JP3369526B2 - 高層建築物 - Google Patents

高層建築物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住居用、あるいは
店舗もしくはオフィス用として広範に利用することがで
きる高層建築物に関するもので、より詳細には、高層建
築物の制振構造に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、住居用、あるいは店舗もしくはオ
フィス用として利用されている多階層の高層建築物は、
そのほとんどがカーテンウォール工法によるものであ
り、荷重を支持するための架構としてはトラス構造やラ
ーメン構造を適用している。こうした従来の高層建築物
は、下階層から上階層に至る部分が順次鉛直方向に延在
したものであるため、通風性、日照、景観などの環境条
件が必ずしも好ましいとはいえない。また、トラス構造
やラーメン構造による架構は、柱や梁の長さに限度があ
るため、その構築に際して高所作業を免れることができ
ず、高層建築物の高さに制限を与えることになるばかり
か、その高さや規模に応じて工期も長大となる。
【0003】こうした実情に鑑み、本件発明者は、先に
特願平11−100722号に示されるような高層建築
物を提案している。すなわち、この高層建築物は、地表
面から傾斜するように立設した複数の架構要素によりメ
ガストラクチャ(巨大架構)を構成し、このメガストラ
クチャの表面に、複数階層の住空間部を階段状に有する
建築物ユニットを構築するようにしたものである。この
高層建築物によれば、メガストラクチャの各架構要素が
互いに傾斜して支え合っているため、風雨などによる圧
力や地震などによる振動に対して十分な強度を確保する
ことができる。また、建築物ユニットは、各住空間部の
階層に作用する荷重を支えるだけでよいため、柱や梁に
対して大きな強度が要求されず、従って経済的効果が高
いものになるとともに、工期を短縮することも可能とな
る。さらに、各住空間部は、階段状であるから圧迫感が
なく、しかも通風性、日照、景観にも優れるため、快適
な生活環境を確保することができるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の高
層建築物では、通常の低層の建築物に比べてその重心位
置が著しく高所となるため、横方向からの振動に対して
は必ずしも強いものとはいえない。例えば、ごく小規模
の地震が発生した場合にも、従来の高層建築物にあって
は、上階層に行くに従って容易に、かつ大きく揺れ動く
ようになり、さらに全体の揺れが収束するまでに掛かる
時間も多大なものとなる。昨今においては、耐震構造も
進歩しており、高層建築物そのものが倒壊してしまうよ
うな虞れはほとんどない。しかしながら、巨大な高層建
築物が容易、かつ大きく揺れ動く現象は、居住者等に対
して少なからず恐怖感や不安感を与えるものである。
【0005】こうした振動に対する対策として、従来の
高層建築物では、上階層に対して下階層の面積が著しく
大きくなるように構成し、その重心位置をできるだけ低
い位置に設けることが行われている。しかしながら、こ
うした高層建築物にあっても、通常の建築物に比べれば
依然として重心位置が高所にあり、顕著な効果を得るこ
とができないのが実情である。
【0006】一方、昨今においては、各種制振装置が開
発されており、こうした装置を適用する建築物も既に存
在してはいる。代表的な制振装置としては、例えば、建
築物と基礎との間に特殊な機構を介在させて建築物の固
有振動周期を長くするようにしたものがある。建築物と
基礎との間に介在させる特殊な機構には、ゴム板と金属
板とを複数層に積層したものや黄銅板にテフロンを埋め
込んで滑りやすくしたものなどが適用されている。しか
しながら、上述した制振装置は、振動対策のためだけに
必要となる専用装置である。このため、こうした制振装
置を適用しない同等・同設備の高層建築物に対して建築
費が大幅に増大することになり、建築主に与えるコスト
の割高感も著しいものとなる。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みて、別途振動対
策のためだけの専用装置を設けることなく、制振性に優
れた高層建築物を提供することを解決課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、地表面から傾
