JP2002174595A - 表面種別識別方法および装置 - Google Patents
表面種別識別方法および装置Info
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- JP2002174595A JP2002174595A JP2000373431A JP2000373431A JP2002174595A JP 2002174595 A JP2002174595 A JP 2002174595A JP 2000373431 A JP2000373431 A JP 2000373431A JP 2000373431 A JP2000373431 A JP 2000373431A JP 2002174595 A JP2002174595 A JP 2002174595A
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Abstract
く表面の材質と凹凸の有無を識別できるようにする。 【解決手段】 (1)物体に照明光を照射し(ステップ
110)、その反射光を画像として撮影し(ステップ1
20)、撮影したその画像に関する特徴量について空間
方向の変化の度合いを算出し(ステップ140)、これ
ら算出した特徴量と予め算出されていた辞書データ10
0とを照合することにより、被測定物の表面の材質と凹
凸の有無を識別する(ステップ150)。その反射光に
関する特徴量は、正反射成分と拡散反射成分を別々に算
出する、あるいは高周波成分と低周波成分とを別々に分
離することで得られる。
Description
射光を画像として撮影し、撮影された画像から、表面の
材質、若しくは表面の凹凸の有無といった物体表面の種
別を識別する表面種別識別方法および表面種別識別装置
に関する。
法として、物体表面に照明を斜めから照射し、物体表面
からの反射光の強度を光検出器により検出し、その反射
光の強度の違いから物体表面の種別を判定する方法が提
案されている(特開平8−184421号公報:発明の
名称「反射光による被測定物の識別方法」)。この提案
方法は、光源と検出器を備えたセンサを使用し、光源の
光を被測定物に対して鋭角に照射し、その被測定物から
の散乱光を検出器に取り込み、予め測定された値と比較
して、その被測定物を識別することを特徴としている。
この提案方法では、異なる素材および凹凸の違いを持つ
複数種の被測定物が移動ライン上で連続的かつ交互に現
れるような場合に、観測位置にある被測定物の一点につ
いてその種別を識別するという状況を想定している。係
る状況に上記提案手法を適用する場合には、異なる被測
定物毎にそれぞれ観測される反射光の値の変動範囲が重
複しなければ正しく識別できるが、異なる被測定物同士
で観測される反射光の値の変動範囲が重複する場合には
正しく識別できない。
クトになっており、オブジェクト単位でその素材や凹凸
の有無を識別したい状況も考えられる。このような状況
に対して上記提案手法を適用する場合は、それぞれのオ
ブジェクト全体にわたるに反射光の変動範囲や平均値等
を算出するようにすれば、反射光の値の変動範囲がそれ
ぞれ重複する場合でも、それぞれの変動範囲または平均
値等が一致しなければ識別が可能となる。
上記提案手法では、空間の一点毎の測定を行っており、
そのためオブジェクト全体にわたる反射光の変動範囲や
平均値等を算出するためには複数回数の観測が必要とな
り、時間がかかるという課題がある。また、上記提案手
法のように反射光の強度の差異のみで識別を行う場合に
は、識別のための情報が十分でなく、識別が困難になる
場合がある。
てなされたものであり、その目的は、個々の被測定物毎
に表面の材質若しくは凹凸の有無を識別する際の処理を
迅速に、かつ高精度に行うことにある。
め、請求項1の発明は、表面の材質若しくは表面の凹凸
の有無を識別する表面種別識別方法であって、識別対象
となる物体の表面に照明光を照射する照明ステップと、
前記照明光の物体表面からの反射光の空間分布を画像と
