JP2002187402A - 自動車用ホイ−ル - Google Patents

自動車用ホイ−ル

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JP2002187402A
JP2002187402A JP2000388196A JP2000388196A JP2002187402A JP 2002187402 A JP2002187402 A JP 2002187402A JP 2000388196 A JP2000388196 A JP 2000388196A JP 2000388196 A JP2000388196 A JP 2000388196A JP 2002187402 A JP2002187402 A JP 2002187402A
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wheel
disk
tire
rim
vibration
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JP2000388196A
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English (en)
Inventor
Koichi Hamada
幸一 浜田
Katsuhiko Goraku
勝彦 合楽
Yoshiyuki Kaseda
良之 綛田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60BVEHICLE WHEELS; CASTORS; AXLES FOR WHEELS OR CASTORS; INCREASING WHEEL ADHESION
    • B60B2900/00Purpose of invention
    • B60B2900/10Reduction of
    • B60B2900/133Noise

Abstract

(57)【要約】 【課題】 格別な重量増やコスト上昇を伴うことなくそ
の振動特性を大幅に改善してロ−ドノイズを低減し得る
ようにした自動車用ホイ−ルを提供する。 【解決手段】 図2の断面図に示されるように、ハブ締
結部に連続してハット部が形成されてなるものに代表さ
れる“ディスク部1”と“リム部2”とを有した自動車
用ホイ−ルを、ディスク部の一部にプレス成形リブ3,
溶接肉盛り部等の剛性強化部を有してなる構成とする。
この場合、自動車用ホイ−ル単体の固有振動数が“装着
するタイヤの空洞共鳴による固有振動数”よりも高く調
整するのが良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディスク部とリ
ム部とを有した自動車用ホイ−ルに係り、特に格別なホ
イ−ル単体の重量増を伴うことなく振動特性を大幅に改
善してロ−ドノイズを低減した自動車用ホイ−ルに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】走行中の自動車内に持ち来される車内騒
音の1つに、粗い路面を走行する際に発生するロ−ドノ
イズがある。このロ−ドノイズの車内への侵入経路は、
タイヤからの放射音や風切り音(こもり音)等の到達に
代表される“空気中を伝播する経路”と、路面の凹凸に
よるタイヤの振動がホイ−ル,サスペンション,ボディ
等の振動を誘発して伝播し車内に至る“部品を介して伝
播する経路”とに大別されるが、通常の乗用車において
約500Hz以下の周波数でもって発生するロ−ドノイズ
は後者の部品を介した伝播経路によるものが主であり、
部品固有の振動特性が影響することが知られている。
【0003】そこで、このような経路を伝って車内に侵
入するロ−ドノイズの軽減策が従来から検討されてきて
おり、その成果を踏まえた次のようなロ−ドノイズ軽減
策が提案されている。例えば特開平6−106902号
公報や特開平6−106903号公報には、自動車用ホ
イ−ルの外周とこれに装着するタイヤの内面とで形成さ
れる空間内に発泡性材料を介装させ、これによりロ−ド
ノイズの低減化を図る手段が開示されている。また、特
開平11−245605号公報には、自動車用ホイ−ル
のタイヤが装着されるリム本体のリムウエル部に“タイ
ヤの回転による遠心力により立ち上がってタイヤ内腔を
輪切り状に遮断するシ−ト状の防音材”を取付け、これ
