に変動せず、長時間安定して、空調部の吸込空気の温度が、設定温度に近いため、特に夏季の冷房運転時は、空調部は、小温度差でのサーモON状態が長時間継続し、圧縮機が低周波数で継続して運転するので、蒸発器の表面温度、いわゆる蒸発温度が、吸込空気の露点温度以下となって、蒸発器に吸込空気の水分が結露し、長時間運転により、除去される除湿量が多くなり、長時間継続して吹出空気の絶対湿度が低下し、空調空気の絶対湿度も低下し、その空調空気が流れる空調送風路内、部屋、空間の相対湿度も低下し、冷房運転時、さらに空調送風路に結露しにくい空調換気システムが得られる。
そして、送風部の風量はゼロではなく、常に空調空気を流し続ける仕様としているので、空調送風路内に結露した場合でも、できる限り早く蒸発させることができる。
さらに、空調部の圧縮機等を駆動させることにより、単位風量当たりのランニングコストが高い空調部の風量よりも、単位風量当たりのランニングコストが大幅に低い送風部の風量を多くして、空調空気を作り、空調送風路を通すシステムのため、省エネである。
また他の手段は、前記送風部と前記空調送風路を直接繋ぎ、前記空調送風路と前記吹出口を直接繋ぎ、前記空調送風路は、前記建物の上の階と下の階の間に設けたこととするものである。
この手段により、空調空気が流れる空調送風路が、2階建て以上の住宅では通常構造上必然的に区画され、存在する1階と2階の間の階間に設けられ、空調送風路の表面積の多くを占める上下面を空調された部屋、空間に囲まれるので、わざわざ断熱材で囲う必要がなく、前後左右は、外壁に設けられた断熱材等に囲まれるので、空調送風路の結露がさらに発生しにくく、空調送風路の空調空気の入口から吹出口までの熱損失が少ない高効率な空調換気システムが得られる。
また、例えば空調ユニットを階間の上階に設けて、階間に設けられた空調送風路と直接繋げ、空調送風路の上階の床と繋がる部分に吹出口を設け、空調送風路の下階の天井に繋がる部分にも吹出口を設け、上階の床と下階の天井から、部屋や空間に空調空気を吹き出して、空調するので、空調ユニットから吹出口までの送風路が、最短距離で略真直ぐであり、途中の圧力損失が少ない、熱損失も少ない、省施工で合理的な構造の空調換気システムが得られる。
また他の手段は、前記空調部に再熱除湿機能を有するものである。
この手段により、再熱除湿運転時、一方の熱交換器が低温低圧の冷媒が流れる蒸発器として、もう一方の熱交換器が中温中圧の冷媒が流れる再熱器として機能するため、吸込空気の温度以上で、絶対湿度の低い吹出空気となり、吹出口から吹き出されることにより、空調部は、再熱除湿サーモON状態が長時間継続し、圧縮機が継続して運転するので、蒸発器の表面温度、いわゆる蒸発温度が、吸込空気の露点温度以下となって、蒸発器に吸込空気の水分が結露し、長時間運転により、除去される除湿量が多くなり、長時間継続して吹出空気の絶対湿度が低下し、空調空気の絶対湿度も低下し、その空調空気が流れる空調送風路内、部屋、空間の相対湿度も低下し、梅雨時期など中温高湿時等で、さらに空調送風路に結露しにくい空調換気システムが得られる。
また、他の手段は、前記循環路又は前記空調ユニットに、HEPAフィルタ式又は、電気集塵式の空気清浄機を設けるものである。
循環路又は空調ユニットにHEPAフィルタ式又は、電気集塵式の空気清浄機を設け、空調空気に含まれるカビ胞子レベルの粒子も除去するため、空調空気が通る空調送風路内にカビがより繁殖しにくく、建物内に、空調送風路内のカビ、細菌、異臭などが入りにくく、健康で快適な空間を実現できる空調換気システムが得られる。
また、他の手段は、前記部屋又は前記空間の温度を検出する温度センサーと、前記温度を設定する温度設定部を有し、前記混合部の温度を検出する温度センサーを有し、2つの前記温度センサーの検出値と前記温度設定部の設定温度から、前記空調部と前記送風部を制御する制御部を有するものである。
この手段により、自動的に、部屋、空間の平均温度が設定温度となるので利便性が高く、空調送風路の周囲の空気の平均温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調送風路内の空気の平均温度となるので、部屋、空間をユーザーの設定した温度にしながら、空調送風路内外の結露を抑えることができ、外乱や空調負荷の変化等があっても、確実にカビ等が繁殖しにくい空調換気システムが得られる。
また、他の手段は、前記空調送風路の内側の前記空調空気が流れる表面に、ポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルフィルム又はPETフィルムの少なくともいずれか一つを有するものである。
これにより、空調送風路の内側の空調空気が流れる表面に、非通気性、非透湿性で、表面粗さ(表面の凹凸)が小さい、ポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルフィルム又はPETフィルムの少なくともいずれか一つを有するので、埃と水分とカビ胞子等が表面から木材や断熱材、吸音材等に入り込まず、そこでカビ等が繁殖しにくく、さらに表面に、埃等が堆積しにくく、水分も含まないので、カビ等が繁殖しにくく、建物内に、空調送風路内の埃やカビ、細菌、異臭などが入りにくく、健康で快適な空間を実現できる空調換気システムが得られる。
本発明によれば、高気密高断熱な建物内を均一な温湿度となるよう空調し、新鮮できれいな室外空気を導入し、水分を含んだ汚れた室内空気を排気し、建物内を空気清浄することにより、省エネで、均一な温湿度、空気質のよい、健康で快適な空間を実現しながら、さらに、空調送風路内外の結露が発生しにくく、空調送風路内に埃等が堆積しにくく、カビも繁殖しにくく、雑菌による臭いも発生しにくく、建物内に、空調送風路内の埃やカビ、細菌、異臭などが流入しにくい、健康で快適な空間を実現できる空調換気システムを提供できる。
また、長期間使用しても、空調送風路の清掃などのメンテナンスや長期使用時のリフォームなどが不要で、建物内を常に健康で快適な空調換気を行うことが可能な空調換気システムを提供できる。
さらに、通常の建物で構造上必然的に区画される階間、床下、天井裏等の気密断熱空間を空調送風路として利用し、そこに吹出口を設けるため、建物内に空調ダクトを引き回す必要がなく、省施工であり、空調ユニットから吹出口までの送風路の圧力損失が少ない合理的な空調換気システムを提供できる。
さらに、ユーザーの好みにより、部屋、空間の温度を設定し、自動的に設定した温度に合わせながら、空調送風路内外の結露も防止することが可能な空調換気システムを提供できる。
さらに、1階と2階のクロストークなどの騒音を低減しながら、部屋間、空間間の温度、部屋内、空間内の温度を均一にする空調換気システムを提供できる。
さらに、ダクトの代わりに、通常建物に存在する階間等を空調送風路として使用し、熱交換気システムなどを階間等内に設けるので、ダクトや熱交換気システムを収めるスペースが不要で、省スペースな空調換気システムを提供できる。
本発明の実施の形態1における空調換気システムの構成図 同システムの空調ユニットの縦断面図1 同システムの空調ユニットの縦断面図2 同システムの空調部の縦断面図 同システムの制御ブロック図 本発明の実施の形態2における同システムの空調送風路の縦断面図
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における空調換気システム1の構成図である。
図示するように、空調換気システム1は、高気密高断熱住宅である建物2に設置され、建物2内に設けられた空調ユニット10で生成された空調空気を空調送風路A30、空調送風路B31に通して、建物2内の部屋や空間をくまなく空調換気している。
本実施の形態では、部屋は、居室が対象であり、空間とは、非居室が対象となり、居室とは居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室を言い、非居室はそうではない室を言うが、居室として判断が難しい用途の室は、利用実態に応じて判断すればよい。
建物2は、外皮(建物の外周部分の構造体、例えば、建物の外壁、屋根、外気に接する床、窓等をいう)を断熱材(図示せず)及び気密シート(図示せず)で隙間なく覆われており、2階の天井3は、断熱材4で覆われた天井断熱仕様、1階の床5は、断熱材6に覆われた床断熱仕様、窓はトリプルガラスの樹脂サッシなどの断熱サッシ7、ドアは断熱ドア(図示せず)であり、天井3から屋根8までの屋根裏空間9、床5から基礎11までの床下空間12を除いて、建物2内全体の部屋や空間が断熱空間となっている。
断熱の方法は、大きく分けて外断熱と内断熱があり、それぞれのメリット/デメリットに応じて採用すればよいが、建物2の外皮に断熱性の欠損がなく、少なくともZEH基準の断熱性能をクリアする建物2を対象とする。
気密性能については、気密シートの仕様にもよるが、気密シートの継ぎ目に気密テープなどを貼るなどして、気密層の連続性を保ち、少なくともC値1.0をクリアする建物2を対象とする。
本空調換気システム1では、周りを空調される部屋や空間、壁、断熱材で覆われ、気密処理が施された、気密性断熱性の高い空調室である空調ユニット10は、玄関13から2階に上がる階段14の登り切った場所の2階ホール15に設けられている。
また、空調ユニット10には、メンテナンスのために、開閉により、2階ホール15から内部に出入り可能で、閉めた時に気密性の高い密閉ドア(図示せず)が設けられている。
本実施の形態では、空調ユニット10は、2階ホール15に設けられているが、階段下16、機械室(図示せず)等の非居室に、設けてもよい。
空調空気を生成する空調ユニット10内には、複数の送風部17、室外に設置された空調室外機18と冷媒配管及び電気配線19で接続された空調部20が設けられている。
空調部20は、熱交換器(図示せず)と送風機(図示せず)を有し、送風部17は、ファン(図示せず)とモーター(図示せず)を有している。
空調ユニット10の中間板21に、空調部20と送風部17は取り付けられ、その後ろには、周りを空調される部屋や空間、壁、断熱材で覆われ、気密処理が施された、気密性断熱性の高い空調送風路A30があり、送風部17の筐体の一部と吹出口22が、空調送風路A30側に出ている。
1階の天井32と2階の床33の間の空間であるいわゆる階間34には、上下を空調される部屋や空間で覆われ、前後左右は断熱材4を有する外壁等で覆われ、接触面を中心に気密シートを貼るなど気密処理が施された、気密性断熱性の高い空調送風路B31が設けられ、丁度、建物2を上下2つに区画する構造となっている。
空調送風路A30と空調送風路B31は、空調ユニット10の奥行まで広がった接続部35で繋げられ、空調送風路A30から空調送風路B31に大風量の空調空気が流れる時に、できる限り圧力損失を受けないように、接続部の面積を大きくしている。
階間34は、柱(図示せず)に固定された梁(図示せず)と根太(図示せず)の上側に2階の床下地板(図示せず)、床33を貼り、下側に1階の天井下地板(図示せず)、天井32を貼って作られた空間で、高さは一般的に300~400mmある。
空調送風路B31は、水平に張られた床下地板、床33、天井下地板、天井32と4方の外壁や垂直に張られた板との気密性を高めるために接触面を中心に気密シートを貼り、外壁の場合は、断熱欠損を防止するため、断熱材を設けた気密断熱構造となっている。
空調送風路B31は、接続部35と後述する各部屋に空調空気を吹き出す吹出口だけ開口している。
建物2内の部屋A23の天井32と部屋B24の床33と玄関13の天井32には、空調送風路B31と繋がるように、各々吹出口40、41、42が取り付けられ、吹出口40、41、42は、空調空気を吹き出す給気グリルで、風向を変更可能であり、吹出口40、41には、空調送風路B31側に、ファン(図示せず)とモーター(図示せず)を有する送風ファン45、46を設けている。
また、送風ファン45、46には、送風ファンの性能の安定化と送風ファン自体の騒音低減、送風部17他の送風音の伝搬や他の部屋、他の階からの騒音の伝搬(クロストーク)を防止するために、1mの消音ダクト47、48を接続している。なお、消音ダクト47、48の長さは騒音の程度により調整すればよい。
なお、吹出口40、41には、送風ファン45、46、消音ダクト47、48が繋げられているが、送風ファンの目的は、後述するが、吹出口40、41からの風量を増やす等であり、消音ダクトの目的は、騒音ファンの性能の安定化と消音のためであるので、風路として、空調送風路B31と吹出口40、41とは直接繋げられていることに変わりはない。
本実施の形態では、送風ファン45、46に消音ダクト47、48を接続しているが、吹出口42他に直接消音ダクトを接続しても、送風部17他の送風音の伝搬や他の部屋、他の階からの騒音の伝搬(クロストーク)を防止できる。
本実施の形態では、居室として、部屋A23、部屋B24に吹出口を設けているが、LDK、寝室、子供部屋、仕事部屋、洗面所、トイレ、浴室、台所等に設けてもよく、非居室として、玄関13に吹出口を設けているが、2階ホール15、階段下16、屋根裏空間9、床下空間12、機械室、廊下、納戸、クローゼット、下駄箱等に吹出口を設けてもよい。