斜するように立設した複数の架構要素により、互いの間
に空間を画成するように巨大架構を構成し、この巨大架
構の架構要素に沿って主空間構造物を設けるとともに、
前記巨大架構から前記空間に従空間構造物を吊下保持さ
せた高層建築物であって、前記巨大架構は、直線状に延
在する第一架構要素と、下方に向かうに従って相互間隔
が漸次広がる逆V字状を成し、その上端部が前記第一架
構要素の中間部に接合された第二架構要素と、を含むも
のである。
【0009】また、巨大架構に画成した空間には、前記
従空間構造物を上下に沿って複数配置し、かつこれら複
数の従空間構造物を前記巨大架構に対してそれぞれ個別
に吊下保持させるようにしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示す図面に基
づいて本発明を詳細に説明する。
【0011】図1および図2は、本発明に係る高層建築
物の第一実施形態を示したものである。ここで例示する
高層建築物は、地上高さ約200m程度の規模を有する
もので、荷重を支持するための巨大架構であるメガスト
ラクチャ10と、このメガストラクチャ10の表面に構
築した複数の主空間構造物20と、を備えている。
【0012】メガストラクチャ10は、それぞれ地表面
に対して傾斜するように立設した第一架構要素11およ
び第二架構要素12から成るものである。これら第一お
よび第二架構要素11,12は、それぞれ高強度の構造
鋼材、例えば横断面が長辺7m×短辺3mの四角筒状を
成す鋼材によって構成してある。第一架構要素11は、
直線状を成しており、その下端部を介して地表面Fに固
定設置されている。第二架構要素12は、第一架構要素
11よりも短い一対の鋼材の各一端部を互いに連結する
ことによってV字状に構成したものである。この第二架
構要素12は、その連結部を介して第一架構要素11の
中間部に接続する一方、V字に開いた各端部を介して地
表面Fに固定設置してあり、当該第一架構要素11との
間に、下方に向けて漸次広がる空間30を画成してい
る。本第一実施形態の場合、第一架構要素11と第二架
構要素12との下端部間には、約110mの間隙を確保
し、かつ第二架構要素12の相互間には、約30mの間
隙を確保するようにしている。また、第一架構要素11
と第二架構要素12とは、地表面Fから約120mの高
さ位置において互いに接続してある。
【0013】第一架構要素11と第二架構要素12との
接続に際しては、両者を立設した状態で第二架構要素1
2の上端部を第一架構要素11の中間部に接続するよう
にしてもよいが、両者をピン接合などにより互いに回転
可能に接続すれば、メガストラクチャ10の構築作業を
容易に行うことが可能になる。すなわち、図3(a)に
示すように、メガストラクチャ10を構築すべき地表面
Fにおいて第一架構要素11と第二架構要素12とを互
いに回転可能に接続し、かつこれら両架構要素11,1
2を互いにほぼ180°開いた状態で配置する。この状
態から、いずれか一方の架構要素の下端部(図において
は第一架構要素11の下端部)を地表面Fに傾動可能に
支持した状態で第一架構要素11の上端部をクレーンに
よって順次上昇させる。第一架構要素11の上端部が上
昇すると、図3(b)に示すように、第二架構要素12
の下端部が地表面Fを滑りながら第一架構要素11に近
接する方向に移動し、この結果、両架構要素11,12
が地表面Fに対して漸次起き上がるようになる。従っ
て、第一および第二架構要素11,12がそれぞれ所望
の角度まで起き上がった時点で各下端部を地表面Fに固
定すれば、図3(c)に示すように、高所での接続作業
を行うことなく、当該地表面Fにメガストラクチャ10
を構築することができるようになる。この場合、メガス
トラクチャ10は、3点を介して地表面Fに固定設置さ
れるため、安定した状態で自立することができる。
【0014】主空間構造物20は、それぞれが複数の住
空間部21を上下左右に並設してユニット化した多階層
の構造物である。各主空間構造物20は、架構要素1
1,12の傾斜に沿って互いに階段状に上下に並設して
ある。また、各主空間構造物20において上下に隣り合
う住空間部21も、架構要素11,12の傾斜に一致す
るように階段状に設けてある。各主空間構造物20の間
