JP2002180869A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2002180869A JP2000377969A JP2000377969A JP2002180869A JP 2002180869 A JP2002180869 A JP 2002180869A JP 2000377969 A JP2000377969 A JP 2000377969A JP 2000377969 A JP2000377969 A JP 2000377969A JP 2002180869 A JP2002180869 A JP 2002180869A
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直秀 不破
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直入率又は持ち去り率に与える影響が大きい
パラメータを考慮して直入率又は持ち去り率を正確に算
出し、適切な燃料噴射制御を行う。 【解決手段】 バルブリフト量変更装置9及び開閉タイ
ミングシフト装置11によって変更される吸気弁2の開
口面積、作用角に基づいて吸気弁閉弁直前吸入空気流
速、吸気弁開弁期間中吸入空気流量、又は吹き返しガス
量を算出し、それらに基づいて噴射燃料の直入率又は持
ち去り率を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の制御装置
に関し、詳しくは、吸気弁の開口面積又は作用角を変更
するための可変動弁機構を具備した内燃機関の制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、吸気弁の開口面積又は作用角を変
更するための可変動弁機構を具備し、その可変動弁機構
によって変更せしめられる吸気弁の開口面積又は作用角
に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率を算出する
ようにした内燃機関の制御装置が知られている。この種
の内燃機関の制御装置の例としては、例えば特開平5−
99030号公報に記載されたものがある。特開平5−
99030号公報に記載された内燃機関の制御装置で
は、吸気弁の開口面積及び作用角を考慮したマップに基
づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率が算出されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが特開平5−9
9030号公報には、そのマップの根拠についての説明
が記載されていない。一方で、そのようなマップを作成
する場合、様々なパラメータを根拠にすることが考えら
れる。例えば、吸気弁閉弁直前に吸気ポートから気筒内
に吸入される吸入空気の流速である吸気弁閉弁直前吸入
空気流速が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与える影
響が大きいと考えられる場合には、その吸気弁閉弁直前
吸入空気流速を根拠にしたマップに基づいて噴射燃料の
直入率又は持ち去り率を算出するのが好ましいと言え
る。また例えば、吸気弁開弁期間中に吸気ポートから気
筒内に吸入される吸入空気の流量である吸気弁開弁期間
中吸入空気流量が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与
える影響が大きいと考えられる場合には、その吸気弁開
弁期間中吸入空気流量を根拠にしたマップに基づいて噴
射燃料の直入率又は持ち去り率を算出するのが好ましい
と言える。あるいは例えば、吸気弁開弁期間中に気筒か
ら吸気ポート内に吹き返されるガスの量である吹き返し
ガス量が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与える影響
が大きいと考えられる場合には、その吹き返しガス量を
根拠にしたマップに基づいて噴射燃料の直入率又は持ち
去り率を算出するのが好ましいと言える。
【0004】しかしながら、上述したように特開平5−
99030号公報に記載された内燃機関の制御装置で
は、吸気弁の開口面積又は作用角に基づいて噴射燃料の
直入率又は持ち去り率を算出する際に吸気弁閉弁直前吸
入空気流速等のパラメータが考慮されていないため、噴
射燃料の直入率又は持ち去り率の適切な値を算出するこ
とができない。それゆえ、特開平5−99030号公報
に記載された内燃機関の制御装置では、適切な燃料噴射
制御を行うことができないおそれがあった。
【0005】前記問題点に鑑み、本発明は噴射燃料の直
入率又は持ち去り率に与える影響が大きいパラメータを
考慮することによって噴射燃料の直入率又は持ち去り率
の適切な値を算出し、適切な燃料噴射制御を行うことが
できる内燃機関の制御装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、少なくとも吸気弁の開口面積を変更するための
可変動弁機構を具備し、その可変動弁機構によって変更
せしめられる吸気弁の開口面積に基づいて噴射燃料の直
入率又は持ち去り率を算出するようにした内燃機関の制
御装置において、吸気弁の開口面積に基づいて吸気弁閉
弁直前に吸気ポートから気筒内に吸入される吸入空気の
流速である吸気弁閉弁直前吸入空気流速を算出し、その
吸気弁閉弁直前吸入空気流速に基づいて噴射燃料の直入
率又は持ち去り率を算出することを特徴とする内燃機関
の制御装置が提供される。
【0007】請求項1に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁閉弁直前に吸気ポートから気筒内に吸入され
る吸入空気の流速である吸気弁閉弁直前吸入空気流速が
噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与える影響が大きい
と考慮され、まず吸気弁の開口面積に基づいて吸気弁閉
弁直前吸入空気流速が算出され、その吸気弁閉弁直前吸
入空気流速に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率
が算出される。そのため、例えば吸気弁閉弁直前吸入空
気流速が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与える影響
が大きいときに、吸気弁閉弁直前吸入空気流速が考慮さ
れていない場合よりも噴射燃料の直入率又は持ち去り率
の適切な値を算出することができ、それにより、吸気弁
閉弁直前吸入空気流速が考慮されていない場合よりも適
切な燃料噴射制御を行うことができる。尚、本発明で
は、少なくとも吸気弁の開口面積を変更するための可変
動弁機構が設けられ、その可変動弁機構によって変更せ
しめられる吸気弁の開口面積に基づいて吸気弁閉弁直前
吸入空気流速が算出され、噴射燃料の直入率又は持ち去
り率が算出されるが、本発明の変形例では、吸気弁の開
口面積又は作用角を変更するための可変動弁機構を設
け、その可変動弁機構によって変更せしめられる吸気弁
の開口面積又は作用角に基づいて吸気弁閉弁直前吸入空
気流速を算出し、噴射燃料の直入率又は持ち去り率を算
出することも可能である。更に他の変形例では、吸気弁
の開口面積及び作用角を変更するための可変動弁機構を
設け、その可変動弁機構によって変更せしめられる吸気
弁の開口面積及び作用角に基づいて吸気弁閉弁直前吸入
空気流速を算出し、噴射燃料の直入率又は持ち去り率を
算出することも可能である。
【0008】請求項2に記載の発明によれば、吸気弁の
開口面積が小さくなるに従って吸気弁閉弁直前吸入空気
流速が高くなり、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が高
くなることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制
御装置が提供される。
【0009】請求項2に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁の開口面積が小さくなるに従って吸気弁閉弁
直前吸入空気流速が高くなり、噴射燃料の直入率又は持
ち去り率が高くなるように、噴射燃料の直入率又は持ち
去り率が算出される。そのため、吸気弁の開口面積が小
さくなるに従って噴射燃料の直入率又は持ち去り率が低
くなるように噴射燃料の直入率又は持ち去り率が算出さ
れてしまう特開平5−99030号公報に記載された内
燃機関の制御装置の場合とは異なり、吸気弁閉弁直前吸
入空気流速を考慮して噴射燃料の直入率又は持ち去り率
の適切な値を算出することができる。
【0010】請求項3に記載の発明によれば、少なくと
も吸気弁の作用角を変更するための可変動弁機構を具備
し、その可変動弁機構によって変更せしめられる吸気弁
の作用角に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率を
算出するようにした内燃機関の制御装置において、吸気
弁の作用角に基づいて吸気弁閉弁直前に吸気ポートから
気筒内に吸入される吸入空気の流速である吸気弁閉弁直
前吸入空気流速を算出し、その吸気弁閉弁直前吸入空気
流速に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率を算出
することを特徴とする内燃機関の制御装置が提供され
る。
【0011】請求項3に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁閉弁直前に吸気ポートから気筒内に吸入され
る吸入空気の流速である吸気弁閉弁直前吸入空気流速が
噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与える影響が大きい
と考慮され、まず吸気弁の作用角に基づいて吸気弁閉弁
直前吸入空気流速が算出され、その吸気弁閉弁直前吸入
空気流速に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率が
算出される。そのため、例えば吸気弁閉弁直前吸入空気
流速が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与える影響が
大きいときに、吸気弁閉弁直前吸入空気流速が考慮され
ていない場合よりも噴射燃料の直入率又は持ち去り率の
適切な値を算出することができ、それにより、吸気弁閉
弁直前吸入空気流速が考慮されていない場合よりも適切
な燃料噴射制御を行うことができる。尚、本発明では、
少なくとも吸気弁の作用角を変更するための可変動弁機
構が設けられ、その可変動弁機構によって変更せしめら
れる吸気弁の作用角に基づいて吸気弁閉弁直前吸入空気
