JP2002177809A - 噴流衝合装置 - Google Patents

噴流衝合装置

Info

Publication number
JP2002177809A
JP2002177809A JP2000379102A JP2000379102A JP2002177809A JP 2002177809 A JP2002177809 A JP 2002177809A JP 2000379102 A JP2000379102 A JP 2000379102A JP 2000379102 A JP2000379102 A JP 2000379102A JP 2002177809 A JP2002177809 A JP 2002177809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
slurry
collision
tank
nozzle means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000379102A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Nishida
信雄 西田
Kenichi Harashima
謙一 原島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sugino Machine Ltd
Original Assignee
Sugino Machine Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sugino Machine Ltd filed Critical Sugino Machine Ltd
Priority to JP2000379102A priority Critical patent/JP2002177809A/ja
Publication of JP2002177809A publication Critical patent/JP2002177809A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disintegrating Or Milling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回収利用される上澄み液への材料の混入を防
止できる循環システムを備えた噴流衝合装置の提供。 【解決手段】 少なくとも一対のノズル手段から所定衝
突角度で噴射される高速スラリー混合液流を互いに衝突
させて対象材料を微粒化する噴流衝合装置の内部チャン
バに閉鎖系で連通し、対象材料のスラリー混合液を貯蔵
して各ノズル手段へ供給すると共に衝突後のスラリー混
合液を回収する材料タンクに、タンク内下方の対象材料
沈降層から高濃度スラリーをノズル手段の各材料導入口
へ供給する材料供給手段と、材料タンク上方の上澄み層
からの流体を加圧してノズル手段の各混合用流体導入口
へ供給する加圧手段と、混合用流体を選択的に上方へ透
過させて沈降層と上澄み層とを分離するフィルタ部材
と、を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体同士の衝突を
利用して、材料物質の粉砕による微粒化または乳化や微
細粒子の分散などの流体の均質化を行う噴流衝合装置に
関するものであり、詳しくは、衝突後のスラリー混合液
を回収してノズル手段から噴射するという衝突処理を連
続的に繰り返す閉鎖系の噴流衝合装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、流体内の材料物質を微粒子化
したり、微細粒子の分散や乳化による流体の均質化を行
う装置として、高圧流体同士の衝突を利用するものが用
いられている。このような噴流衝合装置は、対象材料を
流体に混合したスラリー混合液として対向するノスル手
段から高圧噴射し互いに衝突させるものが一般的であ
り、通常、衝突後のスラリー液を回収して再度ノズル手
段へ供給し、噴射・衝突させるという工程を、対象材料
全体が目的の微粒化状態となるまで繰り返し行ってい
る。従って、このように衝突処理を繰り返す場合には、
噴流衝合装置に対象材料を回収してノズル手段へ供給す
る循環システムが備えられている。
【0003】一方、ノズル手段については、予め対象材
料を流体に混合撹拌しておき、スラリー混合液として直
接加圧しながらノズルへ供給すると、装置のポンプやバ
ルブ、配管等を流れるため、部材壁面へのスラリーによ
