JP2002177404A - 超短波治療器 - Google Patents

超短波治療器

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JP2002177404A
JP2002177404A JP2000384525A JP2000384525A JP2002177404A JP 2002177404 A JP2002177404 A JP 2002177404A JP 2000384525 A JP2000384525 A JP 2000384525A JP 2000384525 A JP2000384525 A JP 2000384525A JP 2002177404 A JP2002177404 A JP 2002177404A
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Toshihiro Tsuzuki
俊宏 都築
Hiroyuki Ide
裕之 井出
Minoru Tamura
実 田村
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Marutaka Co Ltd
Original Assignee
Marutaka Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 バランの入力側にマッチング回路を設け、出
力側で虚数部入力側で実数部のマッチングが、確実にか
つ容易に取れる改良された回路を提供する。 【解決手段】 短波または超短波帯の発振部1の出力が
アンプ2で高周波電力増幅され、バランの入力側に設け
られたマッチング回路3、バランT1及びバランの出力
側に設けられたマッチング回路4を介して出力端子に接
続される。制御回路5は、発振部1のON/OFF制
御、及び治療個所に応じて自動でマッチングを取るよう
に可変コンデンサVC1,VC2を調整する。可変コン
デンサVC1,VC2は、バリアブルコンデンサもしく
は多数の容量の異なるコンデンサをリレーまたはスイッ
チで切り替えて用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、短波または超短
波(HF〜VHF)帯の電磁波を身体に照射し、身体に
超短波が浸透することにより身体の組織自体を発熱させ
る家庭用超短波治療器、特に人体とのマッチング(整
合)のよい超短波治療器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子レンジと同じ原理による高周
波誘導加熱により身体を加温する装置が知られている。
例えば、癌の治療用に「ハイパーサーミア」がある。ハ
イパーサーミアは出力200〜500Wの高出力の電磁
波を患部に当ててガン細胞を窒息死させる目的で用いら
れるが、上記高出力のため人体表面の他の部分を冷却す
る必要がある。この発明は、上記出力を40W程度の低
出力とし、腕とか足とかの温熱治療用に用いる家庭用超
短波治療器に関するものである。
【0003】また、上記電子レンジは食品等の水分子を
振動させ加熱するもので、通常2500MHzのUHF
帯の電磁波を用いている。しかし、上記周波数は波長が
短いため、あまり大きなものを温めることが困難であ
る。これに対して、上記家庭用の超短波治療器は人体と
いう大きいものを温めるため、例えば27.17MHz
のHF〜VHF帯の電磁波を用いている。
【0004】従来の上記超短波治療器の構成が図4に示
される。図において、一対の導子(電極)141,14
2が人体15を挟み、高周波発振回路12の出力側に
は、バランT、整合回路13が設けられている。高周波
発振回路12は不平衡回路であり、バランTはこれを平
衡回路に変換する不平衡ー平衡変換回路である。上記平
衡度が悪いと一方の導子(電極)の近傍のみ加熱され、
他方の導子(電極)付近が加熱されなかったり、あるい
は場合によっては上記一方の導子(電極)付近の加熱が
過剰となって不快な痛みや火傷を起こしたりすることが
あるので、上記平衡を取ることは重要である。
【0005】一方、上記導子を当てる人体の個所(患
部)の場所の厚み、幅等の違いによりインピーダンスや
内部抵抗が異なるので、高周波発振回路12の出力と負
荷(患部)とのインピーダンスマッチング(整合)が必
要になる。従来の装置は、図4における容量131,1
32をバランスを取りながら上記マッチングを取ってい
た。しかし、上記バランの出力側(トランスの2次側)
でのみマッチングを取るのは、虚数部のマッチングは取
れるが実数部の調整ができ難く、その結果、肩や腰、ヒ
ザでマッチングを取れるように回路定数を設定すると、
足裏や、手の平等で使用すると実数分がアンプの出力イ
