JP7226493B2 - 架線摩耗検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の判断基準を考慮して架線の摩耗領域を検出する架線摩耗検査方法に関する。
従来、帯状のスリット光をトロリ線に照射する投光ユニットと3Dカメラで構成される受光ユニットとを含む二つのトロリ線測定器を車両の左右に設け、受光ユニットからの信号を画像処理することによりトロリ線の摩耗部の形状を測定するトロリ線測定装置が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
また、車両の屋根上にラインセンサを鉛直上向きに設置してこのラインセンサの走査線がトロリ線を横切るようにし、このラインセンサから得られる画像信号に基づいてトロリ線摩耗部分の幅を求めるトロリ線摩耗測定装置も知られている(例えば、下記特許文献2~4等参照)。
なお、特許文献2には、他のラインセンサを車両の屋根上に斜め上方向きに設置してこのラインセンサの走査線がパンタグラフを横切るようにし、このラインセンサから得られる画像信号に基づいてパンタグラフ上部位置の高さを測定し、これをラインセンサからトロリ線までの高さとして用いることで、トロリ線摩耗部分の画像上の幅からトロリ線摩耗部分の幅を計算することが記載されている。
また、特許文献3には、トロリ線の摺動面が均等な明るさでなく、暗く写る場合に対してもロバストにトロリ線の摺動面幅を検出することができるように処理を行うことが記載されている。
また、特許文献4には、画像上に複数のトロリ線候補が現れた場合に、トロリ線摩耗部を確実に特定することができるように処理を行うことが記載されている。
特開2015-68675号公報 特許第4635657号公報 特願2017-045146号 特許第6268382号公報
C.M.ビショップ著,「パターン認識と機械学習 上」,pp.142-144,シュプリンガー・ジャパン,2007
ここで、上述したような従来のトロリ線摩耗測定手法では、全てのラインセンサ画像に対して同一の方法(例えば、特許文献2,3または4のいずれか一つに開示された一つの方法)を用いてトロリ線摩耗部分の幅を計算している。
しかしながら、ラインセンサ画像は全てが同一の条件下で撮影されるものではないため、例えばトロリ線が局所的に暗く映っている画像に対しては特許文献3の方法を適用することが最適である一方、トロリ線が全体的にはっきりと映っている画像に対しては特許文献2の方法を適用することが最適であるというように、画像ごとに最適な摩耗領域検出手法は異なり、すべての画像について最適な手法で摩耗幅の検出を実施することが困難であるという問題があった。
このようなことから本発明は、画像ごとに最適な摩耗領域検出手法で架線の摩耗幅を検出することを可能とすることを目的とする。
上記の課題を解決するための第1の発明に係る架線摩耗検査方法は、
ラインセンサカメラで予め架線の摩耗領域を撮影して取得した多数の画像に対し、各画像中の摩耗領域をそれぞれ指定したデータを入力するデータベース入力工程、
前記画像中から前記摩耗領域を抽出するための複数の判断基準の入力を行う複数判断基準入力工程、及び、
前記データおよび前記複数の判断基準に基づいて、機械学習により、前記複数の判断基準をどのような比重で組み合わせれば各画像中の摩耗領域を最も正しく抽出できるかを決定するための最適混合バランスを求める複数判断基準混合バランス決定工程
を含む複数判断基準最適混合率決定処理工程と、
前記ラインセンサカメラで検査対象としての前記架線の摩耗領域を撮影して取得した検査画像を入力する画像入力工程、
前記複数の判断基準の入力を行う複数判断基準入力工程、
前記最適混合バランスの入力を行う複数判断基準混合バランス入力工程、
前記検査画像中から前記架線の摩耗領域の幅を検出するための複数の摩耗領域検出手法の入力を行う摩耗領域検出手法入力工程、並びに、
前記検査画像、前記複数の判断基準、前記最適混合バランス及び前記摩耗領域検出手法に基づいて、複数の前記検査画像に対してそれぞれに最も適した摩耗領域検出手法を選択し、当該摩耗領域検出手法により求めた前記架線の摩耗領域の幅を最終的な検査結果とする架線摩耗領域算出工程
を含む複数判断基準利用架線摩耗検出処理工程と
を含むことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するための第2の発明に係る架線摩耗検査方法は、
前記架線摩耗領域算出工程が、
各摩耗領域検出手法により前記検査画像から前記架線の摩耗領域の幅を求めるとともに、各摩耗領域検出手法により求めた前記架線の摩耗領域についてそれぞれ前記判断基準および前記最適混合バランスを利用して評価値を求める摩耗幅および評価値算出工程と、
