JP2002186442A - ケールの加工方法 - Google Patents

ケールの加工方法

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JP2002186442A
JP2002186442A JP2000386027A JP2000386027A JP2002186442A JP 2002186442 A JP2002186442 A JP 2002186442A JP 2000386027 A JP2000386027 A JP 2000386027A JP 2000386027 A JP2000386027 A JP 2000386027A JP 2002186442 A JP2002186442 A JP 2002186442A
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kale
green juice
drying
juice
calcium
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JP2000386027A
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Kinya Takagaki
欣也 高垣
Shinjiro Maruyama
真二郎 丸山
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Toyo Shinyaku Co Ltd
Original Assignee
Toyo Shinyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、ケールに含まれる豊富な栄
養素を保持していると共に、青臭みがなく、風味に優れ
ると共に、食感に優れた飲食しやすいケール青汁等を得
るケールの加工方法を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、ケールの加工方法であって、
ケールに、コウジ酸(Kojic acid;2−ヒド
ロキシメチル−5−ヒドロキシ−γ−ピロン)およびカ
ルシウム化合物を添加する添加工程と、この添加工程と
同時およびこの添加工程の後のうち少なくともいずれか
の時期に、ケールを粉砕する粉砕工程と、を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケールの加工方法に
関する。より詳細には、青臭みが抑制され、かつ食感に
優れた飲みやすいケール青汁,ケール青汁搾汁,ケール
青汁ペースト,ケール青汁搾汁ペースト,ケール青汁乾
燥粉末,ケール青汁搾汁乾燥粉末を製造可能なケールの
加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ケール(英名:kale)は、アブラナ
科植物の1種であり、ビタミンU,C等のビタミン類、
ミネラル類、食物繊維、及びメラトニンを豊富に含み、
健康食品の素材として注目を浴びている。ケールは、主
に、粉砕された後、搾汁の形態の青汁に加工され、また
健康茶や乾燥粉末の形態に加工されている。これらの形
態の加工物をお湯や水に溶解したものが、ケール青汁等
として、飲食用に提供されている。
【0003】しかし、ケールは、豊富な栄養素を含んで
いるものの、ケール青汁等の飲料や食品として加工する
と、粉砕工程の段階で、酸化反応や種々の酵素反応によ
り変質が生じた結果、青臭みのある飲みにくいもの、場
合によってはまずいものとなってしまうという問題点が
あった。また、粉砕工程では、水溶性食物繊維であるペ
クチンが溶出してしまい、製造されたケール青汁等が、
とろみのある食感の悪いものとなってしまうという問題
点があった。このとろみを除去するために、粉砕工程の
後で、濾過工程を行う技術も知られているが、この濾過
工程を行う技術によると、ケールが元来保持している有
効な栄養成分が失われてしまうという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決することにあり、ケールに含まれる豊富な
