JP2002187748A - セメント組成物 - Google Patents

セメント組成物

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JP2002187748A JP2000381315A JP2000381315A JP2002187748A JP 2002187748 A JP2002187748 A JP 2002187748A JP 2000381315 A JP2000381315 A JP 2000381315A JP 2000381315 A JP2000381315 A JP 2000381315A JP 2002187748 A JP2002187748 A JP 2002187748A
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薫 重田
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哲郎 加藤
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雅仁 羽山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート製品工場における焼却灰のハン
ドリングのための設備コスト等を抑えて、焼却灰の有効
利用を図りつつ、安定した品質のコンクリート製品を製
造する。 【解決手段】 セメント100重量部と焼却灰50重量
部以下とを混合または混合粉砕してなるセメント組成物
を予め製造し、コンクリート製品工場で、粗骨材と、細
骨材と、高性能減水剤と、必要に応じて混和材や混和剤
と、適量の水とを混練してコンクリートとし、コンクリ
ート製品を製造する。多孔質の焼却灰であっても、コン
クリートの混練にあたって、単位水量とは別に焼却灰の
吸水量の略々10%の補助水を添加すれば、製作対象と
するプレキャストコンクリート製品を決定した後、水セ
メント比、焼却灰添加率より、コンクリートとして最適
の配合設計をすることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメントと焼却灰
とからなるセメント組成物に関し、特に、都市下水汚泥
焼却灰の有効利用を図りつつ、安定した品質のコンクリ
ート製品を製造するために使用されるセメント組成物及
びそれを用いたコンクリート製品とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、都市下水汚泥については、そのほ
とんどが焼却後埋め立て処理されていたが、埋立処分地
の延命化及び資源の有効利用のため、焼却灰を煉瓦また
はセメントの原料として利用したり、埋め戻し土の改良
材等に利用している。
【0003】また、上記利用方法の他に、例えば、特開
昭49−82721号公報、特開昭52−45626号
公報、特開昭53−16420号公報、特開昭53−6
1123号公報等には、汚泥焼却灰等を骨材として利用
したコンクリート製品等及びその製造方法が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コンクリート
製品等の製造に汚泥焼却灰等をそのまま骨材として利用
しようとした場合には、コンクリート製品工場におい
て、焼却灰と他の原料との配合を管理したり、焼却灰の
ための特別の輸送系統を必要としたり、焼却灰の飛散を
防止したり、作業者が焼却灰に直接触れることを防止す
る必要があるため、焼却灰のハンドリングのための設備
コスト及びコンクリート製品の製造コストが増大すると
いう問題があった。
【0005】また、コンクリートの製造にあたって、焼
却灰を、セメント、細骨材、粗骨材等とともに同時(一
括)混練する場合には、細骨材及び粗骨材の混合媒体と
しての効果を期待したとしても、良好で品質の安定した
コンクリート製品を得るにはコンクリート製品工場にお
ける通常の混練時間を大幅に超過してしまうため、コン
クリート製品の生産性が低下するという問題があった。
すなわち、この際、混練時間を短縮すると製品の品質が
ばらつくといった問題があった。
【0006】さらに、焼却灰は多孔質で吸水率が高いた
め、コンクリートの最適な配合設計を行うことは容易で
はないという問題があった。
【0007】そこで、本発明は上記従来の焼却灰を用い
たコンクリート製品の製造における問題点に鑑みてなさ
れたものであって、コンクリート製品工場における焼却