によってタイヤの空洞共鳴を抑制してロ−ドノイズを低
減化する手立てが開示されている。更に、特開2000
−158902号公報には、自動車用ホイ−ルのリム部
あるいはディスク部を曲面形状とすることによってホイ
−ルの固有振動数を振動伝達系の固有振動数と異なら
せ、かつ前記曲面形状の調整によりリム部とディスク部
の結合部及びディスク部のハブ締結部とがそれぞれ
“節”となるような振動が生じるようにホイ−ルの振動
モ−ドを制御することでロ−ドノイズを低減する手段が
開示されている。
【0004】しかしながら、これらの提案になるロ−ド
ノイズの低減手段には次のような問題が指摘された。即
ち、特開平6−106902号公報や特開平6−106
903号公報に掲載されている「ホイ−ル外周とタイヤ
内部との空間内に発泡性材料を介装させる手段」や特開
平11−245605号公報に示されている「ホイ−ル
のリムウエル部にシ−ト状の防音材を取付ける手段」で
は、自動車用ホイ−ルの製造過程で複雑な工程の付加を
余儀なくされるだけでなく、十分な制振性能を得るため
には発泡性材料や防音シ−トの体積や厚みを相当程度増
す必要があるので結果としてホイ−ル単重を増大しかね
ないという問題があった。しかも、これらの手段を講じ
たとしても、ホイ−ルの固有振動数は変化しないため、
ホイ−ルとタイヤ空洞共鳴とが共振し合うような場合に
はロ−ドノイズを十分に低減させることは困難であっ
た。
【0005】一方、特開2000−158902号公報
に示されている「リム部あるいはディスク部を曲面形状
とすることによりホイ−ル単体での固有振動数を調節
(チュ−ニング)する手段」の場合には、次の点からし
て十分なロ−ドノイズ軽減効果を得ることができないと
考えられる。つまり、前述した「リム部とディスク部の
結合部及びディスク部のハブ締結部とがそれぞれ“節”
となるような振動が生じるようなホイ−ルの振動モ−
ド」に対しては、リム部の影響はほぼその重量(即ち板
厚)により決まってしまい形状による影響が少ないた
め、リム部に曲率を付与することによる効果は極めて小
さい。また、当該手段では「ディスク部の曲率は車体外
向きに湾曲するように付与する」とされているが、実際
には種々の車種によってディスク内側(ブレ−キキャリ
パ−が位置する部位)やディスク外側(ホイ−ルキャッ
プ装着部)に対しての形状制約条件が異なるため、ディ
スク部に付与する曲率の程度にも限界があった。従っ
て、所望する振動モ−ドが得られるホイ−ル形状の設計
は、実際には極めて困難であった。
【0006】更に、この提案手段では、ホイ−ルの加振
源をハブ締結面としてとらえ、一次固有振動モ−ドの
“腹”の位置がこの加振源に接近しないようにディスク
部やリム部の形状調整を行い、ハブ締結面が振動の
“節”となるようにしてロ−ドノイズの低減を図ってい
るが、ロ−ドノイズの主たる発生源はタイヤの振動であ
って部品を伝播して到達するロ−ドノイズは主にタイヤ
空洞共鳴の1次振動モ−ドの形態である上、ホイ−ルの
ディスク部とハブとは実際には数本のボルトによってハ
ブ締結部で緊密に締結されているためにディスク部のハ
ブ締結部の振動は元来制約されがちであるので、上述の
ような振動形態の変更によるロ−ドノイズ低減効果はこ
のような点からしても小さいと考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明が目的としたのは、従来の自動車用ホイ−ルに指
摘された前記問題を解決し、格別な重量増やコスト上昇
を伴うことなくその振動特性を大幅に改善してロ−ドノ
イズを低減し得るようにした自動車用ホイ−ルを提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、次に示す事項等の
新たな知見や確認を行うことができた。即ち、先にも触
れたように、走行している自動車のロ−ドノイズ発生源
は路面の凹凸により振動するタイヤであり、このタイヤ
の振動が加振源となりロ−ドノイズとして車内に至る。
ただ、空気入りタイヤ固有の振動特性は一般にタイヤの
構造や空気圧によらず周波数が200〜300Hzの領域
において鋭いピ−クを有している。これは、タイヤ内部
の空洞共鳴による振動のピ−クであり、タイヤサイズに
よって決まる。従って、ホイ−ルやサスペンジョン等の
部品固有の振動特性が前記のタイヤの空洞共鳴と共振す
るようであれば、ロ−ドノイズを増幅し車内静粛性や乗
