JP2002189315A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JP2002189315A JP2000388571A JP2000388571A JP2002189315A JP 2002189315 A JP2002189315 A JP 2002189315A JP 2000388571 A JP2000388571 A JP 2000388571A JP 2000388571 A JP2000388571 A JP 2000388571A JP 2002189315 A JP2002189315 A JP 2002189315A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高温高湿環境下において、初期から、また放
置後においても高画像濃度が得られ、加えて転写効率の
良いトナーが得られるトナーの製造方法を提供する。 【解決手段】 粗粉砕物を粉砕手段で微粉砕して微粉砕
物を得、得られた微粉砕物から重量平均粒径4乃至12
μmのトナーを製造するトナーの製造方法において、該
粉砕手段は機械式粉砕機であり、固定子310と、中心
回転軸に取り付けられた回転子314を有し、該固定子
は該回転子を内包しており、該固定子の表面と該回転子
の表面とは所定の間隙を有するように回転子は配置され
て粉砕ゾーンを形成しており、粉砕ゾーンにおいて、該
回転子の回転に伴って粗粉砕物が微粉砕され、該回転子
及び固定子は、特定の波形形状の凸部と、凸部と凸部の
間に凹部を有し、該回転子及び固定子の少なくとも一方
が有する凹部が底部に平坦面を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法による
画像形成に用いられる結着樹脂から形成されるトナーを
製造する装置及びその装置を利用してトナーを製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法、静電写真法及び静電印刷法
の如き画像形成方法では、静電荷像を現像するためのト
ナーが使用される。
【0003】一般にトナーの製造方法としては、被転写
材に定着させるための結着樹脂、トナーとしての色味を
出させる各種着色剤、粒子に電荷を付与させるための荷
電制御剤を原料とし、或いは特開昭54−42141号
公報及び特開昭55−18656号公報に示される様な
所謂一成分現像法においては、これらに加えてトナー自
身に搬送性等を付与するための各種磁性材料が用いら
れ、更に必要に応じて、例えば、離型剤及び流動性付与
剤等の他の添加剤を加えて乾式混合し、しかる後、ロー
ルミル、エクストルーダー等の汎用混練装置にて溶融混
練し、冷却固化した後、混練物をジェット気流式粉砕
機、機械衝突式粉砕機等の各種粉砕装置により微細化
し、得られた粗粉砕物を各種風力分級機に導入して分級
を行うことにより、トナーとして必要な粒径に揃えられ
た分級品を得、更に、必要に応じて流動化剤や滑剤等を
外添し乾式混合して、画像形成に供するトナーとしてい
る。また、二成分現像方法に用いるトナーの場合には、
各種磁性キャリアと上記トナーとを混ぜ合わせた後、画
像形成に供される。
【0004】粉砕手段としては、各種粉砕装置が用いら
れるが、その中でも結着樹脂を主とするトナー粗砕物の
粉砕には、図10に示す如きジェット気流を用いたジェ
ット気流式粉砕機、特に衝突式気流粉砕機が用いられて
いる。
【0005】ジェット気流の如き高圧気体を用いた衝突
式気流粉砕機は、ジェット気流で粉体原料を搬送し、加
速管の出口より噴射し、粉体原料を加速管の出口の開口
面に対向して設けた衝突部材の衝突面に衝突させて、そ
の衝撃力により粉体原料を粉砕している。
【0006】例えば、図10に示す衝突式気流粉砕機で
は、高圧気体供給ノズル161を接続した加速管162
の出口163に対向して衝突部材164を設け、加速管
162に供給した高圧気体により、加速管162の中途
に連通させた粉体原料供給口165から加速管162内
に粉体原料を吸引し、粉体原料を高圧気体とともに噴出
して衝突部材164の衝突面166に衝突させ、その衝
撃によって粉砕し、粉砕物を粉砕物排出口167より排
出させている。
【0007】しかしながら、上記の衝突式気流粉砕機
は、粉体原料を高圧気体とともに噴出して衝突部材の衝
突面に衝突させ、その衝撃によって粉砕するという構成
のため、小粒径のトナーを生産するためには多量のエア
ーを必要とする。そのため電力消費が極めて多く、エネ
ルギーコストという面において問題を抱えている。
【0008】特に近年、環境問題への対応から、装置の
省エネルギー化が求められている。
【0009】そこで、従来の衝突式気流粉砕機に代わ
り、多量のエアーを必要せず、電力消費の少ない機械式
粉砕機が着目されている。
【0010】例えば、図1に示す機械式粉砕機では、少
なくとも中心回転軸に取り付けられた回転体である回転
子と、該回転子表面と一定間隔を保持して回転子の周囲
に配置されている固定子とを有し、且つ該間隔を保持す
ることによって形成される環状空間が気密状態となるよ
うに構成されている。
【0011】このような機械式粉砕機は、従来の衝突式
気流粉砕機のように多量なエアーを使用する必要がない
ため、電力消費が少なく、近年求められている装置の省
エネルギー化に対応できる。また、機械式粉砕機により
粉砕されたトナーは、機械的衝撃力によりその形状は丸
みを帯びるので、クリーナーレスや廃トナー量削減とい
った環境問題にも対応できる。
【0012】しかしながら、近年、複写機やプリンター
等の高画質化・高精細化に伴い、トナーとしてのトナー
に要求される性能も一段と厳しくなり、トナーの粒子径
は小さくなり、トナーの粒度分布としては、粗大な粒子
が含有されず且つ超微粉体の少ないシャープなもの及び
高いレベルでの環境安定性の要求に伴い、トナー表面状
態が高精度にコントロールされたものが更に要求される
様になってきている。
【0013】そのため、従来の機械式粉砕機の回転子及
び固定子の形状、例えば図6乃至図8に示すような態様
をした形状のものを用いるだけでは、上記の要求に応え
ることは非常に難しく、回転子及び固定子の表面材質や
表面形状に留意し、トナーの表面状態を高精度にコント
ロールすることが必要となってきている。
【0014】また、機械式粉砕機においても、粒度分布
のシャープな小粒径トナーを、より効率良く製造できる
機械式粉砕機が求められている。具体的には、電子写真
法による画像形成法において、より高精細、高画質を実
現させるための、粒度分布のシャープな小粒径トナー
を、回転子及び固定子の劣化・磨耗が少なく、更に効率
良く製造する方法が待望されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決し、より高精細・高画質なトナーが得られ
るトナーの製造方法を提供することにある。
【0016】即ち、本発明の目的は、粒度分布のシャー
プ化とトナーの表面状態の高精度なコントロールを行う
ことにより、高温高湿環境下において、初期から、また
放置後においても高画像濃度が得られ、加えて転写効率
の良いトナーが得られるトナーの製造方法を提供するこ
とにある。
【0017】更に、本発明の目的は、機械式粉砕機にお
いて回転子及び/又は固定子の凹部分の圧損を小さくす
ることにより、粉砕効率を向上させ、生産効率に優れた
トナーの製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、結着樹脂及び
着色剤を少なくとも含有する混合物を溶融混練し、得ら
れた混練物を冷却し、冷却物を粗粉砕し、粗粉砕物を粉
砕手段で微粉砕して微粉砕物を得、得られた微粉砕物か
ら重量平均粒径4乃至12μmのトナーを製造するトナ
ーの製造方法であり、該粉砕手段は、機械式粉砕機であ
り、該機械式粉砕機は、粗粉砕物を微粉砕するために粉
砕手段内に投入するための粉体投入口と、固定子と、少
なくとも中心回転軸に取り付けられた回転子と微粉砕さ
れた粉体を粉砕手段から排出するための粉体排出口とを
少なくとも有し、該固定子は該回転子を内包しており、
該固定子の表面と該回転子の表面とは所定の間隙を有す
るように回転子は配置されて粉砕ゾーンを形成してお
り、粉砕ゾーンにおいて、該回転子の回転に伴って粗粉
砕物が微粉砕され、該回転子及び該固定子は、いずれも
波形形状の複数の凸部と、該凸部と該凸部との間に形成
される凹部とを有し、該回転子及び該固定子の少なくと
も一方が有する該凹部が底部に平坦面を有し、該回転子
の凹部底面から立ち上がる凸部の回転子回転方向後方側
の斜面を回転子第1斜面とし、該回転子第1斜面は、回
転軸中心と該回転子第1斜面の立ち上がりの箇所(A)
とを結んだ線を基準線として、マイナス側に10°以上
80°未満の傾斜角(α1)を有し、且つ、該固定子の
凹部底面から立ち上がる凸部の回転子回転方向前方側の
斜面を固定子第1斜面とし、該固定子第1斜面は、回転
軸中心と該固定子第1斜面の立ち上がりの箇所(A’)
とを結んだ線を基準線として、プラス側に10°以上8
0°未満の傾斜角(β1)を有し、該回転子及び/又は
固定子の粉砕面の表面粗さが下記条件 Ra<2.0μm [式中、Raは中心線平均粗さを示す。]を満足し、該
機械式粉砕機で粉砕されたトナーは、該トナーのBET
法によって測定された単位体積あたりの比表面積Sb
(m2/cm3)と、トナーを真球と仮定した際の重量平
均径から算出した単位体積あたりの比表面積St(m2
/cm3)の関係が下記条件 Sb/St<1.8 を満足していることを特徴とするトナーの製造方法に関
する。
【0019】本発明者らは、上記した従来技術の課題を
解決すべく鋭意検討の結果、機械式粉砕機内の回転子及
び固定子の粉砕面の表面粗さと、該機械式粉砕機で粉砕
されたトナーの表面状態の間に関連があることを知見し
て、また、機械式粉砕機内の該回転子及び該固定子にお
いて、該回転子及び該固定子は、いずれも波形形状の複
数の凸部と、該凸部と該凸部との間に形成される凹部と
を有し、該回転子及び該固定子の少なくとも一方が有す
る凹部が底部に平坦面を有する形状とすることにより、
粉砕効率を向上させ、粒度分布のシャープな小粒径トナ
ーを得ることが可能となることを知見して本発明に至っ
た。
【0020】即ち、機械式粉砕機において、粉砕処理室
内で高速回転する表面に多数の溝が設けられている回転
子と、表面に多数の溝が設けられている固定子の粉砕面
の表面粗さを、適切な状態に制御して機械式粉砕機を運
転することにより、トナーの表面形状を任意にコントロ
ールでき、高温高湿環境下でも初期から良好な現像性、
転写性、ならびに安定した帯電性を有する、長寿命なト
ナーが得られ、更には、初期から、また放置後において
高画像濃度の得られるトナーが得られ,多数枚の耐久に
優れているトナーが得られることを知見して本発明に至
った。
【0021】即ち、機械式粉砕機において、粉砕処理室
内で高速回転する表面に多数の溝が設けられている回転
子と、表面に多数の溝が設けられている固定子の両方或
いはどちらか一方を、凸部の形状を波形形状とし、凹部
の形状がその底部において、平坦面を有する形状とする
ことにより、回転子及び/又は固定子の凹部の断面積を
広げることができ、この部分での圧損を小さくできるの
で、従来の機械式粉砕機に比べ、より効率の良い粉砕が
できることを知見して本発明に至った。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を更に詳細に説明する。
【0023】先ず、本発明で使用する少なくとも結着樹
脂及び着色剤を含むトナー粒子の原材料について説明す
る。
【0024】〔ワックス〕本発明に用いられるワックス
には、従来より離型剤として知られている種々のワック
ス成分を用いることができ、次のようなものがある。例
えば炭化水素系ワックスとしては、低分子量ポリエチレ
ン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合
物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワ
ックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュ
ワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス等がある。
【0025】官能基を有するワックスとしては、酸化ポ
リエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの
酸化物;または、それらのブロック共重合物;キャンデ
リラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう
の如き植物系ワックス;みつろう、ラノリン、鯨ろうの
如き動物系ワックス;オゾケライト、セレシン、ペトロ
ラクタムの如き鉱物系ワックス;モンタン酸エステルワ
ックス、カスターワックスの如き脂肪族エステルを主成
分とするワックス類:脱酸カルナバワックスの如き脂肪
族エステルを一部または全部を脱酸化したものが挙げら
れる。
【0026】更に、パルミチン酸、ステアリン酸、モン
タン酸、または更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アル
キルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸;ブラシジン
酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂
肪酸;ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、
ベヘニルアルコール、カウナビルアルコール、セリルア
ルコール、メリシルアルコール、または更に長鎖のアル
キル基を有するアルキルアルコールの如き飽和アルコー
ル;ソルビトールの如き多価アルコール;リノール酸ア
ミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪
族アミド;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレン
ビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和
脂肪族ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘ
キサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレ
イルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン
酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビ
スステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフ
タル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド;ステアリン酸
カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一
般に金属石けんといわれているもの);ベヘニン酸モノ
グリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステ
ル化物;植物性油脂を水素添加することによって得られ
るヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物等が挙
げられる。
【0027】ビニルモノマーでグラフトされたワックス
としては、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアク
リル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させ
たワックスがある。
【0028】好ましく用いられるワックスとしては、オ
レフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン;
