JP2002174703A - レンズアレイシートおよび透過型スクリーン - Google Patents

レンズアレイシートおよび透過型スクリーン

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JP2002174703A JP2000374787A JP2000374787A JP2002174703A JP 2002174703 A JP2002174703 A JP 2002174703A JP 2000374787 A JP2000374787 A JP 2000374787A JP 2000374787 A JP2000374787 A JP 2000374787A JP 2002174703 A JP2002174703 A JP 2002174703A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造後時間が経過しても黄変が生じ難いレン
ズアレイシートおよびこれを用いた透過型スクリーンを
提供する。 【解決手段】 半円柱状のシリンドリカルレンズ17
…、19…が複数平行に配列されてなる第1のレンズア
レイ18と第2のレンズアレイ20とが、該シリンドリ
カルレンズ17…、19…の長さ方向が相互に直交する
ように同一平面上(基材層13aの片面上)に配置さ
れ、一体化されたレンズアレイ層13bと、その結像面
側に、光線が透過しない部分が遮光された遮光層16を
形成してレンズアレイシートとし、さらにフレネルレン
ズを組み合わせて透過型スクリーンとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶プロジェクシ
ョンテレビ、ディスプレイなどの背面投射型ディスプレ
イに用いるレンズアレイシートおよびこれを用いた透過
型スクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】図5は液晶プロジェクションテレビなど
に使用する従来の透過型スクリーンの構成の一例を示し
たものである。図中符号1はフレネルレンズであって、
このフレネルレンズ1は板状の基材層1aの片面に同心
円状の凹凸が形成されたレンズ層1bが設けられて構成
されている。一般に液晶プロジェクションテレビ内にお
いて、プロジェクタは基材層1a側に配置される。
【0003】そして、フレネルレンズ1のレンズ層1b
側に、所定の間隔をおいてレンチキュラーシート2が平
行に設けられて、これらフレネルレンズ1とレンチキュ
ラーシート2とからなる透過型スクリーンが構成されて
いる。このレンチキュラーシート2は、順次積層された
レンチキュラー層3、感光性樹脂層5、遮光層6、粘着
剤層7および拡散層8とから概略構成されており、レン
チキュラー層3がフレネルレンズ1側に配され、拡散層
8が観者側に配される。なお、拡散層8の観者側の面に
は表面保護のために必要に応じてハードコート層9が設
けられている。
【0004】レンチキュラー層3は板状の基材層3a
と、その片面に設けられたレンズ層3bとから構成され
ている。レンズ層3bは、例えば半円柱状のシリンドリ
カルレンズ4を複数本、その長さ方向が平行になるよう
に配列して構成されており、その円筒面4aがフレネル
レンズ1側に配置されている。
【0005】以下、このレンチキュラーシート2の構成
について、その製造操作を追って説明する。まず、レン
チキュラー層3の基材層3a側の面に感光性樹脂層5を
塗布する。感光性樹脂層5は未露光の状態では粘着性が
あり、露光されると変性して粘着性が殆ど消失する特性
を備えたものである。そして、実際に透過型スクリーン
として使用する場合と同様にレンズ層3b側からフレネ
ルレンズ1を介して光を照射すると、レンチキュラー層
3を介して集光したストライプ状の光線が感光性樹脂層
5に照射される。すると、露光された部分の感光性樹脂
層5が変性し、粘着性が消失する。そして、この感光性
樹脂層5にブラックカーボンなどを含む黒色の転写層を
備えた転写フィルムを押しつけると、粘着性がある未露
光の部分に選択的に転写層が転移し、黒色のラインが複
数並列したストライプ状の遮光層6が形成される。すな
わち、遮光層6によって光線が透過しない部分が遮光さ
れる。
【0006】その後、フィルム状の粘着剤層7を積層
し、さらに板状の拡散層8を積層し、強固に一体化する
ことによりレンチキュラーシート2が得られる。なお、
拡散層8は、例えばアクリル系などのプラスチックなど
からなるマトリックス中に複数のガラスビーズなどから
なる拡散材を混合したものである。そして、必要に応じ
て拡散層8の表面にハードコード層9を積層し、一体化
する。
【0007】そして、この透過型スクリーンを図5に示
したようにプロジェクタを備えた液晶プロジェクタなど
に取り付け、プロジェクタから光線を照射すると、この
光線がフレネルレンズ1を介して略平行な光線となる。
