JP2002189306A - 電子写真感光体、電荷輸送層用塗布液及び電子写真感光体の製造方法 - Google Patents
電子写真感光体、電荷輸送層用塗布液及び電子写真感光体の製造方法Info
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Abstract
性が優れ、さらに電気特性の優れた電子写真感光体及び
それを製造するための塗布液を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送
層とを順次積層してなる電子写真感光体において、電荷
輸送層中にアクリル樹脂粒子を含有することを特徴とす
る電子写真感光体。
Description
び電荷輸送層用塗布液に関する。更に詳しくは、電荷発
生層と電荷輸送層が積層した有機電子写真感光体及び、
該電荷輸送層を形成するために用いる電荷輸送層用塗布
液に関する。
感光体の開発が盛んであり、広く実用化されてきてい
る。中でもキャリア発生機能とキャリア輸送機能とを異
なる物質に分担させ、希望する特性を持つ化合物を広い
範囲から選択し得るいわゆる機能分離型の感光体が盛ん
に開発されている。しかし、このような有機感光体は従
来の無機感光体に比べ一般に機械的強度が劣っており、
クリーニングブレード、現像ブラシ等の機械的外力によ
る摺擦傷、摩耗といった問題がある。
ャリア輸送層を順次積層した従来の感光体は、キャリア
輸送層が低分子のキャリア輸送物質を不活性の高分子樹
脂バインダーで結着することにより形成されているた
め、キャリア輸送層は一般に柔らかく、機械的特性と電
子写真的特性とを両立させることが必ずしも十分できて
いない。感度の高い組成またはある種の樹脂バインダー
では感光体の反復使用時にクリーニングブレード等の摺
擦等によって感光体表面に傷が生じたり、表面が摩耗し
たりする。また耐摩耗性の高い組成またはある種の樹脂
バインダーでは感度が低い、または残留電位上昇等の電
子写真的特性が満足できなかった。
数の低減、表面エネルギーの低減、及び摩耗低減剤とし
てキャリア輸送層にシリコーン含有樹脂(特開昭61−
219049号公報、同62−205357号公報
等)、フッ素含有樹脂(特開昭50−23231号公
報、同61−116362号公報、同61−20463
3号公報、同61−270768号公報)、又無機微粒
であるシリカを添加することを用いる方法等が提案され
ている。しかし、低感度であったり、繰り返し使用によ
る残留電位の上昇等の電子写真特性や摩耗、傷による画
質の低下、膜減耗による感度低下等の機械的耐久性がな
お不十分であり、これらを満足することはできなかっ
た。
粒子自身の密度有機物と比較して大きいことから塗布液
を放置することにより粒子が沈降してしまうなどの液安
定性の欠点や微粒子の持つ特性であるチキソトロピー性
により液粘度が著しく上昇し、生産性が低下するなどの
問題があった。
り、耐摩耗性、耐刷性に優れ高耐久かつ繰り返し使用に
よる電位安定性の不足、残留電位の上昇及び光感度の低
下が少ない感光体を提供することである。本発明の別の
目的は、電子写真感光体を製造するための保存安定性に
優れた電荷輸送層塗布液を製造することにより、生産性
に優れた電子写真感光体の製造方法を提供することにあ
る。
に鑑み鋭意検討した結果、電荷輸送層中にあって、滑り
性を向上させるための微粒子として、アクリル樹脂粒子
を用いた場合に、分散性が向上し、塗布液の安定性に優
れ、耐磨耗性と電気特性の優れた電子写真感光体が得ら
れることを見いだし本発明に至った。即ち、本発明の要
旨は、導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層とを順
次積層してなる電子写真感光体において、電荷輸送層中
にアクリル樹脂粒子を含有することを特徴とする電子写
真感光体に存する。
材料、バインダー樹脂、及びアクリル樹脂粒子を含む電
荷輸送層用塗布液に存する。また、本発明の別の要旨
は、導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層とを順次
積層してなる電子写真感光体の製造方法において、上記
の電荷輸送層塗布液用いて浸漬塗布することにより電荷
輸送層を設けることを特徴とする電子写真感光体の製造
方法に存する。
上電荷発生層と電荷輸送層とを順次積層してなる。導電
性支持体と電荷発生層との間には、必要に応じてブロッ
キング層が設けられるが、ブロッキング層としては、ア
ルマイト層または樹脂による下引き層(中間層ともい
う)あるいはこれらを併用したものが用いられる。ま
た、感光層の外側には、必要に応じてオーバーコート層
を設けることもできる。
は、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニッケル
等の金属からなるもの、或はポリエステルフィルム、
紙、ガラス等の絶縁性基体の表面にアルミニウム、銅、
パラジウム、酸化錫、酸化インジウム等からなる導電層
を設けたものがある。なかでも、金属のエンドレスパイ
プを適当な長さに切断したものが望ましく、アルミニウ
ムが最も好適に用いられる。 導電性支持体の表面に
は、画質に影響のない範囲で、例えば酸化処理や薬品処
理等の各種の処理を施こすことができる。
は、バインダー樹脂としては、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキ
シド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン
−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ガゼイン、ゼラチ
ン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビ
ニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、
ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸、ポリアミド樹脂等
の樹脂材料を用いることが出来る。なかでも、支持基体
との接着性に優れ、電荷発生層塗布液に用いられる溶媒
に対する溶解性の小さなポリアミド樹脂が好ましい。
る干渉縞を防ぐ目的で、アルミナ、チタニア等の金属酸
化物微粒子や、レーザー光を吸収することができる有機
または無機の色素を含有させるのが効果的である。下引
き層の膜厚は、通常0.1〜10μm、好ましくは0.