栄養素を保持していると共に、青臭みがなく、風味に優
れると共に、食感に優れた飲食しやすいケール青汁等を
得るケールの加工方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、収穫したケールを粉砕する粉砕工程と同時または
粉砕工程の前に、所定量のコウジ酸とカルシウム化合物
を添加する添加工程を行うことにより、青臭みが抑えら
れて風味に優れ、食感に優れた飲みやすいケール青汁が
得られることを見出して、本発明の完成に至った。上記
課題は、請求項1に係る発明によれば、ケールに、コウ
ジ酸(Kojicacid;2−ヒドロキシメチル−5
−ヒドロキシ−γ−ピロン)およびカルシウム化合物を
添加する添加工程と、該添加工程と同時および前記添加
工程の後からなる群のうち少なくともいずれかの時期
に、前記ケールを粉砕する粉砕工程と、を包含すること
により解決される。このように、ケール加工方法におい
て、ケールに、コウジ酸(Kojic acid;2−
ヒドロキシメチル−5−ヒドロキシ−γ−ピロン)およ
びカルシウム化合物を添加する添加工程を行っているた
め、ケール特有の栄養成分を保持しつつ、ケール粉砕時
に生ずる青臭みおよびとろみの発生を抑えることがで
き、ケール特有の栄養成分を保持していると共に、風味
および食感が良好なケール青汁等のケール加工品を得る
ことが可能となる。また、ケール加工方法において、ケ
ールに、コウジ酸およびカルシウム化合物の双方を添加
しているため、コウジ酸およびカルシウム化合物のいず
れか一方を添加した場合では得ることのできない良好な
風味及び食感を有するケール青汁等のケール加工品を得
ることが可能となる。
【0006】このとき、前記粉砕工程の後で、粉砕され
た前記ケールを濃縮する濃縮工程と、粉砕された前記ケ
ールを乾燥する乾燥工程と、粉砕された前記ケールを濃
縮した後乾燥する濃縮乾燥工程とからなる群のうちいず
れか一つの工程を行うように構成すると好適である。こ
れらの濃縮工程,乾燥工程,濃縮乾燥工程のいずれかを
行うことにより、ペースト,乾燥粉末等種々の形態のケ
ール加工品を調製することが可能となる。
【0007】また、前記粉砕工程の後で、前記粉砕され
たケールを搾汁してケール搾汁を得る搾汁工程を行うと
好適である。この搾汁工程を行うことにより、搾汁形態
のケール加工品を調製することが可能となる。
【0008】前記搾汁工程の後で、前記ケール搾汁を濃
縮する濃縮工程と、前記ケール搾汁を乾燥する工程と、
前記ケール搾汁を濃縮した後乾燥する濃縮乾燥工程とか
らなる群のうちいずれか一つの工程を行うと好適であ
る。これらの濃縮工程,乾燥工程,濃縮乾燥工程のいず
れかを行うことにより、搾汁のペースト,乾燥粉末等種
々の形態のケール加工品を調製することが可能となる。
【0009】また、前記添加工程では、前記カルシウム
化合物として、カルシウム化合物を含む天然由来のミネ
ラル混合物を添加すると好適である。このように構成す
ることにより、天然由来のミネラル混合物に含まれる他
の栄養成分も備え、栄養価値の高いケール青汁等のケー
ル加工品を得ることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
ケールの加工方法について説明する。なお、以下に説明
する構成は、本発明を限定するものでなく、本発明の趣
旨の範囲内で種々改変することができるものである。本
発明におけるケールの加工方法は、ケールを用いてケー
ル青汁,ケール青汁搾汁,ケール青汁ペースト,ケール
青汁搾汁ペースト,ケール青汁乾燥粉末,ケール青汁搾
汁乾燥粉末を得る方法である。ケール(英名:kal
e)とは、キャベツ(英名:cabbage)の原種で、
葉にはキャベツと同様にビタミンU、Cが多く含まれて
いる。また、ケールは、胃炎や胃潰瘍の予防、肝機能や
便秘の改善に有効であることが知られている。
【0011】本実施形態では、ケールとして、キッチン
ケール、ツリーケール、ブッシュケール、マローケー
ル、コラードおよび緑葉カンラン等を用いる。ケール
は、葉部および茎部のいずれも、原料として用いる。ま
た、本明細書において「ケール青汁」とは、ケールを所
