JP2002181548A - 振動検出装置及び像振れ補正装置 - Google Patents

振動検出装置及び像振れ補正装置

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JP2002181548A
JP2002181548A JP2000381567A JP2000381567A JP2002181548A JP 2002181548 A JP2002181548 A JP 2002181548A JP 2000381567 A JP2000381567 A JP 2000381567A JP 2000381567 A JP2000381567 A JP 2000381567A JP 2002181548 A JP2002181548 A JP 2002181548A
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Kazunori Masuda
増田  和規
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動検出開始の指示タイミングから早期に正
確な振動検出を行えるようにする。 【解決手段】 振動検出手段の出力と補正電圧出力とを
比較する比較手段と、該比較手段の差分の出力に基づい
て、前記補正電圧出力を制御することにより前記振動検
出手段の出力のオフセット成分の除去を行うオフセット
除去手段とを有し、前記オフセット除去手段は、前記比
較手段の出力が飽和しない任意の出力値になるように前
記補正電圧出力を制御する出力飽和回避制御部(#20
4,#206)と、該出力飽和回避制御部による制御後
の任意の比較手段の出力を目標値の出力とするための基
準電圧出力制御データを記憶している制御データ記憶部
と、任意の比較手段の出力と前記目標値との差分に応じ
て前記制御データ記憶部(#209のデータテーブル)
から適切な補正電圧出力制御データを選択し、その選択
データにより補正電圧出力を制御するデータ選択・制御
部(#209,#210)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ等に搭載さ
れる振動検出装置及び像振れ補正装置の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラを初めとする光学系の
振れ補正、つまり手振れなどによる振動を抑制して像安
定を行うための装置が提案されている。カメラ等に用い
られる振れ補正方式のうちの一つの典型的なものとして
は、振れセンサにて検知したカメラの振れ情報に基づき
撮影光学系の一部、或いは全部を駆動して結像面上の像
振れを抑制するというものである。
【0003】ここで、前記振れセンサとしては、一般的
に角速度センサ又は加速度センサ等が用いられている。
このような角速度センサ又は加速度センサ自体は与えら
れた振動に対して微小な電圧しか出力されないために、
該センサの外部に適当な増幅器を設けて、必要な電圧を
出力するような構成をとっている。しかし、こうした振
動を検出するセンサ、特に、カメラなどにおいて一般的
に使用されている圧電型振動ジャイロなどは、電源投入
直後の数十〜数百msec間においては不安定な出力をし、
低周波のドリフトが電源投入後も発生する。また、振動
を与えないときの静止時出力電圧(ヌル電圧)も振動ジ
ャイロの個々のばらつきや使用環境の変化により、特に
使用温度により極めて大きく変化してしまう。よって、
出力信号を必要な電圧に増幅する際に、前記ドリフト成
分やヌル電圧成分も増幅してしまうことになり、信号が
飽和してしまう。
【0004】上記の点に鑑み従来より開示されている方
法としては、検出しようとする振動の周波数に対して許
容できる低い周波数以下を角速度センサの出力からカッ
トするハイパスフィルタ回路を設けて、このハイパスフ
ィルタ回路を通過した信号を増幅器にて増幅する方法が
一般的に取られている。
【0005】また、上記従来例においてハイパスフィル
タ回路を構成する大容量コンデンサを排除し、コスト上
や実装上で有利な振れ緩和装置が特開平8−14936
3号公報に開示されている。これは、振動ジャイロの出
力を反転増幅回路にて所定の利得で増幅後、A/D変換
を行い、そのデジタル信号を入力としてデジタル積分し
た出力をD/A変換して前記反転増幅回路の非反転入力
端子に出力する構成をとったものである。つまり、A/
D変換値に応じて反転増幅器の基準電圧を制御すること
で、低周波成分を排除するようにしている。このよう
に、大容量コンデンサを用いずD/A変換器を用いてハ
イパスフィルタ回路を実現した例もある。
【0006】また、上記と同様にD/A変換器を用いた
例として、特開平10−228043号公報に開示され
た振動検出装置があり、これは次のような構成になって
いる。振動ジャイロからの出力をローパスフィルタ回路
及び加算器及び増幅回路から成る回路を通じてマイコン
に入力し、マイコンは前記回路の出力信号が所定レベル
範囲を超えているか及び基準レベルに対して偏っている
かを判定する。所定レベル範囲を超えている又は基準レ
ベルに対して偏っているときは、マイコンより操作信号
を発生し、その信号によりD/A変換器の出力を可変制
御する。前記D/A変換器の出力は前記加算器に接続さ
れており、出力信号を所定レベル範囲内及び基準レベル
に調整する。このような構成により、電源投入時の不安
定な出力を飽和させることなく増幅し所望の出力値を得
るようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記特開平1
0−228043号公報に開示された振動検出装置にお
いては、D/A変換器の出力の具体的制御方法も開示さ
れている。この公報によれば、一回の操作におけるD/
A変換器の出力信号可変量はある所定の式に基づき可変
量を決定し、その操作回数はあらかじめ決定した回数だ
け行うことで出力信号を所定レベル範囲内又は基準レベ
ルに調整するようにしている。
【0008】このため、出力信号がどのような出力レベ
ルにあろうと、つまり、出力が飽和していてもいなくて
も、所定レベル範囲内又は基準レベルに調整するまで同
じように演算時間がかかってしまうことになる。よっ
て、従来の方法ではオフセット除去制御が必ずしも効率
的には行われていなかった。
