JP2000263870A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2000263870A
JP2000263870A JP11072975A JP7297599A JP2000263870A JP 2000263870 A JP2000263870 A JP 2000263870A JP 11072975 A JP11072975 A JP 11072975A JP 7297599 A JP7297599 A JP 7297599A JP 2000263870 A JP2000263870 A JP 2000263870A
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JP11072975A
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English (en)
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Hiroyuki Saito
斎藤  弘幸
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】キャリッジの往復運動に起因する振動を低減
し、記録速度を向上させ、振動増大を招くことなくキャ
リッジに搭載するインク量を増大させてランニングコス
トの低減を図り、キャリッジの移動可能範囲を減少させ
て装置本体の幅寸法を減少させる。 【構成】キャリッジ102を主走査方向に往復移動させ
るとともに、キャリッジ駆動モータ105と共通又は別
の駆動モータ301で媒体搬送手段108をキャリッジ
102の主走査方向に沿ってキャリッジ102と逆方向
に同時に同じ速度で往復移動せしめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主走査方向に移動
するキャリッジに記録手段を搭載し、該記録手段により
記録媒体に記録を行う記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情
報(記録情報)に基づいて紙、布、プラスチックシー
ト、OHP用シート等の記録媒体(被記録材)に画像
(文字や記号等を含む)を記録していくように構成され
ている。前記記録装置は、記録方式により、インクジェ
ット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム
式等に分けることができる。
【0003】記録媒体の搬送方向(紙送り方向、副走査
方向)と交叉する方向に主走査しながら記録するシリア
ルタイプの記録装置においては、記録媒体に沿って主走
査方向に移動するキャリッジ上に搭載した記録手段(記
録ヘッド)によって画像を形成(記録)し、1行分の画
像形成を終了した後に所定量の紙送り(副走査としての
ピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した記録媒体に
対して次の行の画像を記録(主走査)するという動作を
繰り返すことにより、記録媒体全体の記録が行われる。
一方、記録媒体(記録用紙等)の搬送方向の副走査のみ
で記録するラインタイプの記録装置においては、記録媒
体を所定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録
を行った後、所定量の紙送り(ピッチ送り)を行い、さ
らに次の行の記録を一括して行うという動作を繰り返す
ことにより、記録媒体全体の記録が行われる。
【0004】そのうち、インクジェット式の記録装置
(インクジェット記録装置)は、記録ヘッド(記録手
段)から記録媒体へインクを吐出して記録を行うもので
あり、記録ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細
な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処
理を必要とせずに記録することができ、ランニングコス
トが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少な
く、しかも、多種類のインク(例えばカラーインク)を
使用してカラー画像を形成するのが容易であるなどの利
点を有している。
【0005】インクジェット記録ヘッドの吐出口からイ
ンクを吐出するために利用されるエネルギーを発生する
エネルギー発生素子としては、ピエゾ素子等の電気機械
変換体を用いるもの、レーザー等の電磁波を照射して発
熱させ、この発熱作用によってインク滴を吐出させるも
の、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換体によって
液体を加熱するものなどがある。その中でも、熱エネル
ギーを利用してインクを滴として吐出するインクジェッ
ト式の記録ヘッドは、吐出口を高密度に配列することが
できるため高解像度の記録をすることが可能である。特
に、その中でも、電気熱変換体素子をエネルギー発生素
子として用いる記録ヘッドは、小型化が容易であり、か
つ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上
性が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十分に
活用でき、高密度実装化が容易で製造コストも安価なこ
とから、有利である。
【0006】また、記録媒体の材質に対する要求も様々
なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が
進み、通常の記録媒体である紙(薄紙や加工紙を含む)
や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織
布、さらには金属等を記録媒体として用いる記録装置も
使用されるようになっている。
【0007】記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復移
動させるとともに記録媒体をキャリッジ移動方向(主走
