JP2006254330A - 紙又はシート状基材の濃淡画像の定量的評価方法 - Google Patents

紙又はシート状基材の濃淡画像の定量的評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】紙又はシート状基材の濃淡画像に対して官能評価を実施し、官能評価結果の数値化を行い、試料の局所エリアの画像処理結果を用いて、統計的方法で数値化した評価による、紙又はシート状基材の濃淡画像の定量的評価方法を提供する。
【解決手段】複数の紙又はシート状基材を複数の被験者により一対比較により評価し、評価の有意性を検定するために、被験者に対して一意性を検定し、前記一意性の検定で問題がなかった被験者に対して一致性を検定し、前記一致性の検定で有意性が認められたら、一対比較結果、被験者数及び試料数から試料の平均嗜好度の推定値を算出し、前記紙又はシート状基材に施された濃淡画像を透過光画像として取り込み、取り込んだ画像の任意の画像処理エリアにおける画素濃度の標準偏差、輪郭抽出処理後の二値化面積率を求める画像処理を施して特徴量を抽出し、前記平均嗜好度の推定値と、前記画像処理結果とから統計処理を実施する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、紙又はシート状基材に施された濃淡画像を定量的に評価する方法であり、官能評価と相関がある定量的評価方法に関する。
従来、紙又はシート状基材に施された濃淡画像を評価する場合は、一般的に人間の感覚によって評価される官能評価によって行われている。
官能評価を行う方法としては、評価者の主観によって評価する方法と、評価者が限度見本や評価見本となる基準濃淡画像と比較して評価する方法とがあるが、いずれの方法においても、官能的に濃淡画像を評価する場合、人間の最も知的で鋭敏な感覚である視覚を用いて目視比較しているので、何を濃淡画像の中に見ているかは、評価者の主観によって結果が異なり、明確な数値による評価ではないので、官能評価に基づく定量的な評価結果に対する信頼性が低いという問題があった。
前記した官能評価を行う方法では、正しい評価結果を得るためには、評価者にある程度の熟練が必要となり、ある一定の評価熟練度に至るまでには時間がかかるという問題があった。
また、大量の紙又はシート状基材に施された濃淡画像を評価する場合には、評価者による官能評価では時間がかかるという問題もあった。
これらの問題点を解決するため、本発明者は紙又はシート状基材の濃淡画像に対する画素濃度から濃度ヒストグラムを作成し、前記作成された濃度ヒストグラムを図形と認識し、前記図形と認識した濃度ヒストグラムの図形の重心座標を求め、前記求めた重心座標を予め官能評価した紙又はシート状基材の濃淡画像の重心座標と比較することによって、官能評価と相関がある紙又はシート状基材の濃淡画像の定量的評価方法を発明し、出願した(特許文献1)。
特願2004−195941
本発明は、前述した問題を解決するため、また、先に出願した重心法を用いた評価法からさらに官能評価との相関性を高めるため、紙又はシート状基材に施された濃淡画像に対して比較的厳密な官能評価を実施して、官能評価結果の数値化を行い、前記紙又はシート状基材に施された濃淡画像を透過光画像として取り込み、取り込んだ画像の局所エリアの画像処理結果とを用いて統計的方法で数値化した評価による、紙又はシート状基材の濃淡画像の定量的評価方法及び評価装置を提供することを目的とする。
統計的方法としては、重回帰分析を利用した評価方法を提供する。重回帰分析は、1変量を他変量から予測することである。つまり、複数の変量から構成される資料について、特定の変量を、残りの変量の一次式で予測する分析法であり、このことから、官能評価である1変量を、複数の画像処理結果である他変量から予測する一次式を算出し、該一次式から定量的に評価をするものである。
本発明の紙又はシート状基材の定量的評価方法は、濃淡画像が施された紙又はシート状基材を官能評価と相関を有し定量的に評価し、良否判定する方法であって、複数の前記紙又はシート状基材を一対比較法による官能評価値から平均嗜好度の推定値を算出し、前記紙又はシート状基材の濃淡画像から特徴量を抽出し、前記平均嗜好度の推定値と、前記抽出した特徴量とから統計処理を行い、相関係数を算出し、前記算出した相関係数により良否を判定することを特徴としている。
