JP2007083219A - 多機能性基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 原水を通水させることで濾除とミネラル水やアルカリ水を生成でき、居住空間内に張設することで快適で安全且衛生的居住空間を創出しえる多機能性基材を提供する。
【解決手段】 火山岩からなり酸化カルシウム分47.3重量%、酸化ナトリウム31.7重量%、酸化カリウム13.6重量%及び酸化マグネシウム7.3重量%の基本組成で、且その粒径が0.5乃至10mmに粉砕されて配合されたミネラル溶出粉体が50乃至80重量%に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液が20乃至50重量%で配合混練のうえ所要の寸法形状に成形し、300乃至600℃の温度でシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を5乃至40倍の発泡倍率で、且連続気泡構造で酸化珪素態の発泡体により一体的に固着結合させた構成。
【選択図】 図4

Description

本発明は多機能性基材に係り、更に詳しくは原水の通水で浄化とアルカリ水やミネラル水が生成でき、或いは居住空間を快適で安全且衛生的に保持しえる多機能性基材に関する。
現在我が国では高齢化社会の到来とともに、従来からの産業拡大に伴う多量の排煙や排ガスに加えて、化学物質を含む産業廃棄物の廃棄等により大気や水はもとより土壌に至るまで極度に汚染化され、これによる健康被害が多発していることから健康指向が著しく高まっている。そして住生活においても都市化とともに団地やマンション等中高層化住宅での生活等、居住形態の変化に伴って生活用水も遠隔地からの多量の給水が余儀なくされ、且中高層化住宅では水道水を更に共用受水槽内に貯留のうえ多岐に亘る枝管を介して再給水をなす必要が強いられる。
一方大気の汚染や土壌汚染に伴い生活用水も取水原水自体が各種の汚染物質で汚染され、且現状取水原水の浄化手段の主体をなす砂濾過では汚染物質の確実な除去は到底なしえず、且遠隔地への送水に加え共用受水槽への貯留或いは多岐に亘る枝管からの給水のため必然的に塩素殺菌剤も多量に添加される等、化学物質の混在と且塩素臭気とも相俟って極めて飲用しにくい水の飲用を余儀なくされている。
これがため活性炭やイオン交換樹脂等の吸着剤で吸着除去する手段や、中空糸若しくは逆浸透膜等により物理的除去をなす手段、或いは電気分解によるアルカリ水化させて臭気や細菌類を除去する手段、及び強力な磁化により消臭や抗菌効果を謳った浄水器等が多量に使用されてきた経緯がある。
然るに活性炭やイオン交換樹脂による吸着手段や、中空糸若しくは逆浸透膜による物理的除去手段は、溶解物質や混濁物質を可能な限り除去し浄化させるものであるから、結果的に純水に近い水質となるため、安全で且美味しい飲用水の生成には至らない。
更に電気分解によるアルカリ水は実質的にその利用率が1/2程度であり、且食品類の殺菌洗浄等に利用する場合や飲用水としての利用には、それぞれのpH値の調整が必要となり而も美味しさは全く期待できない。加えて該電気分解による場合は通電性を付与させるために食塩等の通電助剤が添加される結果、電気分解とともに遊離塩素や次亜塩素化合物が生成される問題を内在している。
加えて磁化手段によるものでは、専ら水分子のクラスターの変化と美味しさを喧伝してなるものの、水質の変化等は何等評価されるに至っていない。
かかる如き浄水器の問題を背景として、現実的には自然水やミネラル水等で代表される安全で且美味しさをも具備する水が、スーパーを初めデパート等の流通市場において膨大量に消費されてなる結果を招来させている。
他方生活の場である居住空間においては、その構造が鉄筋や鉄骨コンクリート重構造による中高層住宅や、プレハブ若しくはプレカット工法による戸建住宅に集約されつつあり、且鉄扉やアルミサッシュ等建築金物等の採用とも相俟って居住空間の密閉性が著しく高まっている。
そして該居住空間の内装を構成する壁紙や接着剤、壁板やフローリング板及びタイル等はその殆んどが合成樹脂素材とともに有機溶剤や化学物質が多用されてなり、更には家具や調度品或いは什器類に至るまでも合成樹脂素材や有機溶剤等が使用されている。
これがため使用経過とともに、これら内装材や家具、調度品等からは有機溶剤はもとより可塑剤、安定剤等の化学物質が揮散し若しくは滲出し、密閉性の高い居住空間内に充満して著しく危険な環境と化し、特に体力的に虚弱な高齢者や乳幼児等には原因不明の発症が頻発する所謂シックハウスの原因となることが解明されるに至っている。
更に密閉性の高い居住空間は年間を通して温暖な状態にあり、且生活に伴う食物残滓はもとより生活者から発散される汗やフケ、皮膚等が恰好の餌料となり細菌や黴の繁殖が増長されて極めて非衛生的空間となるばかりか、これら繁殖する細菌や黴には更にダニやゴキブリ等衛生害虫が蝟集し、而も該衛生害虫の死骸はアトピー性皮膚炎や小児喘息の原因となることも解明されている。