そして、この光線がレンチキュラー層3を透過すること
によって所定の配光角度が付与され、画面の左右方向
(水平方向)に適度に広がり、この方向における視野角
の制御が行われる。なお、レンチキュラー層3を透過し
た光線は、シリンドリカルレンズの長さ方向と平行なス
トライプ状の光線となり、さらに遮光層6を経て、つい
で拡散層8の作用により、画面の上下方向(垂直方向)
に適度に光線が拡散し、この方向における視野角の制御
が行われる。なお、遮光層6により、S/N比を向上さ
せ、コントラストの良好な画像を提供することができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
レンチキュラーシートおよび透過型スクリーンにおいて
は、画面の水平方向および垂直方向の視野角の制御を行
うためにレンチキュラー層と拡散層とを組み合わせて用
いている。しかしながら、拡散層は光の吸収による利得
の低下、白色散乱の増加によるS/N比の低下を伴うと
いう問題があった。また、2層のレンチキュラー層を、
それぞれのシリンドリカルレンズの長さ方向が直交する
ように積層して用いたり、ひとつの基材層の両面に、シ
リンドリカルレンズをそれぞれ複数配列する際に、それ
ぞれのシリンドリカルレンズの長さ方向が直交するよう
に設けることにより、水平方向および垂直方向の視野角
の制御を行う方法も考えられるが、シリンドリカルレン
ズを構成する材料が実質的に2倍となり、また微細なレ
ンズの加工も2回行う必要があるため、材料コスト、加
工コストなどが高くなるという問題がある。さらに、マ
イクロレンズアレイのように、垂直方向と水平方向の両
方に配光角度を付与することができる個々の独立した複
数のレンズやプリズムを、基材層の片面上に密に配置す
る方法も考えられるが、複雑な加工が必要となり、面積
の拡大や微細化が困難であり、また、生産性も低いこと
から、やはりコストの上昇は避けられない。
【0009】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、光の吸収が少なく、利得の低下が少なく、白色散乱
を抑制することができる透過型スクリーンを提供するこ
とを課題とする。さらに、材料コスト、加工コストなど
が安価な透過型スクリーンを提供することを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る発明は、半円柱状のシリン
ドリカルレンズが複数平行に配列されてなる第1のレン
ズアレイと第2のレンズアレイとが、該シリンドリカル
レンズの長さ方向が相互に直交するように同一平面上に
配置され、一体化されたレンズ層を持つレンズアレイ層
を備えていることを特徴とするレンズアレイシートであ
る。請求項2に係る発明は、請求項1に記載のレンズア
レイシートにおいて、レンズアレイ層の結像面側に、光
線が透過しない部分が遮光された遮光層を備えているこ
とを特徴とするレンズアレイシートである。請求項3に
係る発明は、前記シリンドリカルレンズの断面が非球面
形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の
レンズアレイシートである。請求項4に係る発明は、請
求項1〜3のいずれか一項に記載のレンズアレイシート
において、レンズアレイ層が基材層と、その片面に設け
られたレンズ層とからなり、該レンズ層が放射線硬化型
樹脂からなることを特徴とするレンズアレイシートであ
る。請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一
項に記載のレンズアレイシートと、フレネルレンズとを
有することを特徴とする透過型スクリーンである。請求
項6に係る発明は、前記フレネルレンズが基材層とその
片面に設けられたレンズ層からなり、該レンズ層が放射
線硬化型樹脂からなることを特徴とする請求項5に記載
の透過型スクリーンである。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明のレンズアレイシー
トの一例を構成するレンズアレイ層と遮光層を示した断
面図、図2はこのレンズアレイ層を示した斜視図、図3
は図2に示したレンズアレイ層において、一部を切断し
た断面を示した斜視図である。なお、図1〜図3に示し
たレンズアレイシートは実際にレンズ形状の設計を行
い、これに基づいて作成した形状図である。このレンズ
アレイシートの主な特徴はレンズアレイ層13である。
このレンズアレイ層13は、板状の基材層13aと、そ
の片面に設けられたレンズ層13bとから構成されてい
る。
【0012】レンズ層13bは、レンズの一方の面に円
筒面17a、他方の面に平面17bを備えた半円柱状の
シリンドリカルレンズ17を複数本、その長さ方向が平
行になるように配列した第1のレンズアレイ18と、同
様に円筒面19aと平面19bとを備えたシリンドリカ
