JP2002182192A

JP2002182192A - カラー液晶表示装置

Info

Publication number: JP2002182192A
Application number: JP2000384830A
Authority: JP
Inventors: Kunpei Kobayashi; 君平小林
Original assignee: Casio Computer Co Ltd
Current assignee: Casio Computer Co Ltd
Priority date: 2000-12-19
Filing date: 2000-12-19
Publication date: 2002-06-26

Abstract

(57)【要約】【課題】光透過率の低下による輝度低下やカラーフィ
ルタ要素に起因するラビングムラ等による色ムラの発生
が顕著に抑制されると共に製造が容易な反射型カラー液
晶表示装置を提供する。【解決手段】液晶セル２１の下面側にはベースフィル
ムシート３２に反射層３３とカラーフィルタ要素３４お
よび粘着層３５が順次積層されてなる積層体シートが、
粘着層３５を下透明基板２３の下面つまり外面に接着し
て貼り付けられている。すなわち、液晶セル２１内には
カラーフィルタ要素３４および反射層３３は設けられて
いない。この結果、カラーフィルタ要素３４に起因する
ギャップムラおよびラビングムラ等に起因する色ムラが
発生しない反射型カラー液晶表示装置が得られ、且つこ
れを容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は反射層とカラーフ
ィルタ層を液晶セルの外部に配置したカラー液晶表示装
置に関し、より詳細には、光透過率の低下による輝度低
下やカラーフィルタ層に起因するラビングムラ等による
色ムラの発生が顕著に抑制されると共に製造が容易なカ
ラー液晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３は従来の反射型のカラー液晶表示装
置の一例の一部の断面図を示したものである。なお、以
下の説明においては一対の部材を図中の位置で上と下に
区別して説明するが、これは説明の便宜上から上、下と
区別するだけであり、技術的な意味をもつものではな
い。

【０００３】図３のカラー液晶表示装置は単純マトリク
ス型の液晶セル１を備えている。液晶セル１はガラス基
板やフィルム基板等からなる上透明基板２および下透明
基板３を備えている。上透明基板２の下面には信号電極
４および配向膜５が設けられている。下透明基板３の上
面には赤、緑、青のカラーフィルタ要素６、平坦化膜
７、走査電極８および配向膜９が設けられている。そし
て、上透明基板２と下透明基板３とはほぼ方形枠状のシ
ール材（図示せず）を介して貼り合わされ、シール材の
内側における両透明基板２、３の配向膜５、９間には液
晶１０が封入されている。

【０００４】上透明基板２の上面には拡散板１１が粘着
剤層（図示せず）を介して貼り付けられ、その上面には
位相板１２が粘着剤層（図示せず）を介して貼り付けら
れ、その上面には偏光板１３が粘着剤層（図示せず）を
介して貼り付けられている。下透明基板３の下面には反
射板１４が粘着剤層（図示せず）を介して貼り付られて
いる。

【０００５】そして、このカラー液晶表示装置では、偏
光板１３の上面側から入射された外光を偏光板１３、液
晶セル１等を透過させて反射板１４で反射させ、この反
射光を液晶セル１等を透過させて偏光板１３の上面側に
出射させ、これにより表示を行う。

【０００６】ところで、このカラー液晶表示装置では、
下透明基板３の下面に反射板１４を設けているので、両
透明基板２、３が比較的厚めのガラス基板あるいはこの
ガラス基板と同等の厚さのフィルム基板である場合、カ
ラーフィルタ要素６と反射板１４との間隔が大きくな
り、この為、斜め方向から入射した光は反射板１４で反
射される前後で透過するカラーフィルタ要素６の種類が
異なることになり、その斜め入射光が吸収されて反射光
がなくなり表示が暗くなる。また、上記間隔が大きくな
ると斜めに視角を変えた際に像が惚ける所謂視差による
画像ボケが発生する。

