JP2002194312A - 粘着剤及びそれを用いた粘着シート - Google Patents

粘着剤及びそれを用いた粘着シート

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宏治 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メラミン樹脂を殆ど含まないか又は全く含ま
ない耐酸性雨塗料の塗膜に対する粘着性に優れかつ耐湿
性が高い粘着剤を提供する。 【解決手段】 炭素数が4〜12のアルキル基を有する
第1(メタ)アクリル酸エステルと、環状イミド基を有
する第2(メタ)アクリル酸エステルと、を含む重合性
組成物を重合して得られた粘着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着剤(以下、
「感圧接着剤」とも言う。)に関し、特に、メラミン樹
脂を低減し又はメラミン樹脂を全く含まない自動車用塗
料の塗膜との密着性に優れた耐湿性の粘着剤、及び、そ
のような粘着剤を用いた粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】粘着剤は、周知のように、濡れ性と凝集
力を兼ね備えた粘弾性体で、極めて弱い圧力で実用に耐
えうる接着力を簡便に提供することができるので、産業
界で広く用いられている。例えば自動車産業において
は、粘着剤を支持体の片面若しくは両面に塗布した粘着
テープ又は支持体を持たない両面粘着テープによって、
外装品等の部品を車両に装着して装飾又は保護が行われ
ている。
【0003】自動車産業では、また、耐水性及び過酷な
温度変化等の耐候性が粘着剤に求められる。耐水性及び
耐候性に優れた代表的な粘着剤はアクリル系粘着剤であ
る。特に、アクリル酸含有粘着剤は、車両の塗装に一般
に使用されているメラミン・アルキッドやアクリル・メ
ラミンのような架橋性のメラミン樹脂塗料の塗膜に対す
る接着性にも優れている。
【0004】このメラミン樹脂塗料は、近年の地球環境
の変化に伴う酸性雨によって比較的分解され易い。かく
して、最近では、耐酸性雨塗料も使用されつつある。典
型的な耐酸性雨塗料は、特開平7−265784号公報
及び特開平7−275792号公報に開示されているよ
うに、架橋剤としてのメラミン樹脂を低減し又は実質的
に含まず、その代わりに酸無水物/エポキシ及びエポキ
シ/シラノール/水酸基等の補助架橋剤を含有してい
る。
【0005】しかし、このような耐酸性雨塗料の塗膜に
対する上述のアクリル酸含有粘着剤(アクリル系粘着
剤)の感圧接着性が乏しいのが一般的である。かかる感
圧接着性は、例えば特開平6−200225号公報に開
示されているように、環状(メタ)アクリルアミド及び
N−ビニル(メタ)アクリルアミド等のアミド含有モノ
マーを含むポリマーを含むアクリル系粘着剤の使用によ
り一時的に改善できるであろう。しかし、上記アミド含
有モノマーは親水性に富み、アクリル系粘着剤の耐湿性
を低下させる傾向にある。粘着剤を塗布した粘着テープ
又は両面粘着テープを用いて車両の外装品等の部品を装
着した場合に、耐湿性が要求される。すなわち、車両が
梅雨などの高温多湿時期に周囲環境に放置されたり、洗
車を行ったときに、水分の侵入により粘着剤が親水化し
(たとえば、塗装の塗膜と粘着剤との間の層間剥離によ
る接着力の低下)を招き、結果として、部品の落下や部
分的な剥がれを起こしてしまうことがないように、十分
な耐湿性を有する粘着剤であることが要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
述の耐酸性雨塗料の塗膜に対する粘着性(感圧接着性)
に優れた耐湿性の粘着剤、及び、このような粘着剤を用
いた粘着シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、炭素数が4〜12のア
ルキル基を有する第1(メタ)アクリル酸エステルと、
環状イミド基を有する第2(メタ)アクリル酸エステル
と、を含む重合性組成物を重合して得られた粘着剤を提
供する。
【0008】かかる粘着剤は、メラミン樹脂を殆ど含ま
ないか又は全く含まない耐酸性雨塗料の塗膜に対する粘
着性に優れかつ耐湿性が高い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を好適な実施形態に
したがって説明するが、本発明はこれに限定されないこ
とは当業者ならば容易に想到される。本発明の粘着剤
は、炭素数が4〜12のアルキル基を有する第1(メ