して撮影する画像撮影ステップと、前記画像撮影ステッ
プで撮影された前記画像において、画素値の平均値、最
大値、最小値、分散等のヒストグラム上の特徴量、もし
くは空間微分値等の画素値の空間方向の変化の度合いを
定量化した特徴量を算出する特徴量算出ステップと、前
記物体の想定される表面の材質のバリエーション、若し
くは該表面の凹凸の有無のバリエーションと前記特徴量
との関係を辞書データとして予め記憶媒体に登録してお
く辞書データ登録ステップと、前記特徴量算出ステップ
で算出された前記特徴量と前記辞書データとを照合する
ことにより、表面の材質若しくは表面の凹凸の有無を識
別する特徴量照合ステップとを有することを特徴とす
る。
た前記画像の各画素について、前記物体の表面の細かな
凹凸を無視した場合の入射光の正反射方向と画像撮影方
向との相対角度を指定する相対角度指定ステップをさら
に有し、前記特徴量算出ステップは、前記相対角度指定
ステップで指定された前記相対角度方向に対する画素値
の変化の度合いを定量化した角度分布特徴量を算出する
角度分布特徴量算出ステップを有することを特徴とする
ことができる。
は、前記相対角度指定ステップで指定された前記相対角
度に対する画素値の分布を、正反射成分と拡散反射成分
とに分離する反射成分分離ステップを有し、かつそれぞ
れのこれら反射成分毎に前記角度分布特徴量を算出する
ことを特徴とすることができる。
は、前記相対角度指定ステップで指定された前記相対角
度に対する画素値の分布を、角度方向に対する高周波成
分と低周波成分とに分離する周波数成分分離ステップを
有し、かつそれぞれのこれら周波成分毎に前記角度分布
特徴量を算出することを特徴とすることができる。
は、表面の材質若しくは表面の凹凸の有無を識別する表
面種別識別装置であって、識別対象となる物体の表面に
照明光を照射する照明手段と、前記照明光の物体表面か
らの反射光の空間分布を画像として撮影する画像撮影手
段と、前記画像撮影手段で撮影された前記画像におい
て、画素値の平均値、最大値、最小値、分散等のヒスト
グラム上の特徴量、もしくは空間微分値等の画素値の空
間方向の変化の度合いを定量化した特徴量を算出する特
徴量算出手段と、前記物体の想定される表面の材質のバ
リエーション、若しくは該表面の凹凸の有無のバリエー
ションと前記特徴量との関係を辞書データとして予め記
憶媒体に登録しておく辞書データ登録手段と、前記特徴
量算出手段で算出された前記特徴量と前記辞書データと
を照合することにより、表面の材質若しくは表面の凹凸
の有無を識別する特徴量照合手段とを有することを特徴
とする。
記画像の各画素について、前記物体の表面の細かな凹凸
を無視した場合の入射光の正反射方向と画像撮影方向と
の相対角度を指定する相対角度指定手段をさらに有し、
前記特徴量算出手段は、前記相対角度指定手段で指定さ
れた前記相対角度方向に対する画素値の変化の度合いを
定量化した角度分布特徴量を算出する角度分布特徴量算
出手段を有することを特徴とすることができる。
記相対角度指定手段で指定された前記相対角度に対する
画素値の分布を、正反射成分と拡散反射成分とに分離す
る反射成分分離手段を有し、かつそれぞれのこれら反射
成分毎に前記角度分布特徴量を算出することを特徴とす
ることができる。
記相対角度指定手段で指定された前記相対角度に対する
画素値の分布を、角度方向に対する高周波成分と低周波
成分とに分離する周波数成分分離手段を有し、かつそれ
ぞれのこれら周波成分毎に前記角度分布特徴量を算出す
ることを特徴とすることができる。
体に照明光を照射し、その反射光に関する特徴量につい
て空間方向の変化の度合いを算出し、これら算出した値
と予め算出された辞書データとを照合することにより、
表面の材質と凹凸の有無を識別し、また上記反射光に関
する特徴量は、正反射成分と拡散反射成分を別々に算出
する、あるいは高周波成分と低周波成分とを別々に分離
して算出するようにしたので、1回の画像の撮影により
迅速に、かつ反射光の空間分布の特徴を利用することに
