JP2002186293A - 内燃機関用回転電機の制御装置 - Google Patents

内燃機関用回転電機の制御装置

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JP2002186293A
JP2002186293A JP2000377648A JP2000377648A JP2002186293A JP 2002186293 A JP2002186293 A JP 2002186293A JP 2000377648 A JP2000377648 A JP 2000377648A JP 2000377648 A JP2000377648 A JP 2000377648A JP 2002186293 A JP2002186293 A JP 2002186293A
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combustion engine
switch
arms
diode
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JP2000377648A
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Mitsuyoshi Shimazaki
充由 島崎
Masanori Nakagawa
昌紀 中川
Shuichi Muramatsu
秀一 村松
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Mahle Electric Drive Systems Co Ltd
Original Assignee
Kokusan Denki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関にかかる負荷を制御して、機関の運転
状態を所期の状態にするための制御を容易に行うことが
できる内燃機関用回転電機を提供する。 【解決手段】機関のクランク軸に取り付けられる磁石回
転子と多相の電機子コイルW1 〜W12とを有する固定子
とを備えた回転電機において、電機子コイルから端子T
1 〜T4 を引き出し、スイッチ素子qa 及びqb とダイ
オードda 及びdb とからなるアームS1 〜S4 を並列
に接続して構成した整流・スイッチ回路3を電機子コイ
ルとバッテリ5との間に設ける。アームS1 〜S4 の中
間端子u1〜u4 をそれぞれ端子T1 〜T4 に接続し、
アームS1 〜S4 を通して流れる電流をオンオフするリ
レー接点Ry1〜Ry4を設けて、これらのリレーをオンオ
フさせることにより、回転電機から機関にかかる負荷を
調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に取り付
けられる磁石界磁回転形の回転電機を制御する制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関には、各種の電装品負荷を駆動
するために磁石発電機が取り付けられている。一般に用
いられている内燃機関用の磁石発電機は、機関のクラン
ク軸に取り付けられるフライホイール磁石回転子と、電
機子鉄心に電機子コイルを巻装して構成した固定子とか
らなっている。固定子には、内燃機関用点火装置を駆動
する点火用発電コイルや、燃料噴射装置駆動用の発電コ
イル等、機関を運転するために必須の電装品負荷を駆動
するコイルと、ランプ負荷やバッテリなどの随時駆動負
荷に電力を供給するコイルとが設けられている。
【0003】フライホイール磁石回転子のフライホイー
ルの周壁部の外周にはリングギアが固定され、機関のケ
ースにはスタータモータ(始動用電動機)が取り付けら
れている。スタータモータの出力軸にはピニオンギアが
取り付けられ、該スタータモータが駆動されたときにピ
ニオンギアが前方に飛び出してリングギアに噛み合うこ
とによりフライホイール磁石回転子をクランク軸ととも
に回転させる。
【0004】磁石回転子が回転すると、固定子に設けら
れた点火用発電コイルに電圧が誘起するため、内燃機関
用点火装置が機関を点火して始動させる。
【0005】上記のように、従来の内燃機関では、機関
を始動するためにフライホイールの外周にリングギアを
取り付けるとともに、スタータモータを設ける必要があ
ったため、機関の構造が複雑になるのを避けられなかっ
た。
【0006】そこで、機関のクランク軸に取り付けた磁
石回転子と機関のケースに取り付けられた固定子とを備
えた磁石発電機を、機関の始動時に電動機として動作さ
せることが提案された。
【0007】磁石界磁回転形の回転子と多相の電機子コ
イルを有する固定子とからなる磁石発電機は、ブラシレ
ス直流電動機と同じ機械的構造を有しているため、理論
的には、機関の始動時に回転子の回転角度位置により定
まる所定のタイミングで固定子の所定の相のコイルに電
流を流すことにより電動機として動作させることがで
き、内燃機関が始動した後は、該機関により回転子を駆
動することにより、発電機として動作させてバッテリを
充電することができる。
【0008】しかしながら、始動用電動機とバッテリ充
電用の発電機とでは、それぞれに要求される特性を満足
するために必要とする巻線仕様が全く異なるため、磁石
発電機を機関始動用の電動機として兼用するという考え
方は、アイディアとしては成立しても、未だ実用の段階
には至っていない。
【0009】即ち、始動用電動機は、始動時に大きなト
ルクを発生する必要があるため、始動時に瞬時に大きな
電流を流すことができるように、その固定子のコイルの
巻線抵抗を小さくする必要がある。
【0010】また機関が始動した後にバッテリを充電す
る磁石発電機では、機関のアイドリング回転付近での発
電出力をバッテリ電圧にほぼ等しくするように、固定子
のコイルの巻数を設定する必要がある。
【0011】そこで、断面積が大きい導体を用いて、ア
イドリング回転付近でバッテリの電圧にほぼ等しい電圧
を出力するために必要な巻数をもつように固定子のコイ
ルを巻回することが考えられるが、このように構成する
と、機関の中高速回転時にバッテリの充電電流が大きく
なり過ぎ、バッテリが破損するおそれがある。
【0012】この場合、バッテリの過充電を防止するた
めに、バッテリに印加される電圧が過大になったときに
固定子のコイルの出力を短絡するレギュレータを設ける
ことが考えられるが、上記のように巻線抵抗を小さく設
定した磁石発電機に対して短絡式のレギュレータを用い
ると、短絡電流が大きくなり過ぎて、レギュレータを構
成する電子部品が破損するおそれがある。
【0013】なお、電機子コイルにつながるコンミュテ
ータを有する固定子と、該コンミュテータに摺動接触す
るブラシを有する磁石回転子とを備えて、機関の始動時
には、ブラシをコンミュテータに接触させることにより
ジェネレータをブラシ付きの直流電動機として運転し、
機関が始動した後は、遠心クラッチ機構によりブラシを
コンミュテータから引き離して、ジェネレータとして運
転するようにしたスタータジェネレータが知られてい
る。
【0014】このスタータジェネレータでは、内燃機関
の始動時には固定子の電機子コイルの全てに駆動電流を
供給することにより十分な始動トルクを発生させること
ができ、機関が始動した後は、電機子コイルの一部から
取り出した出力を整流器を通してバッテリに供給するこ
とにより、バッテリが過充電状態になるのを防止するこ
とができる。
【0015】しかしながら、このスタータジェネレータ
では、機関が始動した後にブラシをコンミュテータから
引き離すために遠心クラッチを必要とするため、構造が
複雑になってコストが高くなるのを避けられなかった。
また、機関の始動時にブラシをコンミュテータに接触さ
せるため、ブラシ及びコンミュテータが消耗し、そのメ
ンテナンスが必要になるという問題があった。
【0016】そこで、本出願人は、先に、機関の始動時
に始動用電動機として動作させる際には、固定子に設け
た多相のコイルのすべてに駆動電流を流して大きな始動
トルクを発生させ、機関が始動した後発電機として動作
させる際には、その固定子の一部のコイルの出力のみを
バッテリに供給するようにして、バッテリが過充電状態
になるのを防ぐことができるようにした内燃機関用回転
電機の制御装置を提案した。
【0017】なお本明細書では、磁石発電機と磁石界磁
回転形の電動機との双方を包含する意味で回転電機なる
語を用いている。
【0018】既提案の制御装置は、回転電機の固定子に