流速が算出され、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が算
出されるが、本発明の変形例では、吸気弁の開口面積又
は作用角を変更するための可変動弁機構を設け、その可
変動弁機構によって変更せしめられる吸気弁の開口面積
又は作用角に基づいて吸気弁閉弁直前吸入空気流速を算
出し、噴射燃料の直入率又は持ち去り率を算出すること
も可能である。更に他の変形例では、吸気弁の開口面積
及び作用角を変更するための可変動弁機構を設け、その
可変動弁機構によって変更せしめられる吸気弁の開口面
積及び作用角に基づいて吸気弁閉弁直前吸入空気流速を
算出し、噴射燃料の直入率又は持ち去り率を算出するこ
とも可能である。
【0012】請求項4に記載の発明によれば、吸気弁の
閉弁時期が早まるのに伴って吸気弁の作用角が小さくな
るに従って吸気弁閉弁直前吸入空気流速が高くなり、噴
射燃料の直入率又は持ち去り率が高くなることを特徴と
する請求項3に記載の内燃機関の制御装置が提供され
る。
【0013】請求項4に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁の閉弁時期が早まるのに伴って吸気弁の作用
角が小さくなるに従って吸気弁閉弁直前吸入空気流速が
高くなり、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が高くなる
ように、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が算出され
る。そのため、吸気弁の作用角が小さくなるに従って噴
射燃料の直入率又は持ち去り率が低くなるように噴射燃
料の直入率又は持ち去り率が算出されてしまう特開平5
−99030号公報に記載された内燃機関の制御装置の
場合とは異なり、吸気弁閉弁直前吸入空気流速を考慮し
て噴射燃料の直入率又は持ち去り率の適切な値を算出す
ることができる。
【0014】請求項5に記載の発明によれば、少なくと
も吸気弁の開口面積を変更するための可変動弁機構を具
備し、その可変動弁機構によって変更せしめられる吸気
弁の開口面積に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り
率を算出するようにした内燃機関の制御装置において、
吸気弁の開口面積に基づいて吸気弁開弁期間中に吸気ポ
ートから気筒内に吸入される吸入空気の流量である吸気
弁開弁期間中吸入空気流量を算出し、その吸気弁開弁期
間中吸入空気流量に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち
去り率を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置
が提供される。
【0015】請求項5に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁開弁期間中に吸気ポートから気筒内に吸入さ
れる吸入空気の流量である吸気弁開弁期間中吸入空気流
量が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与える影響が大
きいと考慮され、まず吸気弁の開口面積に基づいて吸気
弁開弁期間中吸入空気流量が算出され、その吸気弁開弁
期間中吸入空気流量に基づいて噴射燃料の直入率又は持
ち去り率が算出される。そのため、例えば吸気弁開弁期
間中吸入空気流量が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に
与える影響が大きいときに、吸気弁開弁期間中吸入空気
流量が考慮されていない場合よりも噴射燃料の直入率又
は持ち去り率の適切な値を算出することができ、それに
より、吸気弁開弁期間中吸入空気流量が考慮されていな
い場合よりも適切な燃料噴射制御を行うことができる。
尚、本発明では、少なくとも吸気弁の開口面積を変更す
るための可変動弁機構が設けられ、その可変動弁機構に
よって変更せしめられる吸気弁の開口面積に基づいて吸
気弁開弁期間中吸入空気流量が算出され、噴射燃料の直
入率又は持ち去り率が算出されるが、本発明の変形例で
は、吸気弁の開口面積又は作用角を変更するための可変
動弁機構を設け、その可変動弁機構によって変更せしめ
られる吸気弁の開口面積又は作用角に基づいて吸気弁開
弁期間中吸入空気流量を算出し、噴射燃料の直入率又は
持ち去り率を算出することも可能である。更に他の変形
例では、吸気弁の開口面積及び作用角を変更するための
可変動弁機構を設け、その可変動弁機構によって変更せ
しめられる吸気弁の開口面積及び作用角に基づいて吸気
弁開弁期間中吸入空気流量を算出し、噴射燃料の直入率
又は持ち去り率を算出することも可能である。
【0016】請求項6に記載の発明によれば、吸気弁の
開口面積が大きくなるに従って吸気弁開弁期間中吸入空
気流量が多くなり、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が
高くなることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の
制御装置が提供される。
【0017】請求項6に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁の開口面積が大きくなるに従って吸気弁開弁
期間中吸入空気流量が多くなり、噴射燃料の直入率又は
持ち去り率が高くなるように、噴射燃料の直入率又は持
ち去り率が算出される。そのため、吸気弁の開口面積が
大きくなるに従って吸気弁開弁期間中吸入空気流量が多
くなるか、あるいは少なくなるかが明らかでない特開平
5−99030号公報に記載された内燃機関の制御装置
の場合よりも、吸気弁開弁期間中吸入空気流量を考慮す
ることによって噴射燃料の直入率又は持ち去り率の値を
正確に算出することができる。
【0018】請求項7に記載の発明によれば、少なくと
も吸気弁の作用角を変更するための可変動弁機構を具備
し、その可変動弁機構によって変更せしめられる吸気弁
の作用角に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率を
算出するようにした内燃機関の制御装置において、吸気
弁の作用角に基づいて吸気弁開弁期間中に吸気ポートか
ら気筒内に吸入される吸入空気の流量である吸気弁開弁
期間中吸入空気流量を算出し、その吸気弁開弁期間中吸
入空気流量に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率
を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置が提供
される。
【0019】請求項7に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁開弁期間中に吸気ポートから気筒内に吸入さ
れる吸入空気の流量である吸気弁開弁期間中吸入空気流
量が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与える影響が大
きいと考慮され、まず吸気弁の作用角に基づいて吸気弁
開弁期間中吸入空気流量が算出され、その吸気弁開弁期
間中吸入空気流量に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち
去り率が算出される。そのため、例えば吸気弁開弁期間
中吸入空気流量が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与
える影響が大きいときに、吸気弁開弁期間中吸入空気流
量が考慮されていない場合よりも噴射燃料の直入率又は
持ち去り率の適切な値を算出することができ、それによ
り、吸気弁開弁期間中吸入空気流量が考慮されていない
場合よりも適切な燃料噴射制御を行うことができる。
尚、本発明では、少なくとも吸気弁の作用角を変更する
ための可変動弁機構が設けられ、その可変動弁機構によ
って変更せしめられる吸気弁の作用角に基づいて吸気弁
開弁期間中吸入空気流量が算出され、噴射燃料の直入率
又は持ち去り率が算出されるが、本発明の変形例では、
吸気弁の開口面積又は作用角を変更するための可変動弁
機構を設け、その可変動弁機構によって変更せしめられ
る吸気弁の開口面積又は作用角に基づいて吸気弁開弁期
間中吸入空気流量を算出し、噴射燃料の直入率又は持ち
去り率を算出することも可能である。更に他の変形例で
は、吸気弁の開口面積及び作用角を変更するための可変
動弁機構を設け、その可変動弁機構によって変更せしめ
られる吸気弁の開口面積及び作用角に基づいて吸気弁開
弁期間中吸入空気流量を算出し、噴射燃料の直入率又は
持ち去り率を算出することも可能である。
【0020】請求項8に記載の発明によれば、少なくと
も吸気弁の開口面積を変更するための可変動弁機構を具
備し、その可変動弁機構によって変更せしめられる吸気
弁の開口面積に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り
率を算出するようにした内燃機関の制御装置において、
吸気弁の開口面積に基づいて吸気弁開弁期間中に気筒か
ら吸気ポート内に吹き返されるガスの量である吹き返し
ガス量を算出し、その吹き返しガス量に基づいて噴射燃
料の直入率又は持ち去り率を算出することを特徴とする
内燃機関の制御装置が提供される。
【0021】請求項8に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁開弁期間中に気筒から吸気ポート内に吹き返
されるガスの量である吹き返しガス量が噴射燃料の直入
率又は持ち去り率に与える影響が大きいと考慮され、ま
ず吸気弁の開口面積に基づいて吹き返しガス量が算出さ
れ、その吹き返しガス量に基づいて噴射燃料の直入率又
は持ち去り率が算出される。そのため、例えば吹き返し
ガス量が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与える影響
が大きいときに、吹き返しガス量が考慮されていない場
合よりも噴射燃料の直入率又は持ち去り率の適切な値を
算出することができ、それにより、吹き返しガス量が考
慮されていない場合よりも適切な燃料噴射制御を行うこ
とができる。尚、本発明では、少なくとも吸気弁の開口
面積を変更するための可変動弁機構が設けられ、その可
変動弁機構によって変更せしめられる吸気弁の開口面積
に基づいて吹き返しガス量が算出され、噴射燃料の直入
率又は持ち去り率が算出されるが、本発明の変形例で
は、吸気弁の開口面積又は作用角を変更するための可変
動弁機構を設け、その可変動弁機構によって変更せしめ
られる吸気弁の開口面積又は作用角に基づいて吹き返し
ガス量を算出し、噴射燃料の直入率又は持ち去り率を算
出することも可能である。更に他の変形例では、吸気弁
