JP2002173935A - 緊張材の張力評価方法、および緊張材の張力評価に用いる介装部材 - Google Patents

緊張材の張力評価方法、および緊張材の張力評価に用いる介装部材

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JP2002173935A
JP2002173935A JP2001285322A JP2001285322A JP2002173935A JP 2002173935 A JP2002173935 A JP 2002173935A JP 2001285322 A JP2001285322 A JP 2001285322A JP 2001285322 A JP2001285322 A JP 2001285322A JP 2002173935 A JP2002173935 A JP 2002173935A
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Yukinobu Yoshida
幸信 吉田
Junji Uchida
純二 内田
Kuniaki Onishi
邦晃 大西
Shunzo Oka
俊蔵 岡
Ryosuke Murai
亮介 村井
Eiichi Yanagisawa
栄一 柳沢
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Japan Highway Public Corp
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Japan Highway Public Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 緊張材に作用する張力を正確、かつ簡易に把
握してその健全性を知見し、緊張材の維持管理を可能に
する。 【解決手段】 緊張材11に張力Tを与えるナット13
について、張力Tの作用方向に離間する2つの測定点に
対し磁歪センサを用いて応力測定を実施し、両測定点に
おいて得られた応力差の差分を求め、該差分をもとに張
力Tを評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グランドアンカー
やPC(プレストレストコンクリート)構造の定着部に
対して利用できる緊張材の張力評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】斜面の安定等を目的として施工されるグ
ランドアンカーについては、従来より、過大な張力によ
り緊張材が破断に至る、経年的に緩みが発生する、等の
問題が指摘されている。これらの問題を解決するべく、
特開平09-143992号「グランドアンカー」、特開平08-33
3747号「アンカーの再緊張法」といった提案がなされて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、緊張材
に作用する張力を把握してその健全性を知見する方法は
確立されていないのが現状である。本発明は上記の事情
に鑑みてなされたものであり、緊張材に作用する張力を
正確、かつ簡易に把握してその健全性を知見し、緊張材
の維持管理を可能にすることを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、次にような構成の緊張材の張力評価方
法を採用する。すなわち本発明に係る請求項1記載の緊
張材の張力評価方法は、対象物の内部に配設される緊張
材の張力評価方法であって、前記緊張材に定着されると
ともに前記対象物に接して該緊張材に張力を与える定着
部材について、複数の測定点に対し磁歪センサを用いて
応力測定を実施し、各測定点において得られた応力の差
分を求め、該差分をもとに前記張力を評価することを特
徴とする。
【0005】請求項2記載の緊張材の張力評価方法は、
請求項1記載の緊張材の張力評価方法において、前記応
力測定を、前記張力の作用方向に離間する2つの測定点
に対して実施することを特徴とする。
【0006】緊張材に張力を与えると、定着部材に生じ
る応力は、定着部材の各所で異なり、かつその差分は緊
張材に与えた張力に比例することが解っている。そこで
本発明においては、定着部材について、複数の測定点に
対し磁歪センサを配し、各測定点において定着部材に作
用する応力を測定し、各測定点間の応力の差分を求めて
張力レベルを推定する。なお、上記応力測定は、前記張
力の作用方向に離間する2つの測定点に対して実施する
ことが望ましい。これにより、より正確に張力レベルの
推定が可能になる。
【0007】請求項3記載の緊張材の張力評価方法は、
請求項1または2記載の緊張材の張力評価方法におい
て、前記定着部材にあらかじめ熱処理を施しておくこと
を特徴とする。
【0008】請求項4記載の緊張材の張力評価方法は、
請求項1から3のいずれか記載の緊張材の張力評価方法
において、前記定着部材を機械加工により製作すること
を特徴とする。
【0009】例えばグランドアンカー等の場合、定着部
材としてのアンカーヘッド部にはナットやウェッジ等、
いずれも引き抜き加工した材料が使用されることが多
い。しかしながら、引き抜き加工した材料には、組織の
異方性および残留応力の影響により磁歪感度が悪いとい
う性質がある。そこで本発明においては、定着部材にあ
らかじめ熱処理を施しておく。引き抜き加工した材料に
熱処理を施すと、組織の異方性や残留応力が除去され
る。また、定着部材を機械加工により製作する。機械加
工は引き抜き加工に比べて残留応力の発生を抑えられ
る。これにより、磁歪センサによる測定が、組織の異方
性や残留応力によって邪魔されることなく良好に行える
ようになる。機械加工により製作した定着部材に熱処理
を施すとなおよい。
【0010】請求項5記載の緊張材の張力評価方法は、
対象物の内部に配設される緊張材の張力評価方法であっ
て、前記緊張材に定着される定着部材と前記対象物との
間に介装される介装部材について、複数の測定点に対し