発明者はかかる問題について鋭意研究を重ねた結果、流通市場で多量に消費されてなる自然湧水や伏流水からなる美味しい飲用水は、混濁物が濾除されて清浄で且その硬度においても略1.2乃至1.8程度で、而も少なくともカルシウム、マグネシウム、カリウム及びナトリウムからなるミネラル成分が溶出含有されてなるものである。
そしてこれら自然湧水や伏流水は、地中の岩石圏内を透水濾過され接触岩石中のミネラル分を溶出させて生成されたものである。そして地表面より略16kmまでの深さの地殻成分は、略95%が火山岩より成り立っており且この火山岩の平均化学成分としてはSiO、Al、Fe、MgO、CaO、NaO、KO、P、TIO及びHOの11種成分が主体である。
更に居住空間の浄化即ち密閉性の高い居住空間内に揮散し若しくは滲出する有機溶剤や化学物質の吸着や分解除去には多孔質で大きな物理的吸着面積を有する吸着材による吸着と、且還元力の強い−OHイオンの生成による物理化学的分解が有効であるばかりか、臭気の分解消臭並びに細菌や黴の繁殖抑制にも著しく有効であって、かかる還元力の強い−OHイオンは空気中の水分子を特定波長領域の電磁波放射により励起させることで容易に創出しえるものであって、水分子の有効な共振励起にはその波長が1乃至3μmの近赤外線波長領域と、その波長が6乃至11μmの遠赤外線波長領域の電磁波で、特に近遠赤外線波長領域の電磁波放射には、遷移元素酸化物として酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化銅、酸化銀が微量に含有されたリシカ、ジルコニア若しくはチタニアを主成分とするセラミックス素材が好適とされている。
してみるとミネラル分を含有する火山岩は同時に近赤外線波長領域及び遠赤外線領域の電磁波放射のための遷移元素酸化物をも含有するもので、これら粉粒体をシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液と配合のうえ、適宜の寸法形状に成形し且300℃以上の加熱により該シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を5乃至40倍の連続気泡構造で、而も酸化珪素態の一体的基材として形成せしめることにより、原水の通水透過でミネラルやアルカリ飲用水の容易な生成や、居住空間内に張設するのみで揮散若しくは滲出する有害ガスや有害物質の吸着分解や消臭、並びに調湿と抗菌もなしえることを究明し本発明に至った。
本発明は原水を通水させるのみで浄化されたミネラル水やアルカリ水等飲用水が生成でき、且居住空間内への張設で有害なガスや物質の吸着と分解、並びに消臭と調湿及び抗菌もなしえる多機能性基材を提供することにある。
上述の課題を解決するために本発明が用いた技術的手段は、多種に亘り且多様なミネラル含有組成を有する火山岩を用い、その基本組成として酸化カルシウム47.3重量%、酸化ナトリウム31.7重量%、酸化カリウム13.6重量%及び酸化マグネシウム7.3重量%で、而もその粒径が0.5乃至10mmに粉砕されたうえ配合されてなるミネラル溶出粉体が50乃至80重量%に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液が20乃至50重量%割合で配合混練し所要の寸法形状に成形のうえ、300乃至600℃の加熱によりシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を5乃至40倍の発泡倍率で連続気泡構造に、且酸化珪素態の発泡体とミネラル溶出粉体とを一体的に固着結合させてなる多機能性基材の構成に存する。
加えてミネラル溶出粉体とシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液が所要の重量%割合に配合混練され所要の寸法形状に成形されたうえ、その温度を600乃至800℃で加熱しシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を1.1乃至2.0倍の緻密な連続気泡構造で、且メノウ層化若しくはガラス層化された酸化珪素態の発泡体と、ミネラル溶出粉体とを一体的に固着結合させた多機能性基材の構成、及び酸化カルシウムを含有する火山岩に代えて、天然化石珊瑚が用いられる多機能性基材に存する。
更には比較的多孔質の火山石からなり、その基本組成として酸化アルミニウム50重量%、酸化亜鉛並びに酸化鉄がそれぞれ15重量%、酸化チタン10重量%、及び酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト若しくは酸化銀から選ばれる一種若しくは数種が10重量%割合で配合されてなり、且その粒径が0.5乃至10mmの遷移元素酸化物粉体が50乃至80重量%割合に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を20乃至50重量%割合で配合混練のうえ所要の寸法形状に成形し、而して300乃至600℃の加熱によりシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を5乃至40倍の発泡倍率で連続気泡構造に、且酸化珪素態の発泡体と遷移元素酸化物粉体とを一体的に固着結合させてなる多機能性基材の構成に存する。