送風部17の吹出口22から吹き出された空調空気は、空調送風路A30から、空調送風路B31を通って、送風ファン45、46を通り、吹出口40、41、42から、部屋A23、部屋B24、玄関13に吹き出す。
図1では、簡略化して記載していないが、吹出口を設けている部屋、空間は他にもあり、それに合わせて、空調送風路B31が、その部屋、空間の床、天井の吹出口に繋がるように水平方向に拡げられて、建物2全体をくまなく空調換気している。
空調送風路B31に繋がる1階の天井32側の吹出口と2階の床33側の吹出口が、建物2を上から見た時に、空調送風路B31を挟んで、重なっている場合、1階の物音が2階で聞こえる又はその逆の騒音(クロストーク)が大きくなり、プライバシーが守りにくい可能性があるが、そのような場合、2階の吹出口と1階の吹出口の距離として2m以上間隔を設けることにより、クロストークの騒音低減が可能である。一例ではあるが、1階の吹出口の直下1mでの騒音と2階の吹出口真上1mでの騒音が、約3dBの差が発生した。
空調送風路A30と空調送風路B31は、図1に示すように、建物2の外皮から遠く、周囲を部屋や空間や断熱材等に囲まれているので、室外空気や日射に影響されず、部屋や空間の温度と同等になりやすい。
一般的に、空調送風路の断面積については、空調送風路内の風速を5~7m/s以下とし、送風機、換気扇のP-Q(静圧―風量)特性によって、使用点の風量や静圧に余裕があり、消費電力と騒音が高くならないように設計、選定する。
これにより、空調ユニット10内で生成された空調空気は、送風部17により、周囲を部屋や空間や断熱材等に囲まれた空調送風路A30、空調送風路B31内を通って、送風ファン45、46を通り、吹出口40、41、42から、部屋A23、部屋B24、玄関13に吹き出される給気路(太い矢印)が形成される。
部屋A23と部屋B24のドア(図示せず)のアンダーカットなどの排気口50、51は、玄関13、2階ホール15との間に開口している。
空調ユニット10の2階ホール15側の密閉ドア(図示せず)の上部には、吸込ガラリなどの還気口55(吸込部)が設けられており、空調ユニット10に吸い込まれる空気は、すべて還気口55(吸込部)から吸い込まれる。
これにより、部屋A23の空気が、排気口50を通って、玄関13に入り、階段14を通り、部屋B24の空気が、排気口51を通って、2階ホール15に入り、還気口55から、空調ユニット10に戻る還気路(細い矢印、空調ユニット10内含む)が形成される。
そして、給気路と還気路を繋いで、循環路(図示せず、空調ユニット10内含む)が形成される。
階間34内の、空調送風路B31の左側で、給気路に影響を与えにくい場所に、室外空気を室内に導入し、室内空気を室外へ排出する時に、室内空気の全熱を室外空気に回収する熱交換気ユニット60を設け、建物2全体の換気を行っている。
本実施の形態では、熱交換気ユニット60は、24時間換気風量が125m/h、強ノッチ換気風量250m/hで、全熱熱交換率は約70%のものである。
建物2内のトイレ61の天井には、トイレ61内の空気を排気する、排気ガラリなどの換気排気口62が設けられ、排気ダクト(図示せず)又は直接、熱交換気ユニット60と接続されている。
建物2の外壁の貫通孔に屋外排気フードA66が設けられ、排気ダクトA65で、熱交換気ユニット60と接続されている。
熱交換気ユニット60は、室外空気を導入する導入ファン(図示せず)、室内空気を排気する排気ファン(図示せず)、モーター(図示せず)、室内空気の全熱を室外空気に回収する熱交換素子63、及び熱交換素子63の室内空気の入口側に配置されて素子に室内空気の埃等が付着しないための素子用プレフィルタ64を有する。
素子用プレフィルタ64は、ポリエステル、モダクリル製の厚み10mm~20mmの不織布で、標準風速2.5m/sで使用し、効率(重量法)75%で、洗浄により再生可能となっている。
なお、熱交換気ユニット60の下部のトイレ61の天井に、点検口を設けるなどして、熱交換素子63と素子用プレフィルタ64を、定期的に清掃などのメンテナンスを容易に可能としている。
これにより、室内空気は、換気排気口62から排気ダクト等を通って、熱交換気ユニット60で、全熱を回収され、排気ダクトA65を通って、屋外排気フードA66から、室外に排気される。
室内空気排出路は、換気排気口62と屋外排気フードA66との間に形成され、排気ダクト等、熱交換気ユニット60、排気ダクトA65によって形成される。室内空気排出路には、熱交換気ユニット60の素子用プレフィルタ64が設けられるが、素子用プレフィルタ64以外に、又は素子用プレフィルタ64とともに他のフィルタを設けてもよい。また、室内空気排出路には、熱交換気ユニット60の排気ファン(図示せず)が設けられるが、この排気ファン以外に、又はこの排気ファンとともに他の排気ファンを設けてもよい。
建物2の外壁の貫通孔に屋外給気フード67が設けられ、給気ダクトA68で、熱交換気ユニット60と接続されている。
給気ダクトA68の途中で、階間34には、導入する室外空気を清浄する外気清浄フィルタ69を有するフィルタボックス70を、その下部であるトイレ61の天井に点検口を設けるなどして、フィルタの清掃などのメンテナンスを容易に可能なように設けている。
外気清浄フィルタ69は、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、PP樹脂製 の厚み35mmの微粒子用フィルタで、0.5μm以上の粒子、例えばカビ胞子の捕集が可能で、2μm以上の粒子を約95%の捕集効率で、約2年に1回交換する仕様である。
2階ホール15の床で、空調ユニット10の還気口55の前方に、室外空気を建物2内に吹き出す換気給気口71が設けられ、給気ダクトB72で、熱交換気ユニット60と接続されている。
これにより、室外空気は、屋外給気フード67から導入され、給気ダクトA68を通って、フィルタボックス70で清浄され、熱交換気ユニット60で全熱を回収し、給気ダクトB72を通って、換気給気口71から、室内に導入される。
室外空気導入路は、屋外給気フード67と換気給気口71との間に形成され、給気ダクトA68、フィルタボックス70、熱交換気ユニット60、及び給気ダクトB72によって形成される。室外空気導入路には、フィルタボックス70の外気清浄フィルタ69が設けられるが、外気清浄フィルタ69以外に、又は外気清浄フィルタ69とともに他のフィルタを設けてもよい。また、室外空気導入路には、熱交換気ユニット60の導入ファンが設けられるが、この導入ファン以外に、又はこの導入ファンとともに他の導入ファンを設けてもよい。
階間34内で、換気排気口62から熱交換ユニット60の間を排気ダクトで繋いだ場合、階間34は上下を空調される部屋や空間で覆われ、前後左右を断熱材等で覆われた断熱空間のため、ダクト内結露の可能性は少なく、埃や水分がダクト内側に堆積、吸水しないように、ダクト内側に断熱材や不織布などを有しない、ポリプロピレン製のダクトだけで構成された非断熱ダクトを用いる。
排気ダクトA65と給気ダクトA68は、屋外排気フードA66又は屋外給気フード67から熱交換気ユニット60の間の階間34に設けられた、室外空気に接触するダクトのため、結露の可能性があり、埃等が室外から流入する可能性もあるため、断熱性、耐湿性が高く、可撓性のあるダクトを用いる。
ダクトの構成としては、外側から、順に、可撓性のある厚み0.08mm程度のポリエチレンシートなどの外部被覆材(図示せず)、厚み25mmで密度24kg/m程度のグラスウールなどの断熱材(図示せず)、ポリエステル不織布などに対して、非通気性、非透湿性で、表面粗さ(表面の凹凸)が小さい、厚み0.1mm程度のポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルフィルム、PETフィルムなどの内部被覆材(図示せず)、空気等が通過する風路(図示せず)となっており、断熱材の内側と内部被覆材の間に、ポリプロピレン樹脂などの成型用芯材(図示せず)を設けて、ダクトを折り曲げても、座屈せず、内部の風路の断面積が確保できるようになっている。
内部被覆材として、不織布の代わりに、ポリプロピレンフィルムなどを用いているのは、表面粗さが小さいため、ダクト内側表面に埃等が堆積しにくく、水分も含まないので、カビ等が繁殖しにくく、非通気性、非透湿性のため、ダクト内側表面から、埃と水分とカビ胞子等がグラスウールに入り込まず、そこでカビ等が繁殖しにくいためである。
なお、断熱材は、厚み25mmで密度24kg/m程度のグラスウールを使用しているが、ダクトの外径が大きくなり、ダクトを通すスペースを建物2の階間34内に確保することが困難な場合、断熱材の密度を100kg/m以上にし、厚みを10mm以下のグラスウール等にすることにより、ダクトスペースを確保してもよい。
給気ダクトB72は、換気給気口71から熱交換気ユニット60の間の階間34に設けられた給気ダクトで、室内空気と熱交換後の室外空気が通過するダクトのため、断熱性、耐湿性を有し、可撓性のあるダクトを用いる。
熱交換気ユニット60と排気ダクトB65、給気ダクトA68は、室外空気に接触するため、結露や室外からの埃等の侵入の可能性があり、トイレ61等の天井をはがすことなく、定期的な清掃や長期使用時の交換などが可能なように、近くに点検口を設ける必要がある。
建物2は天井断熱仕様、床断熱仕様であり、屋根裏空間9と床下空間12は非断熱空間となり、そこに、熱交換気ユニット60、フィルタボックス70、排気ダクトB65等を設置すると、それらに結露したり、性能がダウンする可能性があるため、通常は、断熱空間である部屋や廊下等の天井を一部下げるなどして設置するが、天井高さが低くなり、居室スペースが狭くなるなどの問題が生じる。
本実施の形態の空調換気システム1では、断熱空間であり、空調送風路として十分な断面積を有する階間34に、熱交換気ユニット60、フィルタボックス70、排気ダクトB65等を設置し、その下部であるトイレ61等の天井に点検口を設け、定期的な清掃や長期使用時の交換などが、容易に可能である。
トイレ61には、空調空気を吹き出す吹出口が設けられておらず、玄関13との間に、空気が出入りするガラリ75が設けられており、熱交換気ユニット60の運転により、玄関13に戻った、部屋及び空間を空調した空気の一部が、ガラリ75から、トイレ61に流入し、安定時には、トイレ61内は、空調空気に近い空気質(温湿度、清浄度等)となる。
熱交換気ユニット60の運転により、室外空気導入路に設けられた外気清浄フィルタ69で清浄された新鮮な室外空気が、熱交換気ユニット60の導入ファンで導入され、トイレ61等のいわゆるダーティ―ゾーンの水分等で汚れた空気と部屋及び空間を空調した空気の一部が、換気排気口62から室内空気排出路を通って、熱交換気ユニット60の排気ファンにより、熱交換気ユニット60に入り、熱交換素子64で、室外空気と全熱を熱交換した後、室外に排出されるので、室外から埃やカビ胞子などを建物2内に入れず、トイレ等の水分や臭い等を室外に排出し、熱交換によって、省エネで、建物2内の換気を行いながら、建物内の埃や水分、カビ胞子等を減らすことができる。
なお、本実施の形態では、トイレ61に換気排気口62とガラリ75が設けられているが、トイレ以外で、例えば洗面所、浴室、台所など、臭気、水分、有害物質等が発生、滞留しやすい部屋、空間であるいわゆるダーティ―ゾーンに換気排気口62とガラリ75を設けてもよく、その場合は、それらを他の部屋や空間を経由せず、直接室外に排出できる。但し、熱交換気ユニット60の熱交換素子64が、浴室等の水分、台所等の油分等で劣化しにくいものでない場合は、後述する別の換気扇を設ける必要がある。
また、換気排気口62を、玄関13、2階ホール15、空調ユニット10など循環路(還気路)の下流の部屋や空間に設けてもよく、その場合は、部屋や空間の室内空気の一部が、その部屋や空間で、通常の生活によって発生した埃や水分等と一緒に、室外に排出されるが、ダーティ―ゾーンの水分等がその部屋や空間に流入しないように、ダーティーゾーンにも別の換気排気口を設けるか、後述する別の換気扇を設ける必要がある。
建物2内の浴室80の天井には、浴室80内の空気を排気する、強ノッチ風量で80m/hの天井埋込型換気扇81が設けられ、排気ダクトC82で、建物2の外壁の貫通孔に設けられた屋外排気フードC83と接続されている。
通常、ユニット型の浴室の天井は、建物2の2階の天井3より低いため、天井埋込型換気扇81は断熱空間に設置されている。
排気ダクトC82は、屋外排気フードC83から天井埋込型換気扇81の間の断熱空間に設けられ、室外空気に接触するダクトのため、断熱性、耐湿性が高く、可撓性のある排気ダクトA65と給気ダクトA68と同じ仕様としている。
天井埋込型換気扇81と排気ダクトC82は、室外空気に接触するため、結露や室外からの埃等の侵入の可能性があり、定期的な清掃や交換などが可能なように、近くに点検口を設ける必要がある。
浴室80には、空調空気を吹き出す吹出口が設けられておらず、2階ホール15との間に、空気が出入りするガラリ76が設けられており、天井埋込型換気扇81の運転により、2階ホール15に戻った、部屋及び空間を空調した空気の一部が、ガラリ76から、浴室80に流入し、安定時には、浴室80内は、空調空気に近い空気質(温湿度、清浄度等)となる。