り心地性,操縦安定性に対して悪影響を及ぼす。
【0009】ところで、自動車用ホイ−ルには「“自動
車のドライブシャフトが取付けられたハブに締結される
ディスク部”の外周に“タイヤを装着するためのリム
部”が接続されてなる構造」が採用されており、最近の
乗用車では一般に図4及び図5に示す構成のものが多用
されている。即ち、図4は最近一般に使用されている自
動車用ホイ−ルの正面図、そして図5はその断面図であ
り、ディスク部1の外周にリム部2を嵌合し、両者を溶
接等により結合して一体化したものを示している。な
お、ディスク部1は、その中央部が4〜6本のボルトに
よりハブと締結するためのハブ締結部となっており、該
ハブ締結部からブレ−キキャリパ−等を収納するための
凸状曲面がハット部として張り出し、この曲面の張り出
し(ハット部)が終了する端縁外周部がリム部の内周に
嵌合され溶接等により結合されている。ここで、ディス
ク部の凸状曲面(ハット部)内には上述したようにブレ
−キキャリパ−等が収納されるため、これら曲面の形状
は車種やサイズの制約条件により異なる。
【0010】このような自動車用ホイ−ルに関する本発
明者等の検討により、ロ−ドノイズに関して問題となる
ホイ−ル単体の振動モ−ドは、図6で示すように、ディ
スク部がそのハブ締結部(ハブ取付面)に対して非対称
に倒れるモ−ドであることが分かった。これは、タイヤ
の空洞共鳴での振動モ−ドが図7にあるようなタイヤの
上下あるいは左右の非対称な振動モ−ドであり、このタ
イヤの振動モ−ドとホイ−ルの上述した振動モ−ドとが
共振を起こしやすく、また共振を起こすことによりロ−
ドノイズの大幅な増幅を招くからである。
【0011】なお、図6に示したようなハブ締結部を境
にして(ハブ取付面に対して)ディスク部が非対称に倒
れる振動モ−ドは、図4及び図5に示した“凸状曲面を
なしたハット部を有するディスク部とリム部を嵌合して
接合したホイ−ル”のみではなく、“ディスク部とリム
部とが一体成形されたホイ−ル”や“ディスク部が偏平
形状をなしていて曲面形状のハット部を有しない特殊な
ホイ−ル”においても同様であることも分かった。
【0012】上述のような振動モ−ドを有したホイ−ル
の固有振動数をタイヤ空洞共鳴における固有振動数と異
ならせて共振を防ぐためには、ディスク部の剛性を向上
させること、即ち単純にはディスク板厚の増加が強度低
下を招くことなく固有振動数を高めることにつながるの
で有効であると考えられる。しかし、必要強度が確保さ
れる厚さ以上にディスク板厚を増加することはホイ−ル
のコストアップを招くばかりか、重量増を招いて自動車
の走行燃費を劣化させるので好ましくない。
【0013】ホイ−ルのリム部については、通常、その
形状は取り付けるタイヤのサイズが決まるとそれに応じ
てほぼ一義的に決まってしまうので、形状変更は実際的
ではない。仮に、ホイ−ルの固有振動数を調整しようと
してリム部の形状を変更すると、それに応じてタイヤ側
の形状も調整しなければならず、そのためのコストアッ
プは計り知れない。しかも、先に説明したように、ホイ
−ルの振動モ−ドに対するリム部の影響因子はその重量
のみであり、形状は殆ど影響しない。そのため、リム部
に着目したホイ−ルの固有振動数調整手段としては、リ
ム部の軽量化、即ち板厚を薄くすることが唯一有効では
ないかと考えられるが、リム部の板厚を薄くすると、ホ
イ−ル重量の軽量化が図られる点では好ましいもののリ
ム自体の強度不足を招き、例えば縁石等へ乗り上げた際
の変形が懸念されるようになる。そして、このような観
点からリム部には必要最低限の板厚値が決められてお
り、従来設計を下回る薄肉化は実際には困難であった。
【0014】そこで、多くの試験を重ねた本発明者等
は、自動車用ホイ−ルにおけるかかる問題は、そのディ
スク部の一部分(特にハブ締結部からその外周近辺にか
けての部位、 ハット部を有するディスク部の場合にはハ
ブ締結部からハット内側の曲面部にかかる部位)につい
てのみ“プレス成形等によるリブの形成",“薄板溶接",
“肉盛溶接",“材料肉厚の僅かな増肉”等により剛性を
高めるだけで効果的に解決できることを見出した。
【0015】本発明は、上記知見事項等を基にして完成
されたものであり、次の〜項に示す自動車用ホイ−
ルを提供するものである。 “ディスク部”と“リム部”とを有した自動車用ホイ