前記評価値が最も高くなる摩耗領域検出手法を選択し、選択した摩耗領域検出手法によって求めた前記架線の摩耗領域の幅を前記最終的な検査結果とする評価結果比較工程と
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、画像ごとに最適な摩耗領域検出手法で摩耗幅を検出することができる。
本発明の実施例に係る架線摩耗検査装置の装置概要を示す説明図である。 図1に示した処理装置に含まれる複数判断基準最適混合率決定処理部の構成を示すブロック図である。 図1に示した処理装置に含まれる複数判断基準利用架線摩耗検出処理部の構成を示すブロック図である。 摩耗領域ラベルあり画像データの一例を示す説明図である。 判断基準aと合致率tとの関係の一例を示す説明図である。 判断基準aと合致率tとの関係の一例を多項式φ(a)を導入して示す説明図である。 モデルパラメータによる関数表現力が足りていない例を示す説明図である。 モデルパラメータによる関数表現力が適切な例を示す説明図である。 モデルパラメータによる関数表現力が過学習となっている例を示す説明図である。 真値に対し未検出の領域がある場合の例を示す説明図である。 検出領域が真値と一致している場合の例を示す説明図である。 真値に対し過検出の領域がある場合の例を示す説明図である。
以下、図面を用いて本発明に係る架線摩耗検査装置について説明する。
図1から図7Cに基づいて本発明の実施例に係る架線摩耗検査装置の詳細を説明する。
図1に示すように、本実施例において架線摩耗検査装置は、電車車両(以下、単に車両と称する)10の屋根上に設置された第一のラインセンサカメラ11と、第二のラインセンサカメラ12と、照明装置13と、車両10の内部に設置された処理装置20とを備えている。
第一のラインセンサカメラ11は、車両10の屋根上に鉛直上向きに、その走査線の方向18が枕木方向と同じ方向になるように設置されている。これにより、第一のラインセンサカメラ11はその走査線がトロリ線16を横切るようになっている。
また、第二のラインセンサカメラ12は、車両10の屋根上にパンタグラフ14に向けて斜め上方向きに設置され、その走査線の方向19が車両上下方向と同じ方向になるように設置されている。これにより、第二のラインセンサカメラ12はその走査線がパンタグラフ14を横切るようになっている。本実施例では、後述する摩耗領域検出手法によりトロリ線16の画像上の摩耗領域の幅(以下、摩耗幅と称する)を求める際に用いるトロリ線16の高さ(パンタグラフ14の上部位置15の高さ)の検出のために撮影を行う手段として、第二のラインセンサカメラ12を用いている。
これら第一,第二のラインセンサカメラ11,12によって取得した画像データは処理装置20に入力される。
照明装置13は、第一のラインセンサカメラ11によって撮像される領域にあるトロリ線16を照らす。なお、図中に示す17はトロリ線を支持する構造物である。
処理装置20は、例えば、コンピュータなどの装置であり、装置構成としては、演算装置、記憶装置、入出力装置などからなり、機能構成としては、図2に示す複数判断基準最適混合率決定処理部21と、図3に示す複数判断基準利用架線摩耗検出処理部22とを含む構成となっている。
以下、図2から図7Cを用いて処理装置20における処理の詳細を説明する。
図2に示すように、複数判断基準最適混合率決定処理部21は、過去データベース入力部211、複数判断基準入力部212、複数判断基準混合バランス決定部213、および記憶部214を備えている。
過去データベース入力部211は、予め第一のラインセンサカメラ11によりトロリ線16を撮影して取得した多数の画像(例えば、過去に取得した数千枚の画像)に対し、例えば手動で画像中のトロリ線摩耗領域(例えば、図4に示す白色領域AW)を指定したデータ(以下、摩耗領域ラベルあり画像データ)を記憶部214に保存する。
複数判断基準入力部212は、「設備情報として与えられた架線の本数分、架線が検出されているか」、「トロリ線摩耗部の推定幅が妥当な太さをしているか」、「摩耗領域の両側は低い輝度値になっているか」、「摩耗領域は連続しているか」、「摩耗領域の幅は前後で大きく変化していないか」等の、画像中からトロリ線16の摩耗領域を抽出するための複数の判断基準を判断基準データとして記憶部214に保存する。
複数判断基準混合バランス決定部213は、記憶部214から入力される摩耗領域ラベルあり画像データおよび判断基準データに基づき、複数の判断基準をどのような比重で組み合わせれば各画像中の摩耗領域を最も正しく算出できるかを決定するための最適混合バランスを機械学習により求め、最適混合バランスデータとして記憶部214に保存する。