磁歪センサを用いて応力測定を実施し、各測定点におい
て得られた応力の差分を求め、該差分をもとに前記張力
を評価することを特徴とする。
【0011】請求項6記載の緊張材の張力評価方法は、
請求項5記載の緊張材の張力評価方法において、前記応
力測定を、前記定着部材の定着により前記緊張材に与え
られる張力の作用方向に離間する2つの測定点に対して
実施することを特徴とする。
【0012】定着部材については、強度上の問題から熱
処理を許されない場合もある。そこで本発明において
は、定着部材と対象物との間に介装部材を配設し、この
介装部材について、複数の測定点に対し磁歪センサを配
し、各測定点において介装部材に作用する応力を測定
し、各測定点間の応力の差分を求めて張力レベルを推定
する。なお、上記応力測定は、前記張力の作用方向に離
間する2つの測定点に対して実施することが望ましい。
これにより、さらに正確な張力レベルの推定が可能にな
る。
【0013】請求項7記載の緊張材の張力評価方法は、
請求項5または6記載の緊張材の張力評価方法におい
て、前記介装部材に、前記張力の作用方向に離間して、
断面積の小さい高応力作用部と、該高応力作用部と比較
して断面積が大きい低応力作用部とを設けておき、前記
複数の測定点を前記高応力作用部と前記低応力作用部と
に振り分けて設定することを特徴とする。
【0014】請求項8記載の緊張材の張力評価に用いる
介装部材は、対象物の内部に配設される緊張材の張力評
価を行う際、前記緊張材に定着される定着部材と前記対
象物との間に介装される介装部材であって、前記緊張材
に導入された張力の作用方向に離間して、断面積の小さ
い高応力作用部と、該高応力作用部と比較して断面積が
大きい低応力作用部とが設けられていることを特徴とす
る。
【0015】本発明においては、複数の測定点を高応力
作用部と低応力作用部とに振り分けて設定することによ
り、張力のわずかな変化に対しても応力の変化が大きく
現れるようになるので、張力レベルの推定が行い易くな
る。
【0016】請求項9記載の緊張材の張力評価方法は、
対象物の内部に配設される緊張材の張力評価方法であっ
て、前記緊張材に定着される定着部材と前記対象物との
間に介装された介装部材について、磁歪センサを用いて
応力測定を実施し、得られた応力と事前に認知された前
記介装部材の初期残留応力との差分を求め、該差分をも
とに前記張力を評価することを特徴とする。
【0017】請求項10記載の緊張材の張力評価方法
は、請求項9記載の緊張材の張力評価方法において、前
記介装部材が薄肉円筒形をなし、前記緊張材を内側に挿
通されて所定位置に配置されることを特徴とする。
【0018】本発明においては、定着部材と対象物との
間にあって緊張材を取り囲むように配置された介装部材
に作用する応力を測定し、得られた応力と事前に認知さ
れた介装部材の初期残留応力との差分を求めて張力レベ
ルを推定する。定着部材と対象物との間に介装された状
態の介装部材に作用する応力と初期残留応力との差分
は、緊張材に導入された張力によってもたらされるか
ら、この差分をもとにより正確な張力レベルの推定が可
能になる。
【0019】請求項11記載の緊張材の張力評価方法
は、請求項9または10記載の緊張材の張力評価方法に
おいて、前記応力測定を、前記介装部材の周方向に離間
する複数の測定点に対して実施し、各測定点において得
られた応力の平均値から前記差分を求めることを特徴と
する。
【0020】介装部材に作用する応力には、介装部材や
緊張材、定着部材の配置により周方向の分布に偏りが生
じる。そこで本発明においては、測定点を複数設定し、
各測定点において得られた応力の平均値を求めることに
より、張力の導入によって介装部材にもたらされた応力
をより正確に把握することが可能になる。
【0021】請求項12記載の緊張材の張力評価方法
は、請求項9から11のいずれか記載の緊張材の張力評
価方法において、前記定着部材と前記介装部材との間に
板状部材を介在させることを特徴とする。
【0022】本発明においては、板状部材を介在させる
ことにより、介装部材に作用する応力の周方向の分布の
偏りが矯正される。
【0023】請求項13記載の緊張材の張力評価方法
は、請求項10から12のいずれか記載の緊張材の張力
評価方法において、前記応力測定を実施する測定点を、
前記介装部材の長さ方向のほぼ中央に設定することを特
徴とする。
【0024】介装部材に作用する応力は、周方向だけで
なく長さ方向の各所においても異なる場合がある。これ
は、円筒状の介装部材の内外面に作用する応力が異なる
ためである。そこで本発明においては、応力測定を実施
する測定点を介装部材の長さ方向のほぼ中央に設定する
ことにより、介装部材に作用する応力の分布の偏りが長
さ方向についても矯正される。
【0025】請求項14記載の緊張材の張力評価に用い
る介装部材は、対象物の内部に配設される緊張材の張力
評価を行う際、前記緊張材に定着される定着部材と前記
対象物との間に介装される介装部材であって、薄肉円筒
形をなし、前記緊張材を内側に挿通されて所定位置に配
置されるものであることを特徴とする。
【0026】本発明においては、介装部材が定着部材と
対象物との間にあって緊張材を取り囲むように配置され
ることにより、緊張材に導入された張力が効率的に介装
部材に伝達される。
【0027】請求項15記載の緊張材の張力評価に用い
る介装部材は、請求項14記載の緊張材の張力評価に用
いる介装部材において、壁部の肉厚中心を通る円周の直
径以上の長さを有することを特徴とする。
【0028】本発明においては、介装部材の長さを肉厚
中心を通る円周の直径と同等、またはそれ以上に設定す
ることにより、介装部材に作用する応力の分布が周方向
だけでなく長さ方向についても均一になる。
【0029】請求項16記載の緊張材の張力評価に用い
る介装部材は、請求項14または15記載の緊張材の張
力評価に用いる介装部材において、両端にそれぞれ補強
部が設けられていることを特徴とする。
