JP2002187786A - セラミックス、セラミックスの製造方法、セラミックス混合体及びセラミックス混合体の製造方法 - Google Patents

セラミックス、セラミックスの製造方法、セラミックス混合体及びセラミックス混合体の製造方法

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JP2002187786A JP2000384072A JP2000384072A JP2002187786A JP 2002187786 A JP2002187786 A JP 2002187786A JP 2000384072 A JP2000384072 A JP 2000384072A JP 2000384072 A JP2000384072 A JP 2000384072A JP 2002187786 A JP2002187786 A JP 2002187786A
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ceramic
sepiolite
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ceramics
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Tadatoshi Ichiko
忠利 市古
Masamichi Nakamura
正道 中村
Shinji Asano
真二 浅野
Hitoshi Ichiko
仁 市古
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KAMIYA GAKUEN
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気中で使用する消臭部材、空気浄化部材で
あって、長時間機能を持続させることができるものを提
供する。 【解決手段】 麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリ
ン粉末とセラミック繊維の合計重量に対する重量割合
が、上記麦飯石粉末が50〜80%、上記セピオライト
粉末が10〜30%、上記カオリン粉末が5〜15%、
上記セラミック繊維が5〜15%である混合物を形成し
(S10)、上記混合物と上記活性炭微粉末の合計体積
に対する体積割合が、上記混合物が60〜80%、上記
活性炭微粉末が20〜40%である成形基材を形成し
(S11)、上記成形基材とバインダーを混合して(S
12)、任意の形状に成形し(S13)、還元雰囲気中
で650〜800℃の温度で焼成する(S14)ことに
より、セラミックスを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス、セ
ラミックスの製造方法、セラミックス混合体、セラミッ
クス混合体の製造方法、建材、消臭剤、空気浄化剤に関
するものであり、特に、高い消臭機能、空気浄化機能を
有する機能セラミックスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、大気中の不快な異臭、ガスな
どが充満しやすい冷蔵庫の内部やトイレ、自動車の内
部、或いは化学薬品が揮発しやすい病院の診察室、新築
時の壁材や化粧板回りなどにおいて、それらの異臭、ガ
スなどを除去可能な技術が要望されている。この場合
に、それらの異臭、ガスなどを除去可能な技術として
は、消臭剤、或いは空気浄化剤などが使用されている。
この消臭剤、空気浄化剤としては、主な機能材料として
活性炭が用いられることがある。つまり、該活性炭が有
する多数の細孔による吸着作用によって、ガス粒子や発
臭粒子を補足し、異臭、ガスなどの除去を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、活性炭を利用
した異臭、ガスなどの除去の場合にあっては、上記活性
炭の細孔が吸着した発臭粒子等の粒子や、微生物等によ
って次第に埋め尽くされるため、吸着作用が長期間持続
せず、消臭作用や空気浄化作用が長続きしないという問
題があった。
【0004】そこで、本発明は、大気中で使用する消臭
部材、空気浄化部材であって、長時間機能を持続させる
ことができるものを提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために創作されたものであって、第1には、セラ
ミックスであって、麦飯石粉末と、セピオライト粉末
と、カオリン粉末と、セラミック繊維と、吸湿性多孔質
体粉末とを混合した成形基材を所定形状に成形して焼成
してなることを特徴とする。
【0006】この第1の構成のセラミックスにおいて
は、多孔構造であることから、この多孔構造により大気
中の微生物や発臭粒子等を吸着することができる。特
に、セラミックスに含有されている吸湿性多孔質体粉末
は、超微細な細孔を有しているとともに、大きな比表面
積を有していることから、吸湿能力、及び微生物や発臭
粒子の吸着能力に優れている。そのため、その吸着能力
によって大気中の微生物や発臭粒子、或いは水分等を、
上記セラミックス内の上記吸湿性多孔質体粉末が吸着す
る。また、該セラミックスに含有されている麦飯石粉末
も多孔質構造を有していることから、大気中の水分等を
吸着することができる。
【0007】そして、上記セラミックスにおいては、上
記麦飯石粉末と上記セピオライト粉末が複合化されるこ
とによって、上記セピオライト粉末におけるMg原子が
一部、麦飯石から供給されるアルカリ元素原子に置換さ
れ、その部分のpKaが10.7〜13.3まで強塩基
点化する。この強塩基点化による触媒的作用により、水
分の分子の一部を分解して活性酸素を発生させる。その
ため、この活性酸素の発生による殺菌作用により、微生
物を死滅させ、さらに、セラミックスの細孔中に吸着さ
れた臭いの分子に対しても、分子構造に一部の改変を引
き起こし発臭粒子が消失する。そのため、上記吸湿性多
孔質体粉末の細孔が吸着したガス粒子や発臭粒子、或い
はその他の粒子、微生物などによって埋め尽くされるこ
とがないため、自己浄化作用を有したものとなり、空気
浄化作用、消臭作用を長期間持続させることが可能とな
る。
【0008】また、上記セラミックスは、上記カオリン
粉末を有しているので、上記麦飯石粉末と上記セピオラ
イト粉末を強固に結合させることが可能になる。従っ
て、上記麦飯石と上記セピオライト粉末の密着性が高ま
るため、十分に上述した強塩基点化が促進され、より強
い抗菌作用を有するセラミックスとして作用することが
できる。また、セラミックス繊維を有しているので、セ
ラミックスの強度を向上させることが可能となる。
【0009】また、第2には、上記第1の構成におい
て、上記セラミックスにおいて、上記麦飯石粉末と上記
セピオライト粉末と上記カオリン粉末と上記セラミック
繊維との合計重量に対して、上記麦飯石粉末が50〜8
0%、上記セピオライト粉末が10〜30%、上記カオ
リン粉末が5〜15%、上記セラミック繊維が5〜15
%の重量割合で混合されており、上記麦飯石粉末と上記
セピオライト粉末と上記カオリン粉末と上記セラミック
繊維とからなる混合物と、上記吸湿性多孔質体粉末との
合計体積に対して、上記混合物が60〜80%、上記吸
湿性多孔質体粉末が20〜40%の体積割合で混合され
ていることを特徴とする。
【0010】よって、この第2の構成のセラミックスに
よれば、上記麦飯石粉末、上記セピオライト粉末、上記
カオリン粉末の割合が最適なものとなって、上記セピオ
ライト粉末の焼成収縮が問題となることもなく、適量な
上記セラミックス繊維による十分な成形能、上記麦飯石
の十分な機能を得ることができる。また、上記吸湿性多
孔質体粉末による十分な吸湿性も確保できる。
【0011】また、第3には、上記第1又は第2の構成
において、上記麦飯石粉末の平均粒度が15〜25μm
であり、上記セピオライト粉末の平均粒度が5〜15μ
mであり、かつ、上記セラミック繊維の平均長さが30
〜50μmであることを特徴とする。よって、上記麦飯
石粉末の周縁に上記セピオライト粉末が容易に接近しえ
て、上記麦飯石粉末と上記セピオライト粉末との複合化
を確実にすることができる。また、セラミックスの強度
も十分とすることができる。
【0012】また、第4には、セラミックスであって、
麦飯石と、セピオライトと、カオリンと、吸湿性多孔質
体とを有することを特徴とする。
【0013】この第4の構成のセラミックスにおいて
は、多孔構造であることから、この多孔構造により大気
中の微生物や発臭粒子等を吸着することができる。特
に、セラミックスに含有されている吸湿性多孔質体は、
超微細な細孔を有しているとともに、大きな比表面積を
有していることから、吸湿能力、及び微生物や発臭粒子
の吸着能力に優れている。そのため、その吸着能力によ
って大気中の微生物や発臭粒子、或いは水分等を、上記
セラミックス内の上記吸湿性多孔質体が吸着する。ま
た、該セラミックスに含有されている麦飯石も多孔質構
造を有していることから、大気中の水分等を吸着するこ
とができる。
【0014】そして、上記セラミックスにおいては、上
記麦飯石と上記セピオライトが複合化されることによっ
て、上記セピオライトにおけるMg原子が一部、麦飯石
から供給されるアルカリ元素原子に置換され、その部分
のpKaが10.7〜13.3まで強塩基点化する。こ
の強塩基点化による触媒的作用により、水分の分子の一
部を分解して活性酸素を発生させる。そのため、この活
性酸素の発生による殺菌作用により、微生物を死滅さ
せ、さらに、セラミックスの細孔中に吸着された臭いの
分子に対しても、分子構造に一部の改変を引き起こし発
臭粒子が消失する。そのため、上記吸湿性多孔質体の細
孔が吸着したガス粒子や発臭粒子、或いはその他の粒
子、微生物などによって埋め尽くされることがないた
め、自己浄化作用を有したものとなり、空気浄化作用、
消臭作用を長期間持続させることが可能となる。
【0015】また、上記セラミックスは、上記カオリン
を有しているので、上記麦飯石と上記セピオライトを強
固に結合させることが可能になる。従って、上記麦飯石
と上記セピオライトの密着性が高まるため、十分に上述
した強塩基点化が促進され、より強い抗菌作用を有する