本発明は上述の如き技術手段を用いてなるもので、多種に亘り且多様なミネラル分の含有組成を持つ火山岩のうちより、その基本組成として酸化カルシウム47.3重量%、酸化ナトリウム31.7重量%、酸化カリウム13.6重量%及び酸化マグネシウム7.3重量%割合となるよう配合され、且その粒径も0.5乃至10mmに粉砕されたミネラル溶出粉体を使用するため、その接触表面積率が極めて大きく形成されるとともに、このミネラル溶出粉体が50乃至80重量%にシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液が20乃至50重量%割合で配合混練され所要の寸法形状に成形され且300乃至600℃の温度で加熱されるため、その水分蒸散に伴い5乃至40倍の連続気泡構造で且酸化珪素態の発泡体が、配合されるミネラル溶出粉体とシロキサン結合により強固に一体的に固着結合されて多機能性基材が形成される。
そしてこの連続気泡構造に係る連通孔は、その発泡倍率や発泡に際しての外部付加圧力によりその連通孔径も略1μm程度から最大100μm程度にまで自在に変化でき、且シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液自体のpH値が11.5乃至12.0程度であり、配合されるミネラル溶出粉体との配合割合により略7.9乃至10程度のpH値に調整できるため、原水の通水透過により混濁物の濾除とともにそのpH値が略7.9乃至11.0程度のアルカリ飲用水を容易に生成できることとなる。
更に連続気泡構造における連通孔は配合されてなるミネラル溶出粉体と接触し且分岐形成されてなるため、原水の通水透過とともにその接触表面積率の大きなミネラル溶出粉体と接触し通水されるためミネラル分が積極的に溶出され、美味しさを創出するミネラル分のバランスと且硬度を有するミネラル飲用水が容易に生成できる。加えて加熱温度を600乃至800℃で加熱することにより、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液がメノウ層化やガラス層化した酸化珪素態で且その発泡倍率も1.1乃至2倍程度の緻密な連続気泡構造となり、且その連通孔径も略0.1乃至1μm程度となるため、細菌類の濾除も可能となる。
加えて比較的多孔質な火山岩からなり、その基本組成として酸化アルミニウム50重量%、酸化亜鉛並びに酸化鉄がそれぞれ15重量%、酸化チタン10重量%、及び酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト若しくは酸化銀から選ばれる一種若しくは数種が10重量%割合で配合され、而もその粒径が0.5乃至10mmの遷移元素酸化物粉体が50乃至80重量%に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液が20乃至50重量%割合で配合混練され、且所要の寸法形状に成形された300乃至600℃の温度で加熱し、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液5乃至40倍の発泡倍率で且連続気泡構造で酸化珪素態の発泡体と遷移元素酸化物粉体とを一体的に固着結合させることにより、形成される多機能性基材が遷移元素酸化物粉体の多孔性及び発泡体の連続気泡構造による多孔性とが相俟って、該基材を居住空間内に張設させた場合には揮散若しくは滲出する有害ガスや物質が効率良く吸着され、且過剰な湿気の吸湿及び放湿がなされて、居住空間内の湿度が略一定に保持される調湿性も発揮される。
そして特記すべきは酸化珪素態の発泡体と遷移元素酸化物粉体との一体的固着結合により、該基材が居住空間内温度エネルギーを電磁波として受容のうえ、その放射波長が1乃至3μmの近赤外線領域及びその放射波長が6乃至11μmの遠赤外線領域の電磁波を効率良く再放射するため、居住空間内の空気中の水分子が共振励起されて還元力の強い−OH基が生成され、有害ガスや物質の分解や臭気の分解消臭に加え、空気中に浮遊する細菌や黴の繁殖も著しく抑制されて快適で安全且衛生的居住空間を創出することが可能となる。
多種に亘り且多様なミネラル分の含有組成を有する火山岩を用い、その基本組成として酸化カルシウム47.3重量%、酸化ナトリウム31.7重量%、酸化カリウム13.6重量%、及び酸化マグネシウム7.3重量%割合で、而もその粒径が0.5乃至10mmに粉砕され配合されたミネラル溶出粉体が50乃至80重量%に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を20乃至50重量%割合で配合混練し所要の寸法形状に成形のうえ、300乃至600℃に加熱して、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を5乃至40倍の発泡倍率で連続気泡構造に、且酸化珪素態の発泡体とミネラル溶出粉体とを一体的に固着結合させてなる構成。