【０００７】そこで、図４に示す従来の他のカラー液晶
表示装置では、下透明基板３の上面つまりセル内部側表
面に反射板１４を設け、その上面にカラーフィルタ要素
６、平坦化膜７、走査電極８および配向膜９を設け、こ
れによりカラーフィルタ要素６と反射板１４との間隔を
小さくし、視差を無くすと共に斜め入射光の吸収による
表示輝度の低下を防止している。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図４に
示す従来のカラー液晶表示装置では、図３に示す従来の
カラー液晶表示装置の場合も同じであるが、カラーフィ
ルタ要素６を液晶セル１の内側に設けているので、次の
ような問題があった。すなわち、液晶セル１の各色のカ
ラーフィルタ要素毎に透過光強度を調整して白色を表示
させるために、赤、緑、青の各カラーフィルタ要素６の
厚さを異ならせているが、この為に配向膜９に段差が生
じ配向膜９にラビングムラが発生し、このラビングムラ
に起因する配向ムラにより色ムラが発生してしまう。そ
こで、このような色ムラの発生を抑制するために、上述
したように、カラーフィルタ要素６上に平坦化膜７を設
けているが、平坦化膜７を形成するための工程が増加し
てしまう。また、カラーフィルタ要素６を樹脂等によっ
て形成するとき、異物等が混入すると、セルギャップ不
良が発生してしまう。この発明の課題は、視差による画
像ボケを軽減すると共に反射光の透過率の低下を防ぎ、
且つカラーフィルタ要素に起因するラビングムラや異物
混入によるギャップムラ等による色ムラの発生が顕著に
抑制されると共に製造が容易な反射型カラー液晶表示装
置を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、一対の基板間に液晶を封入してなる液晶セルと、前
記液晶セルの表示面となる表面側とは反対側の裏面側に
設けられたカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層
の裏面側に設けられた反射層とを具備したものである。
請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の発明におい
て、前記反射層を前記カラーフィルタ層の裏面に直接に
設置したものである。請求項３に記載の発明は、請求項
２に記載の発明において、透明なベースフィルムシート
の表面に前記反射層と前記カラーフィルタ層および粘着
層が順次積層されてなる積層体シートを前記液晶セルの
裏面側に前記粘着層を接着させて設置したものである。
請求項４に記載の発明は、請求項１〜３のいずれかに記
載の発明において、前記反射層を半透過反射層とし、そ
の裏面側にバックライトを配置したものである。請求項
５に記載の発明は、請求項４に記載の発明において、前
記半透過反射層の裏面側に表面側のカラーフィルタ層と
は別のカラーフィルタ層を設けたものである。請求項６
に記載の発明は、請求項１〜５のいずれかに記載の発明
において、前記液晶セルを構成する一対の基板をフィル
ム基板としたものである。そして、請求項１に記載の発
明によれば、液晶セルの裏面側にカラーフィルタ層およ
び反射層を設けているので、すなわち、液晶セル内にカ
ラーフィルタ層および反射層を設けていないので、視差
による画像ボケを軽減すると共に反射光の透過率の低下
を防ぎ、且つカラーフィルタ要素に起因するラビングム
ラや異物混入によるギャップムラ等による色ムラの発生
を顕著に抑制することができると共に製造を容易にする
ことができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１はこの発明の一実施形態にお
ける反射型のカラー液晶表示装置の要部の断面図を示し
たものである。このカラー液晶表示装置は単純マトリク
ス型の液晶セル２１を備えている。液晶セル２１はガラ
ス基板やフィルム基板等からなる上透明基板２２および
下透明基板２３を備えている。上透明基板２２の下面に
は信号電極２４および配向膜２５が設けられている。下
透明基板２３の上面には走査電極２６および配向膜２７
が設けられている。そして、上透明基板２２と下透明基
板２３とはほぼ方形枠状のシール材（図示せず）を介し
て貼り合わされ、シール材の内側における両透明基板２
２、２３の配向膜２５、２７間には液晶２８が封入され
ている。

【００１１】上透明基板２２の上面には拡散板２９が粘
着剤層（図示せず）を介して貼り付けられ、その上面に
は位相板３０が粘着剤層（図示せず）を介して貼り付け
られ、その上面には偏光板３１が粘着剤層（図示せず）
を介して貼り付けられている。下透明基板２３の下面に
は、ベースフィルムシート３２の上面に反射層３３が設
けられ、その上面に赤、緑、青のカラーフィルタ要素
（カラーフィルタ層）３４が設けられ、その上面に粘着
剤層３５が設けられてなる積層体シートが、粘着剤層３
５をその下面に接着させて貼り付けられている。

【００１２】そして、このカラー液晶表示装置では、偏
光板３１の上面側から入射された外光を偏光板３１、液
晶セル２１、カラーフィルタ要素３４等を透過させて反
射層３３で反射させ、この反射光をカラーフィルタ要素
３４、液晶セル２１等を透過させて偏光板３１の上面側
に出射させ、これにより表示を行う。この場合、偏光板
は液晶セル２１の表示面側に偏光板３１を１枚設けただ
けであり、液晶セル２１の表裏両面に設ける場合に比べ
て採り込んだ外光をより有効に利用することができる。