セラミックスとして作用することができる。
【0016】また、第5には、上記第4の構成におい
て、上記セラミックスが、さらに、セラミックス繊維を
有することを特徴とする。よって、セラミックス繊維を
有しているので、セラミックスの強度を向上させること
が可能となる。
【0017】また、第6には、上記第5の構成におい
て、上記麦飯石と上記セピオライトと上記カオリンと上
記セラミック繊維との合計重量に対して、上記麦飯石が
50〜80%、上記セピオライトが10〜30%、上記
カオリンが5〜15%、上記セラミック繊維が5〜15
%の重量割合で混合されており、上記麦飯石と上記セピ
オライトと上記カオリンと上記セラミック繊維とからな
る混合物と、上記吸湿性多孔質体との合計体積に対し
て、上記混合物が60〜80%、上記吸湿性多孔質体が
20〜40%の体積割合で混合されていることを特徴と
する。
【0018】よって、この第6の構成のセラミックスに
よれば、上記麦飯石、上記セピオライト、上記カオリン
の割合が最適なものとなって、上記セピオライトの焼成
収縮が問題となることもなく、適量な上記セラミックス
繊維による十分な成形能、上記麦飯石の十分な機能を得
ることができる。また、上記吸湿性多孔質体による十分
な吸湿性も確保できる。
【0019】また、第7には、上記第1から第6までの
いずれかの構成において、上記吸湿性多孔質体が、活性
炭であることを特徴とする。
【0020】また、第8には、セラミックスの製造方法
であって、麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリン粉
末と吸湿性多孔質体粉末とを混合した成形基材を製造す
る成形基材製造工程と、該成形基材製造工程において製
造された成形基材を所定の形状に成形する成形工程と、
該成形工程において成形された成形基材を還元雰囲気中
で焼成する焼成工程と、を有することを特徴とする。
【0021】よって、製造されたセラミックスにおいて
は、吸湿性多孔質体粉末等が超微細な細孔を有している
ので、吸湿能力、及び微生物や発臭粒子の吸着能力に優
れている。そのため、その吸着能力によって大気中の微
生物や発臭粒子、或いは水分等が吸着される。そして、
上記セラミックスにおいては、上記麦飯石粉末と上記セ
ピオライト粉末が複合化されることによって、上記セピ
オライト粉末におけるMg原子が一部、麦飯石から供給
されるアルカリ元素原子に置換され、その部分のpKa
が強塩基点化する。この強塩基点化による触媒的作用に
より、水分の分子の一部を分解して活性酸素を発生させ
る。そのため、この活性酸素の発生による殺菌作用によ
り、微生物を死滅させ、さらに、セラミックスの細孔中
に吸着された臭いの分子に対しても、分子構造に一部の
改変を引き起こし発臭粒子が消失する。そのため、上記
吸湿性多孔質体粉末の細孔が吸着したガス粒子や発臭粒
子、或いはその他の粒子、微生物などによって埋め尽く
されることがないため、自己浄化作用を有したものとな
り、上記セラミックスは吸着作用が長期間持続させるこ
とが可能なものとなる。
【0022】また、第9には、セラミックスの製造方法
であって、麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリン粉
末とセラミック繊維とを混合した混合物を製造する混合
物製造工程であって、麦飯石粉末とセピオライト粉末と
カオリン粉末とセラミック繊維との合計重量に対して、
上記麦飯石粉末が50〜80%、上記セピオライト粉末
が10〜30%、上記カオリン粉末が5〜15%、上記
セラミック繊維が5〜15%の重量割合で混合した混合
物を製造する混合物製造工程と、該混合物と吸湿性多孔
質体粉末とを混合して成形基材を製造する成形基材製造
工程であって、該混合物と吸湿性多孔質体粉末とをの合
計体積に対して、上記混合体60〜80%、上記活性炭
粉末20〜40%の体積割合で混合した成形基材を製造
する成形基材製造工程と、該成型基材を所定の形状に成
形する成形工程と、該成形された成形基材を還元雰囲気
中で650〜800℃の温度で焼成する焼成工程と、を
有することを特徴とする。
【0023】この第9の構成のセラミックスの製造方法
においては、上記麦飯石粉末、上記セピオライト粉末、
上記カオリン粉末の割合が最適なものとなって、上記セ
ピオライト粉末の焼成収縮が問題となることもなく、上
記カオリン粉末による十分な成形能、上記麦飯石の十分
な機能を得ることができセラミックスの製造が可能とな
る。また、セラミックス繊維を有しているので、セラミ
ックスの強度を向上させることが可能となる。また、上
記混合粉体が、650〜800℃の温度で焼成されてな
るため、炭酸塩鉱物の分解が急進展することがなく、ま
た上記セピオライトの結晶構造が分解して多孔質構造が
壊れることがないとともに、上記カオリンがメタカオリ
ンとなって十分なバインダー効果を有するものとなり、
また上記セピオライトの水和膨潤も起こらない最も高い
機能、高い品質を有するセラミックスの製造が可能とな
る。
【0024】また、製造されたセラミックスにおいて
は、吸湿性多孔質体粉末等が超微細な細孔を有している
ので、吸湿能力、及び微生物や発臭粒子の吸着能力に優
れている。そのため、その吸着能力によって大気中の微
生物や発臭粒子、或いは水分等が吸着される。そして、
上記セラミックスにおいては、上記麦飯石粉末と上記セ
ピオライト粉末が複合化されることによって、上記セピ
オライト粉末におけるMg原子が一部、麦飯石から供給
されるアルカリ元素原子に置換され、その部分のpKa
が強塩基点化する。この強塩基点化による触媒的作用に
より、水分の分子の一部を分解して活性酸素を発生させ
る。そのため、この活性酸素の発生による殺菌作用によ
り、微生物を死滅させ、さらに、セラミックスの細孔中
に吸着された臭いの分子に対しても、分子構造に一部の
改変を引き起こし発臭粒子が消失する。そのため、上記
吸湿性多孔質体粉末の細孔が吸着したガス粒子や発臭粒
子、或いはその他の粒子、微生物などによって埋め尽く
されることがないため、自己浄化作用を有したものとな
り、上記セラミックスは吸着作用が長期間持続させるこ
とが可能なものとなる。
【0025】また、第10には、上記第8又は第9の構
成において、上記成形工程において、成形用助剤として
還元雰囲気焼成時に分解気化可能なバインダーを用い
て、成形を行うことを特徴とする。
【0026】また、第11には、上記第8又は第9又は
第10の構成において、上記吸湿性多孔質体粉末が、活
性炭の粉末であることを特徴とする。
【0027】また、第12には、少なくともセラミック
スを混合させたセラミックス混合体であって、麦飯石粉
末と、セピオライト粉末と、カオリン粉末と、セラミッ
ク繊維とを混合した成形基材を所定形状に成形して焼成
してなるセラミックスと、多孔質に形成された吸湿性多
孔質体であって、所定の形状に形成されている吸湿性多
孔質体と、を混合してなることを特徴とする。
【0028】この第12の構成のセラミックス混合体に
おいては、上記吸湿性多孔質体は、吸湿能力、及び微生
物や発臭粒子の吸着能力を有している。そのため、その
吸着能力によって大気中の微生物や発臭粒子、或いは水
分等が吸着される。そして、上記セラミックスにおいて
は、上記麦飯石と上記セピオライトが複合化されること
によって、上記セピオライトにおいて、一部Mg原子が
上記麦飯石から供給されるアルカリ元素原子に置換さ
れ、その部分のpKaが強塩基点化する。この強塩基点
化による触媒的作用により、水分の分子の一部を分解し
て活性酸素を発生させる。
【0029】そして、吸湿性多孔質体とセラミックスと
を接触した状態としておくことにより、吸湿性多孔質体
に吸着された微生物や発臭粒子が分解され、また、セラ
ミックス自体に吸着された微生物や発臭粒子も分解され
る。つまり、該活性酸素の発生による殺菌作用により、
微生物を死滅させ、さらに、吸湿性多孔質体の細孔中に
吸着された臭いの分子に対して、上記強塩基点の触媒的
作用により、分子構造に一部の改変を引き起こし発臭粒
子が消失する。そのため、上記吸湿性多孔質体の細孔や
セラミックス自体の細孔が吸着したガス粒子や発臭粒
子、或いはその他の粒子、微生物などによって埋め尽く
されることがないため、自己浄化作用を有したものとな
り、空気浄化作用、消臭作用を長期間持続させることが
可能となる。
【0030】また、第13には、上記第12の構成にお
いて、上記セラミックスにおいて、上記麦飯石粉末と上
記セピオライト粉末と上記カオリン粉末と上記セラミッ
ク繊維との合計重量に対して、上記麦飯石粉末が50〜
80%、上記セピオライト粉末が10〜30%、上記カ
オリン粉末が5〜15%、上記セラミック繊維が5〜1
5%の重量割合で混合されており、また、該吸湿性多孔
質体は、上記セラミックスに対して体積比で30〜50
%の割合で混合されていることを特徴とする。よって、
上記麦飯石粉末、上記セピオライト粉末、上記カオリン
粉末の割合が最適なものとなって、上記セピオライト粉
末の焼成収縮が問題となることもなく、適量な上記セラ
ミックス繊維による十分な成形能、上記麦飯石の十分な
機能を得ることができる。また、上記吸湿性多孔質体に
よる十分な吸湿性も確保できる。
【0031】また、第14には、上記第11又は第12
において、上記麦飯石粉末の平均粒度が15〜25μm
であり、上記セピオライト粉末の平均粒度が5〜15μ
mであり、かつ上記セラミック繊維の平均長さが30〜
50μmであることを特徴とする。よって、上記麦飯石
粉末の周縁に上記セピオライト粉末が容易に接近しえ
て、上記麦飯石粉末と上記セピオライト粉末との複合化
を確実にすることができる。また、セラミックスの強度
も十分とすることができる。
【0032】また、第15には、少なくともセラミック
スを混合させたセラミックス混合体であって、麦飯石
と、セピオライトと、カオリンとを有するセラミックス
と、多孔質に形成された吸湿性多孔質体であって、所定
の形状に形成されている吸湿性多孔質体と、を混合して
なることを特徴とする。
【0033】この第15の構成のセラミックス混合体に
おいては、上記吸湿性多孔質体は、吸湿能力、及び微生
物や発臭粒子の吸着能力を有している。そのため、その
吸着能力によって大気中の微生物や発臭粒子、或いは水