より精度良く表面の材質と凹凸の有無を識別できる。
施の形態を詳細に説明する。
方法を実施するための装置構成の一例を図5に示す。こ
の実例のシステムは、被測定物51を照明する照明装置
52、被測定物51からの反射光の空間分布を撮影する
画像撮影装置53、画像撮影装置53で撮影された画像
を取り込み、特徴量の算出、照合や、辞書データの登録
および保存を行う演算・記録装置54とから構成されて
いる。説明の便宜上、以降の説明では、このような装置
構成を前提にして説明を行うものとする。
めの基本的な考え方について説明する。本発明では、物
体表面での光の反射特性として、 1)正反射と、拡散反射の強度および観測角度に対する
依存性 2)凹凸による反射光の観測角度に対する依存性 の2つに注目する。
体表面で鏡のように反射してくる正反射(鏡面反射)
と、物体内部で散乱されて再度表面から出てくる拡散反
射に分けることができる。これらの成分の強さや角度依
存性は表面素材の違いを良く反映する。例えば、金属で
は正反射が支配的であり、拡散反射はほとんど存在しな
い。一方、プラスチックや紙の場合では、正反射も存在
するが、金属と比べ正反射は弱く、拡散反射の割合が多
くなる。
は被測定物51の表面において鏡面状に反射されるが、
拡散反射成分は様々な方向に反射光が広がっていくとい
う性質を持つ。図6の(B)に、被測定物51の表面が
平坦な場合の反射光強度の角度分布の一例を示す。θ方
向から入射された光は、正反射方向(2π−θ)におい
て際立って高い値として観測される。一方、拡散反射成
分は物体内部で散乱された後に出てくるため、様々な方
向に向かって反射されていく。その反射光は表面の鉛直
からの相対角度ψ(ψ=φ−(2π−θ):φは画像撮
影方向)に依存する(Phong モデル、参考文献:新編色
彩科学ハンドブック第2版、pp.1152)。被測定
物51の素材により物体内部での散乱の性質は異なるた
め、拡散反射成分の強度およびその角度依存性は素材毎
に異なる。
え、まず、表面素材の識別について考える。上述したよ
うに、金属では正反射が支配的であるので、面上の表面
からの反射光は正反射方向で非常に強くなるが、例えば
紙のような非金属の多くの場合は正反射方向であっても
反射光は金属ほど強くない。一方、正反射方向からずれ
た方向で観測すると逆に金属では反射光は非常に弱く、
紙等では拡散反射によりある程度の強さを持つ光が観測
される。このように、金属と紙のような非金属とでは、
観測角度が決まれば、その反射光の強度だけから表面素
材の種別を識別することが可能である。さらに、様々な
角度における反射光の強度分布の違いを調べることによ
り、金属、紙、ゴム、硝子、プラスチックといった様々
な素材の識別も可能になる。
える。上述したように物体からの反射光の強度は角度依
存性を持つ。被測定物51の表面に凹凸がある場合に
は、凹凸に対応して表面方向が変化しているので、凹凸
のない場合と反射光の角度分布は異なるものになる。例
えば、表面に比較的大きな凹凸がある場合を例として考
えると、その反射光強度の角度依存性は図7の(B)に
示すようになる。ただし、ここでは複数の凹凸を含むよ
うな一定の広がりを持った表面の範囲についての反射光
の強度を考える。
場合は、図7の(A)に示すように、その反射光はほと
んどが正反射方向に集中するのに対して、凹凸のある場
合には、図7の(B)に示すように、様々な方向におい
て傾いた面からの正反射が強いピークとして観測され
る。また、紙など拡散反射成分が多い素材の場合も、凹
凸のある場合には、金属ほどではないものの、反射光の
角度方向に強度の変動が観測される。このように、反射
光強度の角度方向の変動を調べることにより、物体表面
の凹凸の有無を識別することができる。
に、様々な観測方向での反射光を別個に観測するのでは
なく、図8の(B)に示すように、空間的な広がりを持
つ画像を撮影することにより、一枚の画像のみから様々
な観測方向での反射光の情報を得るものである。図8の