2〜6μmである。バインダー樹脂に対する、金属酸化
物微粒子または色素の含有割合は特に制限はないが、バ
インダー100重量部に対して、40〜400重量部の
範囲で使用することが、下引き層を塗布する際の分散液
の保存安定性、塗布性の面で好ましい。
ては、公知のものをいずれも用いることができ、セレン
及びその合金、ヒ素−セレン、硫化カドミウム、酸化亜
鉛、その他の無機光導電物質、フタロシアニン、アゾ色
素、キナクリドン、多環キノン、ピリリウム塩、インジ
ゴ、チオインジゴ、アントアントロン、ピラントロン、
シアニン等の各種有機顔料、色素が使用できる。中でも
無金属フタロシアニン、銅、塩化インジウム、塩化ガリ
ウム、錫、オキシチタニウム、亜鉛、バナジウム等の金
属、又は酸化物、塩化物の配位したフタロシアニン類、
モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、ポリアゾ類等のアゾ
顔料が好ましい。このうち550〜850nmの範囲の
レーザー光による露光装置を備えた画像形成装置に使用
する場合には、感度の点から、オキシチタニウムフタロ
シアニンが更に好ましく、中でもCuKα線によるX線
回折においてブラッグ角(2θ±0.2°)=27.3
°に特徴的なピークを有するY型オキシチタニウムフタ
ロシアニンが最も好ましい。
ンダーポリマーを溶剤に溶解あるいは分散して得られる
塗布液を塗布乾燥して得ることができる。バインダーと
しては、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコー
ル、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及
び共重合体、ポリビニルアセタール、ポリカーボネー
ト、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、セルロ
ースエーテル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ
樹脂等が挙げられる。
は、特に制限はないが、一般には電荷発生物質100重
量部に対し、5〜500重量部、好ましくは20〜30
0重量部のバインダーポリマーを使用する。また電荷発
生層は上記電荷発生物質の蒸着膜であってもよい。電荷
発生層の膜厚は、0.05〜5μm、好ましくは0.1
〜2μmになるようにする。
インダーとして優れた性能を有する公知のポリマーと、
電荷輸送材料、樹脂粒子、及び上記一般式(I)で表さ
れる化合物を混合して、適当な溶剤中に溶解又は分散
し、必要に応じて電子受容性化合物、あるいは、可塑
剤、顔料その他の添加剤を添加して得られる塗布液を塗
布することにより、製造することができる。そして、電
荷輸送層の膜厚は通常は10〜50μm、好ましくは1
3〜35μmの範囲で使用される。
にアクリル樹脂微粒子を含有することを特徴としてい
る。本発明に用いられるアクリル樹脂微粒子は、アクリ
ル酸アルキルエステルやメタクリル酸アルキルエステル
等のアクリレーと類を必須の単量体成分とし、その他必
要に応じてスチレン等のエチレン性二重結合を有する化
合物を重合あるいは共重合して得たアクリル樹脂を主体
とする粒子であって、平均粒径が通常1〜30μm、好
ましくは3〜20μm、更に好ましくは5〜10μmの
ものが用いられる。粒径が上記範囲であれば、塗布液に
したときのアクリル微粒子の沈降が押さえられ、かつ、
電荷輸送層表面のすべり性が良好となる。
知の方法が用いられるが、好ましくはメチル(メタ)ア
クリレートを代表とする単官能の(メタ)アクリレート
類と、ヘキサンジオールジメタクリレート等の多官能の
(メタ)アクリレート類を併用して水分散または非水分
散系において分散安定剤、光重合開始剤の存在下で懸濁
または乳化重合することによって架橋性のアクリル樹脂
粒子を得ることが可能である。この際、スチレン等の他
のラジカル重合性モノマーをアクリル系モノマーと併用
することも可能である。これらのアクリル樹脂粒子は平
均粒径1〜30μmのほぼ球状の粒子が好ましい。電荷
輸送層中のアクリル樹脂粒子の含有割合は、電荷輸送層
のバインダーポリマー100重量部に対して通常0.1
〜20重量部であり、好ましくは0.5〜10重量部で
あり、更に好ましくは1〜5重量部である。
無機粒子などに比べて、塗布液中及びバインダー樹脂中
における分散性が良く、またチキソトロピー性による著
しい粘度上昇が見られず、その結果、塗布液の保存安定
性が優れ、また、浸漬塗布によっても分散性に優れてい
る結果ことから均一に塗布できる、このことは生産性を
向上させると共に、電子写真感光体ドラム作製後の摩耗
製あるいは滑り性などの機械的な物性の向上を与えると