また、本発明の紙又はシート状基材の定量的評価方法における統計処理は、回帰分析であることを特徴としている。
また、本発明の紙又はシート状基材の定量的評価装置は、濃淡画像が施された紙又はシート状基材を官能評価と相関を有し定量的に評価し、良否判定する評価装置であって、前記評価装置は紙又はシート状基材に施された濃淡画像に光を照射し、透過光画像を取り込む撮像部と、前記取り込んだ画像を画像処理する画像処理部と、前記画像処理部により得られたデータと、予め記憶させておいた被験者の平均嗜好度とを比較し、良否判定する判定処理部とから成り、前記画像処理部は、前記取り込んだ透過光画像から特徴量を抽出する画像処理エリア設定手段と、画素濃度の標準偏差及び輪郭抽出処理後の二値化面積率を求める画像処理演算手段と、前記画像処理演算手段により演算した結果を記録する演算記録手段を備え、前記判定処理部は、前記画像処理部により演算した結果と、予め記憶させておいた被験者の平均嗜好度の推定値とから相関係数を算出し、算出した相関係数から良否判定することを特徴としている。
以上詳述したように、本発明の紙又はシート状基材の濃淡画像の定量的評価方法によれば、一般的に官能評価における定量的な評価結果が得られ難いという問題を、比較的厳密な官能評価を実施して官能評価結果を数値化し、前記紙又はシート状基材に施された濃淡画像を透過光画像として取り込み、取り込んだ画像の局所エリアの画像処理結果とを用いて、統計的方法で数値化した評価を用いているので、官能評価と相関がある紙又はシート状基材の濃淡画像の定量的評価が可能となる。
次に、本実施の形態について図面を用いて説明する。
本実施の形態の紙又はシート状基材に施された濃淡画像の定量的評価方法は、一対比較法による官能評価の数値結果と、紙又はシート状基材に施された濃淡画像の透過光画像を対象に画像処理した数値結果との重回帰分析によって回帰方程式を算出するものである。
次に、評価対象試料を評価する場合、前記回帰方程式に評価対象試料の画像処理数値を代入して得られた結果は、官能評価と相関がある評価対象試料の評価結果となる。
図1は、本発明の紙又はシート状基材に施された濃淡画像の定量的評価方法における回帰方程式の算出手段の一例を示すフロー図である。まず、複数の基準試料に対して複数の被験者が、各々一対比較を行う(ステップ1)。この一対比較は、紙の官能評価において実績があり、比較結果が数値で得られるシェッフェの方法により行う。
次に、ステップ1の一対比較結果について、被験者一人を選んで、基準試料に対して一意に定まるか否か、即ち正しい判断がなされているのか否かを検定するために、一意性の検定を実施する(ステップ2)。該検定は、被験者全員を対象とする。
さらに、被験者全員の判断結果がどの程度一致しているのかを検定するために、一致性の検定を実施する(ステップ3)。該検定では、前記一意性の検定で問題となった被験者の評価は含まない。
次に、一致性の検定に問題がなければ、被験者の判断の有意性が明らかであるため、一対比較結果から平均嗜好度の推定値を求め、基準試料に対する官能評価結果の数値化を行う(ステップ4)。一致性の検定に問題があった場合は、被験者全員としての官能評価結果が有意でないことを示す。
次に、前記基準試料の透過光画像を取り込み(ステップ5)、この取り込んだ透過光画像に対して画像処理エリアを設け、このエリアにおける画素濃度の標準偏差と輪郭抽出処理後の二値化面積率を求めるための画像処理を行う(ステップ6)。画像処理エリアは、被験者が官能評価する際に基材に施された濃淡画像のどの部分を注目し評価しているのかは被験者により相異するので、各被験者がどの部分を注目しているのかを聴取し、それらに基づいてあらかじめ設定した複数の局所エリアである。
次に、ステップ4で求めた平均嗜好度の推定値と、ステップ6で求めた画像処理結果とで相関係数を算出し、ある一定以上の値を示す画像処理結果を複数抽出する(ステップ7)。
次に、前記平均嗜好度の推定値を目的変量、抽出した複数の画像処理結果を説明変量とした重回帰分析を実施し、回帰方程式を算出する(ステップ8)。
次に、前記回帰方程式の有効性を確認するために、各種検定を行う(ステップ9)。各種検定としては、自由度調整済み決定係数による検定、多重共線性の検定、残差分析による検定、回帰方程式の検定、偏回帰係数の検定等がある。これらの検定結果から有効である回帰方程式を用いて未知試料における検証を行う。