高分子量ポリオレフィン重合時に得られる低分子量副生
成物を精製したポリオレフィン;低圧下でチーグラー触
媒、メタロセン触媒の如き触媒を用いて重合したポリオ
レフィン;放射線、電磁波または光を利用して重合した
ポリオレフィン;パラフィンワックス、マイクロクリス
タリンワックス、フィッシャートロプシュワックス;ジ
ントール法、ヒドロコール法、アーゲ法等により合成さ
れる合成炭化水素ワックス;炭素数一個の化合物をモノ
マーとする合成ワックス;水酸基、カルボキシル基また
はエステル基の如き官能基を有する炭化水素系ワック
ス;炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワ
ックスとの混合物;これらのワックスを母体としてスチ
レン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレ
ート、無水マレイン酸の如きビニルモノマーでグラフト
変性したワックスが挙げられる。
【0029】また、これらのワックスを、プレス発汗
法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法
または融液晶析法を用いて分子量分布をシャープにした
ものや低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、
低分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも
好ましく用いられる。
【0030】〔樹脂〕本発明に用いられる結着樹脂とし
ては、従来より結着樹脂として知られている種々の樹脂
化合物を使用することができ、例えば、ビニル系樹脂、
フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エ
ポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テ
ルペン樹脂、クマロインデン樹脂、石油系樹脂等が挙げ
られる。中でもビニル系樹脂とポリエステル系樹脂が帯
電性や定着性の点で好ましい。
【0031】ビニル系樹脂としては、例えばスチレン;
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチレ
ンスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチ
レン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン誘導体;
エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如き
エチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエンの如き不
飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビ
ニル、沸化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニ
ルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、
メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエ
チルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボ
ン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル
酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエ
ーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、
ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの
如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニル
カルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロ
リドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類:
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ドの如きアクリル酸またはメタクリル酸誘導体;α,β
−不飽和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類;アク
リル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロト
ン酸、ケイヒ酸、ビニル酢酸、イソクロトン酸、アンゲ
リカ酸等のアクリル酸及びそのα−またはβ−アルキル
誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、アルケ
ニルコハク酸、イタコン酸、メサコン酸、ジメチルマレ
イン酸、ジメチルフマル酸等の不飽和ジカルボン酸及び
そのモノエステル誘導体または無水物等のビニル系モノ
マーを用いた重合体が挙げられる。上記ビニル系樹脂で
は、前述したようなビニル系モノマーが単独または二つ
以上で用いられる。これらの中でもスチレン系共重合
体、スチレン−アクリル系共重合体となるようなモノマ
ーの組み合わせが好ましい。
【0032】また、本発明に用いられる結着樹脂は、必
要に応じて以下に例示するような架橋性モノマーで架橋
された重合体または共重合体であってもよい。
【0033】前記架橋性モノマーとしては、架橋可能な
二以上の不飽和結合を有するモノマーを用いることがで
きる。このような架橋性モノマーとしては、以下に示す
ような種々のモノマーが従来より知られており、本発明
のトナーに好適に用いることができる。
【0034】前記架橋性モノマーには、芳香族ジビニル
化合物として例えば、ジビニルべンゼン、ジビニルナフ
タレンが挙げられ;アルキル鎖で結ばれたジアクリレー
ト化合物として例えば、エチレングリコールジアクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペン
タンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレート
の代えたものが挙げられ;エーテル結合を含むアルキル
鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例え
ば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジ
アクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアク
リレート、ジプロピレングリコールジアクリレート及び
以上の化合物のアクリレートをメタクリレートの代えた
ものが挙げられ;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で
結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、ポリオ
キシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン
(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
バンジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートを
メタクリレートの代えたものが挙げられ;ポリエステル
型ジアクリレート類として例えば、商品名MANDA
(日本化薬)等が挙げられる。
【0035】多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、トリメチロールエタントリア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリ
ゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレー
トをメタクリレートの代えたもの;トリアリルシアヌレ
ート、トリアリルトリメリテート等が挙げられる。
【0036】本発明に用いられる結着樹脂としては、以
下に示すポリエステル樹脂も好ましい。ポリエステル樹
脂は、全成分中45〜55mol%がアルコール成分で
あり、55〜45mol%が酸成分であることが好まし
い。
【0037】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘ
キサンジオール、水素化ビスフェノールA、下記(B)
式で表されるビスフェノール誘導体;
【0038】
【化1】 (式中、Rはエチレンまたはプロピレン基を示し、x及
びyはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均
値は2〜10である。)(C)式で示されるジオール
類;
【0039】
【化2】
【0040】またはグリセリン、ソルビット、ソルビタ
ン等の多価アルコール類等が挙げられる。
【0041】また、酸成分としてはカルボン酸が好まし
くは例示することができ、二価のカルボン酸としてはフ
タル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の
如きべンゼンジカルボン酸類またはその無水物;コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアル
キルジカルボン酸類またはその無水物;フマル酸、マレ
イン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカル
ボン酸またはその無水物等が挙げられ、また、3価以上
のカルボン酸としてはトリメリット酸、ピロメリット
酸、べンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等が
挙げられる。
【0042】特に好ましいポリエステル樹脂のアルコー
ル成分としては前記(B)式で示されるビスフェノール
誘導体であり、酸成分としては、フタル酸、テレフタル
酸、イソフタル酸またはその無水物、コハク酸、n−ド
デセニルコハク酸またはその無水物、フマル酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸の如きジカルボン酸類;トリメリ
ット酸またはその無水物のトリカルボン酸類が挙げられ
る。これらの酸成分及びアルコール成分から得られたポ
リエステル樹脂を結着樹脂として使用した熱ローラ定着
用トナーとして定着性が良好で、耐オフセット性に優れ
ているからである。
【0043】〔磁性体〕本発明のトナーを磁性トナーと
して用いる場合、磁性トナーに含まれる磁性材料として
は、通常使用されている磁性体であれば特に限定されな
いが、例えばマグネタイト、マグヘマイト、フェライト
の如き酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;F
e、Co、Niのような金属、または、これらの金属と
Al、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、S
b、Be、Bi、Cd、Ca、Mn、Se、Ti、W、
Vのような金属との合金、及びこれらの混合物等が挙げ
られる。
【0044】具体的には、磁性材料としては、四三酸化
鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄
イットリウム(Y3Fe512)、酸化鉄カドミウム(C
dFe24)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe
512)、酸化鉄銅(CuFe24)、酸化鉄鉛(Pb
Fe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe24)、酸化
鉄ニオジム(NdFe23)、酸化鉄バリウム(BaF
1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe24)、酸
化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバル
ト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が挙げられる。上
述した磁性材料を単独でまたは二種以上組み合わせて使
用する。特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄またはγ−
三二酸化鉄の微粉末である。
【0045】これらの強磁性体は平均粒径が0.05〜
2μmで、795.8kA/m印加での磁気特性が抗磁
力1.6〜12.0kA/m、飽和磁化50〜200A
2/kg(好ましくは50〜100Am2/kg)、残
留磁化2〜20Am2/kgのものが、本発明の画像形
成方法、特に電子写真画像形成方法に用いる上で好まし
い。
【0046】更に、これらの磁性体は、結着樹脂100
質量部に対して、60〜200質量部、さらに好ましく
は80〜150質量部含有させることが好ましい。
【0047】〔着色剤〕前述したように本発明のトナー
では磁性体を着色剤として用いても良いが、その他の着
色剤として非磁性の着色剤等も用いることができる。こ
のような非磁性の着色剤としては、任意の適当な顔料ま
たは染料が挙げられる。例えば顔料としては、カーボン
ブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナ
フトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレー
キ、べンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレン
ブルー等がある。これらは結着樹脂100質量部に対し
0.1〜20質量部、好ましくは1〜10質量部の添加
量が良い。また、同様に染料が用いられ、結着樹脂10
0質量部に対し0.1〜20質量部、好ましくは0.3
〜10質量部の添加量が良い。
【0048】本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤
として、カーボンブラック、磁性体、以下に示すイエロ
ー/マゼンタ/シアン着色剤を用い、黒色に調色された
ものが利用される。
【0049】イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、
アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代
表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピ
グメントイエロー12、13、14、15、17、6
2、74、83、93、94、95、97、109、1
10、111、120、127、128、129、14
7、168、174、176、180、181、191
等が好適に用いられる。
【0050】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キ
ナクドリン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール
化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合
物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8:2、48:3、48:4、57:1、81:1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254が特に好
ましい。
【0051】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染
料レーキ化合物などが利用できる。具体的には、C.