査方向)と略直角の方向に搬送することで該記録媒体上
に画像を形成するシリアルタイプの記録装置の構成は、
記録ヘッドの小型化及び低コスト化、並びに信頼性の維
持を図る上では極めて効果的であるが、前記キャリッジ
が往復運動する際の該キャリッジの反転運動に起因して
振動が発生するという解決すべき技術的課題がある。
【0008】前記キャリッジの反転運動の際に生じる振
動を抑えるために、記録装置本体と設置面との間あるい
は記録装置のシャーシと筐体の間にダンパ等の制振材を
装着するといった対策が採られている。また、より積極
的に振動を抑える方法として、キャリッジに連結された
エンドレスベルトの該キャリッジと反対側の部分に(キ
ャリッジと逆方向に移動する部分)に制振用の重りを連
結することにより、該キャリッジの反転時の振動を打ち
消す(キャンセルする)ようにした動的吸振方法が一般
的に知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
制振ダンパを用いる方法では、キャリッジの往復動作の
よって発生してしまった振動を抑え込む方式であり、振
動の発生自体を抑える方式ではないため、十分な制振効
果を得ることは困難であった。特に、記録速度を増加さ
せるためにキャリッジ移動速度を増加させると、キャリ
ッジ反転時の運動量が増加し、往復運動で生じる振動も
増長され、振動を抑制することが益々困難になる。さら
に、ランニングコスト低減のためキャリッジ上に搭載さ
れるインクタンクの容量を増加させる場合も、キャリッ
ジ反転時の運動量が増加するため、前述のキャリッジ走
査速度の向上の場合と同様、往復運動による振動が増長
されてしまい、振動を抑制することが益々困難になる。
【0010】また、エンドレスベルトのキャリッジと反
対側の部分に(キャリッジと逆方向に移動する部分)に
制振用の重りを連結する方法では、キャリッジの往復運
動に起因する振動を抑える目的のためだけに、キャリッ
ジと重りの両方を動かさなければならない。そして、記
録速度を向上させるためには該キャリッジと該重りの両
方を高速で移動させる必要があり、また、インクタンク
の大容量化のためにキャリッジ側の質量が増大すると、
制振用の重りの質量も増大させる必要があり、駆動時の
負荷が増大してしまう。さらに、キャリッジ側の運動量
をキャンセルするためだけに設けられる重りを往復運動
させることは、非常に効率の悪いことであり、消費電力
の増加や使用モータのコスト上昇など、振動抑制のため
の代償としては過大な代償を強いられることになる。こ
のように、従来のシリアルタイプの記録装置では、キャ
リッジの往復運動が振動発生源となり、記録の高速化や
インクの大容量化の実現に大きな障害となっていた。
【0011】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、キャリッジの往復
運動に起因する振動を打ち消すことができ、記録速度を
向上させることができ、振動増大を招くことなくキャリ
ッジに搭載するインク量を増大させてランニングコスト
の低減を図ることができ、さらに、キャリッジの移動可
能範囲を減少させて装置本体の幅寸法を減少させること
ができ、装置のコンパクト化を図ることができる記録装
置を提供することである。
【0012】
【課題解決のための手段】本発明(請求項1)による記
録装置は、記録手段を搭載するためのキャリッジと、該
キャリッジを主走査方向に往復移動せしめるキャリッジ
移動手段と、記録媒体を副走査方向に搬送する媒体搬送
手段と、前記媒体搬送手段を主走査方向に往復移動せし
める媒体搬送手段用移動手段と、を有する構成とするこ
とにより、キャリッジの往復運動に起因する振動を打ち
消すことができ、記録速度を向上させることができ、振
動増大を招くことなくキャリッジに搭載するインク量を
増大させてランニングコストの低減を図ることができ、
さらに、キャリッジの移動可能範囲を減少させて装置本
体の幅寸法を減少させることができ、装置のコンパクト
化を図ることができる記録装置を提供するものである。
【0013】請求項2の発明は、記録手段を搭載するた
めのキャリッジと、該キャリッジを主走査方向に往復移
動せしめるキャリッジ移動手段と、記録媒体を副走査方
向に搬送する媒体搬送手段と、を有する記録装置におい
て、前記媒体搬送手段を主走査方向であってキャリッジ
移動方向と反対方向に往復移動せしめる媒体搬送手段用
移動手段を有する構成とすることにより、一層効率よく
上記目的を達成し得る記録装置を提供するものである。
【0014】請求項3の発明は、記録手段を搭載するた
めのキャリッジと、該キャリッジを主走査方向に往復移
動せしめるキャリッジ移動手段と、記録媒体を副走査方
向に搬送する媒体搬送手段と、を有する記録装置におい
て、前記媒体搬送手段を主走査方向であってキャリッジ
移動方向と反対方向にキャリッジ移動と同時に往復移動
せしめる媒体搬送手段用移動手段を有する構成とするこ
とにより、一層効率よく上記目的を達成し得る記録装置
を提供するものである。
【0015】請求項4及び5の発明は、上記請求項1〜
3のいずれかの構成に加えて、前記キャリッジ移動手段
が前記媒体搬送手段用移動手段を兼ねる構成、あるい
は、前記記録手段を搭載した前記キャリッジの質量と前
記媒体搬送手段の質量とがほぼ等しい構成とすることに
より、一層効率よく上記目的を達成し得る記録装置を提
供するものである。
【0016】請求項6の記録装置は、記録手段を搭載す
るためのキャリッジと、該キャリッジを主走査方向に往
復移動せしめるキャリッジ移動手段と、記録媒体を副走
査方向に搬送する媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段を
主走査方向に往復移動せしめる媒体搬送手段用移動手段
と、を備え、前記キャリッジ移動手段及び前記媒体搬送
手段用移動手段はそれぞれ独立した駆動手段を有し、前
記媒体搬送手段用移動手段は前記媒体搬送手段を主走査
方向であってキャリッジ移動方向と反対方向にキャリッ
ジ移動と同時に往復移動せしめるように制御される構成