以下に、複数判断基準混合バランス決定部213における処理を詳しく説明する。
まず、複数の判断基準を導入しようとした場合、解決すべき問題として次の二つの問題点が挙げられる。
〈問題点1〉
複数の判断基準に各々重みを与えて足し合わせたものを一つの評価軸とする際の、各判断基準に与える重みのバランス(最適混合バランス)をどのようにして決定するか。
〈問題点2〉
上述した評価軸を用いて求めた評価値と真値(過去データベースからつくられる摩耗領域ラベルあり画像データ)との合致率tをどう定義するか。
〈問題点1〉については、例えば3つの判断基準a,b,cがあった場合のそれぞれの重みとバイアスw0,w1,w2,w3を調整した線形結合関数を次式(1)で表し、この関数の出力と過去データベースからつくられる摩耗領域ラベルあり画像データとの合致率t(詳細については後述する)が一致するように線形回帰(パラメータwを最尤推定やMAP推定で求める)をするのが最も単純な方法である。
f(a,b,c)=w0+w1a+w2b+w3c ・・・(1)
しかし上式(1)では真値に近づかない可能性がある。例として判断基準b,cはどんな画像でもほぼ同一の値が出力されるため考慮する必要がなく、判断基準aと合致率tに図5Aに示す関係がある場合を考える。
図6Aに示すように、この関係を次式(2)のような線形回帰式で表現することに無理があるのは自明である。
f(a)=w0+w1a ・・・(2)
そのため、このような場合には、図5Bに示すように、線形回帰モデルに基底関数を導入するのが1つの解決策となる。そこで、例えば次式(3)に示す多項式を導入する事を考える。
φi(a)=ai ・・・(3)
このとき関数fは次式(4)に拡張できる。
Figure 0007226493000001
Mを、使用する基底関数のモデルパラメータ(ここでは何次多項式まで使うか)とすると、必要なパラメータwの数は増えるが、関数fの表現の自由度は大きく向上する。ただし、モデルパラメータが増えるほど、実際のデータには対応している一方、未知のデータには対応できない過学習と呼ばれる状態となる可能性がある(図6C参照)。
また、上述した説明では、簡単のため関数fに判断基準aのみが関与する例を示したが、実際は多くの判断基準が関わるため図6Aから図6C(図6Bは、モデルパラメータによる関数表現力としてデータを適切に表現している例。)のように図示して関数の表現力が適切か否かを判断することは困難である。その為何かしらの手段で関数の表現力が適切か否かを判断する必要がある。
ここで、ラベル付きの過去データから学習してその特徴を抽出する一般的な手段として機械学習が知られている。機械学習の中でも過学習を回避しつつ非線形な特徴抽出も可能な方法にはディープラーニング、カーネル回帰法、およびL1正則化もしくはlasso正則化と呼ばれる過学習を抑えかつ少ない特徴量で表現する上記非特許文献1に記載された手法(スパースモデリング)などがある。
ディープラーニング、カーネル回帰法、スパースモデリングを用いて、ラベル付きの過去データから学習しその特徴を抽出する場合の、それぞれのメリット及びデメリットを表1に示す。
Figure 0007226493000002
表1に示すように、どの判断基準がどの程度有効かを明確にするという点ではスパースモデリングが優れていると言えるが、判断基準がブラックボックスでも良いと判断される場合(どの判断基準が有効かを明確にする必要がないと判断される場合)はディープラーニングまたはカーネル回帰法に代表される機械学習手法を適用することができる。
〈問題点2〉については、予め過去データベースの画像群に真値(例えば、架線の摩耗領域のピクセル座標)を与えたものと、所定の解析パラメータで解析を行った際の結果との差分を求める。なお、ここでいう「所定の解析パラメータ」とは過去データベースの画像群に対して行う摩耗幅算出に用いるパラメータである。具体的には、例えば過去データベースの画像群に対してそれぞれフィルタサイズがVのガウスフィルタを実施し、しきい値Wでの二値化処理を行い、X回のクロージング処理を行い、Y回のオープニング処理を行い、ラベリングを実施して面積がZ以下ならノイズとして除去し、各ラベルの左端から右端の長さ(摩耗幅)を算出する等の処理の組み合わせ及び各処理のパラメータを「所定の解析パラメータ」と称している。なお、ガウスフィルタ、二値化処理、クロージング処理、オープニング処理、ラベリング等の処理については既知の処理を適用するものとし、詳細な説明は省略する。
一例として、図4の白色領域AWを架線摩耗領域の真値とし、図7A~図7Cにそれぞれ示す領域DA,DB,DCを解析により得られた結果の架線摩耗領域とすると、図7Bに示す領域DBについては図4に示す白色領域AWと差分が無いため、合致率tは100%となる。これに対して図7A,図7Cに示す領域DA,DCについては未検出領域があったり、過検出領域があったりと合致率tは100%とはならないことが分かる。
