JP2002175920A - 高周波用フィルタ素子 - Google Patents

高周波用フィルタ素子

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JP2002175920A
JP2002175920A JP2000375110A JP2000375110A JP2002175920A JP 2002175920 A JP2002175920 A JP 2002175920A JP 2000375110 A JP2000375110 A JP 2000375110A JP 2000375110 A JP2000375110 A JP 2000375110A JP 2002175920 A JP2002175920 A JP 2002175920A
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JP
Japan
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conductor
coil
filter element
frequency filter
coiled conductor
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Application number
JP2000375110A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Uchida
勝之 内田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減衰特性が急峻な、分布定数線路型の高周波
用フィルタ素子を提供する。 【解決手段】 磁性絶縁体部1を柱状に設ける。コイル
状導体2を磁性絶縁体部1内に設ける。磁性絶縁体部1
を介してコイル状導体2と分布定数線路を形成する接地
電極4を磁性絶縁体部1の周囲に設ける。コイル状導体
2は、第一コイル状導体2aと、第一コイル状導体2a
に対し負の相互インダクタンスを発生するように設けら
れた第二コイル状導体2bとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数100MHzの
信号伝送が可能で、かつ、高周波、特にGHz帯域以上
での減衰が大きい、例えばノイズ吸収効果が大きい、分
布定数線路における減衰定数を利用した高周波用フィル
タ素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、高周波用フィルタ素子とし
て、分布定数型のフィルタ素子が知られている。上記フ
ィルタ素子は、コイル(L)とコンデンサ(C)との組
み合わせからなる構成であり、カットオフ周波数はL値
とC値との設定で設計できるが、基本的にはインピーダ
ンスミスマッチによる反射によりノイズといった高周波
信号を抑制するため、反射波によって接続されている電
気回路に影響を与えることがある。
【0003】また、特開平11−273924号公報に
は、同軸構造の中心線を囲むように磁性体が構成され、
その外周にグランド接地用の導体が設けられた構造が開
示されている。この構造は、同軸形状の分布定数線路と
なっており、磁性体および誘電体のロス成分により吸収
が得られるとしている。上記構造では、GHz帯の吸収
効果は得られるが、線路長をあまり長くとれないため効
果量が小さい。線路長を長くすると、部品の大型化を招
来する。チップ型部品のような小型化は困難なものであ
る。
【0004】さらに、特開平11−186040号公報
においては、コイル状の内部電極を磁性体で覆い、内部
電極を外部に接続するための外部電極を両端部に設け、
各外部電極間の磁性体表面に接地用電極を形成した積層
型ノイズフィルタが開示されている。上記積層型ノイズ
フィルタでは、内部電極の線路長が長く設定できるの
で、内部電極と接地用電極と間の吸収効果(GHz帯の
減衰)を大きく設定できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来公
報に記載の積層型ノイズフィルタでは、吸収効果と同時
に、コイル状の内部電極によって発生するインダクタン
スが高くなり、数10MHz〜数100MHzにおいて
インピーダンスが増加するため、広帯域で減衰が生じ
る。
【0006】よって、上記従来の積層型ノイズフィルタ
は、広帯域で減衰効果を得たい場合はよいが、急峻な減
衰効果、例えば100MHz程度の信号を伝送させて、
GHz帯の信号を減衰したい場合に対応できないという
問題を有している。
【0007】また、上記従来の積層型ノイズフィルタに
おいては、伝送路にインピーダンスが発生するためイン
ピーダンスミスマッチにより、伝送されてきた信号の反