以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明すれば、図1はミネラル溶出粉体1の説明図であって、アルカリ飲用水やミネラル飲用水の生成のためには通水透過させる原水と接触して所望するミネラル分を積極的に溶出せしめるうえからは、なるべく多孔質で且多くのミネラル成分を含有する素材として火山岩が好適である。
反面飲用水として求められる安全で美味しい水とは概ね100ml中にカルシウム分0.97mg、ナトリウム0.65mg、カリウム分0.28mg及びマグネシウム分が0.15mg程度のミネラルバランスで、且硬度において1.2程度のものとされている。
そして上市され且膨大量に消費されてなる自然湧水や伏流水からなるミネラル水や美味しい水は、極めて長期に亘って岩石層内を透過流水し、混濁物の濾除による浄化と且所要のミネラル分を溶出させて生成されたものであって、本発明においては原水の通水透過により浄化と且所望のミネラル分を溶出させて美味しいミネラル飲用水を生成させ、或いは所要のpH値のアルカリ飲用水を生成させる多機能性基材4を形成させることにある。
これがためには短時の原水の通水透過により所要のミネラルバランスと溶出がなしえるよう所要のミネラル分を含有した火山岩を用い、且その基本組成として酸化カルシウム47.3重量%、酸化ナトリウム31.7重量%、酸化カリウム13.6重量%及び酸化マグネシウム7.3重量%割合で、且原水との接触表面積率を大きく形成させてミネラル溶出を積極的なさしえるうえから、その粒径を0.5乃至10mmに粉砕させたうえ配合させてミネラル溶出粉体1を用いる。
かかる場合のミネラル溶出粉体1の粒径の範囲は0.5mm以下となると該ミネラル溶出粉体1と配合混練されるシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2の加熱による水分蒸散が阻害され均質な発泡がなされにくくなり、反面その粒径が10mm以上となるとミネラル分の溶出性が著しく低下するばかりか、所要の寸法形状への成形性が悪くなり且形成される多機能性基材4の外観が粗雑となることによる。
そして該ミネラル溶出粉体1を形成する火山岩は、極めて多種で且そのミネラル含有組成も多様であるが、具体的に挙げれば酸化カルシウム分の組成には安山岩やはんれい岩、アルカリ玄武岩が好適であり、酸化ナトリウム分の組成には安山岩や閃緑岩が望ましく、酸化カリウム分の組成にはアルカリ流紋岩やアルカリ花崗岩が好適である。加えて酸化マグネシウム分の組成には玄武岩、はんれい岩等が挙げられる。
かくしてなるミネラル溶出粉体1が50乃至80重量%に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2が20乃至50重量%割合で配合混練して図2に示すような成形原料3が形成される。このシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2は、酸化珪素をアルカリ剤で溶出させた珪酸ソーダのシラノール基を縮合作用させて、その分子量が略4,000程度に多分子量化させたもので、且シロキサン及びシラノール塩からなる固形分が略30乃至40重量%に水が60乃至70重量%割合の水溶液状で、そのpH値が略12.0であり而も100℃以上の加熱により水分蒸散による最大50倍の発泡倍率で連続気泡構造を形成する性状を保持する。
この成形原料3は、ミネラル溶出粉体1の粒径とシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2の配合割合とにより塑性変形応力が著しく異なり、ミネラル溶出粉体1の粒径が0.5乃至2.0mm程度ではその粘性により所要の寸法形状に成形4した場合にも十分に保形性を保持するものの、その粒径が2.0mm以上の場合は適宜の成形型での成形4が望ましい。かかる場合の対処手段としてシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2の水分率を予め30乃至40重量%程度まで脱水させて増粘させたシロキサン及びシラノール塩多分子量ゲル状物を用いることも提案される。
成形4は特段に制約はなく、扁平状のものでは圧延ロール等で圧延成形させ若しくは扁平型枠内で成形し更に球形状のものでは適宜の造粒機を使用し、或いは適宜寸法形状に作成した成形型で成形4させれば良い。
