JP2002180684A - 大空間を有する建築物の避難システム - Google Patents

大空間を有する建築物の避難システム

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JP2002180684A
JP2002180684A JP2000380286A JP2000380286A JP2002180684A JP 2002180684 A JP2002180684 A JP 2002180684A JP 2000380286 A JP2000380286 A JP 2000380286A JP 2000380286 A JP2000380286 A JP 2000380286A JP 2002180684 A JP2002180684 A JP 2002180684A
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JP
Japan
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evacuation
large space
building
passage
refuge
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JP2000380286A
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Kazu Amihoshi
和 網干
Tetsuo Hara
哲夫 原
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Taisei Corp
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Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大空間の用途変更に対する自由度が高く、よ
って各種の用途に対して容易に避難上の安全性を確保す
ることが可能になる大空間を有する建築物の避難システ
ムを提供する。 【解決手段】 大空間11を有する建築物10内の外周
部分に、大空間11から構造上独立した環状の避難通路
14を設け、避難通路14と大空間11との間に、任意
に設定可能な避難口15を設けるとともに、避難通路1
4に避難階段16を設けることにより、避難階段16か
ら上下方向に移動可能にしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大型展示場等の大
空間を有する各種の建築物に適用される避難システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、展示場、アミューズメント施
設、プールやアスレチック等のスポーツ施設あるいはこ
れらの複合施設等の大空間を有する各種の建築物におい
ては、火災などの災害が発生した際に、内部の来館者を
安全に外へ避難させるための避難システムを設ける必要
がある。図6は、従来の大空間を有する建築物の一種で
あるドーム型野球場の避難システムを示すもので、この
野球場においては、フィールド1の周囲に設けられた観
客席に階段2が設けられ、この階段2の外周に円環状の
避難通路3が一体構造として設けられるとともに、観客
席から地上レベルの出入口に通じる通路4が設けられた
ものである。
【0003】このような従来の避難システムおいては、
火災時等に観客が外部に避難する場合に、入場した経路
を逆に辿って通路4から地上レベルの出入口に出る経路
と、観客席から階段2を通じて避難通路3に移動し、こ
れに連設されたペデストリアンデッキ5等の外部連絡通
路へ出る経路とが、群衆避難の形態となって選択される
ことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ドーム型野球場における避難システムにあっては、興行
用途が限られているために、内部の階段2や通路4の配
置ならびに出入口の位置が計画人員に対応して設けられ
ており、この結果均等に分散配置される形になっていな
いのが通常である。加えて、避難システム全体が、群衆
避難的な考え方に基づいているため、興行内容等によっ
て観客席における避難対象人口の分布や密度が計画と異
なった場合に、避難時に予期せぬパニックが発生する虞
があった。
【0005】また、上記避難システムにあっては、限定
された用途から割り出された計画人員に対応する避難計
画となっているうえに、さらに避難通路3が観客席と一
体構造であるため、仮に大空間内の用途変更を行なおう
とした場合には、避難通路3も含めた大掛かりな改修が
必要になるという問題点もあった。
【0006】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、大空間の用途変更に対する平面および断面におけ
る空間計画の自由度が高く、よって各種の用途に対して
容易に避難上の安全性を確保することが可能になる大空
間を有する建築物の避難システムを提供することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の大空間
を有する建築物の避難システムは、大空間を有する建築
物内の外周部分に、大空間から構造上独立した環状の避
難通路を設け、避難通路と大空間との間に、任意に設定
可能な避難口を設けるとともに、上記避難通路に避難階
段を設けることにより、当該避難階段から上下方向に移
動可能にしたことを特徴とするものである。
【0008】ここで、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の避難通路が、上記建築物内の外周部分に、複
数層設けられていることを特徴とするものである。ま
た、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載
の環状の避難通路が、上下方向に移動自在に設けられて
いることを特徴とするものである。
【0009】請求項1〜3のいずれかに記載の避難シス
テムによれば、火災時等に、来館者は、最寄りの避難口
から環状の避難通路に移動し、次いで避難階段を介し
て、避難路が形成されたレベルへと避難することができ
る。この際に、避難通路が建築物内の外周部分に配置さ
れているとともに、避難口が大空間の用途に応じた適宜
位置に設定されているために、最短距離で最寄りの避難
口に移動することが可能となる。この結果、大空間の用
途変更に対する平面および断面における空間計画の自由
度が高く、しかも計画変更に対して容易に避難上の安全
性を確保することが可能となる。
【0010】加えて、環状の避難通路を、建物の内部で
あって、かつ大空間から構造上独立した外周部分に設け
ているために、大空間の用途を変更する場合には、大空
間内部のみを改修するとともに、避難口を最適位置に設
定すればよく、よって上記用途変更に要するコストの低
減化も図ることができる。
【0011】ここで、上記建築物が、床を複数階にわた
って設置可能である場合には、請求項2に記載の発明の
ように、避難通路を上記床レベルに対応して複数層設け
ることが好ましく、さらに請求項3に記載の発明のよう
に、上記避難通路を、上下方向に移動自在に設ければ、
用途変更に伴って床レベルを変更した場合においても、
これに合わせて環状の避難通路を上下に移動させること
により、容易に当該床からの避難通路を確保することが
可能になる。この結果、新たな避難通路を増設したり、