(B)に示す配置の場合、正反射方向からの相対角度を
ψとすると、ψの値は被測定物51上の反射位置xの関
数になる。予め照明装置52、被測定物51、カメラ
(画像撮影装置)53の配置が決まっていれば、被測定
物51の反射位置xから相対角度ψを決めることができ
る。ただし、ここではその反射位置xから相対角度ψを
決定する詳細については省略する。
(被測定物53)からの反射光の強度とその観測角度方
向に対する反射光の強度の変化の特徴に注目することに
より、物体の表面を構成する素材や凹凸の有無といった
表面種別の識別を行うものである。以下、その具体的な
実施形態について詳述する。
実施形態における表面種別識別方法の処理手順を示す。
表面を照明装置52により照明する(照明ステップ11
0)。ここで、照明装置52の特性としては、反射光の
角度依存性を評価する上で、物体表面への入射角θ(図
6の(A)を参照)の方向に光源自体が広がりを持たな
い点光源または線光源であることが望ましいが、特にそ
の照明装置52の特性は限定しない。
間分布を画像撮影装置53により撮影する(画像撮影ス
テップ120)。画像撮影装置53としては、光の強度
分布を1次元または2次元方向に広がり持つ画像として
撮影できるものであれば良い。なお、画像撮影装置53
の配置としては、撮影される画像の空間方向が図8の
(B)に示す例のように、反射光の角度依存性が観測し
やすい方向であることが望ましい。また、画像を撮影す
る際に、照明光の正反射方向が画像に入るようにする
か、入らないようにするかは、ここでは限定しないもの
とする。
影された画像は、被測定物51の物体表面を構成する素
材や、物体表面の凹凸の状態により、その撮影画像の特
性が異なってくる。例えば、被測定物51の素材や、凹
凸の状態に応じて、画像内の画素値の平均値、最大値、
最小値、または最大値と最小値の差分や比率、または画
素値の分散等のヒストグラムにおける特徴量や、空間微
分値等の空間方向に対する画素値の変化の度合いを示す
特徴量に違いが現れてくる。
において上記のような画素値の分布の特徴を定量化した
特徴量を算出する(特徴量算出ステップ140)。
の有無といった物体表面種別との関係を辞書データ10
0として予め設定しておく(辞書データ登録ステップ1
60)。
学習による方法と経験的な方法がある。学習による方法
としては、事前に多数の被測定物51のサンプルを用い
て、実際に画像の撮影、特徴量の算出を行い、その統計
分布として各クラス毎の平均値、分散等を求めておけば
良い。この他、学習の方法には様々なものがあるが、こ
こでは限定しない。経験的な方法としては、試行錯誤的
に識別のための閾値を設定する方法などがある。
された辞書データ100を参照し、被測定物体51の画
像から算出された特徴量と辞書データ100に登録され
ている特徴量の一致度を算出し、最も一致度の高かった
場合にその辞書データの示す種別であると判定する(特
徴量照合ステップ150)。
実施形態における表面種別識別方法の処理手順を示す。
ここでは、図7の(B)に示すような角度配置で画像を
撮影するものとし、被測定物体51の表面の方向は、細
かな表面の凹凸を無視したものとして考える。照明光生
成ステップ110および画像撮影ステップ120は図1
の第1の実施形態と同様なので、その詳細は省略する。
で撮影された画像に対して、その画像中の各画素毎に照
明光の正反射方向からの撮影方向の相対角度ψの値を算
出、または指定する(相対角度指定ステップ130)。
2、被測定物51、カメラ53の配置が決まっていれ
ば、反射位置xから求めることができる。ところで、、
被測定物51の表面に凹凸がないとした場合には、正反
射および拡散反射の強度はψの関数となるので、相対角
度ψに対する画素値の関係は、正反射および拡散反射の
特徴を判定のための直接的な情報を与える。なお、補足
すると、一般に拡散反射成分は物体表面の鉛直方向から
の観測方向の相対角度(仮にξとする)に対して直接の
依存性を持つことが知られているが、この鉛直方向から
