JP2002186890A - 塗布状態監視方法および塗布装置 - Google Patents

塗布状態監視方法および塗布装置

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JP2002186890A
JP2002186890A JP2000384933A JP2000384933A JP2002186890A JP 2002186890 A JP2002186890 A JP 2002186890A JP 2000384933 A JP2000384933 A JP 2000384933A JP 2000384933 A JP2000384933 A JP 2000384933A JP 2002186890 A JP2002186890 A JP 2002186890A
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宏 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被塗布物に塗布液を塗布する場合に、前記
被塗布物が風や振動などによりばたついても、塗布異常
を確実に検出できる塗布状態監視方法および塗布装置の
提供。 【解決手段】可撓性であり、連続走行する帯状の被塗布
物に従動して回転する塗布ロッドの周面に、前記被塗布
物に塗布する塗布液を付着させて前記被塗布物における
少なくとも一方の面に接触させ、前記被塗布物の前記面
に前記塗布液を塗布するときに、前記塗布ロッドに付着
させる塗布液の供給量および前記塗布ロッドの回転数の
少なくとも一方を測定し、前記測定値がある特定の値を
下回ったことを以って前記塗布異常を検出することを特
徴とする塗布状態監視方法、および塗布装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布状態監視方法
および塗布装置に関し、特に無色透明な塗布液を塗布す
るときにも塗布異常を確実に検出できる塗布状態監視方
法および塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】PS原版の製造においては、連続した帯
状のアルミニウムシートであるアルミニウムウェブの一
方の面を目立てし、前記面に陽極酸化皮膜を形成してP
S版支持体を作製し、前記PS版支持体における陽極酸
化皮膜を形成した側の面に感光層を形成するが、耐汚れ
性を維持しつつ、耐刷性能と、消去性能、感光層除去性
能、および画像再現性とを両立させる目的で、前記PS
版支持体に中間層を形成し、その上に感光層を形成する
ことが一般的に行なわれる。
【0003】前記中間層は、通常、カルボキシル基およ
びスルホン酸基などの酸性基を有するモノマーと、アン
モニウム基などのオニウム基を有するモノマーとを共重
合した共重合ポリマーをメタノールなどの溶媒に溶かし
た中間層形成液を塗布し、乾燥して形成される。
【0004】前記中間層形成液の塗工は、一定方向に搬
送されるPS版支持体の表面に接触しつつ従動回転して
塗工を行なう塗工用ロッドを有するロッド塗布装置を使
用して行うことが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記中
間層形成液は無色透明なので、前記支持体の表面におい
ては、何も塗布していない金属面と、前記中間層形成液
を塗布した面との間には、コントラストが殆ど生じな
い。したがって、前記中間層形成液などの塗布液が均一
に塗布されず、塗布むらが生じたり、塗布層に欠陥が生
じたりする塗布異常が発生していないかどうかを、人間
が目視で監視することは実際的ではない。
【0006】そこで、前記支持体の表面と前記塗布層と
の温度差に着目し、放射温度の走査計測により、前記塗
布層の欠陥を検出する検査方法が提案された(特開平8
−338811号公報)。
【0007】しかし、前記検査方法も、塗布異常を確実
に検出するという点では充分ではないことがあった。