分等が吸着される。そして、上記セラミックスにおいて
は、上記麦飯石と上記セピオライトが複合化されること
によって、上記セピオライトにおいて、一部Mg原子が
上記麦飯石から供給されるアルカリ元素原子に置換さ
れ、その部分のpKaが強塩基点化する。この強塩基点
化による触媒的作用により、水分の分子の一部を分解し
て活性酸素を発生させる。
【0034】そして、吸湿性多孔質体とセラミックスと
を接触した状態としておくことにより、吸湿性多孔質体
に吸着された微生物や発臭粒子が分解され、また、セラ
ミックス自体に吸着された微生物や発臭粒子も分解され
る。つまり、該活性酸素の発生による殺菌作用により、
微生物を死滅させ、さらに、吸湿性多孔質体の細孔中に
吸着された臭いの分子に対して、上記強塩基点の触媒的
作用により、分子構造に一部の改変を引き起こし発臭粒
子が消失する。そのため、上記吸湿性多孔質体の細孔や
セラミックス自体の細孔が吸着したガス粒子や発臭粒
子、或いはその他の粒子、微生物などによって埋め尽く
されることがないため、自己浄化作用を有したものとな
り、空気浄化作用、消臭作用を長期間持続させることが
可能となる。
【0035】また、第16には、上記第15の構成にお
いて、上記セラミックスが、さらに、セラミックス繊維
を有することを特徴とする。
【0036】また、第17には、上記第16の構成にお
いて、上記セラミックスにおいて、上記麦飯石と上記セ
ピオライトと上記カオリンと上記セラミック繊維との合
計重量に対して、上記麦飯石が50〜80%、上記セピ
オライトが10〜30%、上記カオリンが5〜15%、
上記セラミック繊維が5〜15%の重量割合で混合され
ており、また、該吸湿性多孔質体は、上記セラミックス
に対して体積比で30〜50%の割合で混合されている
ことを特徴とする。よって、上記麦飯石粉末、上記セピ
オライト粉末、上記カオリン粉末の割合が最適なものと
なって、上記セピオライト粉末の焼成収縮が問題となる
こともなく、適量な上記セラミックス繊維による十分な
成形能、上記麦飯石の十分な機能を得ることができる。
また、上記吸湿性多孔質体による十分な吸湿性も確保で
きる。
【0037】また、第18には、少なくともセラミック
スを混合させたセラミックス混合体であって、麦飯石
と、セピオライトと、カオリンとを有するセラミックス
と、多孔質に形成された吸湿性多孔質体と、を混合して
なることを特徴とする。
【0038】この第18の構成のセラミックス混合体に
おいては、吸湿性多孔質体材料は、吸湿能力、及び微生
物や発臭粒子の吸着能力を有している。そのため、その
吸着能力によって大気中の微生物や発臭粒子、或いは水
分等が吸着される。そして、上記セラミックスにおいて
は、上記麦飯石と上記セピオライトが複合化されること
によって、上記セピオライトにおいて、一部Mg原子が
上記麦飯石から供給されるアルカリ元素原子に置換さ
れ、その部分のpKaが強塩基点化する。この強塩基点
化による触媒的作用により、水分の分子の一部を分解し
て活性酸素を発生させる。
【0039】そして、吸湿性多孔質体とセラミックスと
を接触した状態としておくことにより、吸湿性多孔質体
に吸着された微生物や発臭粒子が分解され、また、セラ
ミックス自体に吸着された微生物や発臭粒子も分解され
る。つまり、該活性酸素の発生による殺菌作用により、
微生物を死滅させ、さらに、吸湿性多孔質体の細孔中に
吸着された臭いの分子に対して、上記強塩基点の触媒的
作用により、分子構造に一部の改変を引き起こし発臭粒
子が消失する。そのため、上記吸湿性多孔質体の細孔や
セラミックス自体の細孔が吸着したガス粒子や発臭粒
子、或いはその他の粒子、微生物などによって埋め尽く
されることがないため、自己浄化作用を有したものとな
り、空気浄化作用、消臭作用を長期間持続させることが
可能となる。
【0040】また、第19には、上記第12から第18
までのいずれかの構成において、上記吸湿性多孔質体
が、活性炭、ゼオライト、珪藻土のうちの少なくともい
ずれかから形成されていることを特徴とする。
【0041】また、第20には、少なくともセラミック
スを混合させたセラミックス混合体の製造方法であっ
て、麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリン粉末とを
混合して成形基材を製造する成形基材製造工程と、該成
形基材製造工程において製造された成形基材を所定の形
状に成形する成形工程と、該成形工程において成形され
た成形基材を焼成する焼成工程と、を有するセラミック
ス製造工程と、該セラミックス製造工程において製造さ
れたセラミックスに対して、多孔質に形成された吸湿性
多孔質体を混合する混合工程と、を有することを特徴と
する。
【0042】よって、製造されたセラミックス混合体に
おいては、上記吸湿性多孔質体は、吸湿能力、及び微生
物や発臭粒子の吸着能力を有している。そのため、その
吸着能力によって大気中の微生物や発臭粒子、或いは水
分等が吸着される。そして、上記セラミックスにおいて
は、上記麦飯石と上記セピオライトが複合化されること
によって、上記セピオライトにおいて、一部Mg原子が
上記麦飯石から供給されるアルカリ元素原子に置換さ
れ、その部分のpKaが強塩基点化する。この強塩基点
化による触媒的作用により、水分の分子の一部を分解し
て活性酸素を発生させる。
【0043】そして、吸湿性多孔質体とセラミックスと
を接触した状態としておくことにより、吸湿性多孔質体
に吸着された微生物や発臭粒子が分解され、また、セラ
ミックス自体に吸着された微生物や発臭粒子も分解され
る。つまり、該活性酸素の発生による殺菌作用により、
微生物を死滅させ、さらに、吸湿性多孔質体の細孔中に
吸着された臭いの分子に対して、上記強塩基点の触媒的
作用により、分子構造に一部の改変を引き起こし発臭粒
子が消失する。そのため、上記吸湿性多孔質体の細孔や
セラミックス自体の細孔が吸着したガス粒子や発臭粒
子、或いはその他の粒子、微生物などによって埋め尽く
されることがないため、自己浄化作用を有したものとな
り、空気浄化作用、消臭作用を長期間持続させることが
可能となる。
【0044】また、第21には、少なくともセラミック
スを混合させたセラミックス混合体の製造方法であっ
て、麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリン粉末とセ
ラミック繊維とを混合した混合物を製造する成形基材製
造工程であって、麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオ
リン粉末とセラミック繊維との合計重量に対して、上記
麦飯石粉末が50〜80%、上記セピオライト粉末が1
0〜30%、上記カオリン粉末が5〜15%、上記セラ
ミック繊維が5〜15%の重量割合で混合した成形基材
を製造する成形基材製造工程と、該成型基材を所定の形
状に成形する成形工程と、該成形された成形基材を還元
雰囲気中で650〜800℃の温度で焼成する焼成工程
と、を有するセラミックス製造工程と、該セラミックス
製造工程において製造されたセラミックスに対して、該
セラミックスに対する体積比が30〜50%の割合で、
多孔質に形成された吸湿性多孔質体であって、所定の形
状に形成されている吸湿性多孔質体を混合する混合工程
と、を有することを特徴とする。
【0045】この第21の構成のセラミックスの製造方
法においては、セラミックスにおいて、上記麦飯石粉
末、上記セピオライト粉末、上記カオリン粉末の割合が
最適なものとなって、上記セピオライト粉末の焼成収縮
が問題となることもなく、上記カオリン粉末による十分
な成形能、上記麦飯石の十分な機能を得ることができセ
ラミックスの製造が可能となる。また、セラミックス繊
維を有しているので、セラミックスの強度を向上させる
ことが可能となる。また、上記混合粉体が、650〜8
00℃の温度で焼成されているため、炭酸塩鉱物の分解
が急進展することがなく、また上記セピオライトの結晶
構造が分解して多孔質構造が壊れることがないととも
に、上記カオリンがメタカオリンとなって十分なバイン
ダー効果を有するものとなり、また上記セピオライトの
水和膨潤も起こらない最も高い機能、高い品質を有する
セラミックスの製造が可能となる。
【0046】また、製造されたセラミックス混合体にお
いては、上記吸湿性多孔質体は、吸湿能力、及び微生物
や発臭粒子の吸着能力を有している。そのため、その吸
着能力によって大気中の微生物や発臭粒子、或いは水分
等が吸着される。そして、上記セラミックスにおいて
は、上記麦飯石と上記セピオライトが複合化されること
によって、上記セピオライトにおいて、一部Mg原子が
上記麦飯石から供給されるアルカリ元素原子に置換さ
れ、その部分のpKaが強塩基点化する。この強塩基点
化による触媒的作用により、水分の分子の一部を分解し
て活性酸素を発生させる。
【0047】そして、吸湿性多孔質体とセラミックスと
を接触した状態としておくことにより、吸湿性多孔質体
に吸着された微生物や発臭粒子が分解され、また、セラ
ミックス自体に吸着された微生物や発臭粒子も分解され
る。つまり、該活性酸素の発生による殺菌作用により、
微生物を死滅させ、さらに、吸湿性多孔質体の細孔中に
吸着された臭いの分子に対して、上記強塩基点の触媒的
作用により、分子構造に一部の改変を引き起こし発臭粒
子が消失する。そのため、上記吸湿性多孔質体の細孔や
セラミックス自体の細孔が吸着したガス粒子や発臭粒
子、或いはその他の粒子、微生物などによって埋め尽く
されることがないため、自己浄化作用を有したものとな
り、空気浄化作用、消臭作用を長期間持続させることが
可能となる。
【0048】また、第22には、上記第20又は第21
の構成において、上記吸湿性多孔質体が、活性炭、ゼオ
ライト、珪藻土のうちの少なくともいずれかから形成さ
れていることを特徴とする。
【0049】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態としての第1
実施例を図面を利用して説明する。本発明に基づくセラ
ミックスSは、図1に示されるように、麦飯石10、セ
ピオライト20、カオリン30、セラミック繊維40、
活性炭(吸湿性多孔質体)50とを有している。このセ
ラミックスSは、上記麦飯石粉末と、セピオライト粉末