とすることにより、媒体搬送手段をキャリッジと反対方
向に移動させることでキャリッジの往復運動に起因する
振動を打ち消すことができ、記録媒体とキャリッジとの
相対速度を向上させることで記録速度を向上させること
ができ、キャリッジの往復運動に起因する振動が打ち消
されることからキャリッジに搭載するインク量を増大さ
せてランニングコストの低減を図ることができる記録装
置を提供するものである。
【0017】請求項7の発明は、上記請求項6の構成に
加えて、前記キャリッジの反転時の該キャリッジの運動
量と前記媒体搬送手段の運動量がほぼ等しい構成とする
ことにより、一層効率よく上記目的を達成するものであ
る。
【0018】請求項8の記録装置は、記録手段を搭載す
るためのキャリッジと、該キャリッジを主走査方向に往
復移動せしめるキャリッジ移動手段と、記録媒体を副走
査方向に搬送せしめる媒体搬送手段と、前記媒体搬送手
段を主走査方向であってキャリッジ移動方向と反対方向
にキャリッジ移動と同時に移動せしめる媒体搬送手段用
移動手段と、を備え、前記キャリッジ移動手段と前記媒
体搬送手段用移動手段は互いに独立した手段で構成さ
れ、前記記録手段の記録部から前記キャリッジの端部ま
での最大距離と前記記録媒体の主走査方向幅もしくは記
録可能領域幅とを加算した距離を前記キャリッジ及び前
記媒体搬送手段の移動可能範囲とする構成とすることに
より、媒体搬送手段をキャリッジと反対方向に移動させ
ることでキャリッジの往復運動に起因する振動を打ち消
すことができ、記録媒体とキャリッジとの相対速度を向
上させることで記録速度を向上させることができ、キャ
リッジの往復運動に起因する振動が打ち消されることか
らキャリッジに搭載するインク量を増大させてランニン
グコストの低減を図ることができ、さらに、キャリッジ
の主走査方向の必要移動可能範囲を減少させて装置本体
の幅寸法をその分減少させることで装置のコンパクト化
を図り得る記録装置を提供するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。なお、各図面を通して同一符号は
同一又は対応部分を示す。図1は、本発明を適用した記
録装置の第1実施例を模式的に示す一部破断斜視図であ
り、図2は図1の記録装置のキャリッジ及び媒体搬送手
段の動作を模式的に示す部分正面図である。なお、図1
及び図2の第1実施例では、記録装置がインクジェット
記録装置である場合を例に挙げて説明する。図1におい
て、101はインクタンクを有するカートリッジタイプ
の記録手段(記録ヘッド)、102は記録ヘッド101
を搭載するキャリッジである。キャリッジ102はその
軸受部102aをガイドシャフト103に摺動可能に挿
入することで該ガイドシャフト103に沿って主走査方
向(矢印A、B方向)に往復移動可能に案内支持されて
いる。前記ガイドシャフト103は、その両端部で装置
本体のシャーシ116に固定されている。
【0020】前記キャリッジ102は、エンドレスベル
ト(タイミングベルト)104の上側走行部分に連結
(結合)されており、該ベルト104を矢印A、B方向
に走行駆動することにより主走査方向に移動させられ
る。装置本体の一側端部にはキャリッジ駆動用のモータ
(キャリッジモータ)105が固定され、該モータ10
5の出力軸にはモータプーリ105aが装着されてい
る。装置本体の前記モータプーリ105aと反対側の部
分にはアイドルプーリ105bが配設されている。前記
タイミングベルト104は、前記モータプーリ105a
と前記アイドルプーリ105bの間に張設され、前記キ
ャリッジモータ105を正逆回転方向に駆動することに
より、前記ベルト104を介して矢印A、B方向(主走
査方向)に駆動される。
【0021】記録待機中には記録媒体(記録用紙等)1
06は給紙手段107内に積層(スタック)状態で貯蔵
されており、記録開始時に不図示のピックアップ手段
(給紙ローラ等)により1枚の記録媒体106がシャー
シ116の給紙口116aを通して給紙ポジションへ給
紙される。この給紙ポジションは、前記給紙口116a
の直ぐ搬送方向下流側に配設された媒体搬送手段108
上に選定されている。給紙された記録媒体106は前記
媒体搬送手段108により矢印Cで示す副走査方向(紙
送り方向)に所定量だけ搬送され、前記記録ヘッド10
1により記録された後に排紙される。
【0022】前記記録ヘッド101は、記録信号に応じ
てエネルギーを印加することにより、複数の吐出口から
インクを選択的に吐出して記録するインクジェット式の
記録ヘッドである。また、この記録ヘッド101は、熱
エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット
記録手段であって、熱エネルギーを発生するための電気
熱変換体を備えたものである。さらに、前記記録ヘッド
101は、前記電気熱変換体によって印加される熱エネ
ルギーにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によ
って生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐
出させ、記録を行なうものである。前記電気熱変換体は
各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応
じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加すること
によって対応する吐出口からインクを吐出するものであ
る。
【0023】図7は記録ヘッド101のインク吐出部
(一つの吐出口列)の構造を模式的に示す部分斜視図で
ある。図7において、記録媒体106と所定の隙間(例
えば、約0.3〜2.0ミリ程度)をおいて対面する吐
出面81には、所定のピッチで複数の吐出口82が形成
され、共通液室83と各吐出口82とを連通する各液路
84の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生す
るための電気熱変換体(発熱抵抗体など)85が配設さ
れている。記録ヘッド101は、前記吐出口82が主走