の相対角度ξは、図8の(B)に示すような配置の場合
には、正反射方向からの相対角度ψの関数になる(ψ,
ξともに被測定物51の表面の反射位置xにより一意に
決まる)。従って、結果的には正反射成分も拡散反射成
分も相対角度ψの関数になる。
ら、その分布の特徴を定量化した角度分布特徴量を算出
する(角度分布特徴量算出ステップ141)。次の特徴
量照合ステップ150は図1で上述した第1の実施形態
と同様なのでその詳細は省略する。
画素値の分散、空間微分値、空間微分値の最大値、その
他様々なものが考えられるが、ここではそれを限定しな
い。そのうちのいくつかの特殊な特徴量を本発明の第
3、第4の実施形態として説明する。
実施形態における表面種別識別方法の処理手順を示す。
ステップ110、120、130、150は図2で上述
した第2の実施形態と同様なのでその詳細は省略する。
対する画素値の分布において、正反射成分と拡散反射成
分を分離する(反射光成分分離ステップ142)。
例を示す。反射光の成分分離の方法としては、反射光の
光学モデルとフィッティングすることにより、行うこと
ができる。反射光の光学モデルとしては、2色性反射モ
デルを定式化したPhong モデルや、表面の微小形状を考
慮したTorrance-Sparrowモデル等を用いることができる
(参考文献:新編色彩科学ハンドブック第2版、pp.
1152)。これらのモデルとのフィッティング方法や
実際のフィッティング例については、これまで多くの研
究報告、実用例があり、ここではその方法は限定しな
い。
も簡易なフィッティング方法を図9を用いて説明してお
く。図9の(A)において、ψ=0の周囲の一定範囲−
Δ≦ψ≦Δを、正反射光の強い範囲とし、この範囲を除
いた部分を拡散反射成分としてモデルとフィッティング
する。この際、ψ=−Δとψ=Δにおける画素値を直線
で結べば良い(図9の(c)参照)。そして、拡散反射
成分とされた成分を除いた分を正反射成分とする(図9
の(B)参照)。
分が分離された場合、それぞれを特徴付ける値を角度分
布特徴量として算出する。正反射成分と拡散反射成分が
分離された形での特徴量は、その物体の表面の光学的な
性質をより直接的に表現しているので、精度良く表面状
態を判定できることが期待される。具体的な特徴量の例
としては、正反射成分の強度の最大値や、角度方向への
広がり(分散)、正反射成分と拡散反射成分の強度比等
が考えられる。なお、ここでは、特徴量の具体的な形式
までは限定しない。
実施形態における表面種別識別方法の処理手順を示す。
ステップ110、120、130、150は図2で上述
した第2の実施形態と同様なのでその詳細は省略する。
対する画素値の分布において、相対角度方向に対する分
布の高周波成分と低周波成分とを分離する(周波数成分
分離ステップ143)。
例を示す。周波数成分分離の方法としては、一般的に用
いられているフーリエ変換等、信号を周波数空間へ変換
する手法を用い、周波数空間において低周波成分と高周
波成分を分離した後、元の空間に戻すことにより実現で
きる。この図10の(A)例では、表面の凹凸により、
様々な角度において、画素値のピークが観測されてい
る。
きい正反射成分が凹凸により散乱された成分は高周波成
分に(図10の(B)参照)、一方、角度依存性の小さ
い拡散反射成分は、低周波成分に(図10の(C)参
照)支配的に現れると考えられる。
の主要周波数は高く、細かいピークが多数観測され、一
方、表面の凹凸が大きく粗い場合には、高周波成分の主
要周波数は低く、大きいピークが少数観測されると考え
られる。このように、高周波成分の特性を見ることによ
り、表面の凹凸の状態を判定することができる。
り、角度依存性の少ない成分、つまり拡散反射成分の特
性を知ることができる。なお、ここでは、特徴量の具体
的な形式までは限定しない。
法による識別を困難にする要因として、素材表面に印刷
等のパターンがある場合について述べる。例えば、紙に
印刷がなされているような場合を考えると、正反射方向
