JP4151788B2

JP4151788B2 - 片口金ランプ用照明器具

Info

Publication number: JP4151788B2
Application number: JP2003205152A
Authority: JP
Inventors: 健治中村
Original assignee: 株式会社省電舎
Priority date: 2003-07-31
Filing date: 2003-07-31
Publication date: 2008-09-17
Anticipated expiration: 2023-07-31
Also published as: US20050057927A1; CN1580629A; JP2005050625A; US7153003B2

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、口金プラグを本体の片方に有する蛍光ランプ等の片口金式の発光手段を装着して照明を行う片口金ランプ用照明器具に関するもので、より具体的には複数の発光手段を本体に配列する装着性と、装着した発光手段が照射する発光ビームの拡散性，演出性の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
よく知られているように、スポーツ施設や商業施設（店舗）など比較的に規模が大きい空間の照明には、ＨＩＤランプ（高輝度放電灯）を利用することが多い。このＨＩＤランプは、水銀原子による発光作用を可視光域で行う動作のため、ランプ１灯あたりの光束が大きい特徴があって好まれている。
【０００３】
しかし、ＨＩＤランプは、高温で発光させる特性のために、通電してから明るさが安定するまで時間がかかる。さらに、一旦消灯した後に再び点灯するにも温度を戻す必要があって直ぐには点灯できない等の特性上の欠点も多く、他の発光手段に置き換えたいという要求がある。
【０００４】
そこで本出願人は、例えば特許文献１に示したような照明器具を提案している。この照明器具は、いわゆる蛍光灯である蛍光ランプを発光手段とする。そして、その本体に、水銀ランプ用の口金ソケットに嵌め合う口金プラグを設けるとともに、反対面には複数の口金ソケットを配列し、それら口金ソケットに蛍光ランプを装着して照明を行う構成になっている。蛍光ランプは、ねじ込み式の口金プラグを本体の片方に有する片口金式のものであって、蛍光作用による発光により電力消費が格段に少ないため省エネルギーの面で改善が行える。
【０００５】
【特許文献１】
特開２０００−１６４０２７号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
片口金式の蛍光ランプにあっては、電球ランプとの置き換え互換性のために口金プラグは一般的なＥ２６口金を採用することが多い。そして、発光性能や装飾性等の要求から長さ，太さ等のサイズや形状などが相違する各種のものが製造されている。
【０００７】
このため、照明器具の側でもそれらサイズ，形状が相違する各種の蛍光ランプに対応したい要求がある。ところが、上記公報に示されたものでは、複数の口金ソケットが接近した配列であるため、例えば丸形，太径の蛍光ランプでは隣接する口金ソケットの間で装着領域がクロスオーバしてしまい、干渉して装着できない問題がある。
【０００８】
本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題を解決し、サイズ，形状が相違する各種の片口金ランプを互いに干渉することなく装着でき、発光の照射を良好に得られて汎用性が高い片口金ランプ用照明器具を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係る片口金ランプ用照明器具は、口金プラグを本体の片方に有する蛍光ランプ等の片口金式の発光手段を装着して照明を行う片口金ランプ用照明器具であって、天井など設備場所に配置してある給電側の口金ソケットに嵌め合って電力の供給を受ける受電プラグと、当該受電プラグと一体に連なる本体とを備える。そして、前記本体には前記受電プラグとの対面に口金ソケットを複数設け、それら口金ソケットは、前記受電プラグの軸線に対して外向きに広がる傾き角度に設定した。そして、前記受電プラグの中心に孔部を設けるとともに、前記本体の対応位置にナット部を設け、前記孔部から連結ボルトを通して前記ナット部に締め合わせる構成とし、前記連結ボルト及び前記ナット部は導電性部材から形成して、前記ナット部と前記口金ソケットの一方電極との間に電気配線を施してなり、前記受電プラグの側から前記連結ボルトを締め込むことで組み立てが完了するとともにその連結ボルトが電極配線の一方側になり、配線が完了するように構成した。
【００１０】
そして、前記受電プラグと前記本体との間に当該区間を延長する延長部を設けるとよい。
【００１１】