査方向(キャリッジ102に搭載される本実施例では該
キャリッジ102の移動方向)と交叉する方向に並ぶよ
うな位置関係で案内支持されている。こうして、画像信
号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体85
を駆動(パルス電圧を印加)して、液路84内のインク
を膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口8
2からインク滴を吐出させる記録ヘッド101が構成さ
れている。
【0024】図1において、前記媒体搬送手段108
は、搬送駆動手段であるLF(ラインフィード、搬送)
モータ109と、搬送駆動伝達手段であるギア列110
と、該ギア列110から回転駆動力を伝達される搬送ロ
ーラ111と、搬送アイドルローラ112と、前記搬送
ローラ111により駆動されて記録媒体106を副走査
方向(紙送り方向)へ搬送する搬送ベルト113と、に
より構成されている。前記搬送ローラ111及び前記搬
送アイドルローラ112は、それぞれの搬送ローラ軸1
14、115に対してキャリッジ移動方向(主走査方
向)に摺動可能な状態で案内支持されている。前記搬送
ローラ軸114、115の両端部は装置本体(シャーシ
116)に固定されている。
【0025】前記媒体搬送手段108は、前記エンドレ
スベルト104の前記キャリッジ102と反対側の部分
に連結(又は係合)され、前記キャリッジモータ105
を駆動することによりキャリッジ移動方向と反対方向に
往復移動させることができる。つまり、図1及び図2の
記録装置では、前記媒体搬送手段108を主走査方向で
あってキャリッジ移動方向と反対方向に往復移動せしめ
る媒体搬送手段用移動手段が設けられている。また、前
記媒体搬送手段用移動手段は、キャリッジ102が主走
査方向に移動すると同時に同じ距離だけ媒体搬送手段1
08を反対方向に移動させるように構成されている。こ
こで、キャリッジ102と媒体搬送手段108は、前述
のごとく、駆動モータ(キャリッジモータ)105によ
って駆動される共通のベルト104の引き側と押し側
(反対側の走行部分)に分かれて連結(又は係合)され
ており、これによって、キャリッジ102と媒体搬送手
段108は主走査方向に沿って互いに反対方向に移動す
るように装着されている。
【0026】本実施例では、キャリッジ102の移動駆
動手段と媒体搬送手段108の移動用駆動手段を兼ねた
駆動モータ105としてステップモータが使用されてお
り、キャリッジ102と媒体搬送手段108の位置及び
速度はオープンルーフ制御され、記録時におけるキャリ
ッジ102の移動速度(主走査速度)と媒体搬送手段1
08の移動速度は同じ速度に保たれる。ただし、この制
御はオープンルーフ制御に限らず、モータにロータリー
エンコーダを設置したり、キャリッジ102や媒体搬送
手段108の位置や速度を直接認識するためのリニアエ
ンコーダを共通あるいは独立に設けてクローズドループ
制御としてもよい。
【0027】図1中のキャリッジ102及び媒体搬送手
段108の移動動作を示す図2では、同図中の(A)は
キャリッジ102が矢印A方向に速度Vで移動する状態
を示し、同図中の(B)はキャリッジ102が矢印B方
向に速度Vで移動する状態を示す。図2においては、キ
ャリッジ102が矢印A方向に速度Vで移動すると、同
じベルト104に連結(又は係合)された媒体搬送手段
108は反対方向すなわち矢印B方向に同じ速度Vで移
動する。また、キャリッジ102が矢印B方向に速度V
で移動する同じベルト104に連結された媒体搬送手段
108はその反対方向すなわち矢印A方向に同じ速度V
で移動する。
【0028】ここで、インクタンクを有する記録ヘッド
101を搭載したキャリッジ102の全体質量(記録ヘ
ッド等を含めた移動質量)を、キャリッジ走査方向(矢
印A、B方向)に移動可能な媒体搬送手段108の全体
質量(移動質量)と等しいかほぼ等しく設定しておくこ
とが好ましい。そうすることにより、キャリッジ102
の往復移動の際の反転時(同時に移動する媒体搬送手段
108の反転時でもある)に、該キャリッジ102の運
動量が媒体搬送手段108によって打ち消され(キャン
セルされ)、記録装置の振動が抑制されるという効果が
得られる。この場合、キャリッジ102及び媒体搬送手
段108の質量は必ずしも同程度にする必要はないが、
より効果的にキャリッジ102の運動量をキャンセルす
るためには媒体搬送手段108の質量をキャリッジ10
2の質量に近づけることが好ましい。
【0029】また、記録ヘッド102と記録媒体106
との主走査方向の相対速度、すなわち、媒体搬送手段1
08上の記録媒体106からみた記録ヘッド101の速
度(相対速度)はキャリッジ102の走査速度Vと媒体
搬送手段108の移動速度Vを加えた速度V+V(キャ
リッジ102の走査速度Vの2倍の速度)となり、記録
時間を約半分まで短縮することができる。この場合、相
対速度の向上に対応して記録ヘッド101の吐出周波数
や吐出タイミングを同期させておくことが必要である。
【0030】こうして、キャリッジ102の往復運動に
起因する振動をキャンセルするために媒体搬送手段10
8の質量を利用するに際しては、その質量をただ単に往
復移動させるだけではなく、記録速度を向上させるため
に利用できるという効果も得られる。さらに、振動の抑
制効果と記録の高速化の両立が可能なため、キャリッジ
102に搭載する記録ヘッド101内のインクの容量
(別体のインクタンクの容量も同じ)を容易にかつ問題
なく増加させることができ、その分、低ランニングコス
トの製品を容易に提供することが可能になる。
【0031】ここで、図1及び図2の第1実施例におい
ては、キャリッジ102の移動用モータ(キャリッジモ
ータ)を媒体搬送手段108の移動用モータと兼用する
ことで、常にキャリッジ102と媒体搬送手段108を
主走査方向に沿って反対方向に同時に同一速度で移動さ
せることが容易に可能となる。そのため、複数のモータ
をある条件のもとで同期させる等の複雑な制御を必要と
せず、さらに媒体搬送手段108の移動用のモータやモ