タ)アクリル酸エステル及び環状イミド基を有する第2
(メタ)アクリル酸エステルとを含むモノマーを含む重
合性組成物を重合して得られる。重合性組成物は、一般
に、第1(メタ)アクリル酸エステル及び第2(メタ)
アクリル酸エステルに対する重合開始剤をさらに含む。
【0010】以下、この重合性組成物の各成分について
詳述する。 (1)第1(メタ)アクリル酸エステル 第1(メタ)アクリル酸エステルは、本発明の粘着剤に
粘着性を付与し、特に被着体(たとえば、塗装)に対し
て粘着剤の濡れ性を発現させるのに必要である。
【0011】第1(メタ)アクリル酸エステルは、炭素
数が4〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレー
トであり、好ましくは、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル
(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソ
ノニル(メタ)アクリレート又はそれらの混合物であ
る。
【0012】第1(メタ)アクリル酸エステルは、重合
性組成物中に通常は50〜98質量%含まれている。約
50質量%を下回った場合は、粘着性を損なう傾向にあ
り、約98質量%を上回った場合は、凝集力不足となる
傾向にあるからである。また、粘着性と凝集力のバラン
スを考慮して、好適には、第1(メタ)アクリル酸エス
テルが重合性組成物中に60〜95質量%含まれる。 (2)第2(メタ)アクリル酸エステル 本発明によれば、第2(メタ)アクリル酸エステルは、
環状イミド基を有する(メタ)アクリル酸エステルであ
る。第2(メタ)アクリル酸エステルは粘着剤の被着体
(基材)に対する密着性および粘着剤の凝集性を付与す
るように作用する。また、第2(メタ)アクリル酸エス
テルは従来のアミド含有モノマーを使用した場合と比較
して疎水性であり、粘着剤に耐湿性をも付与する。これ
らの第2(メタ)アクリル酸エステルとしては、フタル
イミド骨格を有するイミド(メタ)アクリレート、ヘキ
サヒドロフタルイミド骨格を有するイミド(メタ)アク
リレート、コハクイミド骨格を有するイミド(メタ)ア
クリレート、4位及び5位に2重結合を有するテトラヒ
ドロフタルイミド骨格を有するイミド(メタ)アクリレ
ート及び1位及び2位に2重結合を有するテトラヒドロ
フタルイミド骨格を有するイミド(メタ)アクリレート
が挙げられる。より詳細には、上記の化合物は、通常、
下記式(I)から式(V)により表されるものである。
【0013】
【化2】
【0014】(上式中、lは2から3までの整数であ
る。また、mは1から3までの整数である。さらに、R
1,R2及びR3はH又はCH3であって、1分子中の
R1,R2及びR3はそれぞれ同一でも異なってもよ
い。R4からR7はH又はCn2n+ 1(nは1から6ま
での整数)であって、1分子中のR4からR7はそれぞ
れ同一でも異なってもよい。) 上記のイミド(メタ)アクリレートは、例えば、東亜合
成(株)からアロニックスの商品名で入手できる。これ
らイミド(メタ)アクリレートはいずれも液体であり、
重合性組成物中に可溶性であり、容易に均質になること
ができる。詳細に述べると、通常は1〜50質量%、ま
た、粘着性と凝集力のバランスを考慮すると好適には2
〜40質量%の範囲で重合性組成物中に含まれて、第1
(メタ)アクリル酸エステルと相溶性であり、均一な重
合性組成物を提供することができる。このように均一な
重合性組成物は、良好な感圧接着特性と破断強度をもっ
た粘着剤を得ることができる点で非常に有利である。
【0015】また、これらイミド(メタ)アクリレート
は、本発明の粘着剤に対し主として凝集力を付与するこ
とができる。さらに、これらイミド(メタ)アクリレー
ト、すなわち第2(メタ)アクリル酸エステルのうち式
(I)から(V)の化合物は上式中のmの整数値によっ
て分子内における高極性のイミド部位濃度を所望の範囲
内に維持している。
【0016】以上のような場合、第2(メタ)アクリル
酸エステルが前述の第1(メタ)アクリル酸エステルと
迅速に紫外線等の光による重合をして、通常は10万以
上の分子量、好適には50万以上の分子量をもったポリ
マーを含む粘着剤を形成することができる。また、その
ような粘着剤は上述の濡れ性と凝集力とにより、所望の
感圧接着性を備える。
【0017】特に、上記のイミド(メタ)アクリレート
が、式(I)から式(V)のR1〜R7が水素原子であ