灰のハンドリングのための設備コスト等を抑えることが
できるとともに、焼却灰を用いても、用いない場合と同
様の混練時間で同様の安定した品質のコンクリート製品
を製造できるようにするためのセメント組成物を提供す
ることを目的とする。
【0008】また、本発明は、上記に加え、多孔質の焼
却灰であっても、コンクリートの最適な配合設計を容易
に行うことができる方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、セメント組成物であっ
て、セメント100重量部と焼却灰50重量部以下とを
混合または混合粉砕してなることを特徴とする。
【0010】そして、請求項1記載の発明によれば、予
め焼却灰とセメントが混合されたセメント組成物のプレ
ミックス材が得られるため、焼却灰を含む結合材として
一定の性能を確保することができるとともに、コンクリ
ート製品工場側で焼却灰の配合割合を管理する必要がな
い等の利点があり、焼却灰を再利用しながら、コンクリ
ート混練物の混練時間を特別長くしなくとも安定した品
質のコンクリート製品を製造することができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、上記セメント組
成物の好ましい一つの形態として、上記焼却灰中のカル
シウム分は、CaO換算で12重量%以下であることを
特徴とする。12重量%を越えると、作業性が悪くなっ
たり、コンクリートの品質が低下するので好ましくな
い。これによって、セメント原料等として利用されてい
るCaO分の比較的高い焼却灰ではなく、CaO分の比
較的低い凝集沈殿させた高分子系の焼却灰についても有
効利用を図ることができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、上記焼却灰とし
て、都市下水汚泥等の拘束水比が1.9以下で、材齢2
8日の活性度指数が70以上のものである。ここで、拘
束水比とは、焼却灰を用いてコンクリートを製造した場
合に、コンクリートの流動に寄与しない、焼却灰の固定
粒子に拘束される水の容積と焼却灰との容積比をいう
(拘束水の容積/焼却灰の容積)。また、活性度指数と
は、基準モルタル供試体の圧縮強度に対する試験モルタ
ル供試体の圧縮強度の比を百分率で表したものである。
そして、拘束水比が1.9を越えると、従来と比べて同
等以上で品質の安定したコンクリートが得られ難くなる
ので好ましくない。また、活性度指数が70未満のもの
では、強度発現の良好なコンクリートが得られ難くな
る。
【0013】請求項4に記載の発明は、コンクリート製
品であって、上記請求項1乃至3に記載のセメント組成
物と、粗骨材と、細骨材と、高性能減水剤と、必要に応
じて混和材や混和剤と、適量の水とを混練してなるコン
クリートからなるため、請求項1乃至3に記載の発明の
作用効果を伴う形で従来と同等以上のコンクリート製品
を製造することができる。
【0014】請求項5に記載の発明は、上記コンクリー
トの混練にあたって、単位水量とは別に、前記焼却灰の
吸水量の略々10%の補助水が添加されることを特徴と
する。ここで、吸水量とは、焼却灰粒子間に拘束される
水量と、焼却灰と同一比表面積に粉砕した珪砂等のほと
んど吸水性を有しない粉末の粒子間に拘束される水量と
の差をいう。そして、上記吸水量の略々10%の補助水
を添加することにより、多孔質の焼却灰であっても、コ
ンクリートの最適な配合設計を容易に行うことができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明は、セメントと焼却灰とを混
合または混合粉砕してなるセメント組成物を予め製造
し、このセメント組成物を、粗骨材と、細骨材と、高性
能減水剤と、必要に応じて混和材や混和剤と、適量の水
とを混練してコンクリート(以下「SACコンクリー
ト」ともいう)を製造し、このコンクリートによってコ
ンクリート製品を製造することを特徴とする。
【0016】ここで、セメントには、普通ポルトランド
セメント等コンクリート製品の製造にあたって通常コン
クリート製品のメーカーで使用されるセメントを使用す
ることができる。また、焼却灰としては、都市下水汚泥
焼却灰等を使用することができ、後述するように、セメ
ント組成物をコンクリート製品の製造に利用する場合に
は、セメント100重量部と焼却灰50重量部以下とを
混合または混合粉砕したものを使用することができる。
50重量部を越えると、結合材としての性能が著しく低
下するので好ましくない。