【0008】本発明は、前記支持体のような連続したシ
ート状の被塗布物を一定方向に搬送しつつ、前記被塗布
物に、前記中間層形成液などのような無色透明な塗布液
を塗布する場合において、前記被塗布物が風や振動など
によりばたついても、前記被塗布物における塗布異常を
確実に検出できる塗布状態監視方法および塗布装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、可撓性であって連続走行する帯状の被塗布物に従動
して回転する塗布ロッドの周面に、前記被塗布物に塗布
する塗布液を付着させて前記被塗布物における少なくと
も一方の面に接触させ、前記被塗布物の前記面に前記塗
布液を塗布するときに、前記塗布ロッドに付着させる塗
布液の供給量および前記塗布ロッドの回転数の少なくと
も一方を測定し、前記測定値がある特定の値を下回った
ことを以って前記塗布異常を検出する塗布状態監視方法
に関する。
【0010】塗布異常は、前述のように、前記塗布液
が、前記塗布ロッドにより前記被塗布物に均一に塗布さ
れず、塗布欠陥が生じた状態であり、原因としては、前
記塗布ロッドへの前記塗布液の付着が完全に行われない
こと、および前記塗布ロッドに付着した塗布液が前記被
塗布物に充分に付着しないことが挙げられる。
【0011】前記塗布ロッドへの前記塗布液の付着が完
全に行われない原因としては、前記塗布ロッドに付着さ
せる塗布液が充分供給されないこと、および塗布ロッド
が磨耗して前記塗布液が周面に充分付着しなくなったこ
となとが挙げられる。一方、前記塗布ロッドに付着した
塗布液が前記被塗布物に充分に付着しない原因として
は、前記塗布ロッドと前記被塗布物との接触が不良であ
ること、および塗布ロッドが磨耗して、周面に付着した
塗布液が、前記被塗布物に充分に付着しなくなったこと
なとが挙げられる。
【0012】前記塗布液が充分供給されないことは、前
記塗布液の供給量の低下として捉えられ、前記塗布ロッ
ドと前記被塗布物との接触不良および塗布ロッドの磨耗
は、塗布ロッド回転数の低下として捉えられる。
【0013】そして、塗布異常が発生したときには、前
記塗布液の供給量および前記塗付ロッドの回転数がある
特定の値を下回った状態にあると考えられる。
【0014】したがって、前記塗布液の供給量および前
記塗布ロッド回転数の少なくとも一方を測定し、前記測
定値が前記特定の値を下回っていないかどうかを調べる
ことによって前記塗布異常の発生を検出できる。前記特
定の値は、実験的に求めることができる。
【0015】被塗布物としては、たとえばアルミニウム
ウェブの表面を目立てし、必要に応じて前記目立てした
面を陽極酸化処理した平版印刷版用支持体、前記平版印
刷版用支持体の目立てした側の面に感光層を形成し、必
要に応じて前記感光層の表面をマット化した平版印刷原
版、写真フィルム用基材、印画紙用のバライタ紙、録音
テープ用基材、ビデオテープ用基材、フロッピー(登録
商標)ディスク用基材など、連続した帯状体の形態を有
し、可撓性の基材が挙げられる。
【0016】塗布液としては、前記被塗布物に塗布し、
乾燥させて皮膜を形成するのに使用される溶液が挙げら
れ、具体的には、前記中間層形成液のほか、PS版の感
光層を酸化から保護する陽極酸化皮膜を形成するのに使
用されるポリビニルアルコール水溶液、PS版の感光層
を形成するのに使用される感光層形成溶液、写真フィル
ムにおける感光層を形成するのに使用される写真フィル
ム用感光剤コロイド液、印画紙の感光層を形成するのに
使用される印画紙用感光剤コロイド液、録音テープ、ビ
デオテープ、およびフロッピーディスクの磁性層を形成
するのに使用される磁性層形成液などが挙げられる。
【0017】請求項2に記載の発明は、可撓性であって
連続走行する帯状の被塗布物に従動して回転する塗布ロ
ッドの周面に、前記被塗布物に塗布する塗布液を付着さ
せて前記被塗布物における少なくとも一方の面に接触さ
せ、前記被塗布物の前記面に前記塗布液を塗布し、次い
で前記被塗布物に塗布した塗布液を乾燥させて前記被塗