の開口面積及び作用角を変更するための可変動弁機構を
設け、その可変動弁機構によって変更せしめられる吸気
弁の開口面積及び作用角に基づいて吹き返しガス量を算
出し、噴射燃料の直入率又は持ち去り率を算出すること
も可能である。
【0022】請求項9に記載の発明によれば、吸気弁の
開口面積が大きくなるに従って吹き返しガス量が多くな
り、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が高くなることを
特徴とする請求項8に記載の内燃機関の制御装置が提供
される。
【0023】請求項9に記載の内燃機関の制御装置で
は、吸気弁の開口面積が大きくなるに従って吹き返しガ
ス量が多くなり、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が高
くなるように、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が算出
される。そのため、吸気弁の開口面積が大きくなるに従
って吹き返しガス量が多くなるか、あるいは少なくなる
かが明らかでない特開平5−99030号公報に記載さ
れた内燃機関の制御装置の場合よりも、吹き返しガス量
を考慮することによって噴射燃料の直入率又は持ち去り
率の値を正確に算出することができる。
【0024】請求項10に記載の発明によれば、吹き返
しガス量と内部EGRガス温度とに基づいて噴射燃料の
直入率又は持ち去り率を算出することを特徴とする請求
項8に記載の内燃機関の制御装置が提供される。
【0025】請求項10に記載の内燃機関の制御装置で
は、吹き返しガス量と内部EGRガス温度とに基づいて
噴射燃料の直入率又は持ち去り率が算出される。そのた
め、内部EGRガス温度に基づくことなく噴射燃料の直
入率又は持ち去り率が算出される場合に比べ、噴射燃料
の直入率又は持ち去り率を正確に算出することができ
る。
【0026】請求項11に記載の発明によれば、点火時
期が遅角せしめられるに従って内部EGRガス温度が高
くなり、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が高くなるこ
とを特徴とする請求項10に記載の内燃機関の制御装置
が提供される。
【0027】請求項11に記載の内燃機関の制御装置で
は、点火時期が遅角せしめられるに従って内部EGRガ
ス温度が高くなり、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が
高くなるように、噴射燃料の直入率又は持ち去り率が算
出される。そのため、点火時期が遅角せしめられるに従
って内部EGRガス温度が高くなるか、あるいは低くな
るかが明らかでない特開平5−99030号公報に記載
された内燃機関の制御装置の場合よりも、内部EGRガ
ス温度を考慮することによって噴射燃料の直入率又は持
ち去り率の値を正確に算出することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施形態について説明する。
【0029】図1は本発明の内燃機関の制御装置の第一
の実施形態の概略構成図、図2は図1に示した内燃機関
の制御装置の吸気系等の詳細図である。図1及び図2に
おいて、1は内燃機関、2は吸気弁、3は排気弁、4は
吸気弁を開閉させるためのカム、5は排気弁を開閉させ
るためのカム、6は吸気弁用カム4を担持しているカム
シャフト、7は排気弁用カム5を担持しているカムシャ
フトである。図3は図1に示した吸気弁用カム及びカム
シャフトの詳細図である。図3に示すように、本実施形
態のカム4のカムプロフィルは、カムシャフト中心軸線
の方向に変化している。つまり、本実施形態のカム4
は、図3の左端のノーズ高さが右端のノーズ高さよりも
大きくなっている。すなわち、本実施形態の吸気弁2の
バルブリフト量は、バルブリフタがカム4の左端と接し
ているときよりも、バルブリフタがカム4の右端と接し
ているときの方が小さくなる。
【0030】図1及び図2の説明に戻り、8は気筒内に
形成された燃焼室、9はバルブリフト量を変更するため
に吸気弁2に対してカム4をカムシャフト中心軸線の方
向に移動させるためのバルブリフト量変更装置である。
つまり、バルブリフト量変更装置9を作動することによ
り、カム4の左端(図3)においてカム4とバルブリフ
タとを接触させたり、カム4の右端(図3)においてカ
ム4とバルブリフタとを接触させたりすることができ
る。バルブリフト量変更装置9によって吸気弁2のバル
ブリフト量が変更されると、それに伴って、吸気弁2の
開口面積が変更されることになる。本実施形態の吸気弁
2では、バルブリフト量が増加されるに従って吸気弁2
の開口面積が増加するようになっている。10はバルブ
リフト量変更装置9を駆動するためのドライバ、11は
吸気弁2の開弁期間を変更することなく吸気弁の開閉タ
イミングをシフトさせるための開閉タイミングシフト装
置である。つまり、開閉タイミングシフト装置11を作
動することにより、吸気弁2の開閉タイミングを進角側
にシフトさせたり、遅角側にシフトさせたりすることが
できる。12は開閉タイミングシフト装置11を作動す
るための油圧を制御するオイルコントロールバルブであ
る。尚、本実施形態における可変動弁機構には、バルブ
リフト量変更装置9及び開閉タイミングシフト装置11
の両者が含まれることになる。
【0031】13はクランクシャフト、14はオイルパ
ン、15は燃料噴射弁、16は吸気弁2のバルブリフト
量及び開閉タイミングシフト量を検出するためのセン
サ、17は機関回転数を検出するためのセンサである。
18は気筒内に吸入空気を供給する吸気管内の圧力を検
出するための吸気管圧センサ、19はエアフローメー
タ、20は内燃機関冷却水の温度を検出するための冷却
水温センサ、21は気筒内に供給される吸入空気の吸気
管内における温度を検出するための吸入空気温センサ、
22はECU(電子制御装置)である。50はシリン
ダ、51は吸気ポート、52は吸気管、53はサージタ
ンク、54は排気ポート、55は点火栓、56はアクセ
ルペダル開度とは無関係に開度が変更せしめられるスロ
ットル弁である。
【0032】図4は図1に示したバルブリフト量変更装
置等の詳細図である。図4において、30は吸気弁用カ
ムシャフト6に連結された磁性体、31は磁性体30を
左側に付勢するためのコイル、32は磁性体30を右側
に付勢するための圧縮ばねである。コイル31に対する
通電量が増加されるに従って、カム4及びカムシャフト
6が左側に移動する量が増加し、吸気弁2のバルブリフ
ト量が減少せしめられることになる。
【0033】図5はバルブリフト量変更装置が作動され
るのに伴って吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を
示した図である。図5に示すように、コイル31に対す
る通電量が減少されるに従って、吸気弁2のバルブリフ
ト量が増加せしめられる(実線→破線→一点鎖線)。ま
た本実施形態では、バルブリフト量変更装置9が作動さ
れるのに伴って、吸気弁2の開弁期間も変更せしめられ
る。つまり、吸気弁2の作用角も変更せしめられる。詳
細には、吸気弁2のバルブリフト量が増加せしめられる
のに伴って、吸気弁2の作用角が増加せしめられる(実
線→破線→一点鎖線)。更に本実施形態では、バルブリ
フト量変更装置9が作動されるのに伴って、吸気弁2の
バルブリフト量がピークとなるタイミングも変更せしめ
られる。詳細には、吸気弁2のバルブリフト量が増加せ
しめられるのに伴って、吸気弁2のバルブリフト量がピ
ークとなるタイミングが遅角せしめられる(実線→破線
→一点鎖線)。
【0034】図6は図1に示した開閉タイミングシフト
装置等の詳細図である。図6において、40は吸気弁2
の開閉タイミングを進角側にシフトさせるための進角側
油路、41は吸気弁2の開閉タイミングを遅角側にシフ
トさせるための遅角側油路、42はオイルポンプであ
る。進角側油路40内の油圧が増加されるに従い、吸気
弁2の開閉タイミングが進角側にシフトせしめられる。
つまり、クランクシャフト13に対するカムシャフト6
の回転位相が進角せしめられる。一方、遅角側油路41
の油圧が増加されるに従い、吸気弁2の開閉タイミング
が遅角側にシフトせしめられる。つまり、クランクシャ
フト13に対するカムシャフト6の回転位相が遅角せし
められる。
【0035】図7は開閉タイミングシフト装置が作動さ
れるのに伴って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様
子を示した図である。図7に示すように、進角側油路4
0内の油圧が増加されるに従って吸気弁2の開閉タイミ
ングが進角側にシフトされる(実線→破線→一点鎖
線)。このとき、吸気弁2の開弁期間は変更されない、
つまり、吸気弁2が開弁している期間の長さは変更され
ない。
【0036】上述した本実施形態において、吸気ポート
51内に配置された燃料噴射弁15から燃料が噴射され
ると、噴射された燃料のうちの一部は吸気ポート51に
付着することなく燃焼室8内に直接吸入され、噴射され
た燃料のうちの残りは吸気ポート51に付着する。つま
り、ある吸気行程において燃焼室8内に吸入される燃料
には、燃料噴射弁15から噴射された燃料のうち吸気ポ
ート51に付着することなく燃焼室8内に直接吸入され
る直入分と、以前に燃料噴射弁15から噴射されて吸気
ポート51に付着していた燃料が気化し、今回の吸気行
程中に燃焼室8内に吸入される持ち去り分とが含まれ
る。従って、燃焼室8内に吸入される燃料量が所望の量
になるように燃料噴射弁15からの噴射量を制御するた
めには、燃焼室8内に吸入される全燃料に対する直入分
の割合(以下、「直入率」という)と、燃焼室8内に吸
入される全燃料に対する持ち去り分の割合(以下、「持
ち去り率」という)とを正確に把握することが必要にな
る。そこで本実施形態では、噴射燃料の直入率及び持ち
去り率を正確に算出して適切な燃料噴射制御を行うため
に、以下に示すような制御が行われる。
【0037】図8及び図9は本実施形態の燃料噴射制御
方法を示したフローチャートである。このルーチンは所
定時間間隔で実行される。図8及び図9に示すように、
このルーチンが開始されると、まずステップ100にお
いて、吸気管圧センサ18の出力値に基づいて算出され
た吸気管内の圧力と、冷却水温センサ20の出力値に基
づいて算出された冷却水温と、図10及び図11に示す
関係とに基づき、持ち去り率Pを得るためのベースとな
る基本持ち去り率P0が算出される。次いでステップ1
01では、吸気管圧センサ18の出力値に基づいて算出
された吸気管内の圧力と、冷却水温センサ20の出力値
に基づいて算出された冷却水温と、図10及び図11に
示す関係とに基づき、直入率Rを得るためのベースとな