定処理の後粉砕して得たものをいい、「ケール青汁搾
汁」とは、ケール青汁を搾汁することにより得た青汁搾
汁,「ケール青汁ペースト」とは、ケール青汁を濃縮す
ることにより得た青汁ペースト,「ケール青汁搾汁ペー
スト」とは、青汁搾汁を濃縮することにより得た青汁ペ
ースト,「ケール青汁乾燥粉末」とは、青汁を乾燥して
粉砕して得た青汁乾燥粉末,「ケール青汁搾汁乾燥粉
末」とは、青汁搾汁を乾燥して粉砕して得た青汁乾燥粉
末をいうものとする。
【0012】次に、本実施形態のケールの加工方法の各
工程について説明する。まず、ケールを収穫した後、泥
などを洗い落とすために、水洗いする洗浄工程を行う。
この洗浄工程は、25℃以下の水で行うと好適である。
洗浄工程を25℃以下の水で行うことにより、後の工程
においてケールの品温が過度に上昇するのを防止し、ケ
ールが後の工程で酸化反応,酵素反応等により変質しに
くくすることが可能となるからである。なお、ケール
は、風味等の品質劣化防止のため、収穫後直ちに洗浄工
程等の処理を行う。
【0013】その後、水気を切った後、必要に応じて、
カッター、スライサーなどを用いて、適当な大きさ,例
えば、5cm程度の大きさに、裁断する裁断工程を行
う。
【0014】次いで、ケールに、コウジ酸(Kojic
acid;2−ヒドロキシメチル−5−ヒドロキシ−
γ−ピロン)およびカルシウム化合物を添加する添加工
程を行う。なお、この添加工程は、後の粉砕工程と同時
に行ってもよい。ここで、ケール粉砕工程前または粉砕
工程と同時に、添加工程を行っていることにより、最終
的に得られるケール青汁等を、青臭みやとろみが抑えら
れた飲みやすいものとすることが可能となる。つまり、
洗浄工程,裁断工程の後、ケールをそのままミキサー、
ジューサーなどで微粉砕すると、ケール特有の青臭みが
生じると同時に、ペクチンが溶出してとろみが出てしま
い、最終的に得られるケール青汁等が、青臭く、とろみ
のある飲みにくいものとなるという問題点があるが、本
実施形態に係るケール加工方法によれば、ケール粉砕工
程前または粉砕工程と同時に、添加工程を行っているた
め、この問題点を解決することが可能となるのである。
【0015】コウジ酸(Kojic acid;2−ヒ
ドロキシメチル−5−ヒドロキシ−γ−ピロン)とは、
コウジカビ(Aspergilus oryzae),
A.flavus等のアスペルギルス属子嚢菌等の菌が
生成する物質であり、抗菌性を有することが知られてい
る。
【0016】本実施形態では、コウジ酸は、ケールの湿
重量に対して、0.0001〜5重量%添加し、カルシ
ウム化合物は、ケールの湿重量に対して、0.0001
〜3重量%添加する。本実施形態では、カルシウム化合
物としては、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、グリ
セロリン酸カルシウム、酸性ピロリン酸カルシウム等の
リン酸カルシウム、乳酸カルシウム、卵殻カルシウム、
食用カキ殻粉等の貝殻カルシウム、サンゴカルシウム、
真珠末、牛骨粉、乳清カルシウム、ミルクカルシウム等
を添加する。なお、カルシウム化合物であれば、これに
限定されない。これらのカルシウム化合物のうち、炭酸
カルシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ性を呈す
るものを用いると、好適である。アルカリ性を呈するカ
ルシウムを用いると、本実施形態に係るケール加工方法
により最終的に得られるケール青汁等が、保存安定性の
高いものとなるからである。
【0017】また、添加するカルシウム化合物として
は、カルシウム化合物を主成分とする天然性ミネラル化
合物を用いると好適である。このカルシウム化合物を主
成分とする天然性ミネラル化合物が、請求項5に係るカ
ルシウム化合物を含む天然由来のミネラル混合物に該当
する。天然性ミネラル化合物を用いると、本実施形態に
係るケール加工方法により最終的に得られるケール青汁
等が、さらにケール特有の青臭みが抑えられたものとな
るからである。天然性ミネラル化合物としては、例え
ば、卵殻カルシウム、食用カキ殻粉等の貝殻カルシウ
