JP2002192865A - 玩具用カード - Google Patents
玩具用カードInfo
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Abstract
安価に形成し、さらには金属光沢層領域を任意の形状に
パターン形成した玩具用カードおよびその製造方法を提
供する。 【解決手段】 基材の少なくとも片面に高輝度コーティ
ング剤を塗布または印刷することによって、アルミニウ
ム蒸着膜と同等の輝度を持つ金属光沢層領域を形成した
玩具用カード、および高輝度コーティング剤を塗布また
は印刷することによって金属光沢層領域を設ける玩具用
カードの製造方法。
Description
輝度コーティング剤を塗布または印刷することによって
形成された金属光沢層領域を有する玩具用カードおよび
その製造方法に関する。
ツ選手、あるいはアイドル歌手などをデザインしたカー
ド、トランプなど、遊戯を目的とした玩具用カードにも
意匠性向上が求められている。意匠性を高めるためにカ
ード全面にメタリック感のある金属光沢層を設けること
が行われている。これらの目的で使用される金属光沢層
を設ける一般的な方法には、メタリック塗装剤あるいは
メタリックインキを塗布または印刷する方法、および金
属蒸着を行う方法がある。前者の塗布あるいは印刷法で
は、簡便かつ安価に金属光沢層領域を形成することがで
きるが、リーフ状アルミニウム微粒子、パール顔料、ブ
ロンズパウダー等を分散させたメタリック塗装剤やメタ
リックインキ等を使用する従来の方法では、艶消しの金
属光沢しか得ることができなかった。
属光沢が得られる半面、工程が複雑になり生産性が低
く、また専用の装置を必要とするため、製造コストも高
価なものとなっていた。また全面ではなく、部分的に金
属光沢層領域を設けるためには、マスクとして所望の形
状の水溶性プライマー層を設け、アルミニウム蒸着後該
水溶性プライマー層と共にアルミニウム蒸着層を流水で
除去する方法や、耐薬品性プライマーあるいはインキで
マスクし、水酸化ナトリウム水溶液,フッ化水素酸等で
アルミニウム蒸着層を除去する方法を用いることによ
り、任意の位置に所望の形状の金属光沢を有するアルミ
ニウム蒸着パターンを形成するというさらに複雑な工程
を必要とした。
光沢層領域を簡便かつ安価に形成し、さらには金属光沢
層領域を任意の形状にパターン形成した玩具用カードお
よびその製造方法を提供することにある。
なくとも片面に高輝度コーティング剤を塗布または印刷
することによって、アルミニウム蒸着膜と同等の輝度を
持つ金属光沢層領域を形成できることを見いだし、上記
課題を解決した。すなわち本発明は、基材の少なくとも
片面に、高輝度コーティング剤を塗布または印刷するこ
とによって形成された金属光沢層領域を有する玩具用カ
ードを提供する。また、基材の少なくとも片面に、高輝
度コーティング剤を塗布または印刷して金属光沢層領域
を形成する玩具用カードの製造方法を提供する。以下
に、本発明の玩具用カードおよびその製造方法を詳細に
説明する。
片、結着樹脂、添加剤、および溶剤からなる。通常メタ
リックコーティング剤には金属粉が使用されるが、金属
薄膜細片を使用した場合は、該コーティング剤を塗布し
た際に金属薄膜細片が被塗物表面に対して平行方向に配
向する結果、従来の金属粉では得られない高輝度の鏡面
状金属光沢が得られる。
銅、真鍮、チタン、クロム、ニッケル、ニッケルクロ
ム、ステンレス等を使用することができる。金属を薄膜
にする方法としては、アルミニウムのように融点の低い
金属の場合は蒸着、アルミニウム、金、銀、銅など展性
を有する場合は箔、融点が高く展性も持たない金属の場
合は、スパッタリング等を挙げることができる。金属薄
膜の厚さは、0.01〜0.1μmが好ましく、さらに
好ましくは0.03〜0.08μmである。コーティン
グ剤中に分散させる金属薄膜細片の面方向の大きさは、
5〜25μmが好ましく、さらに好ましくは10〜15
μmである。大きさが5μm未満の場合は、塗膜の輝度
が不十分となり、25μmを超えると金属薄膜細片が配
向しにくくなるので輝度が低下する。また高輝度コーテ
ィング剤を、グラビア方式あるいはスクリーン印刷方式