【００１３】このように、このカラー液晶表示装置で
は、液晶セル２１の下面側つまり裏面側にカラーフィル
タ要素３４および反射層３３を設けているので、すなわ
ち、液晶セル２１内にカラーフィルタ要素３４および反
射層３３を設けていないので、カラーフィルタ要素３４
に起因するギャップムラおよびラビングムラ等による色
ムラの発生を顕著に抑制することができる。また、反射
層３３の上面（表面）にカラーフィルタ要素３４を直接
設けているので、カラーフィルタ要素３４と反射層３３
との間隔が小さく、混色の発生を抑制することができ
る。さらに、液晶セル２１に従来のような平坦化膜を設
ける必要がないので、液晶セル２１の製造が容易とな
り、ひいては装置全体の製造を容易とすることができ
る。特に、ベースフィルムシート３２と反射層３３、カ
ラーフィルタ要素（カラーフィルタ層）３４および粘着
剤層３５が順次積層されてなる積層体シートを予め作製
しておき、この積層体シートを液晶セル２１の裏面に貼
り付ける方法を採用すれば、本発明のカラー液晶表示装
置の製造がより一層容易となる。

【００１４】また、透明基板２２、２３を通常のガラス
基板よりも厚さの薄いフィルム基板とすることにより、
反射層３３を液晶セル外に配置することにより反射層３
３と液晶セルとの距離が短くなり、視差の影響を少なく
して、画像の周辺が２重に見えるという画像のボケを緩
和させることができる。

【００１５】次に、図２はこの発明の他の実施形態とし
ての半透過反射型のカラー液晶表示装置の要部の断面図
を示したものである。この図において、図１と同一部分
には同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。この
カラー液晶表示装置では、液晶セル２１の上、下透明基
板２２、２３は、厚さの薄いフィルム基板である。ま
た、液晶セル２１の表裏両側に、偏光板３１および偏光
板３６を設置してある。そして、ベースフィルムシート
３２の上面に半透過反射層３７、カラーフィルタ要素３
４および粘着剤層３５が積層され、ベースフィルムシー
ト３２の下面に別の透過型表示用カラーフィルタ要素３
８が積層されてなる積層体シートが液晶セル２１の裏面
に貼り付けられている。前記反射型表示用の上記カラー
フィルタ要素３４は、反射光による表示を明るくするた
めに前記透過型表示用カラーフィルタ要素３８よりも透
過率を高くしてある。また、透過型表示用カラーフィル
タ要素３８の下面（裏面）側にはバックライト３９が配
置されている。

【００１６】そして、この液晶表示装置を透過型として
使用する場合には、バックライト３９を点灯させ、バッ
クライト３９からの光をカラーフィルタ要素３８、ベー
スフィルムシート３２、半透過反射層３７、カラーフィ
ルタ要素３４、偏光板３６、液晶セル２１等を透過させ
て偏光板３１の上面側に出射させ、これにより表示を行
う。一方、この液晶表示装置を反射型として使用する場
合には、バックライト３９を点灯させず、偏光板３１の
上面側から入射された外光を偏光板３１、液晶セル２
１、偏光板３６、カラーフィルタ要素３４等を透過させ
て半透過反射層３７で反射させ、この反射光をカラーフ
ィルタ要素３４、偏光板３６、液晶セル２１等を透過さ
せて偏光板３１の上面側に出射させ、これにより表示を
行う。

【００１７】ところで、従来の半透過反射型のカラー液
晶表示装置では、カラーフィルタ要素層を１層設けるだ
けであったため、反射型として使用するとき、光がカラ
ーフィルタ要素を２回透過し、透過型として使用すると
きは光がカラーフィルタ要素を１回透過するだけであ
る。その為、従来の半透過反射型カラー液晶表示装置に
おいては、通常、反射型表示の品質を重要視して、カラ
ーフィルタ要素の透過率を反射型表示で良好な色味が得
られるように高めに設定してある。その結果、透過型表
示では色味が劣る傾向にある。

【００１８】しかし、本実施形態の半透過反射型カラー
液晶表示装置では、上述したように、透過型表示専用の
カラーフィルタ要素３８を設け、その透過率を透過型表
示を行ったときに所望の色味および明るさが得られるよ
うに設定してある。したがって、本実施形態の半透過反
射型カラー液晶表示装置によれば、反射型表示を行うと
きも、透過型表示を行うときも、共に、所望の色味およ
び明るさを備えた高品質の表示が得られる