なお、本実施の形態では、浴室80に天井埋込型換気扇81が設けられているが、浴室以外で、例えば洗面所、トイレ、台所などで、入浴、洗面、洗濯、排便、調理等による強い臭気、大量の水分、有害物質等が一時的に発生、滞留しやすい部屋、空間に換気扇を設けてもよく、それらを直接室外にすばやく排出できる。
また、本実施の形態では、天井埋込型換気扇81が設けられているが、室外に直接すばやく排気できる換気扇であれば、例えば、壁取付型や中間ダクト型でもよく、さらに、熱交換素子が、浴室等の水分、台所等の油分等で劣化しにくい熱交換気ユニットでもよい。
空調ユニット10には、建物2内の空気を清浄するために、複数のフィルタ85、86、87(フィルタ部A、B、C)を設けている。
複数のフィルタの一つとして、空調ユニット10の吸込ガラリなどの還気口55(吸込部)に、2階ホール15側から取り外して清掃等のメンテナンス可能なように、還気口フィルタ85(フィルタ部A)を設け、空調ユニット10内の風路の最上流で、吸い込まれる空気のすべてについて、埃等を除去している。
また、空調部20に、熱交換器(図示せず)の上流側に、吸込空気を清浄し、熱交換器の埃等の付着を防止し、埃等を除去し空調した空気を吹き出すよう、空調部フィルタ86(フィルタ部B)を設けている。
さらに、空調ユニット10内の風路の最下流として、送風部17に、ファン(図示せず)の上流側に、吸込空気を清浄し、空調送風路A30、空調送風路B31、部屋A23、部屋B24、玄関13、2階ホール15に埃等を吹き出さないように、送風部フィルタ87(フィルタ部C)を設けている。
なお、空調部フィルタ86、送風部フィルタ87は、いずれも、本体から取り外し、定期的に清掃などのメンテナンスが可能である。
3つのフィルタ85、86、87は、いずれも埃等を捕集するのに適正な、捕集効率とメンテナンス頻度のバランスを図ったフィルタである。
還気口フィルタ85は、ポリエステル、モダクリル製の厚み15mm~30mmの不織布で、標準風速1m/sで使用し、効率(重量法)は80%以上で、洗浄により再生可能となっている。
空調部フィルタ86は、ポリプロピレン繊維をハニカム状(ハチの巣状)に織ったフィルタを樹脂枠に成形したもので、効率が低いが、圧力損失が低く、吸水性吸湿性がなく、洗浄による清掃が容易である。
送風部フィルタ87は、ポリエステル他製の厚み2mmの不織布で、標準風速2m/sで使用し、効率(重量法)30%で、圧力損失が適当で、洗浄により再生可能となっている。なお、清掃などのメンテナンスの頻度を減らしたい場合は、少し効率が下がるが、空調部フィルタ86と同じく、ポリプロピレン繊維をハニカム状に織ったフィルタを樹脂枠に成形したものとしてもよいが、圧力損失が下がりすぎて、送風部フィルタ87の上流の混合部95での空調空気の混合促進に影響がでることに注意しなければならない。
このように、空調ユニット10の入口で風路の最上流の還気口55(吸込部)、空調ユニット10内の空調部20、空調ユニット10の出口で風路の最下流の送風部17にそれぞれフィルタ部A、B、Cを設けているのは、カビの繁殖条件の一つである埃等を除去するのが、フィルタ部の主目的であり、風路の最上流から最下流に向けて、埃等を捕集するのに適正な捕集効率とメンテナンス頻度のバランスを図った3つのフィルタ部を略直列に設けているため、早期にフィルタ部が目詰まりし、圧力損失が大きくなる可能性は低く、メンテナンス頻度を抑えながら、埃等を確実に捕集できるからである。
また、空調ユニット10の入口と出口にそれぞれフィルタ部を設けているので、清浄された空気を作る空調ユニット10を通る全ての空気を1サイクルで2回清浄し、一つのフィルタ部と筐体に隙間等が発生するなどして埃等の洩れがあったとしても、埃等が空調送風路に流入することを確実に防止できるからであり、長期間使用時に、メンテナンス頻度を抑えながら、埃等の空調送風路への流入を確実に防止できる。
空調ユニット10内の、還気口55の下流で、空調部20と送風部17の間には、電気式集塵式の空気清浄機90を設けている。空気清浄機90は、プレフィルタと電気式集塵機を備えている。
プレフィルタは、電気式集塵機の上流にある、20~50メッシュ程度のSUS製の荒い網目のフィルタで、還気口55から吸い込んだ空気と空調部20から吹き出した空気から、主として目視可能な程度の粗い粒子、粒子径が10~20μm以上のものを除去し、電気式集塵機を通過させる。
プレフィルタは、用途によりポリプロピレンなどの樹脂製であってもよい。
プレフィルタの下流にある電気式集塵機により、さらに細かい粒子、粒子径が0.3μm以上のもの、たとえば、空気中のカビ胞子、土埃、花粉、黄砂やPM2.5などの浮遊粒子を除去する。
なお、本実施の形態では、電気式集塵式の空気清浄機90が設けられているが、HEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)などの目の細かいろ紙を通過させるHEPAフィルタ式でもよく、除去したい埃、菌、有害物質等の種類及びその程度、機械の形状、空調ユニット10の形状、空調ユニット10内の空気の風速、清掃などのメンテナンスの頻度等により選択すればよい。例えば、HEPAフィルタで捕捉可能な0.1μm以上の粒子径のウイルスを対象とする場合は、HEPAフィルタ式とする。
なお、プレフィルタと電気式集塵機は、空調ユニット10の密閉ドアを開けて、清掃、取替などのメンテナンスが容易に行える。
なお、本実施の形態では、空気清浄機90を空調ユニット10内に設けたが、部屋A23等から、空調ユニット10に戻る還気路の途中に設けてもよい。
本実施の形態では、空調ユニット10内の送風部17を空調部20の送風機(図示せず)と分けているが、熱交換器(図示せず)で熱交換させるための空調送風機能と各部屋、各空間に送風する搬送機能が効果的に作用するならば、どのような送風部17、送風機の構成でも構わない。
本実施の形態では、空調ユニット10は壁と断熱材で覆われ密閉された空調室であるが、板金や断熱材で覆われたコンパクトな筐体であってもよく、空調部20と送風部17の位置関係で、還気口55から吸い込まれた空気と空調部20の吹出空気が、ショートカットせず、よく混合されれば、2階ホール15、階段下14、廊下などの空間の一部を壁等で囲って、空調部20、送風部17等を設け、一部が開放された空間であってもよい。但し、空調部20、送風部17を、容易にメンテナンスできる程度の大きさが望ましい。
空調ユニット10内の空気清浄機90の下方には、空気清浄機90通過後の空気の温度、湿度、埃の濃度を検知するセンサーと制御部を有する空調ユニットコントローラ110を設け、部屋、空間からの還気と室外空気が集まる2階ホール15には、それらの空気が混合されて均一化された2階ホール15の空気の温度、湿度、埃の濃度を検知するセンサーと2階ホール15の温度を設定する温度設定部と制御部を有する室温コントローラ120を設けている。
空調ユニットコントローラ110と室温コントローラ120は、空調部20の制御部と送風部17の制御部と信号のやりとりを行う信号線により接続されている。
図2は、空調ユニット10の縦断面図である。
壁(密閉ドアを含む)と断熱材で覆われ密閉された空調ユニット10は、2階ホール15に設けられ、2階ホール15と接する密閉ドア(図示せず)の上部に、部屋A23等の空気が空調ユニット10に戻ってくる還気口55(吸込部)が設けられ、還気口フィルタ85(フィルタ部A)を備えている。
空調ユニット10の中間板21に、空調部20と送風部17は取り付けられ、その後ろには、周りを空調される部屋や空間、壁、断熱材で覆われ、気密処理が施された、気密性断熱性の高い空調送風路A30があり、送風部17の筐体の一部と吹出口22が、空調送風路A30側に出ている。
空調部20は、送風部17により還気口55から吸い込まれた空気(2階ホール15で、部屋、空間からの還気と室外から導入した室外空気が混合した空気)の一部を、送風機(図示せず)により、上面部及び前面部の吸込口96から吸い込み、空調部フィルタ86(フィルタ部B)で清浄し、熱交換器(図示せず)で、冷媒と熱交換した空気を、吹出口97より下方に吹き出す。
空調部20、還気口55と送風部17との間に、空気清浄機90が、空調ユニット10の上下を仕切るように設けられている。
空気清浄機90の下方で、送風部17の前方は、混合部95であり、還気口55から吸い込まれた空気(2階ホール15で、部屋、空間からの還気と室外から導入した室外空気が混合した空気)の一部と空調部20から吹き出された吹出空気が、混合される空間である。
送風部17は、ファン(図示せず)により、空調部20から吹き出された吹出空気と、還気口55から空調部20に吸い込まれずバイパスして流入した空気の一部を、空気清浄機90に通過させて空気清浄し、混合部95で混合した空調空気を、吸込口98から吸込み、送風部フィルタ87(フィルタ部C)でさらに清浄し、空調送風路A30に流入させ、接続部35を通って、階間34の空調送風路B31に入る。
複数の送風部17には、送風部フィルタ87(フィルタ部C)を設けているため、送風部17に吸い込まれる空気の流れにとって適当な抵抗となり、送風部フィルタ87(フィルタ部C)の上流であり、手前の空間である混合部95にて、空調部20から吹き出された吹出空気と還気口55(吸込部)から吸い込まれた空気一部の残りが、少し滞留することにより、乱流となり、混合が促進され、空気質(温湿度、清浄度等)が均一な空調空気となり、複数の送風部17に吸い込まれる空調空気や空調送風路A30、空調送風路B31を通過する空調空気の空気質が均一になり、その結果、建物内が均一な空気質になる。
図3は、図2と同じく、空調ユニット10の縦断面図であり、送風部17に吹出ダクト36を繋げた場合である。
送風部17は、シロッコファン(図示せず)を有し、ケーシング(図示せず)の吹出口(図示せず)と吹出口22が近く、吹出口22にダクトが繋がれない開放状態の場合、設置条件によっては、吹出空気の流れが安定しない場合があるので、その場合は、吹出口22に長さ1.5m程度の吹出ダクト36を繋ぐと、一旦断面積を小さくして風速を上げることにより、流れが安定し、送風部17の性能が発揮される場合がある。
吹出ダクト36は、断熱性、耐湿性が高く、可撓性のある内径150mmのダクトで、ダクトの構成としては、外側から、順に、可撓性のある厚み0.08mm程度のポリエチレンシートなどの外部被覆材100、厚み25mmで密度24kg/m程度のグラスウールなどの断熱材、ポリエステル不織布などに対して、非通気性、非透湿性で、表面粗さ(表面の凹凸)が小さい、厚み0.1mm程度のポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルフィルム、PETフィルムなどの内部被覆材、空調空気等が通過する風路となっており、断熱材の内側と内部被覆材の間に、ポリプロピレン樹脂などの成型用芯材(図示せず)を設けて、吹出ダクト36を折り曲げても、座屈せず、内部の風路の断面積が確保できるようになっている。
吹出ダクト36の片側は、送風部17の吹出口22にそれぞれ接続され、もう一方は、階間34内の空調送風路B31の梁等に固定された隔壁37に設けられた孔部に接続し、送風部17で送風された空調空気は、空調送風路B31に入っている。隔壁37はあくまで、吹出ダクト36を固定するのが主目的であり、階間34全体に、気密性断熱性の高い空調送風路B31が設けられており、その中に隔壁37が設けられていれば、空調送風路B31の上下左右との接触面と吹出ダクト36との接触面に気密シール等を施す必要はなく、吹出ダクト36がつぶれたり、塞がれたりしなければ、隔壁37を設けず、吹出ダクト36を空調送風路B31に置くだけでもよい。
なお、この場合、吹き出しダクト36は、送風部17の性能を発揮するために繋げられただけであるので、風路として、送風部17と空調送風路B31を直接繋いだことに変わりはない。
しかし、階間34に向かって左側を空調送風路B31として使用しない場合は、隔壁37と空調送風路B31の上下左右との接触面と吹出ダクト36との接触面に気密シール等を施して、空調送風路B31の気密性を高く維持する必要がある。
吹出ダクト36の内部の清掃や交換等のメンテナンスが必要な場合は、送風部17を中間板21から外すことにより、吹出ダクト36を引っ張り出し、行えるようになっている。
本実施の形態では、吹出ダクト36を1.5m程度とし、隔壁37までとしているが、空調送風路B31の接続部35から離れた吹出口があり、途中に梁や根太等の抵抗となる構造体がある場合など、吹出口からの風量が設計風量より少なくなり、部屋間、空間間の温度が不均一になったり、部屋内、空間内の温度が不均一になる可能性がある場合は、その吹出口まで吹出ダクト36を延ばして、吹出口に直接接続することにより、それに対応した送風部17の風量をそのまま吹出口で吹き出すことも可能であるが、吹出ダクト36の内部の清掃や交換等のメンテナンスが必要な場合のために、点検口を階間34の下部である1階の天井32か、上部である2階の床33に設ける必要がある。
図4は、空調部20の縦断面図である。