射を生じ、上記積層型ノイズフィルタに接続されている
電気回路に対し反射波によって悪影響を与えることがあ
るという問題も生じている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波用フィル
タ素子は、以上の課題を解決するために、磁性絶縁体部
が柱状に設けられ、コイル状導体が磁性絶縁体部内に設
けられ、磁性絶縁体部を介してコイル状導体と分布定数
線路を形成する電極が磁性絶縁体部の周囲に設けられ、
上記コイル状導体は、第一コイル状導体と、上記第一コ
イル状導体に対し負の相互インダクタンスを発生するよ
うに設けられた第二コイル状導体とを備えていることを
特徴としている。
【0009】上記の構成によれば、磁性絶縁体を間に介
して、コイル状導体と、それと分布定数線路を形成する
電極が設けられているので、介在する磁性絶縁体のμ”
(ロス成分)に基づく吸収型のフィルタ機能を発揮でき
る。
【0010】また、上記構成では、コイル状導体が、第
一コイル状導体と、上記第一コイル状導体に対し負の相
互インダクタンスを発生するように設けられた第二コイ
ル状導体とを備えているので、第一コイル状導体および
第二コイル状導体とで発生する各インダクタンスが相殺
されて、上記コイル状導体のインダクタンスに起因する
作用を抑制できる。
【0011】よって、上記構成においては、吸収型のフ
ィルタ機能により減衰される周波数よりも低周波数側で
の上記インダクタンスによる遮断に起因する減衰を軽減
できるので、従来より急峻な減衰特性を得ることができ
る。このことから、上記構成は、より多くの条件の場合
に対応できるという自由度を向上させることが可能とな
る。
【0012】その上、上記構成では、コイル状導体にお
いてインダクタンスによる作用を軽減できるので、従来
のように、伝送路にインピーダンスが発生し、そのイン
ピーダンスミスマッチにより、伝送されてきた信号の反
射を生じ、接続されている電気回路に対し反射波によっ
て悪影響を与えることも抑制できる。
【0013】上記高周波用フィルタ素子においては、第
一コイル状導体と第二コイル状導体とは、それらの周回
方向が互いに逆方向に設定されていることが好ましい。
上記構成によれば、第一コイル状導体と、第二コイル状
導体との間に負の相互インダクタンスを確実に発生させ
ることが可能となり、減衰特性を安定化できる。
【0014】上記高周波用フィルタ素子では、第一コイ
ル状導体および第二コイル状導体の各周回数は、互いに
同数であることが望ましい。上記高周波用フィルタ素子
においては、第一コイル状導体および第二コイル状導体
の少なくとも一方が複数設けられ、第一コイル状導体お
よび第二コイル状導体は、交互に配置されていてもよ
い。
【0015】上記構成によれば、各周回数を、互いに同
数に設定することにより、コイル状導体におけるインダ
クタンスの発生を最も抑制、ほぼゼロに設定でき、上記
インダクタンスの作用による悪影響をより完全に抑制で
きて、より優れた特性を発揮できる。
【0016】上記高周波用フィルタ素子においては、第
一コイル状導体および第二コイル状導体間における負の
相互インダクタンスの結合係数が0.8〜1.0である
ことが好ましい。
【0017】上記の構成によれば、負の相互インダクタ
ンスの結合係数を0.8〜1.0とすることで、第一コ
イル状導体および第二コイル状導体を備えたコイル状導
体に起因するインダクタンスの作用による悪影響をより
確実に抑制できて、より優れた特性を発揮できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
ないし図10に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0019】本発明に係る高周波用フィルタ素子では、
図1に示すように、Ni−Zn系等のフェライトやガー
ネット等からなる磁性絶縁体部1が柱状、例えば角柱状
または円柱状に設けられている。なお、上記磁性絶縁体
部1は、後述するように製造上の容易性から角柱状、よ
り好ましくは断面正方形の四角柱状である。
【0020】この磁性絶縁体部1内に、銀等の導電体か
らなるコイル状導体2が、そのコイル状導体2の中心軸
と磁性絶縁体部1の中心軸とが互いに沿うように、例え
ば平行となるように、より好ましくは一致するように設
けられている。
【0021】上記コイル状導体2の形状は、帯状に形成
され、帯状のコイル状導体2の幅方向が、柱状の磁性絶
縁体部1の中心軸に対し垂直方向となっていることが後
述するように製造上の容易性から望ましい。
【0022】さらに、磁性絶縁体部1の両端部には、そ
れぞれ、コイル状導体2を外部と電気的に接続するため
の端子電極3が、例えば銀や銅等の導電体により、電解
メッキ法や無電解メッキ法やそれらを組み合わせた方法