ム、サンゴカルシウム、牛骨粉、乳清カルシウム、ミル
クカルシウムなどを用いる。これらの天然性カルシウム
化合物のうち、卵殻カルシウムまたは貝殻カルシウムを
用いると、本実施形態に係るケール加工方法により最終
的に得られるケール青汁等が、青臭みが抑えられたもの
となり、特に好ましい。なお、本実施形態では、添加工
程において、ケールに、ケールの湿重量に対して、コウ
ジ酸0.0001〜5重量%およびカルシウム化合物
0.0001〜3重量%を、添加するように構成してい
るが、これに限定されず、ケールを、コウジ酸およびカ
ルシウム化合物が溶解された溶液に浸漬する浸漬工程を
行ってもよい。
【0018】添加工程に続き、コウジ酸(Kojic
acid;2−ヒドロキシメチル−5−ヒドロキシ−γ
−ピロン)およびカルシウム化合物が添加されたケール
を、微粉砕する粉砕工程を行う。粉砕工程では、公知の
ミキサー,ジューサー,カッタミル,シュレッダ等の剪
断粉砕機、ロールミル、グラインダー、砥石が無気孔で
ある磨砕式微粉砕機等を用いて粉砕する。これらの粉砕
機のうち、特に、砥石が無気孔である磨砕式微粉砕機
(例えば、商品名;マスコロイダー,増幸産業製)を用
いるとよい。無気孔の砥石は、セラミクスからなるもの
であると、菌の増殖が抑えられることから好適である。
本実施形態で微粉砕工程に用いる磨砕式微粉砕機は、
「融砕機」とも呼ばれるものであり、無気孔の砥石を備
えた湿式高速回転ミルである。ここで、「磨砕」とは、
粒子に剪断的な力を加えることによって、摩擦的に破
砕、粉砕を進めることをいう。磨砕式粉砕機では、剪断
力を加えて原料を摺り潰すため、衝撃力で粉砕する衝撃
式粉砕機と対比して、粉砕品が、丸みを帯びた粒形とな
り、滑らかな食感の粒子を得ることが可能となる。
【0019】また、本実施形態で用いる磨砕式微粉砕機
の砥石は、気孔を持たないため、菌による汚染、砥石の
破損が起こりにくい。つまり、一般的なグラインダーに
は、気孔が形成されているため、野菜等の生もの原料を
粉砕したときに、原料が気孔から砥石内に侵入して、砥
石内部で細菌が発生しやすいという問題点、気孔から砥
石が割れ易いという問題点があるが、本実施形態で用い
る磨砕式微粉砕機は、砥石に気孔がないため、これらの
問題点が生じないのである。
【0020】マスコロイダーを使用することにより、連
繋気孔を有する砥石を備えた通常のグラインダーで粉砕
する場合と比較して、磨砕時における熱と気泡の発生が
抑えられる。その結果、磨砕時に、酸化や、グルコシノ
レートからイソチオシアネートへの転化が抑えられるた
め、風味の良好なケール青汁を得ることが可能となる。
以上の工程により、本実施形態のケールの加工方法の工
程を完了する。
【0021】なお、請求項3に係る発明のように、上記
粉砕工程の後で、搾汁工程を行うことにより、ケール青
汁搾汁を得てもよい。搾汁工程では、粉砕工程で得られ
たケール青汁を圧搾し、その後、必要に応じて、遠心お
よび/または濾過などを行う。この搾汁工程により、不
溶性食物繊維の除去された形態のケール青汁搾汁を完成
する。
【0022】また、請求項2,4に係る発明のように、
粉砕工程の後または搾汁工程の後に、得られたケール青
汁またはケール青汁搾汁を濃縮する濃縮工程を行い、ケ
ール青汁のペーストまたはケール青汁搾汁のペーストを
得てもよい。濃縮工程は、凍結濃縮により行うとよい。
ただし、減圧濃縮などの他の低温で行われる方法により
行ってもよい。
【0023】また、請求項2,4に係る発明のように、
粉砕工程の後または搾汁工程の後に、得られたケール青
汁またはケール青汁搾汁を濃縮し、その後ケール青汁ペ
ーストまたはケール青汁搾汁ペーストを乾燥する濃縮乾
燥工程を行ってもよい。この濃縮乾燥工程により、ケー
ル青汁乾燥粉末またはケール青汁搾汁乾燥粉末を得る。
濃縮乾燥工程の乾燥は、凍結乾燥により行うと好まし
い。凍結乾燥の条件は、乾燥板温度を40℃以下、真空
度を1.0〜0.01mmHgの条件とするとよい。な
お、請求項2,4に係る発明のように、粉砕工程の後ま
たは粉砕工程と搾汁工程との後に、濃縮乾燥工程の代わ
りに、乾燥のみを行う乾燥工程を直接行ってもよい。