ータドライバや伝達用ベルト等の追加部品も必要とせ
ず、コストの上昇を最小限に抑えることができる。
【0032】図3は本発明を適用した記録装置の第2実
施例の要部構成を模式的に示す一部破断斜視図であり、
図4は図3中のキャリッジ及び媒体搬送手段の動作を模
式的に示す部分正面図である。なお、本実施例でも、記
録装置がインクジェット記録装置である場合を例に挙げ
て説明する。また、図3及び図4中の符号(番号、記号
等)で図1及び図2中のものと同じものは、それぞれ同
一又は対応部分を示すものである。
【0033】図3において、105はキャリッジ102
を主走査方向に移動させるための駆動モータ(キャリッ
ジモータ)であり、301は媒体搬送手段108をキャ
リッジ走査方向(矢印A、B方向)に移動させるための
移動用モータであり、本実施例ではキャリッジ102の
移動及び媒体搬送手段108の移動はそれぞれ別の(独
立した)モータ105及び301で駆動されるように構
成されている。
【0034】すなわち、前記キャリッジ102は、エン
ドレスベルト(タイミングベルト)104の下側走行部
分に連結(結合)されており、該ベルト104を矢印
A、B方向に走行駆動することにより主走査方向に移動
させられる。具体的には、装置本体の一側端部にはキャ
リッジ駆動用のモータ(キャリッジモータ)105が固
定され、該モータ105の出力軸にはモータプーリ10
5aが装着されている。装置本体の前記モータプーリ1
05aと反対側の部分にはアイドルプーリ105bが配
設されており、前記タイミングベルト104は前記モー
タプーリ105aと前記アイドルプーリ105bの間に
張設されている。こうして、キャリッジ102は、前記
キャリッジモータ105を正逆回転方向に駆動すること
により、前記ベルト104を介して、矢印A、B方向
(主走査方向)に駆動される。
【0035】一方、前記媒体搬送手段108は、前記ベ
ルト104とは別に設けられたエンドレスベルト302
の上側走行部分に連結(結合)されており、該ベルト3
02を矢印A、B方向に走行駆動することにより主走査
方向に沿って移動させられる。具体的には、装置本体の
一側端部に媒体搬送手段108の移動用駆動手段である
搬送手段移動モータ301が固定され、該モータ301
の出力軸にはモータプーリ301aが装着されている。
装置本体の前記モータプーリ301aと反対側の部分に
はアイドルプーリ301b(図4)が配設されており、
前記タイミングベルト302は前記モータプーリ301
aと前記アイドルプーリ301b(図4)の間に張設さ
れている。
【0036】こうして、媒体搬送手段108は、前記搬
送手段移動モータ301を正逆回転方向に駆動すること
により、前記ベルト302を介して、矢印A、B方向
(主走査方向)に沿って移動させられる。従って、本実
施例では、媒体搬送手段108の移動を、前述のキャリ
ッジ駆動機構とは独立した別の駆動機構により、独立し
て制御できるように構成されている。
【0037】つまり、図1及び図2の第1実施例では、
キャリッジ102と媒体搬送手段108が反対方向に同
一速度に移動するため、キャリッジ102の質量と媒体
搬送手段108の質量が異なっていると、両者の質量の
差分で発生する運動量により反転時に振動が発生してし
まい、キャリッジ102の反転時の振動を十分に打ち消
すことができなくなることがある。そこで、本実施例で
は、このような技術的課題を解決するために、キャリッ
ジ102と媒体搬送手段108のそれぞれに対応して独
立した駆動手段が設けられている。本実施例は、以上説
明した点で図1及び図2の第1実施例と相違しており、
その他の点では実質的に同じ構成を有しており、それぞ
れ対応する部分を同一符号で示し、それらの詳細な説明
は省略する。
【0038】図3中のキャリッジ102及び媒体搬送手
段108の移動動作を示す図4において、キャリッジ1
02が矢印A方向に速度Vで移動すると、異なる駆動で
移動可能な媒体搬送手段108は反対方向すなわち矢印
B方向に速度V´で移動する。また、図示はしないが、
キャリッジ102が矢印B方向に速度Vで移動すると異
なる駆動で移動可能な媒体搬送手段108は反対方向す
なわち矢印A方向に速度V´で移動する。
【0039】具体的には、キャリッジ102の質量と、
既知の媒体搬送手段108の質量と、記録ヘッド101
の吐出周波数及び吐出タイミングにより決定される記録
媒体106・キャリッジ102間の相対速度と、を拘束
条件として、キャリッジ102の反転時の運動量と媒体
搬送手段108の反転時の運動量が等しくなるようなテ
ーブル、すなわちキャリッジ駆動用及び媒体搬送手段移
動用のモータ駆動テーブルを予め用意しておき、これら
のテーブルに沿ってそれぞれのモータを駆動するように
構成される。
【0040】キャリッジ102の質量をMc、該キャリ
ッジの移動速度をV、媒体搬送手段108の質量をM
b、該媒体搬送手段の速度をV´(VとV´は反対方
向)とすると、理想的に運動量を等しくするためにはM
cV=MbV´となり、記録ヘッド101の吐出周波数
の拘束条件からキャリッジ102と媒体搬送手段108
の相対速度をVrとするとVr=V+V´となり、これ
らの式からV´=McVr/(Mc+Mb)となる。キ
ャリッジ102と媒体搬送手段108の速度は時間の関
数であり、常に互いの運動量をキャンセルするには、キ
ャリッジ102の速度V(t)に対して媒体搬送手段1
08の速度をV´(t)をV´(t)=McVr/(M
c+Mb)とすればよい。
【0041】しかしながら、実際には運動量の損失とい
った理想とずれを補完したり、速度のオーバーシュート
対策を考慮する必要があり、それらのために、常に運動
量を等しくするのではなく運動量の時間的積分値を一定
にする等の設計的判断が要請される。そして、この設計
的判断により、モータ駆動テーブルある速度プロファイ
ルを理想値から変化させる場合がある。従って、このよ
うな実施方法も何ら本発明の範囲を逸脱するものではな
い。
【0042】このことにより、キャリッジ102の反転
時に発生する運動量を随時打ち消す速度及び速度プロフ