で塗布する場合は、版の目詰まりの原因となる。
を例として説明する。金属を蒸着する支持体フィルムに
は、ポリオレフィンフィルムやポリエステルフィルムな
どを使用することができる。まず支持体フィルム上に塗
布によって剥離層を設けた後、剥離層上に所定の厚さに
なるよう金属を蒸着する。蒸着膜面には、酸化を防ぐた
めトップコート層を塗布する。剥離層およびトップコー
ト層形成用のコーティング剤は同一のものを使用するこ
とができる。
る樹脂は、特に限定されない。具体的にはたとえば、セ
ルロース誘導体、アクリル樹脂、ビニル系樹脂、ポリア
ミド、ポリエステル、EVA樹脂、塩素化ポリプロピレ
ン、塩素化EVA樹脂、石油系樹脂等を挙げることがで
きる。また溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香
族系炭化水素、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪
族または脂環式炭化水素、酢酸エチル、酢酸プロピル等
のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類、エチレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の
アルキレングリコールモノアルキルエーテル等を使用す
ることができる。
ップコート層を溶解する溶剤中に浸積して撹拌し、金属
蒸着膜を支持体フィルムから剥離した後、さらに撹拌し
て金属薄膜細片の大きさを約150μmとし、濾別、乾
燥する。溶剤は、剥離層あるいはトップコート層に使用
する樹脂を溶解するものであること以外に、特に限定は
ない。金属薄膜をスパッタリングで作成した場合も、上
記と同様の方法で金属薄膜細片とすることができる。金
属箔を用いる場合は、溶剤中でそのまま攪拌機で所定の
大きさに粉砕すればよい。
における分散性を高めるために表面処理するのが好まし
い。表面処理剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、
パルミチン酸等の有機脂肪酸、メチルシリルイソシアネ
ート、ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピ
オネート、セルロースアセテートブチレート、エチルセ
ルロース等のセルロース誘導体が挙げられ、公知慣用の
方法で金属薄膜細片表面に吸着させる。
ンキ、あるいはスクリーンインキ等に通常使われている
ものを使用することができる。具体的にはたとえば、
(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リウレタン、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、
ロジン変性マレイン酸樹脂、石油系樹脂、ポリスチレ
ン、スチレン−マレイン酸樹脂、セラック、アルキッド
樹脂等を挙げることができる。
来の塗料、グラビアインキ、フレキソインキ、あるいは
スクリーンインキ等に使用されている各種添加剤を使用
することができる。このような添加剤としては、着色用
顔料、染料、ワックス、可塑剤、レベリング剤、界面活
性剤、分散剤、消泡剤、キレート化剤等を挙げることが
できる。
従来の塗料、グラビアインキ、フレキソインキ、あるい
はスクリーンインキ等に使われている公知慣用の溶剤を
使用することができる。具体的にはたとえば、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系炭化水素、n−ヘキサン、シ
クロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素、酢酸エ
チル、酢酸プロピル等のエステル類、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類、エチレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキ
ルエーテル等を挙げることができる。
には、ロールミル、ボールミル、ビーズミル、あるいは
サンドミル等を使用して練肉することにより、顔料その