【0009】したがって、出力が所定の基準レベルまた
はその近傍に達してから振動検出動作又は像振れ補正動
作を開始する場合に、動作開始タイミングが致命的なも
のではないが若干遅れてしまう場合があるという問題点
があった。
【0010】(発明の目的)本発明の第1の目的は、振
動検出開始の指示タイミングから早期に正確な振動検出
を行うことのできる振動検出装置を提供しようとするも
のである。
【0011】本発明の第2の目的は、振れ補正動作開始
の指示タイミングから早期に正確な振動検出及び像振れ
補正動作を開始することのできる像振れ補正装置を提供
しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明は、振動を検出する振
動検出手段と、補正電圧を出力する補正電圧出力手段
と、前記振動検出手段の出力と前記補正電圧出力とを比
較する比較手段と、該比較手段の差分の出力に基づい
て、前記補正電圧出力を制御することにより前記振動検
出手段の出力のオフセット成分の除去を行うオフセット
除去手段とを有する振動検出装置であって、前記オフセ
ット除去手段は、前記比較手段の出力が飽和しない任意
の出力値になるように前記補正電圧出力を制御する出力
飽和回避制御部と、該出力飽和回避制御部による制御後
の任意の前記比較手段の出力を目標値の出力とするため
の補正電圧出力制御データを記憶している制御データ記
憶部と、任意の前記比較手段の出力と前記目標値との差
分に応じて前記制御データ記憶部から適切な補正電圧出
力制御データを選択し、その選択データにより補正電圧
出力を制御するデータ選択・制御部とを有する振動検出
装置とするものである。
【0013】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項5に記載の発明は、振動を検出する振動検出手段
と、補正電圧を出力する補正電圧出力手段と、前記振動
検出手段の出力と前記補正電圧出力とを比較する比較手
段と、該比較手段の差分の出力に基づいて、前記補正電
圧出力を制御することにより前記振動検出手段の出力の
オフセット成分の除去を行うオフセット除去手段と、前
記比較手段よりの信号に基づき像振れ補正手段を駆動
し、像振れ補正を行わせる像振れ補正制御手段とを有す
る像振れ補正装置であって、前記オフセット除去手段
は、前記比較手段の出力が飽和しない任意の出力値にな
るように前記補正電圧出力を制御する出力飽和回避制御
部と、該出力飽和回避制御部による制御後の任意の前記
比較手段の出力を目標値の出力とするための補正電圧出
力制御データを記憶している制御データ記憶部と、任意
の前記比較手段の出力と前記目標値との差分に応じて前
記制御データ記憶部から適切な基準電圧出力制御データ
を選択し、その選択データにより補正電圧出力を制御す
るデータ選択・制御部とを具備し、前記比較手段の出力
が前記目標値またはその近傍の所定範囲内にあることを
判定して像振れ補正動作の開始を指示する像振れ補正動
作開始指示手段を有する像振れ補正装置とするものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0015】(実施の第1の形態)図1は本発明の実施
の第1の形態に係る一眼レフカメラのブロック図であ
り、振れセンサや像振れ補正装置は交換レンズ内に搭載
される場合を例にしている。
【0016】図1において、101はレンズマイコンで
あり、カメラ本体側から通信用の接点109c(クロッ
ク信号用),109d(カメラ本体→レンズ信号伝達
用)を通じて通信を受け、その指令値によって、振れ補
正系102、フォーカス駆動系104、絞り駆動系10
5の動作を行わせる。前記振れ補正系102は、振れを
検知する振れセンサ106、補正レンズ変位検出用の位
置センサ107、及び、前記振れセンサ106と位置セ
ンサ107の出力を基にレンズマイコン101にて算出
された制御信号によって補正レンズを駆動して振れ補正
動作を行う振れ補正駆動系108から成る。また、12
4(SWIS)は振れ補正動作を選択する為の防振スイ
ッチであり、振れ補正動作を選択する場合はこの防振ス
イッチ124をONにする。
【0017】前記フォーカス駆動系104は、レンズマ
イコン101からの指令値によって、焦点調節用のレン
ズを駆動してフォーカシングを行う。前記絞り駆動系1
05は、レンズマイコン101からの指令値によって、
絞りを設定された位置まで絞る又は開放状態に復帰させ
るという動作を行う。また、前記レンズマイコン101
は、レンズ内の状態(フォーカス位置、絞り値の状態な
ど)や、レンズに関する情報(開放絞り値、焦点距離、
測距演算に必要なデータなど)を通信用の接点109e
(レンズ→カメラ本体信号伝達用)よりカメラ本体側に
伝達することも行う。前述のレンズマイコン101、振
れ補正系102、フォーカス駆動系104及び絞り駆動
系105から、レンズ電気系110が構成される。そし
て、このレンズ電気系110に対しては、電源接点10
9a、グランド接点109bを通じてカメラ内電源11
8から給電が行われる。
【0018】カメラ本体内部には、カメラ本体内電気系
111として、測距部112、測光部113、シャッタ
部114、表示部115、その他の制御部116、及
び、これらの動作開始、停止などの管理、露出演算、測
距演算などを行うカメラマイコン117が内蔵されてい
る。これらカメラ内電気系111に対しても、その電源
はカメラ内電源118より供給される。また、121
(SW1)は測光や測距を開始させる為のスイッチであ
り、122(SW2)はレリーズ動作を開始させる為の
レリーズスイッチであり、これらは一般的には2段スト
ロークスイッチであって、レリーズボタンの第1ストロ
ークでスイッチ121がONし、第2ストロークでレリ
ーズスイッチ122がONになるように構成されてい
る。123(SWM)は露出モード選択スイッチであ
り、露出モード変更は、該スイッチのON,OFFで行
ったり、該スイッチ123と他の操作部材との同時操作
により行う方法等がある。
【0019】図2は、レンズ電気系110のレンズマイ
コン101及び振れ補正系102の具体的な回路構成を
示すブロック図である。
【0020】振れセンサであるところの振動ジャイロ1
からの出力は、抵抗R1、抵抗R2、コンデンサC1、
オペアンプ2より構成される増幅部3を経てレンズマイ