る衝撃が装置に損傷を生じ易くし、部品の交換等のメン
テナンスが頻繁になり、装置全体の寿命を短くするとい
う問題から、対象材料と混合用流体とを別々に各ノズル
手段へ供給し、ノズル手段内部で噴射直前に混合する構
成のものが採用されている。
【0004】このような対象材料と混合用流体とを別個
にノズル手段へ供給する装置においては、衝突処理の繰
り返しを行うための循環システムにおいて、衝突後のス
ラリー液を回収するだけでなく対象材料を流体と分別し
てノズル手段への供給路へ送り込む構成が必要となる。
【0005】スラリー混合液からの対象材料の分別回収
を行う衝合装置としては、例えば図3および図4に示す
ような、対象材料の沈降作用を利用したものが最も簡便
な構成として挙げられる。図3に示す噴流衝合装置は、
対象材料を貯蔵する材料タンク14と混合用流体を貯蔵
する流体タンク15を別個に備え、材料タンク14から
一対のノズル手段(12a,12b)の各材料導入口へ
対象材料を供給し、流体タンク15から一対のノズル手
段の各流体導入口へ流体を加圧して供給し、各ノズル手
段内で材料と流体を混合しつつそのスラリー混合液をチ
ャンバ11内へ所定衝突角度で噴射し、衝突させるもの
であるが、衝突後のスラリー液を解袖手留回収タンク1
3内にで、対象材料を沈降させ、上澄みは廃棄するとと
もに、沈殿した対象材料を原料として材料タンク14へ
回収するものである。
【0006】また、図4に示す噴流衝合装置は、チャン
バ21とタンク23とが閉鎖系で一体化されたものであ
り、タンク23内に流体と原料を注入しておき、タンク
下方の材料の沈降層23xを材料供給源とし、上方の上
澄み層23yを流体供給源としたものである。
【0007】この装置は、一対のノズル手段(22a,
22b)の各材料導入口へ、沈降層23xから高濃度ス
ラリー液を材料として供給し、ノズル手段の各流体導入
口へ、上澄み層23yから上澄み液を混合用流体として
加圧手段を介して供給し、各ノズル手段内部で流体と高
濃度スラリーとを混合しつつチャンバ21内に所定衝突
角度で噴射し、衝突させるものであるが、衝突後のスラ
リー混合液はタンク23内下方へ流出され、該タンク2
3内で対象材料の沈降層と上澄み層に分離されて再び高
濃度スラリー状態で原料としてノズル手段へ供給され、
噴射、衝突処理が繰り返される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来の噴流衝合装置の循環システムでは、以下のよ
うな問題があった。即ち、図2に示すような、沈殿した
対象材料のみを回収する循環システムでは、一回の衝突
処理毎に装置の駆動を停止し、衝突処理後に回収された
スラリー液がタンク内で対象材料が沈降するのを待ち、
上澄み液を廃棄してから沈殿材料を材料タンクへ送るた
め、時間がかかるだけでなく、混合用流体は常に新しい
ものが供給されて廃棄される上澄み液は多量になり、廃
水処理という問題からも効率の良い装置構成とは言えな
かった。
【0009】また、図3に示すような、材料だけでなく
流体も上澄み層から回収して利用する循環システムで
は、上澄み液に材料が混入する確率が高く、高圧ポンプ
などの加圧装置に低濃度ではあるがスラリーが入り込
み、その蓄積により損傷が生じて装置寿命が低下してし
まう。
【0010】本発明の目的は、上記問題点に鑑み、回収
利用される上澄み液への材料の混入が防止できる循環シ
ステムを備え、ポンプや配管等の装置部材への損傷を抑
えて長寿命化および低コスト化を可能とした噴流衝合装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る噴流衝合装置は、それ
ぞれ対象材料の導入口と高圧の混合用流体の導入口とを
有する少なくとも一対のノズル手段から、該ノズル手段
内部で各導入口から供給される材料と流体を混合しつつ
高速スラリー混合液流を噴射し、互いに衝突させること
により前記対象材料を微粒化する噴流衝合装置におい
て、内部チャンバを有するハウジングと、前記チャンバ
内に互いに所定衝突角度で高圧流体を噴射する第1と第
2のノズル手段と、前記内部チャンバに閉鎖系で連通
し、前記対象材料のスラリー混合液を貯蔵して前記第1
および第2のノズル手段へ供給すると共に衝突後のスラ
リー混合液を回収する材料タンクと、を備え、該材料タ
ンクは、タンク内に形成される下方の対象材料沈降層か
ら高濃度スラリーを前記第1および第2のノズル手段の
各材料導入口へ供給する材料供給手段と、前記沈降層の
上に形成される上澄み層からの流体を加圧して前記第1
および第2のノズル手段の各混合用流体導入口へ供給す