共に電気特性、画像特性でも優れた電子写真感光体を供
給できるものと考えられる。
性を向上させるためにアクリル樹脂以外の粒子を併用し
ても良い。併用される粒子は例えば、ウレタン樹脂粒子
等の各種樹脂の粒子、有機顔料、酸化物微粒子等が挙げ
られる。電荷輸送層に含まれる樹脂粒子及びその他の粒
子は、画像露光時に電荷発生層へ到達するべき光を吸収
すると好ましくない。レーザー或いはLEDにより露光
する場合は通常550〜1000nmの光であるので、
550〜1000nmの範囲に極大吸収を有さない材料
からなる粒子が好ましく用いられる。また、これらの粒
子を添加することで電気特性、画像特性、環境特性など
の種々の特性に影響を与えないのであれば電荷輸送層の
みに限定されることはなく、電荷発生層、下引き層、オ
ーバーコート層、中間層などにも用いられる。
は、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリ
アセナフチレン等の高分子化合物、又は各種ピラゾリン
誘導体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチ
ルベン誘導体、アリールアミン誘導体等の低分子化合物
が使用できる。これらの内、下記一般式(I)で表され
る化合物が感度その他の電気特性の面で好ましい。特
に、一般式(I)で表される化合物は、電荷発生物質と
してオキシチタニウムフタロシアニンを用いた場合に、
電気特性の向上が顕著となり好ましい。
てもよいベンゼン環、置換されていても良いナフタレン
環、または置換されていても良いビフェニル環を表し、
Ar2〜Ar5は各々独立して、置換されていても良い芳
香族環を表す。)
も良いベンゼン環、置換されていても良いナフタレン
環、または置換されていても良いビフェニル環を表す
が、これらのうち、置換されていても良いビフェニル環
が好ましい。また、置換基としては、ハロゲン原子、炭
素数4以下のアルキル基、炭素数3以下のアルコキシ
基、炭素数3以下のアルキルチオ基、シアノ基、ニトロ
基が好ましく、中でもメチル基、フッ素原子、塩素原子
が更に好ましい。但し、芳香族環として無置換のものが
最も好ましい。
いても良い芳香族環を表すが、芳香族環としては、芳香
族炭化水素または芳香族複素環のいずれでも良く、具体
的にはベンゼン環、ナフタレン環、フェナントレン環、
アントラセン環、ピリジン環、ピロール環、フラン環、
チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環等
が挙げられる。これらの内、ベンゼン環、ナフタレン
環、チオフェン環が好ましい。
は、ハロゲン原子、炭素数4以下のアルキル基、炭素数
3以下のアルコキシ基、炭素数3以下のアルキルチオ
基、シアノ基、ニトロ基、または下記一般式(II)で
表される置換基が好ましい。
原子またはアルキル基で置換されていても良いフェニル
基を表す。R5、R7は各々独立して、水素原子またはメ
チル基を表す。nは1、2又は3を表す。) 一般式(II)において、Ar6はハロゲン原子または
アルキル基で置換されていても良いフェニル基を表す
が、無置換のフェニル基が好ましい。R5、R6は水素原
子またはメチル基を表すが、水素原子が好ましい。nは
1、2、又は3を表すが2が好ましい。また、一般式
(I)で表される電荷輸送剤化合物において、下記一般
式(III)で表される化合物が特に有効である。
は上述のものと同義である。また、R3 〜R6 は各々独
立して水素原子またはメチル基である。これら電荷輸送
材料は、バインダー100重量部に対して、通常20〜
120重量部、好ましくは30〜80重量部、更に好ま
しくは40〜70重量部用いられる。
は、上記電荷輸送材料と相溶性が良く、塗膜形成後に電
荷輸送材料が結晶化したり、相分離することのないポリ
マーが好ましい。それらの例としては、スチレン、酢酸
ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、ビニルアルコール、エチルビニルエーテル
等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルア
セタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスル
ホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セル
ロースエステル、セルロースエーテル、フェノキシ樹
脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、
電荷輸送層に用いられるバインダーは、強度が高く且つ