【0030】本発明においては、介装部材の両端にそれ
ぞれ補強部を設けることにより、介装部材の周方向の強
度が高められるので、介装部材に作用する応力の周方向
の分布がより均一になる。
【0031】請求項17記載の緊張材の張力評価に用い
る介装部材は、請求項16記載の緊張材の張力評価に用
いる介装部材において、前記補強部が端面から僅かに離
間した位置に形成されていることを特徴とする。
【0032】介装部材と定着部材、および介装部材と対
象物との間には、緊張材の長さ方向に作用する張力以外
に、緊張材の長さ方向に垂直な面に平行な力が作用し、
上記各部材間に摩擦を生むことが考えられる。そこで本
発明においては、補強部を端面から僅かに離間した位置
に形成することにより、緊張材の長さ方向に垂直な面に
平行な力の介装部材への伝達が阻まれ、介装部材に作用
する応力にばらつきが生じ難くなる。
【0033】請求項18記載の緊張材の張力評価に用い
る介装部材は、請求項14から17のいずれか記載の緊
張材の張力評価に用いる介装部材において、あらかじめ
熱処理が施されていることを特徴とする。
【0034】請求項19記載の緊張材の張力評価に用い
る介装部材は、請求項14から18のいずれか記載の緊
張材の張力評価に用いる介装部材において、機械加工に
より製作されていることを特徴とする。
【0035】本発明においては、定着部材の場合と同様
に、介装部材に熱処理を施したり、介装部材を機械加工
により製作することにより、磁歪センサによる測定が、
組織の異方性や残留応力によって邪魔されることなく良
好に行えるようになる。機械加工により製作した介装部
材に熱処理を施すとよりよい結果が得られる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明に係る緊張材の張力評価方
法についての第1の実施形態を図1ないし図10に示し
て説明する。まず、磁歪センサを用いた応力測定につい
て説明する。図1は磁歪センサ用プローブの一例を示す
斜視図である。磁歪センサ用プローブ1(以下、単にプ
ローブとする)は、被測定材料の応力に応じた検出信号
を出力するもので、対称に配置された4本の足を有して
いる。対角に向き合った足2a,2bには励磁用コイル
3が巻かれ、交流の磁化電流が流される。また、対角に
向き合った足2c,2dには検出用コイル4が巻かれて
いる。
【0037】図2はプローブ1を用いた応力測定回路の
回路図である。信号発生器5は励磁信号を発生するもの
で、励磁周波数は例えば1kHzを選択する。増幅器6
は信号発生器5の励磁信号を励磁電流に増幅するもので
ある。同期整流器7は、信号発生器5の励磁信号とプロ
ーブ1の検出信号とを同期整流して、信号成分を出力す
る。ローパスフィルタ回路8は、信号成分に含まれる低
周波成分を除去するもので、カットオフ周波数は例えば
100Hzとする。応力波形演算器9は、ローパスフィ
ルタ回路8の出力電圧から応力を演算する回路で、例え
ばμプロセッサを用いる。校正曲線部10は、ローパス
フィルタ回路8の出力電圧値を被測定材料の応力値に変
換する定数が記憶されたもので、この定数は被測定材料
の材質およびプローブ1が採るべきリフトオフに応じて
定められている。ここで、リフトオフとはプローブ1と
被測定材料との間隔であり、この間隔は塗膜や防錆処理
層の厚さよりも大きい必要がある。
【0038】上記のように構成された応力測定回路の作
動原理について説明すると、励磁用コイル3に印加した
電圧に同期して、検出用コイル4に誘起される電圧を検
波すると、誘起される電圧の位相が弁別される。誘起さ
れる電圧の平均出力電圧Vは次式で表される。 V=k(σ1−σ2)cos2φ ここで、σ1,σ2は被測定材料に作用している主応力で
あり、φは主応力σ1とプローブ方向とのなす角であ
る。プローブ方向は、足2a,2bと足2c,2dとの
間のスリット方向(図1参照)として定義されるもの
で、主応力σ1の方向に一致したとき出力電圧が最大と
なる。kは磁気歪み感度で、応力と出力電圧とを関係付
ける係数であって、材料によって特有の値をとるため、
あらかじめ測定対象物について応力と出力電圧との関係
を示す校正曲線を作成しておく必要がある。
【0039】次に、グランドアンカーを構成する緊張材
に作用する張力を、上記磁歪センサによる応力測定を利
用して測定する方法について説明する。図3には、グラ
ンドアンカーのアンカーヘッド部およびその周辺の状態
を示す。図において、符号Gは地盤、11は地盤Gに設
置された緊張材、12は緊張材の他端に配設されて地盤
G表面に半ば埋設されたかたちのアンカープレート、1
3は地盤Gから露出する緊張材11先端の雄ネジ部11
aに螺着、締結された六角のナット(定着部材)、であ
る。緊張材11には、ナット13の締結により張力Tが
導入されている。
【0040】緊張材11に張力を導入することにより、
ナット13にも応力が作用することとなるが、この場合
の主応力差は、張力Tの作用方向すなわち緊張材11の
長さ方向に離間する2つの測定点A,Bで異なり、かつ
その2点間の主応力差の差分は緊張材11に導入した張
力Tに比例することが、歪みゲージを用いて事前に行っ
た測定実験によって判明している。
【0041】ただし、歪みゲージを用いる場合は、ナッ
ト13の表面に形成された塗膜や防錆処理層を取り除か
なければならず、実際に施工されるグランドアンカーに
対して実施するのは耐久性等を損ねることも考慮される
ため現実的でない。そこで本実施形態においては、ナッ
ト13について、2つの測定点A,Bに対し磁歪センサ
を用いて上記の手順で応力測定を実施し、その2点間の
主応力差の差分を求めて張力Tのレベルを推定すること
にした。
【0042】ところで、グランドアンカーの定着部材に
は、引き抜き加工によって製作されたナットやソケット
が用いられることが多いが、一般に引き抜き加工された
材料では、組織の異方性および残留応力の影響により磁
歪感度が悪いという性質がある。そこで、本実施形態に
おけるナット13については、あらかじめ熱処理を施し