【0024】濃縮工程、乾燥工程、濃縮乾燥工程は、粉
砕工程で得られたケール青汁または搾汁工程で得られた
ケール青汁搾汁中のグルコシノレートやイソチオシアネ
ートが失われないように、低温で行うことが望ましい。
これにより、風味のよいケール青汁のペースト・粉末ま
たはケール青汁搾汁のペースト・粉末を得ることが可能
となる。
【0025】なお、乾燥工程,濃縮乾燥工程の乾燥は、
低温で行うのが好ましいが、熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、
電磁波乾燥、噴霧乾燥など、公知の方法で行ってもよ
い。また、熱風乾燥等の方法により乾燥を行う場合に
は、乾燥時間を短時間とするとよい。例えば、コンベア
を備えた連続式の熱風乾燥機を用い、コンベアにケール
を少量ずつ載せ、所定温度の熱風を5秒〜10秒当てる
ようにしてもよい。
【0026】以上のようにして、本実施形態のケールの
加工方法により得られたケール青汁,ケール青汁搾汁,
ケール青汁ペースト,ケール青汁搾汁ペースト,ケール
青汁乾燥粉末,ケール青汁搾汁乾燥粉末は、そのまま飲
食に供することができる。
【0027】本実施形態のケールの加工方法によれば、
ケールが含有する豊富な栄養成分が含まれていると共
に、ケール特有の青臭みが緩和され、とろみがなく食感
のよい飲食しやすいケール青汁,ケール青汁搾汁,ケー
ル青汁ペースト,ケール青汁搾汁ペースト,ケール青汁
乾燥粉末,ケール青汁搾汁乾燥粉末を得ることが可能と
なる。
【0028】なお、得られたケール青汁等は、賦形剤、
増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品
添加物、調味料等と混合し、用途に応じて顆粒、錠剤等
の形態に成形することもでき、さらに、各種の飲食品に
配合して飲食に供することもできる。例えば、ローヤル
ゼリー、ビタミン、プロテイン、カルシウム、キトサ
ン、レシチンなどが配合され、さらに糖液や調味料を加
えて味を整えることもできる。そしてこれらは、用途ま
たは好みに応じて、液状の食品として供することができ
る。あるいはハードカプセル、ソフトカプセルなどのカ
プセル剤、錠剤もしくは丸剤としてか、または粉末状、
顆粒状、茶状、ティーバック状もしくは、飴状などの形
状に成形され得る。これらは、その形状または好みに応
じて、そのまま食しても良いし、あるいは水、お湯もし
くは牛乳などに溶いて飲んでも良いし、または成分を浸
出させてから飲んでも良い。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明がこの実施例により制限されないことはいうまで
もない。 (実施例1)収穫したケールを水洗いする洗浄工程を行
った後、茎と葉に分け、葉は公知のカッターで1cm程
度に裁断し、茎はスライサーを用いて3mm程度に裁断
する裁断工程を行った。次いで、裁断されたケール50
0gについて、次のように加工を行い、本発明の実施例
1及び2,対比例1〜5,対照の加工方法により、ケー
ル青汁を得た。
【0030】(試験例1)本発明の実施例である試験例
1の加工方法として、下記の加工を行った。すなわち、
裁断されたケール500gの表面に、コウジ酸10m
M,グルコン酸カルシウム20mMの水溶液50mlを
均一になるように噴霧により添加する添加工程を行っ
た。この添加工程と同時に、砥石が無気孔である磨砕式
微粉砕機(商品名;マスコロイダー,増幸産業製)を用
いて、ケールの平均粒子径が200μm以下となるよう
に、ケールを微粉砕する粉砕工程を行い、ケール青汁を
得た。
【0031】(試験例2)本発明の実施例である試験例
2の加工方法として、下記の加工を行った。すなわち、
裁断されたケール500gの表面に、コウジ酸10m
M,卵殻カルシウム20mMの懸濁液50mlを均一に
なるように添加する添加工程を行った。この添加工程と
同時に、磨砕式微粉砕機(商品名;マスコロイダー,増
幸産業製)を用いて、ケールの平均粒子径が200μm
以下となるように、ケールを微粉砕する粉砕工程を行
い、ケール青汁を得た。
【0032】(対比例1)対比例1の加工方法として、