によって形成されている。
【0023】また、磁性絶縁体部1を介してコイル状導
体2と分布定数線路を形成するための接地電極4が磁性
絶縁体部1の外周面に、端子電極3と同様な方法によっ
て設けられている。
【0024】よって、上記接地電極4は、上記各端子電
極3およびコイル状導体2と離間するように(つまり電
気的に非接触となるように)形成されている。よって、
接地電極4の少なくとも一部は、磁性絶縁体部1の外周
部を挟んで、柱状の磁性絶縁体部1の中心軸方向に対す
る垂直方向にて上記コイル状導体2の外周部と対面する
ように設定されている。
【0025】そして、上記コイル状導体2は、第一コイ
ル状導体2aと、上記第一コイル状導体2aに対し負の
相互インダクタンスを発生するように設けられた第二コ
イル状導体2bとを備えている。より具体的には、第一
コイル状導体2aと第二コイル状導体2bとは、それら
の周回方向が互いに逆方向となるようにそれぞれ設定さ
れている。
【0026】このようなコイル状導体2では、第一コイ
ル状導体2aおよび第二コイル状導体2bは、磁性絶縁
体部1の中心軸方向での中間部を境にして互いに直列に
電気的に接続されている。かつ、第一コイル状導体2a
および第二コイル状導体2bは、互いに同軸状に磁性絶
縁体部1内に設けられている。その上、第一コイル状導
体2aおよび第二コイル状導体2bは、それらの各周回
軸方向での互いに隣接するコイル間隔を維持するように
設定されている。よって、第一コイル状導体2aおよび
第二コイル状導体2bは、互いに磁気的にほぼ完全に結
合されることになる。
【0027】このような第一コイル状導体2aおよび第
二コイル状導体2bの各周回数は、互いに同数であるこ
とがコイル状導体2において発生する相互インダクタン
スを最も低減、ほぼゼロにできることから好ましい。
【0028】また、このような第一コイル状導体2aお
よび第二コイル状導体2bでは、図2(a)に示すよう
に、第一コイル状導体2aおよび第二コイル状導体2b
は、それぞれ、一周回毎に交互に設定されていてもよい
し、また、図2(b)に示すように、少なくとも一方が
複数設けられ、第一コイル状導体2aおよび第二コイル
状導体2bが、交互に配置、つまり数周回毎、例えば2
〜5周回毎に交互に配置されていてもよい。
【0029】このような高周波用フィルタ素子では、コ
イル状導体2をコイル形状に設けたことにより、接地電
極4との間に形成される分布定数線路の長さを長く設定
できて、コイル状導体2と接地電極4との間にて発生す
る高周波領域の信号に対する磁性絶縁体部1のμ”(ロ
ス成分)に起因する吸収効果を高めることが可能とな
る。磁性絶縁体部1のμ’およびμ”については、例え
ばNi−Zn系のフェライトでは、図3に示すようにな
る。
【0030】その上、上記高周波用フィルタ素子におい
ては、分布定数線路の長さを長く設定するために、コイ
ル状に形成したコイル状導体2において発生するインダ
クタンスの作用を低減、例えばほぼゼロにできるので、
上記高周波領域よりも低い周波数から生じる上記インダ
クタンス(インピーダンス)に起因する信号の遮断によ
る減衰を回避できる。この結果、高周波用フィルタ素子
における信号の減衰特性を急峻なものにできると共に、
信号の遮断に起因する上記信号の反射も抑制できる。
【0031】これにより、本発明に係る高周波用フィル
タ素子は、例えばGHz帯域以上の信号を吸収により低
減しながら、GHz帯域未満の信号については、遮断に
よる低減を回避しながら伝送させることができるので、
例えば、GHz帯域のクロック信号を用いるパーソナル
コンピュータ等の電子器機におけるノイズ吸収素子とし
て好適に用いることが可能なものとなる。このような高
周波用フィルタ素子の減衰特性は、分布定数線路の長さ
と用いる磁性絶縁体部1の特性(特にμ”)とで設定さ
れる。
【0032】次に、上記高周波用フィルタ素子の製造方
法の一例について説明すると、まず、図4(a)に示す
ように、フェライトやガーネット等の磁性体からなる仮
焼原料を粉砕したものを、ポリビニルアルコール等のバ
インダと混合し、その混合物からセラミックグリーンシ
ート1aを、例えば正方形板状に形成する。
【0033】続いて、セラミックグリーンシート1aの
第一表面に、銀等の導電体からなる半コイル状の第一導
体2cを、導電体ペーストによるパターン形成等によ
り、セラミックグリーンシート1aの外縁部からほぼ等
間隔となるように半周回形状である略コの字状に形成し
た第一シート1bを作製する。
【0034】この第一シート1bには、第一導体2cの
一端部に面するように貫通孔であるビアホール1cが第
一シート1bの厚さ方向に形成されている。また、上記
ビアホール1cに、銀等の導電体が第一導体2cと当接
して電気的に接続されるように充填されたビアホール部
