JP2002174076A - 開閉制御装置 - Google Patents

開閉制御装置

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JP2002174076A
JP2002174076A JP2000374114A JP2000374114A JP2002174076A JP 2002174076 A JP2002174076 A JP 2002174076A JP 2000374114 A JP2000374114 A JP 2000374114A JP 2000374114 A JP2000374114 A JP 2000374114A JP 2002174076 A JP2002174076 A JP 2002174076A
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Hiroshi Ueno
弘 植野
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Omron Corp
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Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作方向による開閉体(ウインドウガラス
3)の速度差を容易に解消可能な開閉制御装置を提供す
る。 【解決手段】 開閉体を駆動するモータ2の通電状態及
び通電方向を制御する駆動回路14と、開閉体の開動時
と閉動時において、駆動回路14のスイッチング素子1
9を制御してモータ印加電圧を必要に応じて変化させる
ことにより、開閉体の速度を所定の目標値に制御する速
度制御を実行し、開閉体の動作方向による速度差を所定
範囲内に収める制御回路11とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の窓などの開
閉体を制御する開閉制御装置に係り、特に、開動時と閉
動時の速度差が低減される開閉制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の開閉制御装置としては、
車両のバッテリなどの電源の出力電圧をそのまま開閉体
を駆動するモータに印加する構成が一般的であった。即
ち、モータの通電方向を切り替えるリレーを操作入力に
応じて制御して、モータの回転方向を単純に切り替え
て、モータに常に電源電圧を印加してモータを開動方向
又は閉動方向に駆動するものが、通常であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、図4(c)
及び(d)に示すように、開閉体である車両の窓などの
動作速度が、窓などを開ける開動方向(例えば、窓下降
方向)と、窓などを閉める閉動方向(例えば、窓上昇方
向)とで、大きく異なることがあった。これは、開動時
でも閉動時でも、同じ電圧(電源電圧)がモータに印加
されるため、動作方向による窓の重量の影響の違いや、
窓ガラスと窓枠との間の摩擦の違いが、動作方向による
モータ作動速度の違いとなって現れるからである。なお
近年では、開閉体への人の指などの挟み込みを検知し
て、開閉体の閉動を強制停止する挟み込み防止機能が、
この種の装置に設けられるのが一般的となりつつある。
そして、このような挟み込み防止機能を良好に実現すべ
く、モータへの印加電圧を電源電圧以下に調整して、モ
ータ速度を目標速度に制御するものが提案されている。
例えば特開平8−165842号では、PWM(パルス
幅変調)方式でモータを駆動してモータへの印加電圧を
調整することにより、電源電圧そのものを直接印加して
モータを駆動する場合よりも小さな目標速度にモータ速
度を安定的に維持する速度制御を行う構成が提案されて
いる。
【0004】しかしながら、上述したような速度制御を
行うものでも、従来では、モータの閉動方向への動作速
度を目標値に維持することのみを目的としており、モー
タへの印加電圧(即ち、PWM駆動のデューティ比)
は、閉動方向と開動方向とで同じ値に制御されるのが通
常であったため、モータに加わる負荷トルクの大きさ
(即ち、開閉体の重量や摩擦力の影響)の違いによっ
て、動作方向による相当の速度差がやはり生じてしま
う。そして、動作方向による開閉体の速度差が大きい
と、開閉体が設けられる車両などの製品の高級感が損な