かくして所要の寸法形状に成形4されたうえは、成形原料3に配合されてなるシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2を5乃至40倍の発泡倍率で且連続気泡構造5Aを形成させ、且酸化珪素態の発泡体5Bとミネラル溶出粉体1とを一体的にシロキサン結合により強固に固着結合させるために加熱が施される。
この加熱は、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2が100℃以上の加熱により水分蒸散による発泡体5Bを形成しえるものの、加熱される成形物4Aは所要の厚さを保持しており、受熱に伴う発泡はその外表面からなされるため、該外表面の発泡により内部への受熱が阻害されて低温度では内部に亘る均質な発泡がなしえぬ危険がある。
これがためその加熱温度としては少なくとも300℃以上好ましくは350乃至600℃で加熱することにより、図4に示す如く全体に亘って短時間内に5乃至40倍の発泡倍率を以って連続気泡構造5Aの発泡体5Bが、ミネラル溶出粉体1とシロキサン結合により一体的に強固に固着結合されて、本発明多機能性基材5が形成される。加えて連続気泡構造5Aの連通孔5Cの孔径は発泡倍率や外部圧力付加によっても異なるが、5倍発泡の場合で略1乃至1.5μm、40倍発泡では略80乃至100μm程度のものとなる。
更に加熱温度と加熱時間及び発泡倍率は、ミネラル溶出粉体1及びシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2の配合割合、ミネラル溶出粉体1の粒径及び成形物4Aの厚さ等により異なるものであるが、具体例を述べればその粒径が0.5mmのミネラル溶出粉体1が65重量%にシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2が35重量%で配合され、厚さ3mmの成形物4を20倍発泡させる場合には、400℃の温度で30分が目処となる。
他方原水に混濁する微細な細菌類等の濾除するため、若しくは焼物用遠赤外線放射プレートの如く薄板状で強靭剛硬な板材の形成には、前記成形物4Aを600乃至800℃の高温度で加熱することにより、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2をメノウ層化若しくはガラス層化させた発泡体50Bを形成させ、図5に示すように実質的発泡倍率も1.1乃至2.0倍程度の緻密連続気泡構造50Aを形成させることにより、その連通孔50Cも0.1乃至0.5μm程度の多機能性基材50の使用が好適である。
本発明の主要な使用目的には前記した水の浄化とミネラル水やアルカリ水の生成に加えて密閉性の高い居住空間内を快適で安全且衛生的環境となすことが挙げられる。これがためには居住空間内に張設させる内装板6に、揮散若しくは滲出する有害ガスや化学物質若しくは臭気を物理的に吸着させる吸着機能や、湿気の吸湿及び放湿のなしえる調湿機能、及び有害ガスや化学物質若しくは臭気の物理化学的分解機能或いは細菌や黴への抗菌機能を保持させることが要請される。
この物理的吸着機能は多孔質素材を用いて内装板6の比表面積率を大きく形成させることで可能となり、且物理化学的分解機能及び抗菌機能は居住空間内の空気中の水分子を有効に共振励起せしめて還元力の強い−OH基を創出させることにより可能となる。
即ち物理的吸着機能は、多孔性の火山岩とシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2を300乃至600℃の温度で、その発泡倍率が5乃至40倍で且連続気泡構造5Aの酸化珪素態からなる発泡体5Bにより実現が可能となる。
そして物理化学的分解機能及び抗菌機能の実現には、内装板6をその放射電磁波の波長が1乃至3μmの近赤外線領域と且その放射電磁波の波長が6乃至11μmの遠赤外線領域の電磁波を高い放射率で放射しえるセラミックス放射体の組成となすことにより実現されるもので、これがためにはかかる電磁波領域を放射させるための基本組成として酸化アルミニウム50重量%、酸化亜鉛並びに酸化鉄がそれぞれ15重量%、酸化チタン10重量%及び酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト若しくは酸化銀から選ばれる一種若しくは数種が10重量%割合で配合され、且その粒径が0.5乃至10mmの遷移元素酸化物粉体6Aが望まれ、この遷移元素酸化物粉体6Aが50乃至80重量%に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2を20乃至50重量%割合で配合混練のうえ、所要の寸法形状で300乃至600℃の温度で加熱し、その発泡倍率が5乃至40倍で且連続気泡構造5Aの酸化珪素態の発泡体5Bを形成させることにより、図6に示す如きセラミックス放射体化された内装板6が形成される。