1dを形成する。これらにより、第一導体2cは、第一
シート1bの第一表面の反対面に面する、または位置す
る部材ともビアホール部1dを介して電気的に接続でき
ることになる。
【0035】一方、図4(b)および図4(c)に示す
ように、他のセラミックグリーンシート1aの第一表面
に、第一導体2cを補完してコイル状導体2のコイル形
状となる、銀等からなる半コイル状の第二導体2dを、
セラミックグリーンシート1aの外縁部からほぼ等間隔
となるように残りの半周回形状に形成した第二シート1
eを作製する。
【0036】この第二シート1eには、上記第一シート
1bと厚さ方向に積層したときに、第一導体2cにおけ
るビアホール部1dと接続された一端部とは異なる他端
部に面する上記第二シート1e位置に、第二導体2dの
一端部に面する貫通孔であるビアホール1fおよび上記
ビアホール1fに銀等が充填されて上記第二導体2dと
電気的に接続されたビアホール部1gを形成する。
【0037】このような第一シート1bおよび第二シー
ト1eを、それらの厚さ方向に、それらの側面が面一
に、および、第一導体2cと第二導体2dとでコイル状
となるように互いに積層して焼結することにより、第一
導体2cと第二導体2dとが互いに電気的に接続されて
コイル形状を形成して、図1(b)に示す第一コイル状
導体2aが形成される。
【0038】一方、図5(a)に示すように、第一シー
ト1bに対し、第一導体2cに代えて、第一シート1b
の側面に沿った対称面にて上記第一導体2cと鏡像関係
となるように、第三導体2eを形成した第三シート1h
を生成する。さらに、図5(b)に示すように、第二シ
ート1eに対し、第二導体2dに代えて、第二シート1
eの側面に沿った対称面にて上記第二導体2dと鏡像関
係となるように、第四導体2fを形成した第四シート1
iを生成する。
【0039】これら第三シート1hおよび第四シート1
iをそれらの厚さ方向に、かつ、それらの側面が面一と
なるように互いに積層して焼結することにより、第三導
体2eと第四導体2fとが互いに電気的に接続されてコ
イル形状を形成して、第一コイル状導体2aに対してコ
イル形状が反転、つまり逆方向に周回した、図1(b)
に示す第二コイル状導体2bが形成される。
【0040】その上、第一シート1bと第四シート1i
と、または第二シート1eと第三シート1hとを同様に
積層して焼結することにより、それらのコイル形状を反
転、つまり逆方向に周回するように設定した、図1
(b)に示すコイル状導体2が形成される。
【0041】このような高周波用フィルタ素子では、各
セラミックグリーンシート1aが略正方形板状といった
角柱状を形成できる形状であるので、それらの積層する
とき、それらの位置合わせが各辺部を揃えることにより
容易に設定できて、高周波用フィルタ素子の製造を安定
化、かつ簡便化できる。
【0042】なお、実際の製造工程では、高周波用フィ
ルタ素子は個々に製造されるのではなく、図6に示すよ
うに、複数のコイル状導体2を備えた積層ブロック11
を作製し、それを各切断線16、17に沿って積層方向
Aの方向に切断して個々の積層体26に分割し、焼成す
ることにより一括して形成されている。
【0043】つまり、第一シート1b、第二シート1
e、第三シート1h、第四シート1iに対応し、導電体
のパターンを複数形成して、第一シート1b、第二シー
ト1e、第三シート1h、第四シート1iより面積の大
きい各セラミックグリーンシートを作製し、導電体のパ
ターンを複数形成した各セラミックグリーンシートと、
導電体のパターンを形成していないセラミックグリーン
シートとを互いに積層して圧着することにより、積層ブ
ロック11を作製する。
【0044】このような圧着により、セラミックグリー
ンシート上の導電体の段差も、ある程度の軟らかさを備
えたセラミックグリーンシートにより吸収されて、セラ
ミックグリーンシートと上記パターンとが一体化する。
【0045】この積層ブロック11を各切断線16、1
7に沿って積層方向Aの方向に切断して個々の積層体2
6に分割する。続いて、各積層体26を焼成した後、焼
成後の各積層体26に端子電極3、接地電極4を形成し
て高周波用フィルタ素子を得ている。
【0046】なお、端子電極3、接地電極4の表面に
は、はんだ付き性を向上させるために、例えば、下層に
ニッケル、上層にスズまたははんだからなる2層のメッ
キ膜が付与されることが多い。
【0047】〔実施例〕以下に、上記製造方法に基づい
て作製した高周波用フィルタ素子の実施例について以下
に説明すると、まず、例えば、初透磁率が70の磁性体
および前述のバインダを用いたセラミックグリーンシー
ト1aから、第一シート1bと、第二シート1eと、第
三シート1hと、第四シート1iとを、例えば図7に示
すように、厚さ(t)0.06mm、一辺(H)が1.