われる実害がある。また、このような速度差を機械的に
解消しようとして、開閉体の各動作方向の摩擦力を製品
毎に調整したり、スプリング等よりなる開閉体の駆動補
助機構を必要に応じて設けて、開閉体の重量や摩擦力の
影響を打ち消すようにすることが考えられるが、この場
合には、大幅なコスト増加や、生産性低下の問題が生じ
る。そこで本発明は、動作方向による開閉体の速度差を
容易に解消可能な開閉制御装置を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による開閉制御装
置は、開閉体を駆動するモータを制御して、開閉体の開
閉動作を制御する開閉制御装置であって、前記モータの
通電状態及び通電方向を制御するための駆動手段と、開
閉体の開動時と閉動時において、前記駆動手段を制御し
て開閉体の速度(或いは、前記モータの速度でもよい)
を所定の目標値に制御する速度制御を実行し、開閉体
(或いは、前記モータ)の開動時と閉動時の速度差を所
定範囲内に収める制御手段とを備えたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、本発明を車両のパワーウインドに適用した一形態例
を、図面に基づいて説明する。図1は、本例のパワーウ
インド装置の構成(主に制御ユニットの構成)を示す図
である。また、図2(a)及び(b)は、本例のパワー
ウインド装置の主に要部構成を示す機能ブロック図であ
る。 (パワーウインドの本体構成)まず、パワーウインドの
本体構成例の概略について、図1により説明する。図1
に示すように、例えば車両のドア1の内部には、モータ
2が設けられ、このモータ2の出力軸の回転は、図示省
略した伝達手段によってウインドガラス3(開閉体)を
支持するキャリアプレート(図示省略)の上下動作に変
換されて伝達され、モータ2が一方向に作動するとウイ
ンドガラス3が例えば閉動し(即ち、上昇方向に作動
し)、モータ2が他方向に作動するとウインドガラス3
が例えば開動する(即ち、下降方向に作動する)構成と
なっている。ここでモータ2は、直流モータであり、供
給される電圧とその回転数(回転速度)は比例関係にあ
る。また、モータ2には、その作動速度に反比例した周
期でパルス信号を出力するパルス発生器4が付設されて
いる。
【0007】(開閉制御装置の構成)次に、上記パワー
ウインドを制御する開閉制御装置である制御ユニット1
0の一例について、図1及び図2により説明する。 A.ハード構成 本例の制御ユニット10は、図1に示すように、制御回
路11と、電圧検出回路12と、モータ駆動回路14な
どを備える。ここで、制御回路11は、各種センサ類及
び操作スイッチからの入力信号に応じて、ウインドウ駆
動用のモータ2を制御するマイクロコンピュータ(以
下、マイコンという)を含む回路であり、本発明の制御
手段に相当する。この制御回路11は、図示省略したC
PUを有し、また、動作プログラムや各種設定値等を記
憶又は一時記憶するROM或いはRAMなどのメモリを
備えている。
【0008】また、電圧検出回路12は、モータ駆動回
路14に供給される電源電圧を検出するための回路であ
り、制御回路11は、この電圧検出回路12の出力(電
源電圧の検出値V)に後述するPWM駆動のデューティ
比を乗算することによって、モータ2への印加電圧Vm
を検知する。次に、モータ駆動回路14は、モータ2の
各端子をグランド側又は高電位電源側(いわゆる+B電
位の電源ライン)に接続するリレー15,16と、これ
らリレー15,16のコイル15a,16aを駆動する
ためのトランジスタ17,18と、グランド側通電ライ
ンを開閉するFET(電界効果トランジスタ)などのス
イッチング素子19とを有する。
【0009】なお、リレー15のコイル15aが励磁さ
れると、リレー15の接点15bが、モータ2の一方の
端子をグランド側に接続する状態から高電位電源側に接
続する状態に切り替わり、モータ2が一方向に作動する
(この場合、ウインドガラス3が閉動する)。また、リ
レー16のコイル16aが励磁されると、リレー16の
接点16bが、モータ2の他方の端子をグランド側に接
続する状態から高電位電源側に接続する状態に切り替わ
り、モータ2が他方向に作動する(この場合、ウインド
ガラス3が開動する)構成となっている。また、スイッ
チング素子19は、上述したようにモータ2が何れかの