設けられた多相の電機子コイルとバッテリとの間に配置
されるインバータ形の整流・スイッチ回路と、該整流・
スイッチ回路を制御するコントローラとを備えていて、
機関の始動時には、バッテリから整流・スイッチ回路の
スイッチ回路部を通して多相の電機子コイルに所定のタ
イミングで転流する電流を流すことにより回転電機を電
動機として動作させて機関を始動させる。機関が始動し
た後は、回転電機を磁石発電機として動作させて、電機
子コイルに誘起する交流電圧を整流・スイッチ回路の整
流回路部により整流してバッテリと該バッテリの両端に
接続された負荷とに供給する。
【0019】既提案の制御装置では、機関の回転数が上
昇したときに磁石発電機の出力が過大になるのを防ぐた
めに、電機子コイルの各相のコイルから整流・スイッチ
回路の各アームを通して負荷側に流れる電流をそれぞれ
オンオフする通電制御用スイッチ手段を電機子コイルの
各相毎に設けて、発電機の出力が過大になったときに、
一部のスイッチ手段のみをオン状態にすることにより、
多相の電機子コイルの一部のコイルの出力のみを整流し
てバッテリ及び負荷に供給することができるようにして
いる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記既提案の回転電機
では、オン状態にする通電制御用スイッチ手段を選ぶこ
とにより、電機子コイルを構成する多相のコイルにそれ
ぞれ誘起する電圧を選択的に負荷に供給することがで
き、磁石発電機として動作している際に、オン状態にす
る通電制御用スイッチ手段の数を調整することにより、
磁石回転子から機関にかかる負荷を適宜に調整すること
ができる。この特徴を利用すると、機関の運転状態に応
じて、発電機から内燃機関にかかる負荷を制御すること
ができ、発電機の出力制御だけでなく、内燃機関の運転
状態を所期の状態とするための多様な制御を行うことが
できる。
【0021】本発明の目的は、内燃機関の運転状態に応
じて回転電機の電機子コイルに流す電流を制御して、磁
石回転子から機関にかかる負荷を制御することにより、
機関の運転状態を所期の状態にするための制御を容易に
行わせることができるようにした内燃機関用回転電機の
制御装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、内燃機関のク
ランク軸に取り付けられる磁石回転子と、該磁石回転子
の磁極に対向する磁極部を有する多極の電機子鉄心に巻
装された電機子コイルを有して、第1相ないし第n相
(nは2以上の整数)の端子をそれぞれk個(kは1以
上の整数)ずつ含む第1ないし第m(m=n×k)の端
子が電機子コイルから導出された固定子とを備えた内燃
機関用回転電機を制御する制御装置を対象とする。
【0023】本発明にかかわる制御装置は、特に、自動
車、スノーモビル、船舶等の乗物を駆動する内燃機関に
取り付ける回転電機を制御するために用いるのに好適な
ものである。
【0024】本発明においては、バッテリ及び負荷が接
続される対の負荷接続端子と、上段のダイオードとカソ
ードを該上段のダイオードのアノード側に向けて該上段
のダイオードに対して直列に接続された下段のダイオー
ドと、上段のダイオード及び下段のダイオードにそれぞ
れ並列接続された上段のスイッチ素子及び下段のスイッ
チ素子とを有して、両ダイオードの間から中間端子が引
き出された構成をそれぞれが有する第1ないし第mのア
ームを備えていて、第1ないし第mのアームがそれぞれ
の上段のダイオードをバッテリの正極端子側に位置させ
て負荷接続端子間に並列に接続されるとともに、第1な
いし第mのアームの中間端子がそれぞれ電機子コイルか
ら導出された第1ないし第mの端子に接続された整流・
スイッチ回路と、この整流・スイッチ回路の第1ないし
第mのアームの内の少なくとも1つのアームの上段及び
下段を通してそれぞれ流れる電流をオンオフするように
設けられた通電制御用スイッチ手段と、内燃機関が磁石
回転子を駆動している状態で磁石回転子から内燃機関に
かかる負荷を、内燃機関の運転状態を所期の状態にする
のを助ける方向に変化させるように、整流・スイッチ回
路の第1ないし第mのアームの通電制御用スイッチ手段
及びスイッチ素子の少なくとも一方を制御するスイッチ
制御手段を備えたコントローラとを設けた。
【0025】上記の構成において、整流・スイッチ回路
は、ブラシレス直流電動機において、直流電源から多相
の電機子コイルに所定のタイミングで転流する駆動電流
を流すために、直流電源と電機子コイルとの間に設ける
周知のブリッジ形のインバータ回路と同様の回路であ
る。
【0026】上記の回転電機においては、通電制御用ス
イッチ手段及び整流・スイッチ回路の第1ないし第mの
アームのスイッチ素子の少なくとも一方を制御すること
により、多相の電機子コイルの一部のコイルのみに負荷
電流を流したり、電機子コイルの一部または全部を短絡
したりすることができる。また少なくとも一部の通電制
御用スイッチをオフ状態にすることにより、電機子コイ
ルの負荷を軽くすることができる。
【0027】このように、電機子コイルへの通電を制御
すると、磁石回転子から内燃機関にかかる負荷を重くし
たり、軽くしたりすることができるため、機関の運転状
態に応じて、通電制御用スイッチ手段及び整流・スイッ
チ回路の第1ないし第mのアームのスイッチ素子の少な
くとも一方を制御することにより、機関の運転状態を所
期の状態にするための制御を助けることができる。
【0028】例えば、内燃機関が設定された加速状態に
あるときに電機子コイルの負荷を小さくして、磁石回転
子から内燃機関にかかる負荷を軽くするように、通電制
御用スイッチ手段の少なくとも一部をオフ状態にする加
速時スイッチ制御手段をコントローラに設けることによ
り、内燃機関の加速をスムーズに行わせることができ
る。
【0029】また内燃機関が設定された減速状態にある
ときに電機子コイルを構成するコイルの少なくとも一部
を短絡して内燃機関にかかる負荷を増大させるように、
少なくとも第1ないし第mのアームのスイッチ素子を制
御する減速時スイッチ制御手段をコントローラに設ける
ことにより、機関の減速を効果的に行わせることができ
る。
【0030】更に内燃機関のアイドリング時に内燃機関
の回転数が目標回転数を超えたときに電機子コイルを流
れる電流を増大させて磁石回転子から内燃機関にかかる
負荷を増加させ、内燃機関の回転数が目標回転数未満に
なったときに電機子コイルを流れる電流を減少させて磁
石回転子から内燃機関にかかる負荷を軽るくするよう
に、内燃機関の回転数に応じて通電制御用スイッチ及び
第1ないし第mのアームのスイッチ素子を制御するアイ
ドリング時スイッチ制御手段をコントローラに設けるこ
とにより、アイドリング回転数を目標回転数に保つため
の制御を行わせることができる。
【0031】また、固定子側に設定された検出位置で磁
石回転子の磁極の極性を検出する回転子磁極センサを設
けるとともに、内燃機関の始動時に回転子磁極センサか
ら得られる検出信号により定まるタイミングでバッテリ
から電機子コイルの各相のコイルに電流を流して、内燃
機関を始動させる方向に磁石回転子を回転させるよう
に、整流・スイッチ回路の第1ないし第mのアームのス
イッチ素子を制御する始動時スイッチ制御手段をコント
ローラに設けることにより、始動用の電動機を別個に設
けることなく、内燃機関の始動を行わせることができ
る。
【0032】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、自動車等を駆動
する内燃機関に取り付けられた回転電機SGの機械的な
部分の構成の一例を示したもので、本実施形態では、こ
の回転電機を機関始動用の電動機と、バッテリ充電用の
発電機とに兼用する。
【0033】図1(A)及び(B)はそれぞれ同回転電
機の断面図及び正面図である。また図2は、図1の回転
電機の電機子コイルの巻回構造と、励磁電流を流すコイ
ルの切り換えを行うスイッチ回路と、電機子コイルに誘
起する電圧を整流する整流回路とを構成する整流・スイ
ッチ回路と、該スイッチ回路を制御するコントローラと
の構成例を示した構成図である。
【0034】図1(A)及び(B)に示した内燃機関用
回転電機SGは、図示しない内燃機関のクランク軸に取
り付けられる磁石回転子1と、機関のケース等に固定さ
れる固定子2とにより構成される。
【0035】磁石回転子1は、鉄等の強磁性材料により
ほぼカップ状に形成された回転子ヨーク(フライホイー