る加圧手段と、前記混合用流体を選択的に上方へ透過さ
せて前記沈降層と上澄み層とを分離するフィルタ部材
と、を有するものである。
【0012】また、請求項2に記載の発明に係る噴流衝
合装置は、請求項1に記載の噴流衝合装置において、前
記内部チャンバと材料タンクとの回収路間に、衝突後の
スラリー混合液を前記材料タンクへ排出する前に冷却す
る冷却装置を設けたものである。
【0013】また、請求項3に記載の発明に係る噴流衝
合装置は、請求項1に記載の噴流衝合装置において、前
記内部チャンバと材料タンクとの回収路間の配管に、衝
突後のスラリー混合液を内部チャンバ側から材料タンク
側へ強制的に送り込む供給ポンプを設けたものである。
【0014】本発明の噴流衝合装置においては、対象材
料と混合用流体とが貯蔵されると共に衝突後のスラリー
混合液が回収される材料タンク内に、材料の沈降層と上
澄み層とが形成され、各層からそれぞれ沈殿材料をノズ
ル手段の各材料導入口へ、上澄み液を加圧手段により加
圧して流体導入口へ供給するものであり、材料タンク内
に混合用流体を選択的に上方へ透過させて沈降層と上澄
み層とを分離するフィルタ部材を設けることによって、
材料の上澄み層への混入を防ぐものである。
【0015】従って、本発明の噴流衝合装置によれば、
材料の沈降作用を利用した循環システムで連続的な衝突
処理を行う構成でありながらも、上澄み層から加圧手段
を介してノズル手段の各流体導入口へ供給される上澄み
液中への材料混入が激減されるため、加圧手段である高
圧ポンプ装置等や配管内でのスラリーの蓄積およびそれ
による損傷を極めて小さく抑えて装置の寿命を長期化す
ることが可能となる。
【0016】なお、ノスル手段から噴射され、衝突処理
されたスラリー混合液は、衝突時の温度上昇でその後に
粒子の再凝集が生じ、材料の微粒子化効率が悪化するこ
ともある。従って、衝突処理直後にスラリー混合液を冷
却することが望ましい。そこで、例えば、内部チャンバ
と材料タンクとの回収路間に冷却装置を設け、衝突後の
スラリー混合液を材料タンクへ排出する前に冷却する構
成とすれば、材料粒子の再凝集を容易に回避することが
できる。
【0017】また、内部チャンバから材料タンクへの衝
突後のスラリー混合液の流れは、大流量の場合、重力の
みによるものでは、フィルタの圧力損失によって所定量
を満たせない場合がある。このような場合には、内部チ
ャンバ側から材料タンク側へのスラリー混合液の供給を
強制的に行うポンプを、内部チャンバと材料タンクとの
間の回収路の配管に設けておけば、フィルタによる圧力
損失流量分を補償することができる。
【0018】また、本発明の材料タンク内に設けられる
フィルタ部材は、材料粒子を通過させず混合流体のみを
透過できる濾過孔径のものを材料に応じて適宜選択する
が、材料の粒度は、衝突処理の繰り返しによって細化す
るため、目的とする微粒子化の最終粒径に近い孔径のも
のを選択すれば良い。またフィルタ部材は材料タンクに
対して交換可能に着脱できる構成が簡便である。
【0019】また、材料タンクの沈降層からノズル手段
へ高濃度スラリーを供給する配管は、タンク底部から高
濃度スラリーを取り込む構成とするのが、より高濃度の
材料液が送り込めるので好ましい。また、タンク底部
は、配管口へ向かって傾斜する漏斗形状とするのが望ま
しい。この形状によって材料が配管口に向かって沈降し
やすく、最も高濃度なスラリーが配管口から取り込める
ためである。
【0020】なお、本発明では、第1および第2のノズ
ルから噴出された高圧流体は、その軌跡がチャンバ内の
一点で角度を有して交叉するように各ノズル手段の噴射
方向を定めるが、これは、各ノズル手段に対向するノズ
ル手段からの噴射流のうち、衝突し損なった流体が直接
同士討ち的に衝突してノズル手段を構成する部材に損傷
を生じることがないように両ノズル手段を配するもので
ある。
【0021】また、本発明では、2つのノズル手段によ
って2方向から流体を噴射、衝突させる構成に限らず、
3方向以上から噴射させる構成としても良い。いずれの
場合も、各ノズル手段はハウジングの周上に等角度間隔
で配置するものとすることによって、効率よく噴射流の
流体エネルギーを利用できる。
【0022】また、各ノズル手段から噴出した高圧流体
のうち、前記一点で衝突し損なった流体がハウジング内
壁に衝突してチャンバ内を損傷することを防ぐために、
前記一点の先方にそれぞれのノズル手段に対峙する位置
に噴流受け止め手段を備えておくことが好ましい。この
噴流受け止め手段としては、衝突してくる噴流を斜めに
受け止めた分力として流体力を分散させる硬質部材や、