あるいは既存の避難通路を解体する等の改修工事を要す
ることなく、当該用途変更に対応することができるため
に経済性にも優れる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明に係る大空
間を有する建築物の避難システムの一実施形態を示すも
ので、図中符号10が内部に大空間11を有する円形の
建築物である。この建築物10内部の大空間11には、
複数の階層を形成する床12が設けられている。ここ
で、床12としては、全面床、吹抜けを有する床、段差
床あるいは傾斜床等の各種の床構造が適用可能である。
そして、建築物10の内部であって、かつ各階層の床1
2の外周側には、隔壁13を介して大空間11から構造
上独立した円環状の避難通路14が、床12と同一レベ
ルとなるように複数層設けられている。なお、建築物1
0の内部構造は、将来の改修等に容易に対応できるよう
に、鉄骨造とすることが好ましい。
【0013】そして、大空間11の床12と避難通路1
4との間の隔壁13には、任意に設定可能な避難口15
が設けられている。また、避難通路14の外周側には、
避難階段16が円周方向に間隔をおいた複数箇所(本実
施形態においては4箇所)に設けられている。さらに、
上記環状の避難通路14は、最上階から吊設されたワイ
ヤ等によって上下方向に移動自在に設けられており、上
記最上階には、ワイヤを上下駆動するための油圧ジャッ
キ等の駆動手段が設置されている。
【0014】以上の構成からなる避難システムにおいて
は、火災等が発生した際に、図2および図3に矢印で示
すように、来館者は建築物10の外周方向に移動し、最
寄りの避難口15から円環状の避難通路14を通じて、
避難階段16から地上に避難したり、あるいは別途ペデ
ストリアンデッキ等の外部に通じる避難路が形成された
レベルへと避難することができる。この際に、避難通路
14が建築物10の外周部分に配置されているととも
に、避難口15は、大空間11の用途に応じた適宜位置
に設定されているために、最短距離で最寄りの避難口1
5に移動することができる。
【0015】加えて、環状の避難通路14を、建築物1
0の内部であって、かつ大空間11から隔壁13を介し
て構造上独立した外周部分に設けるとともに、上下方向
に移動自在に設けているので、大空間11における用途
の変更に伴って、例えば図1に示す3階の床12のレベ
ルH1 を、図4に示すようにH2 に変更した場合におい
ても、変更した床12に対応する円環状の避難通路14
を、当該床12のレベルに合うように、h(=H2 −H
1 )寸法だけ上昇させるのみで、これに対応することが
できる。
【0016】このように、上記避難システムによれば、
大空間11における各種の用途に対して、容易に避難動
線を形成して来館者の安全性を確保することができる。
また、大空間11の用途を変更する際にも、大空間内部
のみを改修するとともに、これに合わせて円環状の避難
通路14を移動させ、かつ隔壁13に、用途に応じた最
適値に避難口15を形成することにより、新たな避難通
路を増設したり、あるいは既存の避難通路を解体する等
の改修工事を要することなく、当該用途変更に対応する
ことができる。この結果、用途変更に対する平面および
断面の空間計画の自由度が高く、しかも経済性にも優れ
る。
【0017】なお、上記実施の形態においては、円形の
建築物10の外周に円環状の避難通路14を設けた場合
についてのみ説明したが、本発明はこれに限るものでは
なく、建築物が平面視矩形である場合には、その外周に
四角形の環状の避難通路を形成すればよく、さらに建築
物が平面視多角形状の場合には、その外周に当該建築物
と同様の多角形状の環状の避難通路を形成すればよい。
【0018】また、上記実施形態においては、避難通路
14を建築物10内の最外周部に設けた場合に付いて示
したが、これに限定されるものではなく、例えば図5に
示すように、建築物10内部の外周部分に上記避難通路
14を設け、さらに当該避難通路14の外周に倉庫や洗
面所等の用途に使用可能な付属室17などを配置するこ
とも可能である。さらに、避難階段16に付いても、避
難通路14の外周側に設けることに限定されるものでは
なく、当該避難通路14内に組み込むようにして構築す
ることも可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜3のい
ずれかに記載の発明によれば、大空間の様々な用途に対
して、常に来館者の最寄りの避難口から環状の避難通路
を経て避難階段に至る避難動線を容易に確保することが
できるために、安全性に優れるとともに、大空間の用途
変更に対する自由度が高く、しかも環状の避難通路が大
空間から構造上独立して設けているために、大空間の用
途を変更する場合には、大空間内部のみを改修するとと
もに、避難口を最適位置に設定すればよく、よって上記
用途変更に要するコストの低減化も図ることができる。
【0020】特に、請求項3に記載の発明によれば、上
記避難通路を上下方向に移動自在に設けることにより、
用途変更に伴って床レベルを変更した場合においても、
容易に当該床からの避難通路を確保することが可能にな
り、よって新たな避難通路を増設したり、あるいは既存
の避難通路を解体する等の改修工事を要することなく、
当該用途変更に対応することができるために、経済性に
優れるといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】図1の避難システムにおける避難経路を模式的
に示す斜視図である。
【図4】図1の建築物の床レベルを変更した際の避難通
路の変更例を示す縦断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す横断面図である。
【図6】従来の避難システムにおける避難経路を示す縦
断面図である。
【符号の説明】 10 建築物 11 大空間 12 床 13 隔壁 14 環状の避難通路 15 避難口 16 避難階段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大空間を有する建築物内の外周部分に、
    上記大空間から構造上独立した環状の避難通路を設け、
    避難通路と上記大空間との間に、任意に設定可能な避難
    口を設けるとともに、上記避難通路に避難階段を設ける
    ことにより、当該避難階段から上下方向に移動可能にし
    たことを特徴とする大空間を有する建築物の避難システ
    ム。
  2. 【請求項2】 上記避難通路は、上記建築物内の外周部
    分に、複数層設けられていることを特徴とする請求項1
    に記載の大空間を有する建築物の避難システム。
  3. 【請求項3】 上記環状の避難通路は、上下方向に移動
    自在に設けられていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の大空間を有する建築物の避難システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103556843A (zh) * 2013-11-12 2014-02-05 中国建筑东北设计研究院有限公司 高层建筑垂直交通主干与支干转换的室外平台疏散系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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