空調部20の筐体の上面部と前面部の吸込口96から吸い込まれた空気は、空調部フィルタ86で空気清浄され、熱交換器91、92で冷媒と熱交換され、送風機100で、吹出口97から、ルーバー94の向いた方向に吹き出される。
空調部20は、運転モードとして、冷房/暖房/再熱除湿の3つを有し、熱交換器91、92は、各運転モードにより、流れる冷媒の特性が変わり、役割が切り替わる構造となっている。つまり、冷房運転時は、熱交換器91、92共に、低温低圧の冷媒が流れる蒸発器として機能し、暖房運転時は、熱交換器91、92共に、高温高圧の冷媒が流れる凝縮器として機能する。
そして、再熱除湿運転時は、熱交換器91が低温低圧の冷媒が流れる蒸発器として、熱交換器92が中温中圧の冷媒が流れる再熱器として機能し、熱交換器91(蒸発器)の表面温度が、吸込空気の露点温度以下の温度の冷媒の蒸発温度となるため、通過した空気は温度が下がると共に絶対湿度が下がり、熱交換器91(蒸発器)の表面に結露した凝縮水(除湿水)は、熱交換器91(蒸発器)下方のドレンパン93に流れ、ドレンホース(図示せず)で室外等へ流される。熱交換器92(再熱器)の表面温度は、吸込空気以上の温度の冷媒の凝縮温度となるため、通過した空気は温度が上がる。その2つの熱交換器91、92を通過した空気が、送風機90により、合流し、混合されて、吸込空気の温度以上で、絶対湿度の低い吹出空気となり、吹出口97から吹き出される。
図5は、同システムの制御ブロック図である。
空調ユニットコントローラ110は、空調ユニット10内で、空気清浄機90の通過後で、送風部17に吸い込まれる前の混合部95の空調空気の温度を検知する温度センサー111と同空気の湿度を検知する湿度センサー112と同空気の埃の質量濃度を検知する埃センサー113を有し、制御部114にデータを送信する。
室温コントローラ120は、還気口55に吸い込まれる空気(2階ホール15で、部屋、空間からの還気と室外から導入した室外空気が混合した空気)の温度を検知する温度センサー121と同空気の湿度を検知する湿度センサー122と同空気の埃の質量濃度を検知する埃センサー123と同空気の温度を設定する温度設定部125を有し、制御部124にデータを送信する。
空調部20は、熱交換器91、92で熱交換される吸込空気の温度を検出する吸込温度センサー133を有し、制御部130にデータを送信し、制御部130の指示により送風機100の回転数制御を行う送風機制御部131とルーバー94の角度制御を行うルーバー制御部132を有する。
空調室外機18は、制御部135の指示により圧縮機(図示せず)の回転数制御を行う圧縮機制御部136と室外送風機(図示せず)の回転数制御を行う室外送風機制御部137を有する。
送風部17は、制御部140の指示によりモーター(図示せず)の回転数制御を行うモーター制御部141を有する。
空調ユニットコントローラ110の制御部114と室温コントローラ120の制御部124とは信号線150で繋がれ、信号のやりとりを行う。
空調ユニットコントローラ110の制御部114と空調部16の制御部130とは信号線151で繋がれ、信号のやりとりを行う。
空調部20の制御部130と空調室外機18の制御部135は信号線152で繋がれ、信号のやりとりを行う。
空調ユニットコントローラ110の制御部114と複数の送風部17の制御部140とはそれぞれ信号線153で繋がれ、それぞれ信号のやりとりを行う。
空気清浄機90は、制御部160の指示により電気式集塵機の運転制御を行う電気式集塵機制御部161を有する。
空調ユニットコントローラ110の制御部114と空気清浄機90の制御部160とは信号線154で繋がれ、信号のやりとりを行う。
熱交換気ユニット60は、制御部165の指示によりモーターの回転数制御を行うモーター制御部166を有する。
空調ユニットコントローラ110の制御部114と熱交換気ユニット60の制御部165とは信号線155で繋がれ、信号のやりとりを行う。
以上の構成において、空調ユニットコントローラ110と室温コントローラ120は、それぞれ複数の信号線150~155により、空調部20と複数の送風機17と空気清浄機90と熱交換気ユニット60と接続され、通信を行い、空調換気システム1を適正に制御している。なお、本実施形態では、通信は、信号線による有線方式であるが、それぞれに無線通信部を設けて、Wi-Fi(登録商標)やBluetooth(登録商標)、赤外線などの無線方式で行っても構わない。
上記構成において、室温コントローラ120の温度設定部125で温度を設定し、本空調換気システム1の運転を行うと、空調部20と複数の送風部17と空気清浄機90と熱交換気ユニット60が、空調ユニットコントローラ110により、適正に制御、運転される。
各部屋と各空間の空調後の戻り空気が、複数の送風機17により、還気路を通って、2階ホール15に戻る。
また、フィルタボックス70により清浄され、熱交換気ユニット60で室内空気と熱交換された室外空気が、換気給気口71から2階ホール15に入る。
これらの空気は、2階ホール15で混合され、空調ユニット10の還気口55の還気口フィルタ85(フィルタ部A)で清浄され、空調ユニット10に流入する。
空調部20は、還気口55から吸い込まれた空気の一部を、吸込口96から吸い込み、空調部フィルタ86(フィルタ部B)で清浄し、熱交換器(図示せず)で、冷媒と熱交換した空気を、吹出口97より下方に吹き出す。
複数の送風部17で、還気口55から吸い込まれた空気の残りは、空調部20をバイパスして、空調部20から吹き出した吹出空気と共に、空気清浄機90を通過し、さらに細かい菌などを除去して、空気清浄され、混合部95で、よく混合した空調空気となる。
複数の送風部17は、空調空気を、吸込口98から吸い込み、送風部フィルタ87(フィルタ部C)でさらに清浄し、空調送風路A30に流入させる。
本実施の形態では、空調部20の風量は、約600m/hで、吹出空気の温度は、吸込空気の温度に対し、冷房時は約10K、暖房時は約20Kであるが、複数の送風部17の合計風量は、約1500m/hのため、還気口55から吸い込まれた空気のうち、残りの約900m/hの空調機20をバイパスしてくる空気と、混合部95で混合されると、約1500m/hの冷房時約5K、暖房時約10K以内の空調空気が、複数の送風部17に吸い込まれる。
ここで、建物2は高気密高断熱で、還気路での温度勾配がほとんどないため、空調部20の吸込空気の温度は、2階ホール15の温度や各部屋、各空間からの戻り空気の平均温度や各部屋、各空間の平均温度とほぼ同じとなる。
空調送風路A30は、接続部35で、空調送風路B31と繋がり、いずれも建物2の外皮から遠く、周囲を部屋や空間や壁、断熱材に囲まれ、気密処理も施されているので、空調送風路内の空調空気の温度勾配は、ほとんど生じない。
空調送風路A30、空調送風路B31の内側の表面は、下地板、梁、根太等となるが、それらにもともと付着している微細な埃等が、通過する空調空気により、一緒に部屋や空間に搬送されないよう、それらの表面に、非通気性、非透湿性で、表面粗さ(表面の凹凸)が小さい、厚み0.1mm程度のポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルフィルム、PETフィルムなどの内部被覆材を、気密シートと兼ねて、もしくは単独で、貼り付けてもよい。もっとも、貼り付けなくても、暫く連続して空調空気を流せば、複数のフィルタ部や空気清浄機90により清浄され、熱交換気ユニット60の排気ファンや天井埋込型換気扇81により室外に排出され、その後、建物2内は清浄された空調空気が循環するようになる。
空調送風路B31を通過した空調空気は、玄関13の吹出口42から吹き出し、また、風量を100m/h~200m/hに調整可能な送風ファン45、46のモーターを運転させ、ファンに吸い込まれた空調空気を部屋A23の吹出口40と部屋B24の吹出口41から吹き出して、玄関13、部屋A23、部屋B24を空調換気する。
つまり、空調ユニット10内で生成された約1500m/hの、各部屋、各空間の温度に対し、冷房時約5K、暖房時約10K以内で、複数のフィルタ部と空気清浄機90で空気清浄された空調空気が、送風部17により、周囲を部屋、空間等に囲まれた空調送風路A30、空調送風路B31内を通って、吹出口40、41、42から、部屋A23、部屋B24、玄関13に吹き出されるので、空調空気は、空調送風路A30、空調送風路B31を通過しても、ほとんど温度勾配がなく、そのまま、各部屋、各空間の温度に対し、冷房時約5K、暖房時約10K以内の大風量の清浄された空調空気が、吹出口40、41、42から吹き出し、建物2内が非常に快適で均一な温度で、非常に良い空気質に空調換気される。
また、空調送風路A30、空調送風路B31内には、上記のように、空調送風路の周囲の部屋、空間の温度に対し、冷房時約5K、暖房時約10K以内の大風量の清浄された空調空気が、通過するので、空調送風路内外で結露することもなく、特に、空調送風路内に、水分や埃や菌などが滞留、堆積しにくい。
吹出口40、41に送風ファンを設けたのは、吹出口42より空調送風路B31の接続部35から離れた吹出口であり、途中に梁や根太等の抵抗となる構造体がある場合や、部屋A23、部屋B24の排気口50、51の開口面積が小さい場合など、吹出口40、41からの風量が設計風量より少なくなる可能性があり、部屋間、空間間の温度が不均一になったり、部屋内、空間内の温度が不均一になる可能性があるためである。
また、空調送風路B31の断面積が大きく、空調送風路B31内の風速が小さい場合、空調空気の比重が影響し、暖房時は比重が軽く、2階の床の吹出口からの風量が多くなり、2階が十分温まるが、1階の天井の吹出口からの風量は少なくなり、1階は寒く、逆に、冷房時は比重が重いので、1階が十分涼しいが、2階は暑い可能性があるためでもあり、建物2や空調換気システム1により、同様な問題が発生する可能性がある吹出口に設ければよく、設置に関しては、送風ファンの運転により騒音や消費電力が増加することを考慮しなければならない。
また、吹出口40、41、42、送風ファン45、46の定期的な清掃などのメンテナンスや長期使用時の交換等が可能なように、部屋A23、部屋B24、玄関13から、それらを取り外せる構造とするか、近くに点検口を設ける必要がある。
各部屋、各空間を空調換気した空調空気は、1階では、排気口50から、玄関13、階段14を通って、2階ホール15に戻り、2階では、排気口51から、2階ホール15に戻り、還気口55から、空調ユニット10に戻る。
還気口55から吸い込まれた空気(2階ホール15で、部屋、空間からの還気と室外から導入した室外空気が混合した空気)が、空調ユニット10にて、再度、空調され、各部屋、各空間に供給されるので、還気の熱や空気質が再利用され、結果的に省エネとなる。
そして、部屋、空間からの還気と室外から導入した室外空気が混合した空気の一部は、熱交換気ユニット60により、トイレ61のガラリ75から、トイレ61に流入し、トイレ61の水分、臭気、有害物質等を含んだ空気は、熱交換気ユニット60により、フィルタボックス70で清浄された室外空気と全熱交換し、屋外排気フードA66から室外に排出され、部屋、空間からの還気と室外から導入した室外空気が混合した空気の一部が、トイレ61の空気として置き換わる。
清浄された、全熱交換後の新鮮な室外空気は、2階ホール15の換気給気口71から吹き出し、2階ホール15で、部屋、空間からの還気と混合され、還気口55から、空調ユニット10に流入し、各部屋、各空間に送風される。
入浴中など、浴室80で、大量の水分や強い臭気等が一時的に発生した時は、天井埋込型換気扇81を強ノッチで運転することにより、直接、室外にすばやく排出しながら、ガラリ76から、部屋、空間からの還気と室外から導入した室外空気が混合した空気の一部が、浴室80の空気として置き換わるので、安定時には、浴室80内は、空調空気に近い空気質(温湿度、清浄度等)となる。
各送風部17の各送風量は、各部屋、各空間の容積から決定する。空調のために必要な送風量は、部屋2.5m当たり少なくとも8m/h以上、理想的には20m/h以上が望ましく、部屋の大きさや日射などの空調負荷によって送風量を調整する。送風部17は、高効率なDCモーター(図示せず)でシロッコファン(図示せず)を回転させるので、空調負荷等によって、シロッコファン(図示せず)の回転数を制御部140、モーター制御部141で制御する。
送風部17の台数は、基本的に、吹出口1台につき1台とするが、前述した必要送風量に対し、送風部17に余裕がある場合、部屋や空間の形状により、吹出口を増やすことも可能であるが、空調送風路内の抵抗により風量分配が変わり、風速がダウンすること等により、途中の空調送風路に、水分、埃、菌等が滞留、堆積する可能性があり、また清掃等のメンテナンスも困難となるので、原則として、1:1とするのが望ましく、どうしても複数の吹出口を設ける場合は、吹出口に送風ファンを設ける又は、後から分岐部内の清掃や交換が可能なように、近くに点検口を設ける必要がある。
空調部20は建物2の空調負荷により、能力、台数を選定するが、能力選定にあたっては、よりCOPが高い低周波数(30Hz前後)での圧縮機(図示せず)運転が継続する能力(建物の空調負荷に対し、適正な定格能力、多くて100%)のエアコン等を選定すると、安定時に低周波数での継続運転となり、より省エネで、ハンチングのない安定した温湿度となるので、望ましい。