ル)100と、該回転子ヨーク100の周壁部101の
内周に等角度間隔で取り付けられて回転子ヨーク100
の径方向に着磁された円弧状の永久磁石M1 〜M6 とか
らなっている。
【0036】磁石M1 〜M6 は、フライホイールの周方
向に交互に異なる極性の磁極(S極及びN極)が並ぶよ
うに着磁されていて、これらの磁石により、等角度間隔
で並ぶ6極の磁極を有する磁石界磁が構成されている。
回転子ヨーク100の底壁部の中央部には回転軸取付け
用のボス部102が設けられ、このボス部が図示しない
内燃機関のクランク軸に取り付けられる。
【0037】固定子2は、環状の継鉄部Yから磁石回転
子1の回転方向に等角度間隔で並ぶ12個の歯部P1 〜
P12を放射状に突出させた形状を有する電機子鉄心20
0と、該電機子鉄心に巻装された多相の電機子コイルと
からなっている。電機子コイルは、電機子鉄心200の
歯部P1 〜P12に巻方向を同じにして重ね巻きされた1
2個のコイルW1 〜W12とからなっていて、電機子鉄心
200が図示しない内燃機関のケース等に設けられた固
定子取付け部に固定される。
【0038】電機子鉄心200は、所定の形状に打ち抜
いた鋼板を所定枚数積層したものからなっていて、その
継鉄部Yには樹脂製のフレーム202が固定され、該フ
レームには12個のピン203,203,…の基部が埋
め込まれている。
【0039】コイルW1 〜W2 は、各コイルを電機子鉄
心の隣り合う2つの歯部に跨らせた状態で、かつ各コイ
ルの巻終り側の端末部を次のコイルの巻始めの端末部に
つなげた状態で順次重ね巻きされている。そして、コイ
ルW1 〜W12相互間の渡り部が一連のピン203,20
3,…に巻き付けられて半田付けされ、一連のピン20
3,203,…がそれぞれタップ端子j1 〜j12を構成
している。
【0040】なおここで「重ね巻き」とは、電機子鉄心
の各歯部において隣り合うコイルの一部が回転子の周方
向にオーバラップするように一連のコイルを巻回するこ
とをいう。図示の例では、隣り合うコイルの一部が重な
り合った状態で巻回されているが、歯部間のスロットを
十分に深くすることができる場合には、隣り合うコイル
を重ね合わせることなく、鉄心の径方向に位置をずらし
て配置するようにしてもよい。
【0041】図示の固定子2においては、磁石界磁との
位相関係が等しいコイルを同一相のコイルとした場合
に、12個のコイルW1 〜W12が第1ないし第4相のコ
イルに分けられるようになっている。図示の例では、図
2に示した巻線展開図に見られるように、3つのコイル
W1 ,W5 及びW9 が第1相のコイルを構成し、コイル
W2 ,W6 及びW10が第2相のコイルを構成している。
またコイルW3 ,W7 及びW11が第3相のコイルを構成
し、コイルW4 ,W8 及びW12が第4相のコイルを構成
している。
【0042】また、同じ相のコイルの巻き始め側の端末
部に接続されたタップ端子を同じ相のタップ端子とした
場合に、12個のタップ端子j1 〜j12を第1ないし第
4相のタップ端子に分けることができるようになってい
る。図示の例では、タップ端子j1 ,j5 及びj9 が第
1相のタップ端子を構成し、タップ端子j2 ,j6 及び
j10が第2相のタップ端子を構成している。またタップ
端子j3 ,j7 及びj11が第3相のタップ端子を構成
し、タップ端子j4 ,j8 及びj12が第4相のタップ端
子を構成している。
【0043】図示の回転電機では、第1相ないし第4相
のそれぞれのタップ端子が共通に接続されていて、第1
相のタップ端子j1 ,j5 及びj9 の共通接続点から第
1の端子T1 が導出され、第2相のタップ端子j2 ,j
6 及びj10の共通接続点から第2の端子T2 が導出され
ている。また第3相のタップ端子j3 ,j7 及びj11の
共通接続点から第3の端子T3 が導出され、第4相のタ
ップ端子j4 ,j8 及びj12の共通接続点から第4の端
子T4 が導出されている。
【0044】図示の例では、回転子のフライホイール1
00に設けられたボス部102の外周にリング状の回転
子磁極検出用磁石10が取り付けられていて、この磁石
10は、磁石回転子の磁石M1 〜M6 の磁極にそれぞれ
対応する磁極m1 〜m6 (図2参照)を形成するように
着磁されている。
【0045】図1(A)に示すように、電機子鉄心20
0の継鉄部Yに固定された環状の樹脂製フレーム204
に、回転子磁極検出用磁石10の磁極を検出する回転子
磁極センサha 及びhb が取り付けられている。図示の
回転子磁極センサha 及びhb はホールICからなって
いて、電機子鉄心200の隣り合う2つの歯部のそれぞ
れの周方向の中心に相応する位置に設定された第1及び
第2の検出位置で回転子の磁極を検出して、検出してい
る回転子の磁極がN極であるかS極であるかによって異
なるレベルの矩形波状の磁極検出信号HA 及びHB を出
力する。
【0046】この例では、図1(B)に符号ha 及びh
b を付して示したように、電機子鉄心200の歯部P3
及びP4 のそれぞれの周方向の中心に相応する位置に回
転子磁極センサha 及びhb を配置して回転子1の磁極
の極性を検出した場合に両センサから得られる信号と同
等の信号が、継鉄部Yに固定された樹脂製フレーム20
4に取り付けられたセンサha 及びhb から得られるよ
うに、両センサha 及びhb が設けられている。
【0047】この例では、磁石回転子1が6極に構成さ
れ、電機子鉄心200が12極に構成されているため、
上記のように回転子磁極センサha ,hb を配置した場
合、両回転子磁極センサ相互間の間隔は、電気角で90
度となる。
【0048】なお図示の例では、回転子磁極検出用磁石
10を設けて、該磁石の磁極を回転子磁極センサha 及
びhb により検出することによって、回転子1の磁極の
極性を間接的に検出するようにしているが、回転子磁極
検出用磁石10を設けることなく、固定子側の図1
(B)に符号ha 及びhb で示した位置にそれぞれ回転
子磁極センサを配置して、磁石回転子1の磁極の極性を
直接検出するようにしてもよいのはもちろんである。
【0049】図1に示した回転電機において、回転子磁
極センサha 及びhb がそれぞれ出力する磁極検出信号
HA 及びHB の波形は、例えば図8(A)及び(B)に
示す通りで、回転子磁極センサha 及びhb は、磁石の
N極を検出しているときに高レベル(以下Hレベルとい
う。)を示し、S極を検出しているときに低レベルまた
は零レベル(以下Lレベルという。)を示す検出信号H
A 及びHB を出力する。
【0050】回転子磁極センサha 及びhb から導出さ
れたリード線は絶縁被覆により被覆されてワイヤーハー
ネス11として外部に導出されて、図2に示すコントロ
ーラ4に接続される。
【0051】図2に示したように、機関の始動時に始動
用電動機として動作させる際にバッテリ5からコイルW
1 〜W12に励磁電流を流し、機関が始動した後コイルW
1 〜W12に誘起する交流電圧を整流してバッテリ5及び
負荷6に供給するために、コイルW1 〜W12と、バッテ
リ5及び負荷6が接続される負荷接続端子7a,7bと
の間に整流・スイッチ回路3が設けられている。またこ
の整流・スイッチ回路3を制御するために、回転子磁極
センサha ,hb の出力に応じて整流・スイッチ回路3
を制御するコントローラ4が設けられている。
【0052】図示の整流・スイッチ回路3は、上段のダ
イオードda と、カソードを該上段のダイオードのアノ
ード側に向けて該上段のダイオードda に対して直列に
接続された下段のダイオードdb と、上段のダイオード
da 及び下段のダイオードdb にそれぞれ逆並列接続さ
れた上段のスイッチ素子qa 及び下段のスイッチ素子q
b とを有して、両ダイオードda ,db の間から中間端
子が引き出された構成をそれぞれが有する第1ないし第
4のアームS1 〜S4 を備えていて、これら第1ないし
第4のアームS1 ないしS4 は、それぞれの上段のダイ
オードda をバッテリ5の正極端子側に位置させて正極
側及び負極側の負荷接続端子7a及び7b間に並列に接
続されている。第1ないし第4のアームS1 ないしS4
の中間端子u1 ないしu4 はそれぞれ電機子コイルから
導出された第1ないし第4の端子T1 ないしT4 に、第
1ないし第4の通電制御用スイッチ手段を構成するリレ
ーRY1 ないしRY4 の常開接点Ry1ないしRy4を通し
て接続されている。
【0053】なおダイオードにスイッチ素子を逆並列接