【００１９】ところで、上記各実施形態において、液晶
セル２１の透明基板２２、２３として厚さの薄いフィル
ム基板を用いると、反射型として使用するとき、より明
瞭な表示を得ることができる。すなわち、ガラス基板を
用いる液晶セルの場合には、ガラス基板の厚さの限界が
０．３ｍｍ程度であるのに対し、フィルム基板では厚さ
を０．１ｍｍ程度まで薄くすることができる。したがっ
て、フィルム基板を備えた液晶セルの場合には、ガラス
基板を備えた液晶セルと比較して、厚さを０．３−０．
１＝０．２ｍｍ程度薄くすることができ、反射型として
使用するとき、視差の少ない明瞭な表示を得ることがで
きる。

【００２０】また、図１に示す実施形態において、ベー
スフィルムシート３２の下面に反射層３３を粘着剤層を
介して貼り付け、ベースフィルムシート３２の上面にカ
ラーフィルタ要素３４を設け、その上面に粘着剤層３５
を設けるようにしてもよい。また、図２に示す実施形態
において、ベースフィルムシート３２の下面に半透過反
射層３７を粘着剤層を介して貼り付け、その下面にカラ
ーフィルタ要素３８を設け、ベースフィルムシート３２
の上面にカラーフィルタ要素３４を設け、その上面に粘
着剤層３５を設けるようにしてもよい。さらに、液晶セ
ル２１は、単純マトリクス型に限らず、アクティブマト
リクス型やセグメント型等であってもよい。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、液晶セルの裏側外面にカラーフィルタ層および反射
層を積層して設けているので、斜め入射光の透過率低下
による反射型表示の輝度低下や視差による画像ボケを防
止でき、且つ、液晶セル内にカラーフィルタ層および反
射層を設けていないので、カラーフィルタ層に起因する
ラビングムラやカラーフィルタ形成時の異物混入による
ギャップムラ等による色ムラの発生を顕著に抑制するこ
とができる。また、液晶セルの基板として厚さの薄いフ
ィルム基板を用いれば、視差による画像ボケをより顕著
に抑制して一層明瞭な表示が得られる。更に、反射層と
カラーフィルタ層と粘着層を積層した積層体シートを予
め作製しておき、これを液晶を封入した液晶セルに貼り
付けるという製造方法を採用することにより、上述した
輝度低下や色ムラおよび画像ボケ等の表示不良の無い良
好な表示品質を備えた反射型カラー液晶表示装置を容易
に製造することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態における反射型のカラー
液晶表示装置の要部の断面図。

【図２】この発明の他の実施形態における半透過反射型
のカラー液晶表示装置の要部の断面図。

【図３】従来の反射型のカラー液晶表示装置の一例の一
部の断面図。

【図４】従来の反射型のカラー液晶表示装置の他の例の
一部の断面図。

【符号の説明】

２１液晶セル２２、２３透明基板３１、３６偏光板３２ベースフィルムシート３３反射層３４カラーフィルタ要素３５粘着剤層３７半透過反射層３８カラーフィルタ要素３９バックライト

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一対の基板間に液晶を封入してなる液晶
セルと、前記液晶セルの表示面となる表面側とは反対側
の裏面側に設けられたカラーフィルタ層と、前記カラー
フィルタ層の裏面側に設けられた反射層とを具備するこ
とを特徴とするカラー液晶表示装置。
【請求項２】請求項１に記載の発明において、前記反
射層は前記カラーフィルタ層の裏面に直接に設置されて
いることを特徴とするカラー液晶表示装置。
【請求項３】請求項２に記載の発明において、透明な
ベースフィルムシートの表面に前記反射層と前記カラー
フィルタ層および粘着層が順次積層されてなる積層体シ
ートが前記液晶セルの裏面側に前記粘着層を接着させて
設置されていることを特徴とするカラー液晶表示装置。
【請求項４】請求項１〜３のいずれかに記載の発明に
おいて、前記反射層は半透過反射層であり、その裏面側
にバックライトが配置されていることを特徴とするカラ
ー液晶表示装置。
【請求項５】請求項４に記載の発明において、前記半
透過反射層の裏面側に表面側のカラーフィルタ層とは別
のカラーフィルタ層が設けられていることを特徴とする
カラー液晶表示装置。
【請求項６】請求項１〜５のいずれかに記載の発明に
おいて、前記液晶セルを構成する一対の基板はフィルム
基板であることを特徴とするカラー液晶表示装置。