コン4のA/D変換器5に入力される。前記増幅部3で
の増幅率は「R2/R1」により決定され、またノイズ
除去のために、コンデンサC1と抵抗R2により決定さ
れる遮断周波数の1次高域遮断フィルタが形成されてい
る。電源投入初期時等には振動ジャイロ1のオフセット
成分除去の演算のためにオフセット除去手段6(出力飽
和回避制御部6a、制御データ記憶部6b、データ選択
・制御部6cにより成る)が動作し、該オフセット除去
手段6は12bitD/A変換器7の出力を制御する。
【0021】D/A変換部7の出力は増幅部3のオペア
ンプ2の非反転入力端子に接続されており、該D/A変
換部7の出力が制御されることにより、振動ジャイロ1
のオフセット成分が除去される。その後、オフセット成
分が除去された信号は、像振れ補正動作開始指示手段8
により像振れ補正演算動作(像振れ補正演算動作)開始
の指示がなされることにより、ハイパスフィルタ(HP
F)9、積分器10を経て角変位信号へと変換される。
そして、補正レンズの位置を検知する位置センサ11の
出力(増幅器12及びA/D変換器13を介する)が逆
極性で加算されてフィードバック演算され、その信号が
PWM変換器14を介してレンズマイコン4の出力ポー
トよりPWMとして出力され、コイルドライバ15によ
って補正レンズが駆動され、像振れを打ち消すことにな
る。
【0022】図3は、図2のレンズマイコン4内での具
体的な処理動作を示したフローチャートである。
【0023】ここで、像振れ補正動作は一定周期毎(例
えば500μsec )に発生する割り込み処理によって行
われる。そして、第1の方向、例えばピッチ方向(縦方
向)の制御と第2の方向、例えばヨー方向(横方向)の
制御を交互に行うので、この場合の片方向のサンプリン
グ周期は1msecとなる。割り込みが発生すると、レンズ
マイコン4は図3示すフローチャートのステップ#10
1からの動作を開始する。
【0024】ステップ#101においては、今回の制御
方向はピッチ方向であるかヨー方向であるかの判定を行
う。ピッチ方向であればステップ#102へ進み、各種
フラグや係数、計算結果等をピッチデータとして読み書
きできるようにデータアドレスを設定してステップ#1
04へ進む。また、ヨー方向であればステップ#101
からステップ#103へ進み、各種フラグや係数、計算
結果等をヨーデータとして読み書きできるようにデータ
アドレスを設定してステップ#104へ進む。
【0025】ステップ#104へ進むと、ここでは角速
度センサである振動ジャイロ1の出力をA/D変換し、
その結果をRAMに予め定義されたAD_DATAに格
納する。そして、次のステップ#105において、像振
れ補正動作の開始指示が為されたか否かを判定する。こ
れは、例えばスイッチSWISのONとスイッチSW1
のONのAND(論理積)によって像振れ補正開始とす
る。開始の指示が為されていればステップ#106へ進
み、指示が為されていなければステップ#114へ進
む。
【0026】ここでは像振れ補正動作の開始の指示が為
されており、ステップ#106へ進むものとする。また
同時に、振動ジャイロ1及び増幅部3及び12bitA
/D変換器7に給電動作が行われる。
【0027】ステップ#106においては、像振れ補正
演算の開始を指示するフラグの判定を行う。開始指示が
なされていればHレベル、なされていなければLレベル
である。フラグがLレベルであればステップ#107へ
進み、振動ジャイロ1の出力をダイナミックレンジ内に
収めかつ所定の目標値に出力させるため、オフセット除
去のための演算を行う。この演算後はステップ#114
へ進む。以上の詳細動作は後述の図4のフローチャート
を基に説明する。
【0028】また、上記ステップ#106にてフラグが
Hレベルであればステップ#108へ進み、前記オフセ
ット除去後さらにDC成分のカットのため、ハイパスフ
ィルタ(HPF)演算を行う。そして、次のステップ#
109において、防振制御のための積分演算を行い、像
振れの角変位信号(BURE_DATA)へ変換する。
次いでステップ#110において、補正レンズの位置を
検知する位置センサ11の出力を取り込み、A/D変換
し(変換後=PSD_DATA)、続くステップ#11
1においては、フィードバック演算{(BURE_DA
TA)−(PSD_DATA)}を行う。そして、ステ
ップ#112において、安定な制御系にするために位相
補償演算を行い、次のステップ#113において、コイ
ルドライバ15へPWM出力を行う。これにより、防振
制御が為され、像振れが補正されることになる。
【0029】上記ステップ#105にて像振れ補正動作
開始の指示が為されていない場合や上記ステップ#10
7のオフセット演算の終了後はステップ#114へ進
み、ここではハイパスフィルタ(HPF)演算、積分演
算の初期化を行う。このとき像振れ補正動作はなされ
ず、補正レンズは所定の位置に静止している。
【0030】次に、前述した図3のステップ#107に
て実行されるオフセット除去演算について、図4のフロ
ーチャートを用いて説明する。
【0031】ステップ#201においては、D/A変換
器7から初期出力を出力するための設定がなされている
か否かを判定する。これは例えばフラグのHレベル又は
Lレベルで判定する。未設定で出力されていなければス
テップ#202へ進み、設定されていればステップ#2
03へ進む。ステップ#202へ進むと、D/A変換器
7から初期出力を出力させるために該D/A変換器7に
初期値を設定する。ここで、初期値の設定方法として
は、例えば振動ジャイロ1の基準電圧のTYP値とす
る。ここでは 1.35 Vを出力するように設定を行う。D
/A変換器7のD/A基準電圧を例えば3.0 Vとする
と、12bit=4096LSBの分解能を持つことか
ら、 1.35 V=1843LSBとなり、その値をD/A
変換器7に設定する。
【0032】次のステップ#203においては、振動ジ
ャイロ1の信号のA/D値がダイナミックレンジ内に収
まっているか否かの判定を行う。ここでA/D変換器5
のA/D基準電圧が例えば 3.6Vであるとすると、A/
D値が 3.5V以上であるか否かの判定を行い、 3.5V未
満であれば後述するステップ#205へ進む。
【0033】一方、 3.5V以上であれば出力は飽和に近