I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:
2、15:3、15:4、60、62、66が特に好適
に利用できる。
【0052】〔荷電制御剤〕本発明のトナーは、その帯
電性を更に安定化させる為に、必要に応じて荷電制御剤
を用いることができる。荷電制御剤は、結着樹脂100
質量部当たり0.1〜10質量部、好ましくは1〜5質
量部使用するのが、トナーの帯電性を制御する上で好ま
しい。
【0053】荷電制御剤としては、従来より知られてい
る種々の荷電制御剤を使用することができるが、例えば
以下のものが挙げられる。
【0054】トナーを負荷電性にする負荷電性制御剤と
して、例えば有機金属錯体またはキレート化合物が有効
である。モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン
酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が挙げ
られる。他には、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族
モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、その無水物、
またはそのエステル類、または、ビスフェノールのフェ
ノール誘導体類等が挙げられる。好ましいものとして
は、モノアゾ金属化合物で、置換基としてアルキル基、
ハロゲン、ニトロ基、カルバモイル基等を有するフェノ
ール、ナフトールから合成されるモノアゾ染料の、C
r、Co、Feの金属策化合物が挙げられる。また芳香
族カルボン酸の金属化合物も好ましく用いられ、アルキ
ル基、ハロゲン、ニトロ基等を有する、ベンゼン、ナフ
タレン、アントラセン、フェナントレンのカルボン酸、
ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸の金属化合物が挙
げられる。
【0055】トナーを正荷電性にする正荷電性制御剤と
しては、ニグロシン、ニグロシン誘導体、トリフェニル
メタン化合物、有機四級アンモニウム塩等が挙げられ
る。例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性
物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ
−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレートなどの四級アンモニウム塩、
及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム
塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及
びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタン
グステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリ
ブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリ
シアン化物、フェロシアン化物など)、高級脂肪酸の金
属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサ
イド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガ
ノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチル
スズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジ
オルガノスズボレート類;これらを単独で或いは2種類
以上組合せて用いることができる。
【0056】〔外添剤〕本発明のトナーは、前述したよ
うに、トナー粒子の他に、トナーの流動性や帯電性等を
調整するための外添剤を含むことが一般的である。この
ような外添剤として、本発明のトナーに流動性向上剤を
添加しても良い。流動性向上剤は、トナー粒子に外添す
ることにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得
るものである。例えば、フッ化ビニリデン微粉末の如き
フッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカの
如き微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミ
ナ、それらをシラン化合物、チタンカップリング剤、シ
リコーンオイルにより表面処理を施した処理微粉末等が
ある。
【0057】疎水化方法としては、微粉体と反応または
物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処理するこ
とによって付与される。
【0058】有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチル
ジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロロシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、メチルトリクロロシラン、アリルジメチルクロロシ
ラン、アリルフェニルジクロロシラン、べンジルジメチ
ルクロロシラン、ブロモメトリジメチルクロロシラン、
α−クロロエチルトリクロロシラン、β−クロロエチル
トリクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラ
ン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリ
ルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビ
ニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、へキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニル
テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラ
メチルジシロキサン及び1分子当たり2〜12個のシロ
キサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ一個宛
のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキ
サン等がある。更に、ジメチルシリコーンオイルの如き
シリコーンオイルが挙げられる。これらは一種または二
種以上の混合物で用いられる。
【0059】本発明で用いられる0.1〜5.0μmの
粒子としては無機微粒子、有機微粒子、及びこれらの混
合物及び複合物が使用可能である。具体的には、チタン
酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、
酸化マグネシウム等の金属酸化物、及び、フッ素樹脂粉
末、樹脂微粒子等が挙げられる。特に帯電特性的にもチ
タン酸ストロンチウム、酸化セリウムが好ましい。
【0060】〔荷電制御剤II〕本発明のトナーは荷電
制御剤を含有することが好ましい。
【0061】トナーを負荷電性に制御するものとして下
記化合物が挙げられる。
【0062】有機金属錯体、キレート化合物が有効であ
り、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳
香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸の
金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカ
ルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属
塩、無水物、エステル類、ビスフェノールのフェノール
誘導体類が挙げられる。
【0063】中でも、下記式(1)で表されるアゾ系金
属錯体が好ましい。
【0064】
【化3】 〔式中、Mは配位中心金属を表し、Sc,Ti,V,C
r,Co,Ni,MnまたはFe等が挙げられる。Ar
はアリール基であり、フェニル基、ナフチル基の如きア
リール基であり、置換基を有してもよい。この場合の置
換基としては、ニトロ基、ハロゲン基、カルボキシル
基、アニリド基及び炭素数1〜18のアルキル基、炭素
数1〜18のアルコキシ基がある。X,X’,Y及び
Y’は−O−,−CO−,−NH−,−NR−(Rは炭
素数1〜4のアルキル基)である。C+はカウンターイ
オンを示し、水素、ナトリウム、カリウム、アンモニウ
ム、脂肪族アンモニウム或いはそれらの混合イオンを示
す。〕
【0065】特に中心金属としてはFeまたはCrが好
ましく、置換基としてはハロゲン、アルキル基またはア
ニリド基が好ましく、カウンターイオンとしては水素、
アルカリ金属、アンモニウムまたは脂肪族アンモニウム
が好ましい。カウンターイオンの異なる錯塩の混合物も
好ましく用いられる。
【0066】下記式(2)に示した塩基性有機金属錯体
も負帯電性を与える荷電制御剤として好ましい。
【0067】
【化4】
【0068】トナーを正荷電性に制御するものとして下
記の化合物がある。
【0069】ニグロシン及び脂肪酸金属塩等によるニグ
ロシン変成物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−
ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチル
アンモニウムテトラフルオロボレートなどの四級アンモ
ニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩の
如きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニル
メタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤として
は、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタン
グステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食
子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など);高
級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチ
ルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドの
如きジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレー
ト、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボ
レートの如きジオルガノスズボレート類;グアニジン化
合物;イミダゾール化合物が挙げられる。これらを単独
で或いは2種類以上組み合わせて用いることができる。
【0070】これらの中でも、トリフェニルメタン化合
物、カウンターイオンがハロゲンでない四級アンモニウ
ム塩が好ましく用いられる。下記式(3)
【0071】
【化5】 〔式中R1はHまたはCH3を示し、R2及びR3は置換ま
たは未置換のアルキル基(好ましくは、C1〜C4)を示
す。〕で表されるモノマーの単重合体;前述したスチレ
ン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの如き
重合性モノマーとの共重合体を正荷電性制御剤として用
いることができる。この場合、この単重合体及び共重合
体は荷電制御剤としての機能と、結着樹脂(の全部また
は一部)としての機能を有する。
【0072】特に下記式(4)で表される化合物が本発
明のトナー正荷電性制御剤として好ましい。
【0073】
【化6】 〔式中、R1,R2,R3,R4,R5及びR6は、各々互い
に同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換もしく
は未置換のアルキル基または、置換もしくは未置換のア
リール基を表す。R7,R8及びR9は、各々互いに同一
でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルコキシ基を表す。A-は、硫酸イオン、
硝酸イオン、ほう酸イオン、りん酸イオン、水酸イオ
ン、有機硫酸イオン、有機スルホン酸イオン、有機りん
酸イオン、カルボン酸イオン、有機ほう酸イオン、テト
ラフルオロボレートの如き陰イオンを示す。〕
【0074】電荷制御剤をトナーに含有させる方法とし
ては、トナー粒子内部に添加する方法と外添する方法が
ある。これらの電荷制御剤の使用量としては、結着樹脂
の種類、他の添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製
造方法によって決定されるもので、一義的に限定される
ものではないが、好ましくは結着樹脂100質量部に対
して0.1〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質
量部の範囲で用いられる。
【0075】次に、上記に挙げたようなトナー粒子の形
成材料及び外添剤等を用いて、本発明のトナーの製造方
法でトナーを製造する手順について説明する。まず、原
料混合工程では、トナー内添剤として、少なくとも樹
脂、着色剤を所定量秤量して配合し、混合する。混合装