ンピーダンスとかけ離れた値となり、出力電力値が上が
らないという欠点があった。
【0006】これを解決するため、バランの入力側にも
マッチング回路を設け、出力側で虚数部、入力側で実数
部のマッチングを取ろうとする例が特許第290626
5号公報に提案されている。これは、図3に示される如
く、入力側に上記バランと直列に可変コンデンサVC3
を設けたものである。
【0007】しかし、発明者が追加実験を行ったとこ
ろ、実数値調整部であるバラン(T1)一次側において
実数値調整を行う場合、可変コンデンサVC3とコイル
VL1の定数の選択が難しく、VL1の定数が適した値
でないと可変コンデンサVC3のみでは実数値調整が困
難であることが判明した。これは可変コンデンサVC3
がラインに直列に入っているため、マッチングのためV
C3の容量値を変えると位相も大きく変化してしまうた
めと思われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記従来
の家庭用超短波治療器のマッチング回路の欠点を改良
し、バランの入力側にもマッチング回路を設け、出力側
で虚数部入力側で実数部のマッチングが、確実にかつ容
易に取れる改良された回路を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の超短波治療器
は、2枚の導子(電極)で人体を挟み、出力端子から上
記2枚の導子間に短波または超短波(HF〜VHF)帯
の電波を流すことにより人体を加温する超短波治療器に
おいて、アンプ出力側にバラン(不平衡−平衡変換器)
及び該バランの入力側、出力側の双方にインピーダンス
マッチング回路を有し、上記入力側のインピーダンスマ
ッチング回路が上記バランの入力側巻き線と平行に設け
られた可変インピーダンス素子を有することを特徴とす
る。
【0010】すなわち、前記バランの入力側インピーダ
ンスマッチング回路が、前記バランの入力側巻き線に対
し直列に設けられた固定インピーダンス素子と前記バラ
ンの入力側巻き線と平行に設けられた可変コンデンサ素
子、または前記バランの入力側巻き線に設けられた複数
の切換端子からなり該切換端子を選択する可変インピー
ダンス素子であることを特徴とする。
【0011】また、この発明の超短波治療器の整合方法
は、2枚の導子(電極)で人体を挟み、出力端子から上
記2枚の導子間に短波または超短波(HF〜VHF)帯
の電波を流すことにより人体を加温する超短波治療器に
おいて、アンプ出力側にバラン(不平衡−平衡変換器)
及び該バランの入力側、出力側の双方にインピーダンス
マッチング回路を有し、まず上記出力側のインピーダン
スマッチング回路で虚数部を0にし、次いで入力側の上
記バランの入力側巻き線と平行に設けられた可変インピ
ーダンス素子を調整することにより、実数部のマッチン
グ(整合)を取ることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】前述するように、図4にこの発明
の基本となる家庭用超短波治療器の基本原理を示す。図
に示すように、2枚の電極141,142で人体15を
挟み、この2枚の電極からHFまたはVHF帯の電磁波
(例えば、27.12MHz)を放射し、人体15に電
磁波を透過させる。すると、人体中の水分子が振動を起
こし、この水分子の振動により水分子間の摩擦熱が発生
し、人体組織が発熱する。該電磁波は、人体を十分透過
するため人体表面のみならず人体深部も加熱することが
できる。すなわち、表面の熱が内部に熱伝導するのでは
なく、人体の組織自体が発熱する。従って、上記高周波
誘導加熱は身体の深部を効率よく温めるので、血行をよ
くし、筋肉のこりをほぐし、筋肉の疲れをとるのに効果
がある。また、神経痛や筋肉の痛みを緩和し、胃腸の働
きをよくする効果がある。この発明の家庭用超短波治療
器は、例えば足や腕の各部に巻き付けて用いられる。
【0013】図1に、この発明の改良されたマッチング
回路を示す。短波または超短波(HF〜VHF)帯の発
振部1の出力はアンプ2で高周波電力増幅され、バラン
の入力側に設けられたマッチング回路3、バランT1及
びバランの出力側に設けられたマッチング回路4を介し
て出力端子に接続される。制御回路5は、発振部1のO
N/OFF制御、及び治療個所に応じて自動でマッチン
グを取るように可変コンデンサVC1,VC2を調整す
る。可変コンデンサVC1,VC2としては、バリアブ
ルコンデンサもしくは多数の容量の異なるコンデンサを
リレーまたはスイッチで切り替えて用いる。
【0014】この回路において、実数部、虚数部のマッ
チングは以下のようになされる。導子6を治療部位に当
て、発振部1に発振信号(ON)信号を送り、高周波を