て組織の異方性や残留応力が除去しておくこととした。
【0043】ここで、図4のように2つの測定点A,B
を設定し、熱処理を施していない六角ナットについて初
期応力の測定を実施した結果を図5に示す。また、図6
には、S45C材を引き抜き加工した後に熱処理(焼鈍
(750℃×5hours)+徐冷)を施した六角ナットに
ついて、測定点A,Bに対し磁歪センサを用いて初期応
力の測定を実施した結果を示し、図7には、S45C材
を引き抜き加工した後に熱処理(焼鈍(600℃×1ho
ur)+徐冷)を施した六角ナットについて、測定点A,
Bに対し磁歪センサを用いて初期応力の測定を実施した
結果を示す。
【0044】熱処理を施していないナット(図5)と、
熱処理を施したナット(図6、図7)とを比較すると、
熱処理を施していないナットは初期応力の値が大きく、
しかも6つの各側面ごとのばらつきが大きいことが解
る。これに対し、熱処理を施したナットは、初期応力の
値が未処理のものと比較して明らかに小さく、しかも6
つの各側面ごとのばらつきが非常に小さいことが解る。
【0045】なお、熱処理を施さなくても、組織の異方
性や残留応力を残し難い材料を使用し、同様に組織の異
方性や残留応力を残し難い機械加工によって定着部材を
製作してもよい。図8には、S45C材を機械加工した
六角ナットについて、測定点A,Bに対し磁歪センサを
用いて初期応力の測定を実施した結果を示し、図9に
は、SCM440材を機械加工した六角ナットについ
て、測定点A,Bに対し磁歪センサを用いて初期応力の
測定を実施した結果を示す。
【0046】引き抜き加工によるナット(図5)と、機
械加工によるナット(図8、図9)とを比較すると、機
械加工によるナットは、初期応力の値が引き抜き加工に
よるものと比較して明らかに小さく、しかも6つの各側
面ごとのばらつきが非常に小さいことが解る。
【0047】また、機械加工によるナット(図8、図
9)と、熱処理を施したナット(図6、図7)とを比較
すると、熱処理を施したナットは、初期応力の値が引き
抜き加工によるものと比較してさらに小さく、6つの各
側面ごとのばらつきも小さいことが解る。
【0048】上記のように熱処理を施したナット13に
よる張力測定性を図10に示す。図には、ナット13に
よって緊張材に張力を導入した場合にナット13に作用
する主応力差を再現するべくナット13に負荷した軸力
を徐々に変化させながら、ナット13側面に設定した測
定点A,Bに対し磁歪センサを用いて応力測定を実施
し、その主応力差の差分を求めた結果を示す。なお、応
力測定は、ナット13の6つの側面のうちひとつ置きに
存在する3つの側面に対して実施した。
【0049】図10から、軸力すなわち張力と主応力差
の差分とが比例関係にあり、ナット13に作用する主応
力差が測定できれば、ナット13によって緊張材11に
導入された張力Tのレベルを推定できることが解る。
【0050】実際に、緊張材11に作用する張力Tを測
定するには、グランドアンカーの施工当初から定着部材
にナット13を使用しておく。そして、このナット13
に対して磁歪センサによる応力測定を行うことによって
張力Tのレベルを把握することができる。これにより、
非破壊的に、塗膜や防錆処理層の除去すら行うことなく
グランドアンカーの健全性を調査することが可能にな
る。また、グランドアンカーの維持管理を定量的に行え
るとともに、アンカーの破断による第3者被害を防止す
ることができる。
【0051】なお、本実施形態においては、測定点を張
力Tの作用方向に離間する2点(A,B)としたが、測
定点を3つもしくはそれ以上設定し、個々の測定点にお
いて得られた情報をもとに張力評価を行うようにしても
構わない。また、測定点は必ずしも張力Tの作用方向に
沿って離間している必要はなく、定着部材の形状等に応
じて適切な位置に設定されることが望ましい。
【0052】また、本実施形態においては各測定点にお
いて定着部材に作用する主応力差を求めて張力評価のパ
ラメータとしているが、これに限らず、例えば各測定点
において定着部材に作用する応力を求め、これを張力評
価のパラメータとしても構わない。
【0053】さらに、本実施形態においてはアンカーヘ
ッド部にナットを使用するグランドアンカーを例に挙げ
たが、本発明は、これ以外にも例えばアンカーヘッド部
にソケット等の定着部材を使用するグランドアンカーに
ついて適用可能である。また、本発明は、グランドアン
カーと同様の構造を有するPC(プレストレストコンク
リート)構造の定着部についても適用可能であり、これ
によってPC緊張材の応力測定を容易に、かつ正確に実
施することができる。
【0054】次に、本発明に係る緊張材の張力評価方法
および介装部材についての第2の実施形態を図11およ
び図12に示して説明する。なお、上記実施形態におい
て既に説明した構成要素には同一符号を付して説明は省
略する。グランドアンカーの定着部材については、強度
上の問題から熱処理を許されない場合がある。この場
合、第1の実施形態におけるナット13は使用できな
い。そこで本実施形態においては、図11に示すよう
に、熱処理しないナット20とアンカープレート12と
の間に補助台座(介装部材)21を介装し、この補助台
座21について、張力の作用方向に離間する2つの測定
点C,Dに対し磁歪センサを用いて上記の手順で応力測
定を実施し、その2点間の主応力差の差分を求めて緊張
材11に作用する張力Tのレベルを推定する。
【0055】ここで、補助台座21には、上記第1の実
施形態におけるナット13と同様に、機械加工により製
作した材料に熱処理を施したものが使用されるが、これ
に加えて補助台座21には、張力の作用方向に離間し
て、高応力作用部22と低応力作用部23とが設けられ
ている。詳述すると、補助台座21は、緊張材11が通
される円形の孔24を中心とする正8角形状に形成され
るが、その外側面には、中心からの距離が短い短径部2
1aと、短径部21aよりも中心からの距離が長い長径
部21bとが段をなして形成されている。