置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサ
ー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェル
ミキサー、ナウターミキサー等がある。
【0076】次に、上記で配合し、混合したトナー原料
を溶融混練して、樹脂類を溶融し、その中に着色剤等を
分散させる。その溶融混練工程では、例えば、加圧ニー
ダー、バンバリィミキサー等のバッチ式練り機や、連続
式の練り機を用いることができる。近年では、連続生産
できる等の優位性から、1軸または2軸押出機が主流と
なっており、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出
機、東芝機械社製TEM型2軸押出機、ケイ・シー・ケ
イ社製2軸押出機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出機、
ブス社製コ・ニーダー等が一般的に使用される。更に、
トナー原料を溶融混練することによって得られる着色樹
脂組成物は、溶融混練後、2本ロール等で圧延され、水
冷等で冷却する冷却工程を経て冷却される。
【0077】上記で得られた着色樹脂組成物の冷却物
は、次いで、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。
粉砕工程では、まず、クラッシャー、ハンマーミル、フ
ェザーミル等で粗粉砕され、更に、機械式粉砕機で微粉
砕される。粉砕工程では、このように段階的に所定のト
ナー粒度まで粉砕される。更に、粉砕後、慣性分級方式
のエルボージェット、遠心力分級方式のミクロプレック
ス、DSセパレーター等の分級機を用い、トナーを分級
して平均粒子径4〜12μmのトナーを得る。この中
で、分級機として、多分割気流式分級機が特に好まし
い。
【0078】好ましい多分割気流式分級機の一例とし
て、図9(断面図)に示す形式の装置を一具体例として
例示し説明する。
【0079】図9において、側壁22及びGブロック2
3は分級室の一部を形成し、分級エッジブロック24及
び25は分級エッジ17及び18を具備している。Gブ
ロック23は左右に設置位置をスライドさせることが可
能である。また、分級エッジ17及び18は、軸17a
及び18aを中心にして、回動可能であり、分級エッジ
を回動して分級エッジ先端位置を変えることができる。
各分級エッジブロック24及び25は左右に設置位置を
スライドさせることが可能であり、それにともなってそ
れぞれのナイフエッジ型の分級エッジ17及び18も左
右にスライドする。この分級エッジ17及び18によ
り、分級室32の分級域30は3分画されている。
【0080】原料粉体を導入するための原料供給口40
を原料供給ノズル16の最後端部に有し、該原料供給ノ
ズル16の後端部に高圧エアー供給ノズル41と原料粉
体導入ノズル42とを有し且つ分級室32に開口部を有
する原料供給ノズル16を側壁22の右側に設け、該原
料供給ノズル16の下部接線の延長方向に対して長楕円
弧を描く様にコアンダブロック26が設置されている。
分級室32の左部ブロック27は、分級室32の右側方
向にナイフエッジ型の入気エッジ19を具備し、更に分
級室32の左側には分級室32に開口する入気管14及
び15を設けてある。
【0081】分級エッジ17,18、Gブロック23及
び入気エッジ19の位置は、被分級処理原料であるトナ
ーの種類及び所望の粒径により調整される。
【0082】また、分級室32の上面にはそれぞれの分
画域に対応させて、分級室内に開口する排出口11,1
2及び13を有し、排出口11,12及び13にはパイ
プの如き連通手段が接続されており、それぞれにバルブ
手段のごとき開閉手段を設けてよい。
【0083】原料供給ノズル16は直角筒部と角錘筒部
とからなり、直角筒部の内径と角錘筒部の最も狭い箇所
の内径の比を20:1から1:1、好ましくは10:1
から2:1に設定すると、良好な導入速度が得られる。
【0084】以上のように構成してなる多分割分級域で
の分級操作は、例えば次のようにして行なう。即ち、排
出口11,12及び13の少なくとも1つを介して分級
室内を減圧し、分級室内に開口部を有する原料供給ノズ
ル16中を該減圧によって流動する気流と高圧エアー供
給ノズル41から噴射される圧縮エアーのエゼクター効
果により、好ましくは流速10〜350m/秒の速度で
粉体を原料供給ノズル16を介して分級室に噴出し、分
散する。
【0085】分級室に導入された粉体中の粒子は、コア
ンダブロック26のコアンダ効果による作用と、その際
流入する空気のごとき気体の作用とにより湾曲線を描い
て移動し、それぞれの粒子の粒径及び慣性力の大小に応
じて、大きい粒子(粗粒子)は気流の外側、すなわち分
級エッジ18の外側の第1分画、中間の粒子は分級エッ
ジ18と17の間の第2分画、小さい粒子は分級エッジ
17の内側の第3分画に分級され、分級された大きい粒
子は排出口11より排出され、分級された中間の粒子は
排出口12より排出され、分級された小さい粒子は排出
口13よりそれぞれ排出される。
【0086】上記の粉体の分級において、分級点は、粉
体が分級室32内へ飛び出す位置であるコアンダブロッ
ク26の下端部分に対する分級エッジ17及び18のエ
ッジ先端位置によって主に決定される。さらに、分級点
は分級気流の吸引流量あるいは原料供給ノズル16から
の粉体の噴出速度等の影響を受ける。
【0087】以上説明した多分割気流式分級機は、特に
電子写真法による画像形成法に用いられるトナー又はト
ナー用着色樹脂粉体を分級する場合に有効である。
【0088】更に、図9に示す形式の多分割気流式分級
機では、原料供給ノズル,原料粉体導入ノズル,高圧エ
アー供給ノズルを多分割気流式分級機の上面部に具備
し、該分級エッジを具備する分級エッジブロックが、分
級域の形状を変更できるようにその位置を変更し得るよ
うにしたため、従来の気流式分級装置よりも分級精度を
飛躍的に向上させることができる。
【0089】尚、分級工程で分級されて発生したトナー
粗粉は、再度粉砕工程に戻して粉砕する。また分級工程
で発生した微粉は、トナー原料の配合工程に戻して再利
用してもよい。
【0090】更に、本発明のトナー製造方法において
は、上記のようにして得られたトナー粒子に、少なくと
も平均粒径が50nm以下の無機微粒子を外添剤として
外添する。トナーに外添剤を外添処理する方法として
は、分級されたトナーと公知の各種外添剤を所定量配合
し、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の粉体に
せん断力を与える高速撹拌機を外添機として用いて、撹
拌・混合することが好ましい。この際、外添機内部で発
熱を生じ、凝集物を生成し易くなるので、外添機の容器
部周囲を水で冷却する等の手段で温度調整をする方が好
ましい。
【0091】次に、本発明のトナー粒子の粉砕工程で使
用される機械式粉砕機及び該機械式粉砕機を利用したト
ナーの製造方法について、図面を参照しながら具体的に
説明する。
【0092】図1は、本発明に使用する機械式粉砕機を
組込んだトナー粒子の粉砕装置システムの一例を示し、
図2は図1において高速回転する回転子の斜視図を示
し、図3・4・5は、図1におけるD−D’面での概略
的断面図を示す。
【0093】図1に示す機械式粉砕機では、ケーシング
313、ケーシング313内にあって冷却水を通水でき
るジャケット316、ケーシング313内にあって中心
回転軸312に取り付けられた回転体からなる高速回転
する表面に多数の溝が設けられている回転子314、回
転子314の外周に一定間隔を保持して配置されている
表面に多数の溝が設けられている固定子310、更に、
被処理原料を導入する為の原料投入口311、処理後の
粉体を排出する為の原料排出口302とから構成されて
いる。回転子314と固定子310との間隔部分が粉砕
ゾーンである。
【0094】以上のように構成してなる機械式粉砕機で
は、図1に示した定量供給機315から機械式粉砕機の
原料投入口311へ所定量の粉体原料が投入されると、
粒子は、粉砕処理室内に導入され、該粉砕処理室内で高
速回転する表面に多数の溝が設けられている回転子31
4と、表面に多数の溝が設けられている固定子310と
の間の発生する衝撃と、この背後に生じる多数の超高速
渦流、並びにこれによって発生する高周波の圧力振動に
よって瞬間的に粉砕される。その後、原料排出口302
を通り、排出される。トナー粒子を搬送しているエアー
(空気)は粉砕処理室を経由し、原料排出口302、パ
イプ219、補集サイクロン229、バグフィルター2
22、及び吸引ブロワー224を通って装置システムの
系外に排出される。本発明においては、この様にして、
粉体原料の粉砕が行われるため、微粉及び粗粉を増やす
ことなく所望の粉砕処理を容易に行うことができる。
【0095】このような機械式粉砕としては、例えば、
ホソカワミクロン(株)製粉砕機イノマイザー、川崎重
工業(株)製粉砕機クリプトロン,ターボ工業(株)製
ターボミルなどを挙げることができる。
【0096】本発明の機械式粉砕機の特徴は、図3・4
・5に示す通り、該回転子及び該固定子は、いずれも波
形形状の複数の凸部と、該凸部と該凸部との間に形成さ
れる凹部とを有し、該回転子及び該固定子の少なくとも
一方が有する凹部が底部に平坦面を有する形状とするこ
とを特徴とする。
【0097】本発明のトナーの製造方法において、該回
転子及び該固定子は、いずれも波形形状の複数の凸部
と、該凸部と該凸部との間に形成される凹部とを有し、
該回転子及び該固定子の少なくとも一方が有する凹部が
底部に平坦面を有する形状とすることにより、凹部の断
面積を広げることができ、この部分での圧損を小さくで
きるので、従来の機械式粉砕機に比べ、より効率の良い
粉砕ができることがわかった。
【0098】即ち、従来の機械式粉砕機の回転子/固定
子の粉砕面形状(図6・7・8)に比べ、本発明の回転
子及び/又は固定子の粉砕面形状(図3・4・5)で
は、凹部の形状がその底部において、平坦面を有する形
状とすることにより、全体としては台形形状となるた
め、この部分での圧損を小さくでき、回転子と固定子と
の間に発生する衝撃がより強くなり、粉砕効率が向上す
る。
【0099】即ち、従来の機械式粉砕機で得られる粒度
分布を、より高い粉砕供給量で得ることができ、トナー
生産効率の向上が可能となる。
【0100】また、凹部の底部は、平坦面の両端に曲面
を有していることにより、この部分に発生する渦流が、
従来の機械式粉砕機(図7・8)に比べ、より高速で、
且つ、効率良く発生するため、トナー生産効率の向上が
可能となる。
【0101】また、回転子は、凸部が湾曲面で形成さ
れ、固定子は、凹部の底部が平坦面で形成されているこ
とにより、従来の機械式粉砕機(図6)に比べ、トナー
に対する衝撃力がより強くなるため、効率の良い粉砕が
可能となり、トナー生産効率の向上が可能となる。
【0102】さらに、本発明のトナーの製造方法におい
ては、該回転子及び該固定子は、いずれも波形形状の複
数の凸部と、該凸部と該凸部との間に形成される凹部と
を有し、該回転子及び該固定子の少なくとも一方が有す
る凹部が底部に平坦面を有し、且つ、該回転子の凹部底
面から立ち上がる凸部の回転子回転方向後方側の斜面を
回転子第1斜面とした場合、該回転子第1斜面は、回転
軸中心と該回転子第1斜面の立ち上がりの箇所(A)と
を結んだ線を基準線として、マイナス側に10°以上8
0°未満の傾斜角(α1)を有することが好ましく(更
に好ましくは45°)、且つ、該固定子の凹部底面から
立ち上がる凸部の回転子回転方向前方側の斜面を固定子
第1斜面とした場合、該固定子第1斜面は、回転軸中心
と該固定子第1斜面の立ち上がりの箇所(A’)とを結
んだ線を基準線として、プラス側に10°以上80°未
満の傾斜角(β1)を有することが好ましく(更に好ま
しくは45°)、且つ、該回転子の凹部底面から立ち上
がる凸部の回転子回転方向前方側の斜面を回転子第2斜
面とした場合、該回転子第2斜面は、回転軸中心と該回
転子第2斜面の頂点(C)とを結んだ線を基準線とし
て、プラス側に20°未満の傾斜角(α2)を有するこ
とが好ましく(更に好ましくは10°)、且つ、該固定
子の凹部底面から立ち上がる凸部の回転子回転方向後方
側の斜面を固定子第2斜面とした場合、該固定子第2斜
面は、回転軸中心と該固定子第2斜面の頂点(C’)と
を結んだ線を基準線として、マイナス側に20°未満の
傾斜角(β2)を有することが好ましい(更に好ましく
は10°)。
【0103】さらに、本発明のトナーの製造方法におい
ては、回転軸方向に垂直な面の回転子又は固定子の断面
図(図3・4・5)において、凸部の高さHが1.00
乃至3.00mm(更に好ましくは2.00mm)であ
ることが好ましく、さらに、凹部の底部の平坦面の長さ
Lが0.60乃至2.00mm(更に好ましくは1.4
mm)であることが好ましい。さらに、凸部の高さH
と、凹部の底部の平坦面の長さLとが下記関係 0.25H≦L≦2.5H を満足していることが好ましい。
【0104】さらに、本発明のトナーの製造方法におい
ては、該回転子及び/固定子の凸部上面の長さをL2と
し、凸部該上面と対向している面の長さをL3とした場
合に、L2及びL3が下記条件 L2<L3 を満足していることが好ましい。
【0105】即ち、上記の規定及び関係を満足すること
により、従来の機械式粉砕機で得られる粒度分布を、よ
り高い粉砕供給量で得ることができ、トナー生産効率の
向上が可能となる。
【0106】更に、本発明のトナーの製造方法におい
て、該機械式粉砕機内の回転子及び/又は固定子の粉砕
面表面粗さを適切な状態に制御して機械式粉砕機を運転
すれば、トナーの表面形状を任意にコントロールするこ
とが可能となり、高温高湿環境下でも初期から良好な現