い、又は飽和している可能性が高いのでステップ#20
4へ進み、ここではA/D値はダイナミックレンジ内に
収まらず、Hレベル側に飽和している可能性が高いので
オペアンプ2の非反転入力端子に接続されているD/A
変換器7の出力を変更してA/D値が飽和しないように
出力を制御する。
【0034】ここで、増幅後出力の可変量としては、一
回のD/A変換器処理で、A/Dの基準電圧量を超えな
いような変更量に設定するのが好ましい。前述したよう
に、A/D変換器5のA/D基準電圧が例えば 3.6Vで
あるとすると、 3.6V未満の変更量が好ましい。これ
は、まず初めに飽和している出力を飽和しない任意のレ
ベルに出力させることが目的であるため、可能な限り少
ない電圧変更回数にするためである。ここで、増幅部3
の増幅率(R2/R1で決定される)を例えば64倍と
したとき、オペアンプ2の非反転入力端子をΔVref だ
け変更すると増幅出力(A/D変換前出力)は、(増幅
部3の増幅率+1)×ΔVref =65×ΔVrefだけ変
化する。増幅後の出力変化量を例えば 3.0Vとすれば、
ΔVref =0.04622Vとなる。よって、D/A変換器7
の出力をΔVref =0.0462V変化させれば増幅後の出力
は 3.0V変化することになる。
【0035】D/A変換器7は12bit=4096L
SBの分解能を持つことから、0.0462V≒64LSBだ
け設定値を変更する。ここでは現在の設定値から0.0462
V≒64LSBだけ減算し設定する。これにより増幅出
力は 3.0V分減少する。この後、オフセット除去演算を
終了する。
【0036】上記ステップ#203よりステップ#20
5へ進むと、ここではA/D値が 0.1V以上であるか否
かの判定を行い、 0.1V以上であれば出力は飽和してお
らずダイナミックレンジ内にあるのでステップ#207
へ進む。
【0037】一方、 0.1V以下であればLレベル側に飽
和している可能性が高いのでステップ#206へ進み、
ここではA/D値はダイナミックレンジ内に収まらず、
Hレベル側に飽和している可能性が高いのでオペアンプ
2の非反転入力端子に接続されているD/A変換器7の
出力を変更してA/D値が飽和しないように出力を制御
する。詳細は上記ステップ#204と同様な考え方によ
り、現在の設定値に0.0462V≒64LSBだけ加算し設
定する。これにより増幅出力は 3.0V分増加する。この
後、オフセット除去演算を終了する。
【0038】つまり、上記ステップ#204又はステッ
プ#206を複数回行うことにより、増幅出力の飽和を
回避する(ステップ#204、#206が出力飽和回避
制御部6aに相当する)。
【0039】上記ステップ#205よりステップ#20
7へ進むと、ここではA/D値が 0.1V以上 3.5V未満
であるので、この時点でセンサ増幅出力は飽和しないダ
イナミックレンジ内に存在している。そして、この出力
が目標値、例えば 1.8V± 0.1V以内に存在するか否か
を判定する。ここでは目標値± 0.1V以内に収めるよう
にしているが、より狭い範囲に限定しても良い。前記範
囲内であればステップ#211へ進み、目標値の近傍に
あればセンサのオフセット除去はほぼ完了したとみな
し、像振れ補正演算開始を指示するため、像振れ補正演
算開始フラグ=Hに設定する。また、よりオフセット除
去の精度を高める為、増幅出力値が規定時間の間、 規
定範囲内に存在していることを確認してから像振れ補正
演算開始フラグをHレベルに設定するなどとしても良い
(ステップ#211が像振れ補正動作開始指示手段8に
相当する)。
【0040】また、前記範囲外であればステップ#20
7からステップ#208へ進み、出力は飽和していない
が、目標値からの偏差が大きいので目標値に出力させる
ようにD/A変換器7の出力を制御する。ここでは、目
標値、例えば 1.8Vとの偏差量Xを X=目標値電圧−A/D値 = 1.8V−A/D値 により算出する。
【0041】そして、次のステップ#209において、
あらかじめ上記Xの値に対応する、目標値に出力させる
為のD/A変換器7の出力変化量データを記憶したデー
タテーブル(制御データ記憶部6bに相当する)より、
上記Xの値に対応する制御データ(±YLSB)を読み
込む。続くステップ#210においては、前記制御デー
タ(±YLSB)に基づきD/A変換器7の出力を変更
する。
【0042】つまり、ステップ#209,210によ
り、ダイナミックレンジ内にある出力値が目標値又はそ
の近傍に出力されることになる(ステップ#209,#
210がデータ選択・制御部6cに相当する)。また、
ここでのD/A出力分解能は、12bitA/D変換器
7の基準電圧が 3.0Vであることから、0.00073 V/と
なる。よって、増幅出力の制御最小分解能は、(増幅部
3の増幅率+1)×ΔVref =65×ΔVref =0.0475
Vとなる。
【0043】以上の実施の第1の形態によれば、振れセ
ンサ1の増幅出力信号に重畳するオフセット成分を効率
的に素早く除去でき、ダイナミックレンジ内の目標値近
傍に出力させることができる。従って、使用者の振れ補
正動作開始の指示タイミングから早期に正確な振動検出
が可能となり、その結果像振れ補正動作を早期に開始す
ることができる。
【0044】(実施の第2の形態)次に、本発明の実施
の第2の形態に係る一眼レフカメラについて説明する。
【0045】この実施の第2の形態は、上記実施の第1
の形態の増幅部の構成を、1次の低域通過フィルタから
2次の低域通過フィルタに変更し、かつ、分解能の高い
12bitのA/D変換器を用いず、比較的安価に入手
可能な8bitD/A変換器を2個用いて、より安価
で、増幅出力のオフセット除去制御分解能をより高めた
ものとするものである。
【0046】図5は本発明の実施の第2の形態に係る一
眼レフカメラの主要部分、つまり上記実施の第1の形態
の図2に対応するブロック図であり、図1とは、増幅部
503とD/A変換部507のみが異なる。その他の部
分は同一の機能を有する部分であり、図2の符号に50
0を足した符号をそれぞれ付してある。
【0047】以下、前述の実施の第1の形態と異なる増
幅部503とD/A変換部507についてのみ説明す
る。
【0048】増幅部503は、抵抗R21、抵抗R2
2、抵抗R23、コンデンサC11、コンデンサC1