噴流の流体エネルギーを自身の運動エネルギーとして消
費する可動硬質部材、またはこれらの組み合わせ、例え
ば、噴流の衝突を受けてその流体エネルギーを分力とし
て分散させると共に自身が回転して流体エネルギーを消
費することができる回転自在なセラミックや超硬合金、
ダイヤモンドなどの硬質ボールが挙げられる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態として、主
に衝突領域である内部チャンバと、チャンバハウジング
に取付けられた同一構成の2つのノズルヘッド(ノズル
手段)と、チャンバに閉鎖系で連通する材料タンクとか
ら構成される噴流衝合装置を図1に示す。
【0024】本装置においては、第1のノズルヘッド2
aおよび第2のノズルヘッド2bが、チャンバ1内の衝
合点に向けて互いに所定角度で噴流軌跡を交叉させる位
置に配置されており、各ノズルヘッド(2a,2b)
は、超高圧ポンプ(加圧手段)7から加圧されて送られ
てくる高圧水を流体導入口から導入して噴出するウォー
タージェットノズル部(不図示)と、高圧水噴流によっ
て生じる吸引効果で材料供給管8から吸い込まれる材料
粒体の高濃度スラリー液を導入する材料導入口(不図
示)を備え、先端側のミキシングノズルによってウォー
タージェットノズル部から噴出されてくる高速噴流水と
材料スラリーを混合しつつ衝合点へ向けて噴出するもの
とした。
【0025】また材料タンク5は、チャンバ1の下部か
ら延びる回収配管4によって閉鎖系で連通しており、内
部が第1および第2のノズルヘッド(2a,2b)へ超
高圧ポンプ7を介して送られる混合用流体としての水を
貯蔵する上方の上澄み層5yと、衝突により微粒化処理
を行う対象である材料粒体を貯蔵しこの材料粒体をそれ
ぞれ第1および第2のノズルヘッド(2a,2b)へ材
料供給管8を介して供給する下方の沈降層5xとにフィ
ルタ部材6によって分離されている。
【0026】また、前記回収配管4の流出端は材料タン
ク5の沈降層5x内に配されており、チャンバ1内で衝
突処理されたスラリー液は、この回収配管4へ流入し沈
降層5xで流出回収される。ここで回収されるのは、材
料粒子と水との混合スラリー液であるが、沈降層5x内
へ流出されると、材料粒子がフィルタ部材6を通過する
ことができず自然沈降する一方で水はフィルタ部材6を
透過して上澄み層へ移動する。
【0027】従って材料タンク5の沈降層5xは、下方
ほど高濃度の材料スラリーが存在しており、この高濃度
スラリーが材料原料として材料タンク5の底部中央に配
された取り込み口から材料供給管8を介して各ノズルヘ
ッド(2a,2b)へ供給される。なお本実施形態で
は、タンク底部はこの取り込み口に向かって傾斜する漏
斗形状を有するものとした。この形状によって、沈降層
5x内の材料粒子は、取り込み口に向かって沈降し易く
なり、最も高濃度のスラリーが取り込み口から材料供給
管8へ取り込まれることになる。
【0028】なお、本装置においては、チャンバ1と回
収配管4との間に、冷却タンク3を配置し、チャンバ1
内で衝突処理された材料スラリー液がこの冷却タンク3
内を通ってから回収配管4内へ流入する構成とした。こ
の冷却タンク3を介することによって、衝突処理の際に
温度上昇したスラリー液を冷却し、材料粒子の再凝集を
回避することができる。
【0029】以上の構成を備えた噴流衝合装置における
材料粒子の繰り返し衝突処理は以下の工程で進められ
る。即ち、まず、材料タンク5内へ沈降層5x側から材
料粒子を、また上澄み層5y側から混合用流体としての
水を注入することによって、材料タンク5内に材料スラ
リーと混合用流体を充填しておく。
【0030】材料および水の充填後、直ちに自然沈降に
よって沈降層5x、特に下方の材料供給管8の取り込み
口付近は高濃度の材料スラリーが存在する状態となり、
また上澄み層5yには、フィルタ部材6による材料粒子
の混入が防止されてほぼ混合用流体としての水のみが存
在する状態となる。この状態は、沈降層5xが材料供給
タンクとして見立てられ、上澄み層5yが混合用流体供
給タンクとして見立てられる。
【0031】このように材料および混合流体の供給源の
準備が整った後、超高圧ポンプ7の駆動を開始すれば、
材料粒子の衝突処理が進められる。即ち、超高圧ポンプ
7の駆動により、上澄み層5yから上澄み液(水)が汲
み上げられ加圧されてそれぞれ各ノズルヘッド(2a,
2b)の流路内に流体導入口から導入された高圧水がウ
ォータージェットノズル部から噴出されると、このウォ
ータージェットノズル部から噴出されてくる高速噴流水