下記の加工を行った。すなわち、裁断されたケール50
0gの表面に、コウジ酸10mMの水溶液50mlを均
一になるように噴霧により添加する添加工程を行った。
この添加工程と同時に、磨砕式微粉砕機(商品名;マス
コロイダー,増幸産業製)を用いて、ケールの平均粒子
径が200μm以下となるように、ケールを微粉砕する
粉砕工程を行い、ケール青汁を得た。
【0033】(対比例2)対比例2の加工方法として、
下記の加工を行った。すなわち、裁断されたケール50
0gの表面に、グルコン酸カルシウム20mMの水溶液
50mlを均一になるように噴霧により添加する添加工
程を行った。この添加工程と同時に、磨砕式微粉砕機
(商品名;マスコロイダー,増幸産業製)を用いて、ケ
ールの平均粒子径が200μm以下となるように、ケー
ルを微粉砕する粉砕工程を行い、ケール青汁を得た。
【0034】(対比例3)対比例3の加工方法として、
下記の加工を行った。すなわち、裁断されたケール50
0gの表面に、卵殻カルシウム20mMの懸濁液50m
lを均一になるように添加する添加工程を行った。この
添加工程と同時に、磨砕式微粉砕機(商品名;マスコロ
イダー,増幸産業製)を用いて、ケールの平均粒子径が
200μm以下となるように、ケールを微粉砕する粉砕
工程を行い、ケール青汁を得た。
【0035】(対比例4)対比例4の加工方法として、
下記の加工を行った。すなわち、裁断されたケール50
0gを、磨砕式微粉砕機(商品名;マスコロイダー,増
幸産業製)を用いて、ケールの平均粒子径が200μm
以下となるように、ケールを微粉砕する粉砕工程を行っ
た。粉砕工程で得たものに、コウジ酸10mM,グルコ
ン酸カルシウム20mMの水溶液50mlを混和する添
加工程を行い、ケール青汁を得た。
【0036】(対比例5)対比例5の加工方法として、
下記の加工を行った。すなわち、裁断されたケール50
0gを、磨砕式微粉砕機(商品名;マスコロイダー,増
幸産業製)を用いて、ケールの平均粒子径が200μm
以下となるように、ケールを微粉砕する粉砕工程を行っ
た。粉砕工程で得たものに、コウジ酸10mM,卵殻カ
ルシウム20mMの懸濁液50mlを混和する添加工程
を行い、ケール青汁を得た。
【0037】(対照)対照として、下記の加工を行っ
た。すなわち、裁断されたケール500gを、裁断され
たケール500gの表面に、水50mlを均一になるよ
うに噴霧により添加する添加工程を行った。この添加工
程と同時に、磨砕式微粉砕機(商品名;マスコロイダ
ー,増幸産業製)を用いて、ケールの平均粒子径が20
0μm以下となるように、ケールを微粉砕する粉砕工程
を行い、ケール青汁を得た。なお、理解の容易のため、
上記実施例1及び2,対比例1〜5,対照の加工方法の
概略を、表1
【0038】
【表1】
【0039】に示す。上記試験例1,2および対比例1
〜5,対照によって得られたケール青汁について、次の
ように官能評価を行った。すなわち、通常の商品流通形
態と同じになるように、試験例1,2,対比例1〜5,
対照に係るケール青汁を、家庭用冷蔵庫でいったん冷凍
した後、解凍し、10℃程度に戻したものをサンプルと
した。これらのサンプルを、20人のパネラーに食べて
もらい、試験例1,2,対比例1〜5に係るケール青汁
の味と食感について、対照を基準として評価してもらっ
た。
【0040】味の評価について、微粉砕時に生じる青臭
みを指標とし、対照と比較して、青臭みが「改善され
た」、「あまり変わらない」、あるいは「ひどくなっ
た」の3段階評価で、回答してもらった。食感の評価に
ついて、微粉砕時に生じるとろみを指標とし、対照と比
較して、食感が「改善された」、「あまり変わらな
い」、あるいは「ひどくなった」の3段階評価で、回答
してもらった。本実施例の結果を表2
【0041】
【表2】
【0042】に示す。表2は、各サンプルについて、
「改善された」、「あまり変わらない」、「ひどくなっ
た」の評価をした人数を示すものである。表2より、試
験例1,2に係るケール青汁は、対比例1〜5に係るケ
ール青汁に対比して、味の点で青臭みが改善され、食感
が改善されたと評価された。以上より、ケールの粉砕工