続するとは、スイッチ素子のオン時の正規の通電方向
(スイッチ素子がMOSFETの場合にはドレインから
ソースに向かう方向)を、ダイオードの順方向に対して
逆の方向に向けた状態で、該スイッチ素子をダイオード
に並列接続することを意味する。
【0054】この例では、整流・スイッチ回路3の第1
ないし第4のアームS1 ないしS4の上段及び下段のダ
イオードda 及びdb により、内燃機関が始動した後磁
石回転子1が機関により駆動される状態になった時に電
機子コイルから出力される交流出力を整流するブリッジ
形の整流回路部が構成され、第1ないし第4のアームS
1 ないしS4 の上段のスイッチ素子qa 及び下段のスイ
ッチ素子qb により、内燃機関を始動する際に、バッテ
リ5から電機子コイルに所定のタイミングで転流する励
磁電流を流すブリッジ形のスイッチ回路部が構成されて
いる。
【0055】図示の例では、第1ないし第4のアームS
1 ないしS4 のそれぞれの上段及び下段のスイッチ素子
qa 及びqb がMOSFETからなっていて、第1ない
し第4のアームS1 ないしS4 のそれぞれの上段のスイ
ッチ素子qa を構成するFETのドレインが正極性側の
負荷接続端子7aに共通接続され、第1ないし第4のア
ームS1 ないしS4 のそれぞれの下段のスイッチ素子q
b を構成するFETのドレインがそれぞれの相のアーム
の上段のスイッチ素子を構成するFETのソースに接続
されている。また第1ないし第4のアームS1 ないしS
4 のそれぞれの下段のスイッチ素子qb を構成するFE
Tのソースが共通に接続されて、抵抗値が十分に小さい
シャント抵抗Rs を通して負荷接続端子7bに共通接続
されている。シャント抵抗Rs は固定子のコイルに供給
される全励磁電流を検出するために設けられたもので、
この抵抗Rs の両端に得られる電流検出信号は、図2に
は示されていない過電流検出回路に入力されている。
【0056】なお図示の例では、MOSFETのドレイ
ンソース間に存在する寄生ダイオードを整流用ダイオー
ドda 及びdb として用いている。
【0057】図2においては、固定子2のコイルに流す
励磁電流を制御する制御装置の部分を概略的に示してい
るが、制御装置のより詳細な構成の一例を示すと図3の
通りである。
【0058】図3に示した例では、図2に示した整流・
スイッチ回路3の負極側の負荷接続端子7bと第1ない
し第4のアームS1 〜S4 の共通接続点との間に挿入さ
れたシャント抵抗Rs の両端に得られる電流検出信号が
過電流検出回路15に入力され、整流・スイッチ回路3
と過電流検出回路15とによりドライバ16が構成され
ている。過電流検出回路15は、抵抗Rs の両端に得ら
れる電流検出信号により検出された電流が制限値を超え
たときに過電流検出信号を出力する。
【0059】コントローラ4を構成するマイクロコンピ
ュータは、CPU4Aと、ROM4Bと、RAM4C
と、計測すべき時間がセットされたときにクロックパル
スを計数する計時動作を開始して、セットされた時間を
計測したときに出力信号を発生するタイマ4Dと、CP
U4Aへの信号の入出力を行う入出力ポート4Eと、A
/D変換器4Fと、内燃機関を始動する際に閉じられる
セルスイッチ8に入力端子が接続されてセルスイッチ8
が閉じたことを検出したときにCPU4Aに始動指令信
号を与える始動指令検出回路4Gと、機関のスロットル
バルブの開度を検出するスロットルセンサ9の出力を検
出してCPU4Aに与える検出回路4Hとを有してい
る。
【0060】CPU4Aには、過電流検出回路15の出
力がポート4Eを通して入力され、バッテリ5の両端の
電圧の検出値がA/D変換器4Fを通して入力されてい
る。この例では、A/D変換器4Fと、バッテリの端子
電圧を該A/D変換器に入力する回路とにより、バッテ
リの端子電圧を検出する電圧検出手段が構成されてい
る。
【0061】CPU4Aにはまた、回転子磁極センサh
a 及びhb の出力が入力されるとともに、パルサコイル
Lp から得られる信号が波形整形回路10を通して入力
されている。
【0062】パルサコイルLp は、内燃機関のクランク
軸またはカム軸に取り付けられた信号発電機内に設けら
れていて、内燃機関の上死点より十分に進角した位置に
設定された基準位置、及び上死点より僅かに進角した位
置に設定された始動時の点火位置でそれぞれパルス信号
Vp1及びVp2を発生する。これらのパルス信号は、波形
整形回路10によりCPU4Aが認識し得る波形の信号
に変換されてCPU4Aに入力される。
【0063】CPU4Aは、パルサコイルLp から与え
られるパルス信号の発生間隔から内燃機関の回転数を演
算し、演算した回転数に対して機関の点火時期を演算す
る。このようにして機関の回転数を演算する過程により
回転数検出手段が実現される。
【0064】そしてCPU4Aは、パルサコイルLp が
基準位置でパルス信号Vp1を発生したときに演算した点
火時期の計測を開始し、演算された点火時期が計測され
た時に、図示しない点火装置に点火信号を与える。これ
により点火装置に点火動作を行わせ、機関を点火する。
【0065】CPU4Aはまた、図示の回転電機を電動
機として動作させる際に、ポート4Eから整流・スイッ
チ回路3の第1ないし第4のアームS1 ないしS4 の上
段のスイッチ素子qa の制御端子(この例ではFETの
ゲート)及び下段のスイッチ素子qb の制御端子にそれ
ぞれ駆動信号AないしD及びA´ないしD´を与える。
【0066】また本実施形態の制御装置においては、図
4に示したように、第1ないし第4の通電制御用スイッ
チ手段を構成する接点Ry1ないしRy4を有するリレーR
Y1〜RY4 の励磁コイルL1 ないしL4 に励磁電流を
供給するために、リレー駆動回路20が設けられてい
る。図示のリレー駆動回路20は、エミッタが接地され
たNPNトランジスタTR1 と、トランジスタTR1 の
コレクタとバッテリ5の正極端子との間に接続されたダ
イオードD1 と、バッテリの正極端子とトランジスタT
R1 のベースとの間に接続された抵抗R1 とからなるス
イッチ回路A1 ないしA4 をリレーRY1 ないしRY4
に対してそれぞれ有していて、リレーRY1 ないしRY
4 に対してそれぞれ設けられたスイッチ回路A1 ないし
A4 のトランジスタTR1 のコレクタとバッテリの正極
端子との間に励磁コイルL1 ないしL4 が接続されてい
る。そして、スイッチ回路A1 ないしA4 のトランジス
タのベースから駆動信号入力端子B1 ないしB4 が導出
され、コントローラ4の入出力ポートから駆動信号入力
端子B1 ないしB4 に駆動信号が与えられるようになっ
ている。各リレーは、マイクロコンピュータから駆動信
号が与えられた時に励磁されてその接点を閉じる。
【0067】本実施形態では、CPU4AがROM4B
に記憶された所定のプログラムを実行することにより、
図5に示したように、始動時スイッチ制御手段21と、
過電流保護手段22と、加速時スイッチ制御手段23
と、減速時スイッチ制御手段24と、アイドリング制御
用スイッチ制御手段25と、発電出力制御手段26とを
実現する。以下これらの手段について説明する。
【0068】始動時スイッチ制御手段 始動時スイッチ制御手段21は、セルスイッチ8がオン
状態にされたことを検出した時(内燃機関を始動する
際)に、図6に示すように第1ないし第4の通電制御用
スイッチ手段をそれぞれ構成するリレー接点Ry1ないし
Ry4をすべて閉じた状態にして、回転子磁極センサha
,hb の出力から整流・スイッチ回路3の各スイッチ
素子に駆動信号を与えるタイミングを割り出し、割り出
したタイミングで整流・スイッチ回路3のスイッチ素子
に駆動信号A〜D及びA´〜D´を与えることにより、
内燃機関を始動させる方向に磁石回転子1を回転させ
る。
【0069】本実施形態では、内燃機関を始動する際
に、例えば図8に示すような励磁パターンで固定子2の
第1ないし第4相のコイルに励磁電流を流して図1に示
した回転電機を電動機として動作させる。図8におい
て、(A)及び(B)はそれぞれ回転子磁極センサha
及びhb が出力する検出信号HA 及びHB を示し、
(C)ないし(F)はそれぞれ整流・スイッチ回路3の
第1ないし第4のアームの上段のスイッチ素子qa に与
えられる駆動信号AないしDを示している。また(G)
ないし(J)はそれぞれ整流・スイッチ回路3の第1な
いし第4のアームの下段のスイッチ素子qb に与えられ
る駆動信号A´ないしD´を示している。各スイッチ素