り且つ式(I)のl及び式(II)から式(V)のmが
それぞれ2及び1である場合には、第1(メタ)アクリ
ル酸エステルとの重合性や粘着剤の密着性がさらに優れ
て、20N/12mm〜3N/12mmの接着力を粘着
剤に付与することができるようになる。なお、本明細書
において、「接着力」は、ASTM D3330 87
に従い実施する180°ピール試験によって定義され
る。
【0018】第2(メタ)アクリル酸エステルは、上記
の通り、従来のアミド含有モノマーと比較して疎水性で
あり、粘着剤に耐湿性を付与する。第2(メタ)アクリ
ル酸エステルの中で上記の式(I)〜(V)の第2(メ
タ)アクリル酸エステルは、高極性のイミド部位濃度を
所望の範囲内に維持することができるので、特に優れた
耐湿性の粘着剤を提供することができる。したがって、
本発明の粘着剤を塗布した粘着テープ又は両面粘着テー
プを用いて車両の外装品等の部品を装着した場合には、
車両が梅雨などの高温多湿時期に周囲環境に放置された
り、洗車を行ったときの水分の侵入による粘着剤の親水
化を招くことがない。このため、部品の落下や部分的な
剥がれを起こすことがない。したがって、本発明の粘着
剤は耐候性に優れて、耐酸性雨塗料に対する接着性(例
えば層間の接着強度)を比較的長期にわたって維持する
ことができるようになる。 (3)光重合開始剤 必要に応じ、重合性組成物には光重合開始剤が通常組成
物100重量部に対して0.01〜5.0重量部、好適
には0.01〜2.0重量部の配合量で添加されて、上
記の光重合を促進して、後述する本発明の粘着剤の生産
性を向上させてもよい。
【0019】本発明によれば、上記重合開始剤には、ベ
ンゾイン及びベンゾインエーテル類、例えばベンゾイン
メチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル、
アセトフェノン類、例えばアセトフェノン、2,2−ジ
メトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエ
トキシ−2−アセトフェノン、1,1−ジクロロアセト
フェノン、1−ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−メチル−1
−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ
−プロパン−1−オン、アントラキノン類、例えば2−
メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2
−ターシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアン
トラキノン及び2−アミノアントラキノン、チオキサン
トン類、例えば2,4−ジメチルチオキサントン、2,
4−ジエチルチオキサントン、2−クロロジオキサント
ン及び2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ケター
ル類、例えばアセトフェノンジメチルケタール及びベン
ジルジメチルケタール及びベンゾインフェノン、ベンジ
ルメチルスルホニウム塩類、例えばp−フェニルベンジ
ルメチルスルホニウム塩、p−フェニルジメチルスルホ
ニウム塩、p−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスル
ホニウム塩、トリアリールスルフォニル塩類、例えばト
リフェニルスルホニウム塩、ジフェニル−4−チオフェ
ノキシフェニルスルホニウム塩及びビス−[4−(ジフ
ェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド骨格を持つジ
スルホニウム塩でスルホニウム塩の対アニオンにSbF
6 -,AsF6 -,PF6 -,BF6 -を持つものが含まれる。 (4)その他 本発明の目的と効果を損なわない限り、重合性組成物は
種々の成分をさらに含んでもよい。例えば、粘着剤にさ
らなる凝集力の向上をもたらす機能を示す、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレートのような2官能以上のアク
リル酸エステル、又は、塗装の塗膜との接着性の向上を
もたらすアクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン
酸のモノマー又はオリゴマーを、上述した第1(メタ)
アクリル酸エステルと第2(メタ)アクリル酸エステル
と重合可能な(メタ)アクリルモノマー又はオリゴマー