がノズル流路内を流れて発生する吸引力によって、沈降
層5xの高濃度材料スラリーが取り込み口から材料供給
管8を介して材料導入口からノズル流路内に吸い込まれ
てミキシングノズルで高速噴流水に合流し、混合され
る。
【0032】この材料混合流体は、各ノズル先端からチ
ャンバ1内の衝突点に向けて噴出されて互いに衝突する
ことにより、流体内の材料粒子を粒子同士の衝突粉砕で
微粒化し、チャンバ1内を落下し、そのまま冷却タンク
3内へ流入する。この衝突処理後の材料混合流体は、冷
却タンク3内を通過しながら冷却され、回収配管4から
材料タンク5の沈降層5x内へ流出し回収される。
【0033】この沈降層5x内へ流出した材料混合流体
は、材料粒子はフィルタ部材6を通過することができず
上方への移動を規制されつつ下方へ沈降していき、水は
フィルタ部材6を透過して上澄み層5yへ移動してい
き、これら材料粒子と混合用流体は材料タンク5内で実
質的に分離される。
【0034】分離され、下方へ沈降した材料粒子は、再
び高濃度スラリー状態で材料供給管8を介して各ノズル
ヘッド(2a,2b)内へ吸引され、高圧ポンプ7によ
って上澄み層5yから汲み上げられ加圧されて各ノズル
ヘッド(2a,2b)内へ供給された混合用流体として
の上澄み液(水)と混合され、再びノズル先端から噴射
され、衝突処理が施される。
【0035】以上のように衝突処理、回収、分離、再衝
突処理という工程が連続的に繰り返され、材料粒子は所
望の粒度まで微粒子化されていく。なお、連続的な衝突
処理が繰り返されるにつれて材料粒子はより微細化する
が、フィルタ部材を目的とする最小粒径に応じた濾過孔
径のものとすることによって材料粒子のフィルタ部材の
通過による上澄み層への混入を極力低減させることがで
きる。
【0036】ここで、本装置の材料タンク5における沈
降層5xと上澄み層5yとの分離能力を、材料タンク5
内にフィルタ部材6を設置しない場合を対照に材料粒子
の連続的衝突処理を所定時間行った時点での上澄み層か
ら採取した上澄み液の材料粒子混入濃度を測定すること
によって評価した。本評価では、処理開始時点で粒径1
〜5μmの材料粒子をシステム全体で平均濃度約3wt
%とし、濾過孔径5〜20μmのフィルタ部材を用いて
衝突処理を装置作動5分(フィルタ部材無し)および1
時間行った場合で検討した。その結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1の結果に示す通り、本装置で1時間作
動した後の上澄み液に混入した材料粒子濃度が、0.0
028wt%という非常に低濃度であったのに対して、
フィルタ部材を設置しないで装置を作動した場合、フィ
ルタ部材を設置した本装置と同じ1時間作動した後の上
澄み液に混入した材料粒子濃度は0.027wt%と約
10倍の濃度であった。しかも、このフィルタ部材を設
置しない場合、作動時間5分の時点で既に上澄み液に混
入した材料粒子濃度は0.012wt%と本装置による
1時間作動後の濃度より非常に高くなっていた。
【0039】以上の結果から、材料タンク内をフィルタ
部材で沈降層と上澄み層とに分離した本装置によれば、
従来のように材料粒子の沈降作用のみを利用して上澄み
液と分離していた場合にくらべて、混合用流体として再
利用する上澄み液への材料粒子の混入が大幅に減少で
き、高圧ポンプ装置の損傷を抑えることができ、装置全
体の寿命を延ばせることが確認できた。
【0040】なお、材料タンク5内のフィルタ部材6に
よる上澄層と沈降層の分離においては、圧力損失が生じ
る。この圧力損失が回収システムにほとんど影響しない
場合もあるが、衝突処理量が多く大流量となる場合に
は、フィルタの圧力損失でチャンバ1から材料タンク5
への重力のみによる流れでは、所定量を満たせない恐れ
がある。
【0041】このような場合には、図2の装置構成に示
すように、チャンバ1から材料タンク5への回収配管4
の途中に低圧ポンプ9を設けて強制的に材料タンク5へ
の衝突後スラリー混合液の供給を行う構成とすれば、効
率良く繰り返し衝突作業を進行できる。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したとおり、本発明の噴流衝
合装置においては、衝突処理後の材料混合流体を材料粒
子と上澄み液に効率よく分離でき、混合用流体として再
利用する上澄み液への材料粒子の混入を防いで、装置の
長寿命化を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による噴流衝合装置の全体