と、カオリン粉末と、セラミック繊維と、活性炭粉末
(吸湿性多孔質体粉末)とを所定の割合で混合して得た
成形基材にバインダーを加えて、後述する方法で所定の
形状に成形後、還元性雰囲気中で焼成し、所定の機能を
有する機能セラミックスとしたものである。
【0050】上記麦飯石10は、花崗斑岩類に属し、長
石、石英、雲母の他に炭酸塩鉱物を含んでおり、さらに
地下水の風化作用により一部が粘土鉱物化し、また多孔
質化しているという特徴を有している鉱物である。この
麦飯石は、漢方薬材として知られている岩石であり、基
本的に、極めて微量のセピオライト、カオリンを予め含
有している。また、上記麦飯石の主な機能としては、多
孔質構造による強い吸着機能によって、水道水などから
不純物(重金属イオン、遊離塩素イオン、シアン、有機
リンイオン等)、トリハロメタン類などの有機塩素化合
物(残留塩素)、雑菌類などを除去するフィルター能力
を有している。このような麦飯石の機能は、主に炭酸塩
鉱物と粘土鉱物及び多孔質構造に起因しているとされて
いるが、天然の産物であるがゆえに、組織、組成が一定
しておらず、作用効果も不安定であるという問題があ
る。なお、本実施例における麦飯石においては、平均粒
度15〜25μm(好ましくは平均粒度20μm)の上
記麦飯石を使用する。
【0051】上記セピオライト20は、繊維状のマグネ
シウムけい酸塩からなる粘土で、化学式はMg8Si12
30(OH)4(H2O)4・nH2Oで表される。また、上
述したように、上記麦飯石にも基本的に含有されている
成分である。このセピオライトは、図3の分子構造モデ
ルに示すごときトンネル多孔質構造を有しているので、
吸着機能と触媒機能を有している。つまり、セピオライ
ト単独では、該トンネル多孔質構造による吸着機能を有
し、一方、上記麦飯石と複合化させることにより、結晶
構造成分の一部がアルカリ元素で置き換えられ、触媒活
性点を作って抗菌、脱臭作用の発揮が可能となる。ここ
で、アルカリ元素により置換可能な部分は、図3に示す
「置換可能なMg」の部分である。なお、本実施例にお
いては、平均粒度5〜15μm(好ましくは平均粒度1
0μm)の上記セピオライトを使用する。
【0052】上記カオリン30は、Al23・2SiO
2・2H2Oの組成をもつ粘土鉱物である。つまり、細か
い均一な粒子からなる粉体である。このカオリンは、セ
ラミックス製造上で成形能を有し、焼成成形体の形状保
持(焼結温度)に寄与するものである。よって、このカ
オリン30は、上記麦飯石10と上記セピオライト20
を結合させる機能を有している。また、漢方の薬効成分
としても有効な成分とされている。
【0053】上記セラミック繊維40は、セラミックス
の繊維複合強化材としての機能を有している。なお、こ
のセラミックス繊維としては、平均長さが30〜50μ
m、好ましくは平均長さが40μmの上記セラミック繊
維を使用する。このセラミック繊維40としては、具体
的には、カオウール(商品名)を使用する。このカオウ
ールを用いるのは、組成上カオリンに近似していること
に基づくものである。また、グラスウールや、セラミッ
クウールを用いることも考えられるが、この場合には、
溶出成分を有しないことが好ましい。このセラミック繊
維40を混入させるのは、セラミックスの機械的強度を
増強する補強材として機能させるためである。
【0054】上記活性炭50は、数μm〜数百μmの細
孔を有しているとともに、300m 2/g以上の比表面
積を有しており、大きな吸着力、吸湿力を有している。
また、微生物や、発臭粒子を容易に吸着する機能を有し
ている。この活性炭50は、粉末(粉体)又は微粉末の
ものが用いられ、上記吸湿性多孔質体粉末として機能す
る。この活性炭50を混入させるのは、セラミックスの
補助材料として主にガスや微生物や発臭粒子や有毒ガス
の吸着力を増強させるためである。なお、本実施例で
は、吸湿性多孔質体として、活性炭を用いるが、他に竹
炭、備長炭等の他の炭を用いてもよい。この他の炭を用
いる場合にも、粉末状のものが用いられる。つまり、炭
粉末、炭微粉末でよい。また、ゼオライト、珪藻土等の
粉末を吸湿性多孔質体粉末として用いてもよい。
【0055】上記バインダー60は、上記麦飯石10、
上記セピオライト20と、上記カオリン30と、上記セ
ラミック繊維40と、上記活性炭50を分散混合して成
形する際の成形能を有しており、焼成成形体の保形性を
助ける機能を有している。なお、本第1実施例におい
て、上記セラミックスSの焼成は還元性雰囲炉で焼成す
るため、還元性雰囲気中で分解消失するものを使用す
る。また、焼成温度は、650〜800℃であるため、
上記焼成温度の範囲以下で分解消失するものを使用す
る。
【0056】次に、本第1実施例のセラミックスSの製
造方法について、図2等を使用して説明する。上記セラ
ミックスSは、上記麦飯石粉末に上記セピオライト粉末
と上記カオリン粉末とセラミック繊維粉末と活性炭微粉
末とバインダー粉末を外部から新たに添加した混合物を
所定の形状に形成した後、還元炎焼成によって焼成する
ことによって形成される。なお、ここで還元炎焼成とし
ているのは、酸化炎焼成では活性炭が炭素と反応してし
まうためである。
【0057】まず、上記麦飯石粉末と、上記セピオライ
ト粉末と、上記カオリン粉末と、上記セラミック繊維と
の合計重量に対する重量割合が、上記麦飯石粉末が50
〜80%であり、上記セピオライト粉末が10〜30%
であり、上記カオリン粉末が5〜15%であり、上記セ
ラミック繊維が5〜15%となるように各粉末を混合し
て混合物(混合粉体)を形成する(S10、混合物製造
工程)。次に、上記混合物と、上記活性炭微粉末との合
計体積に対する体積割合が、上記混合物が60〜80%
であり、上記活性炭微粉末が20〜40%となるように
混合して成形基材を形成する(S11、成形基材製造工
程)。次に、上記成形基材と、所定量の上記バインダー
とを混合し(S12)、上記バインダーを混合した成形
基材を任意の成形方法、例えば、粉末プレス成形、混練
ロクロ成形、混練押出成形等によって、任意の形状、例
えば、粒状、板状、筒状、ハニカム状等に成形し(S1
3、成形工程)、還元雰囲気中で650〜800℃の温
度で焼成する(S14、焼成工程)。ここで、成形され
る形状としては、粒状(図4(a)参照)、板状(図4
(b)参照)、筒状(図5(a)参照)、ハニカム状
(図5(b)参照)等、種々の形状が可能である。な
お、任意の成形方法によって成形するに際しては、水等
の分散材により流動体化させて成形するのが好ましい。
なお、図1において、各構成の間に隙間を設けて描いて
あるが、これは、図面として見易くするためであり、実
際には、各構成は密集して存在している。
【0058】また、上記の各粉体の混合割合は、以下の
ような理由に基づいて選定されたものである。つまり、
上記麦飯石においては、基材として効果を安定化させる
ために合計重量に対する重量割合を50〜80%とした
ものである。また、上記セピオライトにおいては、物性
面で水和膨潤性が極めて大きく、また焼成収縮も極めて
大きいため、セラミックス化における成形性を確保する
ために合計重量に対する重量割合を10〜30%とした
ものである。また、上記カオリンにおいては、他の構成
成分との関係から合計重量に対する重量割合が5〜20
%の使用で、十分に効果を得ることができるためであ
る。
【0059】また、上記セラミック繊維においては、機
械的強度の増加と、成形能の確保のために平均40μm
長のもので合計重量に対する重量割合を5〜15%とし
たものである。また、上記活性炭においては、吸着力の
増加と、セラミックスの形状の成形および形状保持を容
易にするため、合計体積に対する体積割合を20〜50
%としたものである。従って、上記麦飯石粉末と上記セ
ピオライト粉末と上記カオリン粉末とセラミック繊維と
の合計重量に対する重量割合が最適なものとなり、さら
に、上記混合物と活性炭微粉末との合計体積に対する体
積割合が最適なものとなり、上記セピオライト粉末によ
る焼成収縮、上記セラミック繊維による成形能の低下、
上記活性炭による成形能および形状保持の低下が問題と
なることもなく、上記麦飯石の十分な機能、上記活性炭
による吸着力の増加、上記セラミック繊維による機械的
強度の増加、上記カオリン粉末による十分な成形能を得
ることができる機能セラミックスとすることができる。
【0060】また、上述した本第1実施例の製造方法に
おいて、焼成温度の上限を800℃としたのは、該80
0℃という温度が、炭酸塩鉱物の分解が急進展しない温
度であるとともに、上記セピオライトの結晶構造が分解
して多孔質がなくなる直前の温度であるからである。従
って、上記セラミックスSの機能性を保持する上で、8
00℃以下で上記セラミックスSの焼成を行う必要があ
る。また、焼成温度の下限を650℃としたのは、該6
50℃という温度が、上記カオリンが脱水し、メタカオ
リンとなり焼結体でのバインダー効果が発揮され始める
温度であるとともに、上記セピオライトの脱水が進んで
復水により水和膨潤が起こらなくなる温度であるからで
ある。従って、上記セラミックスSに機能性を付加する
上で、650℃以上で上記セラミックスSの焼成を行う
必要がある。さらに、650〜800℃という温度は、
上記活性炭に最も良好な細孔状態が形成される温度であ
る。
【0061】以上のように製造されたセラミックスSに
おいては、当然、麦飯石粉末と、セピオライト粉末と、
カオリン粉末と、セラミック繊維と、吸湿性多孔質体粉
末とが含まれていて、この製造されたセラミックスSに
おいて、上記麦飯石粉末と上記セピオライト粉末と上記
カオリン粉末と上記セラミック繊維との合計重量に対し
て、上記麦飯石粉末が50〜80%、上記セピオライト
粉末が10〜30%、上記カオリン粉末が5〜15%、
上記セラミック繊維が5〜15%の重量割合で混合され
ており、上記麦飯石粉末と上記セピオライト粉末と上記
カオリン粉末と上記セラミック繊維とからなる混合物
と、上記吸湿性多孔質体粉末との合計体積に対して、上
記混合物が60〜80%、上記吸湿性多孔質体粉末が2
0〜40%の体積割合で混合されていることになる。ま
た、製造されたセラミックスSにおいても、上記麦飯石
粉末の平均粒度は15〜25μmであり、上記セピオラ