2、オペアンプ502により構成されている。そして、
その増幅率は「R23/R21」により決定され、また
ノイズ除去のためにより高次な2次高域遮断フィルタが
形成されている。D/A変換部507(507a,50
7b)は、8bitD/A変換器2個(図5では8bi
tD/A,8bitD/Aと図示)と抵抗R24、
R25により構成されている。D/A変換器507aの
出力端には抵抗R24が、D/A変換器507bの出力
端には抵抗R25が、それぞれ接続されており、両抵抗
の他端は共にオペアンプ502の非反転入力端子に接続
されている。ここで、抵抗R24と抵抗R25の抵抗比
は、例えばR24:R25=1:110程度に設定して
いる。これはオフセット除去制御の分解能を考慮して決
定する。
【0049】次に、図5のレンズマイコン504内の具
体的動作について説明する。
【0050】像振れ補正の割り込み制御の方法は上記実
施の第1の形態と全く同様であるので説明は省略する
(図3参照)。ここでは図3のステップ#107のオフ
セット除去演算について、図6のフローチャートにより
説明する。
【0051】まず、ステップ#301において、D/A
変換部507から初期出力を出力する為の設定がなされ
ているか否かを判定する。これは例えばフラグのH又は
Lレベルで判定する。設定されていれば直ちにステップ
#303へ進むが、未設定で出力されていなければステ
ップ#302へ進み、ここではD/A変換部507から
初期出力を出力させる為に該D/A変換部507に初期
値を設定する。
【0052】ここで、初期値の設定方法としては、前述
したように例えば振動ジャイロ501のセンサの基準電
圧のTYP値とする。ここでは1.35Vを出力するように
設定を行う。D/A変換部507のD/A基準電圧を両
者D/A変換器ともに、例えば 3.0Vとすると、8bi
t=256の分解能を持つことから、1.35V=115と
なり、その値をD/A変換器507a及びD/A変換器
507bに設定する。
【0053】次のステップ#303においては、振動ジ
ャイロ1の出力信号のA/D値がダイナミックレンジ内
に収まっているか否かの判定を行う。ここでA/D変換
器505のA/D基準電圧が例えば 3.6Vであるとする
と、A/D値が 3.5V以上であるか否かの判定を行い、
3.5V以上であれば出力は飽和に近い、又は飽和してい
る可能性が高いのでステップ#304へ進み、ここでは
A/D値はダイナミックレンジ内に収まらず、Hレベル
側に飽和している可能性が高いのでオペアンプ502の
非反転入力端子に接続されているD/A変換部507の
出力を変更してA/D値が飽和しないように出力を制御
する。増幅後出力の可変量としては、一回のD/A変換
器処理で、A/Dの基準電圧量を超えないような変更量
に設定するのが好ましい。
【0054】前述したように、A/D変換器505のA
/D基準電圧が例えば 3.6Vであるとすると、 3.6V未
満の変更量が好ましい。これは、まず初めに飽和してい
る出力を飽和しない任意のレベルに出力させることが目
的であるため、可能な限り少ない電圧変更回数にするた
めである。ここで、増幅部503の増幅率(R23/R
21で決定される)を例えば64倍としたとき、オペア
ンプ502の非反転入力端子をΔVref だけ変更すると
増幅出力(A/D変換前出力)は、 (増幅部3の増幅率+1) ×ΔVref =65×ΔVref だけ変化する。増幅後の出力変化量を例えば 3.0Vとす
れば、ΔVref =0.04620.0462Vとなる。よって、D/
A変換部507の出力をΔVref =0.0462V変化させれ
ば増幅後の出力は 3.0V変化することになる。D/A変
換部507のそれぞれのD/A変換器507a及び50
7bは8bit=256の分解能を持つことから0.0462
V≒4LSBだけ設定値をそれぞれ変更する。ここでは
現在の設定値からそれぞれ0.0462V≒4LSBだけ減算
し設定する。これにより増幅出力は3.0V分減少する。
この後、オフセット除去演算を終了する。
【0055】上記ステップ#303にて 3.5V未満であ
ればステップ#305へ進み、A/D値が 0.1V以上で
あるか否かの判定を行う。 0.1V以上であれば出力は飽
和しておらずダイナミックレンジ内にあるので以下のス
テップ#307へ進むが、 0.1V以下であればLレベル
側に飽和している可能性が高いのでステップ#306へ
進む。
【0056】ステップ#306においては、A/D値は
ダイナミックレンジ内に収まらず、Hレベル側に飽和し
ている可能性が高いのでオペアンプ502の非反転入力
端子に接続されているD/A変換部507の出力を変更
してA/D値が飽和しないように出力を制御する。詳細
は上記ステップ#304と同様な考え方により、D/A
変換器507a及び507bに対して、現在の設定値に
それぞれ0.0462V≒4LSBだけ加算し設定する。これ
により増幅出力は 3.0V分増加する。この後、オフセッ
ト除去演算を終了する。
【0057】つまり、上記ステップ#304又はステッ
プ#306を複数回行うことにより、増幅出力の飽和を
回避する(ステップ#304、#306が出力飽和回避
制御部506aに相当する)。また、同ステップにおい
てはD/A変換器507a及び507bの出力を両者同
時に変化させ、増幅出力がダイナミックレンジ内に収ま
るよう粗調整していることになる。
【0058】また、ステップ#307へ進むと、ここで
はA/D値が 0.1V以上 3.5V未満であるので、この時
点でセンサ増幅出力は飽和しないダイナミックレンジ内
に存在している。そして、この出力が目標値、例えば
1.8V± 0.1V以内に存在するか否かを判定する。こ
こでは目標値± 0.1V以内に収めるようにしているがよ
り狭い範囲に限定しても良い。前記範囲内であれば以下
のステップ#311へ進み、前記範囲外であればステッ
プ#308へ進む。
【0059】ステップ#308へ進むと、出力は飽和し
ていないが目標値からの偏差が大きいので目標値に出力
させるようにD/A変換部507の出力を制御する。ま
ず、目標値、例えば 1.8Vとの現在のA/D値の偏差量
X X=目標値電圧−A/D値 = 1.8V−A/D値 を計算する。そして、次のステップ#309において、
あらかじめ上記Xの値に対応する、目標値に出力させる
為のD/A変換器507a及び507bの出力変化量デ