空調ユニット10で、還気口55から吸い込まれた空気(2階ホール15で、部屋、空間からの還気と室外から導入した室外空気が混合した空気)と空調部20で空調された吹出空気とを確実に混合させ、各部屋、各空間の温度差の少ない均一な温度、つまり、各部屋、各空間の目標温度に対し、冷房時5K以内、暖房時10K以内の温度差の空調空気となるように、空調部20の風量は、複数の送風部17の合計送風量の50%以下の風量とするのが望ましい。
その空調空気を複数の送風部17で、空調送風路を通して、各部屋、各空間の天井や床に設けられた吹出口から送風することにより、各部屋、各空間を均一な快適な温度に空調換気する。
例えば、建物の床面積が約100m、天井高さは2.5mの場合、4kW相当の冷房能力をもつ空調部20を設置し、弱風モードでは冷房運転時空調風量は600m/hとなる。各部屋、各空間に送風する送風部17は、1台あたりの送風量が、弱風量で100m/h程度、中風量で150m/h程度、強風量で200m/hのものを設定し、10台の送風部17の場合の合計送風量は1000m/h~2000m/h程度になり、空調部20の空調風量よりも多く、合計送風量の30~60%の風量が空調部20の空調風量(弱風モード)として設定する。
なお、空調風量とは、空調部20の熱交換器(図示せず)を通過する風量であり、大風量で各部屋に空調空気を吹出せるように、熱交換器通過による圧力損失を避けるため、熱交換器をバイパスする風路を有する空調部20の場合は、バイパス風路の風量は空調風量から除くものとする。
熱交換気ユニット60で導入する室外空気導入量、室内空気排出量、いわゆる換気風量としては、床面積約100m、天井高さ2.5mの換気回数0.5回/hの場合、24時間換気風量125m/hとする。
浴室80で、入浴中などでは、天井埋込型換気扇81の排気風量が80m/h程度増えるため、一時的に排気過多となるが、短時間であり、その負圧により熱交換気ユニット60の室外空気導入量が少し増えるため、建物2全体として、適正量の新鮮で空気清浄された室外空気を導入しながら、水分や二酸化炭素、臭気、VOC、埃、菌他を排出でき、省エネで健康快適な空調換気を実現できる。
夏季、室温設定温度25℃では、冷房運転の空調部20の吹出温度は、還気口55から吸い込まれる空気の温度26℃に対し約10K以上低い、15℃であるが、26℃の還気口55から吸い込まれる空気と混合して、還気口55から吸い込まれる空気の温度に対し、約5K低い21℃となり、送風部17に吸い込まれ、空調送風路を通っているため、温度勾配がなく、21℃で、吹出口から各部屋、各空間に吹き出す。安定時、空調送風路の周囲は空調換気された部屋、空間であり、空調送風路の内周表面温度は21℃に近い22℃となり、外周表面温度は、周囲の部屋、空間の室温25℃に近い24℃となる。
部屋、空間の室温25℃相対湿度60%の場合、露点温度は17℃であり、空調送風路の外周表面には、結露しない。
また、室外温度が下がり、空調負荷が減って、空調部20がサーモOFFして、圧縮機が停止した場合、空調部20の吹出空気の温湿度は、温度は室温と同じく25℃で、相対湿度は、空調部20の蒸発器に結露した凝縮水が再蒸発して、少し高く80%となっても、露点温度は21℃であり、空調送風路の内周表面にも、結露しない。
比較として、従来のダクト式空調換気システムでは、空調部が吹き出した空気をそのままダクトに流すので、空調部の吸込空気の温度26℃に対し約10K以上低い15℃の吹出空気が流れて、ダクトの内周表面を冷やし、17℃程度になる。この状態で、サーモOFFし、圧縮機が停止すると、吹出空気は温度25℃相対湿度80%露点温度21℃となり、ダクト内を通過すると、ダクト内周表面に結露する。
冬季、室温設定温度21℃では、暖房運転の空調部20の吹出温度は、還気口55から吸い込まれる空気の温度20℃に対し約20K以上高い、42℃であるが、19℃の還気口55から吸い込まれる空気と混合して、還気口55から吸い込まれる空気の温度に対し約10K高い30℃となり、送風部17により、空調送風路を通っているため、温度勾配がなく、30℃で、吹出口から各部屋、各空間に吹き出す。安定時、空調送風路の周囲は空調換気された部屋、空間であり、空調送風路の内周表面温度は30℃に近い28℃となり、外周表面温度は、周囲の部屋、空間の室温21℃に近い23℃となる。
送風部17の吹出空気の温湿度は、温度30℃相対湿度32%露点温度12℃であり、空調送風路の内周表面に結露しない。加湿器により加湿して相対湿度が50%に上がっても、露点温度は18℃のため、結露しない。
また、室外温度が上がり、空調負荷が減って、空調部20がサーモOFFして、圧縮機が停止した場合、送風部17の吹出空気の温湿度は、温度は室温と同じく21℃で、相対湿度は高くなり60%となり、露点温度は12℃であり、空調送風路の内周表面に、結露しない。加湿器により加湿して相対湿度が80%まで上がっても、露点温度は17℃で、結露しない。
比較として、従来のダクト式空調換気システムでは、ダクトが住宅内の断熱空間を通らず、その空間が空調もされておらず、ダクトの断熱性能も低い場合、その空間の温度は外気温に近く、例えば外気温0℃、空間温度2℃となっている状態で、空調部が吹き出した空気をそのままダクトに流すので、空調部の吸込空気の温度20℃に対し約20K以上高い40℃の吹出空気が流れて、相対湿度20%では、露点温度13℃となり、ダクト内表面温度が13℃以下となった場合、ダクト内周表面に結露する。この状態で、サーモOFFし、圧縮機が停止すると、吹出空気は温度21℃相対湿度60%露点温度13℃となり、同様に結露する。
加湿機により、加湿して相対湿度が上がると、さらに結露量が増える。
空調部20の風量600m/hより、複数の送風部17の合計風量1500m/hが大幅に多く、約1500m/hの、各部屋、各空間の温度に対し、冷房時約5K、暖房時約10K以内の空調空気が、部屋、空間に吹き出されるので、長時間、部屋、空間の温度は安定する。また、空調部20の能力決定にあたっては、よりCOPが高い低周波数での圧縮機(図示せず)運転が継続する能力(建物の空調負荷に対し、適正な定格能力、多くて100%)のエアコン等を選定する。よって、省エネのため、安定時には、圧縮機(図示せず)が低周波数で長時間運転するよう、空調部20の設定温度は、部屋、空間の平均温度より、少し低く(冷房時約5K以内)、少し高く(暖房時約10K以内)設定する。高気密高断熱住宅のため、部屋、空間の平均温度と還気口55(吸込部)から吸い込まれる空気の温度と空調部20の吸込空気の温度は、ほぼ等しいため、長時間継続して、空調部20の吸込空気の温度が、設定温度より少し高い(冷房時)、少し低い(暖房時)ことにより、サーモON状態で、圧縮機が低周波数で運転するので、サーモON/OFF等による温湿度のハンチングや、圧縮機立ち上がり時のCOPが低い状態が発生せず、建物2内全体が、省エネで、快適で均一な温湿度となる。
特に夏季の冷房運転時は、空調部20は、小温度差でのサーモON状態が長時間継続し、圧縮機(図示せず)が継続して運転するので、蒸発器の表面温度、いわゆる蒸発温度が、吸込空気の露点温度以下となって、蒸発器に吸込空気の水分が結露し、長時間運転により、除去される除湿量が多くなり、長時間継続して吹出空気の絶対湿度が低下し、空調空気の絶対湿度も低下し、その空調空気が流れる空調送風路内、部屋、空間の相対湿度も低下する。
例えば、夏季の室外温度約35℃相対湿度約40%の冷房運転時、室温設定温度25℃の安定時では、部屋、空間の平均温度25℃に対し、還気路での温度勾配と、室内空気と熱交換した30℃程度の室外空気と合流することにより、空調ユニット10の吸込空気温度は約26℃となり、空調部20の設定温度を、吸込空気温度26℃に対し約2~4K低い、22~24℃とすると、空調部20は、小温度差でのサーモON状態が長時間継続し、圧縮機(図示せず)が低周波数で継続して運転し、除去される除湿量も多くなり、絶対湿度の低い空調空気が流れる空調送風路内、部屋、空間の相対湿度も40%以下に低下する。
なお、通常、エアコンの冷房運転時において、サーモON時に蒸発器に結露した凝縮水は、サーモOFF時に圧縮機が停止し、蒸発温度が上がると、凝縮水が吸込空気により、再蒸発して、吹出空気の絶対湿度が上昇し、非常に不快な高い絶対湿度の空気となるが、本空調換気システム1では、サーモOFFの頻度が減り、そういった空調空気とはなりにくい。
上記のような、空調部20の能力決定を行っても、室外温度による空調負荷の変化、例えば、梅雨時期のそれほど温度は高くないが、蒸し蒸しとした高湿度の時(温度27℃、相対湿度80%以上)などでは、空調部20を冷房運転した場合、一般的なエアコンなど顕熱能力が高いため、比較的早く温度だけ下がってサーモOFFしてしまい、除去される除湿量が少なく、吹出空気の絶対湿度が下がらず、空調空気の絶対湿度も下がらず、空調空気が流れる空調送風路内、部屋、空間の相対湿度も下がらず、温度だけが下がって、逆に相対湿度が上がってしまう場合がある。
このような場合は、空調部20の運転モードを再熱除湿運転とし、熱交換器91が低温低圧の冷媒が流れる蒸発器として、熱交換器92が中温中圧の冷媒が流れる再熱器として機能するため、吸込空気の温度以上で、絶対湿度の低い吹出空気となり、吹出口87から吹き出され、温度は下がらず、絶対湿度が下がる。
これにより、空調部20は、再熱除湿サーモON状態が長時間継続し、圧縮機(図示せず)が継続して運転するので、熱交換器91(蒸発器)の表面温度、いわゆる蒸発温度が、吸込空気の露点温度以下となって、熱交換器91(蒸発器)に吸込空気の水分が結露し、長時間運転により、除去される除湿量が多くなり、長時間継続して吹出空気の絶対湿度が低下し、空調空気の絶対湿度も低下し、その空調空気が流れる空調送風路内、部屋、空間の相対湿度も低下する。
なお、本実施の形態では、熱交換器92(再熱器)に冷媒を流すヒートポンプ式としたが、再熱器として、燃料電池などを熱源として発生した温水を流す熱交換器でもよい。
以上により、空調送風路を通過する空調空気に埃、菌、水分等が少なく、空調送風路内も結露しにくいので、長時間運転しても、堆積した埃等に水分、カビ胞子等が付着し、カビ等が繁殖するということが少ない。
本実施の形態では、排気ダクトA65、給気ダクトA68、給気ダクトB72及び吹出ダクト36についても、できる限り、結露による水分発生と埃等の堆積によるカビ等の繁殖を抑え、定期的なダクト内の清掃や交換などのメンテナンスの頻度が少なくなるようなダクトを使用している。
一般的に、ダクトの内側表面に、ポリプロピレンなどの不織布がある場合、その不織布に通気性、透湿性があり、不織布の内側の断熱材等に埃と水分とカビ胞子等が付着してカビが繁殖する場合がある。
また、断熱材がグラスウールの場合は、その表面張力や毛細管現象により水分が繊維の隙間に入り込んでしまうと、乾いたとしても、繊維同士がくっついてしまい、断熱機能に必要な大量の空気を溜め込むことができなくなり、断熱機能が低下するため、一度ダクト内部に結露すると、ますます、結露しやすくなる。
また、不織布は、表面粗さ(表面の凸凹)も大きいので、何らかの理由で通過する空気に埃等が多く含まれる場合、不織布に引っかかって、堆積していきやすい。
さらに、ダクト内をブラシ等が回転する機械を使用して清掃する場合、ブラシが不織布の表面の凸凹に引っかかって、不織布が破損する可能性もある。
このような場合は、排気ダクトA65、給気ダクトA68、給気ダクトB72及び吹出ダクト36に、グラスウールなどの断熱材の内側で、空調空気が通過するダクト内側表面に、ポリエステル不織布などに対して、非通気性、非透湿性で、表面粗さ(表面の凹凸)が小さい、厚み0.1mm程度のポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルフィルム、PETフィルムなどの内部被覆材を有するものを使用することにより、ダクト内側表面から、埃と水分とカビ胞子等がグラスウールに入り込まず、そこでカビ等が繁殖しにくく、さらに表面に、埃等が堆積しにくく、水分も含まないので、カビ等が繁殖しにくく、定期的なダクト内の清掃や交換などのメンテナンスの頻度が少なくなり、建物2内に、ダクト内の埃やカビ、細菌、異臭などが入りにくく、健康で快適な空間を実現できる。
給気ダクトB72については、外気清浄フィルタ69通過により、埃、カビ胞子の侵入は抑えられるが、捕集効率が100%ではなく、熱交換素子63で、室内空気と全熱交換されることにより、結露は抑えられるが、厳冬期や酷暑時は、結露する可能性が高いので、上記換気ダクトを使用することにより、ダクト内でカビ等が繁殖するリスクは減少し、建物2内に、ダクト内の埃やカビ、細菌、異臭などが入りにくい。給気ダクトA68については、上記換気ダクトを使用することにより、少なくとも給気ダクトA68の内側に、埃、カビ胞子、水分等は付着しにくく、汚れの進行は遅くなり、屋外給気フード67での室外空気との接触による結露も減少する。排気ダクトA65については、上記換気ダクトを使用することにより、少なくとも排気ダクトA65の内側に、埃、カビ胞子、水分等は付着しにくく、汚れの進行は遅くなると共に、屋外排気フードA66から、埃、カビ胞子、水分等が排出されやすく、屋外排気フードA66での室外空気との接触による結露も減少する。