として含んでもよい。
【0020】また、上記の成分以外に、熱老化防止剤、
オゾン劣化防止剤、軟化剤、界面活性剤、可塑剤、滑
材、着色剤、帯電防止剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、難燃
剤を混合することも出来る。また、重合性組成物は、複
数の微小球フィラーを充填し、または、窒素ガスや炭酸
ガス等の不活性ガス又は発泡剤を分散させた発砲粘着剤
を形成し、そのクッション性を向上させることも出来
る。
【0021】本発明の粘着剤を適用する基材(被着体)
は特に限定されるものではないが、耐酸性雨塗料の塗膜
に適用するときに、その有用性が特に顕著である。すな
わち、自動車用のメラミン樹脂を補助的にしか含まない
か又は全く含まない塗料の塗膜に対して感圧接着性を示
しかつ優れた耐湿性を示す。本発明の粘着剤が有利に用
いられる基材は、メラミン樹脂を架橋剤として用いず、
その代わりに、例えば、低い数平均分子量のエポキシ
ド、酸無水物硬化剤及びオニウム塩硬化触媒から構成さ
れる酸無水物/エポキシ系硬化剤、又は、アルコキシシ
ラン、エポキシ及び水酸基を官能基として有するエポキ
シ/シラノール/水酸基系架橋剤を用いた塗料の塗膜で
ある。具体的には、このような塗料は、たとえば、特開
平7−265784号公報に第2クリアーコートとして
記載されている。
【0022】上述したように、本発明の粘着剤はシート
の形状で使用されることが多い。このようなシート形状
の粘着剤(すなわち粘着シート)は、以上の重合性組成
物を用いて、例えばつぎのような一慣用技法によって製
造することができる。まず、透明容器に上述した成分を
入れて混合し重合性組成物を調製する。つぎに、この透
明容器の内部の空気を窒素ガスでパージする。その後、
透明容器を通して紫外線(通常は300〜400nm)
を照射して重合性組成物を重合させ、所定の粘度をもっ
た部分的重合溶液にする。
【0023】それから、この部分重合溶液に、光重合開
始剤及び必要に応じてその他のアクリルモノマー又はア
クリルオリゴマーをさらに添加した後に攪拌により混合
し、それから減圧により脱泡して、透明な粘着剤前駆体
を得る。この粘着剤前駆体から、例えば、両面粘着シー
ト及び支持体付き片面粘着シートを製造することができ
る。図1には、本発明による両面粘着シート1の1態様
の断面図が示されている。このシートは以下のとおりに
製造される。上記の粘着剤前駆体を、粘着剤前駆体との
接触面が剥離処理されている一対の透明支持フィルム
(剥離フィルム4)で挟んで、粘着剤前駆体シートに成形
する。透明支持フィルムは特に限定されないが、通常は
ポリエチレン・テレフタレート(PET)からなる。そ
れから、2枚の透明支持フィルムを介して所定のエネル
ギー量、例えば0.1mW/cm2 から100mW/c
2 の強度の上記紫外線を1ステップで又は複数ステッ
プに分けて段階的に照射することにより、粘着剤前駆体
を光重合して、粘着剤3の両面が剥離フィルム4で挟ま
れた両面粘着シート1を得る。
【0024】図2には、支持体付き片面粘着シート2の
1態様の断面図が示されている。粘着シート2は、上記
の両面粘着シートと同様に製造することができるが、片
側の透明支持フィルム(支持体5)として、剥離処理され
ていないプラスチックフィルム(例えば塩化ビニルフィ
ルム、ウレタンフィルム、ポリエチレン・テレフタレー
トフィルム等)を用いる。これにより、粘着剤3の一方
の面に、剥離処理されていない支持体5を有しそして粘
着剤3の反対面に剥離フィルム4を有する支持体付き片
面粘着シート2を得る。なお、支持体5と粘着剤3との
密着性を向上させるために支持体5にプライマー処理を
施してもよい。
【0025】上記のようにして得られた両面粘着シート
は、例えば以下のように使用される。粘着シートの片側
の支持フィルム(剥離フィルム)を剥がし、自動車のエン
ブレム、モール等のプラスチック部品に貼り付けて部品
の一部とし、自動車製造過程の艤装工程(assembly lin
e)にて、貼り付け直前に、反対側の支持フィルム(剥
離フィルム)も剥がして耐酸性雨塗装面に貼り付ける。
【0026】また、支持体付き粘着テープ(例えば装飾
フィルムテープ)は、自動車製造過程の艤装工程に直接
提供され、貼り付け直前に、支持体(例えば装飾フィル
ム)と反対側の剥離処理が施された支持フィルム(剥離
フィルム)を剥がして耐酸性雨塗装面に貼り付ける。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例にしたがって説明する