ータを記憶したデータテーブル(制御データ記憶部50
62に相当する)より、上記Xの値に対応する制御デー
タ(D/A変換器507aの制御データ:±α、D/A
変換器507bの制御データ:±β)を読み込む。
【0060】続くステップ#310においては、前記双
方の制御データ(±α、±β)に基づきD/A変換器5
07a及び507bの出力を変更する。つまり、ステッ
プ#309,#310により、ダイナミックレンジ内に
ある出力値が目標値又はその近傍に出力されることにな
る(ステップ#309,#310がデータ選択・制御部
506cに相当する)。
【0061】また、制御分解能についてまとめると、D
/A変換器単体での出力分解能は8bitで基準電圧が
3.0Vであることから0.0117V/となるが、各々のD/
A変換器を独立に制御することでより高精度な分解能で
制御可能となる。この実施の第2の形態においては、増
幅出力分解能は {抵抗R24/(抵抗R24+抵抗R25)}×0.0117
V/×(増幅部503の増幅率+1) となる。例えばR24:R25= 4.7:510、増幅部
503の増幅率=64とすれば増幅出力の制御最小分解
能は、0.00696 Vとなり、上記の実施の第1の形態にお
ける設定例の場合の同分解能0.0475Vよりも高精度に制
御することができる。また、更に細かい分解能で制御し
たいときには抵抗R24と抵抗R25の抵抗比を更に高
く設定してやれば良い。
【0062】上記ステップ#307からステップ311
へ進むと、ここでは目標値の近傍にあればセンサのオフ
セット除去はほぼ完了したとみなし、像振れ補正演算開
始を指示するため、像振れ補正演算開始フラグ=Hに設
定する。また、よりオフセット除去の精度を高める為、
増幅出力値が規定時間の間、規定範囲内に存在している
ことを確認してから像振れ補正開始フラグをHレベルに
設定するなどとしても良い(ステップ#311が像振れ
補正動作開始指示手段508に相当する)。
【0063】以上の実施の第2の形態によれば、より安
価にかつより高精度に、振れセンサである振動ジヤイロ
の増幅出力信号に重畳するオフセット成分を効率的に素
早く除去でき、ダイナミックレンジ内の目標値近傍に出
力させることができる。従って、使用者の振れ補正動作
開始の指示タイミングから早期に、より正確な振動検出
が可能となり、その結果像振れ補正動作を早期に開始す
ることができる。
【0064】(実施の第3の形態)次に本発明の実施の
第3の形態における一眼レフカメラについて説明する。
この実施の形態は、上記実施の第2の形態における出力
飽和回避制御部での制御の仕方を変更したものである。
つまり、図6のステップ#302におけるD/A変換器
の初期出力の方法及びステップ#304,#306のD
/A変換器の出力制御の方法を簡素化しより効率的にし
たものである。
【0065】上記実施の第2の形態においては、ステッ
プ#304,#306において2個のD/A変換器の出
力を同時に同一操作を行っているが、これらのステップ
では8bitD/A変換器の最小分解能で制御すればよ
いので、1個のD/A変換器の出力を0レベルとし、他
方のD/A変換器の出力のみで制御しても良い。
【0066】この実施の第3の形態において、レンズマ
イコン及び振れ補正系の具体的回路構成を示すブロック
図は図5と同様であるので、以下、同図レンズマイコン
504内の具体的動作について説明する。
【0067】像振れ補正の割り込み制御は、上記実施の
第1及び第2の形態と全く同様であるのでここでも説明
は省略する(図3参照)。ここでは図3のステップ#1
07のオフセット除去演算について、図7のフローチャ
ートを基に説明する。
【0068】まず、ステップ#401において、D/A
変換器507から初期出力を出力する為の設定がなされ
ているか否かを判定する。これは例えばフラグのH又は
Lレベルで判定する。設定されていればステップ#40
3へ直ちに進むが、未設定で出力されていなければステ
ップ#402へ進み、ここではD/A変換器507から
初期出力を出力させるために該D/A変換器507に初
期値を設定する。ここで、初期値の設定方法としては、
前述したように例えば振動ジャイロ501の基準電圧の
TYP値とする。ここでは約 1.35 Vを出力するように
設定を行う。D/A変換器507のD/A基準電圧を両
者D/A変換器ともに、例えば 3.0Vとすると、8bi
t=256 LSBの分解能を持つことから、 1.35 V
=115LSBとなり、その値をD/A変換器507a
に設定し、他方のD/A変換器507bは0レベル出力
とするために0LSBを設定する。
【0069】ステップ#403へ進むと、ここでは振動
ジャイロ信号のA/D値がダイナミックレンジ内に収ま
っているか否かの判定を行う。ここでA/D変換器50
5のA/D基準電圧が例えば 3.6Vであるとすると、A
/D値が 3.5V以上であるか否かの判定を行う。 3.5V
以上であれば出力は飽和に近い、又は飽和している可能
性が高いのでステップ#404へ進み、ここではA/D
値はダイナミックレンジ内に収まらず、Hレベル側に飽
和している可能性が高いのでオペアンプ502の非反転
入力端子に接続されているD/A変換器507の出力を
変更してA/D値が飽和しないように出力を制御する。
【0070】増幅後出力の可変量としては、一回のD/
A変換器処理で、A/Dの基準電圧量を超えないような
変更量に設定するのが好ましい。前述したように、A/
D変換器505のA/D基準電圧が例えば 3.6Vである
とすると、 3.6V未満の変更量が好ましい。これは、ま
ず初めに飽和している出力を飽和しない任意のレベルに
出力させることが目的であるため、可能な限り少ない電
圧変更回数にするためである。ここで、増幅部503の
増幅率(R23/R21で決定される)を例えば64倍
としたとき、オペアンプ502の非反転入力端子をΔV
ref だけ変更すると増幅出力(A/D変換前出力)は、 (増幅部3の増幅率+1)×ΔVref =65×ΔVref だけ変化する。増幅後の出力変化量を例えば 3.0Vとす
れば、ΔVref =0.0462Vとなる。よって、D/A変換
器507の出力をΔVref =0.0462V変化させれば増幅
後の出力は 3.0V変化することになる。D/A変換器5
07のD/A変換器507a及び507bは8bit=