イト粉末の平均粒度は5〜15μmであり、かつ、上記
セラミック繊維の平均長さは30〜50μmとなってい
る。
【0062】次に、上記のように形成された本第1実施
例の上記セラミックスSの使用状態について説明する。
なお、上記のように、本第1実施例の上記セラミックス
Sの成形形状としては、例えば、粒状(図4(a)参
照)、板状(図4(b)参照)、筒状(図5(a)参
照)、ハニカム状(図5(b)参照)など、多様な使用
態様が可能である。また、上記セラミックスSは、主と
して、大気の消臭、空気浄化を行う消臭剤、空気浄化剤
として好適に機能する。例えば、上記セラミックスSを
消臭剤として使用する例としては、ハニカム状などに形
成した上記セラミックスSを、冷蔵庫の内部やトイレの
内部、自動車の内部、或いは化学薬品が揮発しやすい病
院の診察室、新築時の室内等に設置して、それらの空間
の空気から発臭物質を分解、除去して消臭を行う。ま
た、上記セラミックスSを空気浄化剤として使用する例
としては、上記セラミックスSを消臭剤として使用する
場合と同様に、化学薬品が揮発しやすい病院の診察室、
新築時の室内等に設置して、それらの空間の空気から化
学物質やハウスダストなどを分解、除去して空気の浄化
を行う。
【0063】また、上記セラミックスSを建材として使
用する例としては、上記セラミックスSを天井や壁材な
どとして使用されるパネルや化粧板などの裏面に通気口
を形成してその内部に上記セラミックスSを埋め込んだ
ものを形成する。このように形成された建材を使用する
と、その使用された空間の空気を消臭浄化することが可
能な消臭浄化機能を予め備えた建材とすることができ、
高い付加価値を有する建材となる。
【0064】次に、上述した構成からなる本第1実施例
の上記セラミックスSの作用及び効果を説明する。
【0065】まず、上記セラミックスSは、多孔構造で
あることから、この多孔構造により大気中の微生物や発
臭粒子等を吸着することができる。特に、セラミックス
Sに含有されている活性炭微粉末は、超微細な細孔を有
しているとともに、大きな比表面積を有していることか
ら、吸湿能力、及び微生物や発臭粒子の吸着能力に優
れ、特に、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなども
吸着可能である。そのため、その吸着能力によって大気
中の微生物や発臭粒子、或いは水分等を、上記セラミッ
クスS内の上記活性炭微粉末が吸着する。また、該セラ
ミックスSに含有されている麦飯石も多孔質構造を有し
ていることから、大気中の水分等を吸着することができ
る。
【0066】そして、上記セラミックスSにおいては、
上記麦飯石と上記セピオライトが複合化されることによ
って、上記セピオライトの結晶中のトンネル構造の壁部
分の結晶構造で、図3に示すように、一部Mg原子が上
記麦飯石から供給されるアルカリ元素原子に置換され、
その部分のpKaが10.7〜13.3まで強塩基点化
する。
【0067】この強塩基点化による触媒的作用により、
水分の分子の一部を分解して活性酸素を発生させる。そ
のため、この活性酸素の発生による殺菌作用により、微
生物(細菌類)の細胞の外膜を酸化分解して損傷を与え
ることによって、微生物を死滅させ、さらに分解消滅さ
せる作用を有している。さらに、セラミックスSの細孔
中に吸着された臭いの分子に対して、上記強塩基点の触
媒的作用により、分子構造に一部の改変を引き起こし発
臭粒子が消失する。そのため、上記セラミックスSの活
性炭50の細孔が吸着したガス粒子や発臭粒子、或いは
その他の粒子、微生物などによって埋め尽くされること
がないため、自己浄化作用を有したものとなり、上記セ
ラミックスSは吸着作用が活性炭単体の場合に比較して
10倍程度長期間持続させることが可能なものとなる。
以上のように、上記セラミックスSは、強い抗菌作用、
空気浄化作用、脱臭作用、自己浄化作用を有し、長期間
それらの作用を持続させることができる。
【0068】また、上記セラミックスSは、上述したよ
うに、上記麦飯石に上記カオリンを外部から添加して形
成されている。そのため、上記セラミックスSは、上記
カオリンの結合材としての機能によって、上記麦飯石と
上記セピオライトを強固に結合させることが可能にな
る。従って、上記麦飯石と上記セピオライトの密着性が
高まるため、十分に上述した強塩基点化が促進され、よ
り強い抗菌作用を有するセラミックスとして作用するこ
とができる。
【0069】また、上記麦飯石の平均粒度が15〜25
μmであり、上記セピオライト粉末の平均粒度が5〜1
5μmであるため、上記麦飯石の周縁に上記セピオライ
トが容易に接近しえて、上記麦飯石と上記セピオライト
との複合化を確実にすることができる。そのため、さら
に上記セピオライトの強塩基点化が促進され、より強い
抗菌作用を有するセラミックスとして作用することがで
きる。
【0070】さらには、通常、上記麦飯石には、極めて
微量のセピオライトやカオリンが含有されているもの
の、麦飯石のみでは上記のような触媒的作用を得ること
ができないが、本第1実施例では、上述したように、上
記麦飯石粉末に上記セピオライト粉末と上記カオリン粉
末を外部から新たに添加して上記セラミックスSを形成
しているため、確実に上記の作用・効果を得ることがで
きる。そのため、機能セラミックスとしての機能、効果
を確実に発揮可能なものとして作用することができる。
【0071】以上述べたように、本第1実施例によるセ
ラミックスSによれば、麦飯石粉末、セピオライト粉
末、カオリン粉末、セラミック繊維、活性炭粉末とを混
合した成形基材から焼成してなるものであるため、吸湿
能力の高い活性炭粉末が上記セラミックスS内に混入さ
れて一体化している。そのため、上記活性炭粉末によっ
て吸着された水分が、セピオライトの強塩基点化による
触媒的作用によって分解され活性酸素が発生するため、
大気中においても高い抗菌機能、消臭機能、空気浄化機
能、自己浄化機能を発揮することが可能になり、また、
各機能を長期間持続させることが可能となる。なお、本
第1実施例においては、吸湿性多孔質体粉末として活性
炭微粉末を使用しているが、それのみに限定されるもの
ではなく、活性炭と同程度の吸湿性を有するもの(材
料)であればよい。
【0072】なお、上記構成のセラミックスSを水中に
入れて、水の浄化に用いることも可能である。この点
は、以下の第2実施例においても同様である。
【0073】次に、本発明の実施の形態としての第2実
施例を図面を利用して説明する。本発明に基づくセラミ
ックス混合体Kは、図6、図7に示されるように、セラ
ミックスT1と、活性炭チップT2とを有し、複数のセ
ラミックスT1と複数の活性炭チップT2とを混ぜたも
のとなっている。この活性炭チップT2が、上記「多孔
質に形成された吸湿性多孔質体であって、所定の形状に
形成されている吸湿性多孔質体」に当たる。
【0074】ここで、セラミックスT1は、図7に示さ
れるように、麦飯石110、セピオライト120、カオ
リン130、セラミック繊維140を有しており、この
セラミックスT1は、上記麦飯石粉末と、セピオライト
粉末と、カオリン粉末と、セラミック繊維とを所定の割
合で混合して得た成形基材を所定の形状に成形した後に
還元性雰囲気中で焼成し、所定の機能を有する機能セラ
ミックスとしたものである。なお、この図7は、セラミ
ックスT1と活性炭チップT2とが接触した状態を模式
的に示している。
【0075】上記麦飯石110、セピオライト120、
カオリン130、セラミック繊維140の各部材の基本
的な機能、粒度、長さ等については、上記第1実施例と
同様である。
【0076】また、上記活性炭チップT2は、活性炭を
チップ状に成形したものであり、そのチップの径として
は、5〜10mm程度とすることが好ましい。また、活
性炭チップT2を構成する粒子の平均径は、5〜10μ
mφであることが好ましい。本実施例においては、活性
炭チップT2を粒状であるが、板状、棒状、多角柱状等
所定の形状に形成されたものであればよい。なお、この
活性炭チップT2の代わりに、竹炭チップや備長炭チッ
プ等他の炭チップを用いてもよい。
【0077】次に、本第2実施例のセラミックス混合体
Kの製造方法について、図8を使用して説明する。
【0078】上記セラミックス混合体Kは、上記麦飯石
粉末に上記セピオライト粉末と上記カオリン粉末とセラ
ミック繊維粉末とを混合した成形基材を、所定の形状に
形成した後焼成し、さらに、活性炭チップを混合するこ
とによって形成される。
【0079】以下詳細に説明すると、まず、セラミック
スT1を形成する。つまり、上記麦飯石粉末と、上記セ
ピオライト粉末と、上記カオリン粉末と、上記セラミッ
ク繊維との合計重量に対する重量割合が、上記麦飯石粉
末が50〜80%であり、上記セピオライト粉末が10
〜30%であり、上記カオリン粉末が5〜15%であ
り、上記セラミック繊維が5〜15%となるように各粉
末を混合して成形基材を形成する(S110、成形基材
製造工程)。なお、上記各粉末を混合する際に、バイン
ダーを混合させるようにしてもよい。つまり、このバイ
ンダーは、焼成成形体の保形性を助けるために使用す
る。また、本実施例においては、後述のように、酸化雰
囲気にて焼成するため、酸化雰囲気中で分解消失するも
のを使用する。また、その際の焼成温度は650〜80
0℃であるため、その温度範囲以下で分解消失するもの
を使用する。
【0080】次に、任意の成形方法、例えば、粉末プレ
ス成形、混練ロクロ成形、混練押出成形等によって、任
意の形状に成形する(S111、成形工程)。成形する
形状としては、例えば、粒状(図4(a)参照)、板状
(図4(b)参照)、棒状とすること、さらには、筒状
(図5(a)参照)、ハニカム状(図5(b)参照)等
が考えられる。そして、酸化性雰囲気中で650〜80
0℃の温度で焼成する。つまり、酸化炎焼成を行うこと
によって、セラミックスT1を形成する(S112、焼
成工程)。ここで、上記ステップS110からステップ
S112までが、セラミックス製造工程に当たる。以上
のようにして、セラミックスT1を形成する。なお、任
意の成形方法によって成形するに際しては、水等の分散
材により流動体化させて成形するのが好ましい。
【0081】なお、以上のように製造されたセラミック