る基本直入率R0が算出される。図10は吸気管内の圧
力と基本持ち去り率P0及び基本直入率R0との関係を
示した図である。図10に示すように、基本持ち去り率
P0及び基本直入率R0は吸気管内の圧力が高くなるに
従って低くなる。図11は冷却水温と基本持ち去り率P
0及び基本直入率R0との関係を示した図である。図1
1に示すように、基本持ち去り率P0及び基本直入率R
0は冷却水温が高くなるに従って高くなる。
【0038】図8及び図9の説明に戻り、次いでステッ
プ102では、吸気弁2の閉弁直前に吸気ポート51か
ら気筒内の燃焼室8に吸入される吸入空気の流速(以
下、「吸気弁閉弁直前吸入空気流速」という)が、セン
サ16の出力値に基づいて算出された吸気弁2のバルブ
リフト量、作用角、及び位相(開閉タイミングのシフト
量)と、図12に示す関係とに基づいて算出される。図
12は吸気弁閉弁直前吸入空気流速と吸気弁のバルブリ
フト量と吸気弁の閉弁時期との関係を示した図である。
図12に示すように、吸気弁閉弁直前吸入空気流速は、
吸気弁2のバルブリフト量が小さくなるに従って高くな
り、また、吸気弁2の閉弁時期が進角せしめられるに従
って高くなる。つまり、吸気弁閉弁直前吸入空気流速
は、吸気弁2の閉弁時期が進角せしめられるのに伴って
吸気弁2の作用角が小さくなるに従って高くなり、ま
た、吸気弁2の閉弁時期が進角せしめられるのに伴って
吸気弁2の位相が進角せしめられるに従って高くなる。
本実施形態では、吸気弁閉弁直前吸入空気流速は、図1
2に示した関係に基づいて予め定められたマップから算
出されるが、本実施形態の変形例では、図12に示した
関係を表す式から吸気弁閉弁直前吸入空気流速を逐次算
出することも可能である。
【0039】図8及び図9の説明に戻り、次いでステッ
プ103では、ステップ102において算出された吸気
弁閉弁直前吸入空気流速と図13に示す関係とに基づい
て基本持ち去り率P0を補正するための持ち去り係数k
Pが算出される。次いでステップ104では、ステップ
102において算出された吸気弁閉弁直前吸入空気流速
と図13に示す関係とに基づいて基本直入率R0を補正
するための直入係数kRが算出される。図13は持ち去
り係数kP及び直入係数kRと吸気弁閉弁直前吸入空気
流速との関係を示した図である。図13に示すように、
持ち去り係数kPは吸気弁閉弁直前吸入空気流速が高く
なるに従って大きくなり、また、直入係数kRは吸気弁
閉弁直前吸入空気流速が高くなるに従って大きくなる。
【0040】図8及び図9の説明に戻り、次いでステッ
プ105では、基本持ち去り率P0と持ち去り係数kP
とに基づいて持ち去り率Pが算出される(P←P0×k
P)。つまり、基本持ち去り率P0が持ち去り係数kP
によって補正され、その補正された値が持ち去り率Pに
なる。次いでステップ106では、基本直入率R0と直
入係数kRとに基づいて直入率Rが算出される(R←R
0×kR)。つまり、基本直入率R0が直入係数kRに
よって補正され、その補正された値が直入率Rになる。
【0041】次いでステップ107では、機関始動時で
あるか否かが判断される。YESのときにはステップ1
08に進み、NOのときにはステップ109に進む。ス
テップ108では、暖機を行うために増量された予め定
められた値の燃料噴射量に相当する燃料噴射時間が基本
噴射時間ttauとして算出され、ステップ113に進
む。一方、ステップ109では燃料カットが行われてい
るか否かが判断される。NOのときにはステップ110
に進み、YESのときにはステップ112に進む。ステ
ップ110では、基本噴射時間ttauが以下の式に基
づいて算出される。
【0042】燃料噴射弁15から噴射される燃料噴射量
をFi(i)、燃料噴射弁15から噴射された燃料のう
ち吸気ポート51に付着する吸気ポート付着量をFw
(i)とすると、気筒内に吸入される筒内燃料量Fc
(i)は、 Fw(i+1)=(1−P)×Fw(i)+(1−R)×Fi(i) (1) Fc(i)=P×Fw(i)+R×Fi(i) (2) で表され、燃料燃料量Fi(i)を Fi(i)=(1/R)×(Fc(i)−P×Fw(i)) =(1/R)×(Mc(i)/(AFR)ref−P×Fw(i)) となる量とすれば、実際の空燃比を目標空燃比(AF
R)refに制御できる。ここで、Mc(i)は気筒内
に吸入される筒内空気量である。ステップ110で算出
される基本噴射時間ttauは、この燃料燃料量Fi
(i)を実現する時間(燃料噴射弁15の開弁時間)と
される。
【0043】次いでステップ111では、ステップ11
0において算出された基本噴射時間ttauがゼロ以下
であるか否かが判断される。YESのときにはステップ
112に進み、NOのときにはステップ113に進む。
ステップ112では、基本噴射時間ttauの下限値が
ゼロとされる(ttau←0)。つまり、ステップ10
9において燃料カットが行われていると判断されたとき
もステップ112において基本噴射時間ttauがゼロ
とされる。次いでステップ113では、最終噴射時間t
auが基本噴射時間ttauによって置換される(ta
u←ttau)。次いでステップ114では、ステップ
113において算出された最終噴射時間tauに基づい
て算出される燃料噴射量と、上述した式(1)とに基づ
いて吸気ポート付着量が更新される。
【0044】本実施形態によれば、ステップ102にお
いて、吸気弁2のバルブリフト量から定まる吸気弁2の
開口面積と図12に示した関係とに基づいて吸気弁閉弁
直前吸入空気流速が算出され、ステップ103におい
て、その吸気弁閉弁直前吸入空気流速と図13に示した
関係とに基づいて噴射燃料の持ち去り係数kPが算出さ
れ、ステップ105において、その持ち去り係数kPに
基づいて噴射燃料の持ち去り率Pが算出される。また、
ステップ104において、その吸気弁閉弁直前吸入空気
流速と図13に示した関係とに基づいて噴射燃料の直入
係数kRが算出され、ステップ106において、その直
入係数kRに基づいて噴射燃料の直入率Rが算出され
る。そのため、吸気弁閉弁直前吸入空気流速が噴射燃料
の持ち去り率P及び直入率Rに与える影響が大きいとき
に、吸気弁閉弁直前吸入空気流速が考慮されていない場
合よりも噴射燃料の持ち去り率P及び直入率Rの適切な
値を算出することができ、それにより、吸気弁閉弁直前
吸入空気流速が考慮されていない場合よりも燃料噴射量
を適切な値にすることができる。
【0045】更に本実施形態によれば、ステップ102
において、吸気弁2の閉弁時期から定まる吸気弁2の作
用角と図12に示した関係とに基づいて吸気弁閉弁直前
吸入空気流速が算出され、ステップ103において、そ
の吸気弁閉弁直前吸入空気流速と図13に示した関係と
に基づいて噴射燃料の持ち去り係数kPが算出され、ス
テップ105において、その持ち去り係数kPに基づい
て噴射燃料の持ち去り率Pが算出される。また、ステッ
プ104において、その吸気弁閉弁直前吸入空気流速と
図13に示した関係とに基づいて噴射燃料の直入係数k
Rが算出され、ステップ106において、その直入係数
kRに基づいて噴射燃料の直入率Rが算出される。その
ため、吸気弁閉弁直前吸入空気流速が噴射燃料の持ち去
り率P及び直入率Rに与える影響が大きいときに、吸気
弁閉弁直前吸入空気流速が考慮されていない場合よりも
噴射燃料の持ち去り率P及び直入率Rの適切な値を算出
することができ、それにより、吸気弁閉弁直前吸入空気
流速が考慮されていない場合よりも燃料噴射量を適切な
値にすることができる。
【0046】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第二
の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後
述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成とほぼ
同様である。本実施形態では、図8に示したステップ1
02、ステップ103、ステップ104が実行される代
わりに、後述するステップ200、ステップ201、ス
テップ202が実行される。図14及び図15は本実施
形態の燃料噴射制御方法を示したフローチャートであ
る。このルーチンは所定時間間隔で実行される。図14
及び図15に示すように、このルーチンが開始される
と、まずステップ100において、第一の実施形態と同
様に、吸気管圧センサ18の出力値に基づいて算出され
た吸気管内の圧力と、冷却水温センサ20の出力値に基
づいて算出された冷却水温と、図10及び図11に示す
関係とに基づき、持ち去り率Pを得るためのベースとな
る基本持ち去り率P0が算出される。次いでステップ1
01では、第一の実施形態と同様に、吸気管圧センサ1
8の出力値に基づいて算出された吸気管内の圧力と、冷
却水温センサ20の出力値に基づいて算出された冷却水
温と、図10及び図11に示す関係とに基づき、直入率
Rを得るためのベースとなる基本直入率R0が算出され
る。
【0047】次いでステップ200では、吸気弁2の開
弁期間中に吸気ポート51から気筒内の燃焼室8に吸入
される吸入空気の流量の最大値(以下、「吸気弁開弁期
間中吸入空気流量」という)が、センサ16の出力値に
基づいて算出された吸気弁2のバルブリフト量、作用
角、及び位相(開閉タイミングのシフト量)と、図16
及び図17に示す関係とに基づいて算出される。図16
は吸気弁開弁期間中吸入空気流量と吸気弁のバルブリフ
ト量と吸気弁の位相との関係を示した図である。図16
に示すように、吸気弁開弁期間中吸入空気流量は、吸気
弁2のバルブリフト量が大きくなるに従って多くなり、
また、吸気弁2の位相が遅角せしめられるに従って多く
なる。図17は吸気弁開弁期間中吸入空気流量と吸気弁
の作用角と吸気弁の位相との関係を示した図である。図
17に示すように、吸気弁開弁期間中吸入空気流量は、
吸気弁2の作用角が大きくなるに従って多くなる。
【0048】図18は図16及び図17に示した傾向を
説明するための図である。詳細には、図18(A)は吸
気弁2のバルブリフト量及び作用角が大きい場合を示し
ており、図18(B)は吸気弁2のバルブリフト量及び
作用角が小さい場合を示している。図18において、上
図は吸気弁のバルブリフト量とクランク角度との関係を
示しており、下図は吸入空気の瞬時流量とクランク角度
との関係を示しており、図中の実線は吸気弁の位相を進
角させる前を示しており、破線は吸気弁の位相を進角さ
せた後を示しており、一点鎖線は吸気弁の位相を更に進
角させた後を示している。図18(A)に示すように、
吸気弁2のバルブリフト量及び作用角が大きい場合、吸
気弁2の位相を進角させても、吹き返しガス量が多少増
加するものの、吸入空気流量の最大値及び平均値はそれ
ほど変化しない。一方、図18(B)に示すように、吸
気弁2のバルブリフト量及び作用角が小さい場合、吸気