ァイルでキャリッジ102の運動とは独立に、媒体搬送
手段108をキャリッジ走査方向(矢印A、B方向)に
沿ってキャリッジ102の移動と反対方向に移動させる
ことが可能となり、キャリッジ102の反転による振動
を抑えることができる。つまり、同じ速度状態において
キャリッジ102と媒体搬送手段108との質量の差分
により、本来発生する振動を両者の速度及び速度プロフ
ァイルの差分により打ち消す(キャンセルする)もので
ある。
【0043】図3及び図4の第2実施例では、キャリッ
ジ駆動用のモータ105及び媒体搬送手段移動用のモー
タ301としてステッピングモータを用いているが、異
なる質量をもつ各種の記録ヘッドを搭載したり、インク
容量の変化等によるキャリッジ質量が変化することに対
応するために、キャリッジ102及び媒体搬送手段10
8の両方または片方を、DCモータとエンコーダを用い
てクローズド制御してもよい。その場合、例えばキャリ
ッジ102の駆動に必要な消費電力から推定したキャリ
ッジ102の質量と既知の媒体搬送手段108の質量、
並びに要求される記録媒体106とキャリッジ102の
相対速度を拘束条件として、エンコーダで得られたキャ
リッジ102の反転時の運動量と媒体搬送手段108の
反転時の運動量とが等しくなるように制御する。このこ
とにより、随時変化するキャリッジ102質量に応じた
適切な振動抑制効果を得ることも可能となる。
【0044】また、図3及び図4の第2実施例によれ
ば、装置本体の幅寸法を減少させて装置の小型軽量化を
図ることも可能である。図5は第2実施例に係る記録装
置のキャリッジ及び媒体搬送手段の主走査方向の移動領
域を模式的に示す部分正面部であり、図6は従来の記録
装置のキャリッジ及び媒体搬送手段の主走査方向の移動
領域を模式的に示す部分正面部である。なお、図6にお
いても、図5中の各部と同一又は対応する部分はそれぞ
れ同一符号で示されている。
【0045】図5において、401はキャリッジ102
に搭載された記録ヘッド101の吐出口82の位置であ
り、この吐出口82の位置401からキャリッジ102
の端部までの距離をそれぞれP1、P2とし、そのうち
の大きい方の距離をPmaxとし(図示の例ではP1=
Pmax)、記録媒体の幅をWとする。なお、ここで
は、簡略のため、記録媒体の幅と記録可能領域の幅とを
同義として扱う。キャリッジ102及び媒体搬送手段1
08の記録時の移動可能範囲を「Pmax+W」とする
ことで、図6に示す従来の装置本体の幅「P1+P2+
W」に比べて、装置本体の幅を「P2」に相当する距離
だけ小さくすることができる。
【0046】図3及び図4の第2実施例では、記録手段
101に設けられる吐出口列が1列である場合を示した
が、これは複数の吐出口列を有する記録ヘッドにおいて
も、同様に、キャリッジ102及び媒体搬送手段108
の記録時の移動可能範囲を「Pmax+W」とすること
により、キャリッジ102の往復運動に起因する振動を
抑制するとともにダウンサイズ化を図ることができ、ま
た、ランニングコスト低減のためにキャリッジ内に搭載
するインク量を増加することもでき、さらに、キャリッ
ジ102幅を広げる場合でも装置本体の大型化を抑制す
ることができる。
【0047】ただし、上記ダウンサイズ化の効果を達成
できる構成においては、キャリッジ102及び媒体搬送
手段108の移動範囲が拘束されるため、ダウンサイズ
化は必ずしも最大の振動抑制効果と両立するものではな
いが、振動抑制とダウンサイズ化に優先順位(目的の重
み)を付け、その優先度の重み付けを変化させることが
可能となり、設計条件の自由度が増大するという点では
大きな効果が得られる。
【0048】また、図3及び図4の第2実施例において
も、図1及び図2の第1実施例の場合と同様、記録ヘッ
ド101からみた搬送手段108上の記録媒体106の
相対速度がキャリッジ102の実際の移動速度より速く
なり、従来の媒体搬送手段108を固定した構成の記録
装置と比べ、記録速度を向上させることができる。さら
に、前述の振動抑制効果とこの記録速度の高速化とを両
立させることができるため、キャリッジ102に搭載す
るインクの容量を増加させて低ランニングコストの製品
を提供することが容易になるという効果も得られる。
【0049】なお、以上の実施例では、記録手段(記録
ヘッド)がインクジェット記録ヘッドである記録装置の
場合を例示したが、本発明は、ワイヤドット式、サーマ
ル式、レーザービーム式等、他の記録方式を用いる記録
装置においても同様に実施することができ、同様の効果
を達成できるものである。
【0050】また、本発明は、1個の記録ヘッドを用い
る記録装置、異なる色で記録する複数の記録ヘッドを用
いるカラー記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で
記録する複数の記録ヘッドを用いる階調記録装置、さら
には、これらを組み合わせた方式の記録装置の場合に
も、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得
るものである。
【0051】さらに、本発明は、インクジェット記録装
置の場合、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換
可能なインクカートリッジを用いる構成、記録ヘッドと
インクタンクを別体にし、その間をインク供給用のチュ
ーブ等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンク
の配置構成がどのような場合にも同様に適用することが
でき、同様の効果が得られるものである。
【0052】なお、本発明は、インクジェット記録装置
が、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる
記録手段を使用するものである場合にも適用できるが、
中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式
の記録手段を使用するインクジェット記録装置において
優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれ
ば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからであ
る。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
(請求項1)の記録装置によれば、記録手段を搭載する
ためのキャリッジと、該キャリッジを主走査方向に往復
移動せしめるキャリッジ移動手段と、記録媒体を副走査
方向に搬送する媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段を主
走査方向に往復移動せしめる媒体搬送手段用移動手段
と、を有する構成としたので、媒体搬送手段をキャリッ
ジと反対方向に移動させることでキャリッジの往復運動
に起因する振動を打ち消すことができ、記録媒体とキャ
リッジとの相対速度を向上させることで記録速度を向上
させることができ、キャリッジの往復運動に起因する振
動が打ち消されることからキャリッジに搭載するインク
量を増大させてランニングコストの低減を図ることがで
きる記録装置が提供される。
【0054】請求項2の発明によれば、記録手段を搭載
するためのキャリッジと、該キャリッジを主走査方向に
往復移動せしめるキャリッジ移動手段と、記録媒体を副
走査方向に搬送する媒体搬送手段と、を有する記録装置
において、前記媒体搬送手段を主走査方向であってキャ
リッジ移動方向と反対方向に往復移動せしめる媒体搬送
手段用移動手段を有する構成としたので、一層効率よく
上記効果を達成し得る記録装置が提供される。
【0055】請求項3の発明によれば、記録手段を搭載
するためのキャリッジと、該キャリッジを主走査方向に
往復移動せしめるキャリッジ移動手段と、記録媒体を副
走査方向に搬送する媒体搬送手段と、を有する記録装置
において、前記媒体搬送手段を主走査方向であってキャ
リッジ移動方向と反対方向にキャリッジ移動と同時に往
復移動せしめる媒体搬送手段用移動手段を有する構成と
したので、一層効率よく上記効果を達成し得る記録装置
が提供される。
【0056】請求項4及び5の発明によれば、上記請求
項1〜3のいずれかの構成に加えて、前記キャリッジ移
動手段が前記媒体搬送手段用移動手段を兼ねる構成、あ
るいは、前記記録手段を搭載した前記キャリッジの質量
と前記媒体搬送手段の質量とがほぼ等しい構成としたの
で、一層効率よく上記効果を達成し得る記録装置が提供
される。
【0057】請求項6の記録装置によれば、記録手段を
搭載するためのキャリッジと、該キャリッジを主走査方
向に往復移動せしめるキャリッジ移動手段と、記録媒体
を副走査方向に搬送する媒体搬送手段と、前記媒体搬送
手段を主走査方向に往復移動せしめる媒体搬送手段用移
動手段と、を備え、前記キャリッジ移動手段及び前記媒
体搬送手段用移動手段はそれぞれ独立した駆動モータを
有し、前記媒体搬送手段用移動手段は前記媒体搬送手段
を主走査方向であってキャリッジ移動方向と反対方向に
キャリッジ移動と同時に往復移動せしめるように制御さ
れる構成としたので、媒体搬送手段をキャリッジと反対
方向に移動させることでキャリッジの往復運動に起因す
る振動を打ち消すことができ、記録媒体とキャリッジと
の相対速度を向上させることで記録速度を向上させるこ
とができ、キャリッジの往復運動に起因する振動が打ち
消されることからキャリッジに搭載するインク量を増大
させてランニングコストの低減を図ることができる記録
装置が提供される。請求項7の発明によれば、上記請求
項6の構成に加えて、前記キャリッジの反転時の該キャ
リッジの運動量と前記媒体搬送手段の運動量がほぼ等し
い構成としたので、一層効率よく上記効果を達成し得る
記録装置が提供される。
【0058】請求項8の記録装置によれば、記録手段を
搭載するためのキャリッジと、該キャリッジを主走査方
向に往復移動せしめるキャリッジ移動手段と、記録媒体
を副走査方向に搬送せしめる媒体搬送手段と、前記媒体
搬送手段を主走査方向であってキャリッジ移動方向と反
対方向にキャリッジ移動と同時に移動せしめる媒体搬送
手段用移動手段と、を備え、前記キャリッジ移動手段と
前記媒体搬送手段用移動手段は互いに独立した手段で構
成され、前記記録手段の記録部から前記キャリッジの端
部までの最大距離と前記記録媒体の主走査方向幅もしく
は記録可能領域幅とを加算した距離を前記キャリッジ及
び前記媒体搬送手段の移動可能範囲とする構成としたの
で、媒体搬送手段をキャリッジと反対方向に移動させる
ことでキャリッジの往復運動に起因する振動を打ち消す
ことができ、記録媒体とキャリッジとの相対速度を向上
させることで記録速度を向上させることができ、キャリ
ッジの往復運動に起因する振動が打ち消されることから
キャリッジに搭載するインク量を増大させてランニング
コストの低減を図ることができ、さらに、キャリッジの
主走査方向の必要移動可能範囲を減少させて装置本体の
幅寸法をその分減少させることで装置のコンパクト化を
図り得る記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録装置の第1実施例の要部
構成を模式的に示す一部破断斜視図である。
【図2】図1の記録装置のキャリッジ及び媒体搬送手段
の移動動作を模式的に示す部分正面図である。
【図3】本発明を適用した記録装置の第2実施例の要部
構成を模式的に示す一部破断斜視図である。
【図4】図3中のキャリッジ及び媒体搬送手段の動作を
模式的に示す部分正面図である。
【図5】図3及び図4の記録装置のキャリッジ及び媒体
搬送手段の主走査方向の移動領域を模式的に示す部分正
面部である。
【図6】従来の記録装置のキャリッジ及び媒体搬送手段
の主走査方向の移動領域を模式的に示す部分正面部であ
る。
【図7】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【符号の説明】
81 吐出口面 82 吐出口 85 電気熱変換体 101 記録手段(記録ヘッド) 102 キャリッジ 103 ガイドシャフト 104 キャリッジ駆動伝達手段(エンドレスベル
