JP2002176127A - 電子部品の冷却構造およびこの冷却構造を有する電子回路装置 - Google Patents
電子部品の冷却構造およびこの冷却構造を有する電子回路装置Info
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Abstract
金属層のパターンを正方格子状に分割する方法では、は
んだの高さ方向の曲率のみによる表面張力によってセル
フアライメントされるため、高精度な電子部品の位置合
わせが必要となる。また、中心から遠い角部より熱疲労
破壊が進行し、冷却性能が低下していく。 【解決手段】電子部品と基板の電気的な接続部以外に、
電子部品または基板に熱伝導のためのはんだ接続用金属
層を設け、その金属層は部品中心あるいはそれを含む中
心軸に対して対称に3以上の部分に分割されなおかつそ
れぞれの1辺以上が丸みを帯びるように形成し、この金
属層上にはんだを供給し、加熱、溶融させて電子部品と
基板を接続する。
Description
続部を利用した冷却構造および電子回路装置に関する。
は、多くのLSIなどの電子部品がプリント回路基板やセ
ラミック回路基板等(以下、単に基板とよぶ)に搭載さ
れている。電子部品の電極および基板にははんだ接続用
の金属層が形成され、電子部品は基板上に、はんだによ
って接続される。
続方法には、Quad Flat Package(QFP)の接続に代表され
る電子部品の電極と基板の電極をリードを介してはんだ
接続する方法、微細なはんだボールを用いて電子部品と
回路基板の電極を直接接続するControlled Collapse Bo
nding(CCB)またはBall Grid Array(BGA)などが挙げら
れる。
な接続をとるための前述のはんだ接続部だけで電子部品
の発する熱を基板に伝えるだけでは十分な冷却が出来な
い場合には、電気的な接続を目的としないはんだ(以
降、熱伝導はんだと呼ぶ)接続部を電子部品と基板の間
に設ける方法がある。
のリフローはんだ付けのはんだ溶融時の部品の移動を抑
制して正常な位置に部品を搭載するために、熱伝導はん
だを接続する基板側の金属層のパターンを正方格子状に
分割する方法がある。たとえば、武広正雄、BCC、BCC++
の特性と今後の技術展開、第15回ULSIパッケージ
新技術シンポジウム、第26〜43頁、2000の図22な
どが挙げられる。
接続する基板側の金属層のパターンを正方格子状に分割
する方法では、はんだ溶融時のはんだの流動を抑制して
電子部品の回転など大きな移動を抑制する効果が見込め
る。一方、電子部品と基板の電極同士を位置合わせする
ためには、一般にはんだの表面張力によるセルフアライ
メント効果を利用することができる。この表面張力は、
液体表面の曲率が大きいほど大きくなることがわかって
いる。セルフアライメント効果は、はんだの表面の曲率
が大きいほど期待でき、したがってはんだ表面の曲率が
大きいほど初期の部品搭載位置ずれマージンを大きくす
ることが出来る。上述の方法では、はんだの高さ方向の
曲率のみによる表面張力によってセルフアライメントさ
れるため、高精度な電子部品の位置合わせが必要とな
る。
くはそれらとはんだの線膨張係数差に起因する熱ひずみ
は、はんだの熱疲労破壊を引き起こし、この熱ひずみが
大きいほど熱疲労破壊はより速く進行する。そしてはん
だ接続部の中心からの距離が大きいほどこの熱ひずみは
大きくなる。ただし、一般にひずみは中心からの距離に
比例するわけではなく、はんだ外周近傍で顕著に大きく
なり、また角部やき裂先端近傍にはひずみが集中するた
め特に大きな値となる。したがって、正方格子状のはん
だ接続部は、中心から遠い角部でひずみが局地的に大き
な値となり、まず初期き裂が発生する。そして、そこを
起点として熱疲労破壊が進行し、冷却性能が徐々に低下
していく。
接続部を介して基板に逃がす方法の前述のような諸問題
を解決するためになされたものであり、すなわち電子部
品の初期搭載ずれ許容量を増大し、なおかつ高信頼な冷
却性能に優れた構造と、これを用いた電子回路装置を提
供するものである。
段により達成される。電子部品と基板の電気的な接続部
以外に、熱伝導を目的としたはんだならびに接続用の電
子部品と基板の金属層を設ける。この電子部品または基
板の金属層を、3以上の部分に分割されなおかつそれぞ
れの1辺以上が丸みを帯びるように形成する。次に、基
板金属層上にはんだペースト印刷あるいははんだ浴浸漬
などによりはんだを供給し、加熱、溶融させて電子部品
と基板を接続する。
部分に分割されなおかつそれぞれの1辺以上が丸みを帯
びるように形成することにより、はんだの表面張力によ
るセルフアライメント効果を大きくすることができ、初
期の部品搭載位置が多少ずれていても、電子部品を正常
な位置に搭載することができる。また搭載後は、ひずみ
の集中を避けることにより初期き裂の発生を抑制でき、
高信頼な冷却性能に優れた構造を得ることができる。