布物に皮膜を形成するときに、前記乾燥時に発生する排
ガス中の溶媒蒸気の濃度を測定し、前記溶媒蒸気の濃度
がある特定の値を下回ったことを以って前記塗布異常を
検出することを特徴とする塗布状態監視方法に関する。
【0018】塗布異常が生じたときは、塗布が正常に行
なわれているときに比べて被塗布物への塗布液の塗布量
が少なくなるから、塗布液の乾燥時に蒸発する溶媒の量
も少なくなり、前記乾燥時に発生する排ガス中の溶媒蒸
気の濃度も低くなる。
【0019】したがって、塗布液の供給量および塗布ロ
ッドの回転数からだけでは塗布異常を捉えられない場合
においても、前記溶媒蒸気の濃度の低下を捕らえること
により塗布異常を検出できる。
【0020】このように、前記塗布状態監視方法は、請
求項1に記載の塗布状態監視方法に比較して、更に確実
に塗布異常を検出できる。
【0021】前記塗布状態監視方法において、「塗布
液」および「被塗布物」は、請求項1に記載の塗布状態
監視方法における「塗布液」および「被塗布物」と同様
である。
【0022】前記塗布液に含まれる溶媒には、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、お
よびブタノールなどの低級アルコール類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソ
プロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンなどの低級ケトン類、トルエン、ベンゼン、キ
シレンなどの芳香族炭化水素類、および ヘキサン、シ
クロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類などの有機溶媒の
ほか、水も含まれる。
【0023】前記塗布状態監視方法において、塗布液が
有機溶媒溶液である場合には、たとえば、接触燃焼方
式、半導体方式、および熱線型半導体方式などのガス濃
度測定装置によって排ガス中の溶媒濃度を測定できる。
また、前記ガス濃度測定装置としては、試料ガスが拡散
する拡散式、試料ガスをアスピレータで吸引するアスピ
レータ吸引式、およびポンプで吸引するポンプ吸引式の
何れの使用できる。
【0024】前記塗布液がポリビニルアルコール水溶液
またはポリビニルアルコール水溶液を主成分とする溶液
である場合には、溶媒は、水が主であるから、前記排ガ
ス中の水蒸気の量を測定することにより、排ガス中の溶
媒濃度を測定できる。
【0025】請求項3に記載の発明は、可撓性を有する
帯状であって連続走行する被塗布物に従動して回転する
塗布ロッドと、前記被塗布物に塗布する塗布液を前記塗
布ロッドの周面に付着させる塗布液付着手段と、前記塗
布ロッドを回転可能に保持するとともに、前記塗布ロッ
ドを前記被塗布物の少なくとも一方の面に接触させて前
記被塗布物の前記面に塗布液を塗布する塗布ロッド支持
手段とを有する塗布手段を備えてなり、前記塗布手段に
おける塗布液付着手段への前記塗布液の供給量を測定す
る供給量測定手段と、塗布ロッドの回転数を測定する回
転数測定手段と、前記供給量測定手段および回転数測定
手段における測定値の少なくとも一方がある特定の値を
下回ったことを以って前記塗布異常を検出する塗布状態
監視手段とを備えることを特徴とする塗布装置に関す
る。
【0026】前記塗布装置においても、請求項1に記載
の塗布状態監視方法のところで説明したのと同様の理由
により、前記塗布液の供給量、および塗布ロッドの回転
数の少なくとも一方を測定することにより、塗布異常を
検出できる。
【0027】なお、前記塗布装置における「被塗布物」
および「塗布液」については、請求項1に係る塗布状態
監視方法のところで説明した通りである。また、前記塗
布状態監視手段において測定の対象になる溶媒の種類、
および溶媒蒸気の濃度の測定方法も、前記塗布状態監視
方法のところで説明した通りである。
【0028】請求項4に記載の発明は、可撓性であって