構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明の他の実施形態による噴流衝合装置の全
体構成を示す概略構成図である。
【図3】従来の噴流衝合装置の一例を示す概略構成図で
ある。
【図4】従来の噴流衝合装置の他の例を示す概略構成図
である。
【符号の説明】
1,11,21:チャンバ 2a,2b,12a,12b,22a,22b:ノズル
ヘッド 3:冷却タンク 4:回収配管 5,14,23:材料タンク 5x,23x:沈降層 5y,23y:上澄み層 6:フィルタ部材 7:高圧ポンプ 8:材料供給管 9:低圧ポンプ 13:回収タンク 15:流体タンク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ対象材料の導入口と高圧の混合
    用流体の導入口とを有する少なくとも一対のノズル手段
    から、該ノズル手段内部で各導入口から供給される材料
    と流体を混合しつつ高速スラリー混合液流を噴射し、互
    いに衝突させることにより前記対象材料を微粒化する噴
    流衝合装置において、 内部チャンバを有するハウジングと、 前記チャンバ内に互いに所定衝突角度で高圧流体を噴射
    する第1と第2のノズル手段と、 前記内部チャンバに閉鎖系で連通し、前記対象材料のス
    ラリー混合液を貯蔵して前記第1および第2のノズル手
    段へ供給すると共に衝突後のスラリー混合液を回収する
    材料タンクと、を備え、 該材料タンクは、タンク内に形成される下方の対象材料
    沈降層から高濃度スラリーを前記第1および第2のノズ
    ル手段の各材料導入口へ供給する材料供給手段と、前記
    沈降層の上に形成される上澄み層からの流体を加圧して
    前記第1および第2のノズル手段の各混合用流体導入口
    へ供給する加圧手段と、前記混合用流体を選択的に上方
    へ透過させて前記沈降層と上澄み層とを分離するフィル
    タ部材と、を有することを特徴とする噴流衝合装置。
  2. 【請求項2】 前記内部チャンバと材料タンクとの回収
    路間に、衝突後のスラリー混合液を前記材料タンクへ排
    出する前に冷却する冷却装置を設けたことを特徴とする
    請求項1に記載の噴流衝合装置。
  3. 【請求項3】 前記内部チャンバと材料タンクとの回収
    路間の配管に、衝突後のスラリー混合液を内部チャンバ
    側から材料タンク側へ強制的に送り込む供給ポンプを設
    けたことを特徴とする請求項1に記載の噴流衝合装置。
JP2000379102A 2000-12-13 2000-12-13 噴流衝合装置 Pending JP2002177809A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000379102A JP2002177809A (ja) 2000-12-13 2000-12-13 噴流衝合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000379102A JP2002177809A (ja) 2000-12-13 2000-12-13 噴流衝合装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002177809A true JP2002177809A (ja) 2002-06-25

Family

ID=18847546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000379102A Pending JP2002177809A (ja) 2000-12-13 2000-12-13 噴流衝合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002177809A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005238022A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Sugino Mach Ltd 噴流衝合装置
JP2007069123A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Shinano Kenshi Co Ltd 微粉体又は微小繊維の微細化方法
CN102671748A (zh) * 2012-05-18 2012-09-19 宁波松科磁材有限公司 实现粗粉二次研磨的气流磨装置