スT1においては、当然、麦飯石粉末と、セピオライト
粉末と、カオリン粉末と、セラミック繊維と、吸湿性多
孔質体粉末とが含まれていて、この製造されたセラミッ
クスT1において、上記麦飯石粉末と上記セピオライト
粉末と上記カオリン粉末と上記セラミック繊維との合計
重量に対して、上記麦飯石粉末が50〜80%、上記セ
ピオライト粉末が10〜30%、上記カオリン粉末が5
〜15%、上記セラミック繊維が5〜15%の重量割合
で混合されていることになる。また、製造されたセラミ
ックスT1においても、上記麦飯石粉末の平均粒度は1
5〜25μmであり、上記セピオライト粉末の平均粒度
は5〜15μmであり、かつ、上記セラミック繊維の平
均長さは30〜50μmとなっている。
【0082】そして、複数の上記活性炭チップを用意
し、上記セラミックスT1の体積に対して体積が30〜
50%となるように該活性炭チップを混合してセラミッ
クス混合体Kを形成する(S113、混合工程)。つま
り、複数のセラミックスT1と複数の活性炭チップT2
とを混ぜた状態とし、セラミックスT1と活性炭チップ
T2とが接触可能な状態とする。
【0083】なお、図7において、各構成の間に隙間を
設けて描いてあるが、これは、図面として見易くするた
めであり、実際には、各構成は密集して存在している。
【0084】また、本実施例において、各粉体の混合割
合を上記のようにした理由や、焼成温度を上記のように
した理由は、上記第1実施例の場合と同様である。
【0085】次に上記のように形成された本第2実施例
の上記セラミックス混合体Kの使用状態について説明す
る。ここで、上記セラミックス混合体Kは、上記セラミ
ックスT1と活性炭チップT2とを混ぜた状態のもので
あるため、セラミックス混合体Kとしては、定形性があ
るものではない。従って、使用状態としては、図6に示
すように、上記セラミックス混合体Kを通気性のある容
器J等に入れて使用する。この容器Jは、収納部を有す
る容器本体J1と、複数の開口部を有する蓋部J2とか
らなっている。その際、セラミックスT1と活性炭チッ
プT2とが互いに接触するように配置するのが好まし
い。
【0086】そして、そのように通気性のある容器など
に内包された上記セラミックス混合体Kは、主として、
大気の消臭、空気浄化を行う消臭剤、空気浄化剤として
好適に機能する。
【0087】例えば、上記セラミックス混合体Kを消臭
剤や空気浄化剤として使用する例としては、通気性の容
器に封入された上記セラミックス混合体Kを、冷蔵庫の
内部やトイレの内部、自動車の内部、或いは化学薬品が
揮発しやすい病院の診察室、新築時の室内等に設置し
て、それらの空間の空気から発臭物質を分解、除去して
消臭を行い、また、化学物質やハウスダストなどを分
解、除去して空気の浄化を行う。
【0088】また、上記セラミックス混合体Kを建材と
して使用する例としては、天井や壁材等として使用され
るパネルや化粧板に通気口を形成してその内部に上記セ
ラミックス混合体Kを通気性容器に封入した状態で埋め
込む。このように形成された建材を使用すると、その使
用された空間の空気を消臭浄化することが可能な消臭浄
化機能を予め備えた建材とすることができ、高い付加価
値を有する建材となる。
【0089】次に、上述した構成からなる本第2実施例
の上記セラミックス混合体Kの作用及び効果を説明す
る。
【0090】まず、上記活性炭チップT2は、超微細な
細孔を有しているので、吸湿能力、及び微生物や発臭粒
子の吸着能力に優れ、特に、ホルムアルデヒドやアセト
アルデヒド等も吸着可能である。そのため、その吸着能
力によって大気中の微生物や発臭粒子、或いは水分等
が、上記活性炭チップT2により吸着される。また、該
セラミックスT1に含有されている麦飯石も多孔質構造
を有していることから、大気中の水分等を吸着すること
ができる。
【0091】そして、上記セラミックスT1において
は、上記麦飯石と上記セピオライトが複合化されること
によって、上記セピオライトの結晶中のトンネル構造の
壁部分の結晶構造で、図3に示すように、一部Mg原子
が上記麦飯石から供給されるアルカリ元素原子に置換さ
れ、その部分のpKaが10.7〜13.3まで強塩基
点化する。この強塩基点化による触媒的作用により、水
分の分子の一部を分解して活性酸素を発生させる。
【0092】そして、活性炭チップT2とセラミックス
T1とは接触しているため、活性炭チップT2に吸着さ
れた微生物や発臭粒子が分解され、また、セラミックス
T1自体に吸着された微生物や発臭粒子も分解される。
つまり、該活性酸素の発生による殺菌作用により、微生
物(細菌類)の細胞の外膜を酸化分解して損傷を与える
ことによって、微生物を死滅させ、さらに分解消滅させ
る作用を有している。さらに、活性炭チップT2やセラ
ミックスT1の細孔中に吸着された臭いの分子に対し
て、上記強塩基点の触媒的作用により、分子構造に一部
の改変を引き起こし発臭粒子が消失する。
【0093】そのため、上記活性炭チップT2の細孔や
セラミックスT1自体の細孔が吸着したガス粒子や発臭
粒子、或いはその他の粒子、微生物などによって埋め尽
くされることがないため、自己浄化作用を有したものと
なり、上記活性炭チップT2やセラミックスT1におい
ては、吸着作用が活性炭チップ単体の場合に比較して1
0倍程度長期間持続させることが可能なものとなる。以
上のように、上記セラミックス混合体Kは、強い抗菌作
用、空気浄化作用、脱臭作用、自己浄化作用を有するも
のとなる。
【0094】また、上記セラミックスT1は、上述した
ように、上記麦飯石に上記カオリンを外部から添加して
形成されている。そのため、上記セラミックスT1は、
上記カオリンの結合材としての機能によって、上記麦飯
石と上記セピオライトを強固に結合させることが可能に
なる。従って、上記麦飯石と上記セピオライトの密着性
が高まるため、十分に上述した強塩基点化が促進され、
より強い抗菌作用を有するセラミックスとして作用する
ことができる。
【0095】また、上記麦飯石の平均粒度が15〜25
μmであり、上記セピオライト粉末の平均粒度が5〜1
5μmであるため、上記麦飯石の周縁に上記セピオライ
トが容易に接近しえて、上記麦飯石と上記セピオライト
との複合化を確実にすることができる。そのため、さら
に上記セピオライトの強塩基点化が促進され、より強い
抗菌作用を有するセラミックスとして作用することがで
きる。
【0096】さらには、通常、上記麦飯石には、極めて
微量のセピオライトやカオリンが含有されているもの
の、麦飯石のみでは上記のような触媒的作用を得ること
ができないが、本第2実施例では、上述したように、上
記麦飯石粉末に上記セピオライト粉末と上記カオリン粉
末を外部から新たに添加して上記セラミックスT1を形
成しているため、確実に上記の作用・効果を得ることが
できる。そのため、機能セラミックスとしての機能、効
果を確実に発揮可能なものとして作用することができ
る。
【0097】なお。本第2実施例においては、吸湿性多
孔質体を所定形状に成形した成型物として活性炭チップ
を使用しているが、それのみに限定されるものではな
く、活性炭と同程度の吸湿性、吸着性を有するものであ
ればよい。例えば、上記のように、活性炭チップの他に
竹炭チップや備長炭チップ等他の炭チップを用いたり、
吸湿性多孔質体として、ゼオライト、珪藻土等の吸湿性
を有するもの(材料)を用いることも考えられる。
【0098】なお、本第2実施例においては、セラミッ
クス混合体Kが上記セラミックスT1と上記活性炭チッ
プT2とを混合したものとして説明したが、上記活性炭
チップT2に代えてゼオライト、珪藻土等の他の吸湿性
多孔質体を用いてもよい。つまり、この場合には、吸湿
性多孔質体を所定の形状に形成したものを用いるのでは
なく、吸湿性多孔質体を材料のままの状態で使用する。
例えば、珪藻土に上記セラミックスT1を混合させたも
のを建材としての壁材に用いることにより、珪藻土自体
に吸着性を有するため、珪藻土で吸着した部生物や発臭
粒子をセラミックスT1で分解することができ、特に、
新築家屋等で近時問題となっているシックハウス症候群
の原因とされているホルムアルデヒドやアセトアルデヒ
ドなども吸着可能である。
【0099】次に、上記第1実施例及び上記第2実施例
における上記セラミックスS及び上記セラミックス混合
体Kの効果を確認するための試験例を以下に説明する。
まず、上記セラミックスS及び上記セラミックス混合体
Kの抗菌効果を確認するための試験方法及び試験結果に
ついて説明する。
【0100】まず、上記セラミックスSおよび上記セラ
ミックス混合体Kを麦飯石粉末、セピオライト粉末、カ
オリン粉末、セラミック繊維の重量割合、及び活性炭微
粉末あるいは活性炭チップの体積割合および焼成温度を
異ならせたサンプルをA〜Cの3種類作成する。
【0101】つまり、図8に示すように、サンプルA
は、重量割合において、麦飯石粉末を50%、セピオラ
イト粉末を20%、カオリン粉末を15%、セラミック
繊維を15%を配合して混合物を作り、該混合物を60
%、活性炭微粉末を40%の体積割合に配合した後成形
し、密閉したドラム中に設置して還元雰囲気中におい
て、700℃の温度で焼成したものである。つまり、こ
のサンプルAは、上記第1実施例に対応する。
【0102】また、サンプルBは、重量割合において、
麦飯石粉末を70%、セピオライト粉末を15%、カオ
リン粉末を10%、セラミック繊維を5%を配合して混
合物を作り、該混合物をペレット状に成形し、大気中で
720℃で焼成してセラミックスを得る。そして、該セ
ラミックスを60%、固形炭チップ(竹炭チップ)を4
0%の体積割合になるように混合してセラミックス混合
体としたものである。つまり、このサンプルBは、上記
第2実施例に対応する。
【0103】また、サンプルCは、重合割合において、
麦飯石粉末を55%、セピオライト粉末を30%、カオ
リン粉末を5%、セラミック繊維を10%を配合して混
合物を作り、該混合物をペレット状に成形し、大気中で
650℃で焼成してセラミックスを得る。そして、該セ
ラミックスを70%、固形炭チップ(竹炭チップ)を3
0%の体積割合になるように混合してセラミックス混合
体としたものである。つまり、このサンプルCは、上記
第2実施例に対応する。
【0104】そして、三角フラスコなどの試験容器を4