像性、転写性ならびに安定した帯電性を有する長寿命な
トナーが得られ、更には初期から、また放置後におい
て、高画像濃度の得られるトナーが得られ、多数枚の耐
久に優れているトナーが得られることがわかった。
【0107】即ち、本発明者が検討した結果、前記回転
子及び/又は固定子の粉砕面の中心線平均粗さRaを
2.0μm未満(より好ましくは0.5乃至1.8μ
m)、また、最大高さRyを25.0μm未満(より好
ましくは3.0乃至24.8μm)、また、十点平均粗
さRzを20.0μm未満(より好ましくは2.0乃至
19.8μm)とすることが好ましい。回転子及び固定
子の粉砕面の中心線平均粗さRa、最大粗さRy及び十
点平均粗さRzを上記値に規定することにより、トナー
の表面形状を任意にコントロールでき、高温高湿環境下
でも初期から良好な現像性、転写性、並びに安定した帯
電性を有する、長寿命なトナーが得られ、更には、初期
から、また放置後において高画像濃度の得られるトナー
が得られ、多数枚の耐久に優れているトナーを得ること
ができる。
【0108】また、表面粗さの各解析パラメータの値
は、非接触で測定が可能なレーザーフォーカス変位計L
T−8100((株)キーエンス製)及び表面形状計測
ソフトTres−ValleLite(三谷商事(株)
社製)を使用して測定し、測定ポイントをランダムにず
らしてそれぞれ数回測定し、その平均値から求めた。ま
た、この時、基準長さの設定を8mm、カットオフ値の
設定を0.8mm、移動速度の設定を90μm/sec
として測定した。
【0109】尚、表面粗さの解析パラメータの中で、
『中心線平均粗さRa』は、粗さ曲線からその中心線の
方向に基準長さLの部分を抜き取り、その抜き取り部分
の中心線をX軸、縦倍率の方向をZ軸とし、粗さ曲線を
Z=f(x)で表したとき、以下の式で求めることによ
り決定する。
【0110】
【数1】
【0111】また、『最大高さRy』は、粗さ曲線から
その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取
り部分の山頂部と谷底部との間隔を粗さ曲線の縦倍率の
方向に測定することによって決定する。また『十点平均
粗さRz』は、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長
さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から縦倍率
の方向に測定した、最も高い山頂から5番目までの山頂
標高の絶対値の平均値と、最も低い谷底部から5番目ま
での谷底標高の絶対値の平均値との和を求めることによ
って決定する。
【0112】更に、本発明のトナーの製造方法において
は、該機械式粉砕機の回転子及び/又は固定子の粉砕面
に表面処理を施すことにより、回転子及び固定子の粉砕
面の表面粗さを上式の条件に制御でき、高温高湿環境下
でも初期から良好な現像性、転写性、並びに安定した帯
電性を有する長寿命なトナーが得られ、更には初期か
ら、また放置後において、高画像濃度が得られるトナー
が得られ、多数枚の耐久に優れているトナーが得られる
ことが分かった。
【0113】前記表面処理法としては公知の方法が用い
られるが、この中で、本発明者が耐磨耗性も考慮して検
討した結果、母材を適当な温度で適当な時間加熱し、母
材の表面全体に窒素を拡散させ、窒化層を形成させる処
理方法、もしくは、Ni,Crを主成分とする自溶性合
金を母材に肉盛溶接して耐磨耗性を形成させる処理方
法、もしくは、混合触媒を用い、母材に分子間結合度の
高い炭化クロム合金をコーティングした硬質炭化クロム
メッキ処理方法が好ましいことがわかった。
【0114】即ち、回転子及び/又は固定子の粉砕面を
上記の表面処理方法により表面処理することにより、回
転子及び固定子の粉砕面の表面粗さを上式の条件に制御
でき、且つ回転子及び固定子の粉砕面の磨耗が短時間で
発生することなく、長期に渡り安定的にトナーを粉砕す
ることが可能となり、トナー生産効率においても好まし
い。
【0115】更に、本発明のトナーの製造方法において
は、上記表面処理により回転子及び/又は固定子の粉砕
面の耐摩耗性を向上させ、表面粗さを制御した機械式粉
砕機で粉砕し、図9に示す形式の多分割気流式分級機に
より分級したトナーが、該トナーのBET法によって測
定された単位体積あたりの比表面積Sb(m2/cm3
と、トナーを真球と仮定した際の重量平均径から算出し
た単位体積あたりの比表面積St(m2/cm3)の関係
が下記条件 Sb/St<1.8 を満足していることが好ましく、更には、下記条件 25≦Sb/St<1.8 を満足していることことが好ましい。
【0116】即ち、該機械子粉砕機で粉砕し、図9に示
す形式の多分割気流式分級機により分級したトナーのB
ET法によって測定された単位体積あたりの比表面積S
bと、トナーを真球と仮定した際の重量平均径(D4)
から算出した単位体積あたりの比表面積St(St=6
/D4)の関係が、Sb/St<1.8であり、更に
は、1.25≦Sb/St<1.8を満足させることに
より、高温高湿環境下でも初期から良好な現像性、転写
性、並びに安定した帯電性を有する、長寿命なトナーが
得られ、更には、初期から、また放置後において高画像
濃度の得られるトナーが得られ、多数枚の耐久に優れて
いるトナーが得られる。
【0117】尚、比表面積はBET法に従って、比表面
積測定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)を
用いて試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を
用いて比表面積を算出した。
【0118】また、トナーの平均粒径及び粒度分布はコ
ールターカウンターTA−II型あるいはコールターマ
ルチサイザー(コールター社製)等を用い、個数分布,
体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及び
PC9801パーソナルコンピューター(NEC製)を
接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%Na
Cl水溶液を調製する。たとえば、ISOTONR−I
I(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が
使用できる。測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはア
ルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加
え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁し
た電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行な
い前記コールターカウンターTA−II型によりアパー
チャーとして100μmアパーチャーを用いて、2μm
以上のトナーの体積,個数を測定して体積分布と個数分
布とを算出した。それから、本発明に係わる体積分布か
ら求めた体積基準の重量平均粒径(D4)、個数分布か
ら求めた個数基準の長さ平均粒径(D1)を求めた。
【0119】次に、回転子及び/又は固定子の粉砕面を
上記に記した表面処理を施し、回転子及び/又は固定子
の粉砕面の表面粗さを上式の条件に制御した機械式粉砕
機で粉砕原料を粉砕する際には、冷風発生手段319に
より、粉体原料と共に、機械式粉砕機内に冷風を送風す
ることが好ましい。更に、その冷風の温度は、0乃至−
18℃であることが好ましい。更に、機械式粉砕機本体
の機内冷却手段として、機械式粉砕機はジャケット構造
316を有する構造とし、冷却水(好ましくはエチレン
グリコール等の不凍液)を通水することが好ましい。更
に、上記の冷風装置及びジャケット構造により、機械式
粉砕機内の粉体導入口に連通する渦巻室212内の室温
T1を0℃以下、より好ましくは−5〜−15℃、更に
好ましくは−7〜−12℃とすることがトナー生産性と
いう点から好ましい。粉砕機内の渦巻室の室温T1を0
℃以下、より好ましくは−5〜−15℃、更に好ましく
は−7〜−12℃とすることにより、熱によるトナーの
表面変質を抑えることができ、効率良く粉砕原料を粉砕
することができる。粉砕機内の渦巻室の室温T1が0℃
を超えるの場合、粉砕時に熱によるトナーの表面変質や
機内融着を起こしやすいのでトナー生産性という点から
好ましくない。
【0120】また、上記冷風発生手段319で使用する
冷媒としては、地球全体の環境問題という点から代替フ
ロンが好ましい。
【0121】代替フロンとしては、R134a、R40
4A、R407c、R410A、R507A、R717
等が挙げられるが、この中で、省エネルギー性や安全性
という点から、特にR404Aが好ましい。
【0122】尚、冷却水(好ましくはエチレングリコー
ル等の不凍液)は、冷却水供給口317よりジャケット
内部に供給され、冷却水排出口318より排出される。
【0123】また、機械式粉砕機内で生成した微粉砕物
は、機械式粉砕機の後室320を経由して粉体排出口3
02から機外へ排出される。その際、機械式粉砕機の後
室320の室温T2が30乃至60℃であることがトナ
ー生産性という点から好ましい。機械式粉砕機の後室3
20の室温T2を30乃至60℃とすることにより、熱
によるトナーの表面変質を抑えることができ、効率良く
粉砕原料を粉砕することができる。機械式粉砕機の温度
T2が30℃より小さい場合、粉砕されずにショートパ
スを起こしている可能性があり、トナー性能という点か
ら好ましくない。また、60℃より大きい場合、粉砕時
に過粉砕されている可能性があり、熱によるトナーの表
面変質や機内融着を起こしやすいのでトナー生産性とい
う点から好ましくない。
【0124】また、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕する
際に、機械式粉砕機の渦巻室212の室温T1と後室3
20の室温T2の温度差ΔT(T2−T1)を40〜7
0℃とすることが好ましく、より好ましくは42〜67
℃、更に好ましくは45〜65℃とすることがトナー生
産性という点から好ましい。機械式粉砕機の温度T1と
温度T2とのΔTを40〜70℃、より好ましくは42
〜67℃、更に好ましくは45〜65℃とすることによ
り、熱によるトナーの表面変質を抑えることができ、効
率良く粉砕原料を粉砕することができる。機械式粉砕機
の温度T1と温度T2とのΔTが40℃より小さい場
合、粉砕されずにショートパスを起こしている可能性が
あり、トナー性能という点から好ましくない。また、7
0℃より大きい場合、粉砕時に過粉砕されている可能性
があり、熱によるトナーの表面変質や機内融着を起こし
やすいのでトナー生産性という点から好ましくない。
【0125】また、粉砕原料を機械式粉砕機で粉砕する
際に、結着樹脂のガラス点移転(Tg)は、45乃至7
5℃、更には、55乃至65℃が好ましい。また、機械
式粉砕機の渦巻室212の室温T1は、Tgに対して、
0℃以下であり且つTgよりも60乃至75℃低くする
ことがトナー生産性という点から好ましい。機械式粉砕
機の渦巻室212の室温T1を0℃以下であり且つTg
よりも60乃至75℃低くすることにより、熱によるト
ナーの表面変質を抑えることができ、効率良く粉砕原料
を粉砕することができる。また、機械式粉砕機の後室3
20の室温T2は、Tgよりも5乃至30℃、更には、
10乃至20℃低いことが好ましい。機械式粉砕機の後
室320の室温T2をTgよりも5乃至30℃、より好
ましくは10乃至20℃低くすることにより、熱による
トナーの表面変質を抑えることができ、効率良く粉砕原
料を粉砕することができる。
【0126】尚、本発明において、結着樹脂のガラス転
移点Tgは示差熱分析装置(DSC測定装置)、DSC
−7(パーキンエルマー社製)を用い、下記の条件で測
定した。 試料:5〜20mg、好ましくは10mg 温度曲線:昇温I(20℃→180℃、昇温速度10℃/min.) 降温I(180℃→10℃、降温速度10℃/min.) 昇温II(10℃→180℃、昇温速度10℃/min.) 昇温IIで測定されるTgを測定値とする。 測定法:試料をアルミパン中にいれ、リファレンスとして空のアルミパンを用い る。吸熱ピークが出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱 曲線との交点をガラス転移点Tgとした。
【0127】また、回転する回転子314の先端周速と
しては80〜180m/secであることが好ましく、
より好ましくは90〜170m/sec、更に好ましく
は100〜160m/secとすることがトナー生産性
という点から好ましい。回転する回転子314の周速を
80〜180m/sec、より好ましくは90〜170
m/sec、更に好ましくは100〜160m/sec
とすることで、トナーの粉砕不足や過粉砕を抑えること
ができ、効率良く粉砕原料を粉砕することができる。回
転子の周速が80m/secより遅い場合、粉砕されず
にショートパスを起こしやすいのでトナー性能という点
から好ましくない。また、回転子314の周速が180
m/secより速い場合、装置自体の負荷が大きくなる
のと同時に、粉砕時に過粉砕され熱によるトナーの表面
変質や機内融着を起こしやすいのでトナー生産性という
点から好ましくない。
【0128】また、回転子314と固定子310との間
の最小間隔は0.5〜10.0mmであることが好まし
く、より好ましくは1.0〜5.0mm、更に好ましく
は1.0〜3.0mmとすることが好ましい。回転子3
14と固定子310との間の間隔を0.5〜10.0m
m、より好ましくは1.0〜5.0mm、更に好ましく