出力すると、まず可変コンデンサVC2を調整し、虚数
部を零にする。次いで、VC1を調整し、実数部のマッ
チング(整合)を取る。
【0015】表1にこの実施例を示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1において、インピーダンスZはアンプ
出力においてマッチング回路を見たインピーダンスであ
る。表1におけるはVC1を固定しておき、VC2を
可変させてまず虚数部を零に調整し、VC1の値はこの
時の状態でインピーダンスZが約50Ωとなるように調
整したときの値である。表1のは、このの状態でV
C1のみ146pFから113pFに変えた場合の上記
インピーダンスZの値を示す。表1に示される如く、上
記VC1の調整により虚数部の変化は殆どなく、実数部
のみが54.2Ωから74.3Ωに変化しているのが分
かる。
【0018】なお、同様な構成で実数部のみを変化させ
る他の実施例として図2に示される回路も考えられる。
図2は、図1における可変コンデンサVC1の代わりに
バランT1の一次巻き線にタップを出し、スイッチ7で
切り換えるものである。この場合もコンデンサC3,C
4と共にマッチング回路を形成し、バラン入力側の可変
インピーダンスが回路に並列に接続されているので上記
実数部のマッチング調整における虚数部の変化は少ない
ものと考えられる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の家庭用
超短波治療器のマッチング回路は、バラン出力側で虚数
部を、バラン入力側で実数部を容易に調整できるので、
従来のように調整困難なマッチング回路の欠点が改良さ
れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の家庭用超短波治療器のマッチング回
路を示す図である。
【図2】この発明の家庭用超短波治療器のマッチング回
路の他の実施例を示す図である。
【図3】従来の家庭用超短波治療器の実数部、虚数部調
整型マッチング回路を示す図である。
【図4】従来の家庭用超短波治療器のマッチング回路を
示す図である。
【符号の説明】
1 発振部 2 アンプ 3,4 マッチング回路 5 制御回路 6 導子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 実 静岡県藤枝市八幡字広通550番1 株式会 社マルタカ内 Fターム(参考) 4C082 MA04 MC03 ME11 MG01 MG09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の導子(電極)で人体を挟み、出力
    端子から上記2枚の導子間に短波または超短波(HF〜
    VHF)帯の電波を流すことにより人体を加温する超短
    波治療器において、 アンプ出力側にバラン(不平衡−平衡変換器)及び該バ
    ランの入力側、出力側の双方にインピーダンスマッチン
    グ回路を有し、上記入力側のインピーダンスマッチング
    回路が上記バランの入力側巻き線と平行に設けられた可
    変インピーダンス素子を有することを特徴とする超短波
    治療器。
  2. 【請求項2】 前記バランの入力側インピーダンスマッ
    チング回路が、前記バランの入力側巻き線に対し直列に
    設けられた固定インピーダンス素子と前記バランの入力
    側巻き線と平行に設けられた可変コンデンサ素子からな
    ることを特徴とする前記請求項1記載の超短波治療器。
  3. 【請求項3】 前記バランの入力側インピーダンスマッ
    チング回路が、前記バランの入力側巻き線に対し直列に
    設けられた固定インピーダンス素子と前記バランの入力
    側巻き線に設けられた複数の切換端子からなり、該切換
    端子を選択して前記可変インピーダンス素子とすること
    を特徴とする前記請求項1記載の超短波治療器。
  4. 【請求項4】 2枚の導子(電極)で人体を挟み、出力
    端子から上記2枚の導子間に短波または超短波(HF〜
    VHF)帯の電波を流すことにより人体を加温する超短
    波治療器において、 アンプ出力側にバラン(不平衡−平衡変換器)及び該バ
    ランの入力側、出力側の双方にインピーダンスマッチン
    グ回路を有し、まず上記出力側のインピーダンスマッチ
    ング回路で虚数部を0にし、次いで入力側の上記バラン
    の入力側巻き線と平行に設けられた可変インピーダンス
    素子を調整することにより実数部のマッチングを取るこ
    とを特徴とする超短波治療器のマッチング方法。
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