かかる場合の遷移元素酸化物粉体6Aを形成する素材としては前記物理的機能を保持させる多孔性の無機質粉体にも兼用できるものとして酸化アルミニウムには安山岩やはんれい岩が好適であり、酸化亜鉛や酸化鉄には安山岩や閃緑岩が、酸化チタンには安山岩やはんれい岩が、及び酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、若しくは酸化銀等にはアルカリ玄武岩やはんれい岩、輝緑岩、安山岩等より適宜に選択すれば良い。
以下に本発明、多機能性基材を用いてミネラル水の生成試験結果を述べれば、試験に用いた多機能性基材は火山岩よりなり、その平均粒径が0.5mmに粉砕され且基本組成として酸化カルシウム47重量%、酸化ナトリウム32重量%、酸化カリウム13.5重量%、及び酸化マグネシウム7.5重量%割合で配合させたミネラル溶出粉体が65重量%に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液35重量%を配合混練のうえ、厚さ3mmの扁平状に成形し400℃45分間加熱して、20倍の発泡倍率で連続気泡構造の厚さ8mmで連通孔の孔径が5.6μmのものを用いた。
試験方法は図7に示すように、多機能性基材を10cmの面積で円形状に形成したもの3枚を積層のうえ、神奈川県箱根水系の水道原水7を30cc/minの通水速度の通水せしめて生成したミネラル水8は表1の如き成分結果であった。
Figure 2007083219
ミネラル溶出粉体を用いた多機能性基材は原水のフィルターとして、若しくは原水の貯留器内に配設することでミネラルがバランス良く溶出されたミネラル水が生成でき、遷移元素酸化物粉体を用いた多機能性基材は、居住空間内に張設させるのみで快適で安全且衛生的居住空間となすことが可能となる。
ミネラル溶出粉体の説明図である。 成形原料の説明図である。 扁平状に成形された成形物の説明図である。 多機能性基材の断面拡大説明図である。 緻密連続気泡構造の多機能性基材の断面拡大説明図である。 内装板の見取図である。 ミネラル溶出試験方法の説明図である。
符号の説明
1 ミネラル溶出粉体
2 シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液
3 成形原料
4 成形
4A 成形物
5 多機能性基材
5A 連続気泡構造
5B 発泡体
5C 連通孔
50 緻密連続気泡構造の多機能基材
50A 緻密連続気泡構造
50B メノウ層化若しくはガラス層化された発泡体
50C 緻密連続気泡構造の連通孔
6 内装板
6A 遷移元素酸化物粉体
7 水道原水
8 ミネラル水

Claims (3)

  1. 火山岩からなり、酸化カルシウム47.3重量%、酸化ナトリウム31.7重量%、酸化カリウム13.6重量%及び酸化マグネシウム7.3重量%の基本組成で、且その粒径が0.5乃至10mmに粉砕され配合されてなるミネラル溶出粉体が50乃至80重量%に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液が20乃至50重量%割合で配合混練のうえ所要の寸法形状に成形し、而して300乃至600℃の温度で加熱しシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を5乃至40倍の発泡倍率で且連続気泡構造の酸化珪素態からなる発泡体とミネラル溶出粉体とを、一体的に固着結合させたことを特徴とする多機能性基材。
  2. ミネラル溶出粉体とシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液が所要の割合で配合混練され且所要の寸法形状に成形のうえ、600乃至800℃の温度で加熱し、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を1.1乃至2.0倍の発泡倍率で且緻密な連続気泡構造で而もメノウ層化若しくはガラス層化された酸化珪素態からなる発泡体とミネラル溶出粉体とを一体的に固着結合させた請求項1記載の多機能性基材。
  3. 火山岩からなり、酸化アルミニウム50重量%、酸化亜鉛並びに酸化鉄がそれぞれ15重量%、酸化チタン10重量%及び酸化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト若しくは酸化銀から選ばれる一種若しくは数種が10重量%割合の基本組成で、且その粒径が0.5乃至10mmに粉砕され配合されてなる遷移元素酸化物粉体が50乃至80重量%に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液が20乃至50重量%割合で配合混練のうえ所要の寸法形状に成形し、而して300乃至600℃の温度で加熱してシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を5乃至40倍の発泡倍率で連続気泡構造に、且酸化珪素態の発泡体と遷移元素酸化物粉体とを一体的に固着結合させてなる多機能性基材。
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