ルレンズ19を複数本、その長さ方向が平行になる様に
配列した第2のレンズアレイ20とからなる。なお、シ
リンドリカルレンズ17、19は断面形状が完全な半円
形(球面レンズ)ではなく、半楕円形(楕円面レン
ズ)、放物線形(放物面レンズ)などの公知のいわゆる
非半円形(いわゆる2次の非球面形状)のもの、さらに
は、2次以降の項を有する高次非球面形状のものなどを
用いることができる。このように非球面形状のレンズを
用いると結像時の収差が小さくすることができ、入射す
る光線を精細化することができる。
【0013】第1のレンズアレイ18と第2のレンズア
レイ20は、これらを構成するシリンドリカルレンズ1
7の長さ方向とシリンドリカルレンズ19の長さ方向と
が直交するように、その平面17b…、19b…がいず
れも同一平面(基材層13aの片面)上に配列され、一
体化され、ひとつのレンズ層13aを構成している。シ
リンドリカルレンズ17とシリンドリカルレンズ19と
が十字に交差する交差部21は、互いに咬合した形状と
なっている。なお、実際は、シリンドリカルレンズ1
7、17…とシリンドリカルレンズ19、19…は一体
に成形され、レンズアレイ層13はひとつの部材から構
成されている。
【0014】レンズアレイ層13の材料としてはガラ
ス、プラスチックなどの透明な材料であって、光学用部
材に使用するものを特に制限なく用いることができ、生
産効率などを考慮するとプラスチックを用いると好まし
い。プラスチックとしては、例えばポリメタクリル酸メ
チルなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネート、アクリ
ル−スチレン共重合体、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ルなどを例示することができる。また、ファインピッチ
の微細な加工を行うことができるため、レンズ層13b
の材料としては紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂な
どの放射線硬化型樹脂を用いると好ましい。放射線硬化
型樹脂としては、例えばウレタン(メタ)アクリレート
および/またはエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマ
ーに反応希釈剤、光重合開始剤、光増感剤などが添加さ
れた組成物などを用いることができる。ウレタン(メ
タ)アクリレートオリゴマーとしては、特に限定するも
のではないが、例えばエチレングリコール、1,4ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリカプロラク
トンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボ
ネートジオール、ポリテトラメチレングリコールなどの
ポリオール類と、ヘキサメチレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、キシレンイソシアネートなどのポリイソシアネート
類とを反応させて得ることができる。エポキシ(メタ)
アクリレートオリゴマーとしては、特に限定するもので
はないが、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型プロピレンオキサ
イド付加物の末端グリシジルエーテル、フルオレンエポ
キシ樹脂などのエポキシ樹脂類と、(メタ)アクリル酸
とを反応させて得ることができる。
【0015】レンズアレイ層13は、例えば以下のよう
にして製造することができる。すなわち、好ましくはポ
リエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩
化ビニルなどのプラスチックからなる基材層13aの上
に、放射線硬化型樹脂を未硬化の状態で塗布し、その表
面に成型用スタンパを押しつけて型押しするとともに、
所定の放射線を照射して硬化させることにより、レンズ
層13bを形成する。前記成型用スタンパは、例えば以
下のようにして製造することができる。すなわち、従来
のレンチキュラー用の成型用スタンパの製造において
は、例えば表面が銅などからなる円筒状のシリンダの表
面に、刃先の形状が円形となっている切削バイトを用い
て、このシリンダの円周方向にそって切り込みを形成す
る。この切り込みを平行に複数、形成すると、レンチキ
ュラー用のスタンパを得ることができる。さらに、この
円周方向の切り込みと直交方向に、同様にして切り込み
を複数、平行に形成すると、本発明のレンズアレイ層1
3の製造に用いる成型用スタンパを得ることができる。
したがって、本発明のレンズアレイ層13の製造用の成
型用スタンパは、従来の技術を利用して容易に製造する
ことができ、生産性が良好なものである。このように、
レンズアレイ層13は、従来レンチキュラーの製造など