方向に駆動制御されているときに、制御回路11から出
力されるPWM駆動信号により所定のデューティ比で駆
動され、モータ2への印加電圧をPWM駆動方式で調整
するためのものである。
【0010】また、制御回路11には、インターフェー
ス回路11aを介して前述のパルス発生器4の出力信号
が入力されており、これによりモータ2の回転量(ウイ
ンドガラス3の作動量)や作動速度が判定できるように
なっている。なお、パルス発生器4の出力信号として
は、位相の異なる二つのパルス信号PLSAとPLSB
が出力され、これらのパルス信号の位相関係から、制御
回路11がモータ2の回転方向を検知可能となってい
る。なお、このようにモータ速度の大きさと方向を検知
する制御回路11の機能を、図2では、速度検出部31
と表現している。また、制御回路11には、インターフ
ェース回路11bを介して、操作スイッチであるアップ
スイッチ21、ダウンスイッチ22、オートスイッチ2
3の操作信号が入力される。これら操作スイッチは、図
示省略した操作部の操作に応じて接点が作動するもので
あり、この場合、いわゆるマニュアルアップの操作がな
されると、アップスイッチ21のみが作動し、マニュア
ルダウンの操作がなされると、ダウンスイッチ22のみ
が作動する。また、いわゆるオートアップの操作がなさ
れると、アップスイッチ21とオートスイッチ23が作
動し、オートダウンの操作がなされると、ダウンスイッ
チ22とオートスイッチ23が作動する。
【0011】そして、制御回路11は、アップスイッチ
21或いはダウンスイッチ22の操作信号のみが入力さ
れたときには、トランジスタ17,18の何れか一方を
作動させることによりモータ2を所定方向に作動させ
て、ウインドガラス3のマニュアル操作による開閉動作
を実現する。また制御回路11は、上記操作信号に加え
てオートスイッチ23の操作信号が入力されたときに
は、ウインドガラス3が全閉又は全開になるまで自動的
にモータ2を所定方向に作動させるオートアップ或いは
オートダウンを実現する処理機能を有する。そして本例
では、少なくともこのオートアップ及びオートダウンの
動作において、PWM駆動による速度制御を行い、動作
方向による速度差が略ゼロとなるようにする。また、少
なくともオートアップの動作において、例えば微分判定
による挟み込み防止機能が実現される。なお、このよう
な制御回路11の処理内容については、後述する。
【0012】また図示省略しているが、制御回路に接続
されたセンサ類又スイッチ類としては、イグニションス
イッチやリミットスイッチなどがあり得る。このうち、
イグニションスイッチは、その操作により本制御ユニッ
ト10に電源が供給される電源投入スイッチとして機能
する。また、リミットスイッチは、ウインドウ3が全閉
位置近くまで作動したことを検出して接点が作動するい
わゆる全閉スイッチである。
【0013】B.制御処理内容 次に、本例の制御ユニット10(開閉制御装置)の動作
(主に制御回路11の制御処理内容)を説明する。イグ
ニションスイッチの操作により電源が供給されると、制
御回路11は起動して、以下のような処理により、マニ
ュアル操作を実現する。すなわち、まず、ダウンスイッ
チ22のみが作動しているか否か判定し、作動していれ
ば、ウインドガラス3が開動する方向にモータ2を作動
させる。次いで、アップスイッチ21のみが作動してい
るか否か判定し、作動していれば、ウインドガラス3が
閉動する方向にモータ2を作動させる。なお、このマニ
ュアル操作によりウインドガラス3の開動又は閉動を開
始した後は、ダウンスイッチ22又はアップスイッチ2
1が非作動状態に復帰した時点でウインドガラス3(モ
ータ2)を停止させる。また、このマニュアル操作によ
る開動又は閉動時におけるスイッチング素子19のPW
M駆動信号(ディーティ比)は、一定値(例えば、10
0%)に維持する態様でもよいが、例えば作動速度が所
定の目標値になるように随時変化させる態様(即ち、速
度制御を実行する態様)でもよい。また、速度制御を実
行する場合には、開動方向と閉動方向の速度目標値が同
じになるようにして、動作方向による速度差を略ゼロに
制御することが好ましい。
【0014】また制御回路11は、上記マニュアル操作
のための処理とは別個に、所定のタイミングで図3に示
す一連の処理を繰り返し実行し、オートアップ或いはオ
ートダウンの動作を実行するとともに、オートアップに