この未検出と過検出それぞれについてどう評価するかの基準を与える必要があるが、本実施例では過検出も未検出も同等に扱う。すなわち、例えば図4の白色領域AWの面積を100としたときに、白色領域AWのうちの面積90の部分が検出された場合(白色領域AWのうちの面積10の部分が未検出の場合)に合致率tは90%、白色領域AW全てに加えて面積10の領域が過検出された場合に合致率tは90%、白色領域AWの中で面積90の領域が検出され、それ以外の領域で面積10の領域が過検出された場合、合致率tは未検出で-10%、過検出で-10%の合計80%とする。
このように、複数判断基準混合バランス決定部213では、前述した〈問題点1〉および〈問題点2〉に対し、上記解決策を適用することで、複数判断基準の最適な混合バランスを決定する。ここで、表2に、摩耗本数、架線変位の微分および摩耗幅の微分を判断基準とし、各判断基準の平均値を平均0、分散1となるように正規化した際の最適混合バランス(重み係数)の一例を示す。
Figure 0007226493000003
このような最適混合バランスを各判断基準の重み係数とし、各判断基準の評価値をかけ合わせて全てを足し合わせたものが、上述した一つの評価軸における最終的な評価値(以下、単に最終的な評価値と称する)となる。
また、図3に示すように、複数判断基準利用架線摩耗検出処理部22は、画像入力部221、複数判断基準入力部222、複数判断基準混合バランス入力部223、摩耗領域検出手法入力部224、架線摩耗領域算出部225、および記憶部226を備えている。
画像入力部221は、第一のラインセンサカメラ11で検査対象としてのトロリ線16の摩耗領域を撮影して得られた画像信号を時系列に並べてなる画像(検査画像)を入力し、画像データとして記憶部226に保存する。
複数判断基準入力部222は、「設備情報として与えられた架線の本数分、架線が検出されているか」、「トロリ線摩耗部の推定幅が妥当な太さをしているか」、「摩耗領域の両側は低い輝度値になっているか」、「摩耗領域は連続しているか」、「摩耗領域の幅は前後で大きく変化していないか」等の複数の判断基準を判断基準データとして記憶部226に保存する。
複数判断基準混合バランス入力部223は、複数判断基準最適混合率決定処理部21の複数判断基準混合バランス決定部213で求めた最適混合バランスデータを入力し、記憶部226に保存する。
摩耗領域検出手法入力部224は、例えば、特許文献2~4に示されるような、画像データから摩耗領域を検出するための複数の摩耗領域検出手法を入力し、摩耗領域検出手法データとして記憶部226に保存する。
架線摩耗領域算出部225は、画像データ、判断基準データ、最適混合バランスデータおよび摩耗領域検出手法データに基づいて各画像データにそれぞれ最も適した摩耗領域検出手法を選択し、選択した摩耗領域検出手法により求めたトロリ線16の摩耗幅を最終的なトロリ線摩耗幅(検査結果)とするものであって、摩耗幅および評価値算出部225aと評価結果比較部225bとを含んで構成されている。
摩耗幅および評価値算出部225aは、記憶部226に保存されている画像データそれぞれに対して、各摩耗領域検出手法による摩耗幅検出処理を行ってトロリ線16の摩耗幅を算出するとともに、各摩耗領域検出手法によって求めたトロリ線摩耗領域に対して、判断基準データ及び最適混合バランスデータを利用して最終的な評価値を求める。
すなわち、各摩耗領域検出手法によって求めたトロリ線摩耗領域において、例えば設備情報として与えられた架線の本数分、架線が検出されている場合、トロリ線摩耗部の推定幅が妥当な太さをしている場合、摩耗領域の両側が低い輝度値になっている場合、摩耗領域が連続している場合、摩耗領域の幅が前後で大きく変化していない場合は、各判断基準の評価値は高くなり、そうでない場合は各判断基準の評価値は低くなる。
各摩耗領域検出手法によって求めたトロリ線摩耗領域について、上述のようにして得られる各判断基準の評価値に、最適混合バランスに基づく重みを掛け合わせ全てを足し合わせることで、それぞれの最終的な評価値を求める。
なお、トロリ線16の摩耗幅を求める各摩耗領域検出手法については、例えば上述した特許文献2~4等に記載されている既知の手法を用いるものとし、ここでの詳細な説明は省略する。
評価結果比較部225bは、複数の摩耗領域検出手法の中から、各画像データごとに最終的な評価値が最も高い検査結果が得られる摩耗領域検出手法を選択し、選択した摩耗領域検出手法により求めたトロリ線16の摩耗幅を各画像データにおける最終的な摩耗幅(トロリ線摩耗幅データ)として記憶部226に保存する。