WO2019176768A1 (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 日立金属株式会社 スラリー貯留撹拌装置およびスラリーの撹拌方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005238022A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Sugino Mach Ltd 噴流衝合装置
JP2007069123A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Shinano Kenshi Co Ltd 微粉体又は微小繊維の微細化方法
CN102671748A (zh) * 2012-05-18 2012-09-19 宁波松科磁材有限公司 实现粗粉二次研磨的气流磨装置
WO2019176768A1 (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 日立金属株式会社 スラリー貯留撹拌装置およびスラリーの撹拌方法
JPWO2019176768A1 (ja) * 2018-03-15 2020-04-23 日立金属株式会社 スラリー貯留撹拌装置およびスラリーの撹拌方法
CN111818992A (zh) * 2018-03-15 2020-10-23 日立金属株式会社 浆料贮存搅拌装置及浆料的搅拌方法
CN111818992B (zh) * 2018-03-15 2022-10-14 日立金属株式会社 浆料贮存搅拌装置及浆料的搅拌方法
US11833480B2 (en) 2018-03-15 2023-12-05 Proterial, Ltd. Slurry storage and stirring device and slurry stirring method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2489470B1 (en) Method for thin kerf cutting and in-situ recycling
KR20040071273A (ko) 연마제재이용 및 폐기물분리시스템을 위한 방법 및 장치
KR20090009266A (ko) 연마제 슬러리 폐액으로부터의 연마제 회수 방법 및 장치
JP2008055572A (ja) 鋼管内面ブラスト装置、鋼管内面ブラスト方法及び内面の表面性状に優れた鋼管の製造方法
JP2008540079A (ja) 噴霧ノズルおよび噴霧ノズル装置並びに噴霧ノズルおよび噴霧ノズル装置を作動させる方法
WO2008013179A1 (fr) Procédé de décalaminage de tige de fil métallique et appareil correspondant
JP2003181260A (ja) 液体にガスを含ませるプロセスと装置
JP5074689B2 (ja) ノズル
JP3712588B2 (ja) 噴流衝合装置
JP4518001B2 (ja) 分離方法および分離装置
JP4619850B2 (ja) ウォータジェット装置および研磨液の噴出方法
JP2002177809A (ja) 噴流衝合装置
WO2020158305A1 (ja) スラリー供給装置、湿式ブラスト加工装置及びスラリー供給方法
JP4989868B2 (ja) 微粉体又は微小繊維の微細化方法
JP6096526B2 (ja) 研磨機及びこれを用いた汚染物質除去システム並びに汚染物質除去方法
JP2007075958A (ja) 液中表面加工ノズル装置
JP5033734B2 (ja) 磁性体回収装置、及びそれを用いた噴射攪拌システム
JP2020049598A (ja) ブラスト加工装置及びブラスト加工方法
JP4906936B2 (ja) 濾材の洗浄システム及び濾材の洗浄方法
WO2013186873A1 (ja) 汚染土壌処理システム
JP2004276137A (ja) ブラスト用噴射ノズル装置及びブラストホースと噴射ノズルとの連結構造
JP2019188336A (ja) 粉体供給ノズル、気流式粉砕機および粉体供給方法
JPS58177267A (ja) ブラスト方法及び装置
JPH08240199A (ja) ポンプ装置
JP2005238022A (ja) 噴流衝合装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050324