256 LSBの分解能を持つことから0.0462V≒4L
SBだけ設定値を変更する。ここでは、D/A変換器5
07aの現在の設定値から0.0462V≒4LSBだけ減算
し設定する。一方、他方のD/A変換器507bは何も
せずそのままとする。これにより増幅出力は 3.0V分減
少する。この後、オフセット除去演算を終了する。
【0071】上記ステップ#403にて 3.5V未満であ
った場合はステップ#405へ進み、A/D値が 0.1V
以上であるか否かの判定を行う。そして、 0.1V以上で
あれば出力は飽和しておらずダイナミックレンジ内にあ
るので以下のステップ#407へ進むが、 0.1V以下で
あればLレベル側に飽和している可能性が高いのでステ
ップ#406へ進み、ここではA/D値はダイナミック
レンジ内に収まらず、Hレベル側に飽和している可能性
が高いのでオペアンプ502の非反転入力端子に接続さ
れているD/A変換器507の出力を変更してA/D値
が飽和しないように出力を制御する。
【0072】詳細は上記ステップ#404と同様な考え
方により、D/A変換器507aのみ、現在の設定値に
0.0462V≒4LSBだけ加算し設定する。一方、他方の
D/A変換器507bは何もせずそのままとする。これ
により増幅出力は 3.0V分増加する。この後、オフセッ
ト除去演算を終了する。つまり、上記ステップ#404
又はステップ#406を複数回行うことにより、増幅出
力の飽和を回避する(ステップ#404,#406が出
力飽和回避制御部506aに相当する)。また、同ステ
ップにおいてはD/A変換器507aのみを変化させ、
増幅出力がダイナミックレンジ内に収まるよう粗調整し
ていることになる。
【0073】ステップ#407へ進むと、ここではA/
D値が 0.1V以上 3.5V未満であるので、この時点でセ
ンサ増幅出力は飽和しないダイナミックレンジ内に存在
している。そして、この出力が目標値、例えば 1.8V±
0.1V以内に存在するか否かを判定する。ここでは目標
値± 0.1V以内に収めるようにしているがより狭い範囲
に限定しても良い。前記範囲内であれば以下のステップ
#411へ進み、前記範囲外であればステップ#408
へ進む。
【0074】ステップ#408へ進むと、出力は飽和し
ていないが目標値からの偏差が大きいので目標値に出力
させるようにD/A変換器507の出力を制御する。ま
ず、目標値、例えば 1.8Vとの現在のA/D値の偏差量
X X=目標値電圧−A/D値 = 1.8V−A/D値 を計算する。そして、次のステップ#409において、
あらかじめ上記Xの値に対応する、目標値に出力させる
為のD/A変換器507a及び507bの出力変化量デ
ータを記憶したデータテーブル(制御データ記憶部50
6bに相当する)より、上記Xの値に対応する制御デー
タ(D/A変換器507aの制御データ:±αLSB 、D
/A変換器507bの制御データ:±βLSB)を読み
込む。
【0075】続くステップ#410においては、前記双
方の制御データ(±αLSB、±βLSB)に基づきD
/A変換器507a及び507bの出力を変更する。つ
まり、ステップ#409,410によりダイナミックレ
ンジ内にある出力値が目標値又はその近傍に出力される
ことになる(ステップ#409,#410がデータ選択
・制御部506cに相当する)。また、制御分解能につ
いてまとめると、D/A変換器単体での出力分解能は8
bitで基準電圧が 3.0Vであることから0.0117V/L
SBとなるが、各々のD/A変換器を独立に制御するこ
とでより高精度な分解能で制御可能となる。
【0076】この実施の第3の形態においては、増幅出
力分解能は {抵抗R24/(抵抗R24+抵抗R25)}×0.0117
V/LSB×(増幅部503の増幅率+1) となる。例えばR24:R25= 4.7:510、増幅部
503の増幅率=64とすれば、増幅出力の制御最小分
解能は、0.00696 Vとなり、上記の実施の第1の形態に
おける設定例の場合の同分解能0.0475Vよりも高精度に
制御することができる。また、更に細かい分解能で制御
したいときには抵抗R24と抵抗R25の抵抗比を更に
高く設定してやれば良い。
【0077】上記ステップ#407からステップ#41
1へ進むと、ここでは目標値の近傍にあればセンサのオ
フセット除去はほぼ完了したとみなし、像振れ補正演算
開始を指示するため、像振れ補正演算開始フラグ=Hに
設定する。また、よりオフセット除去の精度を高める
為、増幅出力値が規定時間の間、規定範囲内に存在して
いることを確認してから像振れ補正開始フラグをHレベ
ルに設定するなどとしても良い(ステップ#411が像
振れ補正動作開始指示手段108に相当する)。
【0078】以上の実施の第3の形態によれば、より効
率的な演算により、振れセンサである振動ジヤイロの増
幅出力信号に重畳するオフセット成分を素早く除去で
き、ダイナミックレンジ内の目標値近傍に出力させるこ
とができる。従って、使用者の振れ補正動作開始の指示
タイミングから早期に、より正確な振動検出が可能とな
り、その結果像振れ補正動作を早期に開始することがで
きる。
【0079】(変形例)以上の実施の各形態において
は、振動検出手段として、振動ジャイロ(角速度セン
サ)を使用した例を示しているが、角加速度センサ、加
速度センサ、速度センサ、角変位センサ、変位センサ
等、振れが検出できる手段であればどのようなものであ
ってもよい。
【0080】また、像振れ補正手段として、光軸に垂直
な面内で光学部材を動かすシフト光学系や可変頂角等の
光束変更手段や、光軸に垂直な面内で撮影画面を動かす
もの等、像振れが補正できるものであればどのようなも
のであってもよい。
【0081】また、各請求項記載の発明または実施の各
形態の構成が、全体として一つの装置を形成する様なも
のであっても、又は、分離もしくは他の装置と結合する
様なものであっても、又は、装置を構成する要素のよう
なものであってもよい。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、使用者の振動検出開始の指示タイミング
から早期に正確な振動検出が可能な振動検出装置を提供
できるものである。
【0083】また、請求項5に記載の発明によれば、使
用者の振れ補正動作開始の指示タイミングから早期に正
確な振動検出及び像振れ補正動作を開始可能な像振れ補