本発明では、口金ソケットの取り付けには、受電プラグの軸線に対して外向きに広がる傾き角度を設定するので、隣接する口金ソケットの間で装着領域を互いに広く確保できる。このため、片口金ランプが、例えば丸形や太径のものでも、互いに干渉することなく各口金ソケットに装着できる。
【００１２】
また、受電プラグと本体との間に当該区間を延長する延長部を設けるので長さ調節が行え、装着場所にある既設のランプシェード（リフレクター）に対して適宜な長さで取り付けることができる。また、受電プラグの側から連結ボルトを締め込むことで組み立てが完了し、その連結ボルトが電極配線の一方側になる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明の第１の実施の形態を示している。本実施の形態において、片口金ランプ用照明器具は、受電プラグ１，延長管２，本体３及び複数の口金ソケット４…などを備えている。そして、蛍光ランプ５等の片口金式の発光手段を口金ソケット４に装着して照明を行う構成になっている。なお、図１には各部を分離させて示している。
【００１４】
受電プラグ１は、ねじ込み式の口金プラグになっていて、天井など設備場所に配置してある給電側の口金ソケットに嵌め合って電力の供給を受ける。この受電プラグ１は、例えばＥ３９と呼ばれる仕様の口金プラグに形成する。Ｅ３９口金は、ＨＩＤランプなどに適用することが多い。したがって、受電プラグ１をＥ３９口金に形成することにより、既設のＨＩＤランプに換えて当該照明器具をそのまま装着でき、置き換えが行える。
【００１５】
本体３は、ベース部３０に連結部３１が嵌め合う２ピースになっている。そして、連結部３１の中央に設けた孔部３２に、延長管２あるいは受電プラグ１が嵌め合い、後述する連結ボルト６を締め込むことで受電プラグ１の側と一体にする。
【００１６】
また、ベース部３０には受電プラグ１との対面に、複数の口金ソケット４…を配列する。そして、それら口金ソケット４の取り付けに、受電プラグ１の軸線に対して外向きに広がる傾き角度を設定する。
【００１７】
口金ソケット４は、例えばＥ２６と呼ばれる仕様のねじ込み式の口金ソケットに形成する。これは発光手段として蛍光ランプを装着するためであって、蛍光ランプはＥ２６口金のものが広く普及していることによる。すなわち、蛍光ランプ５はガラス管の内壁に塗布した蛍光物質を発光させるいわゆる蛍光灯であり、ねじ込み式の口金プラグを本体の片方に有し、電球ランプとの置き換えが行える片口金ランプになっている。
【００１８】
延長管２は筒体になっていて長さを適宜に設定する。つまり、延長管２は、受電プラグ１と本体３との間を延長する延長部になっており、長さを変えた複数を用意して適宜に選択し、そして交換する。
【００１９】
また、受電プラグ１には、中心に孔部１１を設けるとともに、ベース部３０の対応位置にナット部７を設ける。そして、孔部１１から連結ボルト６を通し、その連結ボルト６の先端のネジ部を、ナット部７に締め合わせる。連結ボルト６及びナット部７は、導電性部材から形成する。さらに、ナット部７には、図２に示すように導電板材４１，４２を接続して口金ソケット４の中心電極と電気的に導通させる。この口金ソケット４の周囲電極には、導電板材４３，４４を接続し、これら導電板材４３，４４に受電プラグ１の周囲電極から延びる電線１０を結線する。
【００２０】
このように、口金ソケット４の取り付けには受電プラグ１の軸線に対して外向きに広がる傾き角度を設定するので、隣接する口金ソケット４の間で装着領域を互いに広く確保できる。したがって、蛍光ランプ５が、図３に示すように丸形，太径のものでも干渉なく装着できる。その結果、サイズ，形状が相違する各種の片口金ランプを取り付けに干渉なく装着でき、照明器具としての対応範囲が広がり汎用性が高い。
【００２１】
また、複数の蛍光ランプ５が、外向きに広がった傾き姿勢で取り付くので、上側つまり受電プラグ１の側にも発光を照射でき、発光を広い範囲に拡散できて広範囲の照明が行える。そして、蛍光ランプ５が外向きの傾き姿勢となるので、見た目にも発光の照射が広範囲であるというイメージを与えることができ、光照射の広がりを演出できる。
【００２２】
ところで、照明設備にはランプシェードを備えたものがあり、そうした設備にも本発明に係る照明器具を好ましく適用できる。すなわち、図４（ａ）〜（ｃ）は、ランプシェードに対する調整例を示す側面図である。同図に示すように、延長管２を適宜に交換する調整が行える。
【００２３】
つまり、本発明に係る照明器具にあっては、図４（ａ）に示すように、所定長さの延長管２を使用して組み立てたものをランプシェード９９側の口金ソケット９８にセットすることができる。あるいは図４（ｂ）に示すように、長さを延長した延長管２を使用して組み立てたものをランプシェード９９側の口金ソケット９８にセットすることもよい。またさらに図４（ｃ）に示すように、受電プラグ１を連結部３１に直に嵌め合わせて延長管２は使用しない構成で組み立てたものをランプシェード９９側の口金ソケット９８にセットすることもよい。