連続走行する帯状の被塗布物に従動して回転する塗布ロ
ッドと、前記被塗布物に塗布する塗布液を前記塗布ロッ
ドの周面に付着させる塗布液付着手段と、前記塗布ロッ
ドを回転可能に保持するとともに、前記塗布ロッドを前
記被塗布物の少なくとも一方の面に接触させて前記被塗
布物の前記面に塗布液を塗布する塗布ロッド支持手段と
を有する塗布手段、および、前記塗布手段において被塗
布物に塗布された塗布液を乾燥させる乾燥手段を備えて
なり、前記乾燥手段において発生する排ガス中の溶媒蒸
気の濃度を測定し、前記溶媒蒸気の濃度がある特定の値
を下回ったことを以って前記塗布異常を検出する塗布状
態監視手段を備えることを特徴とする塗布装置に関す
る。
【0029】前記塗布装置は、請求項3に記載の塗布装
置に比較して更に確実に塗布異常を検出できるという特
長がある。
【0030】
【発明の実施の形態】1.実施形態1 本発明の塗布方法を、中間層形成液をPS版支持体に塗
布するのに使用されるロッド塗工装置に適用した例を図
1、図2、および図3に示す。
【0031】図1〜図3に示すように、実施形態1に係
るロッド塗工装置100は、図1および図3において矢
印aで示す一定の方向(以下、「搬送方向a」とい
う。)に一定の速度で搬送されるPS版支持体Wに中間
層形成液を塗布する塗布装置2と、塗布装置2で中間層
形成液を塗布されたPS版支持体Wを乾燥する乾燥装置
4と、塗布装置2および乾燥装置4が載置された支持台
6と、基台8と、支持体6と基台8との間に設けられ、
支持台6を上下させるジャッキなどの昇降装置10とを
備えている。塗布装置2および乾燥装置4は、それぞれ
本発明の塗布装置における塗布手段および乾燥手段に相
当する。
【0032】塗布装置2は、PS版支持体Wに中乾燥形
成液を塗布する塗布部20と、塗布部20に中間層形成
液を供給する中間層形成液供給部22と、後述する塗布
ロッド20Aの回転数を測定する回転数測定部24とを
備える。
【0033】塗布部20は、図3に示すように、搬送方
向aに対して直角の方向に回転可能に配設され、PS版
支持体Wへの中間層時において、搬送方向aに沿って搬
送されるPS版支持体Wに従動して回転する塗布ロッド
20Aと、塗布ロッド20Aを両端部において軸支する
一対の軸受け部材20Bと、軸受け部材20Bの間に設
けられ、塗布ロッド20Aが撓まないように下方から支
持する直方体状の塗布ロッド支持部材20Cとを備え
る。
【0034】塗布ロッド支持部材20Cにおいては、V
字型の断面を有し、塗布ロッド20Aを下方から支持す
る塗布ロッド支持溝20Dが上面に形成され、塗布ロッ
ド支持溝20Dの搬送方向aに対して上流側には、溝状
の塗布液溜り20Eが塗布ロッド支持溝20Dに対して
平行に、しかも隣接して設けられている。塗布ロッド支
持部材20Cおよび塗布液溜り20Eは、それぞれ、本
発明の塗布装置における塗布ロッド支持手段および塗布
液付着手段に相当する。塗布液溜り20Eには、中間層
形成液供給手段22から中間層形成液が供給され、溢れ
出た中間層形成液が塗布ロッド20Aに付着する。塗布
ロッド支持部材20Cにおける搬送方向aに対して上流
側の面には、塗布液溜り20Eから溢れ出た中間層形成
液の内、塗布ロッド20Aに付着しなかったものを回収
するオーバーフロー槽20Fが設けられている。
【0035】中間層形成液としては、従来技術の欄のと
ころで述べた共重合ポリマーを有機溶媒に溶かした溶液
が挙げられる。前記有機溶媒としては、例えば課題を解
決するための手段の欄で述べた低級アルコール類と低級
ケトン類、およびこれらの混合物などが挙げられる。
【0036】中間層形成液供給部22は、塗布液溜り2
0Eに供給する中間層形成液が貯留されているタンク2
2Aと、タンク22A内の中間層形成液を塗布液溜り2
0Eに供給する中間層形成液供給管路22Bと、オーバ
ーフロー槽20F内の中間層形成液をタンク22Aに戻
す中間層形成液戻し管路22Cとを備える。
【0037】中間層形成液供給管路22Bには、ポンプ