には、住空間部21の相互高さよりも大きな間隙を確保
してあり、グリーンウェブと称される共用エリア22と
して用いることができる。本実施形態の場合、各住空間
部21は、それぞれが約3.4mの高さを有したもので
あり、10階層をひとつのユニットとして構成してい
る。第一架構要素11には、この主空間構造物20を5
段、第二架構要素12には、この主空間構造物20を3
段並設してある。この住空間部21に対して共用エリア
22の高さは、およそ6mである。
【0015】主空間構造物20の各住空間部21は、図
4に示すように、戸境壁23によって互いに独立するよ
うに仕切られており、その内部を適宜仕切壁(図示せ
ず)によって区分することにより居住用、あるいはオフ
ィス用として快適に利用することができる。各住空間部
21においてメガストラクチャ10から離隔した端部に
は、それぞれ個別の庭園24を設け、居住空間を良好に
保つようにしてある。
【0016】各独立した住空間部21は、メガストラク
チャ10に近接する端部に設けた一連の連絡通路25に
よって各階層ごとに連絡され、踏み込み26を通じて出
入り可能である。また、図には明示していないものの、
それぞれの主空間構造物20には、ユニット内の各階層
を連絡するための階段やエレベータも付設してある。各
主空間構造物20と外部との出入りを行うための手段と
しては、それぞれの主空間構造物20ごとに地表面Fと
の間を連絡する垂直型エレベータ40を設けるようにし
てもよいし、メガストラクチャ10を構成する第一架構
要素11や第二架構要素12に沿って延在する一連の傾
斜型エレベータ(図示せず)を設けるようにしても構わ
ない。さらに、メガストラクチャ10の中心位置におい
て各架構要素11,12ごとに縦シャフト41,42を
鉛直方向に沿って配設し、これら縦シャフト41,42
の内部に高速エレベータや非常用階段を設けるととも
に、渡り廊下等によりこの縦シャフト41,42と各主
空間構造物20との間を連絡するようにすれば、火災や
その他の非常事態発生時に各住空間部21から地表面
F、その他の安全な場所に避難することができる。
【0017】それぞれの住空間部21で必要となるライ
フライン、つまりガス、上下水道、電気、電話、流通な
どの生活を支えるシステムは、いずれも第一架構要素1
1や第二架構要素12の内部に敷設してある。第一架構
要素11や第二架構要素12からは、連絡通路25の床
下空間部を通じて各住空間部21にライフラインが接続
されている。
【0018】なお、上述した主空間構造物20は、基本
的に下階層から上層階に至る部分が同一の幅(本実施形
態の場合、約30m)となるように構成してあるが、第
一架構要素11の最上部に配置する主空間構造物20に
関してだけは、その横幅が上方に向かうに従って漸次小
さくなるように構成してある。
【0019】上記のような構成を有する主空間構造物2
0は、第一架構要素11および第二架構要素12のそれ
ぞれに対して直接構築することが可能である。しかしな
がら、主空間構造物20を予め地上で組み立てた後、第
一架構要素11や第二架構要素12をガイドにしなが
ら、該組み立てた主空間構造物20をクレーンで上昇さ
せ、所定の高さ位置においてこれらを架構要素11,1
2に固定するようにすれば、高所での作業を可及的に少
なくすることができる。主空間構造物20と各架構要素
11,12とを固定する場合には、超硬ボルトや留め
具、あるいは溶接など、適宜な固定手段を適用すればよ
い。
【0020】一方、上記高層建築物は、メガストラクチ
ャ10における第一架構要素11と第二架構要素12と
の間に画成された空間30内に大小2つの従空間構造物
50,51を備えている。これら従空間構造物50,5
1は、いずれも直方状を成すものであり、下方に位置す
るものが上方に位置するものよりも大きな容積、つまり
大きな重量を有している。これら従空間構造物50,5
1は、上述した主空間構造物20と同様に、多数の住空
間部21を上下左右に並設して住居用、あるいはオフィ
スや店舗用として用いることができるほか、それぞれの
大規模内部空間を利用して立体駐車場、体育館、プー
ル、大型店舗、映画館、劇場、コンサートホール、食
堂、学校、図書館、集会場、公園、等々、主空間構造物
20に居住する人たちはもちろん、外部の人たちに対す
る私益的、公益的、公共的な施設として利用することが
できる。