子は、駆動信号が高レベルの状態にあるとき及び零レベ
ルの状態にあるときにそれぞれオン状態及びオフ状態に
なる。
【0070】図8の励磁パターンに従う場合、コントロ
ーラ4は、バッテリ5の正極端子から整流・スイッチ回
路3の2つの隣り合う相のスイッチアームの上段のスイ
ッチ素子qa を通して固定子2の隣り合う2つの相のタ
ップ端子に同時に励磁電流を流入させて、回転子の回転
方向の前方側に位置する相のタップ端子に流入させた励
磁電流を回転方向の前方側の1つの相のコイルを通して
流した後、他の1つの相のスイッチアームの下段のスイ
ッチ素子を通してバッテリ5の負極端子に戻し、隣り合
う2つの相のタップ端子のうち回転方向の後方側に位置
する相のタップ端子に流入させた励磁電流は回転方向の
後方側の1つの相のコイルを通して流した後、更に他の
相のスイッチアームの下段のスイッチ素子を通してバッ
テリの負極端子に戻す励磁電流の流し方を規定の励磁パ
ターンとして、第1及び第2の回転子磁極センサha 及
びhb のそれぞれの出力HA 及びHB の状態が変化する
毎に、規定の励磁パターンに従って励磁電流を流すコイ
ルを順次磁石回転子の回転方向にシフトさせていくよう
に整流・スイッチ回路の第1ないし第4のアームの上段
及び下段のスイッチ素子をオンオフ制御する。これによ
りコイルW1 〜W12から回転磁界を発生させ、この回転
磁界を磁石回転子1に作用させて、機関を始動させる方
向に磁石回転子1を回転させる。
【0071】過電流保護手段 過電流保護手段22は、回転電機を電動機として動作さ
せる際に、シャント抵抗Rsの両端の電圧から検出され
る全励磁電流が過大になって過電流検出回路15が過電
流検出信号を発生したときに、整流・スイッチ回路3へ
の駆動信号の出力を停止して、電機子コイルへの励磁電
流の供給を停止させるように構成される。これにより、
機関の始動時に電機子コイルに与えられる励磁電流が過
大になって、スイッチ素子が破損したり、コイルが焼損
したりするのが防止される。
【0072】加速時スイッチ制御手段 加速時スイッチ制御手段23は、パルサコイルLp が出
力するパルスの発生間隔から機関の回転数を検出する回
転数検出手段21の出力と、スロットルセンサ9により
検出されたスロットルバルブ開度とから機関が設定され
た加速状態にあるか否かを検出する加速状態検出手段を
備えていて、この検出手段により、内燃機関が設定され
た加速状態にあることが検出されたときに、電機子コイ
ルの負荷を零にして磁石回転子1から内燃機関にかかる
負荷を軽くするように、通電制御用スイッチ手段を構成
するリレーRY1 ないしRY4 の少なくとも一部(好ま
しくはすべて)を非励磁状態にする。
【0073】機関が加速状態にあることを検出する加速
状態検出手段は、スロットルバルブが開かれる際の、バ
ルブ開度の時間的な変化率が設定値以上で、かつ機関の
回転数の上昇割合が設定値以上であるときに、機関が加
速状態にあると検出するように構成することができる。
【0074】このような加速時スイッチ制御手段を設け
ておくと、機関の加速時に回転電機から機関にかかる負
荷を軽くすることができるため、加速をスムーズに行わ
せることができる。
【0075】減速時スイッチ制御手段 減速時スイッチ制御手段24は、回転数検出手段21の
出力と、スロットルセンサ9により検出されたスロット
ルバルブ開度とから内燃機関が設定された減速状態にあ
るか否かを検出する減速状態検出手段を備えていて、こ
の検出手段により、機関が設定された減速状態にあるこ
とが検出されたときに電機子コイルを構成するコイルの
少なくとも一部を短絡して内燃機関にかかる負荷を増大
させるように、少なくとも第1ないし第4のアームのス
イッチ素子を制御する。
【0076】機関の減速状態が検出されたときに、電機
子コイルの少なくとも一部を短絡すると、磁石回転子か
ら機関にかかる負荷を大きくすることができるため、機
関の減速を助けて、減速を効果的に行わせることができ
る。この場合、電機子コイルのすべてを短絡したときに
最も大きな減速効果が得られるが、いきなり電機子コイ
ルのすべてを短絡すると機関が急減速して運転者を驚か
したり、車両がスリップしたりする恐れがあるため、減
速時には、短絡するコイルの数を段階的に増加させてい
くようにするのが好ましい。
【0077】機関が減速状態にあることを検出する減速
状態検出手段は、スロットルバルブ開度が閉じられる際
の時間的な変化率が設定値以上で、かつ機関の回転数の
低下割合が設定値以上であるときに、機関が減速状態に
あると検出するように構成することができる。またブレ
ーキが操作されたことを検出するブレーキスイッチを設
けて、このブレーキスイッチが検出動作を行ったときに
機関が減速状態に入ることを検出するようにしてもよ
い。
【0078】アイドリング時スイッチ制御手段 アイドリング時スイッチ手段25は、内燃機関のアイド
リング時に内燃機関の回転数が目標回転数を超えたとき
に電機子コイルを流れる電流を増大させて磁石回転子1
から内燃機関にかかる負荷を増加させ、内燃機関の回転
数が目標回転数未満になったときに電機子コイルを流れ
る電流を減少させて磁石回転子1から内燃機関にかかる
負荷を軽るくするように、内燃機関の回転数に応じて通
電制御用スイッチ及び整流・スイッチ回路3の第1ない
し第4のアームのスイッチ素子を制御して、機関の回転
数をアイドリング時の目標回転数に保つように制御す
る。
【0079】発電出力制御手段 内燃機関が始動した後、その回転数が上昇していくと、
電機子コイルの出力が増大していき、やがて、電機子コ
イルを構成するすべてのコイルW1 ないしW12からバッ
テリに充電電流を供給するとバッテリの充電電流が過大
になる状態になる。発電出力制御手段26は、内燃機関
を始動した後、回転電機を磁石発電機として動作させる
際に、バッテリ5が過充電状態になるのを防ぐために設
けられたもので、A/D変換器4Fとこの変換器にバッ
テリ5の両端の電圧を入力する回路とからなる電圧検出
手段20を通して検出したバッテリ5の端子電圧が設定
値を超えたときに、通電制御用スイッチ手段としてのリ
レーRY1 〜RY4 の内の1つまたは2つを非励磁状態
にして、電機子コイルを構成するコイルW1 〜W12の一
部をバッテリ5からから切り離す。また必要に応じて、
オン状態にあるリレーの接点(通電制御用スイッチ手
段)を通して負荷接続端子7a,7bに接続されている
整流・スイッチ回路3の複数のアームの上段のスイッチ
素子qa に同時に駆動信号を与えるか、または該複数の
アームの下段のスイッチ素子qb に同時に駆動信号を与
えることにより、該複数のアームの上段のスイッチ素子
qa または下段のスイッチ素子qb を同時にオン状態に
する。これにより、電機子コイルを構成するコイルW1
〜W12のうち、負荷電流が流れている相のコイルの少な
くとも一部を短絡して、バッテリの過充電を防止する。
【0080】図7は、一例として、2個のリレーRY3
及びRY4 を非励磁状態にして、それぞれの接点Ry1及
びRy2を開いた状態を示している。この状態では、固定
子の第1の端子T1 と第2の端子T2 との間に得られる
出力のみが整流・スイッチ回路の第1のアームS1 と第
2のアームS2 のダイオードにより構成されるブリッジ
形の整流回路部により整流されて、バッテリ5に供給さ
れる。このとき、固定子の第2の端子T2 と第3の端子
T3 との間及び第3の端子T3 と第4の端子T4 との間
にそれぞれ得られる出力はバッテリに供給されないた
め、バッテリの過充電が防止される。
【0081】なお本実施形態では、バッテリの充電を行
う際に、少なくとも2つのリレー(図7に示した例では
リレーRY1 及びRY2 )を励磁したままの状態にする
必要がある。
【0082】図7に示したように、リレーRY3 及びR
Y4 を非励磁としてもなおバッテリ5が過充電されて、
その端子電圧が設定値を超える場合には、例えば、整流
・スイッチ回路3の第1のアームS1 の上段のスイッチ
素子qa 及び第2のアームS2 の上段のスイッチ素子q
a に同時に駆動信号を与えて、これらのスイッチ素子を
同時にオン状態にすることにより、端子T1 とT2 とに
両端がつながるコイルW1 ,W5 及びW9 を短絡して、
バッテリの過充電を防止する。この場合、第1及び第2
のアームS1 及びS2 の下段のスイッチ素子qb に同時
に駆動信号を与えることによっても、コイルW1 ,W5
及びW9 を短絡して、バッテリの過充電を防止すること