Pと、中間層形成液供給管路22B内を流通する中間層
形成液の給液量を測定する流量計22Dとが介装されて
いる。流量計22Dとしては、質量流量計、オリフィス
式流量計、フローノズル式流量計、ベンチェリー式流量
計、面積式流量計、容積式流量計、タービンメータ、超
音波式流量計、渦式流量計など、給液量を電気信号に変
換する流量計が挙げられる。
【0038】前記ポンプPの吐出量は、中間層形成液の
塗布時においては、例えばポンプPの回転数を制御する
などの方法により、中間層形成液供給管路22Bにおけ
る給液量と中間層形成液戻し管路22Cとを流通する中
間層形成液の流量とが等しくなるように制御される。こ
れにより、塗布ロッド20Aに塗布液が付着するように
塗布液溜り20Eにおける中間層形成液の液面高さが制
御される。
【0039】回転数測定部24は、塗布ロッド20Aの
一方の末端に固定された回転円盤24Aと、回転円盤2
4Aの回転を検出するセンサー24Bとを有する。回転
円盤24Aの周縁部には、図1および図2に示すように
回転中心を挟んで向かい合う一対の突出部24A1が設
けられ、センサー24Bは、突出部24A1の下方に位
置する。回転円盤24が1回転すると、センサー24B
には、突出部24A1が2回近接する。センサー24B
は、このときの静電容量の変化を検出して回転円盤24
の回転数、言い替えれば塗布ロッド20Aの回転数を測
定する近接センサーである。
【0040】回転測定部24においては、他に、光学式
ロータリーエンコーダおよび磁気式ロータリーエンコー
ダなどが使用できる。
【0041】乾燥装置4は、PS版支持体Wの搬送方向
aに対して下流側に設けられ、箱型に形成されている。
そして、PS版支持体Wが通過するスリット状の入口と
出口とを有する。内部には、乾燥装置4内の空気を吸引
する4個の空気吸引口42と、前記4個の空気吸引42
のそれぞれから吸引された排ガスに含まれるメタノール
などの有機溶媒蒸気の濃度を測定するガス濃度測定装置
40とを有する。空気吸引口42は、乾燥装置4におけ
る天井面の4隅近傍に設けられている。
【0042】ガス濃度測定装置40は、接触燃焼方式の
ガス濃度検知装置である。
【0043】ロッド塗工装置100は、更に、塗布装置
2における流量計22D、回転数測定部24におけるセ
ンサー24B、および乾燥装置4におけるガス濃度測定
装置40から出力された信号に基づき、PS版支持体W
における中間層形成液の塗布異常を検出する信号処理部
60と、信号処理部60における検出結果を表示する表
示部62とを備える。
【0044】信号処理部60においては、流量計22D
で測定した中間層形成液供給管路22Bにおける中間層
形成液の給液量(以下、「給液量f」という。)、セン
サー24Bで測定した塗布ロッドの回転数(以下、「塗
布ロッド回転数r」という。)、およびガス濃度測定装
置40で測定した排ガス中の有機溶媒蒸気の濃度(以
下、「有機溶媒蒸気濃度c」という。)と塗布異常の有
無との間に以下の関係があることを利用して塗布異常を
検出している。
【0045】給液量fが低下すると、塗布液溜り20E
への中間層形成液の供給量が減少する。一方、中間層形
成液戻し管路22Cにおける中間層形成液の流量は、中
間層形成液供給管路22Bにおける給液量の大小の如何
にかかわらず、ほぼ一定である。したがって、給液量f
が減少すると、塗布液溜り20Eにおける液面高さが低
下して塗布ロッド20Aへの中間層形成液の付着量が減
少し、PS版支持体Wに中間層形成液が充分に塗布され
なくなるから、塗布異常が発生する。
【0046】また、塗布ロッド20Aは、表面に付着し
た塗布液を介してPS版支持体Wから回転力を受け取
り、従動回転してPS版支持体Wに中間層形成液を塗布
する。したがって、塗布ロッド20Aの表面に付着する
塗布液の量が少なくなると、塗布ロッド20AがPS版
支持体Wから受ける回転力が弱くなるから、塗布ロッド
回転数rが低くなる。故に、塗布ロッド回転数rからも
塗布異常を捕らえることができる。