次に、未知試料に対して、上述した基準試料に対する一連の操作を同様に行う。まず、前記基準試料と同数の異なる未知試料を用いて、被験者は前記被験者と同数の同一の者による一対比較を行う(ステップ10)。
次に、一意性の検定を行い(ステップ11)、一致性の検定を行い(ステップ12)、該一致性の検定から被験者の判断が有意であるならば、未知試料における平均嗜好度の推定値を算出する(ステップ13)。
次に、前記未知試料の画像処理を行うために、該未知試料の透過光画像を取り込み(ステップ14)、前記取り込んだ透過光画像に対して、前記回帰方程式の説明変量に相当する画像処理を実施し、前記未知試料における画像処理結果を算出する(ステップ15)。
次に、前記画像処理結果を前記回帰方程式に代入し、予測値を算出する(ステップ16)。
次に、前記予測値と前記未知試料における平均嗜好度の推定値とで相関係数を求める(ステップ17)。
前記ステップで、ある一定以上の相関に至れば、前記画像処理結果から算出した前記回帰方程式による定量的評価方法は、官能評価と相関があるものと言え、回帰方程式が決定される(ステップ18)。
前記ステップ17において、前記未知試料における前記相関係数がある一定以下の場合は、前記ステップ8の前記回帰方程式を算出する説明変量を変更して再度前記重回帰分析を行う。
前記定量的評価方法によれば、図2に示すように、評価対象試料の透過光画像を取り込み(ステップ19)、前記回帰方程式を算出するために用いた説明変量に相当する画像処理を行い(ステップ20)、該画像処理結果を決定した回帰方程式に代入して(ステップ21)、予測値を算出(ステップ22)すれば、該予測値は、官能評価結果と相関があるものと言える。このことから、評価者による官能評価を行わずに該官能評価と相関が得られる定量的評価が可能となる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。紙又はシート状基材に施された濃淡画像としては、一例として用紙に施された顔画像の濃淡画像を評価する場合を説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
顔画像の濃淡画像が施された用紙を27枚用意し、これらの用紙を基準試料とする。該試料を用いて官能評価である一対比較を実施した。前記基準試料名は、Vを除いたAからX、A1及びB1とした。一対比較は、シェッフェの中屋の変法を用いた。判定結果は良い(+1)、同じ(0点)、悪い(−1点)の3段階評価である。被験者は、評価する際の専門の知識や能力を持った10名の専門パネルである。
官能評価した際に、被験者の判断のふらつきから、前記被験者の官能評価結果が有意であるかを検定するために、全被験者について一意性の検定を行った。該検定で不合格になった被験者の官能評価結果は、採用しないものとした。
一意性の検定で問題とならなかった被験者の判断を対象として、被験者全員の判断がどの程度一致しているかを調べる一致性の検定を行った。該検定で有意性が認められたため、被験者全員の一対比較結果の有意性が明らかになった。この検定で有意性が認められない場合は、被験者全員としての評価は有意でなく、次のステップで実施する平均嗜好度の推定値を算出しても意味がない。
各基準試料の一対比較結果と、被験者数及び試料数から各基準試料の平均嗜好度の推定値を算出した。図3に全被験者による基準試料の一対比較結果を示す。例えば、非評価側試料B1と評価側試料Cとで評価した場合、被験者全員は試料Cが良いと答えている。合計点から試料Cは、一番評価が高い試料であることが分かる。
各基準試料の平均嗜好度の推定値の算出方法は、各基準試料における全被験者の一対比較の合計点を、被験者数と試料数とで掛算した値で割算する。例えば、試料Aの一対比較の合計203点を、被験者10名と試料27枚とで掛算した値270で、割算すると0.75であり、該0.75が試料Aの平均嗜好度の推定値となる。このようにして全基準試料の平均嗜好度の推定値を算出した。
図4は、各基準試料の平均嗜好度の推定値を数直線上に表したものである。横軸の−1から1の範囲に、前記平均嗜好度の推定値を用いて基準試料の官能評価結果を表すことができる。
図5は、前記基準試料27枚の用紙に施された濃淡画像1を透過光画像として取り込み、該透過光画像の画像処理を行うためのブロック構成図を表したものである。画像を取り込む撮像部4としては、単一波長を発光するLED光源2とCCDエリアカメラ3とからなる。光源に関しては、白色光を発光するLED光源や高周波蛍光灯でもよく、カメラに関しても、CCDラインカメラ等、上記の目的にかなうものであればどれでもよい。