弁2の位相を進角させると、吹き返しガス量が増加する
のに伴って吸入空気の瞬時流量が減少し、その結果、吸
入空気流量の最大値及び平均値は減少する。このような
考え方に基づいて図16及び図17に示した関係が導か
れる。
【0049】図14及び図15の説明に戻り、本実施形
態では、ステップ200において吸気弁開弁期間中吸入
空気流量が図16及び図17に示した関係に基づいて予
め定められたマップから算出されるが、本実施形態の変
形例では、図16及び図17に示した関係を表す式から
吸気弁開弁期間中吸入空気流量を逐次算出することも可
能である。
【0050】次いでステップ201では、ステップ20
0において算出された吸気弁開弁期間中吸入空気流量と
図19に示す関係とに基づいて基本持ち去り率P0を補
正するための持ち去り係数kPが算出される。次いでス
テップ202では、ステップ200において算出された
吸気弁開弁期間中吸入空気流量と図19に示す関係とに
基づいて基本直入率R0を補正するための直入係数kR
が算出される。図19は持ち去り係数kP及び直入係数
kRと吸気弁開弁期間中吸入空気流量との関係を示した
図である。図19に示すように、持ち去り係数kPは吸
気弁開弁期間中吸入空気流量が多くなるに従って大きく
なり、また、直入係数kRは吸気弁開弁期間中吸入空気
流量が多くなるに従って大きくなる。
【0051】図14及び図15の説明に戻り、次いでス
テップ105では、ステップ100において算出された
基本持ち去り率P0とステップ201において算出され
た持ち去り係数kPとに基づいて持ち去り率Pが算出さ
れる(P←P0×kP)。つまり、基本持ち去り率P0
が持ち去り係数kPによって補正され、その補正された
値が持ち去り率Pになる。次いでステップ106では、
ステップ101において算出された基本直入率R0とス
テップ202において算出された直入係数kRとに基づ
いて直入率Rが算出される(R←R0×kR)。つま
り、基本直入率R0が直入係数kRによって補正され、
その補正された値が直入率Rになる。
【0052】次いでステップ107では、第一の実施形
態と同様に、機関始動時であるか否かが判断される。Y
ESのときにはステップ108に進み、NOのときには
ステップ109に進む。ステップ108では、第一の実
施形態と同様に、暖機を行うために増量された予め定め
られた値の燃料噴射量に相当する燃料噴射時間が基本噴
射時間ttauとして算出され、ステップ113に進
む。一方、ステップ109では、第一の実施形態と同様
に、燃料カットが行われているか否かが判断される。N
Oのときにはステップ110に進み、YESのときには
ステップ112に進む。ステップ110では、第一の実
施形態と同様にして基本噴射時間ttauが算出され
る。
【0053】次いでステップ111では、第一の実施形
態と同様に、ステップ110において算出された基本噴
射時間ttauがゼロ以下であるか否かが判断される。
YESのときにはステップ112に進み、NOのときに
はステップ113に進む。ステップ112では、第一の
実施形態と同様に、基本噴射時間ttauの下限値がゼ
ロとされる(ttau←0)。次いでステップ113で
は、第一の実施形態と同様に、最終噴射時間tauが基
本噴射時間ttauによって置換される(tau←tt
au)。次いでステップ114では、第一の実施形態と
同様にして吸気ポート付着量が更新される。
【0054】上述したように、本実施形態では吸気弁2
の開弁期間中に吸気ポート51から気筒内の燃焼室8に
吸入される吸入空気の流量の最大値を吸気弁開弁期間中
吸入空気流量としているが、本実施形態の変形例では、
代わりに、吸気弁2の開弁期間中に吸気ポート51から
気筒内の燃焼室8に吸入される吸入空気の流量の平均値
を吸気弁開弁期間中吸入空気流量として図14及び図1
5に示した制御を行うことも可能である。この変形例に
おいても、吸気弁開弁期間中吸入空気流量(平均値)と
吸気弁のバルブリフト量と吸気弁の位相との関係は、図
16に示した関係とほぼ同様になり、また、吸気弁開弁
期間中吸入空気流量(平均値)と吸気弁の作用角との関
係は、図17に示した関係とほぼ同様になる。
【0055】また上述したように、本実施形態では図1
8に示した考え方に基づいて吸気弁開弁期間中吸入空気
流量と吸気弁のバルブリフト量との関係が図16に示し
たように定められ、吸気弁開弁期間中吸入空気流量と吸
気弁の作用角との関係が図17に示したように定められ
ているが、本実施形態の他の変形例では、図20に示す
考え方に基づいて吸気弁開弁期間中吸入空気流量(最大
値又は平均値)と吸気弁のバルブリフト量との関係を図
21に示すように定め、吸気弁開弁期間中吸入空気流量
(最大値又は平均値)と吸気弁の作用角との関係を図2
2に示すように定めることも可能である。
【0056】図20は本変形例における吸気弁開弁期間
中吸入空気流量(最大値又は平均値)と吸気弁のバルブ
リフト量との関係及び吸気弁開弁期間中吸入空気流量
(最大値又は平均値)と吸気弁の作用角との関係を説明
するための図である。詳細には、図20の上図は吸気弁
のバルブリフト量とクランク角度との関係を示してお
り、図20の下図は吸入空気の瞬時流量とクランク角度
との関係を示しており、図中の実線は吸気弁のバルブリ
フト量及び作用角が大きい場合を示しており、破線は吸
気弁のバルブリフト量及び作用角が小さい場合を示して
いる。図20に示すように、吸気弁2のバルブリフト量
及び作用角が大きい場合、吸気弁開弁期間中吸入空気流
量の最大値が比較的小さくなり、それに伴って、吸気弁
開弁期間中吸入空気流量の平均値も比較的小さくなる。
一方、吸気弁2のバルブリフト量及び作用角が小さい場
合、吸気弁開弁期間中吸入空気流量の最大値が比較的大
きくなり、それに伴って、吸気弁開弁期間中吸入空気流
量の平均値も比較的大きくなる。このような考え方に基
づいて図21及び図22に示す関係が導かれる。
【0057】図21は吸気弁開弁期間中吸入空気流量
(最大値又は平均値)と吸気弁のバルブリフト量との関
係を示した図である。図21に示すように、吸気弁開弁
期間中吸入空気流量は吸気弁2のバルブリフト量が大き
くなるに従って少なくなる。図22は吸気弁開弁期間中
吸入空気流量(最大値又は平均値)と吸気弁の作用角と
の関係を示した図である。図22に示すように、吸気弁
開弁期間中吸入空気流量(最大値又は平均値)は吸気弁
2の作用角が大きくなるに従って少なくなる。
【0058】本実施形態又はその変形例によれば、ステ
ップ200において、吸気弁2のバルブリフト量から定
まる吸気弁2の開口面積と図16又は図21に示した関
係とに基づいて吸気弁開弁期間中吸入空気流量が算出さ
れ、ステップ201において、その吸気弁開弁期間中吸
入空気流量と図19に示した関係とに基づいて噴射燃料
の持ち去り係数kPが算出され、ステップ105におい
て、その持ち去り係数kPに基づいて噴射燃料の持ち去
り率Pが算出される。また、ステップ202において、
その吸気弁開弁期間中吸入空気流量と図19に示した関
係とに基づいて噴射燃料の直入係数kRが算出され、ス
テップ106において、その直入係数kRに基づいて噴
射燃料の直入率Rが算出される。そのため、吸気弁開弁
期間中吸入空気流量が噴射燃料の持ち去り率P及び直入
率Rに与える影響が大きいときに、吸気弁開弁期間中吸
入空気流量が考慮されていない場合よりも噴射燃料の持
ち去り率P及び直入率Rの適切な値を算出することがで
き、それにより、吸気弁開弁期間中吸入空気流量が考慮
されていない場合よりも燃料噴射量を適切な値にするこ
とができる。
【0059】更に本実施形態又はその変形例によれば、
ステップ200において、吸気弁2の作用角と図17又
は図22に示した関係とに基づいて吸気弁開弁期間中吸
入空気流量が算出され、ステップ201において、その
吸気弁開弁期間中吸入空気流量と図19に示した関係と
に基づいて噴射燃料の持ち去り係数kPが算出され、ス
テップ105において、その持ち去り係数kPに基づい
て噴射燃料の持ち去り率Pが算出される。また、ステッ
プ202において、その吸気弁開弁期間中吸入空気流量
と図19に示した関係とに基づいて噴射燃料の直入係数
kRが算出され、ステップ106において、その直入係
数kRに基づいて噴射燃料の直入率Rが算出される。そ
のため、吸気弁開弁期間中吸入空気流量が噴射燃料の持
ち去り率P及び直入率Rに与える影響が大きいときに、
吸気弁開弁期間中吸入空気流量が考慮されていない場合
よりも噴射燃料の持ち去り率P及び直入率Rの適切な値
を算出することができ、それにより、吸気弁開弁期間中
吸入空気流量が考慮されていない場合よりも燃料噴射量
を適切な値にすることができる。
【0060】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第三
の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後
述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成とほぼ
同様である。本実施形態では、図8に示したステップ1
02、ステップ103、ステップ104が実行される代
わりに、後述するステップ300、ステップ301、ス
テップ302が実行される。図23及び図24は本実施
形態の燃料噴射制御方法を示したフローチャートであ
る。このルーチンは所定時間間隔で実行される。図23
及び図24に示すように、このルーチンが開始される
と、まずステップ100において、第一の実施形態と同
様に、吸気管圧センサ18の出力値に基づいて算出され
た吸気管内の圧力と、冷却水温センサ20の出力値に基
づいて算出された冷却水温と、図10及び図11に示す
関係とに基づき、持ち去り率Pを得るためのベースとな
る基本持ち去り率P0が算出される。次いでステップ1
01では、第一の実施形態と同様に、吸気管圧センサ1
8の出力値に基づいて算出された吸気管内の圧力と、冷
却水温センサ20の出力値に基づいて算出された冷却水
温と、図10及び図11に示す関係とに基づき、直入率
Rを得るためのベースとなる基本直入率R0が算出され
る。
【0061】次いでステップ300では、吸気弁2の開
弁期間中に気筒内の燃焼室8から吸気ポート51内に吹
き返されるガスの量である吹き返しガス量GMが、以下
の式に基づいて算出される。 GM=Δt・C・(aP0/(RT01/2)・ ((2K/(K−1))・((P2/P02/K−(P2/P0(K+1)/K1/2 (3)
【0062】ここで、Δtは単位時間、Cは流量係数、
aは吸気弁2のバルブリフト量から定まる吸気弁2の開
口面積、T0はシリンダ内の温度、P0はシリンダ内の圧
力、P2は吸気ポート内の圧力、Kは比熱比である。気
筒内の燃焼室8から吸気ポート51内にガスが吹き返さ