上述のポリシロキサン化合物と少なくとも一部が相溶す
るものが好ましく、この点から、ポリカーボネート、ポ
リアリレート又はこれらの混合物が好ましく用いられ
る。
受容性化合物としては、テトラシアノキノジメタン、ジ
シアノキノメタン、ジシアノキノビニル基を有する芳香
族エステル類等のシアノ化合物、2,4,6−トリニト
ロフルオレノン等のニトロ化合物、ペリレン等の縮合多
環芳香族化合物、ジフェノキノン誘導体、キノン類、ア
ルデヒド類、ケトン類、エステル類、酸無水物、フタリ
ド類、置換及び無置換サリチル酸の金属錯体、置換及び
無置換サリチル酸の金属塩、芳香族カルボン酸の金属錯
体、芳香族カルボン酸の金属塩が挙げられる。
物、縮合多環芳香族化合物、ジフェノキノン誘導体、置
換及び無置換サリチル酸の金属錯体、置換及び無置換サ
リチル酸の金属塩、芳香族カルボン酸の金属錯体、芳香
族カルボン酸の金属塩を用いるのがよい。更に、本発明
の電子写真用感光体の感光層は成膜性、可とう性、塗布
性、機械的強度を向上させるために周知の可塑剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤を含んでいても良い。
塗布法、スパイラル塗布法、リング塗布法、浸漬塗布法
等がある。これらのうち、生産性の面から、浸漬塗布法
が好ましい。スプレー塗布法としては、エアスプレー、
エアレススプレー、静電エアスプレー、静電エアレスス
プレー、回転霧化式静電スプレー、ホットスプレー、ホ
ットエアレススプレー等があるが、均一な膜厚を得るた
めの微粒化度、付着効率等を考えると回転霧化式静電ス
プレーにおいて、再公表平1−805198号公報に開
示されている搬送方法、すなわち円筒状ワークを回転さ
せながらその軸方向に間隔を開けることなく連続して搬
送することにより、総合的に高い付着効率で膜厚の均一
性に優れた電子写真感光体を得ることができる。
119651号公報に開示されている注液塗布機または
カーテン塗布機を用いた方法、特開平1−231966
号公報に開示されている微小開口部から塗料を筋状に連
続して飛翔させる方法、特開平3−193161号公報
に開示されているマルチノズル体を用いた方法等があ
る。
のような手順が挙げられる。まず、電荷輸送物質(好ま
しくは前述の化合物)、バインダー、溶剤等を用い、全
固形分濃度が通常25%以上、40%以下、粘度が通常
50〜1000センチポアーズ以下、好ましくは100
〜300センチポアーズ以下の電荷輸送層形成用の塗布
液を調製する。
ポリマーの種類及びその分子量により決まるが、あまり
分子量が低い場合にはポリマー自身の機械的強度が低下
するためこれを損わない程度の分子量を持つバインダー
ポリマーを使用することが好ましい。この様にして調整
された塗布液を用いて浸漬塗布法により電荷輸送層が形
成される。
燥が行われる様に乾燥温度時間を調整すると良い。乾燥
温度は、通常100〜250℃、好ましくは、110〜
170℃、さらに好ましくは、120〜140℃の範囲
である。乾燥方法としては、熱風乾燥機、蒸気乾燥機、
赤外線乾燥機及び遠赤外線乾燥機等を用いることができ
る。
を設ける場合、バインダー樹脂としては、ポリビニルメ
チルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエ
チレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロー
ス、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ガゼ
イン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノ
ール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ
樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポ
リウレタン、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸、ポリ
アミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂が用いられる
が、好ましくはポリウレタン、シリコーン樹脂、フッ素
系樹脂が用いられる。オーバーコート層の膜厚は通常
0.01〜100μm、好ましくは1〜10μmであ
る。
明するが、本発明はその要旨を超えない限り実施例に限
定されるものではない。 実施例1 [電荷発生層の作製]β型オキシチタニウムフタロシアニ
ン10部、ポリビニルブチラール(電気化学工業株式会
社製、商品名#6000−C)5部に、1,2−ジメト