おける挟み込み防止機能を実現する。まずステップS1
で、オートスイッチ23がオンしているか否か判定し、
オンしていればステップS2に進み、オンしていなけれ
ば一連の処理を終了する。なお、一連の処理を終了した
場合には、次回のタイミングでこのステップS1から処
理を繰り返す(以下、同様)。
【0015】次いでステップS2では、オートアップ或
いはオートダウンのいずれが指令されているのか(即
ち、アップスイッチ21又はダウンスイッチ22のいず
れがオンしているのか)を判定し、次のステップS3
で、この指令に応じた方向にモータ2を作動させる制御
信号を出力する。即ち、ステップS3では、トランジス
タ17,18の何れか一方と、スイッチング素子19と
を駆動する信号を出力する。この際、オートアップの場
合(トランジスタ17を駆動する場合)にも、またオー
トダウンの場合(トランジスタ18を駆動する場合)に
も、スイッチング素子19をそれぞれ所定のデューティ
比でPWM駆動することによって、モータ作動速度を例
えば同一の目標速度に維持する速度制御を実行する。
【0016】なお、この速度制御のデューティ比は、例
えば、パルス発生器4により検知されるモータ2の実際
の作動速度のデータ(フィードバック値)と目標速度
(指令値)との差(偏差)に、所定の係数(ゲイン)を
乗算した結果に基づいて随時求める。但しこの速度制御
は、このような比例動作によるフィードバック制御に限
られず、例えば積分動作や微分動作を比例動作に組み合
わせてもよいことはいうまでもない。また、このように
デューティ比を生成し、駆動回路14を介してモータ2
の速度制御を実行する制御回路11の機能を、図2で
は、速度制御部32及びPWM発生部33と表現してい
る。またなお、速度制御部32の機能を細分すると、図
2(b)に示すように、目標速度の値を作成して出力す
る速度目標値作成部32aと、この速度目標値作成部3
2aの出力(指令値)及び作動速度の検出値(フィード
バック値)から電圧操作量(デューティ比を決める値)
を決定して出力する電圧操作量演算部32bとに分けら
れる。ここで、速度目標値作成部32aで作成される目
標速度の値は、前述の速度差をなくすために例えば開動
時と閉動時で基本的に同じ一定値とされるが、ウインド
ウガラス3の動作位置や動作時期によって変化したり、
開動時と閉動時とで異なっていてもよい。例えば、始動
直後や停止直前(或いは、全閉又は全開近傍付近)で
は、ウインドウガラス3の速度を緩やかに変化させるよ
うに、目標速度を順次変化させてもよい。また、全閉又
は全開近傍位置などの特殊領域においては、開動時と閉
動時で目標速度の値がある程度異なっていてもよい。と
いうのは、例えば閉動時においては、全閉位置での作動
停止時に発生する音を抑制するために、全閉近傍位置で
特に速度を遅くする必要があり、逆に、開動時において
は、全開位置で同様に発生する音を抑制するために、全
開近傍位置で特に速度を遅くする必要があるなどの理由
からである。
【0017】その後、制御回路11は、ステップS4で
適当な起動期間(モータ2が起動し定常状態になるまで
の期間)だけ処理の進行を停滞させた後、ステップS5
で、後の処理(ステップS8,S10)に必要な各種検
出信号を読み取り、時系列データとして記憶する。この
場合、パルス発生器4の出力より検知されるパルス信号
の周期T、電圧検出回路12により検知されるモータ印
加電圧Vmの最新値を読み込んで、これら周期T及び電
圧Vmを時系列データとして記憶する。なお以下では、
このステップS5で記憶した現在及び過去の複数の周期
Tのうち、最新のものを周期T0、その一つ前のものを
周期T1、さらにその一つ前のものを周期T2といった
ように表現する。次に、制御回路11は、ステップS6
の分岐処理を実行し、オートアップの場合にはステップ
S7に進み、オートダウンの場合にはステップS8に進
む。そしてステップS7では、前述したリミットスイッ
チ(全閉スイッチ)がオンしているか否か判定し、オン
していればステップS8に進み、オンしていなければス
テップS10に進む。
【0018】そしてステップS8では、パルス発生器4
の出力信号から読み取った最新の周期Tの値(即ち、周
期T0)が、全閉又は全開による停止を判定するための
しきい値を越えたか否か判定する。そして、越えていれ
ばステップS9に進み、越えていなければステップS5