は1.0〜3.0mmとすることで、トナーの粉砕不足
や過粉砕を抑えることができ、効率良く粉砕原料を粉砕
することができる。回転子314と固定子310との間
の間隔が10.0mmより大きい場合、粉砕されずにシ
ョートパスを起こしやすいのでトナー性能という点から
好ましくない。また回転子314と固定子310との間
の間隔が0.5mmより小さい場合、装置自体の負荷が
大きくなるのと同時に、粉砕時に過粉砕され熱によるト
ナーの表面変質や機内融着を起こしやすいのでトナー生
産性という点から好ましくない。
【0129】
【実施例】次に、本発明の実施例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。
【0130】 [実施例1] ・結着樹脂(スチレン−アクリル酸ブチル−マレイン酸ブチルハーフエステル共 重合体): 100質量部 (Tg62℃、分子量:Mp13000、Mn6400、Mw240000) ・磁性酸化鉄: 90質量部 (平均粒子径0.22μm、795.8kA/m磁場での特性Hc5.1kA/ m、σs85.1Am2/kg、σr5.1Am2/kg) ・モノアゾ金属錯体(負荷電制御剤): 3質量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体: 3質量部 上記の処方の材料を、ヘンシェルミキサー(FM−75
型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度
130℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、池貝
鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却
し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー製
造用粉体原料である粉体原料(粗粉砕物)を得た。
【0131】得られた粉体原料を、図1に示す機械式粉
砕機301(ターボ工業社製ターボミルT250-RS
型を以下のとうり改造した改造機)で微粉砕し、得られ
た微粉砕品を図9に示す多分割気流式分級機1にて分級
した。
【0132】本実施例では、機械式粉砕機301の回転
子314及び固定子310の粉砕面形状を図3に示す形
式のものとし、また、機械式粉砕機301の回転子31
4及び固定子310の粉砕面を硬質炭化クロムメッキ処
理により耐摩耗処理を行い、その表面粗さを、中心線平
均粗さRaを1.1μm、最大高さRyを14.9μ
m、十点平均粗さを10.1μmとし、また、回転子3
14の周速を115m/s、回転子314と固定子31
0の間隙を1.5mmとして、重量平均粒径7.4μm
のトナーを得ることを目標とし、粉砕供給量を調整して
粉砕を行った。
【0133】その結果、粉砕供給量は19.5kg/h
rであり、粉砕効率比は1.3であった。粉砕効率比は
比較例3の供給量を1.0とした時の各条件での供給量
を比として表わした。
【0134】尚、この際、冷風温度は−15℃、機械式
粉砕機内の渦巻室内温度T1は−10℃、後室内温度T
2は47℃、T1とT2のΔTは57℃であった。ま
た、Tg−T1は73℃、Tg−T2は16℃であっ
た。また、上記の機械式粉砕機301で粉砕されて得ら
れた微粉砕品を図9の構成を有する気流式分級機1に供
給量24kg/hrで導入し分級することで、重量平均
粒径が7.3μmのトナーを得た。
【0135】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.25m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.82m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.52であった。これは、機械式粉砕機3
01の回転子314及び固定子310の粉砕面の表面粗
さを適度に制御したためと考えられる。
【0136】このトナー100質量部に対して、ヘキサ
メチルジシラザンとシリコーンオイルで疎水化処理され
た一次粒径12nmの乾式シリカを1.0質量部添加
し、ヘンシェルミキサーにて外添混合して評価用トナー
1とした。
【0137】このトナーを用いて、キヤノン製のLBP
−930改造機に搭載して画出し試験を行ない、以下の
項目でトナーの画像特性を評価した。
【0138】<評価−1> (放置後濃度差)評価用トナーを現像器中に入れ、常温
常湿室(23℃,60%)に一晩(12時間以上)放置
する。1000枚画出し後、画像濃度を測定する。現像
器を取出して、高温高湿室(32.5℃,85%)に一
晩(12時間)放置する。現像器を常温常湿室へ戻した
後、速やかに20枚画出しを行ない前日と同様にして画
像濃度を測定する。前日ラスト画像濃度と一枚目画像濃
度を比較する。評価レベルは1000枚目濃度(前日ラ
スト)と放置後濃度の差で確認する。(値が小さい程良
い)本実施例においては、表2に示したように、濃度差
0.02以下であった。 ○:濃度差0.02以下 ○△:濃度差0.03〜0.05 △:濃度差0.06〜0.10 △×:濃度差0.11〜0.15 ×:濃度差0.16〜0.20 ××:濃度差0.21以上
【0139】<評価−2> (転写率)評価用トナーを現像器中に入れ、高温高湿室
(32.5℃,85%)に一晩(12時間)放置する。
現像器の質量を測定後、現像器を設置し、現像スリーブ
を3分間から回転させた。この時、本体内のクリーナー
部及び廃トナー回収部は事前に一旦取外し、質量を測定
しておく。印字比率6%のテストチャートを用いて、5
00枚画出しを行ない転写率を評価した。本実施例にお
いては、表2に示したように、転写効率は93%となっ
た。
【0140】尚、転写率は以下の計算式で算出した。 転写率={現像器減少量―(クリーナー部増量+廃トナ
ー回収部増量)}/現像器減少量×100
【0141】<評価−3> (初期立ち上がり濃度)高温高湿室(32.5℃,85
%)にて通常の複写機用普通紙(75g/m2)に30
000枚プリントアウトし、プリント開始時(機械立ち
上げ時)と終了時の画像濃度を測定した。次いで、プリ
ント開始時と終了時の濃度差をとり、濃度差が小さいも
のが帯電の立ち上がりが速く、初期立ち上がりの濃度が
高いものとして、以下に示すような評価とした。本実施
例においては、表2に示したように、濃度差0.02以
下であり、初期立ち上がりの濃度は良好であった。 ○:濃度差0.02以下 ○△:濃度差0.03〜0.05 △:濃度差0.06〜0.10 △×:濃度差0.11〜0.15 ×:濃度差0.16〜0.20 ××:濃度差0.21以上
【0142】なお、画像濃度は「マクベス反射濃度計」
(マクベス社製)を用いた。
【0143】[実施例2]機械式粉砕機301の回転子
314及び固定子310の粉砕面の表面粗さ、中心線平
均粗さRaを0.6μm、最大高さRyを3.9μm、
十点平均粗さを2.7μmとした以外は実施例1と同様
にしてトナー2を得た。
【0144】重量平均粒径7.4μmのトナーを得るの
に、粉砕供給量は21kg/hrであり、粉砕効率比は
1.4であった。
【0145】尚、粉体原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は46℃、T1とT
2のΔTは56℃であった。また、Tg−T1は73
℃、Tg−T2は17℃であった。また、分級工程で分
級された中粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.2μ
mであった。
【0146】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.15m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.83m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.39であった。これは、機械式粉砕機3
01の回転子314及び固定子310の粉砕面の表面粗
さを適度に制御したためと考えられる。
【0147】得られたトナーを実施例1と同様に外添混
合処理を行い、評価用トナー2とした。その結果、表2
に示すように、評価1、評価2、評価3共良好な結果が
得られた。
【0148】[実施例3]機械式粉砕機301の回転子
314及び固定子310の粉砕面の表面粗さ、中心線平
均粗さRaを1.6μm、最大高さRyを23.0μ
m、十点平均粗さを18.7μmとした以外は実施例1
と同様にしてトナー3を得た。
【0149】重量平均粒径7.4μmのトナーを得るの
に、粉砕供給量は21kg/hrであり、粉砕効率比は
1.4であった。
【0150】尚、粉体原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は47℃、T1とT
2のΔTは57℃であった。また、Tg−T1は73
℃、Tg−T2は16℃であった。また、分級工程で分
級された中粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.4μ
mであった。
【0151】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.38m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.81m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.70であった。これは、機械式粉砕機3
01の回転子314及び固定子310の粉砕面の表面粗
さを適度に制御したためと考えられる。
【0152】得られたトナーを実施例1と同様に外添混
合処理を行い、評価用トナー3とした。その結果、表2
に示すように、評価1、評価2、評価3共良好な結果が
得られた。
【0153】[実施例4]機械式粉砕機301の回転子
314及び固定子310の粉砕面形状を、図4に示す形
式のものとした以外は実施例1と同様にしてトナー4を
得た。
【0154】重量平均粒径7.4μmのトナーを得るの
に、粉砕供給量は24kg/hrであり、粉砕効率比は
1.6であった。
【0155】尚、粉体原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は55℃、T1とT
2のΔTは65℃であった。また、Tg−T1は73
℃、Tg−T2は8℃であった。また、分級工程で分級
された中粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.3μm
であった。
【0156】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.24m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.82m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.51であった。これは、機械式粉砕機3
01の回転子314及び固定子310の粉砕面の表面粗
さを適度に制御したためと考えられる。
【0157】得られたトナーを実施例1と同様に外添混
合処理を行い、評価用トナー4とした。その結果、表2
に示すように、評価1、評価2、評価3共良好な結果が
得られた。
【0158】[実施例5]機械式粉砕機301の回転子
314及び固定子310の粉砕面形状を、図4に示す形
式のものとした以外は実施例2と同様にしてトナー5を
得た。
【0159】重量平均粒径7.4μmのトナーを得るの
に、粉砕供給量は25.5kg/hrであり、粉砕効率
比は1.7であった。
【0160】尚、粉体原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は54℃、T1とT
2のΔTは64℃であった。また、Tg−T1は73
℃、Tg−T2は9℃であった。また、分級工程で分級
された中粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.2μm
であった。
【0161】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.15m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.83m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.39であった。これは、機械式粉砕機3
01の回転子314及び固定子310の粉砕面の表面粗
さを適度に制御したためと考えられる。
【0162】得られたトナーを実施例1と同様に外添混
合処理を行い、評価用トナー5とした。その結果、表2
に示すように、評価1、評価2、評価3共良好な結果が
得られた。
【0163】[実施例6]機械式粉砕機301の回転子
314及び固定子310の粉砕面形状を、図4に示す形
式のものとした以外は実施例3と同様にしてトナー6を
得た。
【0164】重量平均粒径7.4μmのトナーを得るの
に、粉砕供給量は25.5kg/hrであり、粉砕効率
比は1.7であった。
【0165】尚、粉体原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は55℃、T1とT
2のΔTは65℃であった。また、Tg−T1は73
℃、Tg−T2は8℃であった。また、分級工程で分級
された中粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.4μm
であった。