【００２４】
このように、受電プラグ１と連結部３１との間に当該区間を延長する延長部（延長管２）を設けるので、長さを変えた複数の延長管２を用意し、選択的に交換することにより長さ調節が行える。したがって、既設のランプシェード９９に対して適宜な長さで取り付けることができる。そして、蛍光ランプ５の位置が変わるので、ランプシェード９９による反射を、反射光が所定に収束するように設定したり、広く拡散するように設定するなど適宜に変更でき、最適化させた反射が行える。
【００２５】
また、既設の設備には給電側の口金ソケットが例えば天井面から奥まった位置にあるような配置もあるが、そのような配置であっても延長部を長さ調節することで対応でき、当該照明器具を取り付けることができる。
【００２６】
そして、照明器具としては取り付け長さを変えた各種を用意する必要があるが、本実施の形態では、延長部として長さを変えた複数の延長管２を用意すればよいのでコスト面で有利になる。
【００２７】
また、受電プラグ１の側から連結ボルト６を締め込むことで組み立てが完了し、その連結ボルト６が電極配線の一方側になっているので、組み立て並びに配線処理が簡単に行える。
【００２８】
なお、本発明にあっては、上述した第１の実施の形態の構成に限定されないことは言うまでもなく、例えば受電プラグ１，延長管２，連結部３１，ベース部３０は、それぞれ接合部分にねじ条を設けて互いをねじ合わせる組み立て構造にしてもよい。あるいはワンタッチで嵌め合う機構を接合部分に設け、対応位置に電気接点を配置してワンタッチに嵌め合わせするとともに電気配線の接続も同時に得るような組み立て構造にすることもよい。
【００２９】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る片口金ランプ用照明器具では、口金ソケットの取り付けには受電プラグの軸線に対して外向きに広がる傾き角度を設定するので、隣接する口金ソケットの間で装着領域を互いに広く確保できる。このため、片口金ランプが、例えば丸形，太径のものでも干渉することなく装着できる。その結果、サイズ，形状が相違する各種の片口金ランプを取り付けに干渉なく装着でき、照明器具としての対応範囲が広がり汎用性が高い。
【００３０】
また、複数の片口金ランプが外向きに広がる傾き姿勢で取り付くので、上側つまり受電プラグの側にも発光を照射でき、発光を広い範囲に拡散できて広範囲の照明が行える。そして、片口金ランプが外向きの傾き姿勢となるので、見た目にも発光の照射が広範囲であるというイメージを与えることができ、光照射の広がりを演出できる。
【００３１】
また、受電プラグと本体との間に当該区間を延長する延長部を設けるので長さ調節が行えて、装着場所にある既設のランプシェードに対して適宜な長さで取り付けることができる。このとき、片口金ランプの位置が変わるのでランプシェードによる反射を、反射光が所定に収束するように設定したりあるいは広く拡散するように設定するなど適宜に変更でき、最適化させた反射が行える。
また、受電プラグの側から連結ボルトを締め込むことで組み立てが完了し、その連結ボルトが電極配線の一方側になるので、組み立てが簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施の形態を示す片口金ランプ用照明器具の側面図である。
【図２】本体の内部における電気配線を示す平面図である。
【図３】蛍光ランプの装着例を示す側面図である。
【図４】（ａ）〜（ｃ）はランプシェードに対する調整例を示す側面図である。
【符号の説明】
１受電プラグ
２延長管
３本体
４口金ソケット
５蛍光ランプ
６連結ボルト
７ナット部
１０電線
１１孔部
３０ベース部
３１連結部
３２孔部
４１，４２，４３，４４導電板材

Claims

口金プラグを本体の片方に有する蛍光ランプ等の片口金式の発光手段を装着して照明を行う片口金ランプ用照明器具であって、
天井などの設備場所に配置してある給電側の口金ソケットに嵌め合って電力の供給を受ける受電プラグと、
当該受電プラグと一体に連なる本体とを備え、
前記本体には前記受電プラグとの対面に口金ソケットを複数設け、
それら口金ソケットは、前記受電プラグの軸線に対して外向きに広がる傾き角度に設定され、
かつ、前記受電プラグの中心に孔部を設けるとともに、前記本体の対応位置にナット部を設け、前記孔部から連結ボルトを通して前記ナット部に締め合わせる構成とし、
前記連結ボルト及び前記ナット部は導電性部材から形成して、前記ナット部と前記口金ソケットの一方電極との間に電気配線を施してなり、前記受電プラグの側から前記連結ボルトを締め込むことで組み立てが完了するとともにその連結ボルトが電極配線の一方側になり、配線が完了するように構成したことを特徴とする片口金ランプ用照明器具。
前記受電プラグと前記本体との間に当該区間を延長する延長部を設けることを特徴とする請求項１に記載の片口金ランプ用照明器具。