室温コントローラ120の温度設定部125で温度を設定し、本空調換気システム1の運転を行うと、空調部20と複数の送風部17と空気清浄機90と熱交換気ユニット60が、空調ユニットコントローラ110により、適正に制御、運転されるが、その内容は下記となる。
空調ユニット10内の混合部95の空調空気の温度、湿度、埃濃度を空調ユニットコントローラ110の温度センサー111、同空気の湿度を検知する湿度センサー112、同空気の埃の質量濃度を検知する埃センサー113で検出し、還気口55から吸い込まれる空気(2階ホール15で、部屋、空間からの還気と導入した室外空気が混合した空気)の温度を室温コントローラ120の温度センサー121、同空気の湿度を検知する湿度センサー122、同空気の埃の質量濃度を検知する埃センサー123で検出し、それぞれ、各制御部114、124にデータを送り、信号線150で制御部124から制御部114にデータが送られる。
また、室温コントローラ120の温度設定部125で設定された温度データを制御部124に送り、信号線150で制御部124から制御部114にデータが送られる。
制御部114では、温度センサー121で検出した温度と温度設定部125で設定された温度を比較して、空調部20の運転モードを冷房/暖房のいずれかに決定し、冷房運転の場合は、湿度センサー122で検出した湿度を閾値とを比較して、閾値より低い場合は冷房運転とし、閾値より高い場合は再熱除湿運転と決定する。
また、制御部114では、温度センサー121で検出した還気口55から吸い込まれる空気の温度から、部屋、空間の平均温度を推定し、温度センサー111で検出した混合部95の空調空気の温度から、空調送風路A30、空調送風路B31内の空気の平均温度を推定し、部屋、空間の平均温度が設定温度となるように、また、部屋、空間の平均温度を空調送風路の周囲の空気の平均温度とし、それに対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調送風路内の空気の平均温度となるように、空調部20の設定温度と送風部17の送風量を決定し、先程決定した空調部20の運転モード(冷房/暖房/再熱除湿)と空調部20の設定温度と送風部17の送風量を、それぞれ信号線151を通じて、空調部20の制御部130に信号を送り、信号線153を通じて、複数の送風部17の制御部140に信号を送る。
送風部17の送風量については、例えば、建物の床面積が約100m、天井高さは2.5mで、冷房能力4kW相当、弱風モード冷房運転時空調風量600m/hである空調部20を設置した場合、送風部17は、1台あたりの送風量が、弱風量で100m/h程度、最大風量で300m/hのものを10台設置し、10台の送風部17の合計送風量は1000m/h~2000m/hとし、空調部20の空調風量よりも多く、合計送風量の30~60%の風量が空調部20の空調風量(弱風モード)となるように、100m/hから300m/hの間で決定し、本空調換気システム1の運転中は、送風量を0とせず、空調送風路内の空調空気の風速を常に0.5m/s以上で制御する。
一般的に、水面上の空気の移動による水の蒸発速度Y(kg/ms)は、水面の飽和蒸気量Xw(kg/m)、水面上の空気の水蒸気量Xa(kg/m)、水面上の空気の移動速度V(m/s)により、Y=K・V(Xw―Xa)となり、移動速度に比例する。これを空調送風路にあてはめた時、空調送風路内周表面上に結露した水分は、空調空気の風速に比例してその蒸発量が増えるので、本空調換気システム1では、仮に空調送風路内に結露した場合でも、できる限り早く蒸発させるため、送風量を0とせず、常に空調空気を流し続ける仕様としている。
運転モードと設定温度の信号を受けた空調部20の制御部130は、吸込温度センサー133からの吸込温度のデータとあわせて、空調部20の圧縮機等の運転状態を決定し、送風機制御部131とルーバー制御部132に、それぞれ送風機90の回転数とルーバー94の角度を指示し、信号線152を通じて、空調室外機18の制御部135に信号を送る。
同様な信号を受けた空調室外機18の制御部135は、圧縮機制御部136と室外送風機制御部137に、それぞれ圧縮機の回転数と室外送風機の回転数を指示する。
送風量の信号を受けた複数の送風部17の制御部140は、それぞれのモーター制御部141に、それぞれのモーターの回転数を指示する。
さらに、制御部114では、埃センサー123で検出した埃の濃度と閾値とを比較して、閾値より低い場合は空気清浄機90の停止を決定し、高い場合は空気清浄機90の運転を決定して、信号線154を通じて、空気清浄機90の制御部160に信号を送り、信号を受けた制御部160は、電気式集塵機制御部161に停止/運転を指示する。
熱交換気ユニット60の換気風量については、空調ユニットコントローラ110の換気風量設定手段(図示せず)により、建物2の大きさに応じた24時間換気風量を設定し、制御部114では、熱交換気ユニット60の制御部165に、信号線155を通じて信号を送り、制御部165はモーター制御部166にその風量に応じたファン回転数を指示するが、湿度センサー122、埃センサー123で検出した湿度、埃の濃度が、閾値より大幅に大きい場合、一時的に、換気風量を24時間換気風量より増大させるよう決定し、モーター制御部166に、その回転数を指示する。
また、例えば、天井埋込型換気扇81の制御部(図示せず)と制御部114を信号線で繋ぎ、湿度センサー122、埃センサー123で検出した湿度、埃の濃度が、閾値より大幅に大きい場合、天井埋込型換気扇81を運転するように決定し、制御部114から天井埋込型換気扇81の制御部(図示せず)に信号を送ってもよい。
さらに、その場合、天井埋込型換気扇81の排気により、建物2全体の給気排気バランスがくずれるので、熱交換気ユニット60の室外空気を導入する導入ファン(図示せず)だけ、回転数を増加させ、給気排気バランスをとるように、制御部114から制御部165に信号を送ってもよい。
例えば、夏季の室外温度約35℃相対湿度約40%、室温コントローラ120の温度センサー121で検出された温度が28℃で、温度設定部125で設定された温度が25℃の場合、制御部114では、空調部20の運転モードを一旦冷房と決定し、湿度センサー122で検出した湿度が50%の場合、閾値70%より低いため、冷房運転と決定する。
そして、制御部114では、温度センサー121で検出した温度28℃から、部屋、空間の平均温度を27℃と推定し、温度センサー111で検出した温度25℃から、空調送風路内の空気の平均温度を25℃と推定し、部屋、空間の平均温度27℃が設定温度25℃となるように、また、部屋、空間の平均温度27℃を空調送風路の周囲の空気の平均温度27℃とし、それに対し、冷房時は5K以内の22℃~27℃の空調送風路内の空気の平均温度となるように(この時点の空調送風路内の平均温度は25℃)、空調部20の設定温度を22℃と決定し、送風部17の送風量をそれぞれ200m/hと決定し、それぞれ信号線151を通じて、空調部20の制御部130に信号を送り、信号線153を通じて、複数の送風部17の制御部140に信号を送る。
運転モード「冷房」と設定温度「22℃」の信号を受けた空調部20の制御部130は、吸込温度センサー133からの吸込温度「28℃」のデータとあわせて、空調部20の圧縮機等の運転状態、例えば、送風機90の回転数を900r/minとルーバー94の角度を水平から下方へ45度、圧縮機を中周波数の52Hzで運転、室外送風機の回転数を600r/min等と指示する。
送風量「200m/h」の信号を受けた複数の送風部17の制御部140は、それぞれのモーター制御部141に、例えば、それぞれのモーターの回転数を1200r/minと指示する。
例えば、梅雨時期の室外温度約27℃相対湿度約80%、室温コントローラ120の温度センサー121で検出された温度が24℃で、温度設定部125で設定された温度が22℃の場合、制御部114では、空調部20の運転モードを一旦冷房と決定し、湿度センサー122で検出した湿度が80%の場合、閾値70%より高いため、再熱除湿運転と決定する。
そして、制御部114では、温度センサー121で検出した温度24℃から、部屋、空間の平均温度を23℃と推定し、温度センサー111で検出した温度20℃から、空調送風路内の空気の平均温度を20℃と推定し、部屋、空間の平均温度23℃が設定温度22℃となるように、また、部屋、空間の平均温度23℃を空調送風路の周囲の空気の平均温度23℃とし、それに対し、冷房時は5K以内の18℃~23℃の空調送風路内の空気の平均温度となるように(この時点の空調送風路内の平均温度は20℃)、空調部20の設定温度を22℃と決定し、送風部17の送風量をそれぞれ150m/hと決定し、それぞれ信号線151を通じて、空調部20の制御部130に信号を送り、信号線153を通じて、複数の送風部17の制御部140に信号を送る。
運転モード「再熱除湿」と設定温度「22℃」の信号を受けた空調部20の制御部130は、吸込温度センサー133からの吸込温度「23℃」のデータとあわせて、空調部20の圧縮機等の運転状態、例えば、送風機90の回転数を600r/minとルーバー94の角度を水平から下方へ45度、圧縮機を低周波数の32Hzで運転、室外送風機の回転数を600r/min等と指示する。
送風量「150m/h」の信号を受けた複数の送風部17の制御部140は、それぞれのモーター制御部141に、例えば、それぞれのモーターの回転数を900r/minと指示する。
例えば、冬季の室外温度約7℃、室温コントローラ120の温度センサー121で検出された温度が16℃で、温度設定部125で設定された温度が20℃の場合、制御部114では、空調部20の運転モードを暖房と決定する。
そして、制御部114では、温度センサー121で検出した温度16℃から、部屋、空間の平均温度を17℃と推定し、温度センサー111で検出した温度25℃から、空調送風路内の空気の平均温度を25℃と推定し、部屋、空間の平均温度17℃が設定温度20℃となるように、また、部屋、空間の平均温度17℃を空調送風路の周囲の空気の平均温度17℃とし、それに対し、暖房時は10K以内の17℃~27℃の空調送風路内の空気の平均温度となるように(この時点の空調送風路内の平均温度は25℃)、空調部20の設定温度を22℃と決定し、送風部17の送風量をそれぞれ200m/hと決定し、それぞれ信号線151を通じて、空調部20の制御部130に信号を送り、信号線153を通じて、複数の送風部17の制御部140に信号を送る。
運転モード「暖房」と設定温度「22℃」の信号を受けた空調部20の制御部130は、吸込温度センサー133からの吸込温度「16℃」のデータとあわせて、空調部20の圧縮機等の運転状態、例えば、送風機90の回転数を900r/minとルーバー94の角度を水平から下方へ60度、圧縮機を中周波数の52Hzで運転、室外送風機の回転数を900r/min等と指示する。
送風量「200m/h」の信号を受けた複数の送風部17の制御部140は、それぞれのモーター制御部141に、例えば、それぞれのモーターの回転数を1200r/minと指示する。
それ以降も、あるタイミングで、制御部114では、部屋、空間の平均温度が設定温度となるように、また、空調送風路の周囲の空気の平均温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調送風路内の空気の平均温度となるように、空調部20の設定温度を決定し、送風部17の送風量をそれぞれ決定し、それぞれ信号線151を通じて、空調部20の制御部130に信号を送り、信号線153を通じて、複数の送風部17の制御部140に信号を送る。
運転モードと設定温度の信号を受けた空調部20の制御部130は、吸込温度センサー133からの吸込温度のデータとあわせて、空調部20の圧縮機等の運転状態、例えば、送風機の回転数とルーバーの角度、圧縮機の運転周波数、室外送風機の回転数等を指示する。
送風量の信号を受けた複数の送風部17の制御部140は、それぞれのモーター制御部141に、それぞれのモーターの回転数を指示する。
以上を空調ユニットコントローラ110による停止まで繰り返す。
送風部17は、運転中は、回転数は制御されるが、停止することはなく、シロッコファンを回転し続け、空調送風路に送風し続ける。これは、空調送風路内の空気を動かし続け、表面の埃等を吹出口から掃き出し、水分を蒸発させ、空調送風路内外を含め、建物2内の温湿度を均一にすることに有効だからである。
また、基本的に、空調ユニットコントローラ110による運転は、メンテナンス等による停止と長期不在時を除いて、24時間365日連続とするのが望ましい。送風部17は、高効率なDCモーター(図示せず)で回転させるので、もともと省エネで、回転数に比例して消費電力がさらに下がるが、空調室外機18の圧縮機は、本システムの消費電力に占める割合が大きい。従って、連続運転していても、室外温度や日射により、よほど空調負荷が大きくなければ、安定時は、圧縮機が低周波数で運転するか、停止するため、送風部17が、運転し続けても、システムの消費電力は非常に少ないのに対し、空調送風路の埃、カビ、水分の付着、堆積の防止には、大変有効だからである。