0mmの正方形板状にそれぞれ作製した。また、最終的
なコイル状導体2が略正方形状で、その中心線での一辺
の長さ(W)が0.48mmとなるように設定した。
【0048】その後、第一シート1bと、第二シート1
eとを上述したように互いに、例えば10枚ずつ積層
し、続いて、第三シート1hと、第四シート1iとを、
上述したように互いに、10枚ずつ積層し、それらの厚
さ方向に加圧して互いに圧着させ、続いて、所定温度お
よび所定時間焼結させることにより、図1(b)および
図9(a)に示すように、中央部にてコイルの周回方向
が互いに逆方向となる第一コイル状導体2aおよび第二
コイル状導体2bとを内蔵した、略四角柱状の磁性絶縁
体部1を形成した。
【0049】この焼結時に、セラミックグリーンシート
1aは、それに含有されるバインダが焼失するので、例
えば0.8程度に収縮する。よって、本実施例では、得
られた磁性絶縁体部1における外周辺の長さが0.8m
m程度となる。また、本実施例における磁性絶縁体部1
の厚さは1.6mm程度となる。つまり、本実施例のよ
うに、厚さが0.06mmのセラミックグリーンシート
1aを40枚互いに積層すれば、その積層体の厚さは
2.4mm程度となるが、圧着によって、2.0mm程
度となり、これを焼成すれば収縮率0.8であるから、
得られた磁性絶縁体部1は、1.6mm程度の厚み方向
の長さのものになる。
【0050】その上、上記磁性絶縁体部1では、第一コ
イル状導体2aおよび第二コイル状導体2bとの各コイ
ルの合計ターン数は、20ターンとなっている。このこ
とから、本実施例のコイル状導体2の線路長は、前述の
寸法と上記ターン数とから、(0.48×4)×20タ
ーン=38.4mmとなる。
【0051】次に、上記磁性絶縁体部1の両端部の表面
に、それぞれ、第一コイル状導体2aおよび第二コイル
状導体2bとからなるコイル状導体2に接続される端子
電極3を前述したメッキ処理により設けた。続いて、上
記各端子電極3間の、磁性絶縁体部1の外周面に、内部
のコイル状導体2を上記磁性絶縁体部1の磁性絶縁体を
挟んで覆うように接地電極4を前述したメッキ処理によ
り設けて、本実施例の高周波用フィルタ素子を作製し
た。このときの上記高周波用フィルタ素子では、各端子
電極3間で測定したインダクタンスは、0.06μHで
あった。
【0052】比較として、図8および図9(b)に示す
ように、上記実施例と同様の工法を用い、積層したコイ
ルの周回方向が同一方向で、合計ターン数が20ターン
のコイル状導体5を有する比較高周波用フィルタ素子を
比較例として作製した。
【0053】この比較例の比較高周波用フィルタ素子の
各端子電極3間で測定したインダクタンスは、1.0μ
Hであった。このことから、本実施例の高周波用フィル
タ素子においては、負の相互インダクタンスの結合係数
は約0.89であることが判る。この結合係数は以下の
計算により算出した。まず、Lをそれぞれのコイルで発
生するインダクタンス、Mを相互インダクタンスとする
と、上記の負の係合では、2L−2M=0.06μHで
あり、上記の正の結合では、2L+2M=1.00μH
であるから、L=0.265μH、M=0.235μH
となり、結合係数(M/L)は0.887となる。
【0054】このような本実施例の高周波用フィルタ素
子と、比較例の素子とを、ネットワークアナライザに接
続し、それらの透過特性をそれぞれ調べたところ、図1
0に示すように、本実施例の高周波用フィルタ素子は、
特性ライン6にて示されるように、400MHz以上か
ら急激な減衰を示すのに対して、比較例の比較高周波用
フィルタ素子では、特性ライン7にて示されるように、
100MHz以下から、既に10dB以上減衰してお
り、500MHzを超えたところからさらに減衰が大き
くなる特性を示した。これにより、比較例の素子は、1
00MHz程度の信号を伝送させる必要がある電気回路
では使用できないことが判る。
【0055】これに対して、本実施例の高周波用フィル
タ素子では、100MHz程度の信号についてはほとん
ど減衰させずに伝送させる一方、500MHzを超えた
ところから急峻な減衰特性が得られ、GHz帯域まで減
衰効果が持続するので、高速信号(高周波数例えば1G
Hz以上のクロック信号)を扱う電子器機において、高