他添加剤をサブミクロンまで微粒子化する。しかし、本
発明の高輝度コーティング剤においては、金属光沢を発
現させるために配合する金属薄膜細片は5〜25μmの
大きさを必要とし、上記練肉を行った場合は金属薄膜細
片が微粒子化してしまい、金属光沢が極端に低下する。
したがって、本発明においては練肉は行わず、単に上記
配合原料を混合してコーティング剤とする。そのために
は、分散性を向上させる目的で、前記したように金属薄
膜細片を表面処理しておくことが好ましい。
少なくとも片面に、高輝度コーティング剤を塗布または
印刷することによって形成された金属光沢層領域を有す
る、アニメキャラクター、プロスポーツ選手、あるいは
アイドル歌手などをデザインしたカード、トランプなど
の玩具用カードである。カラー印刷と、高輝度コーティ
ング剤の塗布または印刷の順番は、どちらが先でも構わ
ない。グラビア印刷機の多色機を使用すれば、両者を同
時に印刷することもできる。本発明の玩具用カードの基
材には公知慣用の基材を使用することができる。具体的
には、コート紙、アート紙等の紙類、合成紙、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなどのプラスチックフィ
ルム、あるいはこれらをラミネートしたフィルム等であ
る。本発明の玩具用カードの最表層には、必要に応じて
透明の保護コーティング剤を塗布したり、透明保護フィ
ルム等をラミネートしてもよい。
蒸着層に換えて、高輝度コーティング剤を塗布または印
刷して形成する。従来の金属蒸着法では設備が大がかり
になってしまうような大面積の金属光沢層領域の形成
を、塗布あるいは印刷という高速で大量生産でき、かつ
安価な方法で行うことができる。
方式としては、ロールコート、グラビアコート、カーテ
ンコート、スプレーコート、ダイコート等、通常の塗装
方式、およびグラビア印刷、フレキソ印刷、あるいはス
クリーン印刷等の印刷方式を使用することができる。印
刷方式によるコーティングでは版を使用するところか
ら、全面塗布ばかりではなく任意の位置に、任意のパタ
ーンの金属光沢層領域を形成した玩具用カードを作成す
ることができる。また、グラビア印刷の場合は、金属光
沢層の金属光沢度に連続階調をもたせグラデーションを
作成することもできる。このため本発明の玩具用カード
は、従来にない金属光沢層の意匠デザインが可能とな
る。
ング剤の溶剤が、その下地となる層を溶解したり、逆に
金属光沢層領域自体がその上に塗布または印刷される層
の溶剤に溶解される場合などは、必要に応じてアンカー
層を設ける。アンカー層を形成するアンカー剤として
は、公知慣用の尿素類、メラミン系、ベンゾグアナミン
系の熱硬化型アンカー剤、またはアクリル系、ポリエス
テル系、セルロース系、ビニル系のウレタン硬化型アン
カー剤、またはアクリル系、ポリエステル系、セルロー
ス系、ビニル系の熱可塑型アンカー剤を使用することが
できる。
る場合、接着剤としては公知慣用のものを使用すること
ができる。具体的には例えば、ポリエチレン系、ポリプ
ロピレン系、塩化ビニール系などの感熱性接着剤やポリ
エステル系、ポリエーテル系主剤とイソシアネート系硬
化剤を組み合わせた2液型接着剤等が挙げられる。接着
剤の塗布方法もまた、公知慣用の方法が利用できる。例
えばロールコート、グラビアコート、カーテンコート、
スプレーコート、ダイコート等、通常の塗装方式が挙げ
られる。
に説明する。なお、特に断らない限り、部および%はそ
れぞれ質量部および質量%を表す。
ミニウム薄膜細片 ニトロセルロース(HIG7)を、酢酸エチル:イソプ
ロピルアルコール=6:4の混合溶剤に溶解して6%溶
液とした。該溶液を、スクリーン線数175線/イン
チ、セル深度25μmのグラビア版でポリエステルフィ
ルム上に塗布して剥離層を形成した。十分乾燥した後、
剥離層上に厚さが0.04μmとなるようにアルミニウ
ムを蒸着し、蒸着膜面に、剥離層に使用したものと同じ
ニトロセルロース溶液を、剥離層の場合と同じ条件で塗
布し、トップコート層を形成した。上記蒸着フィルム
を、酢酸エチル:イソプロピルアルコール=6:4の混
合溶剤中に浸積してポリエステルフィルムからアルミニ
ウム蒸着膜を剥離したのち、大きさが約150μmとな