【0017】焼却灰とセメントとの混合にあたっては、
バッチ式リボンミキサ、ナウタ、ヘンシェル、パグミル
等を使用することができる。また、焼却灰とセメントと
の混合粉砕にあたっては、ボールミル等を使用すること
ができる。この場合は、媒体量を調整して混合が主にな
るようにする。
【0018】このようにして製造したセメント組成物
は、予め焼却灰とセメントが混合されたプレミックス材
になっているため、焼却灰を含む結合材として一定の性
能を確保することができ、コンクリート製品工場側で焼
却灰とセメントの配合割合を管理する必要がない。ま
た、コンクリート製品工場において、従来のセメント輸
送系統を利用することができ、焼却灰の飛散を防止した
り、人肌に焼却灰が直接触れることを防止するための特
別の設備を必要としない。また、従来と同様の製造時間
で製造できる。
【0019】焼却灰とセメントとを混合するにあたっ
て、上記バッチ式リボンミキサを用いると、均一な混合
物を得るためには15分程度を必要とすることが試験に
よって確認されている。一方、コンクリート製品工場に
おけるコンクリート混合物の混練時間は3分程度であ
る。従って、細骨材及び粗骨材の混合媒体としての効果
を期待したとしても、焼却灰が均一に分散したコンクリ
ート混合物を得ようとすると、焼却灰、セメント等と他
の材料を同時(一括)混練するにあたってコンクリート
製品工場における通常の混練時間を大幅に超過し、生産
性が低下する。この際、混練時間を短縮すると製品の品
質がばらつく。従って、この点からも、焼却灰とセメン
トとを予め混合または混合粉砕しておき、コンクリート
製品を製造する際には、これを用いることが重要であ
る。粗骨材や細骨材は従来と同様のものを用いれば良
い。高性能減水剤(高性能AE減水剤も含む)として
は、少量の添加で大きな減水効果の得られるポリカルボ
ン酸系のものが好ましい。また、必要に応じて、スラグ
珪石粉やフライアッシュ等の混和材や収縮低減剤等の混
和剤を添加してもよい。これらの配合割合は特に限定さ
れていない。尚、コンクリート製品としては、コンクリ
ートブロック、ボックスカルバート、U字溝、セグメン
ト等の各種二次製品が挙げられる。
【0020】次に、上記セメント組成物を用いてコンク
リート製品を製造した試験例について説明する。
【0021】まず最初に、コンクリート製品工場におけ
る室内配合試験について説明する。本試験にあたって、
使用した材料は表1に示すとおりであり、試験項目及び
試験方法は表2に示すとおりである。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】上記焼却灰のサンプル4種類(A〜D)に
ついて、カルシウム含有率、拘束水比及び活性度指数を
測定したところ表3に示す結果となった。
【0025】ここで、カルシウム含有率の測定は、JC
AS「調合原料及びダストの化学分析法」の酸化カルシ
ウムの測定方法に準じた。
【0026】また、拘束水比については、水の容積1に
対して焼却灰(以下「粉体」という)の容積1.1〜
1.4とした4種類のペーストを作りフロー試験を行っ
た後、上記試験から得られた相対フロー面積比と粉体セ
メント容積比の関係を直線回帰し、相対フロー面積比が
0となる水粉体容積比を粉体の拘束水比と決定した。
【0027】より詳細に説明すると、水粉体容積比1を
1.1、1.2、1.3、1.4としたセメントペース
トを作り、フロー試験を行った。フロー試験は、JIS
R5201(セメントの物理試験方法)に定める方法
を準用したが、フローテーブルの代わりに、水平に設置
した磨きガラス上で行う。落下運動は与えず、フローコ
ーンを取り去った後、ペーストの変形が終了した時点で
の2方向の直径を測定した。
【0028】引き続いて2回行ったフロー試験より得ら
れたフロー値の平均から、基準面積(直径100mmの
円の面積)を用いてペーストの相対フロー面積比を、式
1を用いて算定した。
【0029】
【式1】
【0030】相対フロー面積比と水セメント容積比との
間には線形関係があるので、これを直線回帰して、相対
フロー面積比が0となる水粉体容積比、すなわち直線の
切片を求め、これをセメントの拘束水比とした。
【0031】次に、活性度指数は、JIS A 620
1 付属書2(規定) フライアッシュのモルタルによ
るフロー値比及び活性度指数の試験方法に準拠して求め
た。
【0032】
【表3】
【0033】そして、上記焼却灰A〜D等の材料を使用
して、表4に示すように各々焼却灰セメント比が10