周波領域のノイズの減衰、特にGHz帯域のノイズ対策
が可能である。
【0056】このように本実施例の高周波用フィルタ素
子は、コイル状導体2をコイル形状に設定し、かつ、第
一コイル状導体2aおよび第二コイル状導体2bの各周
回方向を互いに反転させたことにより、分布定数線路に
おける吸収特性のみを効果的に利用でき、よって、数1
00MHz以上から急峻な減衰特性が得られ、GHz帯
域まで大きな吸収効果を得ることができる。
【0057】このことから、本実施例の高周波用フィル
タ素子は、例えばGHzオーダーのクロック信号を用い
るパーソナルコンピュータ等へのノイズ吸収素子として
好適に用いることができる。また、本実施例の高周波用
フィルタ素子については、積層構造を用いたことによ
り、チップ形状にでき、小型化が可能となる。
【0058】なお、本実施例では、積層構造での例を挙
げたが、積層構造だけではなく、周回方向の反転部を備
えた巻線コイルを射出成型などにより磁性樹脂で覆った
構造(特開平11−354364号公報参照)などでも
よく、また、上記巻線コイルを金型中にて磁性絶縁体粉
末で覆い、上記磁性絶縁体粉末を焼結した構造でもよ
く、工法については特に限定されない。
【0059】巻線コイルを磁性樹脂により覆った構造に
おいては、巻線コイルを埋設した樹脂成形体の端部をサ
ンドブラストなどで面荒らしする(削る)ことにより、
この端部に巻線コイルの金属線端部を露出させ、続い
て、上記端部にニッケル(Ni)無電解メッキを施し、
その上に、Ni電解メッキを施し、さらにその上に錫
(Sn)電解メッキを施して、端子電極3や接地電極4
を形成してもよい。
【0060】また、本実施例においては、第一シート1
bと、第二シート1eと、第三シート1hと、第四シー
ト1iは、それぞれ、半周回ずつ形成した各導体を備え
た例を挙げたが、例えば特開平11−67554号公報
に開示されているように、上記各導体を3/4周回ずつ
形成してもよい。
【0061】また、本実施例では、周回方向が互いに逆
の第一コイル状導体2aと第二コイル状導体2bとが同
数の周回数の例を挙げたが、相互インダクタンスによる
影響を抑制できれば必要に応じて上記両者2a、2bが
互いに異なる周回数のものでもよい。例えば、周回方向
が互いに逆の一対のコイル部と、さらに他のコイル部と
を設けたものでもよい。
【0062】さらに、本実施例では、負の相互インダク
タンスの結合係数が約0.89の例を挙げたが、完全に
結合している状態での結合係数である1より小さくと
も、上記のように、結合係数が0.89であれば、発生
するインダクタンスは小さく、特性にほとんど影響しな
い。このことから、上記結合係数は、0.8以上から1
までの範囲内に設定されればよい。
【0063】ところで、特開平10−200357号公
報には、段落番号〔0052〕および図8において、コ
イル巻き方向の反転により負の相互インダクタンスを発
生させると記載されている。
【0064】しかしながら、上記公報では、負の相互イ
ンダクタンスの結合度合いを調整することによって、共
振周波数の調整しノイズの発生する周波数での抑制効果
を大きくすることに目的がある。
【0065】一方、本発明では、コイル状導体2に発生
するインダクタンスが極力発生しないように設定してお
り、上記公報とは、結合度合いや目的が異なっている。
また、本発明では、コイル状導体2と接地電極4とで分
布定数線路を構成しており、このような構成は、上記公
報には何ら開示も示唆もされていない。
【0066】
【発明の効果】本発明の高周波用フィルタ素子は、以上
のように、磁性絶縁体部の周囲に設けられた電極と分布
定数線路を形成するように、磁性絶縁体部の内部に設け
られたコイル状導体が、第一コイル状導体と、上記第一
コイル状導体に対し負の相互インダクタンスを発生する
ように設けられた第二コイル状導体とを備えている構成
である。
【0067】それゆえ、上記構成は、コイル状導体が、
第一コイル状導体と、上記第一コイル状導体に対し負の
相互インダクタンスを発生するように設けられた第二コ
イル状導体とを備えているので、第一コイル状導体およ
び第二コイル状導体とで発生する各インダクタンスが相
殺されて、上記コイル状導体のインダクタンスによる作