キシエタン500部を加え、サンドグラインドミルで粉
砕、分散処理を行った。この分散液を膜厚75μm上の
ポリエステルフィルム上にアルミを蒸着させたものを導
電性支持体として用い、乾燥後の重量が0.4g/m2
(約0.4μm)となるようにワイヤーバーで塗布して
乾燥させて電荷発生層を形成した。
化合物)60部、酸化防止剤としてフェノール化合物
(下記Bの化合物)8部、シアノ系化合物(下記Cの化
合物)、ポリカーボネート樹脂100部、及び、テトラ
ヒドロフランとトルエンとの混合溶媒に溶解させた。こ
れにアクリル樹脂粒子(根上工業製 品名; アートパ
ールG−200透明平均粒子径30μm)とテトラヒド
ロフラン100重量部をペイントシェーカーで3時間分
散して得られたアクリル樹脂分散液(S1)をポリカー
ボネート樹脂/ウレタン樹脂粒子の重量比が100/1
となるように添加し、最終的に固形分濃度が20重量%
となるように液を調整した。この塗布液を、上記の電荷
発生層上にアプリケーターで塗布した後、室温で20分
乾燥し、更に125℃で20分乾燥させて、乾燥膜圧が
35μmとなるように電荷輸送層を設けた。こうして得
られた電子写真感光体をP1とする。
脂粒子の重量比が100/5となるように添加した以外
は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。こうし
て得られた電子写真感光体をP2とする。 実施例3 実施例1において、アクリル樹脂分散液(S1)に代え
て、下記分散液(S2)を用いた以外は実施例1と同様
に電子写真感光体を作製した。こうして得られた電子写
真感光体をP3とする。 S2:アクリル樹脂粒子(根上工業製 品名; アート
パールG−400(白)平均粒子径 14μm)とテト
ラヒドロフラン100重量部をペイントシェーカーで3
時間分散して得られたウレタン樹脂分散液。
カーボネート樹脂/ウレタン樹脂粒子の重量比が100
/5となるように添加した以外は実施例1と同様に電子
写真感光体を作製した。こうして得られた電子写真感光
体をP4とする。 実施例5 実施例1において、ウレタン樹脂分散液(S1)に代え
て、下記分散液(S3)を用いた以外は以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作製した。こうして得られた
電子写真感光体をP5とする。 S3:ウレタン樹脂粒子(根上工業製 品名; アート
パールG−800 平均粒子径 6μm)とテトラヒド
ロフラン100重量部をペイントシェーカーで3時間分
散して得られたウレタン樹脂分散液。
カーボネート樹脂/ウレタン樹脂粒子の重量比が100
/5となるように添加した以外は実施例1と同様に電子
写真感光体を作製した。こうして得られた電子写真感光
体をP5とする。 実施例7 実施例1において、アクリル樹脂分散液(S1)に代え
て、下記分散液(S4)を用いた以外は以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作製した。こうして得られた
電子写真感光体をP7とする。 S4:ウレタン樹脂粒子(根上工業製 品名; アート
パールF−7P 平均粒子径 6.6μm)とテトラヒ
ドロフラン100重量部をペイントシェーカーで3時間
分散して得られたウレタン樹脂分散液。
カーボネート樹脂/ウレタン樹脂粒子の重量比が100
/5となるように添加した以外は実施例1と同様に電子
写真感光体を作製した。こうして得られた電子写真感光
体をP8とする。 比較例1 実施例1において、アクリル樹脂分散液(S1)に代え
て、下記分散液(T1)を用いた以外は以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作製した。こうして得られた
電子写真感光体をQ1とする。 T1:ポリスチレン微粒子(JSR 品名SX8742
(D)−05 1μm)とテトラヒドロフラン100重
量部をペイントシェーカーで3時間分散して得られたウ
レタン樹脂分散液。
ポリカーボネート樹脂/ポリスチレン樹脂粒子の重量比
が100/5となるように添加した以外は実施例1と同
様に電子写真感光体を作製した。こうして得られた電子
写真感光体をQ2とする。 比較例3 実施例1において、樹脂粒子を添加しない以外は実施例
1と同様に電子写真感光体を作製した。こうして得られ
た電子写真感光体をQ2とする。
び比較例1で調製した樹脂粒子分散液を添加して調製し
た電荷輸送液の安定性の評価を行った。評価は、調製直
後と一週間後の粘度を比較することにより行った。結果
を第1表にしめす。
較例1、2、3で作製した電子写真感光体表面の動摩擦
係数測定を行った。測定は、感光層表面にトナーを0.