また、「部屋、空間の平均温度を設定温度とすること」と、「空調送風路の周囲の空気の平均温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調送風路内の空気の平均温度となるようにすること」が両立しない場合は、通常、ユーザー視点で、「部屋、空間の平均温度を設定温度とすること」を優先する制御となっているが、運転開始時で、空調負荷が大きい時など、空調ユニットコントローラ110に設けられた隠し操作(例えば、運転開始時に設定温度を最低又は最高温度とするなど)により、「空調送風路の周囲の空気の平均温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調送風路内の空気の平均温度となるようにすること」を優先するモードに変更可能である。
しかし、基本的に、空調送風路内を通過する空気の水分、埃、菌等が通常のダクト式空調換気システムに比べると大幅に少なく、高気密高断熱な建物2に適正な能力の空調部20を設け、送風部17の合計送風量を空調部20の空調風量よりも多くし、合計送風量の30~60%の風量が空調部20の空調風量(弱風モード)として設定することにより、長時間運転した安定時は、空調部20の吹出空気の温度は吸込空気の温度とほぼ等しくなり、空調送風路内の空気の平均温度は空調送風路の周囲の空気の平均温度とほぼ等しくなるので、空調送風路内に、埃等が堆積しにくく、水分も含みにくいので、カビ等が繁殖しにくい。
なお、本実施の形態では、建物2は、省施工で、断熱施工面積を減らすことのできる、天井断熱仕様、床断熱仕様として、1階と2階の階間空間に空調送風路を設け、1階の天井32及び2階の床33に吹出口を設けたが、建物2内の有効スペースを増やし、建物2の躯体自体の耐久性を上げるため、屋根断熱仕様や基礎断熱仕様とし、屋根裏空間9、床下空間12を断熱空間として、そこに空調ユニット10、空調送風路を設け、2階の天井3や1階の床5に吹出口を設けて、空調ユニット10から屋根裏空間9、床下空間12の空調送風路を通して、各吹出口から空調空気を吹き出してもよく、各部屋、各空間の温度分布や障害物等により、吹出口をそれぞれ床と天井に選択でき、屋根裏空間や床下空間も断熱空間となるため、建物2内の均一な空気質にできる空間が広がり、屋根裏や床下を倉庫や納戸、音楽などの趣味の部屋に使用しながら、空調送風路の結露や埃の堆積、カビの繁殖等を防止できる。
しかし、屋根裏空間9も床下空間も外皮に近く、屋根裏空間9の上部の屋根8からの日射負荷や、床下空間12の基礎4からの伝熱負荷等により、空調負荷が大きくなるので、断熱欠損などなく、しっかりと断熱気密をとり、空調部の選定においても、上記の空調負荷の増加分を考慮する必要がある。
また、屋根断熱仕様、基礎断熱仕様であっても、断熱空間である屋根裏空間9、床下空間12に空調送風路を設けない場合でも、屋根裏空間9、床下空間12に吹出口を設けて、送風部17と前記吹出口を空調ダクト等で繋いで空調空気を送風した場合、空調ダクト等が通っている空間を空調することになるので、空調ダクト等の内外の結露を防止しながら、空調負荷の変化や断熱材等の経年劣化のリスクに備えることができる。そして、建物2全体を空調空気で空調するので、建物2全体が、部屋間、空間温度差の少ない均一な温度になり、熱の移動も少なく、快適な空間を維持するのにかえって省エネとなり、特に屋根裏空間9と床下空間12は、建物2の外壁に面した大きな空間のため、建物2にとってさらに高断熱化となり、省エネ空調となる。
なお、本実施の形態では、空調部20を熱交換器91、92と送風機90が一体の筐体に収められた、いわゆる空調室内機として、送風部17をいわゆる送風機として、空調ユニット10を空調室である四方を断熱壁に囲まれた1坪程度の比較的コンパクトな部屋として説明しているが、空調ユニット10を板金などに囲まれた筐体とし、筐体内に、空調部20として、熱交換器だけを設け、送風部17として、複数の送風機を設け、複数の送風機により、空調ユニット10に吸い込まれる空気の一部を熱交換器に通過することにより吹出空気とし、空調ユニット10に吸い込まれる空気の一部を熱交換器を通過させないバイパス空気とし、バイパス空気と吹出空気とを筐体内で混合させて空調空気とし、この空調空気を各部屋、各空間に送風してもよい。その場合でも、空調部20、複数の送風部17、及び空気清浄機90は、清掃などのメンテナンスや作業が容易な大きさ、構造とすることが望ましい。
なお、本実施の形態の一例として、建物2の床面積が約100m、天井高さは2.5mの場合、各部屋や各空間を均一な温度に省エネで空調換気するために、各部屋や各空間に送風する合計送風量が1500m/hであれば、循環回数6回/hとなり、空気清浄機90の処理風量も1500m/hで、循環回数6回/hと言え、建物2全体の空調換気のための大風量の送風により、空調送風路内も含む建物2全体の空気清浄も行えるという合理的なシステムとなっている。
一般的に、電気式集塵式は、HEPAフィルタ式と比較して、通風抵抗が小さいので、送風部17の消費電力、運転騒音が小さく、目詰まりしにくく、寿命が長いというメリットがある反面、一過性の集塵効率が低く、オゾン等の副生成物の発生があるというデメリットがある。
逆に、一般的に、HEPAフィルタ式は、通風抵抗が大きく、送風部17の消費電力、運転騒音が大きく、目詰まりしやすく、寿命が短いというデメリットがある反面、一過性の集塵効率が高く、より細かい粒子径の物質を短時間で捕捉しやすく、オゾン等の副生成物の発生がないというメリットがある。
本実施の形態で、除去したい埃、カビ胞子レベルの粒子は、長時間運転すれば、いずれの方式でも除去できるため、その他の除去したい有害物質等の種類及びその程度、機械の形状、空調ユニット10の形状、空調ユニット10内の空気の風速、メンテナンスの頻度、ユーザーの重要視するポイント等により選択すればよい。
特に、HEPAフィルタ式の場合、それだけの大風量を通過させると、送風部17の性能(P-Q等)を大幅に向上させなければならず、また、騒音も増大するが、本実施の形態では、複数の送風部17、例えば、10台の送風部17で送風し、建物2内を循環させるため、1台当たりの送風部17の性能向上は緩和される。また、1台当たりの送風量を増加させるのは、各送風部17のDCモーターの回転数を上げることで容易であり、消費電力の増加量がACモーターに比べると少なく、合理的に、省エネ高効率で、合計送風量を増やし、建物2内の空気を清浄できる。
さらに、HEPAフィルタの通過風速を1m/s以下となるような空調ユニット10の還気口55の大きさとすれば、騒音の増大は抑えられるが、空調ユニット10を大きくすることは、建物2内のスペースが十分あれば、比較的容易である。
本実施の形態では、複数のフィルタ部と空気清浄機90を、空調ユニット10内の風路の上流から空調送風路A30、空調送風路B31に向かって順に、還気口フィルタ85(効率80%以上)、空調部フィルタ86(効率低い)、空気清浄機90のプレフィルタ、空気清浄機90(0.3μmの粒子も捕集可能)と配置し、空調送風路A30の直前に、送風部フィルタ87(効率30%)を設けたが、送風部フィルタ87を除いて、フィルタ部、空気清浄機90は、循環路を通過する空気を効率よく清浄し、メンテナンスが容易であれば、循環路の途中に設けてもよく、また、フィルタ部と空気清浄機90の循環路、空調ユニット10内における配置の順番については、捕集可能な粒子が大きいものもしくは、捕集効率が低いものを上流に、捕集可能な粒子が小さいものもしくは、捕集効率が高いもの下流にすると、フィルタ部と空気清浄機の圧損が急激に増加せず、結果、省エネで、清掃などのメンテナンス頻度を減らせることができる。
また、あくまで、複数のフィルタ部の主目的は、カビの繁殖条件の一つである埃等を除去することであり、空気清浄機90の主目的は、居住空間を快適にするための直接的な空気浄化で、カビ胞子やPM2.5レベルの粒子を捕集することも可能であるということであるので、その目的を考慮してフィルタ部と空気清浄機90を配置すべきである。
また、本実施の形態の送風部フィルタ87は、空調空気の清浄や、送風部フィルタ87の上流の混合部95での空調空気の混合促進等に有効であるが、その他として、空調送風路A30の直前に、フィルタ部を設けているので、その上流にある風路やその他のフィルタ部や空気清浄機90に洩れがあった場合でも、埃等の侵入を確実に抑えるのに有効である。
例えば、送風部フィルタ87はメンテナンス頻度と混合促進度合のバランスを考慮してそのままの位置に設け、プレ還気口フィルタ(効率30%)を、還気口フィルタ85の上流に追加で設け、順に、プレ還気口フィルタ(効率30%)、還気口フィルタ85(効率80%以上)、空調部フィルタ86(効率低い)、空気清浄機90のプレフィルタ、空気清浄機90(0.3μmの粒子も捕集可能)、送風部フィルタ87とするのが、合理的である。
また、空調部フィルタ86(効率低い)については、循環路の中で、空調部フィルタ86をバイパスする風路があり、空調部フィルタ86の効率を増やすと、バイパスする風量が増え、空調部20の風量が減ることに注意する必要がある。
また、本実施の形態では、気密断熱された空調ユニット10内で、空調送風路A30の入り口の送風部17のほぼ直前に、再熱除湿機能付きの空調部20、混合部95を設けているので、絶対湿度を下げ、温湿度を適正とした空調空気を、直接、空調送風路A30、空調送風路B31に送風でき、空調送風路内の結露を防止できる。
以上により、吸込部、空調部20及び送風部17を設けた空調ユニット10で作り出された、空調送風路A30、空調送風路B31周囲の空気の温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調空気を大風量で空調送風路内に送風することにより、部屋A23、部屋B24、玄関13の吹出口40、41、42から吹き出し、高気密高断熱な建物2内の部屋及び上下の空間を空調するので、日射負荷などの空調負荷の大きい空間も含めて、建物2内は快適で均一な温湿度となりやすい。そして、空調送風路は、周囲を空調された部屋、空間又は断熱材で囲まれているため、冷房時の空調送風路内外の結露、暖房時の空調送風路内の結露は発生しにくい。
また、空調空気を作り出す空調ユニット10の吸込部に設けた還気口フィルタ85(フィルタ部A)により、空調ユニット10に吸い込まれる空気の全てが清浄され、さらに空調部20に吸い込まれた空気は、空調部フィルタ86(フィルタ部B)でさらに清浄し、複数の送風部17の送風部フィルタ87(フィルタ部C)で、空調ユニット10に吸い込まれた空気の全てを漏れなく清浄し、空調送風路A30、空調送風路B31に流入させ、建物2内の空気を清浄し、空調送風路に、カビの繁殖条件の一つである埃等が流入するリスクがさらに減少し、全てのフィルタ部A、B、Cが空調ユニット10内にあるため、清掃などのメンテナンスがしやすい。
また、室外空気導入路に熱交換気ユニット60と外気清浄フィルタ69を設けて、導入する室外空気を清浄し、吹出口を設けない、いわゆるダーティ―ゾーン(トイレ、洗面所等)から室外に通じる室内空気排出路から、部屋及び空間を空調した空気の一部とダーティ―ゾーンの空気を室外に排出することにより、清浄された室外空気を導入し、埃や水分で汚れた建物2内の空気を排出しながら、建物2内を換気できる。
さらに、建物2内で、人間が発生する水分以外で、入浴や調理により水分を発生する浴室80と台所等の空気は、室外へ排出する天井埋込型換気扇81を設けることにより、建物2内にそれらの水分が滞留せず、空調空気に含まれないため、空調送風路内にそれらの水分が流れこまない。
これらにより、空調送風路A30、空調送風路B31内に、埃や水分や結露水等が堆積、滞留しないので、カビも繁殖しにくく、雑菌による臭いも発生しにくく、建物2内に、空調送風路内の埃やカビ、細菌、異臭などが入りにくく、健康で快適な空間を実現できる。そして、長期間使用しても、空調送風路の清掃などのメンテナンスが不要で、建物2内を常に健康で快適な空調換気を行うことが可能である。
また、空調ユニット10の送風部17により、還気口(吸込部)55から吸い込まれる空気の一部が、空調部20に吸い込まれ、空調され、吹き出される。そして、吸込部から吸い込まれた空気の一部が、空調部20に吸い込まれず、空調部20からの吹出空気と混合部95で合流し、混合され、空調部20の風量、設定温度、送風部17の風量等を調整して、空調送風路A30、空調送風路B31周囲の空気の温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の大風量の空調空気を、省エネで、安定して作り出すことができ、その空調空気を空調送風路に通すので、空調送風路に結露しにくい。