%、20%、30%の3水準についてコンクリートの配
合を行い、表5に示すようなフレッシュコンクリートの
性状を得た。表5中の配合区分の「−1」、「−2」、
「−3」は、表4における配合種別が「1」、「2」、
「3」であることを示す。従って、例えば、表5の配合
区分「B−2」は、焼却灰Bを使用して焼却灰セメント
比20%について試験を行った場合を示している。尚、
表5中の補助水については後述する。
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】表5より明らかなように、焼却灰のカルシ
ウム分が12重量%を越えると(配合区分B−1〜B−
3)作業性が著しく低下し、コンクリートの品質が低下
する。また、拘束水比が1.9を越えると(配合区分C
−1〜C−3)、標準配合と比べて若干作業性が低下す
るとともに、品質の安定したコンクリートが得られず、
活性度指数が70未満のものでは(配合区分D−1〜D
−3)、強度発現の良好なコンクリートが得られ難くな
る。
【0037】次に、補助水添加によるSACコンクリー
トの配合設計手法について説明する。焼却灰は、非常に
多孔質な粒子であることから所要の流動性を得るために
は、混和剤(高性能減水剤)だけでは、十分な分散性を
発揮することができず、水量の増加を合わせ考えること
が不可欠である。しかしながら、現行のコンクリート配
合設計では、例えば、混和材のような粉体の吸水量を決
定する方法も確立されておらず、何らかの手法により吸
水量を配合設計に展開することが必要であった。そのた
め、まず、図1の焼却灰の吸水に関する模式図に示すよ
うに、焼却灰粒子間に拘束される水量と、焼却灰と同一
比表面積に粉砕した珪砂粉末(珪砂粉末はほどんど吸水
しないと仮定して)粒子間に拘束される水量との差を焼
却灰粒子の吸水量と定義することとした。
【0038】ここで、粒子に拘束される水量(拘束水
量)は、 拘束水量=拘束水比÷粉体の密度×100 によって算出され、例えば、焼却灰の拘束水比が1.8
1で密度が2.38g/cm3の場合には、拘束水量が
76%となり、珪砂の拘束水比が0.80で密度が2.
64g/cm3の場合には、拘束水量が30%となる。
そして、吸水量(%)は、両者の拘束水量の差46%と
なり、例えば、単位焼却灰量が100kg/m3の場合
には、吸水量は46kg/m3となる。
【0039】しかしながら、算出した焼却灰の吸水量の
全水量を加えるのでは、コンクリートの流動性確保の観
点からは妥当であるが、圧縮強度や耐久性確保からは望
ましくない。そのため、例えば、焼却灰の吸水量が46
%の場合には、この吸水量の配合設計への活用として、
次のステップを導き出した。
【0040】通常のコンクリート(焼却灰を混入しない
コンクリート)であれば、セメント水比と圧縮強度は直
線関係にある。そのため、SACコンクリートにおいて
も本来この関係が成り立つことを前提とし、焼却灰に吸
水される水量を種々想定し、セメント水比と圧縮強度と
の関係から、両者が最も直線に近似できる吸水量を算出
した。図2「蒸気養生(最高温度65℃保持)材齢14
日におけるセメント水比と圧縮強度の関係(焼却灰の吸
水量に対して10%吸水したと想定した場合)」(コン
クリート製品を対象とした場合の一般的な管理条件)に
示すように、本来焼却灰の混入により加えるべき前記吸
水量の10%が焼却灰に吸収されると仮定した場合、最
も直線に近似できることを示している。尚、同図におけ
る左上の■C等は、単位セメント量を示す。
【0041】従って、SACコンクリートにおいては、
蒸気養生(最高温度65℃保持)材齢14日の圧縮強度
を対象として配合設計を行う場合には、焼却灰吸水量の
10%を「補助水」として、単位水量とは別途加えるこ
とが適切であるといえる。
【0042】また、この補助水が本来の圧縮強度に寄与
しない焼却灰の吸水量と仮定することにより、図3に示
すような、焼却灰セメント比(SA/C)と水セメント
比(W/C)をパラメータとした蒸気養生(最高温度6
5℃保持)材齢14日における等強度分布図(□内の数
字がコンクリートの圧縮強度(N/mm2)を示す)を
作成することができ、この等強度分布図を用いることに
より、単位焼却灰量、単位セメント量(焼却灰セメント
比)及び目標圧縮強度が定まれば、大略の水セメント比
を算出することが可能となり、製作対象とするプレキャ
ストコンクリート製品が決定すれば、水セメント比、焼
却灰添加率より、コンクリートとして最適の配合設計を