【0166】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.37m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.81m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.69であった。これは、機械式粉砕機3
01の回転子314及び固定子310の粉砕面の表面粗
さを適度に制御したためと考えられる。
【0167】得られたトナーを実施例1と同様に外添混
合処理を行い、評価用トナー6とした。その結果、表2
に示すように、評価1、評価2、評価3共良好な結果が
得られた。
【0168】[実施例7]機械式粉砕機301の回転子
314及び固定子310の粉砕面形状を、図5に示す形
式のものとした以外は実施例1と同様にしてトナー7を
得た。
【0169】重量平均粒径7.4μmのトナーを得るの
に、粉砕供給量は25.5kg/hrであり、粉砕効率
比は1.7であった。
【0170】尚、粉体原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は33℃、T1とT
2のΔTは43℃であった。また、Tg−T1は73
℃、Tg−T2は30℃であった。また、分級工程で分
級された中粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.3μ
mであった。
【0171】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.24m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.82m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.51であった。これは、機械式粉砕機3
01の回転子314及び固定子310の粉砕面の表面粗
さを適度に制御したためと考えられる。
【0172】得られたトナーを実施例1と同様に外添混
合処理を行い、評価用トナー7とした。その結果、表2
に示すように、評価1、評価2、評価3共良好な結果が
得られた。
【0173】[実施例8]機械式粉砕機301の回転子
314及び固定子310の粉砕面形状を、図5に示す形
式のものとした以外は実施例1と同様にしてトナー8を
得た。重量平均粒径7.4μmのトナーを得るのに、粉
砕供給量は25.5kg/hrであり、粉砕効率比は
1.7であった。
【0174】尚、粉体原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は32℃、T1とT
2のΔTは42℃であった。また、Tg−T1は73
℃、Tg−T2は31℃であった。また、分級工程で分
級された中粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.2μ
mであった。
【0175】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.13m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.83m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.36であった。これは、機械式粉砕機3
01の回転子314及び固定子310の粉砕面の表面粗
さを適度に制御したためと考えられる。
【0176】得られたトナーを実施例1と同様に外添混
合処理を行い、評価用トナー8とした。その結果、表2
に示すように、評価1、評価2、評価3共良好な結果が
得られた。
【0177】[実施例9]機械式粉砕機301の回転子
314及び固定子310の粉砕面形状を、図5に示す形
式のものとした以外は実施例1と同様にしてトナー9を
得た。
【0178】重量平均粒径7.4μmのトナーを得るの
に、粉砕供給量は25.5kg/hrであり、粉砕効率
比は1.7であった。
【0179】尚、粉体原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は34℃、T1とT
2のΔTは44℃であった。また、Tg−T1は73
℃、Tg−T2は29℃であった。また、分級工程で分
級された中粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.4μ
mであった。
【0180】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.37m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.81m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.69であった。これは、機械式粉砕機3
01の回転子314及び固定子310の粉砕面の表面粗
さを適度に制御したためと考えられる。
【0181】得られたトナーを実施例1と同様に外添混
合処理を行い、評価用トナー9とした。その結果、表2
に示すように、評価1、評価2、評価3共良好な結果が
得られた。
【0182】[実施例10]機械式粉砕機301の回転
子314及び固定子310の粉砕面の表面粗さ、中心線
平均粗さRaを0.3μm、最大高さRyを1.8μ
m、十点平均粗さを1.3μmとした以外は実施例1と
同様にしてトナー10を得た。
【0183】重量平均粒径7.4μmのトナーを得るの
に、粉砕供給量は21.0kg/hrであり、粉砕効率
比は1.4であった。
【0184】尚、粉体原料を機械式粉砕機で粉砕した
際、冷風温度は−15℃、機械式粉砕機内の渦巻室内温
度T1は−10℃、後室内温度T2は42℃、T1とT
2のΔTは52℃であった。また、Tg−T1は73
℃、Tg−T2は21℃であった。また、分級工程で分
級された中粉体(分級品)は、重量平均粒径が7.5μ
mであった。
【0185】得られたトナーの体積当りのBET比表面
積Sbは1.01m2/cm3であり、体積当りの理論比
表面積Stは0.80m2/cm3であった。従って、S
b/Stは1.26であった。
【0186】得られたトナーを実施例1と同様に外添混
合処理を行い、評価用トナー10とした。その結果、表
2に示すように、評価1、評価2、評価3共実施例1に
比べ、レベルダウンしているものの実用範囲内であると
いう結果が得られた。
【0187】
【表1】
【0188】
【表2】
【0189】[比較例1]実施例で使用した粉体原料を
得られた粉体原料を、図6に示す態様の回転子及び固定
子を具備した機械式粉砕機図1で重量平均粒径7.4μ
mのトナーを得ることを目標とし、粉砕供給量を調整し
て粉砕し、得られた微粉砕品を図9に示す多分割気流式
分級機1にて分級を行い比較トナー1を得た。
【0190】その結果、重量平均粒径7.4μmのトナ
ーを、粉砕供給量10.5kg/hrで得ることができ
たが、粉砕効率比は実施例7より劣る結果となった。
【0191】尚、回転子及び固定子は、ショットブラス
ト処理を行い、中心線平均粗さRaを1.1μm、最大
粗さRyを14.9μm、十点平均粗さを10.1μm
であった。
【0192】また、回転子314の周速を115m/
s、回転子314と固定子310の間隙を1.5mmと
した。
【0193】尚、この際、冷風温度は−15℃、機械式
粉砕機内の渦巻室内温度T1は−10℃、後室内温度T
2は35℃、T1とT2のΔTは45℃であった。ま
た、Tg−T1は73℃、Tg−T2は28℃であっ
た。
【0194】また、この時に機械式粉砕機301で粉砕
されて得られた微粉砕品は、得られたトナーの体積当り
のBET比表面積Sbは2.31m2/cm3であり、体
積当りの理論比表面積Stは0.82m2/cm3であっ
た。従って、Sb/Stは2.82であった。
【0195】次に、上記の機械式粉砕機301で粉砕さ
れて得られた微粉砕品を、図9の構成を有する気流式分
級機1に供給量13kg/hrで導入し分級すること
で、重量平均粒径が7.3μmのトナーを得た。
【0196】この中粉体を実施例1と同様に外添混合処
理を行ない、比較評価用トナー1を得た。その結果、表
3に示すように評価1、評価2、評価3共実施例7と比
較すると大きく劣る結果であり、満足な結果は得られな
かった。
【0197】[比較例2]実施例で使用した粉体原料を
得られた粉体原料を、図7に示す態様の回転子及び固定
子を具備した機械式粉砕機図1で重量平均粒径7.4μ
mのトナーを得ることを目標とし、粉砕供給量を調整し
て粉砕し、得られた微粉砕品を図9に示す多分割気流式
分級機1にて分級を行い比較トナー2を得た。
【0198】その結果、重量平均粒径7.4μmのトナ
ーを、粉砕供給量12kg/hrで得ることができた
が、粉砕効率比は実施例7より劣る結果となった。
【0199】尚、回転子及び固定子は、ショットブラス
ト処理を行い、中心線平均粗さRaを1.1μm、最大
粗さRyを14.9μm、十点平均粗さを10.1μm
であった。
【0200】また、回転子314の周速を115m/
s、回転子314と固定子310の間隙を1.5mmと
した。
【0201】尚、この際、冷風温度は−15℃、機械式
粉砕機内の渦巻室内温度T1は−10℃、後室内温度T
2は36℃、T1とT2のΔTは36℃であった。ま
た、Tg−T1は73℃、Tg−T2は27℃であっ
た。
【0202】また、この時に機械式粉砕機301で粉砕
されて得られた微粉砕品は、得られたトナーの体積当り
のBET比表面積Sbは2.29m2/cm3であり、体
積当りの理論比表面積Stは0.82m2/cm3であっ
た。従って、Sb/Stは2.79であった。
【0203】次に、上記の機械式粉砕機301で粉砕さ
れて得られた微粉砕品を、図9の構成を有する気流式分
級機1に供給量15kg/hrで導入し分級すること
で、重量平均粒径が7.3μmのトナーを得た。
【0204】この中粉体を実施例1と同様に外添混合処
理を行ない、比較評価用トナー2を得た。その結果、表
3に示すように評価1、評価2、評価3共実施例7と比
較すると大きく劣る結果であり、満足な結果は得られな
かった。
【0205】[比較例3]実施例で使用した粉体原料を
得られた粉体原料を、図8に示す態様の回転子及び固定
子を具備した機械式粉砕機図1で重量平均粒径7.4μ
mのトナーを得ることを目標とし、粉砕供給量を調整し
て粉砕し、得られた微粉砕品を図9に示す多分割気流式
分級機1にて分級を行い比較トナー3を得た。
【0206】その結果、重量平均粒径7.4μmのトナ
ーを、粉砕供給量15kg/hrで得ることができた
が、粉砕効率比は実施例7より若干劣る結果となった。
【0207】尚、回転子及び固定子は、ショットブラス
ト処理を行い、中心線平均粗さRaを1.1μm、最大
粗さRyを14.9μm、十点平均粗さを10.1μm
であった。
【0208】また、回転子314の周速を115m/
s、回転子314と固定子310の間隙を1.5mmと
した。
【0209】尚、この際、冷風温度は−15℃、機械式
粉砕機内の渦巻室内温度T1は−10℃、後室内温度T
2は35℃、T1とT2のΔTは45℃であった。ま
た、Tg−T1は73℃、Tg−T2は28℃であっ
た。
【0210】また、この時に機械式粉砕機301で粉砕
されて得られた微粉砕品は、得られたトナーの体積当り
のBET比表面積Sbは1.28m2/cm3であり、体
積当りの理論比表面積Stは0.82m2/cm3であっ
た。従って、Sb/Stは1.56であった。
【0211】次に、上記の機械式粉砕機301で粉砕さ
れて得られた微粉砕品を、図9の構成を有する気流式分
級機1に供給量18kg/hrで導入し分級すること
で、重量平均粒径が7.4μmのトナーを得た。
【0212】この中粉体を実施例1と同様に外添混合処
理を行ない、比較評価用トナー3を得た。その結果、表
4に示すように評価3が実施例8に比べ若干劣るが、実
用範囲内のレベルであった。
【0213】
【表3】
【0214】
【表4】
【0215】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、機械式粉砕機を用いてトナーを製造する方法におい
て、該機械式粉砕機内の回転子と、固定子の粉砕面の表
面粗さを適切な状態に制御して機械式粉砕機を運転する
ことにより、トナーの表面形状をコントロールすること
ができ、高温高湿環境下でも初期から良好な現像性、転
写性、並びに安定した帯電性を有する長寿妙なトナーが
得らるだけでなく、高温高湿環境下において、初期か
ら、また放置後においても高画像濃度の得られるトナー
が得られるトナーの製造方法が提供される。
【0216】また、本発明によれば、該回転子及び該固
定子は、いずれも波形形状の複数の凸部と、該凸部と該
凸部との間に形成される凹部とを有し、該回転子及び該
固定子の少なくとも一方が有する凹部が底部に平坦面を
有する形状とすることにより、従来の機械式粉砕機に比
べ、より効率の良い粉砕ができ、粒度分布のシャープな
小粒径トナーを生産効率良く得ることが可能なトナーの
製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーの粉砕工程において使用される
一例の機械式粉砕機の概略断面図である。
【図2】図1に示す回転子の斜視図である。
【図3】図1の機械式粉砕機におけるD−D’面での概
略的断面図である。
【図4】本発明の機械式粉砕機の他の実施形態における
D−D’面での概略的断面図である。
【図5】本発明の機械式粉砕機のさらに他の実施形態に
おけるD−D’面での概略的断面図である。
【図6】従来の機械式粉砕機におけるD−D’面での概
略的断面図である。
【図7】従来の機械式粉砕機におけるD−D’面での概
略的断面図である。
【図8】従来の機械式粉砕機におけるD−D’面での概
略的断面図である。
【図9】本発明のトナーの分級工程に好ましく用いられ
る多分割気流式分級装置の概略断面図である。