以外では紙にパターンが描かれているのか、それとも凹
凸なのかは区別が困難になることが考えられるが、正反
射方向で画像として観測すれば、凹凸の有無でその画素
値の分布は異なってくるため、その区別は可能である。
また、パターンが描かれている紙と凹凸のある金属との
区別は、上記と同様に、正反射方向の観測で区別が可能
である。
は、それぞれの画素値の分布は、空間方向に対して変動
するため、区別しにくいものの、正反射による反射光が
非常に強いことに注目し、画素値の最大値などを比較す
ることにより、その区別が可能である。
明の手法による識別に対しては、ノイズとなり、識別を
困難にするが、観測方向や注目する特徴量を工夫するこ
とにより、対処することが可能である。
態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを
記録した記録媒体(記憶媒体)を、システムあるいは装
置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ
(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプロ
グラムコードを読み出し、実行することによっても、達
成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体か
ら読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の
形態の機能を実現することになり、そのプログラムコー
ドを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
そのプログラムコードを記録し、またテーブル等の変数
データを記録する記録媒体としては、例えばフロッピデ
ィスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディス
ク、CD−ROMなどを用いことができる。
物体に照明光を照射し、その反射光に関する特徴量につ
いて空間方向の変化の度合いを算出し、これら算出した
値と予め算出された辞書データとを照合することによ
り、表面の材質と凹凸の有無を識別し、また上記反射光
に関する特徴量は、正反射成分と拡散反射成分を別々に
算出する、あるいは高周波成分と低周波成分とを別々に
分離して算出するようにしたので、1回の画像の撮影に
より迅速に、かつ精度良く表面の材質と凹凸の有無を識
別できるという効果が得られる。
方法の処理手順を示すフローチャートである。
方法の処理手順を示すフローチャートである。
方法の処理手順を示すフローチャートである。
方法の処理手順を示すフローチャートである。
置構成の一例を示す模式図である。
図、(B)は、被測定物の表面が平坦な場合の反射光強
度の角度分布の一例を示すグラフである。
度分布の違いの例を示し、(A)は平坦な場合のグラ
フ、(B)は凹凸のある場合のグラフである。
従来例における一点についての相対角度を示す概念図、
(B)は本発明に関わる画像における相対角度を示す概
念図である。
拡散反射成分の分離の例を示し、(A)は分離前の反射
光強度の角度分布の一例を示すグラフ、(B)は分離後
の正反射成分を示すグラフ、(C)は分離後の拡散反射
成分を示すグラフである。
と高周波成分の分離の例を示し、(A)は分離前の反射
光強度の角度分布の一例を示すグラフ、(B)は分離後
の高周波成分を示すグラフ、(C)は分離後の低周波成
分を示すグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 表面の材質若しくは表面の凹凸の有無を
識別する表面種別識別方法であって、 識別対象となる物体の表面に照明光を照射する照明ステ
ップと、 前記照明光の物体表面からの反射光の空間分布を画像と
して撮影する画像撮影ステップと、 前記画像撮影ステップで撮影された前記画像において、
画素値の平均値、最大値、最小値、分散等のヒストグラ
ム上の特徴量、もしくは空間微分値等の画素値の空間方