るよう攪拌機でアルミニウム蒸着膜を粉砕し、アルミニ
ウム薄膜細片を調製した。
ース溶液5部を加えた。 ニトロセルロース(HIG1/4) 25% 酢酸エチル:イソプロピルアルコール=6:4混合溶剤 75% 上記混合物を、温度を35℃以下に保ちながら、ターボ
ミキサーを使用して、アルミニウム薄膜細片の大きさが
10〜15μmになるまで攪拌し、アルミニウム薄膜細
片スラリーを調製した。
さ70μmのポリエステルフィルム(東洋紡績(株)製
「E5102」)の片面に、グラビア印刷版を使用して
高輝度コーティング剤を部分印刷し、部分金属光沢層領
域を形成した。さらにグラビア印刷版を使用して各種カ
ラーインキ(大日本インキ化学工業(株)製「ファイン
ラップNTV型インキ」)を印刷し、特定の位置に、特
定のパターンの金属光沢層領域を形成した部分メタリッ
クのキャラクターカード用基材を得た。次いで、基材の
金属光沢層領域側にポリエステル−イソシアネート系2
液型接着剤(大日本インキ化学工業(株)製 主剤:
「LX703A」/硬化剤:「KP−90」主剤:硬化
剤=15:1混合液)をグラビアコートにて、乾燥後の
膜厚が固形分で4g/m2となるように塗布し、厚さ5
00μmのポリエチレンテレフタレートシート上にドラ
イラミネートさせることで部分メタリックのキャラクタ
ーカードを得た。
しか得られなかった金属光沢層領域を、高輝度コーティ
ング剤を塗布または印刷することで形成可能とした。そ
の結果、蒸着をする場合に必要となる窓抜き加工を必要
とせず、安価に高速でかつ大量に生産ができるようにな
った。さらに印刷版を使用することで、金属光沢層領域
を任意の場所に階調で形状することができ、意匠デザイ
ンの自由度が格段に上げた玩具用カードを作成できる。
Claims (5)
- 【請求項1】 基材の少なくとも片面に、高輝度コーテ
ィング剤を塗布または印刷することによって形成された
金属光沢層領域を有することを特徴とする玩具用カー
ド。 - 【請求項2】 前記高輝度コーティング剤が、結着樹脂
および金属薄膜細片を含有することを特徴とする請求項
1に記載の玩具用カード。 - 【請求項3】 前記金属薄膜細片が、有機脂肪酸、メチ
ルシリルイソシアネート、またはセルロース誘導体で表
面処理されていることを特徴とする請求項1または2の
いずれかに記載の玩具用カード。 - 【請求項4】 金属光沢層領域が任意の形状にパターン
形成されていることを特徴とする請求項1から3のいず
れかに記載の玩具用カード。 - 【請求項5】 基材の少なくとも片面に、高輝度コーテ
ィング剤を塗布または印刷することによって金属光沢層
領域を形成することを特徴とする玩具用カードの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000394475A JP2002192865A (ja) | 2000-12-26 | 2000-12-26 | 玩具用カード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000394475A JP2002192865A (ja) | 2000-12-26 | 2000-12-26 | 玩具用カード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002192865A true JP2002192865A (ja) | 2002-07-10 |
Family
ID=18860102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000394475A Pending JP2002192865A (ja) | 2000-12-26 | 2000-12-26 | 玩具用カード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002192865A (ja) |
-
2000
- 2000-12-26 JP JP2000394475A patent/JP2002192865A/ja active Pending
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