【図10】従来の衝突式気流粉砕機の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1: 多分割分級機 11、12、13: 排出口 14、15 入気管 16: 原料供給ノズル 17、18: 分級エッジ 19: 入気エッジ 22、23: 側壁 24、25: 分級エッジブロック 26: コアンダブロック 27: 左部ブロック 28: 気流式微粉砕機 30: 分級域 32: 分級室 40: 原料供給口 41: 高圧エアー供給ノズル 42: 原料粉体導入ノズル 161: 高圧気体供給ノズル 162: 加速管 163: 加速管出口 164: 衝突部材 165: 粉体原料供給口 166: 衝突面 167: 粉砕物排出口 168: 粉砕室 212: 渦巻室 219: パイプ 220: デイストリビュータ 222: バグフィルター 224: 吸引ブロワー 229: 捕集サイクロン 301: 機械式粉砕機 302: 粉体排出口 310: 固定子 311: 粉体投入口 312: 回転軸 313: ケーシング 314: 回転子 315: 第1定量供給機 316: ジャケット 317: 冷却水供給口 318: 冷却水排出口 319: 冷風発生手段 320: 後室 321、329: 固定子凸部の波形形状 322、330: 固定子凹部底部の平坦面 323、331: 固定子凹部の台形形状 324: 回転子凹凸部の波形形状 325: 固定子凹凸部の波形形状 326、332: 回転子凹部の台形形状 327、333: 回転子凹部底部の平坦面 328、334: 回転子凸部の波形形状 335: 固定子の凹凸部の波形形状 336: 回転子の凹凸部の波形形状 337: 回転子の第1斜面 338: 回転子の第2斜面 339: 固定子の第1斜面 340: 固定子の第2斜面 341: 回転子粉砕刃 342: 固定子粉砕刃 343: 回転子の凸部 344: 回転子の凹部 345: 固定子の凸部 346: 固定子の凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/083 G03G 9/08 101 321 (72)発明者 中西 恒雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岩田 信一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA02 AA15 AB04 EA03 EA05 EA07 EA10 4D063 FF02 FF21 GA10 GB07 GC19 GC31 GC32 GD02 GD04 GD22 GD24 4D067 EE31 GA20

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有す
    る混合物を溶融混練し、得られた混練物を冷却し、冷却
    物を粗粉砕し、粗粉砕物を粉砕手段で微粉砕して微粉砕
    物を得、得られた微粉砕物から重量平均粒径4乃至12
    μmのトナーを製造するトナーの製造方法において、 該粉砕手段は、機械式粉砕機であり、該機械式粉砕機
    は、粗粉砕物を微粉砕するために粉砕手段内に投入する
    ための粉体投入口と、固定子と、少なくとも中心回転軸
    に取り付けられた回転子と、微粉砕された粉体を粉砕手
    段から排出するための粉体排出口とを少なくとも有し、
    該固定子は該回転子を内包しており、該固定子の表面と
    該回転子の表面とは所定の間隙を有するように回転子は
    配置されて粉砕ゾーンを形成しており、粉砕ゾーンにお
    いて、該回転子の回転に伴って粗粉砕物が微粉砕され、 該回転子及び該固定子は、いずれも波形形状の複数の凸
    部と、該凸部と該凸部の間に形成される凹部とを有し、
    該回転子及び該固定子の少なくとも一方が有する該凹部
    が底部に平坦面を有し、 該回転子の凹部底面から立ち上がる凸部の回転子回転方
    向後方側の斜面を回転子第1斜面とし、該固定子第1斜
    面は、回転軸中心と該回転子の立ち上がりの箇所を結ん
    だ線を基準線として、マイナス側に10°以上80°未
    満の傾斜角(α1)を有し、且つ、 該固定子の凹部底面から立ち上がる凸部の回転子回転方
    向前方側の斜面を固定子第1斜面とし、該固定子第1斜
    面は、回転軸中心と該固定子第一斜面凹部の立ち上がり
    の箇所を結んだ線を基準線として、プラス側に10°以
    上80°未満の傾斜角(β1)を有し、 該回転子及び/又は固定子の粉砕面の表面粗さが下記条
    件 Ra<2.0μm [式中、Raは中心線平均粗さを示す。]を満足し、 該機械式粉砕機で粉砕されたトナーは、該トナーのBE
    T法によって測定された単位体積あたりの比表面積Sb
    (m2/cm3)と、トナーを真球と仮定した際の重量平
    均径から算出した単位体積あたりの比表面積St(m2
    /cm3)の関係が下記条件 Sb/St<1.8 を満足していることを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 該回転子の凹部底面から立ち上がる凸部
    の回転子回転方向前方側の斜面を回転子第2斜面とし、 該回転子第2斜面は、回転軸中心と該回転子第2斜面の
    頂点(C)とを結んだ線を基準線として、プラス側に2
    0°未満の傾斜角(α2)を有することを特徴とする請
    求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 該固定子の凹部底面から立ち上がる凸部
    の回転子回転方向後方側の斜面を固定子第2斜面とし、 該固定子第2斜面は、回転軸中心と該固定子第2斜面の
    頂点(C′)とを結んだ線を基準線として、マイナス側
    に20°未満の傾斜角(β2)を有することを特徴とす
    る請求項1に記載のトナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 該回転子の凹部底面から立ち上がる凸部
    の回転子回転方向前方側の斜面を回転子第2斜面とし、 該回転子第2斜面は、回転軸中心と該回転子第2斜面の
    頂点(C)とを結んだ線を基準線として、プラス側に2
    0°未満の傾斜角(α2)を有し、且つ、 該固定子の凹部底面から立ち上がる凸部の回転子回転方
    向後方側の斜面を固定子第2斜面とし、 該固定子第2斜面は、回転軸中心と該固定子第2斜面の
    頂点(C’)とを結んだ線を基準線として、マイナス側
    に20°未満の傾斜角(β2)を有することを特徴とす
    る請求項1に記載のトナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 凹部の底部は平坦面の両端に曲面を有し
    ている請求項1に記載のトナーの製造方法。
  6. 【請求項6】 回転子は、凸部の一部が湾曲面で形成さ
    れ、固定子は、凹部の底部が平坦面で形成されている請
    求項1乃至5のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  7. 【請求項7】 回転子は、凸部が湾曲面で形成され、固
    定子は、凹部の底部が平坦面で形成されている請求項1
    乃至6のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  8. 【請求項8】 回転軸方向に垂直な面の固定子の断面図
    において、凸部の高さH(mm)が1.95乃至2.05
    mmであり、凹部の底部の平坦面の長さL1(mm)が
    1.30乃至1.40mmである請求項1乃至7のいずれ
    かに記載のトナーの製造方法。
  9. 【請求項9】 凸部の高さHと、凹部の底部の平坦面の
    長さL1とが下記関係 0.25H≦L1≦2.5H を満足している請求項8に記載のトナーの製造方法。
  10. 【請求項10】 該回転子及び/又は固定子の凸部上面
    の長さをL2とし、凸部該上面と対向している面の長さ
    をL3とした場合に、L2及びL3が下記条件 L2<L3 を満足していることを特徴とする請求項1乃至9のいず
    れかに記載のトナーの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記回転子及び/又は固定子の粉砕面
    の表面粗さが下記条件 0.5≦Ra≦1.8μm を満足していることを特徴とする請求項1乃至10のい
    ずれかにに記載のトナーの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記回転子及び/又は固定子の粉砕面
    の表面粗さが下記条件 Ry<25.0μm [式中、Ryは最大高さを示す。]を満足していること
    を特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のトナ
    ーの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記回転子及び/又は固定子の粉砕面
    の表面粗さが下記条件 3.0≦Ry≦24.8μm を満足していることを特徴とする請求項1乃至11のい
    ずれかに記載のトナーの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記回転子及び/又は固定子の粉砕面
    の表面粗さが下記条件 Rz<20.0μm [式中、Rzは十点平均粗さを示す。]を満足している
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかにに記載
    のトナーの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記回転子及び/又は固定子の粉砕面
    の表面粗さが下記条件 2.0≦Rz≦19.8μm を満足していることを特徴とする請求項1乃至13のい
    ずれかに記載のトナーの製造方法。
  16. 【請求項16】 該トナーが結着樹脂100質量部に対
    し、磁性体60〜200質量部を含有する磁性トナーで
    あることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記
    載のトナーの製造方法。
  17. 【請求項17】 粉体原料を冷風と共に機械式粉砕機内
    に導入する請求項1乃至16のいずれかに記載のトナー
    の製造方法。
  18. 【請求項18】 冷風の温度が0乃至−30.0℃であ
    る請求項16に記載のトナーの製造方法。
  19. 【請求項19】 機械式粉砕機は、機内冷却用の冷却手
    段を具備している請求項1乃至18のいずれかに記載の
    トナーの製造方法。
  20. 【請求項20】 機械式粉砕機は、機内冷却用のジャケ
    ットを具備しており、ジャケット内に冷却水を通しなが
    ら粉体原料を粉砕する請求項1乃至19のいずれかに記
    載のトナーの製造方法。
  21. 【請求項21】 機械式粉砕機は粉体導入口に連通して
    渦巻室を有し、渦巻室の室温T1が温度0℃以下である
    請求項1乃至20のいずれかに記載のトナーの製造方
    法。
  22. 【請求項22】 機械式粉砕機の渦巻室の室温T1が温
    度−5乃至−15℃である請求項21に記載のトナーの
    製造方法。
  23. 【請求項23】 機械式粉砕機の渦巻室の室温T1が温
    度−7乃至−12℃である請求項21に記載のトナーの
    製造方法。
  24. 【請求項24】 機械式粉砕機内で生成した微粉砕物
    は、機械式粉砕機の後室を経由して粉体排出口から機外
    へ排出され、該後室の室温T2が温度30乃至60℃で
    ある請求項1乃至23のいずれかに記載のトナーの製造
    方法。
  25. 【請求項25】 室温T2と室温T1との温度差ΔT
    (T2−T1)が30乃至80℃である請求項1乃至2
    4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  26. 【請求項26】 室温T2と室温T1との温度差ΔT
    (T2−T1)が35乃至75℃である請求項1乃至2
    4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  27. 【請求項27】 室温T2と室温T1との温度差ΔT
    (T2−T1)が37乃至72℃である請求項1乃至2
    4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  28. 【請求項28】 結着樹脂のガラス転移点Tgが45乃
    至75℃であり、機械式粉砕機の渦巻室の室温T1が0
    ℃以下であり且つTgよりも60乃至75℃低くなるよ
    う温調する請求項1乃至27のいずれかに記載のトナー
    の製造方法。
  29. 【請求項29】 結着樹脂のガラス転移点Tgが45乃
    至75℃であり、機械式粉砕機の後室の室温T2がTg
    よりも5乃至30℃低くなるよう温調する請求項1乃至
    28のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  30. 【請求項30】 回転子の先端周速が80乃至180m
    /secであり、回転子と固定子との間の最小間隙が
    0.5乃至10.0mmである請求項1乃至29のいず
    れかに記載のトナーの製造方法。
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