【0021】これら従空間構造物50,51は、ワイヤ
等のテンションロッド52により、メガストラクチャ1
0を構成する第一架構要素11および第二架構要素12
に対して個別に吊下保持させている。すなわち、これら
従空間構造物50,51は、互いに離隔した独立の構造
物であり、いずれも地表面Fから離隔配置されている。
各従空間構造物50,51に対しては、地表面Fから個
別に出入り口を設けるようにしてもよいが、上述した縦
シャフト41,42や各架構要素11,12に設けたエ
レベータを利用して出入りできるようにすることも可能
である。
【0022】上記のように構成した高層建築物において
は、まず、特願平11−100722号に示した高層建
築物と同様に、メガストラクチャ10の各架構要素1
1,12が互いに傾斜して支え合っているため、風雨な
どによる圧力や地震などによる振動に対して十分な強度
を確保することができる。また、主空間構造物20およ
び従空間構造物50,51は、それぞれの階層に作用す
る荷重を支えるだけでよいため、柱や梁に対して大きな
強度が要求されず、従って経済的効果が高いものになる
とともに、工期を短縮することも可能となる。さらに、
主空間構造物20においては、各住空間部21が階段状
であるから圧迫感がなく、しかも通風性、日照、景観に
も優れるため、快適な生活環境を確保することができ
る。
【0023】さらに、上記高層建築物によれば、以下に
示すような、格別顕著な作用効果を奏するようになる。
【0024】すなわち、メガストラクチャ10から吊下
保持させた大小従空間構造物50,51により、特願平
11−100722号に示した高層建築物に対して重心
位置が大幅に下がり、その安定度が著しく増すようにな
る。
【0025】さらに、地震などにより振動が与えられた
場合には、各従空間構造物50,51がそれぞれ振り子
のように作用し、個々の従空間構造物50,51の質量
効果により、高層建築物が揺れにくくなるとともに、揺
れが収束するまでの時間が極めて短くなる。従って、高
層建築物の制振性が著しく向上し、居住者に対する恐怖
感や不安感を拭い去ることが可能になる。この場合、互
いに重量の異なる大小2つの従空間構造物50,51
は、相互に固有振動数も異なるものである。従って、高
層建築物が様々な固有振動数を有するようになり、制振
性の向上が一層顕著である。
【0026】しかも、制振性を向上させるための従空間
構造物50,51は、主空間構造物20と同様に、住居
用、店舗用、オフィス用として利用することができるの
はもちろん、立体駐車場、体育館など、主空間構造物2
0に居住する人たちや外部の人たちの私益的、公益的、
公共的な施設として用いることができるものである。つ
まり、上記従空間構造物50,51は、制振のためだけ
の専用装置でない。従って、例えば建築主に対して建築
費の割高感を抱かせる虞れもなく、また経済的効果も極
めて高いものとなる。
【0027】さらに、従空間構造物50,51は、メガ
ストラクチャ10に画成される空間30を埋めるもので
あるため、高層建築物のスペース効率を極めて高いもの
とすることができる。
【0028】なお、第一実施形態では、一組の第一架構
要素11および第二架構要素12によってメガストラク
チャ10を構成するようにしているため、比較的狭い土
地に対して高層建築物を構築することが可能であるが、
例えば図5や図6に示すように、複数組の第一架構要素
11および第二架構要素12によってメガストラクチャ
10を構成することももちろん可能である。これら図5
および図6に示す実施形態においては、上述した第一実
施形態の高層建築物に比べて、横方向からの振動に対す
る強度が一層増すようになり、耐震性の点でも有利とな
る。さらに、これら図5および図6に示す実施形態で
は、第一架構要素11の相互間や第二架構要素12の相
互間に横行構造材や斜行構造材を適宜設けるようにする
ことも可能であり、この場合、メガストラクチャ10の
強度をさらに向上させることができる。なお、これら図
5および図6に示す実施形態において、図1に示した第
一実施形態と同様の構成に関しては、同一の符号を付し
てそれぞれの詳細説明を省略している。
【0029】また、上述した実施形態で示す寸法は、あ
くまでも一例であって、高層建築物の規模に応じて適宜
変更できるのはいうまでもない。また、架構要素11,
12として四角筒状の鋼材を例示しているが、これに限