【0047】更に、塗布異常が発生すると、当然のこと
ながら前記中間層形成液の塗布厚みも減少し、場合によ
っては0になるから、乾燥装置4内部において、有機溶
媒の蒸発量が減少し、その結果、有機溶媒蒸気濃度cも
低下する。
【0048】このように、塗布異常が発生した場合に
は、給液量f、塗布ロッド回転数r、および有機溶媒蒸
気濃度cの少なくとも1つが大きく減少することは明ら
かであるから、給液量f、塗布ロッド回転数r、および
有機溶媒蒸気濃度cの少なくとも1つが管理値を下回っ
たことを検出すれば、塗布異常を検出できる。なお、管
理値、すなわち前記値を下回った場合には許容できない
ほどの塗布異常が発生したと判断する基準となる閾値
は、給液量f、塗布ロッド回転数r、および有機溶媒蒸
気濃度cの何れについても実験的に求めた値が使用でき
る。
【0049】信号処理部60の一例につき、構成の概略
を図4に示す。
【0050】図5に示すように、信号処理部60は、流
量計22D、センサー24B、およびガス濃度測定装置
40から入力された給液量f、塗布ロッド回転数r、お
よび有機溶媒蒸気濃度cの測定値に基づいて塗布異常を
検出し、その結果を表示部62に出力する中央演算装置
60Aと、給液量f、塗布ロッド回転数r、および有機
溶媒蒸気濃度cのそれぞれについて測定値の低下に対応
する塗布異常の発生要因が記憶されているハードディス
クなどの記憶装置60Bとを備える。
【0051】記憶装置60Bには、図4に示すように、
例えば、給液量fの低下に対応する塗布異常の発生要因
として、a.ポンプPの回転数が低下したか、または停
止したこと、b.タンク22Aが空であること、および
c.中間層形成液供給管路22Bに外れ、漏れ、または
詰りが発生したことが記憶されている。そして、塗布ロ
ッド回転数rの低下に対応する塗布異常の発生要因とし
ては、a.PS版支持体Wと塗布ロッド20Aとの間に
接触不良が生じたこと、およびb.塗布ロッド20Aに
磨耗が生じたことの2つが記憶されている。更に、有機
溶媒蒸気濃度cの低下に対応する要因として、a.中間
層形成液供給部22において中間層形成液の供給不良が
あること、およびb.塗布部20において塗り付け不良
が発生したことの2つが記憶されている。
【0052】中央演算装置60Aにおいては、入力され
た前記測定値に基づき、図5のフローチャートに示す手
順に従って塗布異常を検出する。すなわち給液量f、塗
布ロッド回転数r、および有機溶媒蒸気濃度cの何れも
前記管理値以上である場合には、PS版支持体Wへの平
版印刷版への塗工は正常に進行している旨の信号を表示
部62に出力する。
【0053】一方、給液量f、塗布ロッド回転数r、お
よび有機溶媒蒸気濃度cのうち1つでも前記管理値を下
回ったときには、図5に示すように、塗布異常を検出し
た旨の信号を表示部62に出力する。
【0054】中央演算装置60Aは、塗布異常を検出し
た旨の信号を出力したときには、更に給液量f、塗布ロ
ッド回転数r、および有機溶媒蒸気濃度cの何れの値が
低かったかに応じて記憶装置60Bから対応する発生要
因を読み出し、表示部62に出力する。
【0055】表示部62は、中央演算装置60Aにおけ
る前記検出結果を表示すると同時に、中央演算装置60
Aが塗布異常を検出したときには、塗布異常を検出した
旨の表示だけでなく、中給液量f、塗布ロッド回転数
r、および有機溶媒蒸気濃度cのどの値が管理値を下回
ったかという表示、および記憶装置60Bから読み出し
た塗布異常の発生要因の表示をする。例えば、給液量f
が管理値よりも少ないことに基づき、塗布異常を検出し
たときには、表示部62は、塗布異常を検出した旨の表
示だけでなく、給液量fが管理値を下回ったことを表示
し、更に、塗布異常の発生要因として、ポンプPの回転
数が低下したこと、中間層形成液供給管路22Bにおい
て外れ、漏れ、または詰りが発生したこと、およびタン
ク22Aが空になったことを表示する。
【0056】また、信号処理部60において塗布異常を