さらに、空調部20の風量に対し、送風部17の風量が大幅に多く、部屋及び空間の温度に対しても、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の大風量の空調空気を、省エネで、安定して作り出すことができ、部屋及び空間の温度がオーバーシュートするなど大幅に変動せず、長時間安定して、空調部20の吸込空気の温度が、設定温度に近いため、特に夏季の冷房運転時は、空調部20は、小温度差でのサーモON状態が長時間継続し、圧縮機が低周波数で継続して運転するので、蒸発器の表面温度、いわゆる蒸発温度が、吸込空気の露点温度以下となって、蒸発器に吸込空気の水分が結露し、長時間運転により、除去される除湿量が多くなり、長時間継続して吹出空気の絶対湿度が低下し、空調空気の絶対湿度も低下し、その空調空気が流れる空調送風路内、部屋、空間の相対湿度も低下し、冷房運転時、さらに空調送風路に結露しにくい。
さらに、送風部17の風量はゼロではなく、常に空調空気を流し続ける仕様としているので、空調送風路内に結露した場合でも、できる限り早く蒸発させることができる。
さらに、空調部20の圧縮機等を駆動させることにより、単位風量当たりのランニングコストが高い空調部20の風量よりも、単位風量当たりのランニングコストが大幅に低い送風部17の風量を多くして、空調空気を作り、空調送風路A30、空調送風路B31を通すシステムのため、省エネである。一例として、冷房能力4kW、COP4のエアコン(空調部)だけで、家全体に送風するための1200m/hの空調空気を作り出すには、最低でも600m/hのエアコンが2台必要で、能力制御してサーモOFFしないとすると合計約30~40円/hかかるが、エアコン(空調部)と送風機(送風部)で空調空気を作り出すには、エアコンを1台と200m/hの送風機が6台必要で、能力制御してサーモOFFしないとすると、送風機はDCモーターで1台約5W/hの消費電力のため、合計でほぼエアコン1台分の約20円/hしかかからないと推定される。一般的に、エアコンのファンは貫流ファンのため、静圧が低く、ダクトで送風することはできないので、家の間取りにもよるが、エアコン2台で家全体に空調空気を送風することは困難で、実際には、さらに多くのエアコンが必要となり、ランニングコストはさらに高くなる。一方、送風機は軸流ファンのため、静圧が高く、空調送風路など風速が早くなる比較的断面積が狭い風路を送風するのに適しているので、エアコン1台で空調空気を作り出すことができ、ランニングコストは低くなる。
さらに、空調空気が流れる空調送風路が、2階建て以上の住宅では通常構造上必然的に区画され、存在する1階と2階の間の階間34に設けられ、空調送風路の表面積の多くを占める上下面を空調された部屋、空間に囲まれるので、わざわざ断熱材で囲う必要がなく、前後左右は、外壁に設けられた断熱材等に囲まれるので、空調送風路の結露がさらに発生しにくく、空調送風路の空調空気の入口から吹出口までの熱損失が少ない高効率な空調換気が行える。
さらに、空調ユニット10と空調送風路が直接繋がっており、階間34に設けられた空調送風路B31の上下に吹出口40、41、42を設け、1階の天井32と2階の床33から空調空気を吹き出して、部屋や空間を空調するので、空調ユニット10から吹出口40~42までの送風路が、最短距離で略真直ぐであり、途中の圧力損失が少ない、熱損失も少ない、省施工で合理的な構造の空調換気が行える。
さらに、再熱除湿運転時、一方の熱交換器91が低温低圧の冷媒が流れる蒸発器として、もう一方の熱交換器92が中温中圧の冷媒が流れる再熱器として機能するため、吸込空気の温度以上で、絶対湿度の低い吹出空気となり、吹出口97から吹き出されることにより、空調部20は、再熱除湿サーモON状態が長時間継続し、圧縮機が継続して運転するので、蒸発器の表面温度、いわゆる蒸発温度が、吸込空気の露点温度以下となって、蒸発器に吸込空気の水分が結露し、長時間運転により、除去される除湿量が多くなり、長時間継続して吹出空気の絶対湿度が低下し、空調空気の絶対湿度も低下し、その空調空気が流れる空調送風路内、部屋、空間の相対湿度も低下し、梅雨時期など中温高湿時等で、さらに空調送風路A30、空調送風路B31に結露しにくい。
さらに、循環路又は空調ユニット10にHEPAフィルタ式又は、電気集塵式の空気清浄機90を設け、空調空気に含まれるカビ胞子レベルの粒子も除去するため、空調空気が通る空調送風路A30、空調送風路B31内にカビがより繁殖しにくく、建物2内に、空調送風路内のカビ、細菌、異臭などが入りにくく、健康で快適な空間を実現できる。
さらに、自動的に、部屋、空間の平均温度が設定温度となるので利便性が高く、空調送風路A30、空調送風路B31の周囲の空気の平均温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調送風路内の空気の平均温度となるので、部屋、空間をユーザーの設定した温度にしながら、空調送風路内外の結露を抑えることができ、外乱や空調負荷の変化等があっても、確実にカビ等が繁殖しにくい。
さらに、自動的に、部屋、空間の平均温度が設定温度となるので利便性が高く、空調送風路A30、空調送風路B31の周囲の空気の平均温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の空調送風路内の空気の平均温度となるので、部屋、空間をユーザーの設定した温度にしながら、空調送風路A30、空調送風路B31内外の結露を抑えることができ、外乱や空調負荷の変化等があっても、確実にカビ等が繁殖しにくい。
(実施の形態2)
図6は、階間34の空調送風路B31の縦断面図である。
空調送風路B31は、1階の天井32に当たる化粧板183と2階の床33に当たる構造用合板182に囲まれ、上下を空調される部屋や空間で覆われ、前後左右は断熱材4を有する外壁等で覆われ、接触面を中心に気密シートを貼るなど気密処理が施された、気密性断熱性の高い空間である。
空調送風路B31の内側の空調空気が流れる風路A184の外側表面である化粧板183、構造用合板182等の内側表面の全体に、非通気性、非透湿性で、表面粗さ(表面の凹凸)が小さい、ポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルフィルム、PETフィルム等の内部被覆材186を設けている。
空調送風路B31の高さは、最大で340mmであり、最小で梁180と野縁181に挟まれた風路B185の高さ70mmとしている。
床面積90mの2階建住宅で、送風部の風量1100m/h、空調送風路B31の奥行5mでは、空調送風路B31の風速は、0.2~0.9m/sとなる。
これは、空調送風路B31の最大風速を1m/s以下とすることにより、空調送風路B31を流れる空調空気の圧力損失による風量低減を抑え、結露や能力ダウン等を防止するためである。
また、さらに、風路A184の空調空気が流れる表面に、非通気性、非透湿性で、表面粗さ(表面の凹凸)が小さい、ポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルフィルム、PETフィルム等の内部被覆材186を有するので、風路A184を流れる埃と水分とカビ胞子等が、通気性と透湿性があり、表面の凹凸が大きい化粧板183、構造用合板182等の内側表面から入り込まず、そこでカビ等が繁殖しにくく、さらに表面に、埃等が堆積しにくく、水分も含まないので、カビ等が繁殖しにくく、建物2内に、空調送風路B31内の埃やカビ、細菌、異臭などが入りにくく、健康で快適な空間を実現できる。
長期間運転しても、空調送風路内を清潔に保ちながら、建物内全体の高効率な空調換気ができ、健康で快適な空間を維持できるシステムであり、空調送風路やダクトを使って、空調空気、換気空気を搬送するシステムを採用する建物であれば、一般住宅だけでなく、ホテルや事務所、商業施設、病院、工場、研究施設などの建物の空調換気にも適用できる。
1 空調換気システム
2 建物
3 天井
4 断熱材
5 床
6 断熱材
7 断熱サッシ
8 屋根
9 屋根裏空間
10 空調ユニット
11 基礎
12 床下空間
13 玄関
14 階段
15 2階ホール
16 階段下
17 送風部
18 空調室外機
19 電気配線
20 空調部
21 中間板
22 吹出口
23 部屋A
24 部屋B
30 空調送風路A
31 空調送風路B
32 天井
33 床
34 階間
35 接続部
36 吹出ダクト
37 隔壁
40 吹出口
41 吹出口
42 吹出口
45 送風ファン
46 送風ファン
47 消音ダクト
48 消音ダクト
50 排気口
51 排気口
55 還気口(吸込部)
60 熱交換気ユニット
61 トイレ
62 換気排気口
63 熱交素子
64 素子用プレフィルタ
65 排気用ダクトA
66 屋外排気フードA
67 屋外給気フード
68 給気ダクトA
69 外気清浄フィルタ
70 フィルタボックス
71 換気給気口
72 給気ダクトB
75 ガラリ
76 ガラリ
80 浴室
81 天井埋込型換気扇
82 排気ダクトC
83 屋外排気フードC
85 還気口フィルタ(フィルタ部A)
86 空調部フィルタ(フィルタ部B)
87 送風部フィルタ(フィルタ部C)
90 空気清浄機
91 熱交換器
92 熱交換器
93 ドレンパン
94 ルーバー
95 混合部
96 吸込口
97 吹出口
98 吸込口
100 送風機
110 空調ユニットコントローラ
111 温度センサー
112 湿度センサー
113 埃センサー
114 制御部
120 室温コントローラ
121 温度センサー
122 湿度センサー
123 埃センサー
124 制御部
125 温度設定部
130 制御部
131 送風機制御部
132 ルーバー制御部
133 吸込温度センサー
135 制御部
136 圧縮機制御部
137 室外送風機制御部
140 制御部
141 モーター制御部
150 信号線
151 信号線
152 信号線
153 信号線
154 信号線
155 信号線
160 制御部
161 電気式集塵機制御部
165 制御部
166 モーター制御部
180 梁
181 野縁
182 構造用合板
183 化粧板
184 風路A
185 風路B
186 内部被覆材

Claims (5)

  1. 高気密高断熱な建物内の部屋に吹出口を設け、
    前記建物内に設けられた空調ユニットと前記吹出口を空調送風路で繋ぎ、
    前記空調送風路は、前記建物内の階間、床下、屋根裏の少なくともいずれか一つによる気密性を有する空間であり、
    前記空調送風路の周囲、前記建物の外皮との間に、それぞれ前記部屋、前記空間、断熱材の少なくともいずれか一つを有することで断熱され
    前記空調ユニットで空調空気を作り、
    前記空調空気が、前記空調ユニットから前記吹出口に流れ、
    前記吹出口が設けられた前記部屋から前記空調ユニットに戻ってくる風路を循環路としたものであって、
    前記空調ユニット内に、吸込部、空調部、バイパス部、混合部及び送風部を設け、
    前記空調部は、空調送風機と熱交換器からなり、室外送風機と圧縮機からなる室外機と繋げられ、
    前記送風部はシロッコファンとDCモーターからなり、
    前記空調ユニット又は前記循環路に、フィルタ部を設け、
    前記フィルタ部を通過した前記空調空気が清浄され、
    前記循環路を通って、前記吸込部から吸い込まれた前記空調空気が、前記空調部と前記バイパス部をそれぞれ通過し、
    前記空調部を通過した前記空調空気と前記バイパス部を通過した前記空調空気とは前記混合部にて混合され、
    前記送風部の風量は、前記空調部の運転中は常時ゼロではなく、前記空調部の吹出風量より多く、
    前記空調送風路の周囲の空気の温度に対し、冷房時は5K以内、暖房時は10K以内の前記空調空気が作られ、
    前記送風部により、前記吹出口に向けて、清浄された前記空調空気を前記空調送風路内に送風することにより、前記循環路を通って、前記部屋を空調及び空気清浄することを特徴とする空調換気システム。
  2. 室外から前記循環路又は前記空調ユニットに室外空気を導入する室外空気導入路を設け、前記室外空気導入路に導入ファンとフィルタを設けて、導入する前記室外空気を清浄し、
    前記循環路、前記吹出口を設けない前記部屋から室外へ前記建物内の空気を排出する室内空気排出路を設け、
    前記室内空気排出路に排気ファンを設けて、前記循環路の空気の一部又は前記建物内に滞留する前記空気の一部の少なくとも一つを室外に排出することを特徴とする請求項1に記載の空調換気システム。
  3. 前記吹出口に送風ファンを設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空調換気システム。
  4. 前記送風部の吹出口Aにダクトの一端を接続し、
    前記ダクトの他端を前記空調送風路に接続したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空調換気システム。
  5. 前記空調送風路の内側の前記空調空気が流れる表面に、
    ポリプロピレンフィルム、軟質塩化ビニルフィルム又はPETフィルムの少なくともいずれか一つを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空調換気システム。
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