が、本発明はこれらに限定されないことは当業者ならば
容易に想到される。粘着シートの作製 実施例1 まず、本例では、透明容器に下記の成分: (1)イソオクチルアクリレート 65重量部 (2)環状イミドアクリレート(東亜合成(株)、アロニックス TO1429) 35重量部 (3)光重合開始剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ、イルガキュアー( 商標)651) 0.04重量部 を入れて重合性組成物を調製した。
【0028】次に、透明容器の内部の空気を窒素ガスで
パージした。その後、300〜400nmの波長を有
し、約350nmの波長に最大強度を有する紫外線を、
上記透明容器を通して重合性組成物に照射し、約300
0mPa・sの粘度をもった部分的重合溶液を得た。つ
ぎに、この部分重合溶液には、下記の成分: (4)光重合開始剤(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ、イルガキュアー( 商標)651) 0.10重量部 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 0.08重量部 をさらに加えた後、攪拌により混合しそれから減圧によ
り脱泡して、透明な粘着剤前駆体を得た。
【0029】それから、この粘着剤前駆体を2枚の透明
支持フィルムで挟んで、0.2mm及び0.5mmの厚さ
をもった粘着剤前駆体シートにそれぞれ成形した。この
とき、透明支持フィルムは、50μmの厚さを有しシリ
コ−ンにより表面を剥離処理されたPETフィルムとし
た。つぎに、各粘着剤前駆体シートは、2枚の支持フィ
ルムを介して上記紫外線を1000mJ/cm2のエネル
ギー量で照射することにより光重合して粘着シートとな
った。比較例1 本例では、上述の環状イミドアクリレートの代わりに、
31重量部のN,N−ジメチルアクリルアミドを使用す
る以外は、実施例1と同様に粘着シートを作製した。比較例2 本例では、上述のイソオクチルアクリレート及び環状イ
ミドアクリレートのかわりに、77.5重量部のブチル
アクリレート と22.5重量部のN−ビニルカプロラク
タムを使用する以外は、実施例1と同様に粘着シートを
作製した。粘着シートの評価 (1)接着力測定 (i)試験片作製 0.2mmの厚さをもった各粘着シートから試験片をつ
ぎのように作製し、接着力の測定に備えた。
【0030】まず、50μmの厚さを有するPETの保
護フィルムを用意し、PETフィルムと粘着シートを良
好に接着させる為にプライマー(住友スリーエム株式会
社製、N−200プライマー)をPETの一面に塗布
し、約1分間放置し溶剤を蒸発させた。つぎに、粘着シ
ートの片面から支持フィルムを剥がした後、保護フィル
ムの一端に少なくとも20mm以上の引っ張りしろを設
けながら、プライマーを介して当該保護フィルムに貼り
合わせた。この状態で、引っ張りしろを残しながら粘着
シートを裁断し、12mmの幅をもった短冊状の試験片
(図3参照)にした。 (ii)接着力測定 粘着シートの接着力測定は、具体的にはつぎのように行
った。
【0031】まず、残りの支持フィルムを試験片から剥
がして粘着シートを露出させた。それから、この粘着シ
ートを、酸/エポキシ架橋された耐酸性雨塗装鋼板(D
CT−5001、PPGインダストリーズより入手可能
である)と接触させた後に2Kgのローラを用いて圧着
させた。この状態で、粘着シートを、耐酸性雨塗装鋼板
と共に、室温(23℃、50RH%)下で2週間放置し
てエージングした。それから、保護フィルムを300m
m/minの速度で引っ張って、粘着シートを耐酸性雨
塗装鋼板から剥がして180度ピール試験を実施した。
また、この粘着シートを、50℃及び95%RH(相対
湿度)の湿熱老化条件下で2週間放置した後にも180
度ピール試験を実施した。さらに、耐酸性雨塗装鋼板の
代わりにメラミン・アルキッド塗装鋼板を用いて180
度ピール試験を測定した。表1に、上記で測定された1
80度ピール試験測定結果をそれぞれ示す。
【0032】
【表1】
【0033】(3)破断強度測定 粘着シートの破断強度測定は、0.5mmの厚さをもっ
た各粘着シートを用いてつぎのように行った。まず、粘
着シートを室温(23℃、50RH%)下で2週間放置
してエージングした後、5mmの幅及び40mmの長さ
に裁断した。それから、粘着シートの両面から支持フィ
ルムを剥がし、それから、500mm/minの速度で
