JP2002190278A - 反射式放電灯 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無駄に照射している光を有効な方向に向け
て、効率の高い、省エネルギーの放電灯を提供する。 【解決手段】 一端に口金部６を設けた外管１内に発光
部２を内蔵した放電灯において、発光部２の口金６側に
反射板７を設けた反射式放電灯。反射板７は、放電灯の
製造過程において外管１に発光部２を挿入するときには
外管１の口部を通過するようにすぼみ、外管１の口部を
通過したあとで、外管１内で板状または傘状に開く構造
とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、室内灯や街路灯に
使用される放電灯に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の室内、屋外に使用されているＨＩ
Ｄ（高輝度放電灯）電球は、無指向性に照射しているも
のが多く、天井や空を照射している光はエネルギーの無
駄であり、光公害ともなっている。この光を有効な方向
に向ければ、たとえば街路灯であれば路面の照度を明る
くすることができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の反射式の照明
は、灯体そのものに反射機能を設けたもの、電球外管内
面にアルミニウム蒸着のミラー加工を施したものなどが
ある。しかし前者はコストが高く、既設の照明を改善す
るには灯体そのものを取り替えなければならない。また
後者の構造は、ミラー加工する位置が曲面であり、かつ
電球上部口金方向には反射加工ができないため配光パタ
ーンを均一にすることが難しく、反射効率も悪い。そこ
で本発明が解決しようとする課題は、無駄に照射してい
る光を有効な方向に向けて、効率の高い、省エネルギー
の放電灯を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、一端に口金部を設けた外管内に発光部を
内蔵した放電灯において、前記発光部の口金側に反射板
を設けたことを特徴とする。この反射式放電灯におい
て、反射板を、放電灯の製造過程において外管に発光部
を挿入するときには外管の口部を通過するようにすぼ
み、外管の口部を通過したあとで、外管内で板状または
傘状に開く構造とすることができる。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図１は本発明の実施例を示すものであり、
図中１は外管、２は外管１の内部に、ステー３に取り付
けられた発光管固定体８で支持されたメタルハライド発
光管、４，５は発光管３の電極に口金６からの電気を接
続する電線である。本実施例では、発光管２の上部に、
反射板７をステー３に固定した絶縁台９で支持して取り
付けている。

【０００６】図２は、所定の広さの反射板７を取り付け
た発光管２付きステー３を、外管１の封入口から挿入す
ることができる例を示すものである。外管１の封入口
は、発光管２とステー３が通る程度の内径で製造される
ため、反射板７が平板のままでは封入口から挿入するこ
とができない。そこで、図２（ａ）に示すように反射板
７を、絶縁台９から花びら状に分割して形成し、外管１
の封入口を通過するときは図２（ｂ）に示すようにすぼ
んだ状態となるようにし、封入口を通過したあとは、元
の図２（ａ）に示すように平たい板状または傘状になる
ようにする。図２（ｃ）は反射板８が外管１の封入口を
通過している状態を示すものである。このようにして、
従来の製造工程で反射板７を外管１内に組み込むことが
できる。以上の構成の放電灯において、発光管２から発
した光は、水平及び下方には直接放射するが、上方向の
光は反射板７で反射されて、反射光として下方に向か
う。従って、街路灯や屋内灯など、主に下方を照らす照
明として、効率の高い光源となる。

【０００７】なお、反射板７は、平温では小さく、発光
時の熱で広がるように設計した形状記憶合金を用いるこ
とにより、製造工程時に反射板７を外管の内部に支障な
く挿入することができ、発光時には外管の内部で広がる
ようにすることができる。さらに、漁船に使用する集魚
灯に使用すると、空を照らす無駄な光を抑えて、集魚の
目的にかなう高効率の集魚灯を提供することができる。
また、目的や照度に応じて反射板の径や形状（円板状、
傘状のほか、例えばお椀形）、上下位置を変えるだけで
指向角度を容易に設定することができる。

【０００８】

【発明の効果】上述したように、本発明によれば下記の
効果を奏する。 （１）発光部の口金側に反射板を設けた構造としたこと
により、水平、下方向の照度を上げることができ、空を
照らすような無駄を解消して高効率で省エネルギーの放
電灯を提供することができる。 （２）反射板は外管に内蔵されるので、口金や外管の形
状、寸法には影響しないため、既設の照明にも電球を取
り替えるだけで効率のよい指向性照明に改良することが
できる。 （３）反射板の取り付け上下位置、反射板の径や形状を
変えるだけで指向角度を容易に設定することができ、コ
ストも安く製作することができる。 （４）高輝度（ＨＩＤ）水中灯において、耐水圧の構造
上、専用灯具を必要とするが、従来の水中灯では、上部
の灯具側に放射する光は水中照度に寄与していない。こ
れに対し、本発明のように水中灯電球管内の発光管上部
に反射板を設けることにより、水平、下方向の照度を上
げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例を示す断面図である。

【図２】 本発明における反射板の好適な挿入例を示す
説明図である。

【符号の説明】 １ 外管、２ 発光管、３ ステー、４，５ 電線、６
口金、７ 反射板、８発光管固定体、９ 絶縁台

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端に口金部を設けた外管内に発光部を
   内蔵した放電灯において、前記発光部の口金側に反射板
   を設けたことを特徴とする反射式放電灯。
2. 【請求項２】 反射板を、放電灯の製造過程において外
   管に発光部を挿入するときには外管の口部を通過するよ
   うにすぼみ、外管の口部を通過したあとで、外管内で板
   状または傘状に開く構造とした請求項１記載の反射式放
   電灯。