前記撮像部4から取り込まれた透過光画像は、画像取込部5で画像処理部10に取り込まれ、前処理部6では、前記透過光画像に対して位置補正処理及び平滑化処理を行った。
前記透過光画像から各試料の特徴量を抽出するために、画像処理エリア設定部7で、被験者が官能評価の際に注目して評価した目、頭髪、ほほ等の局所エリアを画像処理エリアとして設定し、画像処理演算部8で画素濃度の標準偏差及び輪郭抽出処理後の二値化面積率を求める画像処理を実施した。算出した画像処理結果は、演算結果記録部9に記録する。
前記基準試料27枚の平均嗜好度の推定値と前記基準試料27枚の透過光画像から求めた画像処理結果とで相関係数を算出し、ある一定以上の相関を示す画像処理結果を複数抽出した。
一般的に、2変量の相関係数は、数1で求まる。例えば、平均嗜好度の推定値をX、用紙に施された顔画像の左側頭部の画素濃度の標準偏差をYとし、相関係数を求めると、0.87である。次に、相関係数が有意であるかを確認するために検定を行い、有意性を確認した。
Figure 2006254330
目的変量を平均嗜好度の推定値、説明変量を抽出した複数の画像処理結果として重回帰分析を実施し、回帰方程式を算出した。該回帰方程式は、表計算ソフトを用いて算出した。表計算ソフトは、例えばエクセルである。ここでエクセルとは、米国Microsoft Corporationが開発した表計算ソフトMicrosoft(R)Excel(登録商標)(以下、エクセルと表記する。)である。
平均嗜好度の推定値の予測値は数2で求めることができる。
Figure 2006254330
前記回帰方程式の有効性を確認するために、自由度調整済み決定係数による検定、多重共線性の検定、残差分析による検定、回帰方程式の検定、偏回帰係数の検定を行った。
前記回帰方程式の決定係数は0.94であり、自由度調整済み決定係数による検定によれば、自由度調整済み決定係数が0.93であることから、前記回帰方程式の精度は高いことを確認した。決定係数は、算出した回帰方程式がどれくらいの精度で資料を説明しているかを示す指標であって、0〜1の値をとり、1に近ければ精度が高く、0に近ければ精度は低い。決定係数は、説明変量の数を増やせば単純に増加していく性質があるため、その欠点を補うために自由度調整済み決定係数が定義されている。
多重共線性を確認するために、各説明変量間での相関係数を算出した。相関係数が高いことから、多重共線性が疑われた。そこで、有意水準5%でt検定を行った結果、棄却されたことから、前記回帰方程式の各説明変量が有意であることを確認した。
前記t検定は、資料が(x,y)、(x,y)、・・・・、(x,y)のように対になっている場合、xに対応する母平均μとyに対応する母平均μが等しいかどうかを検定する。仮説は「対の母平均μとμが等しい」である。仮説が棄却されることは、「対の母平均μとμが等しくない」と判断するため、xとyは異なる資料と解釈できる。
回帰方程式では、残差は各説明変量と無相関になることを仮定して、理論が構築されている。残差分析による検定から、残差と各説明変量との相関が無相関であることから、前記回帰方程式の各説明変量が有意であることを確認した。
回帰方程式の検定によれば、有意水準5%での自由度4,22のF分布は、2.8167である。分散分析による前記回帰方程式のF値が、86.8137であることから、前記回帰方程式が有意であることを確認した。
前記F値は、分散分析における回帰分散を残差分散で除した値である。統計学では、前記F値は、自由度4、22のF分布に従う。有意水準5%では、2.8167<86.8137であることから、算出した回帰方程式が予測に役に立たない仮説が棄却され、前記回帰方程式は予測に役立つと解釈できる。
偏回帰係数の検定は、表計算ソフトのエクセルの回帰分析ツールから、各説明変量のP値が有意水準5%より小さければ、偏回帰係数の有意性が確かめられる。前記回帰方程式の各説明変量及び切片のP値が有意水準より小さいことから、偏回帰係数の有意性が認められた。
P値は、危険率とも呼ばれ、この値が高い変量を説明変量として取り込むと誤差が大きくなる可能性が高いことを示すものである。前記P値が有意水準5%よりも小さければ、偏回帰係数が役立たないことが棄却され、偏回帰係数の有意性が確かめられる。該有効性から偏回帰係数の説明変量は、算出した回帰方程式に役立つことが解釈できる。