れる直前には吸気弁2が全閉しておりかつ排気弁3が開
弁しているため、シリンダ内の圧力P0は大気圧Paと
背圧Peとの和になると考えられる。大気圧Paは大気
圧センサ(図示せず)の出力値に基づいて算出され、背
圧Peは、センサ17の出力値に基づいて算出される機
関回転数と、アクセルペダルの踏み込み量等に基づいて
算出される負荷と、図25に示す関係とに基づいて算出
される。図25は背圧Peと機関回転数と負荷との関係
を示した図である。図25に示すように、背圧Peは、
機関回転数が高くなるに従って高くなり、また、負荷が
高くなるに従って高くなる。上述したように本実施形態
では負荷に基づいて背圧Peが算出されるが、本実施形
態の変形例では、代わりに、エアフローメータ19の出
力値から得られる吸入空気量に基づいて背圧Peを算出
することも可能である。この場合、背圧Peと吸入空気
量との関係は、図25に示した背圧Peと負荷との関係
とほぼ同様になる。
【0063】一方、シリンダ内の圧力P0は、気筒内の
燃焼室8から吸気ポート51内にガスが吹き返されてい
る吸気弁2の開弁期間中における吸気弁2のバルブリフ
ト量、吸気弁2の作用角、吸気弁2の位相、エアフロー
メータ19の出力値等に基づいて算出可能であるが、代
わりに、シリンダ内の圧力を計測するためのセンサ(図
示せず)によって直接計測して得ることも可能である。
上述した式(3)からわかるように、吹き返しガス量
は、吸気弁2のバルブリフト量が大きくなるのに伴って
吸気弁2の開口面積が大きくなるに従って多くなる。
【0064】図23及び図24の説明に戻り、本実施形
態では、ステップ300において吹き返しガス量が上述
した式(3)に基づいて予め定められたマップから算出
されるが、本実施形態の変形例では、上述した式(3)
から吹き返しガス量を逐次算出することも可能である。
【0065】次いでステップ301では、ステップ30
0において算出された吹き返しガス量と図26に示す関
係とに基づいて基本持ち去り率P0を補正するための持
ち去り係数kPが算出される。次いでステップ302で
は、ステップ300において算出された吹き返しガス量
と図26に示す関係とに基づいて基本直入率R0を補正
するための直入係数kRが算出される。図26は持ち去
り係数kP及び直入係数kRと吹き返しガス量との関係
を示した図である。図26に示すように、持ち去り係数
kPは吹き返しガス量が多くなるに従って大きくなり、
また、直入係数kRは吹き返しガス量が多くなるに従っ
て大きくなる。
【0066】図23及び図24の説明に戻り、次いでス
テップ105では、ステップ100において算出された
基本持ち去り率P0とステップ301において算出され
た持ち去り係数kPとに基づいて持ち去り率Pが算出さ
れる(P←P0×kP)。つまり、基本持ち去り率P0
が持ち去り係数kPによって補正され、その補正された
値が持ち去り率Pになる。次いでステップ106では、
ステップ101において算出された基本直入率R0とス
テップ302において算出された直入係数kRとに基づ
いて直入率Rが算出される(R←R0×kR)。つま
り、基本直入率R0が直入係数kRによって補正され、
その補正された値が直入率Rになる。
【0067】次いでステップ107では、第一の実施形
態と同様に、機関始動時であるか否かが判断される。Y
ESのときにはステップ108に進み、NOのときには
ステップ109に進む。ステップ108では、第一の実
施形態と同様に、暖機を行うために増量された予め定め
られた値の燃料噴射量に相当する燃料噴射時間が基本噴
射時間ttauとして算出され、ステップ113に進
む。一方、ステップ109では、第一の実施形態と同様
に、燃料カットが行われているか否かが判断される。N
Oのときにはステップ110に進み、YESのときには
ステップ112に進む。ステップ110では、第一の実
施形態と同様にして基本噴射時間ttauが算出され
る。
【0068】次いでステップ111では、第一の実施形
態と同様に、ステップ110において算出された基本噴
射時間ttauがゼロ以下であるか否かが判断される。
YESのときにはステップ112に進み、NOのときに
はステップ113に進む。ステップ112では、第一の
実施形態と同様に、基本噴射時間ttauの下限値がゼ
ロとされる(ttau←0)。次いでステップ113で
は、第一の実施形態と同様に、最終噴射時間tauが基
本噴射時間ttauによって置換される(tau←tt
au)。次いでステップ114では、第一の実施形態と
同様にして吸気ポート付着量が更新される。
【0069】本実施形態によれば、ステップ300にお
いて、吸気弁2のバルブリフト量から定まる吸気弁2の
開口面積と式(3)とに基づいて吹き返しガス量が算出
され、ステップ301において、その吹き返しガス量と
図26に示した関係とに基づいて噴射燃料の持ち去り係
数kPが算出され、ステップ105において、その持ち
去り係数kPに基づいて噴射燃料の持ち去り率Pが算出
される。また、ステップ302において、その吹き返し
ガス量と図26に示した関係とに基づいて噴射燃料の直
入係数kRが算出され、ステップ106において、その
直入係数kRに基づいて噴射燃料の直入率Rが算出され
る。そのため、吸気弁開弁期間中吸入空気流量が噴射燃
料の持ち去り率P及び直入率Rに与える影響が大きいと
きに、吸気弁開弁期間中吸入空気流量が考慮されていな
い場合よりも噴射燃料の持ち去り率P及び直入率Rの適
切な値を算出することができ、それにより、吸気弁開弁
期間中吸入空気流量が考慮されていない場合よりも燃料
噴射量を適切な値にすることができる。
【0070】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第四
の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後
述する点を除き、上述した第一の実施形態の構成とほぼ
同様である。本実施形態では、図8に示したステップ1
02、ステップ103、ステップ104が実行される代
わりに、後述するステップ310、ステップ311、ス
テップ312が実行される。図27及び図28は本実施
形態の燃料噴射制御方法を示したフローチャートであ
る。このルーチンは所定時間間隔で実行される。図27
及び図28に示すように、このルーチンが開始される
と、まずステップ100において、第一の実施形態と同
様に、吸気管圧センサ18の出力値に基づいて算出され
た吸気管内の圧力と、冷却水温センサ20の出力値に基
づいて算出された冷却水温と、図10及び図11に示す
関係とに基づき、持ち去り率Pを得るためのベースとな
る基本持ち去り率P0が算出される。次いでステップ1
01では、第一の実施形態と同様に、吸気管圧センサ1
8の出力値に基づいて算出された吸気管内の圧力と、冷
却水温センサ20の出力値に基づいて算出された冷却水
温と、図10及び図11に示す関係とに基づき、直入率
Rを得るためのベースとなる基本直入率R0が算出され
る。
【0071】次いでステップ310では、吸気弁2の開
弁期間中に気筒内の燃焼室8から吸気ポート51内に吹
き返されるガスの速度である吹き返しガス速度uが、以
下の式に基づいて算出される。 u=(RT01/2・ ((2K/(K−1))・(1−(P2/P0(K-1)/K))1/2 (4)
【0072】ここで、T0はシリンダ内の温度、P0はシ
リンダ内の圧力、P2は吸気ポート内の圧力、Kは比熱
比である。第三の実施形態と同様に、気筒内の燃焼室8
から吸気ポート51内にガスが吹き返される直前には吸
気弁2が全閉しておりかつ排気弁3が開弁しているた
め、シリンダ内の圧力P0は大気圧Paと背圧Peとの
和になると考えられる。大気圧Paは大気圧センサ(図
示せず)の出力値に基づいて算出され、背圧Peは、セ
ンサ17の出力値に基づいて算出される機関回転数と、
アクセルペダルの踏み込み量等に基づいて算出される負
荷と、図25に示す関係とに基づいて算出される。本実
施形態の変形例においても、エアフローメータ19の出
力値に基づいて算出される吸入空気量に基づいて背圧P
eを算出することも可能である。
【0073】一方、シリンダ内の圧力P0は、第三の実
施形態と同様に、気筒内の燃焼室8から吸気ポート51
内にガスが吹き返されている吸気弁2の開弁期間中にお
ける吸気弁2のバルブリフト量、吸気弁2の作用角、吸
気弁2の位相、エアフローメータ19の出力値等に基づ
いて算出可能であるが、代わりに、シリンダ内の圧力を
計測するためのセンサ(図示せず)によって直接計測し
て得ることも可能である。
【0074】図27及び図28の説明に戻り、本実施形
態では、ステップ310において吹き返しガス速度が上
述した式(4)に基づいて予め定められたマップから算
出されるが、本実施形態の変形例では、上述した式
(4)から吹き返しガス速度を逐次算出することも可能
である。
【0075】次いでステップ311では、ステップ31
0において算出された吹き返しガス速度と図29に示す
関係とに基づいて基本持ち去り率P0を補正するための
持ち去り係数kPが算出される。次いでステップ312
では、ステップ310において算出された吹き返しガス
速度と図29に示す関係とに基づいて基本直入率R0を
補正するための直入係数kRが算出される。図29は持
ち去り係数kP及び直入係数kRと吹き返しガス速度と
の関係を示した図である。図29に示すように、持ち去
り係数kPは吹き返しガス速度が高くなるに従って大き
くなり、また、直入係数kRは吹き返しガス速度が高く
なるに従って大きくなる。
【0076】図27及び図28の説明に戻り、次いでス
テップ105では、ステップ100において算出された
基本持ち去り率P0とステップ311において算出され
た持ち去り係数kPとに基づいて持ち去り率Pが算出さ
れる(P←P0×kP)。つまり、基本持ち去り率P0
が持ち去り係数kPによって補正され、その補正された
値が持ち去り率Pになる。次いでステップ106では、
ステップ101において算出された基本直入率R0とス
テップ312において算出された直入係数kRとに基づ
いて直入率Rが算出される(R←R0×kR)。つま
り、基本直入率R0が直入係数kRによって補正され、
その補正された値が直入率Rになる。
【0077】次いでステップ107では、第一の実施形
態と同様に、機関始動時であるか否かが判断される。Y
ESのときにはステップ108に進み、NOのときには
ステップ109に進む。ステップ108では、第一の実
施形態と同様に、暖機を行うために増量された予め定め
られた値の燃料噴射量に相当する燃料噴射時間が基本噴
射時間ttauとして算出され、ステップ113に進
む。一方、ステップ109では、第一の実施形態と同様
に、燃料カットが行われているか否かが判断される。N
Oのときにはステップ110に進み、YESのときには