【0056】これら短径部21aと長径部21bとにつ
いて、緊張材11に直交する平断面の断面積を考える
と、短径部21aの断面積は長径部21bよりも小さい
ことは明らかであり、緊張材11に張力が導入された状
態では断面積の小さい短径部21aにより大きな応力が
作用し、断面積の大きな長径部21bにより小さな応力
が作用することが解る。つまり、短径部21aが高応力
作用部22となり、長径部21bが低応力作用部23と
なっている。応力測定にあたっては、測定点C,Dを短
径部21aと長径部21bとに振り分けて設定する。
【0057】緊張材11に張力を導入すると、ナット2
0のみならず、補助台座21にも応力が作用することに
なるが、この場合も主応力差は測定点C,Dで異なり、
高応力作用部22に設定された測定点Cにおける主応力
差が、低応力作用部23に設定された測定点Dにおける
主応力差よりも大きくなる。さらにその2点間の主応力
差の差分は緊張材11に導入した張力Tに比例する。つ
まり、高応力作用部22と低応力作用部23とを設け、
それぞれに測定点C、Dを振り分けることで、張力のわ
ずかな変化に対しても主応力差の変化が大きく現れるよ
うになるので、張力レベルの推定が行い易くなる。
【0058】実際に、緊張材11に作用する張力Tを測
定するには、グランドアンカーの施工当初から補助台座
21を設置しておくか、既設のグランドアンカーに対し
て再緊張時に補助台座21を設置する。そして、この補
助台座21に対して磁歪センサによる応力測定を行うこ
とによって張力Tのレベルを把握することができる。こ
れにより、非破壊的に、塗膜や防錆処理層の除去すら行
うことなくグランドアンカーの健全性を調査することが
可能になる。また、グランドアンカーの維持管理を定量
的に行えるとともに、アンカーの破断による第3者被害
を防止することができる。
【0059】なお、本実施形態においては短径部21a
をナット20側に、長径部21bをアンカープレート1
2側に向けて補助台座21を設置したが、短径部21a
をアンカープレート12側に、長径部21bをナット2
0側に向けて補助台座21を設置しても上記と同様の測
定が可能である。
【0060】また、介装部材は、補助台座21のように
短径部21a、長径部21bを設けたものでなくてもよ
いが、緊張材11に張力が導入された状態でより高い応
力が作用する部分と、より低い応力が作用する部分とが
生じる形状を備えるものが望ましい。例えば、図12に
示す介装部材25は、あたかも中空の球体の上下を平行
に切除したような形状をなしており、ナット20とアン
カープレート12との間に設置され、緊張材11に張力
Tが導入されると、径の大きな中段の部分により高い応
力が作用し、上下の部分にはより低い応力が作用する。
この介装部材25を使用する場合は、2つの測定点を中
段と上下のいずれかとに振り分けて設定することによ
り、良好な測定が可能となる。
【0061】さらに、本実施形態においては、測定点を
張力の作用方向に離間する2点(C,D)としたが、測
定点を3つもしくはそれ以上設定し、個々の測定点にお
いて得られた情報をもとに張力評価を行うようにしても
構わない。また、測定点は必ずしも張力の作用方向に沿
って離間している必要はなく、介装部材の形状等に応じ
て適切な位置に設定されることが望ましい。
【0062】加えて、本実施形態においては各測定点に
おいて介装部材に作用する主応力差を求めて張力評価の
パラメータとしているが、これに限らず、例えば各測定
点において介装部材に作用する応力を求め、これを張力
評価のパラメータとしても構わない。
【0063】次に、本発明に係る緊張材の張力評価方法
および介装部材についての第3の実施形態を図13ない
し図23に示して説明する。なお、上記の各実施形態に
おいて既に説明した構成要素には同一符号を付して説明
は省略する。本実施形態においては、図13に示すよう
に、熱処理しないナット20とアンカープレート12と
の間に介装部材30を介装し、さらに介装部材30とナ
ット20との間にアンカープレート12と同形状のアン
カープレート(板状部材)40を介在させる。なお、介
装部材30についてはグランドアンカーへの施工前にあ
らかじめ初期残留応力を測定しておく。
【0064】介装部材30の形状は、図14にも示すよ
うに、壁部31の肉厚が薄く均一な円筒形とされ、緊張
材11を内側に挿通されてアンカープレート12,40
間に配置されている。介装部材30の両端部には、強度
を高めるべく壁部31の内外に補強部32,33がそれ
ぞれ設けられている。補強部32,33は壁部31の肉
厚を部分的に厚くしたものであり、一見すると壁部31
の内外に張り出した環状のフランジである。また、補強
部32,33は介装部材30の端面から僅かに離間した
位置にあって介装部材30の長さ方向に垂直な同一面内
に配設されている。したがってアンカープレート12,
40との当接面は壁部31の肉厚分のみである。
【0065】介装部材30の高さ(円筒形の壁部31の
長さ)hは、壁部31の内外壁面から等距離にある肉厚
中心を通る円周の直径Rと同等、またはそれ以上に設定
されている。また、壁部31の肉厚をtとすると、介装
部材30の高さh、直径R(cm)および肉厚t(c
m)は、次式 1.285×(R・t)-0.5≧2.5 … (I) を満たすべく設定されている。
【0066】介装部材30の製作にあたっては、SCM
440材を粗加工(機械加工)したものに熱処理(焼入
れ(850℃×2hours)+焼戻し(400℃×2hours))
を施し、これを再度機械加工して最終的な形状を得た。
ここで、上記の手順で製作された介装部材30と、鍛造
により製作された同形状の介装部材とについてそれぞれ
複数の測定点を設定し、各測定点において、初期残留応
力の大きさおよび作用方向を測定した結果を図15,1
6に示す。
【0067】図15には上記の手順で製作された介装部
材30の測定結果を、図16には鍛造された介装部材の
測定結果をそれぞれ示している。上記の手順で製作され