ができる。
【0083】上記の例では、図2に示すように、電機子
コイルから引き出された第1ないし第4の端子T1 ない
しT4 がそれぞれ第1相ないし第4相の端子であって、
第1相ないし第4相の端子が1つずつ引き出されている
が、コイルW1 〜W12のそれぞれの一端から端子を引き
出して、合計12個の端子を引き出し、整流・スイッチ
回路を12個のアームにより構成するようにしてもよ
い。このように構成して、整流・スイッチ回路のアーム
の数を増大させ、各アームに対して通電制御用スイッチ
手段を設けると、発電機として動作させる際に出力調整
や、減速制御等をきめ細かく行うことができる。
【0084】上記の説明では、回転電機の固定子が12
極に構成され、電機子コイルが4相のコイルにより構成
される場合を例にとったが、本発明に係わる制御装置
は、上記の例に限定されるものではなく、多極の電機子
鉄心に多相の電機子コイル巻回する場合に広く適用する
ことができる。
【0085】本発明の他の実施形態として、回転子が8
極に構成され、固定子が16極に構成される場合を図9
ないし図11に示した。この例では、電機子コイルが、
巻き方向を同じにして2極に重ね巻きされて順次直列に
接続されたコイルW1 ないしW16からなっていて、コイ
ルW1 ,W5 ,W9 及びW13が第1相のコイルを構成
し、コイルW2 ,W6 ,W10及びW14が第2相のコイル
を構成している。またコイルW3 ,W7 ,W11及びW15
が第3相のコイルを構成し、コイルW4 ,W8 ,W12及
びW16が第4相のコイルを構成している。そして、第1
相の2つのコイルW1 ,W5 の一端、第2相の2つのコ
イルW2 ,W6 の一端、第3相の2つのコイルW3 ,W
7 の一端及び第4相の2つのコイルW4 ,W8 の一端か
らそれぞれ第1の端子T1 ないし第4の端子T4 が導出
され、第1相ないし第4相のそれぞれの他の2つのコイ
ルの一端からそれぞれ第5の端子T5 ないし第8の端子
T8が導出されている。これらの端子T1 ないしT8 の
内、端子T1 ,T5 は第1相の端子であり、端子T2 ,
T6 は第2相の端子である。また端子T3 ,T7 は第3
相の端子であり、T4 ,T8 は第4相の端子である。即
ち、この例では、第1相ないし第4相の端子がそれぞれ
2個ずつ設けられていて、合計8個の端子が電機子コイ
ルから引き出されている。
【0086】本発明に係わる制御装置は、一般に、磁石
回転子の磁極に対する位置関係が等しいコイルを同一相
のコイルとした場合に、電機子コイルがn相(nは2以
上の整数)のコイルに分けられるように巻回されてい
て、第1ないし第n相の端子をそれぞれk個ずつ含む第
1ないし第m(m=k×n)の端子が電機子コイルから
引き出される場合に適用することができる。
【0087】図9ないし図11に示した例では、整流・
スイッチ回路3が第1ないし第8のアームS1 ないしS
8 からなり、第1ないし第8のアームの中間端子u1 な
いしu8 がそれぞれ通電制御用スイッチ手段を構成する
第1ないし第8のリレーの常開接点Ry1ないしRy8を介
して第1ないし第8の端子T1 ないしT8 に接続されて
いる。
【0088】この回転電機を始動用電動機として動作さ
せる際には、図10に示すように通電制御用スイッチ手
段を構成するリレーの接点Ry1ないしRy8をすべてオン
状態にして、機関を始動させる方向に磁石回転子を回転
させるべく、図示しないコントローラから第1ないし第
8のアームの上段のスイッチ素子qa にそれぞれ駆動信
号AないしHを所定のタイミングで与え、第1ないし第
8のアームの下段のスイッチ素子qb にそれぞれ駆動信
号A´ないしH´を所定のタイミングで与えて、各相の
コイルに所定のタイミングで転流する励磁電流を流す。
【0089】また機関が始動した後、回転電機を発電機
として動作させる際に、バッテリが過充電状態になった
ときには、図11に示すように、一部のリレー接点(図
示の例ではRy1及びRy2)のみをオン状態にして、他の
リレー接点をオフ状態にすることにより、電機子コイル
からバッテリに供給される電流を制限する。またこの状
態でバッテリの端子電圧が設定値を超えたときには、通
電状態にあるスイッチアーム(図11の例ではS1 及び
S2 )の上段のスイッチ素子または下段のスイッチ素子
を同時にオン状態にして、電機子コイルを短絡すること
により、バッテリに供給される電流を制限する。
【0090】図9ないし図11に示した例でも、図1な
いし図8に示した例と同様に、加速時スイッチ制御手
段、減速時スイッチ制御手段、及びアイドリング時スイ
ッチ制御手段等の各種の制御手段をコントローラにより
実現する。
【0091】図9に示した回転電機の回転数を一定に保
った状態で、磁石発電機として動作させた場合の出力電
圧対出力電流特性(出力特性)の一例を図13に示し
た。図9に示した回転電機において、発電機として運転
する際に、図11のようにリレー接点Ry1及びRy2のみ
をオン状態にしたときの出力特性は図13の曲線aのよ
うになり、端子電圧がVB のバッテリ5に流れる充電電
流はIc1となる。またリレー接点Ry1ないしRy4がオン
状態になっているときの出力特性は図13の曲線bのよ
うになり、端子電圧がVB のバッテリに流れる充電電流
はIc2となる。更に、リレー接点Ry1〜Ry6がオン状態
になっているとき、及びリレー接点Ry1〜Ry8がオン状
態になっているときの出力特性はそれぞれ曲線c及びd
のようになり、バッテリに流れる充電電流はそれぞれI
c3及びIc4となる。図13においてEo は、回転電機を
一定の回転数で回転させて発電機として動作させた場合
の無負荷出力電圧を示している。
【0092】図13に示した特性から、オン状態にする
リレー接点(通電制御用スイッチ手段)の数を増減させ
ることにより、バッテリの充電電流を制御し得ることが
分かる。
【0093】上記の各例では、整流・スイッチ回路3の
全てのアームに対して通電制御用スイッチ手段を構成す
るリレーを設けたが、本発明においては、必ずしもすべ
てのアームに対して通電制御用スイッチ手段を設ける必
要はなく、少なくとも一つのアームに対して通電制御用
スイッチ手段を設ければよい。
【0094】しかし、回転電機から内燃機関にかかる負
荷をきめ細かく調整するためには、上記の各例のよう
に、整流・スイッチ回路のすべてのアームを通して流れ
る電流をオンオフし得るように通電制御用スイッチを設
けるのが望ましい。
【0095】上記の例では、整流・スイッチ回路のすべ
てのアームを通して流れる電流をオンオフし得るように
するために、すべてのアームに対して通電制御用スイッ
チを設けているが、この場合、整流・スイッチ回路の1
つのアームに対しては、通電制御用スイッチを省略する
ことができる。例えば図2に示した例において、リレー
RY1 を省略して、第1のアームS1 の中間端子u1 を
電機子コイルから引き出された端子T1 に直結するよう
にしてもよい。即ち、整流・スイッチ回路3がm個のア
ームにより構成されている場合、通電制御用スイッチを
m−1個のアームに対してそれぞれ設けることにより、
すべてのアームを通して流れる電流をオンオフすること
ができる。
【0096】上記の例では、通電制御用スイッチ手段を
常開接点を有するリレーを用いて構成したが、常閉接点
を有するリレーを用いて通電制御用スイッチ手段を構成
することもできる。またリレーの代りに半導体スイッチ
素子を用いて通電制御用スイッチ手段を構成することも
できる。
【0097】上記の例では、整流・スイッチ回路の各ア
ームの中間端子と電機子コイルから引き出された端子と
の間に通電制御用スイッチ手段を構成するスイッチを挿
入しているが、通電制御用スイッチ手段は、整流・スイ
ッチ回路の各アームを通して電機子コイルとバッテリと
の間を流れる電流をオンオフし得るように設ければよ
く、通電制御用スイッチ手段の設け方は、上記の例に限
定されるものではない。
【0098】例えば、図12に示したように、整流・ス
イッチ回路の各アームの上段のスイッチ素子qaと中間
端子との間に、上段の通電制御用スイッチ素子qa ´を
挿入し、下段のスイッチ素子qb と中間端子との間に下
段の通電制御用スイッチ素子qb ´を挿入するようにし
てもよい。図12に示した各上段の通電制御用スイッチ
素子qa ´はドレインを中間端子側に向けたMOSFE
Tからなり、下段の通電制御用スイッチqb ´は、ソー
スを中間端子側に向けたMOSFETからなっている。
