JP2002178586A - インクキャリア - Google Patents

インクキャリア

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JP2002178586A
JP2002178586A JP2000380934A JP2000380934A JP2002178586A JP 2002178586 A JP2002178586 A JP 2002178586A JP 2000380934 A JP2000380934 A JP 2000380934A JP 2000380934 A JP2000380934 A JP 2000380934A JP 2002178586 A JP2002178586 A JP 2002178586A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ベルトラッチとキャリア本体とが隙間を介し
て連結したインクキャリアにおいて、グリースを用いず
に、印刷品位の低下やインクキャリアでの異音の発生を
抑えることにある。 【解決手段】 このインクキャリア2は、インクカート
リッジが装着され、記録紙の紙送り方向と垂直方向に延
びるガイドシャフト9に往復運動自在に装着されるとと
もに、ガイドシャフト9に対応して設けられたプーリー
ベルト12に追従して往復動するものであって、ベルト
ラッチ21aと、キャリア本体23とを備えている。キ
ャリア本体23の取付部25は移動方向に垂直な互いに
対向する2つの壁部25aを有している。ベルトラッチ
21aは、2つの壁部25aに対し移動方向に間隔rを
空けて配置されるとともに、キャリア本体23の両壁部
25aに移動方向から当接可能かつ移動方向に弾性変形
可能に形成された1対の緩衝部27を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタに用いられるインクキャリア関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、インクカー
トリッジが記録紙の紙送り方向と垂直方向に往復動する
とともにインクを吐出し、記録紙上に印刷する装置であ
る。
【0003】この種の装置として、実公平7-37878号公
報、実登2581426号公報、特開平3-234686号公報、特開
平5-4404号公報等に示される装置が既に提案されてい
る。これらの装置では、インクカートリッジはインクキ
ャリアに装着される。インクキャリアは、記録紙の紙送
り方向と垂直方向に延びるガイドシャフトに往復動自在
に装着されており、キャリア本体と、キャリア本体に取
り付けらたベルトラッチとを備えている。ベルトラッチ
は、ガイドシャフトに沿って設けられたベルトに係合し
ている。ベルトは、モータで駆動する2つのプーリーに
掛け渡されている。この装置では、印刷時にベルトが回
転駆動すると、ベルトに係合するベルトラッチが追従す
ることにより、インクキャリアがガイドシャフトに案内
されて移動する。このとき、記録紙上にインクが吐出さ
れて印刷が行われる。そして、記録紙に所定の領域だけ
印刷されると、2つのプーリーが反転してベルトが逆方
向に駆動されることにより、インクキャリアが逆方向に
移動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のインクキャリア
として、モータの反転時や駆動直後にインクキャリアが
受ける衝撃を和らげるために、キャリア本体とベルトラ
ッチとが移動方向に僅かな隙間を介して連結されたもの
がある。キャリア本体とベルトラッチとの間の隙間に
は、通常、グリース等の潤滑剤が塗布されている。この
装置では、キャリア本体とベルトラッチとの間に隙間が
あるために、モータの振動が直接インクキャリアに伝わ
るのを抑えることができ、この結果、インクキャリアの
走行スピードが安定し、印刷品位が向上する。一方、キ
ャリア本体とベルトラッチとの間の隙間にはグリースが
介在しているため、モータの反転時や駆動直後にモータ
から受ける負荷が緩衝される。
【0005】しかし、グリースは、高温時と低温時とで
状態の変化が大きいため、装置周辺の温度環境によりグ
リースの緩衝作用にばらつきが生じる場合がある。ま
た、装置製造時においても、グリースの塗布量やグリー
スを塗布する位置によってグリースの緩衝作用は微妙に