なお、本実施例では、摩耗領域ラベルあり画像データは摩耗領域の判断が可能なユーザが手動で与える例を示したが、他の何らかの手段(例えば、レーザデータなど他の計測器)を利用して摩耗領域ラベルあり画像データを作成しても構わない。
また、本実施例では過検出、未検出を同等に扱うことで合致率tを定義したが、必要に応じて過検出及び未検出の一方または両方に重み付けをして評価する等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
また、本実施例では、処理装置20を車両10の内部に設置する例を示したが、処理装置20は車両10の外部に設置されてもよい。
また、本実施例では、第二のラインセンサカメラ12によりトロリ線16の高さを検出する例を示したが、トロリ線16の高さは他の既知の方法により求めてもよい。
このように構成される本実施例に係る架線摩耗検査装置によれば、複数判断基準最適混合率決定処理部21を設けたことにより、複数の判断基準をどのような比重で組み合わせれば一つの最適な評価軸が得られるかを決定するための最適混合バランスを、過去データベースを利用して機械学習によって自動的に抽出することができ、一つ一つの画像データごとに最も適した摩耗領域検出手法を複数の判断基準を考慮して選択し、この摩耗領域検出手法を用いて求めた摩耗幅を最終的な架線摩耗検査結果として採用することが可能となるため、トロリ線16の摩耗検査を従来に比較してより高精度に実施することが可能となる。
10 検査車両
11 第一のラインセンサカメラ
12 第二のラインセンサカメラ
13 照明
14 パンタグラフ
15 パンタグラフの上部位置
16 トロリ線
17 構造物
18 第一のラインセンサカメラの走査線の方向
19 第二のラインセンサカメラの走査線の方向
20 処理装置
21 複数判断基準最適混合率決定処理部
22 複数判断基準利用架線摩耗検出処理部
211 過去データベース入力部
212 複数判断基準入力部
213 複数判断基準混合バランス決定部
214 記憶部
221 画像入力部
222 複数判断基準入力部
223 複数判断基準混合バランス入力部
224 摩耗領域検出手法入力部
225 架線摩耗領域算出部
225a 摩耗幅および評価値算出部
225b 評価結果比較部
226 記憶部

Claims (2)

  1. ラインセンサカメラで予め架線の摩耗領域を撮影して取得した多数の画像に対し、各画像中の摩耗領域をそれぞれ指定したデータを入力するデータベース入力工程、
    前記画像中から前記摩耗領域を抽出するための複数の判断基準の入力を行う複数判断基準入力工程、及び、
    前記データおよび前記複数の判断基準に基づいて、機械学習により、前記複数の判断基準の多項式をどのような比重で組み合わせれば各画像中の摩耗領域を最も正しく抽出できるかを決定するための最適混合バランスを求める複数判断基準混合バランス決定工程
    を含む複数判断基準最適混合率決定処理工程と、
    前記ラインセンサカメラで検査対象としての前記架線の摩耗領域を撮影して取得した検査画像を入力する画像入力工程、
    前記複数の判断基準の入力を行う複数判断基準入力工程、
    前記最適混合バランスの入力を行う複数判断基準混合バランス入力工程、
    前記検査画像中から前記架線の摩耗領域の幅を検出するための複数の摩耗領域検出手法の入力を行う摩耗領域検出手法入力工程、並びに、
    前記検査画像、前記複数の判断基準、前記最適混合バランス及び前記摩耗領域検出手法に基づいて、複数の前記検査画像に対してそれぞれに最も適した摩耗領域検出手法を選択し、当該摩耗領域検出手法により求めた前記架線の摩耗領域の幅を最終的な検査結果とする架線摩耗領域算出工程
    を含む複数判断基準利用架線摩耗検出処理工程と
    を含むことを特徴とする架線摩耗検査方法。
  2. 前記架線摩耗領域算出工程が、
    各摩耗領域検出手法により前記検査画像から前記架線の摩耗領域の幅を求めるとともに、各摩耗領域検出手法により求めた前記架線の摩耗領域についてそれぞれ前記判断基準および前記最適混合バランスを利用して評価値を求める摩耗幅および評価値算出工程と、
    前記評価値が最も高くなる摩耗領域検出手法を選択し、選択した摩耗領域検出手法によって求めた前記架線の摩耗領域の幅を前記最終的な検査結果とする評価結果比較工程と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の架線摩耗検査方法。
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