ト) 105 キャリッジ駆動手段(キャリッジモータ) 106 記録媒体 107 給紙手段 108 媒体搬送手段 109 搬送モータ 111 搬送ローラ 112 搬送アイドルローラ 113 搬送ベルト 114 搬送ローラ軸 115 搬送ローラ軸 116 シャーシ 301 媒体搬送手段移動用駆動手段(搬送手段移動
用モータ) 302 媒体搬送手段移動用駆動伝達手段(エンドレ
スベルト)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段を搭載するためのキャリッジ
    と、該キャリッジを主走査方向に往復移動せしめるキャ
    リッジ移動手段と、記録媒体を副走査方向に搬送する媒
    体搬送手段と、前記媒体搬送手段を主走査方向に往復移
    動せしめる媒体搬送手段用移動手段と、を有することを
    特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 記録手段を搭載するためのキャリッジ
    と、該キャリッジを主走査方向に往復移動せしめるキャ
    リッジ移動手段と、記録媒体を副走査方向に搬送する媒
    体搬送手段と、を有する記録装置において、 前記媒体搬送手段を主走査方向であってキャリッジ移動
    方向と反対方向に往復移動せしめる媒体搬送手段用移動
    手段を有することを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 記録手段を搭載するためのキャリッジ
    と、該キャリッジを主走査方向に往復移動せしめるキャ
    リッジ移動手段と、記録媒体を副走査方向に搬送する媒
    体搬送手段と、を有する記録装置において、 前記媒体搬送手段を主走査方向であってキャリッジ移動
    方向と反対方向にキャリッジ移動と同時に往復移動せし
    める媒体搬送手段用移動手段を有することを特徴とする
    記録装置。
  4. 【請求項4】 前記キャリッジ移動手段が前記媒体搬
    送手段用移動手段を兼ねることを特徴とする請求項1〜
    3に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録手段を搭載した前記キャリッ
    ジの質量と前記媒体搬送手段の質量とがほぼ等しいこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の記録装
    置。
  6. 【請求項6】 記録手段を搭載するためのキャリッジ
    と、該キャリッジを主走査方向に往復移動せしめるキャ
    リッジ移動手段と、記録媒体を副走査方向に搬送する媒
    体搬送手段と、前記媒体搬送手段を主走査方向に往復移
    動せしめる媒体搬送手段用移動手段と、を備え、 前記キャリッジ移動手段及び前記媒体搬送手段用移動手
    段はそれぞれ独立した駆動手段を有し、 前記媒体搬送手段用移動手段は前記媒体搬送手段を主走
    査方向であってキャリッジ移動方向と反対方向にキャリ
    ッジ移動と同時に往復移動せしめるように制御されるこ
    とを特徴とする記録装置。
  7. 【請求項7】 前記キャリッジの反転時の該キャリッ
    ジの運動量と前記媒体搬送手段の運動量がほぼ等しいこ
    とを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 記録手段を搭載するためのキャリッジ
    と、該キャリッジを主走査方向に往復移動せしめるキャ
    リッジ移動手段と、記録媒体を副走査方向に搬送せしめ
    る媒体搬送手段と、前記媒体搬送手段を主走査方向であ
    ってキャリッジ移動方向と反対方向にキャリッジ移動と
    同時に移動せしめる媒体搬送手段用移動手段と、を備
    え、 前記キャリッジ移動手段と前記媒体搬送手段用移動手段
    は互いに独立した手段で構成され、 前記記録手段の記録部から前記キャリッジの端部までの
    最大距離と前記記録媒体の主走査方向幅もしくは記録可
    能領域幅とを加算した距離を前記キャリッジ及び前記媒
    体搬送手段の移動可能範囲とすることを特徴とする記録
    装置。
  9. 【請求項9】 前記記録手段が記録媒体にインクを吐
    出して記録を行うインクジェット記録手段であることを
    特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録手段がインクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項9に記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録手段が前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して吐出口よりインクを吐出させることを特徴とする
    請求項10に記載の記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007290155A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Ricoh Printing Systems Ltd ドットラインプリンタ及びその印刷制御方法
EP2082889A2 (en) 2008-01-23 2009-07-29 Noritsu Koki Co., Ltd. Printing device
JP2009172829A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Noritsu Koki Co Ltd プリント装置

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EP2082889A2 (en) 2008-01-23 2009-07-29 Noritsu Koki Co., Ltd. Printing device
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