た介装部材30においては、いずれの測定点においても
初期残留応力の大きさは50MPa以下であり、その作
用方向もほとんどが介装部材30の高さ方向に対して3
0゜以内(周方向のばらつきは不定)に収まっている。
これに対し鍛造された介装部材においては、初期残留応
力はあらゆる大きさに及んでおり、さらにその作用方向
も介装部材の高さ方向に対して0゜〜90゜の様々な方
向を示している。2つの測定結果から上記の手順で製作
された介装部材30は、初期残留応力が比較的小さく、
かつその作用方向もばらつきが少なく介装部材30の高
さ方向に準じてほぼ同方向に向かっている。
【0068】測定点については、図17に示すように、
介装部材30の高さ方向のほぼ中央にあってかつ周方向
に同間隔に離間した4点、もしくは8点を設定する。介
装部材30を高さ方向から見ると、4点の場合は各測定
点が90゜間隔で配置され(例えば図中の,,,
)、8点の場合だと45゜間隔で配置されることにな
る(,,,,,,,)。
【0069】上記のように設定された各測定点に対し、
磁歪センサを用いて応力測定を実施し、各測定点におい
て測定された応力の平均値と介装部材30の初期残留応
力との差分を求め、この差分をもとに緊張材11に作用
する張力Tのレベルを推定する。
【0070】ところで、緊張材11は地盤Gに対して垂
直に設置されるとは限らない。これは現場の状況や施工
の精度等に影響されるためで、むしろ正に垂直に設置さ
れるものは皆無に等しいともいえる。そのため、介装部
材30に作用する応力は測定する場所によって異なる場
合が往々にしてある。
【0071】そこで本実施形態においては、介装部材3
0の周方向に同間隔に離間した4点、もしくは8点を測
定点として応力測定を実施し、各測定点において測定さ
れた応力の平均値を求めることにより、緊張材11に導
入された張力によって介装部材30に作用する応力のよ
り正確な値を把握することができる。
【0072】また、介装部材30の両端部にフランジ状
の補強部32,33を設けて介装部材30の周方向の強
度を高めるとともに、介装部材30とナット20との間
にアンカープレート40を介在させて介装部材30を平
滑なアンカープレート12,40で挟むことにより、介
装部材30に作用する応力の周方向の分布をより均一に
することができる。
【0073】さらに、補強部32,33を介装部材30
の端面から僅かに離間した位置に形成し、介装部材30
とアンカープレート12,40との当接面は壁部31の
肉厚分のみとすることにより、介装部材30とアンカー
プレート12,40との間の摩擦力によって介装部材3
0に作用する、高さ方向とは異なる方向の力の伝達を阻
み、この力によって介装部材30に作用する応力にばら
つきが生じないようにすることができる。
【0074】ここでは、試験機を用いて緊張材11に張
力を導入し、その張力を変化させながら8つの測定点
(〜)について応力測定を実施し、これをもとに推
定した張力と緊張材11に導入した張力とを比較した結
果を図18,19に示す。
【0075】図18には、4つの測定点(,,,
)において測定された応力をもとに推定した張力と、
8つの測定点において測定された応力をもとに推定した
張力とを示しており、介装部材30による推定張力は、
実際に導入された張力に近い値を示すことが解る。ま
た、4測定点の平均よりも8測定点の平均から推定する
ほうがより高精度な結果が得られることが解る。
【0076】図19には、試験機によって導入した張力
と介装部材30による推定張力との関係を示しており、
介装部材30による推定張力は実際の張力にほぼ一致
し、誤差の範囲は概ね±10%に収まっていることが解
る。
【0077】介装部材30に作用する応力は、周方向だ
けでなく、介装部材30の高さ方向の各所においても異
なる場合がある。これは、壁部31の内外面に作用する
応力が異なるためである。そこで本実施形態において
は、介装部材30の高さhを肉厚中心を通る円周の直径
Rと同等、またはそれ以上に設定するとともに、各測定
点を介装部材30の高さ方向のほぼ中央に設定すること
により、介装部材30に作用する応力の分布を介装部材
30の高さ方向についても均一にすることができる。
【0078】ここでは、介装部材30が高さh<直径R
である場合と、高さh=直径Rである場合とを想定し、
介装部材30の高さ方向の各所に作用する応力を調べた
解析結果を図20,21に示す。
【0079】図20には、高さh<直径Rであるモデル
について壁部31の内外面に作用する応力を調べた解析
結果を示しており、内外面で応力が異なり、正確な応力
の測定が困難であることが解る。かたや図21には、高
さh=直径Rであるモデルについて壁部31の内外面に
作用する応力を調べた解析結果を示しており、内外面で
応力がほぼ一致し、正確な応力が測定可能であることが
解る。
【0080】このように、本実施形態によれば、グラン
ドアンカーの施工が高精度になされていない場合でも、
緊張材11に導入された張力によって介装部材30にも
たらされる応力を正確に把握することができ、これをも
とに緊張材11に作用する張力Tのレベルをより正確に
推定することができる。
【0081】なお、本実施形態においては介装部材30
とナット20との間にアンカープレート40を介在させ
たが、張力Tの大きさや、グランドアンカーの施工の状
態等によってはこのアンカープレート40を省いても十
分に高精度な応力測定が可能である。
【0082】また、本実施形態においては定着部材にナ
ット20を採用したグランドアンカーについて説明した
が、本発明はナット以外にもウェッジ(くさび)を採用
したものについても適用可能である。図22は定着部材
にウェッジを採用した例である。図において、緊張材4
1にはワイヤーが使用されており、地盤Gから突き出し
た緊張材41の先端には上記と同様にアンカープレート
12、40と介装部材30とが設置されている。緊張材
41の先端はワイヤーコード41aがばらばらに解か
れ、これらがソケット42に形成された挿通孔42aに