変化する。このようなグリースの緩衝作用のばらつき
は、印刷品位のばらつきを招く場合がある。
【0006】また一方、グリースを不要にすることも考
えられる。この場合には、ベルトラッチとキャリア本体
とを一体に成型して、モータの振動が直接インクキャリ
アに伝わることとなり、インクキャリアの走行性が低下
することによる印刷品位の低下や、インクキャリアでの
異音の発生を招く。
【0007】本発明の目的は、ベルトラッチとキャリア
本体とが隙間を介して連結したインクキャリアにおい
て、グリースを用いずに、印刷品位の低下やインクキャ
リアでの異音の発生を抑えることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のインク
キャリアは、インクカートリッジが装着され、記録紙の
紙送り方向と垂直方向に延びるガイドシャフトに往復運
動自在に装着されるとともに、ガイドシャフトに対応し
て設けられたベルトに追従して往復動するものであっ
て、ベルトラッチと、キャリア本体とを備えている。ベ
ルトラッチはベルトに係合している。キャリア本体は、
ベルトラッチが取り付けられる取付部を有している。そ
して、キャリア本体の取付部は移動方向に垂直な互いに
対向する2つの壁部を有している。また、ベルトラッチ
は、2つの壁部に対し移動方向に間隔を空けて配置され
るとともに、キャリア本体の両壁部に移動方向から当接
可能かつ移動方向に弾性変形可能に形成された1対の緩
衝部を有している。
【0009】このインクキャリアでは、印刷時にベルト
が駆動されると、ベルトに係合するベルトラッチが追従
することにより、キャリア本体がガイドシャフトに案内
され、キャリア本体が記録紙の移動方向と垂直方向に往
復動する。このとき、インクカートリッジから記録紙上
にインクが吐出されて印刷が行われる。
【0010】この場合において、モータの駆動開始時ま
たは反転時には、モータからの負荷はベルトを介してベ
ルトラッチに伝達され、ベルトラッチがインクキャリア
の移動方向に移動しようとする。すると、移動方向側の
緩衝部が一方の壁部に当接し弾性変形することによりモ
ータからの負荷が吸収される。そして、ベルトがさらに
駆動されると、ベルトラッチは、緩衝部を介して壁部を
移動方向に押圧することにより、キャリア本体と一体に
移動する。
【0011】ここでは、ベルトラッチとキャリア本体の
壁部との間に隙間を介在させることでインクキャリアの
立ち上がり性能を向上させることを前提としているが、
ベルトラッチとキャリア本体とは移動方向に緩衝部を介
して弾性的に連結されているため、グリースを用いずに
モータからの負荷を緩衝させることができる。この結
果、インクキャリアの走行性が安定して印刷品位が向上
するとともに、モータの振動を受けてインクキャリアで
異音が発生するのを抑えることができる。
【0012】請求項2に記載のインクキャリアは、イン
クカートリッジが装着され、記録紙の紙送り方向と垂直
方向に延びるガイドシャフトに往復運動自在に装着され
るとともに、ガイドシャフトに対応して設けられたベル
トに追従して往復動するものであって、キャリア本体
と、ベルトラッチと、緩衝部とを備えている。ベルトラ
ッチは、キャリア本体に取り付けられ、ベルトに係合し
ている。緩衝部は、キャリア本体とベルトラッチとの間
に配置され、移動方向に弾性変形可能である。
【0013】このインクキャリアでは、ベルトラッチと
キャリア本体とは、緩衝部を介して移動方向に弾性的に
連結されているため、グリースを用いずに、モータから
の負荷を緩衝させることができる。請求項3に記載のイ
ンクキャリアは、請求項2のインクキャリアにおいて、
キャリア本体は取付部を有し、取付部は移動方向に垂直
な互いに対向する2つの壁部を有しており、ベルトラッ
チは2つの壁部の間に取付けられている。
【0014】このインクキャリアでは、モータが反転ま
たは駆動すると、ベルトラッチがキャリア本体の壁部に
当接し、押圧することにより両者が一体に往復動する
が、前述のようにベルトラッチとキャリア本体とは緩衝
部を介して弾性的に連結されているため、グリースを用
いずにモータからの負荷を緩衝させることができる。
【0015】請求項4に記載のインクキャリアは、請求
項2または3のインクキャリアにおいて、ベルトラッチ
とキャリア本体の2つの壁部とは、移動方向に間隔を空
けて配置されている。