検出した場合には、ブザーまたはベルを鳴動させて運転
員に塗布異常が発生したことを知らせるようにしてもよ
いし、PS版支持体Wの搬送を自動的に停止するように
してもよい。
【0057】信号処理部60および表示部62として
は、たとえば通常の卓上型コンピュータなどが使用でき
る。
【0058】ロッド塗工装置100において、PS版支
持体Wに中間層形成液を塗工するときには、中間層形成
液供給管路22BのポンプPを起動してタンク22A中
の中間層形成液を塗布液溜り20Eに供給し、塗布ロッ
ド20Aの表面に中間層形成液を付着させる。
【0059】次いで、PS版支持体Wの陽極酸化皮膜を
形成した側の面が下方を向くようにPS版支持体Wを保
持して搬送方向aに沿って一定の速度で搬送しつつ、昇
降装置10によって支持台6を上昇させて塗布ロッド2
0A表面の中間層形成液がPS版支持体Wの下面に付着
するようにする。塗布ロッド20A表面の中間層形成液
がPS版支持体Wの下面に付着すると、前記塗布ロッド
20Aは、前記中間層形成液を介して前記PS版支持体
Wに引きずられて回転し、塗布液溜り20E中の中間層
形成液が塗布ロッド20Aにより持ち出されてPS版支
持体Wの下面に連続的に塗布される。
【0060】塗布部20において中間層形成液が塗布さ
れたPS版支持体Wを乾燥装置4に通し、PS版支持体
Wに塗布された中間層形成液を乾燥させて、中間層を形
成する。
【0061】同時に、流量計22D、回転数計測部2
4、およびガス濃度測定装置40において、給液量f、
塗布ロッド回転数r、および有機溶媒蒸気濃度cを測定
し、信号処理部60において、前記測定値に基づき、塗
布異常を検出する。そして、表示部62において、塗布
異常の有無、および塗布異常を検出した場合における発
生要因を表示する。
【0062】ロッド塗工装置100においては、前述の
ように流量計22D、回転数計測部24、およびガス濃
度測定装置40において、それぞれ給液量f、塗布ロッ
ド回転数r、および有機溶媒蒸気濃度cを測定し、前記
測定値に基づいて塗布異常を検出するから、PS版支持
体Wが風や振動などによりばたついても、塗布異常が確
実に検出できる。
【0063】更に、信号処理部60において塗布異常を
検出した場合には、表示部62において、塗布異常を検
出したことを示す表示だけでなく、前記塗布異常の発生
要因の表示もするから、運転員が対策を立てることが容
易になる。
【0064】加えて、給液量f、塗布ロッド回転数r、
および有機溶媒蒸気濃度cを連続的に測定し、記録すれ
ば、前記記録結果を調べることにより、塗布異常が発生
するまでの経過が容易に判るから好ましい。
【0065】
【実施例】図1および図2に示すロッド塗布装置を用
い、給液量f、塗布ロッド回転数r、および有機溶媒蒸
気濃度cについて、管理値をそれぞれ0.7リットル/
分、1000rpm、および2%と定めて中間層形成液
の塗布を行ない、塗布後のPS版の陽極酸化皮膜を形成
した側の面を目視で観察することにより、給液量f、塗
布ロッド回転数r、および有機溶媒蒸気濃度cが表1に
示すように変化したときの塗布異常の有無を調べた。結
果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】表1に示すように、管理値を上のように定
めることにより、ロッド塗工装置100において塗布異
常を確実に検出できることがわかった。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
塗布異常を、自動的に検出できるだけでなく、被塗布物
が風や振動などによりばたついても確実に検出できる塗
布状態監視方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施形態1に係るロッド塗工装置の全
体的な構成の概略を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示すロッド塗工装置を、PS版