正装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るカメラシステ
ムの回路構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の第1の形態に係る主要部分の具
体的な回路構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の第1の形態における像振れ補正
割り込み制御動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の第1の形態におけるオフセット
除去演算の詳細を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の第2の形態に係る主要部分の具
体的な回路構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の第2の形態におけるオフセット
除去演算の詳細を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の第3の形態におけるオフセット
除去演算の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,501 振動ジャイロ 3,503 増幅部 4,504 レンズマイコン 6,506 オフセット除去手段 6a,506a 出力飽和回避部 6b,506b 制御データ記憶部 6c,506c データ選択・制御部 7,507 D/A変換器 8,508 像振れ補正動作開始指示手段 9,509 ハイパスフィルタ 15 コイルドライバ 101 レンズマイコン 102 振れ補正系 106 振れセンサ 107 位置センサ 108 振れ補正駆動 117 カメラマイコン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動を検出する振動検出手段と、補正電
    圧を出力する補正電圧出力手段と、前記振動検出手段の
    出力と前記補正電圧出力とを比較する比較手段と、該比
    較手段の差分の出力に基づいて、前記補正電圧出力を制
    御することにより前記振動検出手段の出力のオフセット
    成分の除去を行うオフセット除去手段とを有する振動検
    出装置であって、 前記オフセット除去手段は、前記比較手段の出力が飽和
    しない任意の出力値になるように前記補正電圧出力を制
    御する出力飽和回避制御部と、該出力飽和回避制御部に
    よる制御後の任意の前記比較手段の出力を目標値の出力
    とするための補正電圧出力制御データを記憶している制
    御データ記憶部と、任意の前記比較手段の出力と前記目
    標値との差分に応じて前記制御データ記憶部から適切な
    補正電圧出力制御データを選択し、その選択データによ
    り補正電圧出力を制御するデータ選択・制御部とを有す
    ることを特徴とする振動検出装置。
  2. 【請求項2】 前記補正電圧出力手段は、1個または複
    数のD/A変換器により構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の振動検出装置。
  3. 【請求項3】 前記比較手段は、前記振動検出手段の出
    力から高域周波数成分を除去する高域遮断フィルタ部を
    備えることを特徴とする請求項1に記載の振動検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記オフセット除去手段は、前記比較手
    段の出力をA/D変換器によりデジタル信号に変換し、
    該デジタル信号に基づいて前記D/A変換器の出力を可
    変するためのデジタル信号を発生することを特徴とする
    請求項1に記載の振動検出装置。
  5. 【請求項5】 振動を検出する振動検出手段と、補正電
    圧を出力する補正電圧出力手段と、前記振動検出手段の
    出力と前記補正電圧出力とを比較する比較手段と、該比
    較手段の差分の出力に基づいて、前記補正電圧出力を制
    御することにより前記振動検出手段の出力のオフセット
    成分の除去を行うオフセット除去手段と、前記比較手段
    よりの信号に基づき像振れ補正手段を駆動し、像振れ補
    正を行わせる像振れ補正制御手段とを有する像振れ補正
    装置であって、 前記オフセット除去手段は、前記比較手段の出力が飽和
    しない任意の出力値になるように前記補正電圧出力を制
    御する出力飽和回避制御部と、該出力飽和回避制御部に
    よる制御後の任意の前記比較手段の出力を目標値の出力
    とするための補正電圧出力制御データを記憶している制
    御データ記憶部と、任意の前記比較手段の出力と前記目
    標値との差分に応じて前記制御データ記憶部から適切な
    基準電圧出力制御データを選択し、その選択データによ
    り補正電圧出力を制御するデータ選択・制御部とを具備
    し、 前記比較手段の出力が前記目標値またはその近傍の所定
    範囲内にあることを判定して像振れ補正動作の開始を指
    示する像振れ補正動作開始指示手段を有することを特徴
    とする像振れ補正装置。
  6. 【請求項6】 前記補正電圧出力手段は、1個または複
    数のD/A変換器により構成されていることを特徴とす
    る請求項5に記載の像振れ補正装置。
  7. 【請求項7】 前記比較手段は、前記振動検出手段の出
    力から高域周波数成分を除去する高域遮断フィルタ部を
    備えることを特徴とする請求項5に記載の像振れ補正装
    置。
  8. 【請求項8】 前記オフセット除去手段は、前記比較手
    段の出力をA/D変換器によりデジタル信号に変換し、
    前記デジタル信号に基づいて前記D/A変換器の出力を
    可変するためのデジタル信号を発生することを特徴とす
    る請求項5に記載の像振れ補正装置。
JP2000381567A 2000-12-15 2000-12-15 振動検出装置及び像振れ補正装置 Pending JP2002181548A (ja)

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