da ´及びdb ´はそれぞれスイッチ素子qa ´及びq
b ´を構成するMOSFETのドレインソース間に形成
された寄生ダイオードである。この場合、第1ないし第
8のアームS1 ないしS8 の上段の通電制御用スイッチ
素子qa´及び下段の通電制御用スイッチ素子qb ´は
それぞれコントローラから駆動信号A1 〜H1 及びA1
´〜H1 ´が与えられたときにオン状態になり、これら
の駆動信号が除去されたときにオフ状態になる。
【0099】上記の例では、コントローラ4に、始動時
スイッチ制御手段21と、過電流保護手段22と、加速
時スイッチ制御手段23と、減速時スイッチ制御手段2
4と、アイドリング制御用スイッチ制御手段25と、発
電出力制御手段26とを設けているが、コントローラ
は、これらの制御手段のすべてを備えている必要はな
く、機関の用途に応じて、必要な制御手段のみを設ける
ようにしてもよい。
【0100】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、多相の
電機子コイルとバッテリとの間に、インバータ形の整流
・スイッチ回路と、該整流・スイッチ回路の各アームを
流れる電流をオンオフする通電制御用スイッチ手段とを
設けるとともに、内燃機関が磁石回転子を駆動している
状態で磁石回転子から内燃機関にかかる負荷を、内燃機
関の運転状態を所期の状態にするのを助ける方向に変化
させるように、通電制御用スイッチ手段及び整流・スイ
ッチ回路のスイッチ素子の少なくとも一方を制御するス
イッチ制御手段を設けたので、機関の取り付けられる回
転電機を利用して、機関の運転状態を所期の状態にする
ための制御を効率よく行わせることができる。
【0101】特に、本発明において、コントローラに加
速時スイッチ制御手段を設けた場合、及び減速時スイッ
チ制御手段を設けた場合には、機関の加速及び減速を効
率よく行わせることができ、またアイドリング時スイッ
チ制御手段を設けた場合には、機関のアイドリング運転
を安定に行わせることができる。
【0102】更に、本発明において、始動時スイッチ制
御手段を設けた場合には、回転電機を始動用電動機とバ
ッテリ充電用の発電機とに兼用できるため、機関の構成
簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)はそれぞれ本発明に係わる回
転電機の構成例を示す断面図及び正面図である。
【図2】図1の回転電機に対して設ける制御装置の要部
の構成を、電機子コイルの巻線構造を示す展開図ととも
に示した構成図である。
【図3】図1の回転電機に対して設ける制御装置の更に
詳細な構成を示した構成図である。
【図4】図2及び図3に示した制御装置において通電制
御用スイッチを構成するリレーを駆動する回路の一例を
示した回路図である。
【図5】本発明に係わる制御装置に設けるコントローラ
が実現する制御手段の構成を示したブロック図である。
【図6】図2及び図3に示した制御装置において回転電
機を始動用電動機として動作させる際のリレー接点の状
態を説明するための回路図である。
【図7】図2及び図3に示した制御装置において回転電
機を発電機として動作させる際のリレー接点の状態の一
例を説明するための回路図である。
【図8】図1に示した回転電機を電動機として動作させ
る際の励磁パターンの一例を示した線図である。
【図9】本発明の他の実施形態の制御装置の要部の構成
と回転電機の構成とを示した構成図である。
【図10】図9に示した実施形態において、回転電機を
電動機として動作させる際のリレー接点の状態を説明す
るための回路図である。
【図11】図9に示した実施形態において、回転電機を
発電機として動作させる際のリレー接点の状態の一例を
説明するための回路図である。
【図12】本発明で用いる通電制御用スイッチ手段の設
け方の変形例を示した回路図である。
【図13】図9に示した回転電機を発電機として運転す
る際の出力電圧対出力電流特性の一例を示した線図であ
る。
【符号の説明】
1…磁石回転子、100…回転子ヨーク、M1 〜M6 ,
M1 〜M8 …磁石、2…固定子、200…電機子鉄心、
W1 〜W12,W1 〜W16…構成するコイル、3…整流・
スイッチ回路、T1 〜T4 …電機子コイルから引き出さ
れた第1ないし第4の端子、T1 〜T8 …電機子コイル
から引き出された第1ないし第8の端子、Ry1〜Ry4,
Ry1〜Ry8…リレーの接点(通電制御用スイッチ手
段)、qa …上段のスイッチ素子、qb …下段のスイッ
チ素子、da …上段のダイオード、db …下段のダイオ
ード、S1 〜S4 ,S1 〜S8 …整流・スイッチ回路を
構成するアーム、4…コントローラ。
フロントページの続き (72)発明者 村松 秀一 静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株式 会社内 Fターム(参考) 5H560 BB05 BB12 DA03 DC12 EB01 GG04 HA03 JJ02 SS02 UA05 5H590 AA03 AA10 CA23 CC02 CC13 CC18 CC23 CC32 CD01 CD03 CE04 CE05 EA10 EB02 EB17 EB18 FA08 FC14 GA02 GB05 HA02 HA04 HB11 JA02 JA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランク軸に取り付けられる
    磁石回転子と、前記磁石回転子の磁極に対向する磁極部
    を有する多極の電機子鉄心に巻装されたn相(nは2以
    上の整数)の電機子コイルを有して、第1相ないし第n
    相の端子をそれぞれk個(kは1以上の整数)ずつ含む
    第1ないし第m(m=n×k)の端子が前記電機子コイ
    ルから導出された固定子とを備えた回転電機を制御する
    制御装置であって、 バッテリ及び負荷が接続される対の負荷接続端子と、 上段のダイオードとカソードを該上段のダイオードのア
    ノード側に向けて該上段のダイオードに対して直列に接
    続された下段のダイオードと、前記上段のダイオード及
    び下段のダイオードにそれぞれ並列接続された上段のス
    イッチ素子及び下段のスイッチ素子とを有して、両ダイ
    オードの間から中間端子が引き出された構成をそれぞれ
    が有する第1ないし第mのアームを備えていて、前記第
    1ないし第mのアームがそれぞれの上段のダイオードを
    前記バッテリの正極端子側に位置させて前記負荷接続端
    子間に並列に接続されるとともに、前記第1ないし第m
    のアームの中間端子がそれぞれ前記電機子コイルから導
    出された第1ないし第mの端子に接続された整流・スイ
    ッチ回路と、 前記整流・スイッチ回路の第1ないし第mのアームのう
    ちの少なくとも1つの上段及び下段を通してそれぞれ流
    れる電流をオンオフするように設けられた通電制御用ス
    イッチ手段と、 前記内燃機関が前記磁石回転子を駆動している状態で前
    記磁石回転子から前記内燃機関にかかる負荷を、前記内
    燃機関の運転状態を所期の状態にするのを助ける方向に
    変化させるように、前記通電制御用スイッチ手段及び第
    1ないし第mのアームのスイッチ素子の少なくとも一方
    を制御するスイッチ制御手段を備えたコントローラと、 を具備したことを特徴とする内燃機関用回転電機の制御
    装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関のクランク軸に取り付けられる
    磁石回転子と、前記磁石回転子の磁極に対向する磁極部
    を有する多極の電機子鉄心に巻装されたn相(nは2以
    上の整数)の電機子コイルを有して、第1相ないし第n
    相の端子をそれぞれk個(kは1以上の整数)ずつ含む
    第1ないし第m(m=n×k)の端子が前記電機子コイ
    ルから導出された固定子とを備えた内燃機関用回転電機
    を制御する制御装置であって、 バッテリ及び負荷が接続される対の負荷接続端子と、 上段のダイオードとカソードを該上段のダイオードのア
    ノード側に向けて該上段のダイオードに対して直列に接
    続された下段のダイオードと、前記上段のダイオード及
    び下段のダイオードにそれぞれ並列接続された上段のス
    イッチ素子及び下段のスイッチ素子とを有して、両ダイ