することができるとともに、ワーカビリティを予測する
こともできる。
【0043】次に、実機試験として、ボックスカルバー
トを製造した場合を例にとって説明する。
【0044】表6に示すように、室内配合試験において
使用した表1に示した各材料(焼却灰については、表3
の焼却灰A)を使用して、通常の配合割合で、水セメン
ト比43%で約3分間の混練時間でボックスカルバート
を製造した。混合方式は、本発明にかかる混練方式であ
るプレミックス方式と、比較例として従来の同時(一
括)混合方式で混練した。プレミックス方式について
は、焼却灰セメント比30、45、55の3水準(配合
区分I〜III)について各々に2回試験を行い、同時混
合方式については、焼却灰セメント比が30(配合区分
IV)の場合について2回試験を行った。尚、本試験にお
いて、フレッシュコンクリート試験及び圧縮強度試験に
ついては、表2に示した方法と同様の方法で実施した。
また、表6についても、表5の注1及び注2が適用され
る。
【0045】本試験結果を表6に示す。この表より明ら
かなように、本発明にかかるプレミックス方式の場合に
は、焼却灰セメント比が55の場合には、成形性がやや
劣り、強度も標準配合の場合を若干下回るが、それ以下
の焼却灰セメント比の場合には、作業性、強度ともに問
題がなかった。一方、同時混合の場合には、作業性につ
いては特に問題はないが、強度について標準配合を下回
るとともに、かなりばらつきが見られた。
【0046】
【表6】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるセ
メント組成物によれば、コンクリート製品工場における
焼却灰のハンドリングのための設備コスト等を抑えるこ
と等により、焼却灰の有効利用を図りつつ、安定した品
質のコンクリート製品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼却灰の吸水を説明するための模式図である。
【図2】焼却灰の吸水量に対して10%吸水したと想定
した場合の材齢14日(蒸気養生(最高温度65℃保
持))におけるセメント水比と圧縮強度の関係を示すグ
ラフである。
【図3】焼却灰セメント比と水セメント比をパラメータ
とした蒸気養生(最高温度65℃で保持)材齢14日に
おける等強度分布図である。
フロントページの続き (72)発明者 重田 薫 神奈川県伊勢原市東大竹651−64 (72)発明者 山本 豊 神奈川県横浜市保土ヶ谷区仏向町1698−32 (72)発明者 加藤 哲郎 神奈川県横浜市西区みなとみらい2−3− 1 日揮株式会社内 (72)発明者 羽山 雅仁 東京都千代田区西神田三丁目8番1号 太 平洋セメント株式会社内 Fターム(参考) 4G012 PB31 PC03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント100重量部と焼却灰50重量
    部以下とを混合または混合粉砕してなるセメント組成
    物。
  2. 【請求項2】 上記焼却灰中のカルシウム分は、CaO
    換算で12重量%以下であることを特徴とする請求項1
    に記載のセメント組成物。
  3. 【請求項3】 上記焼却灰は、拘束水比が1.9以下
    で、材令28日の活性度指数が70以上であることを特
    徴とする請求項1または2に記載のセメント組成物。
  4. 【請求項4】 上記請求項1乃至3に記載のセメント組
    成物と、粗骨材と、細骨材と、高性能減水剤と、必要に
    応じて混和材や混和剤と、適量の水とを混練してなるコ
    ンクリートからなるコンクリート製品。
  5. 【請求項5】 上記コンクリートの混練にあたって、単
    位水量とは別に、前記焼却灰の吸水量の略々10%の補
    助水を添加することを特徴とする請求項4に記載のコン
    クリート製品の製造方法。
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JP2019174240A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 太平洋セメント株式会社 フライアッシュの球換算比表面積の算出方法、フライアッシュの活性度指数の予測方法、フライアッシュ混合セメント、およびフライアッシュ混合セメントの製造方法
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