照しながら、以下に説明する。図1が本発明の実施例の
断面図、図2および図3がそのときの電子部品または基
板の金属層の形状を表す。そして、図2が請求項1を、
図3が請求項2をそれぞれ説明した図である。電子部品
1または基板3に、電気的な接続を行うための金属層
(電極)とともに、熱伝導のための金属層5を形成す
る。このとき、例えばめっきによりこの金属層を形成す
る場合、めっき用のマスクを図2あるいは図3のような
パターンで作成し、例えばNiめっき、さらにAuめっきを
行う。
はんだペーストを印刷する。この上に電子部品を位置合
わせをして搭載する。そしてN2(窒素)雰囲気炉にて、
毎分10℃程度の速さで約220℃まではんだの温度を
上昇させ、1分以上その状態を維持し、はんだ接続を行
う。このはんだが加熱され溶融し、セルフアライメント
作用で基板面内の位置が修正された後に、毎分10℃程
度の速度で冷却すれば、図2あるいは図3と同様なパタ
ーンのはんだ接続が、その他の電気的はんだ接続ととも
に行われる。
層の形成方法をめっきとしたが、その他の方法でも良
い。また、接続に使用するはんだはSn3Agとしたが、そ
の他の組成であっても良い。さらには、はんだの供給方
法をペースト印刷としたが、その他の方法でも良い。
搭載位置が多少ずれていても、電子部品を正常な位置に
搭載することができる。また搭載後には、本発明による
電子回路装置は、より高信頼な、冷却性能に優れた構造
を有することになる。
と基板の接続状態を表す断面図である。
基板の金属層の形状を表す概念図である。
基板の金属層の形状を表す概念図である。
気的接続用部品、5…んだ接続用金属層。
Claims (2)
- 【請求項1】 電気的な接続を目的としないはんだ接続
部を利用して電子部品の発する熱を基板に伝導させる構
造において、そのはんだを接続するための電子部品の金
属層または基板の金属層の形状が、部品中心あるいはそ
れを含む軸に対して対称に3つ以上の部分に分割され、
なおかつそれぞれの部分の、部品中心から遠い部分が丸
みを帯びている構造およびこれを用いた電子回路装置。 - 【請求項2】 電気的な接続を目的としないはんだ接続
部を利用して電子部品の発する熱を基板に伝導させる構
造において、そのはんだを接続するための電子部品の金
属層または基板の金属層の形状が、部品中心あるいはそ
れを含む軸に対して対称に3つ以上の部分に分割され、
なおかつそれぞれの部分の、部品中心から遠い部分が円
弧である構造およびこれを用いた電子回路装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000376557A JP3651389B2 (ja) | 2000-12-06 | 2000-12-06 | 電子部品の冷却構造およびこの冷却構造を有する電子回路装置 |
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JP2000376557A JP3651389B2 (ja) | 2000-12-06 | 2000-12-06 | 電子部品の冷却構造およびこの冷却構造を有する電子回路装置 |
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JP3651389B2 JP3651389B2 (ja) | 2005-05-25 |
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JP (1) | JP3651389B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1995775A2 (en) | 2007-05-25 | 2008-11-26 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Semiconductor device with stress reducing element |
-
2000
- 2000-12-06 JP JP2000376557A patent/JP3651389B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP1995775A2 (en) | 2007-05-25 | 2008-11-26 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Semiconductor device with stress reducing element |
US7813135B2 (en) | 2007-05-25 | 2010-10-12 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Semiconductor device |
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