【0016】従来のインクキャリアでは、前述のよう
に、印刷時の走行スピードを安定させて印刷品位を向上
させるために、ベルトラッチとキャリア本体とを隙間を
介して連結していた。しかし、このような隙間がある
と、モータの反転時または駆動開始時に、ベルトラッチ
とキャリア本体との間で異音が生じたる等の不具合が生
じやすくなる。
【0017】そこで、ここでは、ベルトラッチとキャリ
ア本体とが隙間を介して連結されていることを前提とす
るインクキャリアにおいて、特に、隙間にグリースを介
在させることで、グリースを用いずに済むようにしてい
る。
【0018】
【発明の実施の形態】[インクジェットプリンタ]図1
に、本発明の一実施形態によるインクキャリア2を備え
たインクジェットプリンタ1を示す。
【0019】このインクジェットプリンタ1は、インク
カートリッジ3が装着されたインクキャリア2と、ガイ
ドシャフト9と、プーリー10,11及びプーリーベル
ト12と、レール13とを備えている。
【0020】図1に示すように、記録紙は、給紙口14
から給紙され、インクカートリッジ3下部に設けられた
インク吐出部に対向する位置に紙送りされ、インクジェ
ットプリンタ1前面より矢印方向に排出される。ガイド
シャフト9は記録紙の紙送り方向に対して垂直に延びて
いる。プーリー10,11及びプーリーベルト12は、
インクキャリア2をガイドシャフト9に沿って往復動さ
せるための機構である。そして、インクキャリア2は後
述するベルトラッチ21を介してプーリーベルト12に
係合しており、プーリー10が図示しない駆動手段で回
転され、プーリーベルト12がプーリー11を介して回
転させられることで、インクキャリア2がガイドシャフ
ト9に沿って往復運動する。レール13は、ガイドシャ
フト9に平行に設けられている。
【0021】このようなインクジェットプリンタ1で
は、インクカートリッジはインクキャリア2とともにガ
イドシャフト9に沿って走査され、インク吐出口に対向
する記録紙の行に文字または画像が印刷される。1行分
の印刷が終了すると、記録紙が所定の量だけ紙送りさ
れ、その後に、再び停止した記録紙に対して次の行の文
字または画像が印刷される。このような動作を繰り返す
ことによって、記録紙全体に対して印刷が行われる。
【0022】[インクキャリア]図2に本発明の一実施形
態が採用されたインクキャリア2を、図3にその要部縦
断面を示す。
【0023】インクキャリア2は、キャリア本体23
と、ベルトラッチ21とを備えている。キャリア本体2
3は、インクカートリッジ(図示せず)を収納するため
の収納部23aを有する樹脂製の箱型部材である。キャ
リア本体23は、ガイドシャフト9に装着される側の面
(背面)の下部に、ベルトラッチ21を取り付けるため
の取付部25を有している。取付部25には、インクキ
ャリア2の移動方向に垂直であって互いに対向する2つ
の壁部25aが形成されている。ベルトラッチ21は、
図4及び5に示すように、プーリーベルト12に係合す
るための係合部21aと、この係合部21aと逆向きに
延びて形成された、キャリア本体23の取付部25に取
り付けるための被取付部21bとを有する樹脂製部材で
ある。ベルトラッチ21は、図3に示すように、被取付
部21bが、キャリア本体23の2つの壁部25aの間
に、両壁部25aに対しそれぞれ間隔rを空けて配置さ
れている。この間隔rは、ここでは、0.1〜0.2m
m程度に保たれている。被取付部21bは、両側部に、
キャリア本体23の両壁部25aに移動方向から当接可
能かつ移動方向に弾性変形可能に形成された緩衝部27
をそれぞれ有している。各緩衝部27(図5では片側の
み図示)は、本実施形態では、図5に示すように、切欠
き27a及び非弾性部27bを挟んで上下方向に並んで
形成された複数の突起27c(ここでは、2つ)で構成
されており、各突起27cの斜線部分が壁部25a側に
膨らんだ形状に形成されている。ベルトラッチ21は、
図3に示すように、被取付部21bがキャリア本体23
に取り付けられた状態で、各突起27cがキャリア本体
23の両壁部25aに当接している。
【0024】このように構成されたインクキャリア2で
は、モータ(図示せず)が駆動または反転すると、モー
タからの負荷はプーリーベルト12を介してベルトラッ
チ21に伝達され、ベルトラッチ21がインクキャリア
2の移動方向に移動する。すると、移動方向側の緩衝部