に用いられている方法と同様の方法によって製造するこ
とができる。
【0016】また、図1に示したように、前記基材層1
3aの他方の面(結像面側)には感光性樹脂層15が設
けられ、さらに遮光層16が設けられている。感光性樹
脂層15と遮光層16は、以下のようにして製造したも
のである。すなわち、図5に示したように、実際に透過
型スクリーンとして使用する状態と同様にしてフレネル
レンズ1を平行に配置し、このフレネルレンズ1を介し
てレンズ層13b側から光線を照射すると、図1に示し
たようにレンズアレイ層13を透過して露光された部分
の感光性樹脂層15が変性し、粘着性が消失する。そし
て、この感光性樹脂層15にブラックカーボンなどを含
む黒色の転写層を備えた転写フィルムを押しつけると、
粘着性がある未露光の部分に選択的に転写層が転移し、
遮光層16が形成される。
【0017】この場合、シリンドリカルレンズ17、1
7…(第1のレンズアレイ18)によって光線が集光す
ることによるストライプ状の第1の結像パターンと、シ
リンドリカルレンズ19、19…(第2のレンズアレイ
20)によって光線が集光することによる、この第1の
結像パターンと直交するストライプ状の第2の結像パタ
ーンとから格子状の結像パターンが形成される。すなわ
ち、レンズ層13b側から照射された光線は、第1のレ
ンズアレイ18と第2のレンズアレイ20によって、垂
直方向と水平方向の両方の視野角が一度に制御される。
図4は、この結像パターンの一例を示したものである。
遮光層16は、光線が透過しない部分を遮光するために
設けられているものである。よって、この結像パターン
にしたがって複数の略正方形の遮光部16a…が所定の
間隔で、垂直、および水平方向にそれぞれ配列した形状
となる。
【0018】そして、この遮光層16の上に、図5に示
したように必要に応じて粘着剤層7、拡散層8、および
ハードコード層9などを設けることにより、レンズアレ
イシートとすることができる。このようにこのレンズア
レイシートにおいては、第1のレンズアレイ18と第2
のレンズアレイ20によって、レンズアレイ層13を透
過する光線について、垂直方向と水平方向の両方の配光
特性(視野角)を制御することができる。したがって、
2層のレンズアレイ層を用いたり、基材層の両面にレン
ズ層を形成する場合と比較して、材料コスト、加工コス
トを低く抑えることができる。また、拡散層8を省略あ
るいは簡略化して、拡散層8における光の吸収や利得の
低下を少なくすることができる。その結果、拡散層8に
よって引き起こされる白色散乱現象を抑制し、高いS/
N比を実現することができる。なお、拡散層8を設けな
い構成とする場合は、遮光層6の上に直接ハードコード
層9を設けてレンズアレイシートとすると好ましい。な
お、本発明のレンズアレイシートの各層の厚さ、レンズ
層3bのピッチなどは特に限定せず、用途などに応じて
適宜変更可能である。
【0019】そして、図5に示したように、レンチキュ
ラーシート2にかえて、本発明のレンズアレイシートを
配置し、さらにフレネルレンズ1とを平行に配置して透
過型スクリーンを構成することができる。なお、フレネ
ルレンズ1の構成は特に限定せず、公知のものを用いる
ことができるが、微細な加工が可能となり、ファインピ
ッチのものを得ることができるため、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどプ
ラスチックからなる基材層1aの上に放射線硬化型樹脂
を未硬化の状態で塗布し、その上に成型用スタンパを押
しつけて型押するとともに、所定の放射線を照射して硬
化させることにより、レンズ層1bを形成したものが好
ましい。
【0020】
【実施例】以下、実施例を示して本発明の効果を明らか
にする。上述のように、図1〜図3に示したレンズアレ
イシートは実際にレンズ形状の設計を行い、これに基づ
いて作成した形状図である。本実施例において、設計パ
ラメータは以下のように決定し、その効果の検証実験を
行った。 (設計パラメータ) (1)レンズアレイ層の基材層において、材料はポリエ
チレンテレフタレート、厚さは0.188μmとした。 (2)レンズアレイ層のレンズ層において、材料はUV
感光性樹脂、レンズの形状はピッチ182μmで楕円面
を基準面とした高次項を加えた非球面形状とした。 (3)感光性樹脂層には、厚さ20μmのクロマリンフ
ィルム(商品名:デュポン社製)を用いた。すなわち、
この設計に基づいて30mm×30mmのテストピース
を試作し、その配光特性を確認したところ、上下方向
(垂直方向)、左右方向(水平方向)ともに約30度の
視野角(半値角)を得ることができ、所定の光学特性を
得ることができた。なお、ここでの視野角(半値角)と
はレンズアレイシートの真正面での輝度に対して1/2
になる角度である。さらにこのレンズアレイ層の結像パ
ターンは図4に示したものと同様のパターンであった。