通されたうえでウェッジ53で定着されている。ソケッ
ト42から飛び出したワイヤーコード41aおよびソケ
ット42はヘッドキャップ43によって覆われている。
【0083】図23は定着部材にウェッジを採用した例
である。図において、緊張材51には複数本のワイヤー
が使用されており、地盤Gから突き出した複数の緊張材
51の先端には、上記と同様にアンカープレート12、
40と介装部材30とがすべての緊張材51を取り囲む
ように設置されている。各緊張材51の先端は、リング
ナット52に形成された挿通孔52aに通され、さらに
その先端からリングナット52に突き当てられるように
ウェッジ53が嵌着されている。リングナット52から
飛び出した各緊張材51およびリングナット52は防錆
キャップ54によって覆われている。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る請求
項1記載の緊張材の張力評価方法によれば、定着部材に
ついて、複数の測定点に磁歪センサを設置し、各測定点
において定着部材に作用する応力を測定し、各測定点間
の応力の差分を求めて張力レベルを推定することで、非
破壊的に、塗膜や防錆処理層の除去すら行うことなくグ
ランドアンカーの健全性を調査することができる。ま
た、グランドアンカーの維持管理を定量的に行えるとと
もに、アンカーの破断による第3者被害を防止すること
ができる。
【0085】本発明に係る請求項2記載の緊張材の張力
評価方法によれば、応力測定を、張力の作用方向に離間
する2つの測定点に対して実施することにより、より正
確に張力レベルの推定を行うことができる。
【0086】本発明に係る請求項3、および請求項4記
載の緊張材の張力評価方法によれば、定着部材にあらか
じめ熱処理を施すことにより、組織の異方性や残留応力
が除去される。また、定着部材を機械加工により製作す
ることにより、引き抜き加工に比べて残留応力の発生を
抑えられる。これにより、磁歪センサによる測定を、組
織の異方性や残留応力によって邪魔されることなく良好
に行うことができる。
【0087】本発明に係る請求項5記載の緊張材の張力
評価方法によれば、定着部材と対象物との間に介装部材
を配設し、この介装部材について、複数の測定点に磁歪
センサを設置し、各測定点において定着部材に作用する
応力を測定し、各測定点間の応力の差分を求めて張力レ
ベルを推定することで、非破壊的に、塗膜や防錆処理層
の除去すら行うことなくグランドアンカーの健全性を調
査することができる。また、グランドアンカーの維持管
理を定量的に行えるとともに、アンカーの破断による第
3者被害を防止することができる。
【0088】本発明に係る請求項6記載の緊張材の張力
評価方法によれば、応力測定は、張力の作用方向に離間
する2つの測定点に対して実施することにより、より正
確に張力レベルの推定を行うことができる。
【0089】本発明に係る請求項7記載の緊張材の張力
評価方法、および請求項8記載の介装部材によれば、複
数の測定点を高応力作用部と低応力作用部とに振り分け
て設定することにより、張力のわずかな変化に対しても
応力差の変化が大きく現れるようになるので、張力レベ
ルの推定が行い易くなる。
【0090】請求項9、および請求項10記載の緊張材
の張力評価方法によれば、定着部材と対象物との間に介
装された状態の介装部材に作用する応力と初期残留応力
との差分が、緊張材に導入された張力によってもたらさ
れるから、この差分をもとにより正確に張力レベルの推
定を行うことができる。
【0091】請求項11記載の緊張材の張力評価方法に
よれば、測定点を複数設定し、各測定点において得られ
た応力の平均値を求めることにより、張力の導入によっ
て介装部材にもたらされた応力をより正確に把握するこ
とができ、これによってさらに正確に張力レベルの推定
を行うことができる。
【0092】請求項12記載の緊張材の張力評価方法に
よれば、板状部材を介在させることにより、介装部材に
作用する応力の周方向の分布の偏りを矯正することがで
き、これによっても正確な張力レベルの推定が可能であ
る。
【0093】請求項13記載の緊張材の張力評価方法に
よれば、応力測定を実施する測定点を介装部材の長さ方
向のほぼ中央に設定することにより、介装部材に作用す
る応力の分布の偏りが長さ方向についても矯正されるの
で、これによっても正確な張力レベルの推定が可能であ
る。
【0094】請求項14記載の介装部材によれば、介装
部材が定着部材と対象物との間にあって緊張材を取り囲
むように配置されることにより、緊張材に導入された張
力が効率的に介装部材に伝達されるので、これによって
も正確な張力レベルの推定が可能である。
【0095】請求項15記載の介装部材によれば、介装
部材の長さを肉厚中心を通る円周の直径と同等、または
それ以上に設定することにより、介装部材に作用する応
力の分布が周方向だけでなく長さ方向についても均一に
なるので、これによっても正確な張力レベルの推定が可
能である。
【0096】請求項16記載の介装部材によれば、介装
部材の両端にそれぞれ補強部を設けることにより、介装
部材の周方向の強度が高められるので、介装部材に作用
する応力の周方向の分布がより均一になるので、これに
よっても正確な張力レベルの推定が可能である。
【0097】請求項17記載の介装部材によれば、補強
部を端面から僅かに離間した位置に形成することによ
り、緊張材の長さ方向に垂直な面に平行な力の介装部材
への伝達が阻まれ、介装部材に作用する応力にばらつき
が生じ難くなるので、これによっても正確な張力レベル
の推定が可能である。
【0098】請求項18、および請求項19記載の介装
部材によれば、介装部材にあらかじめ熱処理を施すこと
により、組織の異方性や残留応力が除去される。また、
介装部材を機械加工により製作することにより、引き抜
き加工に比べて残留応力の発生を抑えられる。これによ
り、磁歪センサによる測定を、組織の異方性や残留応力