−ルであって、ディスク部の一部に剛性強化部を有して
なることを特徴とする自動車用ホイ−ル。 “ハブ締結部に連続して曲面をなすハット部が形成さ
れてなるディスク部”と“リム部”とを有する自動車用
ホイ−ルであって、ディスク部のハブ締結部からハット
部へ移行する部位に剛性強化部を有してなることを特徴
とする自動車用ホイ−ル。 ディスク部の剛性強化部がリブのプレス成形,薄板
溶接あるいは肉盛溶接によって形成されたものである、
前記又は項に記載の自動車用ホイ−ル。 前記乃至項の何れかに記載の自動車用ホイ−ル
であって、該ホイ−ルの固有振動数が装着するタイヤの
空洞共鳴による固有振動数よりも高く調整されてなる自
動車用ホイ−ル。
【0016】そして、本発明では、自動車用ホイ−ルを
上記の如き構成としたため、ホイ−ル重量の増加なし
に、あるいは少なくともホイ−ル重量の目立った増加を
伴うことなくその振動特性を大幅に改善することがで
き、ロ−ドノイズの発生源であるタイヤ空洞共鳴におけ
る1次振動モ−ドと共振し合うことのない任意の固有振
動数にホイ−ル単体の固有振動数を容易かつ的確に調整
(チュ−ニング)することが可能となる。そのため、走
行中の自動車内へ持ち来されるロ−ドノイズを大幅に低
減することができる。
【0017】続いて、本発明の実施の形態を図示例と共
に説明する。
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明に係る自動
車用ホイ−ル例の概略図であり、図1は正面図を、また
図2はその断面図をそれぞれ示している。なお、この自
動車用ホイ−ルは、ハブと締結するための4個のボルト
穴を有したハブ締結部を中央部に有すると共に当該ハブ
締結部から凸状曲面を有したハット部が張り出した形状
のディスク部1が、リム部2の内周面に嵌合され、両者
が溶接等により結合されて一体化しているところの、基
本構造自体は一般的なものである。
【0018】ここで、ホイ−ルの材質は鋼が一般的であ
るが、アルミニウム製としても構わない。鋼製とした場
合には、適用する自動車の車種やサイズにもよるが、デ
ィスク1の素材としては板厚 1.8〜8mm程度の熱延鋼板
あるいは冷延鋼板が使用され、またリム2の素材も同様
に板厚 1.6〜6mm程度の熱延鋼板あるいは冷延鋼板が使
用される。使用鋼板としては当該ホイ−ルに要求される
強度レベルによって適正な材質,強度,板厚のものが選
択されるが、自動車全体の軽量化のために近年盛んに使
用されている高強度で板厚を薄くすることが可能な高張
力鋼等を適用して良いことは勿論である。
【0019】さて、既述したように、ホイ−ルの振動特
性を調整する手段として、単なる全体的なディスク部板
厚の厚肉化やリム部板厚の薄肉化はホイ−ル単重の増加
やコストアップあるいは材料強度から決まる限界があ
る。従って、本発明では、ディスク部に工夫を凝らし、
全体の板厚が厚いディスク部とすることなくディスク面
剛性を向上させ、これによりホイ−ルの振動特性を調整
(チュ−ニング)するようにした。
【0020】図1及び図2に係る本発明の実施形態例で
は、ディスク部1の中央に位置するハブ締結部(ハブ取
付面)からハット内側の曲面部にかけてのハット部の立
ち上がり部位(ハブ〜ハット移行部)に、プレス成形に
よってリブ3を立ち上げて形成した自動車用ホイ−ルが
示されている。
【0021】このリブ3の作用は次の通りである。即
ち、自動車用ホイ−ルの振動モ−ドが図6に示したよう
な“ディスク部1のハブ締結部外苑がハブ締結部に対し
て非対称に倒れるモ−ド”であることは前述した通りで
あるが、この時、実際にはハブ締結部は数個のボルトで
緊しく締結されているためハブ締結部は振動が拘束され
ていると考えられる。従って、上記振動モ−ドに支配さ
れる自動車用ホイ−ルでは、ボルト締結部(ハブ締結
部)から外れたディスク部1の部位(ハブ締結部の外苑
部)より振動が発生することとなる。ところが、図1及
び図2に示すように、ディスク部1の一部を占めるハブ
締結部からハット部へ移行する部位(ハブ〜ハット移行
部、 即ちハブ締結部からハブ締結部の外苑部)にプレス
成形によってリブ3を立ち上げて形成しておくと、当該
部位の剛性が強化されて向上し、振動特性が変化する。
【0022】上記のようなリブ3の形成は、ディスク部
1のハブ締結部からハット部へ移行する部位の剛性強化
を通じて“前記図6に示したようなホイ−ルの振動モ−