1mg/cm2になるように均一に振りかけたのち、肉
厚2mmのウレタンゴムを1cm幅に切断したものを感
光体表面に対して45度の角度で押し当て、摩擦係数を
測定した。荷重は200g、速度は5mm/sec.、
ストローク20mm、繰り返し回数100回の条件で協
和界面化学(株)社製自動摩擦係数摩耗試験機DFPM
−SSを使用した。 [摩耗特性の評価]次にテーバー摩耗試験器により、摩耗
輪(CS−10F)を用いて1000回転後の摩耗量の
減少を測定した。
口電気(株)製モデルEPA8100]に装着して、ア
ルミニウム面への流れ込み電流を25μAになるように
帯電させた後、露光、除電を行い、その時の帯電性(V
o)、帯電開始から2秒放置後の電位の低下率(暗減衰
DD)、半減露光量(E1/2 基準電位:−450
V)、残留電位(Vr)を測定した。結果を表2に示
す。
の摩擦を低減し、耐久性の向上し、さらに電気特性の優
れた電子写真感光体を提供することができる。
Claims (9)
- 【請求項1】 導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送
層とを順次積層してなる電子写真感光体において、電荷
輸送層中にアクリル樹脂粒子を含有することを特徴とす
る電子写真感光体。 - 【請求項2】 アクリル樹脂粒子の粒径が1〜30μm
である請求項1に記載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 電荷輸送層のバインダーがポリカーボネ
ート又はポリアリレートである請求項1又は2に記載の
電子写真感光体。 - 【請求項4】 電荷輸送層に、下記一般式(I)で表さ
れる電荷輸送材を含む請求項1乃至3のいずれかに記載
の電子写真感光体。 【化1】 (一般式(I)中、Ar1は置換されていてもよいベン
ゼン環、置換されていても良いナフタレン環、または置
換されていても良いビフェニル環を表し、Ar2〜Ar5
は各々独立して、置換されていても良い芳香族環を表
す。) - 【請求項5】 電荷発生層に、オキシチタニウムフタロ
シアニンを含む請求項1乃至4のいずれかに記載の電子
写真感光体。 - 【請求項6】 電荷輸送層が最外層である請求項1乃至
5のいずれかに記載の電子写真感光体。 - 【請求項7】 少なくとも電荷輸送材料、バインダー樹
脂、及びアクリル樹脂微粒子含む電荷輸送層用塗布液。 - 【請求項8】 塗布液の粘度が50〜1000cpsで
ある請求項7に記載の電荷輸送層用塗布液。 - 【請求項9】 導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送
層とを順次積層してなる電子写真感光体の製造方法にお
いて、請求項7又は8に記載の電荷輸送層塗布液用いて
浸漬塗布することにより電荷輸送層を設けることを特徴
とする電子写真感光体の製造方法。
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JP2000388067A JP2002189306A (ja) | 2000-12-21 | 2000-12-21 | 電子写真感光体、電荷輸送層用塗布液及び電子写真感光体の製造方法 |
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Cited By (1)
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WO2007029827A3 (ja) * | 2005-09-08 | 2008-06-05 | Hodogaya Chemical Co Ltd | 電子写真用感光体 |
-
2000
- 2000-12-21 JP JP2000388067A patent/JP2002189306A/ja active Pending
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WO2007029827A3 (ja) * | 2005-09-08 | 2008-06-05 | Hodogaya Chemical Co Ltd | 電子写真用感光体 |
US8003286B2 (en) | 2005-09-08 | 2011-08-23 | Hodogaya Chemical Co., Ltd. | Photoreceptor for electrophotography |
JP5028265B2 (ja) * | 2005-09-08 | 2012-09-19 | 保土谷化学工業株式会社 | 電子写真用感光体 |
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