支持体の搬送方向に対して上流側から前記ロッド塗工装
置を見た概略図である。
【図3】図3は、図1に示すロッド塗工装置を、PS版
支持体の搬送方向に対して直角な方向から見た概略図で
ある。
【図4】図4は、図1に示すロッド塗工装置における信
号処理部の構成を示す概略図である。
【図5】図5は、図1に示すロッド塗工装置が備える信
号処理部において、塗布異常を検出する手順を示したフ
ローチャートである。
【符号の説明】
2 塗布装置 4 乾燥装置 20A 塗布ロッド 20C 塗布ロッド支持部材 20D 塗布ロッド支持溝 20E 塗布液溜り 22B 中間層形成液供給管路 22C 中間層形成液戻り流路 22D 流量計 24 回転数測定部 24A 円盤 24B センサー 40 ガス濃度測定装置 60 信号処理部 62 表示部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性であって連続走行する帯状の被
    塗布物に従動して回転する塗布ロッドの周面に、前記被
    塗布物に塗布する塗布液を付着させて前記被塗布物にお
    ける少なくとも一方の面に接触させ、前記被塗布物の前
    記面に前記塗布液を塗布するときに、 前記塗布ロッドに付着させる塗布液の供給量および前記
    塗布ロッドの回転数の少なくとも一方を測定し、前記測
    定値がある特定の値を下回ったことを以って前記塗布異
    常を検出することを特徴とする塗布状態監視方法。
  2. 【請求項2】 可撓性であって連続走行する帯状の被
    塗布物に従動して回転する塗布ロッドの周面に、前記被
    塗布物に塗布する塗布液を付着させて前記被塗布物にお
    ける少なくとも一方の面に接触させ、前記被塗布物の前
    記面に前記塗布液を塗布し、次いで前記被塗布物に塗布
    した塗布液を乾燥させて前記被塗布物に皮膜を形成する
    ときに、 前記乾燥時に発生する排ガス中の溶媒蒸気の濃度を測定
    し、前記溶媒蒸気の濃度がある特定の値を下回ったこと
    を以って前記塗布異常を検出することを特徴とする塗布
    状態監視方法。
  3. 【請求項3】 可撓性であって連続走行する帯状の被
    塗布物に従動して回転する塗布ロッドと、前記被塗布物
    に塗布する塗布液を前記塗布ロッドの周面に付着させる
    塗布液付着手段と、前記塗布ロッドを回転可能に保持す
    るとともに、前記塗布ロッドを前記被塗布物の少なくと
    も一方の面に接触させて前記被塗布物の前記面に塗布液
    を塗布する塗布ロッド支持手段とを有する塗布手段を備
    えてなり、 前記塗布手段における塗布液付着手段への前記塗布液の
    供給量を測定する供給量測定手段と、 塗布ロッドの回転数を測定する回転数測定手段と、 前記供給量測定手段および回転数測定手段における測定
    値の少なくとも一方がある特定の値を下回ったことを以
    って前記塗布異常を検出する塗布状態監視手段とを備え
    ることを特徴とする塗布装置。
  4. 【請求項4】 可撓性であって連続走行する帯状の被
    塗布物に従動して回転する塗布ロッドと、前記被塗布物
    に塗布する塗布液を前記塗布ロッドの周面に付着させる
    塗布液付着手段と、前記塗布ロッドを回転可能に保持す
    るとともに、前記塗布ロッドを前記被塗布物の少なくと
    も一方の面に接触させて前記被塗布物の前記面に塗布液
    を塗布する塗布ロッド支持手段とを有する塗布手段、お
    よび、 前記塗布手段において被塗布物に塗布された塗布液を乾
    燥させる乾燥手段を備えてなり、 前記乾燥手段において発生する排ガス中の溶媒蒸気の濃
    度を測定し、前記溶媒蒸気の濃度がある特定の値を下回
    ったことを以って前記塗布異常を検出する塗布状態監視
    手段を備えることを特徴とする塗布装置。
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