ド”における固有振動数を高くすることにつながるの
で、振動の振幅を小さくしてロ−ドノイズを抑える作用
のほか、固有振動数の変化によりタイヤの空洞共鳴によ
る振動モ−ドとの共振を回避してロ−ドノイズが増幅さ
れるのを防止するという作用をももたらす。
【0023】ところで、図1及び図2ではリブ3がディ
スク部1の周方向に16個形成されている例を示した
が、リブの形成個数や形状(幅や立ち上がり高さ等)に
ついては特に制約されるものではない。即ち、車種等に
応じた目標とするホイ−ル単体の固有振動数が達成され
るようにリブの個数や形状を調整すれば良い。
【0024】また、上述のようなプレス成形で立ち上げ
たリブの場合は重量増につながることはないが、多少の
重量増を招きはするものの、このようなリブの代わりに
ディスク部とは別体のリブを溶接や周知の機械的固設手
段(ボルト止め等)によって付設したり、ディスク部素
材の当該部位のみを増肉しておいたり、肉盛り溶接や補
強材(薄板等)の溶接,接着,機械的接合による部分的
厚肉化を行ったりしてディスク部の部分的な剛性強化を
行うことも、本発明が狙いとする作用・効果を得る上で
効果的である。
【0025】例えば、図3は、ディスク部のハブ締結部
からハット内側にかけての部位を肉盛り溶接等により部
分的に増肉してなる“本発明例に係る自動車用ホイ−
ル”の断面を示したものであるが、このようなディスク
部の部分的増肉によってもホイ−ル単体重量をそれほど
増加させることなく当該部位の剛性強化を行うことがで
き、固有振動数を調整してロ−ドノイズを低減すること
ができる。
【0026】なお、本発明に係る「ディスク部の一部を
剛性強化してロ−ドノイズの低減を図る手立て」を適用
する自動車用ホイ−ルの型式についても格別な制限はな
く、図4及び図5に示した“凸状曲面をなしたハット部
を有するディスク部とリム部を嵌合して両者を溶接やボ
ルト止め等で接合したホイ−ル”だけではなく、“ディ
スク部とリム部とが一体成形されたホイ−ル”や“ディ
スク部が偏平形状をなしていて曲面形状のハット部を有
しない特殊なホイ−ル”においても上記本発明に係る手
立てが有効であることは言うまでもない。
【0027】更に、自動車用ホイ−ルにおいては、上述
したディスク部の一部に剛性強化部を設ける手立てに加
えて、ホイ−ルの固有振動数が装着するタイヤの空洞共
鳴による固有振動数よりも高くなるように配慮すること
が、ロ−ドノイズの低減により顕著な効果をもたらす。
なぜなら、ホイ−ルの固有振動数を装着するタイヤの空
洞共鳴による固有振動数よりも高くすることによって、
ホイ−ルがタイヤの空洞共鳴による振動と共振すること
によるロ−ドノイズの増幅を防止できる上、ホイ−ル単
体の振動の振幅が小さくなるのでこの点もロ−ドノイズ
の軽減に資するからである。ホイ−ル単体の固有振動数
を高くするには、剛性の高い材質を選んだり、ホイ−ル
の形状(特にディスク部の形状)に配慮する等といった
周知の手段を適用すれば良い。
【0028】次いで、本発明の効果を実施例によって更
に具体的に説明する。
【実施例】まず、表1の中で「実施例1(リブ付設)」,
「実施例2(肉盛り)」,「実施例3(増肉)」及び「比
較例」として示したホイ−ル仕様の4種類の自動車用ホ
イ−ルを準備した。なお、これら各ホイ−ルは、何れも
15インチの鋼製ホイ−ルであり、リム幅が6インチの
ものである。
【0029】
【表1】
【0030】ここで、「実施例1〜3」に係る各ホイ−
ルは「比較例」として採用した図4及び図5に示した構
造のホイ−ル(ハブ締結部に連続して曲面をなすハット
部が形成されてなるディスク部1の外周にリム部2を嵌
合し、 両者を溶接により結合し一体化したホイ−ル)を
改良したものである。
【0031】即ち、「実施例1(リブ付設)」に係るホ
イ−ルは図1及び図2に示した構造を有していて、ディ
スク部1の中央に位置するハブ締結部(ハブ取付面)か
らハット内側の曲面部にかけてのハット部の立ち上がり
部位(ハブ〜ハット移行部)に、プレス成形によって高
さ5mm,幅15mmのリブ3が周方向に16箇所立ち上げ
形成され、該部位の剛性が強化されたものである。
【0032】また、「実施例2(肉盛り)」に係るホイ
−ルは、図4及び図5に示したホイ−ルにおいて、その
ディスク部1の“前記図1及び図2に示すリブが存在す
る部位”に高さ5mm,幅15mmの肉盛り(肉盛溶接によ