ステップ112に進む。ステップ110では、第一の実
施形態と同様にして基本噴射時間ttauが算出され
る。
【0078】次いでステップ111では、第一の実施形
態と同様に、ステップ110において算出された基本噴
射時間ttauがゼロ以下であるか否かが判断される。
YESのときにはステップ112に進み、NOのときに
はステップ113に進む。ステップ112では、第一の
実施形態と同様に、基本噴射時間ttauの下限値がゼ
ロとされる(ttau←0)。次いでステップ113で
は、第一の実施形態と同様に、最終噴射時間tauが基
本噴射時間ttauによって置換される(tau←tt
au)。次いでステップ114では、第一の実施形態と
同様にして吸気ポート付着量が更新される。
【0079】以下、本発明の内燃機関の制御装置の第五
の実施形態について説明する。本実施形態の構成は、後
述する点を除き、上述した第三の実施形態の構成とほぼ
同様である。本実施形態では、図23に示したステップ
301、ステップ302が実行される代わりに、後述す
るステップ400、ステップ401、ステップ402が
実行される。図30及び図31は本実施形態の燃料噴射
制御方法を示したフローチャートである。このルーチン
は所定時間間隔で実行される。図30及び図31に示す
ように、このルーチンが開始されると、まずステップ1
00において、第一及び第三の実施形態と同様に、吸気
管圧センサ18の出力値に基づいて算出された吸気管内
の圧力と、冷却水温センサ20の出力値に基づいて算出
された冷却水温と、図10及び図11に示す関係とに基
づき、持ち去り率Pを得るためのベースとなる基本持ち
去り率P0が算出される。次いでステップ101では、
第一及び第三の実施形態と同様に、吸気管圧センサ18
の出力値に基づいて算出された吸気管内の圧力と、冷却
水温センサ20の出力値に基づいて算出された冷却水温
と、図10及び図11に示す関係とに基づき、直入率R
を得るためのベースとなる基本直入率R0が算出され
る。
【0080】次いでステップ300では、吸気弁2の開
弁期間中に気筒内の燃焼室8から吸気ポート51内に吹
き返されるガスの量である吹き返しガス量GMが、上述
した式(3)に基づいて算出される。本実施形態では、
ステップ300において吹き返しガス量が式(3)に基
づいて予め定められたマップから算出されるが、本実施
形態の変形例では、式(3)から吹き返しガス量を逐次
算出することも可能である。
【0081】次いでステップ400では、点火栓55に
よって混合気が点火される点火時期と、アクセルペダル
の踏み込み量等に基づいて算出される負荷と、図32に
示す関係とに基づいて内部EGRガス温度が算出され
る。図32は内部EGRガス温度と点火時期と負荷との
関係を示した図である。図32に示すように、内部EG
Rガス温度は、点火時期が進角せしめられるに従って高
くなり、また、負荷が高くなるに従って高くなる。上述
したように本実施形態では負荷に基づいて内部EGRガ
ス温度が算出されるが、本実施形態の変形例では、代わ
りに、エアフローメータ19の出力値に基づいて算出さ
れる吸入空気量に基づいて内部EGRガス温度を算出す
ることも可能である。この場合、内部EGRガス温度と
吸入空気量との関係は、図32に示した内部EGRガス
温度と負荷との関係とほぼ同様になる。
【0082】図30及び図31の説明に戻り、次いでス
テップ401では、ステップ300において算出された
吹き返しガス量及びステップ400において算出された
内部EGRガス温度の積と、図33に示す関係とに基づ
いて基本持ち去り率P0を補正するための持ち去り係数
kPが算出される。次いでステップ402では、ステッ
プ300において算出された吹き返しガス量及びステッ
プ400において算出された内部EGRガス温度の積
と、図33に示す関係とに基づいて基本直入率R0を補
正するための直入係数kRが算出される。図33は持ち
去り係数kP及び直入係数kRと吹き返しガス量及び内
部EGRガス温度の積との関係を示した図である。図3
3に示すように、持ち去り係数kPは吹き返しガス量及
び内部EGRガス温度の積が大きくなるに従って大きく
なり、また、直入係数kRは吹き返しガス量及び内部E
GRガス温度の積が大きくなるに従って大きくなる。
【0083】図30及び図31の説明に戻り、次いでス
テップ105では、ステップ100において算出された
基本持ち去り率P0とステップ401において算出され
た持ち去り係数kPとに基づいて持ち去り率Pが算出さ
れる(P←P0×kP)。つまり、基本持ち去り率P0
が持ち去り係数kPによって補正され、その補正された
値が持ち去り率Pになる。次いでステップ106では、
ステップ101において算出された基本直入率R0とス
テップ402において算出された直入係数kRとに基づ
いて直入率Rが算出される(R←R0×kR)。つま
り、基本直入率R0が直入係数kRによって補正され、
その補正された値が直入率Rになる。
【0084】次いでステップ107では、第一及び第三
の実施形態と同様に、機関始動時であるか否かが判断さ
れる。YESのときにはステップ108に進み、NOの
ときにはステップ109に進む。ステップ108では、
第一及び第三の実施形態と同様に、暖機を行うために増
量された予め定められた値の燃料噴射量に相当する燃料
噴射時間が基本噴射時間ttauとして算出され、ステ
ップ113に進む。一方、ステップ109では、第一及
び第三の実施形態と同様に、燃料カットが行われている
か否かが判断される。NOのときにはステップ110に
進み、YESのときにはステップ112に進む。ステッ
プ110では、第一及び第三の実施形態と同様にして基
本噴射時間ttauが算出される。
【0085】次いでステップ111では、第一及び第三
の実施形態と同様に、ステップ110において算出され
た基本噴射時間ttauがゼロ以下であるか否かが判断
される。YESのときにはステップ112に進み、NO
のときにはステップ113に進む。ステップ112で
は、第一及び第三の実施形態と同様に、基本噴射時間t
tauの下限値がゼロとされる(ttau←0)。次い
でステップ113では、第一及び第三の実施形態と同様
に、最終噴射時間tauが基本噴射時間ttauによっ
て置換される(tau←ttau)。次いでステップ1
14では、第一及び第三の実施形態と同様にして吸気ポ
ート付着量が更新される。
【0086】本実施形態によれば、第三の実施形態と同
様の効果を奏することができる。更に本実施形態によれ
ば、ステップ300において吹き返しガス量が算出され
ると共に、ステップ400において点火時期と負荷と図
32に示した関係とに基づいて内部EGRガス温度が算
出され、ステップ401において、その吹き返しガス量
及び内部EGRガス温度の積と図33に示した関係とに
基づいて噴射燃料の持ち去り係数kPが算出され、その
持ち去り係数kPに基づいて噴射燃料の持ち去り率Pが
算出される。また、ステップ402において、その吹き
返しガス量及び内部EGRガス温度の積と図33に示し
た関係とに基づいて噴射燃料の直入係数kRが算出さ
れ、その直入係数kRに基づいて噴射燃料の直入率Rが
算出される。そのため、内部EGRガス温度に基づくこ
となく噴射燃料の持ち去り率P又は直入率Rが算出され
る場合に比べ、噴射燃料の持ち去り率P又は直入率Rを
正確に算出することができる。
【0087】上述した実施形態では、バルブリフト量変
更装置9及び開閉タイミングシフト装置11によって吸
気弁の開口面積(バルブリフト量)、吸気弁の作用角、
吸気弁の位相が変更されているが、他の実施形態では、
例えば電磁駆動装置によって吸気弁の開口面積(バルブ
リフト量)、吸気弁の作用角、吸気弁の位相を変更する
ことも可能である。尚、上述した請求項1、3、5、
7、8に係る発明に対応する実施形態及び/又はそれら
の変形例を可能な範囲内で組み合わせることも可能であ
る。その場合、請求項1、3、5、7、8に係る発明に
対応するそれぞれの実施形態における直入係数kR、持
ち去り係数kPをすべて考慮して統合的に直入率、持ち
去り率を算出することも可能である。
【0088】
【発明の効果】請求項1及び3に記載の発明によれば、
例えば吸気弁閉弁直前吸入空気流速が噴射燃料の直入率
又は持ち去り率に与える影響が大きいときに、吸気弁閉
弁直前吸入空気流速が考慮されていない場合よりも噴射
燃料の直入率又は持ち去り率の適切な値を算出すること
ができ、それにより、吸気弁閉弁直前吸入空気流速が考
慮されていない場合よりも適切な燃料噴射制御を行うこ
とができる。
【0089】請求項2及び4に記載の発明によれば、吸
気弁の開口面積又は作用角が小さくなるに従って噴射燃
料の直入率又は持ち去り率が低くなるように噴射燃料の
直入率又は持ち去り率が算出されてしまう特開平5−9
9030号公報に記載された内燃機関の制御装置の場合
とは異なり、吸気弁閉弁直前吸入空気流速を考慮して噴
射燃料の直入率又は持ち去り率の適切な値を算出するこ
とができる。
【0090】請求項5及び7に記載の発明によれば、例
えば吸気弁開弁期間中吸入空気流量が噴射燃料の直入率
又は持ち去り率に与える影響が大きいときに、吸気弁開
弁期間中吸入空気流量が考慮されていない場合よりも噴
射燃料の直入率又は持ち去り率の適切な値を算出するこ
とができ、それにより、吸気弁開弁期間中吸入空気流量
が考慮されていない場合よりも適切な燃料噴射制御を行
うことができる。
【0091】請求項6に記載の発明によれば、吸気弁の
開口面積が大きくなるに従って吸気弁開弁期間中吸入空
気流量が多くなるか、あるいは少なくなるかが明らかで
ない特開平5−99030号公報に記載された内燃機関
の制御装置の場合よりも、吸気弁開弁期間中吸入空気流
量を考慮することによって噴射燃料の直入率又は持ち去
り率の値を正確に算出することができる。
【0092】請求項8に記載の発明によれば、例えば吹
き返しガス量が噴射燃料の直入率又は持ち去り率に与え
る影響が大きいときに、吹き返しガス量が考慮されてい
ない場合よりも噴射燃料の直入率又は持ち去り率の適切
な値を算出することができ、それにより、吹き返しガス
量が考慮されていない場合よりも適切な燃料噴射制御を
行うことができる。
【0093】請求項9に記載の発明によれば、吸気弁の
開口面積が大きくなるに従って吹き返しガス量が多くな
るか、あるいは少なくなるかが明らかでない特開平5−
99030号公報に記載された内燃機関の制御装置の場
合よりも、吹き返しガス量を考慮することによって噴射
燃料の直入率又は持ち去り率の値を正確に算出すること
ができる。
【0094】請求項10に記載の発明によれば、内部E
GRガス温度に基づくことなく噴射燃料の直入率又は持
ち去り率が算出される場合に比べ、噴射燃料の直入率又
は持ち去り率を正確に算出することができる。
【0095】請求項11に記載の発明によれば、点火時