    オードの間から中間端子が引き出された構成をそれぞれ
    が有する第1ないし第mのアームを備えていて、前記第
    1ないし第mのアームがそれぞれの上段のダイオードを
    前記バッテリの正極端子側に位置させて前記負荷接続端
    子間に並列に接続されるとともに、前記第1ないし第m
    のアームの中間端子がそれぞれ前記電機子コイルから導
    出された第1ないし第mの端子に接続された整流・スイ
    ッチ回路と、 前記整流・スイッチ回路の第1ないし第mのアームのう
    ちの少なくとも1つのアームの上段及び下段を通してそ
    れぞれ流れる電流をオンオフするように設けられた通電
    制御用スイッチ手段と、 前記内燃機関が設定された加速状態にあるときに前記磁
    石回転子から前記内燃機関にかかる負荷を軽くするよう
    に、前記通電制御用スイッチ手段の少なくとも一部をオ
    フ状態にする加速時スイッチ制御手段を備えたコントロ
    ーラと、 を具備したことを特徴とする内燃機関用回転電機の制御
    装置。
  3. 【請求項3】 内燃機関のクランク軸に取り付けられる
    磁石回転子と、前記磁石回転子の磁極に対向する磁極部
    を有する多極の電機子鉄心に巻装されたn相(nは2以
    上の整数)の電機子コイルを有して、第1相ないし第n
    相の端子をそれぞれk個(kは1以上の整数)ずつ含む
    第1ないし第m(m=n×k)の端子が前記電機子コイ
    ルから導出された固定子とを備えた回転電機を制御する
    制御装置であって、 バッテリ及び負荷が接続される対の負荷接続端子と、 上段のダイオードとカソードを該上段のダイオードのア
    ノード側に向けて該上段のダイオードに対して直列に接
    続された下段のダイオードと、前記上段のダイオード及
    び下段のダイオードにそれぞれ並列接続された上段のス
    イッチ素子及び下段のスイッチ素子とを有して、両ダイ
    オードの間から中間端子が引き出された構成をそれぞれ
    が有する第1ないし第mのアームを備えていて、前記第
    1ないし第mのアームがそれぞれの上段のダイオードを
    前記バッテリの正極端子側に位置させて前記負荷接続端
    子間に並列に接続されるとともに、前記第1ないし第m
    のアームの中間端子がそれぞれ前記電機子コイルから導
    出された第1ないし第mの端子に接続された整流・スイ
    ッチ回路と、 前記整流・スイッチ回路の第1ないし第mのアームのう
    ちの少なくとも1つのアームの上段及び下段を通してそ
    れぞれ流れる電流をオンオフするように設けられた通電
    制御用スイッチ手段と、 前記内燃機関が設定された減速状態にあるときに前記電
    機子コイルを構成するコイルの少なくとも一部を短絡し
    て前記内燃機関にかかる負荷を増大させるように、少な
    くとも前記第1ないし第mのアームのスイッチ素子を制
    御する減速時スイッチ制御手段を備えたコントローラ
    と、 を具備したことを特徴とする内燃機関用回転電機の制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記コントローラは、前記内燃機関が減
    速状態にあるときに前記電機子コイルを構成するコイル
    の少なくとも一部を短絡して前記磁石回転子から内燃機
    関にかかる負荷を増大させる減速時スイッチ制御手段を
    更に備えている請求項2に記載の内燃機関に取り付けら
    れる内燃機関用回転電機の制御装置。
  5. 【請求項5】 内燃機関のクランク軸に取り付けられる
    磁石回転子と、前記磁石回転子の磁極に対向する磁極部
    を有する多極の電機子鉄心に巻装されたn相(nは2以
    上の整数)の電機子コイルを有して、第1相ないし第n
    相の端子をそれぞれk個(kは1以上の整数)ずつ含む
    第1ないし第m(m=n×k)の端子が前記電機子コイ
    ルから導出された固定子とを備えた内燃機関用回転電機
    を制御する制御装置であって、 バッテリ及び負荷が接続される対の負荷接続端子と、 上段のダイオードとカソードを該上段のダイオードのア
    ノード側に向けて該上段のダイオードに対して直列に接
    続された下段のダイオードと、前記上段のダイオード及
    び下段のダイオードにそれぞれ並列接続された上段のス
    イッチ素子及び下段のスイッチ素子とを有して、両ダイ
    オードの間から中間端子が引き出された構成をそれぞれ
    が有する第1ないし第mのアームを備えていて、前記第
    1ないし第mのアームがそれぞれの上段のダイオードを
    前記バッテリの正極端子側に位置させて前記負荷接続端
    子間に並列に接続されるとともに、前記第1ないし第m
    のアームの中間端子がそれぞれ前記電機子コイルから導
    出された第1ないし第mの端子に接続された整流・スイ
    ッチ回路と、 前記整流・スイッチ回路の第1ないし第mのアームのう
    ちの少なくとも1つのアームの上段及び下段を通してそ
    れぞれ流れる電流をオンオフするように設けられた通電
    制御用スイッチ手段と、 前記内燃機関のアイドリング時に前記内燃機関の回転数
    が目標回転数を超えたときに前記電機子コイルを流れる
    電流を増大させて前記磁石回転子から前記内燃機関にか
    かる負荷を増加させ、前記内燃機関の回転数が目標回転
    数未満になったときに前記電機子コイルを流れる電流を
    減少させて前記磁石回転子から前記内燃機関にかかる負
    荷を軽るくするように、前記内燃機関の回転数に応じて
    前記通電制御用スイッチ手段及び第1ないし第mのアー
    ムのスイッチ素子を制御するアイドリング時スイッチ制
    御手段を備えたコントローラと、 を具備したことを特徴とする内燃機関用回転電機の制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記コントローラは、前記内燃機関のア
    イドリング時に前記内燃機関の回転数が目標回転数を超
    えたときに前記電機子コイルを流れる電流を増大させて
    前記磁石回転子から前記内燃機関にかかる負荷を増加さ
    せ、前記内燃機関の回転数が目標回転数未満になったと
    きに前記電機子コイルを流れる電流を減少させて前記磁
    石回転子から前記内燃機関にかかる負荷を軽るくするよ
    うに、前記内燃機関の回転数に応じて前記第1ないし第
    mのアームの通電制御用スイッチ及びスイッチ素子を制
    御するアイドリング時スイッチ制御手段を更に備えてい
    る請求項2ないし4のいずれか1つに記載の内燃機関用
    回転電機の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記固定子側に設定された検出位置で前
    記磁石回転子の磁極の極性を検出する回転子磁極センサ
    が設けられ、 前記コントローラは、前記内燃機関の始動時に前記回転
    子磁極センサから得られる検出信号により定まるタイミ
    ングで前記バッテリから前記電機子コイルの各相のコイ
    ルに電流を流して、前記内燃機関を始動させる方向に前
    記磁石回転子を回転させるように、前記整流・スイッチ
    回路の第1ないし第mのアームのスイッチ素子を制御す
    る始動時スイッチ制御手段を更に備えていることを特徴
    とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の内燃機
    関用回転電機の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記通電制御用スイッチ手段は、前記整
    流・スイッチ回路の第1ないし第mのアームの上段及び
    下段を通してそれぞれ流れる電流をオンオフするために
    該第1ないし第mのアームのうちの少なくともm−1個
    のアームに対してそれぞれ設けられている請求項1ない
    し7のいずれか1つに記載の内燃機関用回転電機の制御
    装置。
  9. 【請求項9】 前記内燃機関は、乗物を駆動する内燃機
    関である請求項1ないし8のいずれか1つに記載の内燃
    機関用回転電機の制御装置。
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