程と同時に、コウジ酸とカルシウム化合物を添加する添
加工程を行う本発明に係るケール加工方法により調製さ
れたケール青汁は、とろみと青臭みの抑えられた飲みや
すいものであることが分かった。また、本発明に係るケ
ール加工方法で調製されたケール青汁は、水溶性食物繊
維であるペクチンなどを除去することなく、製造されて
いるため、ケールの栄養成分をすべて含むものであり、
栄養面でも優れた品質を有するものである。
【0043】(実施例2)上記実施例1で調製した試験
例1,2,対比例1〜5,対照に係るケール青汁のそれ
ぞれについて、凍結乾燥する乾燥工程を行った後、ブレ
ンダーを用いて粉砕する粉砕工程を行い、ケール青汁乾
燥粉末を得た。このケール青汁乾燥粉末3gを100m
lの水に溶いたものを、試飲した。その結果、対比例1
〜5,対照と対比して、試験例1,2に係るケール青汁
乾燥粉末の水懸濁品が、青臭みが抑えられた良好な味で
あり、食感も優れていた。以上より、ケールの粉砕工程
と同時に、コウジ酸とカルシウム化合物を添加する添加
工程を含む本発明に係るケール加工方法により調製され
たケール青汁乾燥粉末は、水に溶いたときに、とろみと
青臭みの抑えられた、飲みやすいものとなることが分か
った。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ケール加
工方法において、ケールに、コウジ酸およびカルシウム
化合物を添加する添加工程を行っているため、ケール特
有の栄養成分を保持しつつ、ケール粉砕時に生ずる青臭
みおよびとろみの発生を抑えることができ、ケール特有
の栄養成分を保持していると共に、風味および食感が良
好なケール青汁等のケール加工品を得ることが可能とな
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B016 LC02 LE02 LG05 LG16 LK01 LK04 LP01 LP02 LP08 4B018 MD53 MD61 ME02 MF02 MF06 MF07 4B069 BA01 BA02 BA03 HA01 HA19 KA09 KC13 KC24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケールに、コウジ酸(Kojic ac
    id;2−ヒドロキシメチル−5−ヒドロキシ−γ−ピ
    ロン)およびカルシウム化合物を添加する添加工程と、 該添加工程と同時および前記添加工程の後からなる群の
    うち少なくともいずれかの時期に、前記ケールを粉砕す
    る粉砕工程と、を包含することを特徴とするケールの加
    工方法。
  2. 【請求項2】 前記粉砕工程の後で、粉砕された前記ケ
    ールを濃縮する濃縮工程と、粉砕された前記ケールを乾
    燥する乾燥工程と、粉砕された前記ケールを濃縮した後
    乾燥する濃縮乾燥工程とからなる群のうちいずれか一つ
    の工程を行うことを特徴とする請求項1記載のケールの
    加工方法。
  3. 【請求項3】 前記粉砕工程の後で、前記粉砕されたケ
    ールを搾汁してケール搾汁を得る搾汁工程を行うことを
    特徴とする請求項1記載のケールの加工方法。
  4. 【請求項4】 前記搾汁工程の後で、前記ケール搾汁を
    濃縮する濃縮工程と、前記ケール搾汁を乾燥する工程
    と、前記ケール搾汁を濃縮した後乾燥する濃縮乾燥工程
    とからなる群のうちいずれか一つの工程を行うことを特
    徴とする請求項3記載のケールの加工方法。
  5. 【請求項5】 前記添加工程では、前記カルシウム化合
    物として、カルシウム化合物を含む天然由来のミネラル
    混合物を添加することを特徴とする請求項1記載のケー
    ルの加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009072125A (ja) * 2007-09-21 2009-04-09 Yamano Kk 緑葉搾汁粉末の製造方法

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