27の突起27cの壁部25a側に膨らんだ部分が壁部
25aからの反作用力を受けて弾性変形し、これによ
り、モータから伝達された負荷が吸収される。そして、
プーリーベルト12がさらに駆動されると、ベルトラッ
チ21は、緩衝部27を介して壁部25aを移動方向に
押圧することにより、キャリア本体23と一体に移動す
る。
【0025】ここでは、ベルトラッチ21とキャリア本
体23の壁部25aとの間に隙間を介在させることでイ
ンクキャリア2の立ち上がり性能を向上させているが、
ベルトラッチ21とキャリア本体23とは移動方向に弾
性的に連結されているため、従来のようにグリースを用
いずにモータからの負荷を緩衝させることができる。こ
の結果、インクキャリア2の走行性が安定して印刷品位
が向上するとともに、モータの振動を受けてインクキャ
リア2で異音が発生するのを抑えることができる。
【0026】[他の実施形態] (a)ベルトラッチ21の1対の緩衝部27は、板バ
ネ、皿バネ等の別部材であってもよい。
【0027】(b)1対の緩衝部27の突起27cの
数、形状等の設計事項は、上記実施形態で説明したもの
に限定されない。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、ベルトラッチとキャリ
ア本体とは、移動方向に弾性的に連結されているため、
グリースを用いずに、モータからの負荷を緩衝させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるインクキャリアを備
えたインクジェットプリンタの要部斜視図。
【図2】前記インクキャリアを示す斜視図。
【図3】前記インクキャリアの要部縦断面図。
【図4】前記インクキャリアのベルトラッチの下面図。
【図5】前記ベルトラッチの側面図。
【符号の説明】
2 インクキャリア 9 ガイドシャフト 12 プーリーベルト 21 ベルトラッチ 23 キャリア本体 25 取付部 25a 壁部 27 緩衝部 r 間隔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクカートリッジが装着され、記録紙の
    紙送り方向と垂直方向に延びるガイドシャフトに往復運
    動自在に装着されるとともに、前記ガイドシャフトに対
    応して設けられたベルトに追従して往復動するインクキ
    ャリアであって、 前記ベルトに係合するベルトラッチと、 前記ベルトラッチが取り付けられる取付部を有するキャ
    リア本体とを備え、 前記キャリア本体の取付部は移動方向に垂直な互いに対
    向する2つの壁部を有し、 前記ベルトラッチは、2つの前記壁部に対し移動方向に
    間隔を空けて配置されるとともに、前記キャリア本体の
    両壁部に移動方向から当接可能かつ移動方向に弾性変形
    可能に形成された1対の緩衝部を有している、インクキ
    ャリア。
  2. 【請求項2】インクカートリッジが装着され、記録紙の
    紙送り方向と垂直方向に延びるガイドシャフトに往復運
    動自在に装着されるとともに、前記ガイドシャフトに対
    応して設けられたベルトに追従して往復動するインクキ
    ャリアであって、 キャリア本体と、 前記キャリア本体に取り付けられ、前記ベルトに係合す
    るベルトラッチとを備え、 前記キャリア本体と前記ベルトラッチとの間に配置さ
    れ、移動方向に弾性変形可能な緩衝部と、を備えたイン
    クキャリア。
  3. 【請求項3】前記キャリア本体は前記ベルトラッチが取
    り付けられる取付部を有し、前記取付部は移動方向に垂
    直な互いに対向する2つの壁部を有しており、前記ベル
    トラッチは2つの前記壁部の間に取付けられている、請
    求項2に記載のインクキャリア。
  4. 【請求項4】前記ベルトラッチと前記キャリア本体の2
    つの壁部とは、移動方向に間隔を空けて配置されてい
    る、請求項2または3に記載のインクキャリア。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2581426Y2 (ja) * 1991-12-18 1998-09-21 横河電機株式会社 ベルト止め構造

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