次に、前記回帰方程式が未知試料の評価に有効であるのかを検証するために、未知試料27枚を用意し、前記の同一の被験者により、一対比較を実施した。一意性の検定及び一致性の検定を行い、一対比較結果の有意性を明らかにした後に、未知試料における各試料の平均嗜好度の推定値を算出した。該平均嗜好度の推定値を算出する方法については、基準試料と同様な操作である。
次に、前記基準試料と同様な条件で前記未知試料27枚の透過光画像を取り込み、前記基準試料27枚から求めた前記回帰方程式の説明変量に相当する画像処理を、前記未知試料27枚についても同様に行い、画像処理結果を算出した。
前記回帰方程式で必要な画像処理結果は、左側頭部の画素濃度の標準偏差、左目の画素濃度の標準偏差、右生え際の輪郭抽出処理後の二値化面積率、右ほほの画素濃度の標準偏差であるので、前記未知試料から該当する画像処理結果を算出した。
前記各未知試料の画像処理結果である左側頭部の画素濃度の標準偏差、左目の画素濃度の標準偏差、右生え際の輪郭抽出処理後の二値化面積率、右ほほの画素濃度の標準偏差を前記回帰方程式の説明変量に代入し、各未知試料の平均嗜好度の推定値の予測値を算出した。
前記未知試料27枚において、一対比較から算出した平均嗜好度の推定値と、画像処理結果を用いた前記回帰方程式から算出した平均嗜好度の推定値の予測値とで、相関係数を算出した。該相関係数は0.90であり、相関係数の検定を行った結果、有意性が認められた。図6は、前記相関係数を示す散布図である。
前記相関係数は、高度に有意であることから、前記回帰方程式による評価方法は、官能評価と相関がある定量的評価方法であることが確認できた。
官能評価と相関がある回帰方程式を算出するフロー図である。 官能評価を行わずに官能評価と相関がある評価結果を算出するフロー図である。 基準試料による一対比較の評価結果を示す図である。 基準試料の平均嗜好度の推定値を表した図である。 撮像部及び画像処理部のブロック構成図である。 未知試料における一対比較からの平均嗜好度の推定値と、回帰方程式から求めた平均嗜好度の推定値の予測値との散布図である。
符号の説明
1 濃淡画像
2 LED光源
3 CCDエリアカメラ
4 撮像部
5 画像取込部
6 前処理部
7 画像処理エリア設定部
8 画像処理演算部
9 演算結果記録部
10 画像処理部

Claims (3)

  1. 濃淡画像が施された紙又はシート状基材を官能評価と相関を有し定量的に評価し、良否判定する方法であって、
    複数の前記紙又はシート状基材を一対比較法による官能評価値から算出した平均嗜好度の推定値と、
    前記紙又はシート状基材の濃淡画像から抽出した特徴量と、
    前記平均嗜好度の推定値と、前記抽出した特徴量とから統計処理により方程式を決定し、
    評価対象の紙又はシート状基材の濃淡画像から抽出した特徴量と前記決定した方程式とから求めた数値から良否を判定することを特徴とする紙又はシート状基材の定量的評価方法。
  2. 前記統計処理は、回帰分析であることを特徴とする請求項1記載の紙又はシート状基材の定量的評価方法。
  3. 濃淡画像が施された紙又はシート状基材を官能評価と相関を有し定量的に評価し、良否判定する評価装置であって、
    前記評価装置は紙又はシート状基材に施された濃淡画像に光を照射し、透過光画像を取り込む撮像部と、
    前記取り込んだ画像を画像処理する画像処理部と、
    前記画像処理部により得られたデータから、予め記憶させておいた回帰方程式から平均嗜好度の予測値を算出し、良否判定する判定処理部とから成り、
    前記画像処理部は、前記取り込んだ透過光画像から特徴量を抽出するために、画像処理エリアを設定する画像処理エリア設定手段と、画素濃度の標準偏差及び輪郭抽出処理後の二値化面積率を求める画像処理演算手段と、前記画像処理演算手段により演算した結果を記録する演算記録手段を備え、
    前記判定処理部は、前記画像処理部により演算した結果から、予め記憶させておいた回帰方程式から平均嗜好度の予測値を算出し、算出した数値から良否判定することを特徴とする紙又はシート状基材の定量的評価装置。
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