そして、この結像パターンに対応した遮光層を設けたレ
ンズアレイシートにプロジェクタから光線を照射したと
ころ、この光線を問題なく透過させることができた。こ
のように本実施例のレンズアレイシートでは水平方向お
よび垂直方向の両方の視野角を付与することができた。
なお、上述のように従来のレンチキュラーシートにおい
ては、一般にはレンズによって水平方向のみの視野角を
付与し、垂直方向の視野角を付与することはできない。
したがって、本実施例においては、従来よりも拡散層に
用いる拡散材を減量しても従来と同等の効果を得ること
が容易であることが確認できた。よって、本発明によ
り、高画質と低コストの両立が容易に実現できることが
明かとなった。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
係る発明においては、レンズアレイ層を透過する光線に
ついて、垂直方向と水平方向の両方の配光特性(視野
角)を制御することができる。したがって、2層のレン
ズアレイ層を用いたり、基材層の両面にレンズ層を形成
する場合と比較して、材料コスト、加工コストを低く抑
えることができる。また、拡散層を省略あるいは簡略化
して、拡散層における光の吸収や利得の低下を少なくす
ることができる。その結果、拡散層によって引き起こさ
れる白色散乱現象を抑制し、高いS/N比を実現するこ
とができる。請求項2に係る発明においては、遮光層を
設けることにより、さらにS/N比を向上させ、コント
ラストの良好な画像を提供することができる。請求項3
に係る発明においては、シリンドリカルレンズの断面形
状が非球面形状であるため、結像時の収差が小さくで
き、入射する光線を精細化することができる。請求項4
に係る発明においては、レンズアレイ層のレンズ層が放
射線硬化型樹脂からなるため、ファインピッチの加工を
施すことができる。請求項5に係る発明においては、請
求項1〜4のいずれか一項に記載のレンズアレイシート
とフレネルレンズとを組み合わせて、上述の効果を備え
た透過型スクリーンを提供することができる。請求項6
に係る発明においては、フレネルレンズのレンズ層が放
射線硬化型樹脂からなるため、ファインピッチの加工を
施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のレンズアレイシートの一例を構成す
るレンズアレイ層と遮光層を示した断面図である。
【図2】 図1に示したレンズアレイ層を示した斜視図
である。
【図3】 図2に示したレンズアレイ層において、一部
を切断した断面を示した斜視図である。
【図4】 図1〜図3に示したレンズアレイシートの結
像パターンの一例を示した平面図である。
【図5】 従来の透過型スクリーンの一例を示した概略
構成図である。
【符号の説明】
13…レンズアレイ層、13a…基材層、13b…レン
ズ層、16…遮光層、17、19…シリンドリカルレン
ズ、18…第1のレンズアレイ、20…第2のレンズア
レイ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半円柱状のシリンドリカルレンズが複数
    平行に配列されてなる第1のレンズアレイと第2のレン
    ズアレイとが、該シリンドリカルレンズの長さ方向が相
    互に直交するように同一平面上に配置され、一体化され
    たレンズ層を持つレンズアレイ層を備えていることを特
    徴とするレンズアレイシート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレンズアレイシートに
    おいて、レンズアレイ層の結像面側に、光線が透過しな
    い部分が遮光された遮光層を備えていることを特徴とす
    るレンズアレイシート。
  3. 【請求項3】 前記シリンドリカルレンズの断面が非球
    面形状であることを特徴とする請求項1または2に記載
    のレンズアレイシート。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載のレ
    ンズアレイシートにおいて、レンズアレイ層が基材層
    と、その片面に設けられたレンズ層とからなり、該レン
    ズ層が放射線硬化型樹脂からなることを特徴とするレン
    ズアレイシート。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載のレ
    ンズアレイシートと、フレネルレンズとを有することを
    特徴とする透過型スクリーン。
  6. 【請求項6】 前記フレネルレンズが基材層とその片面
    に設けられたレンズ層からなり、該レンズ層が放射線硬
    化型樹脂からなることを特徴とする請求項5に記載の透
    過型スクリーン。
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