期が遅角せしめられるに従って内部EGRガス温度が高
くなるか、あるいは低くなるかが明らかでない特開平5
−99030号公報に記載された内燃機関の制御装置の
場合よりも、内部EGRガス温度を考慮することによっ
て噴射燃料の直入率又は持ち去り率の値を正確に算出す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の制御装置の第一の実施形態
の概略構成図である。
【図2】図1に示した内燃機関の制御装置の吸気系等の
詳細図である。
【図3】図1に示した吸気弁用カム及びカムシャフトの
詳細図である。
【図4】図1に示したバルブリフト量変更装置等の詳細
図である。
【図5】バルブリフト量変更装置が作動されるのに伴っ
て吸気弁のバルブリフト量が変化する様子を示した図で
ある。
【図6】図1に示した開閉タイミングシフト装置等の詳
細図である。
【図7】開閉タイミングシフト装置が作動されるのに伴
って吸気弁の開閉タイミングがシフトする様子を示した
図である。
【図8】第一の実施形態の燃料噴射制御方法を示したフ
ローチャートである。
【図9】第一の実施形態の燃料噴射制御方法を示したフ
ローチャートである。
【図10】吸気管内の圧力と基本持ち去り率P0及び基
本直入率R0との関係を示した図である。
【図11】冷却水温と基本持ち去り率P0及び基本直入
率R0との関係を示した図である。
【図12】吸気弁閉弁直前吸入空気流速と吸気弁のバル
ブリフト量と吸気弁の閉弁時期との関係を示した図であ
る。
【図13】持ち去り係数kP及び直入係数kRと吸気弁
閉弁直前吸入空気流速との関係を示した図である。
【図14】第二の実施形態の燃料噴射制御方法を示した
フローチャートである。
【図15】第二の実施形態の燃料噴射制御方法を示した
フローチャートである。
【図16】吸気弁開弁期間中吸入空気流量と吸気弁のバ
ルブリフト量と吸気弁の位相との関係を示した図であ
る。
【図17】吸気弁開弁期間中吸入空気流量と吸気弁の作
用角と吸気弁の位相との関係を示した図である。
【図18】図16及び図17に示した傾向を説明するた
めの図である。
【図19】持ち去り係数kP及び直入係数kRと吸気弁
開弁期間中吸入空気流量との関係を示した図である。
【図20】第二の実施形態の変形例における吸気弁開弁
期間中吸入空気流量(最大値又は平均値)と吸気弁のバ
ルブリフト量との関係及び吸気弁開弁期間中吸入空気流
量(最大値又は平均値)と吸気弁の作用角との関係を説
明するための図である。
【図21】吸気弁開弁期間中吸入空気流量(最大値又は
平均値)と吸気弁のバルブリフト量との関係を示した図
である。
【図22】吸気弁開弁期間中吸入空気流量(最大値又は
平均値)と吸気弁の作用角との関係を示した図である。
【図23】第三の実施形態の燃料噴射制御方法を示した
フローチャートである。
【図24】第三の実施形態の燃料噴射制御方法を示した
フローチャートである。
【図25】背圧Peと機関回転数と負荷との関係を示し
た図である。
【図26】持ち去り係数kP及び直入係数kRと吹き返
しガス量との関係を示した図である。
【図27】第四の実施形態の燃料噴射制御方法を示した
フローチャートである。
【図28】第四の実施形態の燃料噴射制御方法を示した
フローチャートである。
【図29】持ち去り係数kP及び直入係数kRと吹き返
しガス速度との関係を示した図である。
【図30】第五の実施形態の燃料噴射制御方法を示した
フローチャートである。
【図31】第五の実施形態の燃料噴射制御方法を示した
フローチャートである。
【図32】内部EGRガス温度と点火時期と負荷との関
係を示した図である。
【図33】持ち去り係数kP及び直入係数kRと吹き返
しガス量及び内部EGRガス温度の積との関係を示した
図である。
【符号の説明】
1…内燃機関 2…吸気弁 3…排気弁 4,5…カム 6,7…カムシャフト 8…気筒内の燃焼室 9…バルブリフト量変更装置 11…開閉タイミングシフト装置 15…燃料噴射弁 18…吸気管圧センサ 19…エアフローメータ 51…吸気ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金丸 昌宣 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 不破 直秀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 長内 昭憲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 江原 雅人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G092 AA01 AA05 AA11 BB01 DA01 DA04 DA09 DC03 DE01S DG02 DG05 DG09 EA01 EB03 FA08 FA21 HA00Z HA01Z HA04Z HA05Z HA13Z HB01Z HC09Z HD01Z HD07Z HE01Z HE08Z 3G301 HA01 HA19 JA12 LA03 LA07 LB02 LC01 LC08 MA12 NA04 NC02 NE01 PA01Z PA07Z PA10Z PD11Z PD15Z PE01Z PE10Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも吸気弁の開口面積を変更する
    ための可変動弁機構を具備し、その可変動弁機構によっ
    て変更せしめられる吸気弁の開口面積に基づいて噴射燃
    料の直入率又は持ち去り率を算出するようにした内燃機
    関の制御装置において、吸気弁の開口面積に基づいて吸
    気弁閉弁直前に吸気ポートから気筒内に吸入される吸入
    空気の流速である吸気弁閉弁直前吸入空気流速を算出
    し、その吸気弁閉弁直前吸入空気流速に基づいて噴射燃
    料の直入率又は持ち去り率を算出することを特徴とする
    内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】 吸気弁の開口面積が小さくなるに従って
    吸気弁閉弁直前吸入空気流速が高くなり、噴射燃料の直
    入率又は持ち去り率が高くなることを特徴とする請求項
    1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも吸気弁の作用角を変更するた
    めの可変動弁機構を具備し、その可変動弁機構によって
    変更せしめられる吸気弁の作用角に基づいて噴射燃料の
    直入率又は持ち去り率を算出するようにした内燃機関の
    制御装置において、吸気弁の作用角に基づいて吸気弁閉
    弁直前に吸気ポートから気筒内に吸入される吸入空気の
    流速である吸気弁閉弁直前吸入空気流速を算出し、その
    吸気弁閉弁直前吸入空気流速に基づいて噴射燃料の直入
    率又は持ち去り率を算出することを特徴とする内燃機関
    の制御装置。
  4. 【請求項4】 吸気弁の閉弁時期が早まるのに伴って吸
    気弁の作用角が小さくなるに従って吸気弁閉弁直前吸入
    空気流速が高くなり、噴射燃料の直入率又は持ち去り率
    が高くなることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関
    の制御装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも吸気弁の開口面積を変更する
    ための可変動弁機構を具備し、その可変動弁機構によっ
    て変更せしめられる吸気弁の開口面積に基づいて噴射燃
    料の直入率又は持ち去り率を算出するようにした内燃機
    関の制御装置において、吸気弁の開口面積に基づいて吸
    気弁開弁期間中に吸気ポートから気筒内に吸入される吸
    入空気の流量である吸気弁開弁期間中吸入空気流量を算
    出し、その吸気弁開弁期間中吸入空気流量に基づいて噴
    射燃料の直入率又は持ち去り率を算出することを特徴と
    する内燃機関の制御装置。
  6. 【請求項6】 吸気弁の開口面積が大きくなるに従って
    吸気弁開弁期間中吸入空気流量が多くなり、噴射燃料の
    直入率又は持ち去り率が高くなることを特徴とする請求
    項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも吸気弁の作用角を変更するた
    めの可変動弁機構を具備し、その可変動弁機構によって
    変更せしめられる吸気弁の作用角に基づいて噴射燃料の
    直入率又は持ち去り率を算出するようにした内燃機関の
    制御装置において、吸気弁の作用角に基づいて吸気弁開
    弁期間中に吸気ポートから気筒内に吸入される吸入空気
    の流量である吸気弁開弁期間中吸入空気流量を算出し、
    その吸気弁開弁期間中吸入空気流量に基づいて噴射燃料
    の直入率又は持ち去り率を算出することを特徴とする内
    燃機関の制御装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも吸気弁の開口面積を変更する
    ための可変動弁機構を具備し、その可変動弁機構によっ
    て変更せしめられる吸気弁の開口面積に基づいて噴射燃
    料の直入率又は持ち去り率を算出するようにした内燃機
    関の制御装置において、吸気弁の開口面積に基づいて吸
    気弁開弁期間中に気筒から吸気ポート内に吹き返される
    ガスの量である吹き返しガス量を算出し、その吹き返し
    ガス量に基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率を算
    出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 【請求項9】 吸気弁の開口面積が大きくなるに従って
    吹き返しガス量が多くなり、噴射燃料の直入率又は持ち
    去り率が高くなることを特徴とする請求項8に記載の内
    燃機関の制御装置。
  10. 【請求項10】 吹き返しガス量と内部EGRガス温度
    とに基づいて噴射燃料の直入率又は持ち去り率を算出す
    ることを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の制御装
    置。
  11. 【請求項11】 点火時期が遅角せしめられるに従って
    内部EGRガス温度が高くなり、噴射燃料の直入率又は
    持ち去り率が高くなることを特徴とする請求項10に記
    載の内燃機関の制御装置。
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