向の変化の度合いを定量化した特徴量を算出する特徴量
算出ステップと、 前記物体の想定される表面の材質のバリエーション、若
しくは該表面の凹凸の有無のバリエーションと前記特徴
量との関係を辞書データとして予め記憶媒体に登録して
おく辞書データ登録ステップと、 前記特徴量算出ステップで算出された前記特徴量と前記
辞書データとを照合することにより、表面の材質若しく
は表面の凹凸の有無を識別する特徴量照合ステップとを
有することを特徴とする表面種別識別方法。 - 【請求項2】 前記画像撮影ステップで撮影された前記
画像の各画素について、前記物体の表面の細かな凹凸を
無視した場合の入射光の正反射方向と画像撮影方向との
相対角度を指定する相対角度指定ステップをさらに有
し、 前記特徴量算出ステップは、前記相対角度指定ステップ
で指定された前記相対角度方向に対する画素値の変化の
度合いを定量化した角度分布特徴量を算出する角度分布
特徴量算出ステップを有することを特徴とする請求項1
に記載の表面種別識別方法。 - 【請求項3】 前記角度分布特徴量算出ステップは、前
記相対角度指定ステップで指定された前記相対角度に対
する画素値の分布を、正反射成分と拡散反射成分とに分
離する反射成分分離ステップを有し、かつそれぞれのこ
れら反射成分毎に前記角度分布特徴量を算出することを
特徴とする請求項2に記載の表面種別識別方法。 - 【請求項4】 前記角度分布特徴量算出ステップは、前
記相対角度指定ステップで指定された前記相対角度に対
する画素値の分布を、角度方向に対する高周波成分と低
周波成分とに分離する周波数成分分離ステップを有し、
かつそれぞれのこれら周波成分毎に前記角度分布特徴量
を算出することを特徴とする請求項2に記載の表面種別
識別方法。 - 【請求項5】 表面の材質若しくは表面の凹凸の有無を
識別する表面種別識別装置であって、 識別対象となる物体の表面に照明光を照射する照明手段
と、 前記照明光の物体表面からの反射光の空間分布を画像と
して撮影する画像撮影手段と、 前記画像撮影手段で撮影された前記画像において、画素
値の平均値、最大値、最小値、分散等のヒストグラム上
の特徴量、もしくは空間微分値等の画素値の空間方向の
変化の度合いを定量化した特徴量を算出する特徴量算出
手段と、 前記物体の想定される表面の材質のバリエーション、若
しくは該表面の凹凸の有無のバリエーションと前記特徴
量との関係を辞書データとして予め記憶媒体に登録して
おく辞書データ登録手段と、 前記特徴量算出手段で算出された前記特徴量と前記辞書
データとを照合することにより、表面の材質若しくは表
面の凹凸の有無を識別する特徴量照合手段とを有するこ
とを特徴とする表面種別識別装置。 - 【請求項6】 前記画像撮影手段で撮影された前記画像
の各画素について、前記物体の表面の細かな凹凸を無視
した場合の入射光の正反射方向と画像撮影方向との相対
角度を指定する相対角度指定手段をさらに有し、 前記特徴量算出手段は、前記相対角度指定手段で指定さ
れた前記相対角度方向に対する画素値の変化の度合いを
定量化した角度分布特徴量を算出する角度分布特徴量算
出手段を有することを特徴とする請求項5に記載の表面
種別識別装置。 - 【請求項7】 前記角度分布特徴量算出手段は、前記相
対角度指定手段で指定された前記相対角度に対する画素
値の分布を、正反射成分と拡散反射成分とに分離する反
射成分分離手段を有し、かつそれぞれのこれら反射成分
毎に前記角度分布特徴量を算出することを特徴とする請
求項6に記載の表面種別識別装置。 - 【請求項8】 前記角度分布特徴量算出手段は、前記相
対角度指定手段で指定された前記相対角度に対する画素
値の分布を、角度方向に対する高周波成分と低周波成分
とに分離する周波数成分分離手段を有し、かつそれぞれ
のこれら周波成分毎に前記角度分布特徴量を算出するこ
とを特徴とする請求項6に記載の表面種別識別装置。
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