に戻りそこから処理を繰り返す。次にステップS9で
は、モータ2の駆動出力を停止し、ウインドガラス3の
駆動(開動又は閉動)を停止させて、一連の処理を終了
する。
【0019】そして、次のステップS10では、挟み込
み判定のための判定対象値(モータ負荷又はその微分
値)を算出する。この場合には、モータへの印加電圧V
mの変動を考慮した微分判定のために、電圧補正後の周
期Tの差分値(ΔT−ΔTh)を求める。具体的な算出
方法は、後述する。次にステップS11では、ステップ
S10で求めた判定対象値のデータ(この場合、後述す
るΔT−ΔTh)が、予め設定された微分判定のしきい
値を越えたか否か判定する。そして越えていれば、挟み
込みが発生したと判断してステップS12に進み、越え
ていなければ、ステップS5に戻る。ここでのしきい値
は、実験等に基づいて、誤検出が起きない範囲内で最小
値に設定する。
【0020】なお、主に以上のステップS10〜S11
の処理によって達成される機能(モータ負荷に基づいて
挟み込み判定を行う機能)を、図2においては、挟み込
み判定部34で示している。そしてステップS12で
は、挟み込み防止のための制御動作を実行する。即ち、
まずモータ2の閉動方向への作動を強制停止し、モータ
2を逆転させる(ウインドウガラス3を開動させる)制
御信号を一定時間出力した後にモータ2の駆動出力を停
止して、ウインドガラス3を一定距離だけ反転(開動)
させて停止させ、そして一連の処理を終了する。
【0021】C.判定対象値の算出 次に、前述のステップS10における判定対象値(モー
タ負荷又はその微分値)の算出処理について説明する。
モータ負荷のデータとしては、具体的には、モータの作
動速度(例えば、パルス周期T)、モータ電流、モータ
のトルクなどのデータを使用することができる。但し、
モータへの印加電圧Vmの変動を考慮して、上記データ
の検出値を補正して使用することが好ましい。また、挟
み込み判定の指標(即ち、判定対象値)として使用する
には、上記データの絶対値を用いてもよいが(即ち、絶
対値判定を行ってもよいが)、好ましくは上記データの
微分値(差分値含む)を用いて微分判定を行う構成(或
いは、微分判定と絶対値判定の両者を行う構成)が優れ
ている。以下では、電圧補正した周期Tの差分値(ΔT
−ΔTh)を、上記判定対象値として求める例につい
て、詳細を説明する。
【0022】電圧補正した周期Tの差分値(ΔT−ΔT
h)を求めるには、まず、与えられた電圧Vmの値(時
系列データ)に対して、一時遅れ要素としての特性を有
するデジタルフィルタ処理(例えば、一次ローパスフィ
ルタ処理)を行い、さらにこのデジタルフィルタ処理の
結果得られた値に所定の係数や定数を乗算又は加算等す
ることにより、モータ1の作動速度(例えば、単位時間
当りの回転数)の推定値Whを求める。そしてこの場合
には、この推定値Whの逆数としてパルス周期の推定値
Thを求める。つまり、モータ1の作動速度及びその逆
数としてのパルス周期の値は、他の条件が一定であれ
ば、定常的には電圧Vmの値に比例して一義的に決定さ
れ、またその過渡的な値は、電圧Vmの変動に対してほ
ぼ一次遅れの特性で追従する。そこで、このような電圧
Vmとモータ1の作動速度データとの関係に基づいて、
モータ1の作動速度データの値(この場合、パルス周
期)を推定し、それを推定値Thとして時系列に記憶す
る。なお、上記デジタルフィルタ処理におけるパラメー
タ(一次遅れ要素としての時定数等)の設定は、予め実
験等により最適化して設定しておく。
【0023】次いで、パルス発生器4の出力から読み取
った実測のパルス周期Tの差分値ΔTを求めるととも
に、前述のパルス周期の推定値Thの差分値ΔThを同
様に求める。具体的には、例えば最新の周期T0からそ
の一つ前の周期T1を差引いて、その差を差分値ΔTと
する。差分値ΔThについても同様である。次に、上述
したように求めた差分値ΔTから差分値ΔThの値を差
引くことにより、差分値ΔTを補正する。そして、この
補正演算の結果得られた値(ΔT−ΔTh)を、挟み込
み判定対象値として記憶する。なお、差分値ΔT,ΔT
hは、最新のデータからその一つ前のデータを差し引い
て求める態様に限定されず、例えば複数個前(例えば、
8個前)のデータを差し引いて求めてもよい。
【0024】以上の制御動作によれば、オートアップ及