用を抑制できる。
【0068】よって、上記構成においては、吸収型のフ
ィルタ機能により減衰される周波数よりも低周波数側で
の上記インダクタンスによる遮断に起因する減衰を軽減
できるから、従来より急峻な減衰特性を得ることがで
き、より多くの場合に対応できるという自由度を向上さ
せることが可能となるという効果を奏する。
【0069】その上、上記構成では、コイル状導体にお
いてインダクタンスによる作用を軽減できるので、従来
のように、伝送されてきた信号の反射を生じ、接続され
ている電気回路に対し反射波によって悪影響を与えるこ
とも抑制できるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高周波用フィルタ素子の説明図であっ
て、(a)は正面図、(b)は上記(a)のA−A矢視
断面図、(c)は上記高周波用フィルタ素子のコイル状
導体に関する等価回路図である。
【図2】上記コイル状導体の各変形例の各等価回路図で
あり、(a)は一周回毎に反転させた等価回路図、
(b)は三周回毎に反転させた等価回路図である。
【図3】上記高周波用フィルタ素子における磁性絶縁体
部の各比透磁率μ’、μ”を示すグラフである。
【図4】上記コイル状導体の一方の第一コイル状導体の
作製を説明するための説明図であり、(a)は第一シー
トの概略斜視図、(b)は第二シートの概略斜視図であ
り、(c)は上記(b)のB−B矢視断面図である。
【図5】上記コイル状導体の他方の第二コイル状導体の
作製を説明するための説明図であり、(a)は第三シー
トの概略斜視図、(b)は第四シートの概略斜視図であ
る。
【図6】上記高周波用フィルタ素子の一製造方法を説明
するための積層ブロックの斜視図である。
【図7】上記高周波用フィルタ素子のセラミックグリー
ンシートの寸法、およびコイル状導体の寸法を示すため
の説明図である。
【図8】比較例の高周波用フィルタ素子の断面図であ
る。
【図9】本実施例の高周波用フィルタ素子および比較例
の高周波用フィルタ素子の各等価回路図であって、
(a)は本実施例の高周波用フィルタ素子、(b)は比
較例の高周波用フィルタ素子のものである。
【図10】本実施例の高周波用フィルタ素子および比較
例の高周波用フィルタ素子の各透過特性をそれぞれ示す
グラフである。
【符号の説明】
1 磁性絶縁体部 2 コイル状導体 2a 第一コイル状導体 2b 第二コイル状導体 4 接地電極(電極)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性絶縁体部が柱状に設けられ、 コイル状導体が磁性絶縁体部内に設けられ、 磁性絶縁体部を介してコイル状導体と分布定数線路を形
    成する電極が磁性絶縁体部の周囲に設けられ、 上記コイル状導体は、第一コイル状導体と、第一コイル
    状導体に対し負の相互インダクタンスを発生するように
    設けられた第二コイル状導体とを備えていることを特徴
    とする高周波用フィルタ素子。
  2. 【請求項2】第一コイル状導体と第二コイル状導体と
    は、それらの周回方向が互いに逆方向に設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載の高周波用フィルタ素
    子。
  3. 【請求項3】第一コイル状導体および第二コイル状導体
    の各周回数は、互いに同数であることを特徴とする請求
    項1または2記載の高周波用フィルタ素子。
  4. 【請求項4】第一コイル状導体および第二コイル状導体
    の少なくとも一方が複数設けられ、第一コイル状導体お
    よび第二コイル状導体は、交互に配置されていることを
    特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の高周波用
    フィルタ素子。
  5. 【請求項5】第一コイル状導体および第二コイル状導体
    間における負の相互インダクタンスの結合係数が0.8
    〜1.0であることを特徴とする請求項1ないし4の何
    れかに記載の高周波用フィルタ素子。
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