個準備し、培地Aには、容器に増菌用液体培地100m
lを入れ、さらに、上記サンプルAを50g入れ、培地
Bには、容器に増菌用液体培地100mlを入れ、さら
に、上記サンプルBを50g入れ、培地Cには、容器に
増菌用液体培地100mlを入れ、さらに、上記サンプ
ルCを50g入れ、培地Dには、容器に増菌用液体培地
100mlを入れる。そして、定法に従って、大腸菌を
培養し、一定時間ごとに生菌数を計測する。つまり、各
容器をそれぞれ121℃で20分間加圧加熱滅菌を行
い、あらかじめ37℃の温度で一晩培養した細菌50万
個を常法に従って計測して、上記培地A、上記培地B、
上記培地C、上記培地Dにそれぞれ投入し、37℃の温
度で振とう培養を行う。そして、一定時間おきに、培養
中の上記培地A、上記培地B、上記培地C及び上記培地
Dから一部を採取し、その採取したものから生菌計数法
によって菌数を計測する。この時間毎の菌数をプロット
したものを図10に示す。
【0105】この図10によると、上記培地Dよりも上
記培地Aと上記培地Bと上記培地Cのほうが菌数が明ら
かに少ない結果となっている。つまり、上記セラミック
スSに相当するサンプルAおよび上記セラミックス混合
体Kに相当するサンプルB、サンプルCを投入したほう
が菌数が明らかに少なく、高い増菌抑制効果を有してい
ることが確認された。
【0106】なお、上記の抗菌効果を確認するための試
験においては、完全な空気中の試験は困難なため、若干
培地中の水の影響を受ける可能性があるものの、増菌用
液体培地を用いて抗菌効果を確認するための試験を行っ
た。しかし、空気中であっても上記活性炭粒子および上
記活性炭チップが十分な吸湿性を有しているため、略同
一の効果を示すものと推測される。また、上記の抗菌効
果を確認するための試験における生菌計数法とは、菌液
を適当に希釈して、その一定量を適当な寒天培地上で培
養してコロニーをつくらせ、形成された各コロニーがそ
れぞれ一個の細胞(菌体)に由来すると仮定し、その数
からもとの菌液中の細胞数を算定する方法である。
【0107】次に、上記セラミックスS及び上記セラミ
ックス混合体Kの消臭機能を確認するための試験方法及
び試験結果について説明する。まず、1.8Lのガラス
容器瓶を4個準備し、ガラス容器Aには、上記サンプル
Aを入れ密封し、さらに、所定濃度に調節したガスを注
入し、ガラス容器Bには、上記サンプルBを入れ密封
し、さらに、所定濃度に調節したガスを注入し、ガラス
容器Cには、上記サンプルCを入れ密封し、さらに、所
定濃度に調節したガスを注入する。そして、一定時間お
きに残留ガス濃度を計測する。また、比較のためガラス
容器Dにサンプルを入れず上記所定濃度に調節したガス
のみを注入し、一定時間おきに残留ガス濃度を計測す
る。この時間毎の残留ガス濃度をプロットしたものを図
11〜図12に示す。なお、図11は、ガスとして40
ppmの濃度のアンモニアを用いた試験結果を示してお
り、図12は、ガスとして20ppmの濃度の硫化水素
を用いた試験結果を示している。
【0108】このように、どのガスにおいても上記のサ
ンプルを入れず上記所定濃度に調節したガスのみを注入
したガラス容器瓶よりも上記各種サンプルを入れた方が
残留ガス濃度が明らかに低く、高い消臭効果を有してい
ることが確認された。
【0109】
【発明の効果】本発明に基づくセラミックスによれば、
特に、セラミックスに含有されている吸湿性多孔質体粉
末により吸着された微生物や発臭粒子が、上記麦飯石粉
末と上記セピオライト粉末が複合化されることによって
発生する活性酸素により分解されるので、吸着した微生
物や発臭粒子等により、吸湿性多孔質体粉末等の細孔が
埋め尽くされることがないため、自己浄化作用を有した
ものとなり、空気浄化作用、消臭作用を長期間持続させ
ることが可能となる。また、上記セラミックスは、上記
カオリン粉末を有しているので、上記麦飯石粉末と上記
セピオライト粉末を強固に結合させることが可能にな
る。従って、上記麦飯石と上記セピオライト粉末の密着
性が高まるため、十分に上述した強塩基点化が促進さ
れ、より強い抗菌作用を有するセラミックスとして作用
することができる。また、セラミックス繊維を有してい
るので、セラミックスの強度を向上させることが可能と
なる。
【0110】また、本発明に基づくセラミックスの製造
方法によれば、上記麦飯石粉末、上記セピオライト粉
末、上記カオリン粉末の割合が最適なものとなって、上
記セピオライト粉末の焼成収縮が問題となることもな
く、上記カオリン粉末による十分な成形能、上記麦飯石
の十分な機能を得ることができセラミックスの製造が可
能となる。また、セラミックス繊維を有しているので、
セラミックスの強度を向上させることが可能となる。ま
た、上記混合粉体が、650〜800℃の温度で焼成さ
れてなるため、炭酸塩鉱物の分解が急進展することがな
く、また上記セピオライトの結晶構造が分解して多孔質
構造が壊れることがないとともに、上記カオリンがメタ
カオリンとなって十分なバインダー効果を有するものと
なり、また上記セピオライトの水和膨潤も起こらない最
も高い機能、高い品質を有するセラミックスの製造が可
能となる。
【0111】また、本発明のセラミックス混合体によれ
ば、主として、吸湿性多孔質体により、大気中の微生物
や発臭粒子が吸着される。また、上記麦飯石粉末と上記
セピオライト粉末が複合化されることによって活性酸素
が発生する。そして、吸湿性多孔質体とセラミックスと
を接触した状態としておくことにより、吸着した微生物
や発臭粒子が分解されるので、吸着した微生物や発臭粒
子により吸湿性多孔質体粉末等の細孔が埋め尽くされる
ことがないため、自己浄化作用を有したものとなり、空
気浄化作用、消臭作用を長期間持続させることが可能と
なる。また、上記セラミックスは、上記カオリン粉末を
有しているので、上記麦飯石粉末と上記セピオライト粉
末を強固に結合させることが可能になる。従って、上記
麦飯石と上記セピオライト粉末の密着性が高まるため、
十分に上述した強塩基点化が促進され、より強い抗菌作
用を有するセラミックスとして作用することができる。
また、セラミックス繊維を有しているので、セラミック
スの強度を向上させることが可能となる。
【0112】また、本発明に基づくセラミックス混合体
の製造方法によれば、上記麦飯石粉末、上記セピオライ
ト粉末、上記カオリン粉末の割合が最適なものとなっ
て、上記セピオライト粉末の焼成収縮が問題となること
もなく、上記カオリン粉末による十分な成形能、上記麦
飯石の十分な機能を得ることができセラミックスの製造
が可能となる。また、セラミックス繊維を有しているの
で、セラミックスの強度を向上させることが可能とな
る。また、上記混合粉体が、650〜800℃の温度で
焼成されてなるため、炭酸塩鉱物の分解が急進展するこ
とがなく、また上記セピオライトの結晶構造が分解して
多孔質構造が壊れることがないとともに、上記カオリン
がメタカオリンとなって十分なバインダー効果を有する
ものとなり、また上記セピオライトの水和膨潤も起こら
ない最も高い機能、高い品質を有するセラミックスの製
造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に基づくセラミックスの概略構
造を示す構造図である。
【図2】本発明の第1実施例に基づくセラミックスの製
造方法を示すフローチャートである。
【図3】セピオライトの分子構造モデルを示す説明図で
ある。
【図4】本発明の各実施例に基づくセラミックスの形状
の一例を示す斜視図である。
【図5】本発明の各実施例に基づくセラミックスの形状
の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例に基づくセラミックス混合
体の使用状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2実施例に基づくセラミックス混合
体の概略構造を示す構成図である。
【図8】本発明の第2実施例に基づくセラミックス混合
体の製造方法を示すフローチャートである
【図9】抗菌機能および消臭機能を確認するための試験
に用いるセラミックスおよびセラミックス混合体のサン
プルを示す説明図である。
【図10】抗菌機能を確認するための試験における大腸
菌菌数の増減の試験結果を示す説明図である。
【図11】消臭機能を確認するための試験におけるアン
モニアの増減の試験結果を示す説明図である。
【図12】消臭機能を確認するための試験における硫化
水素の増減の試験結果を示す説明図である。
【符号の説明】
S セラミックス K セラミックス混合体 T1 セラミックス T2 活性炭チップ 10、110 麦飯石 20、120 セピオライト 30、130 カオリン 40、140 セラミック繊維 50 活性炭
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 35/16 C04B 38/00 303Z 38/00 303 304Z 304 E04B 1/92 E04B 1/92 C04B 35/16 Z (72)発明者 浅野 真二 愛知県知立市堀切1−21 学校法人神谷学 園 生活科学研究所内 (72)発明者 市古 仁 愛知県知立市堀切1−21 学校法人神谷学 園 生活科学研究所内 Fターム(参考) 2E001 DB03 DH11 DH21 FA03 FA10 FA14 GA03 GA12 GA65 GA82 GA87 HA00 HA34 JA06 JC09 4D052 AA08 HA03 4G019 FA01 GA01 LB02 LC02 4G030 AA60 AA66 BA32 CA09 GA11 GA26 GA27 HA05 HA25 4G066 AA05B AA63C AA63D AA72C AA72D BA02 BA05 BA07 CA02 CA33 CA43 CA56 DA03 FA03 FA22 FA26 FA27 FA28 FA34 FA37

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスであって、 麦飯石粉末と、セピオライト粉末と、カオリン粉末と、
    セラミック繊維と、吸湿性多孔質体粉末とを混合した成
    形基材を所定形状に成形して焼成してなることを特徴と