びオートダウンの通常の動作が実現されるとともに、オ
ートアップの際に、リミットスイッチがオフしている領
域において挟み込み防止機能が実現される。そして、オ
ートアップとオートダウンの動作速度は、制御回路11
による前述の速度制御(ステップS3)によって、例え
ば同一の目標速度に基本的に制御されるので、閉動時
(窓上昇時)と開動時(窓下降時)の速度変化は、例え
ば図4(a),(b)に示すように、各タイミングでほ
とんど速度差のないものとなり、全体的な作動時間(全
開から全閉まで、又は全閉から全開までの作動時間)も
略同じとなる。したがって、コスト増加や生産性の低下
の問題を招来することなく、作動方向による速度差をな
くして、車両の高級感を高めることができる。
【0025】なお、本発明は上記実施の形態の態様に限
られない。例えば、作動方向による速度差は、必ずしも
ゼロになる必要はなく、要求される許容範囲内に収まっ
ていればよい。また前述したように、開閉体の作動位置
や作動時期における特殊領域においては、作動方向によ
る速度差が存在していてもよい。また、マニュアル操作
による開閉体の作動時においても、作動方向による速度
差を抑制するように同様の制御を行ってもよい。また、
本発明の装置は、必ずしも挟み込み防止機能を備えてい
なくてもよい。但し、既述したように、本発明に必須な
速度制御は挟み込み防止機能を良好に実現する上でも有
効であるため、速度制御のための同一のハード構成(例
えば、速度制御に必要な前述のスイッチング素子19を
設けた構成)で、的確な挟み込み防止機能による安全性
向上と、速度差の低減による高級感の向上という、二つ
のメリットを安価に実現するという意味においては、本
発明と挟み込み防止機能を組み合わせることが実用上好
ましい。
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、開閉体の開動時と閉
動時の両方の動作速度が、制御手段による速度制御(例
えば、モータ印加電圧操作)によって、所定の目標値に
制御され、開閉体の動作方向による速度差が所定範囲内
に抑制される。したがって、コスト増加や生産性の低下
の問題を招来することなく、開閉体が備えられた製品
(例えば、車両)の高級感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パワーウインド装置の構成を示す図である。
【図2】パワーウインド装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】パワーウインド装置の制御処理を示すフローチ
ャートである。
【図4】開閉体の動作方向による速度差の低減効果を説
明する図である。
【符号の説明】
2 モータ 3 ウインドウガラス(開閉体) 10 制御ユニット(開閉制御装置) 11 制御回路(制御手段) 14 駆動回路(駆動手段) 19 スイッチング素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E052 AA09 BA02 CA06 EA14 EB01 EC01 GA03 GA08 GA10 GB06 GB12 GB13 GB15 GC03 GC06 GC07 GD03 GD06 GD08 GD09 HA01 KA12 KA13 3D127 AA19 BB01 CB01 CB05 DF04 FF03 FF05 FF06 FF20 5H571 AA03 BB06 BB07 EE06 EE09 FF05 HA04 HA08 LL01 LL23

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉体を駆動するモータを制御して、開
    閉体の開閉動作を制御する開閉制御装置であって、 前記モータの通電状態及び通電方向を制御するための駆
    動手段と、 開閉体の開動時と閉動時において、前記駆動手段を制御
    して開閉体の速度を所定の目標値に制御する速度制御を
    実行し、開閉体の開動時と閉動時の速度差を所定範囲内
    に収める制御手段とを備えたことを特徴とする開閉制御
    装置。
JP2000374114A 2000-12-08 2000-12-08 開閉制御装置 Pending JP2002174076A (ja)

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