る)が設けられ、該部位の剛性が強化されたものであ
る。そして、「実施例3(増肉)」に係るホイ−ルは、
図4及び図5に示したホイ−ルにおいて、前記図3に
「部分的増肉部」として示したところの“ディスク部の
中央に位置するハブ締結部及びハット内側の一部”の素
材が肉厚とされ、該部位の剛性が強化されたものであ
る。
【0033】次に、準備した前記4種類の自動車用ホイ
−ルにつき、それらの固有振動数を測定した。また、こ
れらの自動車用ホイ−ルに装着するタイヤ(15イン
チ)の空洞共鳴による固有振動数も測定した。なお、固
有振動数は、インパルスハンマ,圧電式加速度ピックア
ップセンサで取り込んだデ−タをモ−ダル解析して求め
た。
【0034】更に、「実施例1〜3」及び「比較例」に
係る各ホイ−ルの各々4個に前記タイヤを装着して実車
に取付け、走行試験を行った。なお、走行試験では排気
量1600ccの普通乗用車を使用し、「車内騒音」,
「乗り心地性」並びに「操縦安定性」を評価した。
【0035】ここで、「車内騒音」については、ロ−ド
ノイズがピ−クとなる周波数200〜300Hzの振動領
域での音圧レベルを、「比較例」に係るホイ−ルを使用
した場合を“評価基準値”とし、それとの比較値で評価
した。また、「乗り心地性」及び「操縦安定性」につい
ては、「比較例」に係るホイ−ルを使用した場合を“評
価基準値”とし、テストドライバ−によるこれとの比較
感覚でもって評価した。
【0036】これらの測定結果及び評価結果を表1に併
せて示す。表1に示されるように、「比較例」に係るホ
イ−ルを用いた場合には、路面の凹凸によりタイヤが振
動するとその振動がホイ−ルにより増幅され、乗り心地
性は勿論、車内騒音も大きく不快であった。また、コ−
ナ−リングの際にも操縦安定性が欠落した。一方、「実
施例1〜3」に係る各ホイ−ルを用いた場合には、何れ
もタイヤの振動が車内にまで伝達することもなく、乗り
心地性,車内騒音,操縦安定性とも問題ないことが確認
された。
【0037】
【発明の効果】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、ホイ−ル重量の格別な増加を招くことなく振動特性
が大幅に改善され、ロ−ドノイズの発生源であるタイヤ
空洞共鳴における1次振動モ−ドと共振してロ−ドノイ
ズが増幅されることもない自動車用ホイ−ルを低コスト
で提供することができ、自動車の乗り心地性,車内騒
音,操縦安定性を著しく向上することが可能になるな
ど、産業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用ホイ−ル例の正面概略図
である。
【図2】図1に示した自動車用ホイ−ルの断面概略図で
ある。
【図3】本発明に係る自動車用ホイ−ルの別例に係る断
面概略図である。
【図4】従来の自動車用ホイ−ル例の正面概略図であ
る。
【図5】図4に示した自動車用ホイ−ルの断面概略図で
ある。
【図6】自動車用ホイ−ル単体における振動モ−ドの概
念図である。
【図7】自動車のタイヤ単体における振動モ−ドの概念
図である。
【符号の説明】
1 ディスク部 2 リム部 3 リブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 “ディスク部”と“リム部”とを有した
    自動車用ホイ−ルであって、ディスク部の一部に剛性強
    化部を有してなることを特徴とする自動車用ホイ−ル。
  2. 【請求項2】 “ハブ締結部に連続して曲面をなすハッ
    ト部が形成されてなるディスク部”と“リム部”とを有
    する自動車用ホイ−ルであって、ディスク部のハブ締結
    部からハット部へ移行する部位に剛性強化部を有してな
    ることを特徴とする自動車用ホイ−ル。
  3. 【請求項3】 ディスク部の剛性強化部がリブのプレス
    成形,薄板溶接あるいは肉盛溶接によって形成されたも
    のである、請求項1又は2に記載の自動車用ホイ−ル。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の自動
    車用ホイ−ルであって、該ホイ−ルの固有振動数が装着
    するタイヤの空洞共鳴による固有振動数よりも高く調整
    されてなる自動車用ホイ−ル。
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