定されず、H型鋼,I型鋼,L型鋼などの各種型鋼材、
あるいは円筒や四角以外の筒型鋼などその他のものを適
用しても構わない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
巨大架構から吊下保持させた従空間構造物によって重心
位置が下がり、建築物としての安定度が増す。しかも、
地震などにより振動が与えられた場合には、上記従空間
構造物が振り子のように作用し、この従空間構造物の質
量効果により、高層建築物が揺れにくくなる、揺れが収
束するまでの時間が極めて短くなる、等々その制振性が
著しく向上する。さらに、従空間構造物は、住居用、店
舗用、オフィス用として利用することができるのはもち
ろん、立体駐車場や体育館など、主空間構造物に居住す
る人たちや外部の人たちの私益的、公益的、公共的な施
設として用いることができるものであるから、つまり制
振のためだけの専用装置でないため、経済的効果も高
い。また、巨大架構に画成される空間を利用して従空間
構造物を配置するようにしているため、スペースの有効
利用を図ることができるようになる。この場合、巨大架
構が、直線状に延在する第一架構要素と、下方に向かう
に従って相互間隔が漸次広がる逆V字状を成し、その上
端部が前記第一架構要素の中間部に接合された第二架構
要素と、を含むようにすれば、自身で自立することが可
能であり、比較的狭い土地に対しても、上述した制振性
に優れた高層建築物を構築することができるようにな
る。また、巨大架構の空間に複数の従空間構造物を個別
に吊下保持させるようにすれば、高層建築物が様々な固
有振動数を持つようになり、制振効果が一層顕著とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高層建築物の第一実施形態を示す
側面図である。
【図2】(a)は図1に示した高層建築物の斜視図、
(b)はその平面図、(c)はその正面図である。
【図3】メガストラクチャの構築状態を順に示す概略側
面図である。
【図4】主空間構造物の内部を示す概略平面図である。
【図5】本発明に係る高層建築物の他の実施形態を示し
たもので、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は
正面図である。
【図6】本発明に係る高層建築物の他の実施形態を示し
たもので、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は
正面図である。
【符号の説明】
10 メガストラクチャ 11 第一架構要素 12 第二架構要素 20 主空間構造物 21 住空間部 22 共用エリア 23 戸境壁 24 庭園 25 連絡通路 26 踏み込み 30 空間 40 垂直型エレベータ 41,42 縦シャフト 50,51 従空間構造物 52 テンションロッド F 地表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−232471(JP,A) 特開 平8−128225(JP,A) 特開2000−291270(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 301 E04H 9/02 341 E04B 1/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地表面から傾斜するように立設した複数
    の架構要素により、互いの間に空間を画成するように巨
    大架構を構成し、この巨大架構の架構要素に沿って主空
    間構造物を設けるとともに、前記巨大架構から前記空間
    に従空間構造物を吊下保持させた高層建築物であって、 前記巨大架構は、直線状に延在する第一架構要素と、下
    方に向かうに従って相互間隔が漸次広がる逆V字状を成
    し、その上端部が前記第一架構要素の中間部に接合され
    た第二架構要素と、を含む ことを特徴とする高層建築
    物。
  2. 【請求項2】 前記従空間構造物を前記空間に上下に沿
    って複数配置し、かつこれら複数の従空間構造物を前記
    巨大架構に対してそれぞれ個別に吊下保持させた請求項
    1記載の高層建築物。
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