の破断点引張強度を測定した。また、粘着シートを、5
0℃及び95%RH(相対湿度)の湿熱老化条件下で2
週間放置した後にも上記と同様に破断点引張強度を測定
した。表2に、上記で測定された破断強度測定結果をそ
れぞれ示す。
【0034】
【表2】
【0035】表1によれば、実施例1の粘着シートは、
上述の室温(23℃、50RH%)下及び湿熱老化条件
下のエージングを問わず、耐酸性雨塗装鋼板に対し、メ
ラミン・アルキッド塗装鋼板に対するのと同様又はそれ
以上の接着力を有していることが明らかになった。ま
た、湿熱老化条件のエージング後でも、耐酸性雨塗装鋼
板に対し、接着力の低下は認められない。それに対し、
比較例1の粘着シートは、メラミン・アルキッド塗装鋼
板及び耐酸性雨塗装鋼板のいずれに対しても、湿熱老化
後に接着力の低下が認められる。
【0036】さらに、表2によると、実施例1の粘着シ
ートは、室温(23℃、50RH%)下及び湿熱老化条
件下のエージングを問わず、一定の破断強度を示し、所
望の凝集力を維持していることが認められる。それに対
して、比較例2の粘着シートは、室温(23℃、50R
H%)下のエージング後には一定の破断強度を示し所望
の凝集力を維持しているものの、湿熱老化条件下のエー
ジング後には、所望の破断強度の約半分までその破断強
度を低下させていることが分かった。
【0037】したがって、本発明による実施例1の粘着
シートは耐湿性に優れて、上述のエージングの前後で、
所望の破断強度とメラミン・アルキッド塗装鋼板のみな
らず耐酸性雨塗装鋼板に対する所望の接着力とを維持す
ることができることが分かった。
【0038】
【発明の効果】本発明の粘着剤は、メラミン樹脂を殆ど
含まないか又は全く含まない耐酸性塗料の塗膜に対する
粘着性に優れかつ耐湿性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による両面粘着シートの1態様の断面図
を示す。
【図2】本発明による支持体付き片面粘着シートの1態
様の断面図を示す。
【図3】粘着シートの接着力測定における試験片の斜視
図を示す。
【符号の説明】
1…両面粘着シート 2…支持体付き片面粘着シート 3…粘着剤 4…剥離フィルム 5…支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 BA02 CA05 CA06 CC02 DB02 EA05 FA01 FA08 4J040 DF041 DF051 GA22 JA09 KA11 KA13 LA06 LA07 NA16 PA23 4J100 AL03P AL04P AL05P AL08Q BC66Q CA04 FA03 JA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が4〜12のアルキル基を有する
    第1(メタ)アクリル酸エステルと、環状イミド基を有
    する第2(メタ)アクリル酸エステルと、を含む重合性
    組成物を重合して得られた粘着剤。
  2. 【請求項2】 前記第2(メタ)アクリル酸エステルは
    下記式(I)から(V): 【化1】 (上式中、lは2から3までの整数であり、mは1から
    3までの整数である。R1,R2及びR3はH又はCH
    3であって、1分子中のR1,R2及びR3はそれぞれ
    同一でも異なってもよい。R4からR7はH又はCn
    2n+1(nは1から6までの整数)であって、1分子中の
    R4からR7はそれぞれ同一でも異なってもよい。)か
    らなる群より選択された少なくとも1つのイミド(メ
    タ)アクリレートであることを特徴とする、請求項1記
    載の粘着剤。
  3. 【請求項3】 前記重合性組成物中には、前記第1(メ
    タ)アクリル酸エステル及び前記第2(メタ)アクリル
    酸エステルが、それぞれ、50〜98質量%及び2〜5
    0質量%含まれていることを特徴とする、請求項1記載
    の粘着剤。
  4. 【請求項4】 前記重合性組成物には、前記第1(メ
    タ)アクリル酸エステル及び前記第2(メタ)アクリル
    酸エステルに対する重合開始剤がさらに含まれているこ
    とを特徴とする、請求項1記載の粘着剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の粘着
    剤を含む粘着剤層を備えた粘着シート。
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