    するセラミックス。
  2. 【請求項2】 上記セラミックスにおいて、 上記麦飯石粉末と上記セピオライト粉末と上記カオリン
    粉末と上記セラミック繊維との合計重量に対して、上記
    麦飯石粉末が50〜80%、上記セピオライト粉末が1
    0〜30%、上記カオリン粉末が5〜15%、上記セラ
    ミック繊維が5〜15%の重量割合で混合されており、 上記麦飯石粉末と上記セピオライト粉末と上記カオリン
    粉末と上記セラミック繊維とからなる混合物と、上記吸
    湿性多孔質体粉末との合計体積に対して、上記混合物が
    60〜80%、上記吸湿性多孔質体粉末が20〜40%
    の体積割合で混合されていることを特徴とする請求項1
    に記載のセラミックス。
  3. 【請求項3】 上記麦飯石粉末の平均粒度が15〜25
    μmであり、上記セピオライト粉末の平均粒度が5〜1
    5μmであり、かつ、上記セラミック繊維の平均長さが
    30〜50μmであることを特徴とする請求項1又は2
    に記載のセラミックス。
  4. 【請求項4】 セラミックスであって、 麦飯石と、セピオライトと、カオリンと、吸湿性多孔質
    体とを有することを特徴とするセラミックス。
  5. 【請求項5】 上記セラミックスが、さらに、セラミッ
    クス繊維を有することを特徴とする請求項4に記載のセ
    ラミックス。
  6. 【請求項6】 上記麦飯石と上記セピオライトと上記カ
    オリンと上記セラミック繊維との合計重量に対して、上
    記麦飯石が50〜80%、上記セピオライトが10〜3
    0%、上記カオリンが5〜15%、上記セラミック繊維
    が5〜15%の重量割合で混合されており、 上記麦飯石と上記セピオライトと上記カオリンと上記セ
    ラミック繊維とからなる混合物と、上記吸湿性多孔質体
    との合計体積に対して、上記混合物が60〜80%、上
    記吸湿性多孔質体が20〜40%の体積割合で混合され
    ていることを特徴とする請求項5に記載のセラミック
    ス。
  7. 【請求項7】 上記吸湿性多孔質体が、活性炭であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2又は3又は4又は5又は
    6に記載のセラミックス。
  8. 【請求項8】 麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリ
    ン粉末と吸湿性多孔質体粉末とを混合した成形基材を製
    造する成形基材製造工程と、 該成形基材製造工程において製造された成形基材を所定
    の形状に成形する成形工程と、 該成形工程において成形された成形基材を還元雰囲気中
    で焼成する焼成工程と、を有することを特徴とするセラ
    ミックスの製造方法。
  9. 【請求項9】 麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリ
    ン粉末とセラミック繊維とを混合した混合物を製造する
    混合物製造工程であって、麦飯石粉末とセピオライト粉
    末とカオリン粉末とセラミック繊維との合計重量に対し
    て、上記麦飯石粉末が50〜80%、上記セピオライト
    粉末が10〜30%、上記カオリン粉末が5〜15%、
    上記セラミック繊維が5〜15%の重量割合で混合した
    混合物を製造する混合物製造工程と、 該混合物と吸湿性多孔質体粉末とを混合して成形基材を
    製造する成形基材製造工程であって、該混合物と吸湿性
    多孔質体粉末との合計体積に対して、上記混合物60〜
    80%、上記活性炭粉末20〜40%の体積割合で混合
    した成形基材を製造する成形基材製造工程と、 該成形基材製造工程において製造された成形基材を所定
    の形状に成形する成形工程と、 該成形工程において成形された成形基材を還元雰囲気中
    で650〜800℃の温度で焼成する焼成工程と、を有
    することを特徴とするセラミックスの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記成形工程において、成形用助剤と
    して還元雰囲気焼成時に分解気化可能なバインダーを用
    いて、成形を行うことを特徴とする請求項8又は9に記
    載のセラミックスの製造方法。
  11. 【請求項11】 上記吸湿性多孔質体粉末が、活性炭の
    粉末であることを特徴とする請求項8又は9又は10に
    記載のセラミックスの製造方法。
  12. 【請求項12】 少なくともセラミックスを混合させた
    セラミックス混合体であって、 麦飯石粉末と、セピオライト粉末と、カオリン粉末と、
    セラミック繊維とを混合した成形基材を所定形状に成形
    して焼成してなるセラミックスと、 多孔質に形成された吸湿性多孔質体であって、所定の形
    状に形成されている吸湿性多孔質体と、を混合してなる
    ことを特徴とするセラミックス混合体。
  13. 【請求項13】 上記セラミックスにおいて、上記麦飯
    石粉末と上記セピオライト粉末と上記カオリン粉末と上
    記セラミック繊維との合計重量に対して、上記麦飯石粉
    末が50〜80%、上記セピオライト粉末が10〜30
    %、上記カオリン粉末が5〜15%、上記セラミック繊
    維が5〜15%の重量割合で混合されており、 また、該吸湿性多孔質体は、上記セラミックスに対して
    体積比で30〜50%の割合で混合されていることを特
    徴とする請求項12に記載のセラミックス混合体。
  14. 【請求項14】 上記麦飯石粉末の平均粒度が15〜2
    5μmであり、上記セピオライト粉末の平均粒度が5〜
    15μmであり、かつ上記セラミック繊維の平均長さが
    30〜50μmであることを特徴とする請求項12又は
    13に記載のセラミックス混合体。
  15. 【請求項15】 少なくともセラミックスを混合させた
    セラミックス混合体であって、 麦飯石と、セピオライトと、カオリンとを有するセラミ
    ックスと、 多孔質に形成された吸湿性多孔質体であって、所定の形
    状に形成されている吸湿性多孔質体と、を混合してなる
    ことを特徴とするセラミックス混合体。
  16. 【請求項16】 上記セラミックスが、さらに、セラミ
    ックス繊維を有することを特徴とする請求項15に記載
    のセラミックス混合体。
  17. 【請求項17】 上記セラミックスにおいて、上記麦飯
    石と上記セピオライトと上記カオリンと上記セラミック
    繊維との合計重量に対して、上記麦飯石が50〜80
    %、上記セピオライトが10〜30%、上記カオリンが
    5〜15%、上記セラミック繊維が5〜15%の重量割
    合で混合されており、 また、該吸湿性多孔質体は、上記セラミックスに対して
    体積比で30〜50%の割合で混合されていることを特
    徴とする請求項16に記載のセラミックス混合体。
  18. 【請求項18】 少なくともセラミックスを混合させた
    セラミックス混合体であって、 麦飯石と、セピオライトと、カオリンとを有するセラミ
    ックスと、 多孔質に形成された吸湿性多孔質体と、を混合してなる
    ことを特徴とするセラミックス混合体。
  19. 【請求項19】 上記吸湿性多孔質体が、活性炭、ゼオ
    ライト、珪藻土のうちの少なくともいずれかから形成さ
    れていることを特徴とする請求項12又は13又は14
    又は15又は16又は17又は18に記載のセラミック
    ス混合体。
  20. 【請求項20】 少なくともセラミックスを混合させた
    セラミックス混合体の製造方法であって、 麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリン粉末とを混合
    して成形基材を製造する成形基材製造工程と、 該成形基材製造工程において製造された成形基材を所定
    の形状に成形する成形工程と、 該成形工程において成形された成形基材を焼成する焼成
    工程と、を有するセラミックス製造工程と、 該セラミックス製造工程において製造されたセラミック
    スに対して、多孔質に形成された吸湿性多孔質体を混合
    する混合工程と、を有することを特徴とするセラミック
    ス混合体の製造方法。
  21. 【請求項21】 少なくともセラミックスを混合させた
    セラミックス混合体の製造方法であって、 麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリン粉末とセラミ
    ック繊維とを混合した成形基材を製造する成形基材製造
    工程であって、麦飯石粉末とセピオライト粉末とカオリ
    ン粉末とセラミック繊維との合計重量に対して、上記麦
    飯石粉末が50〜80%、上記セピオライト粉末が10
    〜30%、上記カオリン粉末が5〜15%、上記セラミ
    ック繊維が5〜15%の重量割合で混合した成形基材を
    製造する成形基材製造工程と、 該成形基材製造工程において製造された成形基材を所定
    の形状に成形する成形工程と、 該成形工程において成形された成形基材を還元雰囲気中
    で650〜800℃の温度で焼成する焼成工程と、を有
    するセラミックス製造工程と、 該セラミックス製造工程において製造されたセラミック
    スに対して、該セラミックスに対する体積比が30〜5
    0%の割合で、多孔質に形成された吸湿性多孔質体であ
    って、所定の形状に形成されている吸湿性多孔質体を混
    合する混合工程と、を有することを特徴とするセラミッ
    クス混合体の製造方法。
  22. 【請求項22】 上記吸湿性多孔質体が、活性炭、ゼオ
    ライト、珪藻土のうちの少なくともいずれかから形成さ
    れていることを特徴とする請求項20又は21に記載の
    セラミックス混合体の製造方法。
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