によって邪魔されることなく良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施形態を示す図であっ
て、磁歪センサの構造を示す斜視図である。
【図2】 磁歪センサを備える測定装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】 グランドアンカーの構造を示す断面斜視図で
ある。
【図4】 ナットに設定される2つの測定点を示す斜視
図である。
【図5】 熱処理を施していない六角ナットについて、
図4のように設定された2つの測定点に対し初期応力の
測定を実施した結果を示す図表である。
【図6】 S45C材を引き抜き加工した後に熱処理を
施した六角ナットについて、図4のように設定された2
つの測定点に対し初期応力の測定を実施した結果を示す
図表である。
【図7】 S45C材を引き抜き加工した後に熱処理を
施した六角ナットについて、図4のように設定された2
つの測定点に対し初期応力の測定を実施した結果を示す
図表である。
【図8】 S45C材を機械加工した六角ナットについ
て、図4のように設定された2つの測定点に対し初期応
力の測定を実施した結果を示す図表である。
【図9】 SCM440材を機械加工した六角ナットに
ついて、図4のように設定された2つの測定点に対し初
期応力の測定を実施した結果を示す図表である。
【図10】 熱処理を施したナットによる張力測定性を
示す図表である。
【図11】 本発明に係る第2の実施形態を示す図であ
って、定着部材であるナットとアンカープレートとの間
に介装される補助台座の形状を示す側面図、および平面
図である。
【図12】 補助台座のその他の実施態様を示す側面図
である。
【図13】本発明に係る第3の実施形態を示す図であっ
て、定着部材であるナットとアンカープレートとの間に
介装される介装部材の形状を示す側面図である。
【図14】 介装部材の形状を示す斜視図である。
【図15】 本実施形態に示された手順で製作された介
装部材について、初期残留応力の大きさおよび作用方向
を測定した結果を示す図表である。
【図16】 鍛造により製作された同形状の介装部材に
ついて、初期残留応力の大きさおよび作用方向を測定し
た結果を示す図表である。
【図17】 図14中のQ-Q線矢視断面図である。
【図18】 介装部材により測定した緊張材の張力と試
験機により導入した実際の張力とを比較した図表であ
る。
【図19】 介装部材により測定した緊張材の張力と試
験機により導入した実際の張力とを比較した図表であ
る。
【図20】 高さh<直径Rである介装部材のモデルに
ついて壁部の内外面に作用する応力を調べた解析結果を
示す図表である。
【図21】 高さh=直径Rである介装部材のモデルに
ついて壁部の内外面に作用する応力を調べた解析結果を
示す図表である。
【図22】 定着部材にウェッジを採用したグランドア
ンカーの一例を示す断面図である。
【図23】 定着部材にウェッジを採用したグランドア
ンカーの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 磁歪センサ用プローブ 3 励磁用コイル 4 検出用コイル 5 信号発生器 6 増幅器 7 同期整流器 8 ローパスフィルタ回路 9 応力波形演算器 10 校正曲線部 11 緊張材 12 アンカープレート 13 ナット(定着部材) 20 ナット 21 補助台座(介装部材) 22 高応力作用部 23 低応力作用部 30 介装部材 31 壁部 32,33 補強部 40 アンカープレート(板状部材) G 地盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 純二 香川県高松市朝日町四丁目1番3号 日本 道路公団 四国支社 高松技術事務所内 (72)発明者 大西 邦晃 香川県高松市朝日町四丁目1番3号 日本 道路公団 四国支社 高松技術事務所内 (72)発明者 岡 俊蔵 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 村井 亮介 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 柳沢 栄一 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 Fターム(参考) 2D041 GA01 GC13 2E164 DA22 2F051 AA06 AB05 BA00

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物の内部に配設される緊張材の張力
    評価方法であって、 前記緊張材に定着されるとともに前記対象物に接して該
    緊張材に張力を与える定着部材について、複数の測定点
    に対し磁歪センサを用いて応力測定を実施し、 各測定点において得られた応力の差分を求め、該差分を
    もとに前記張力を評価することを特徴とする緊張材の張
    力評価方法。
  2. 【請求項2】 前記応力測定を、前記張力の作用方向に
    離間する2つの測定点に対して実施することを特徴とす
    る請求項1記載の緊張材の張力評価方法。
  3. 【請求項3】 前記定着部材にあらかじめ熱処理を施し
    ておくことを特徴とする請求項1または2記載の緊張材
    の張力評価方法。
  4. 【請求項4】 前記定着部材が機械加工により製作され
    ていることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載
    の緊張材の張力評価方法。
  5. 【請求項5】 対象物の内部に配設される緊張材の張力
    評価方法であって、 前記緊張材に定着される定着部材と前記対象物との間に
    介装される介装部材について、複数の測定点に対し磁歪
    センサを用いて応力測定を実施し、 各測定点において得られた応力の差分を求め、該差分を
    もとに前記張力を評価することを特徴とする緊張材の張
    力評価方法。
  6. 【請求項6】 前記応力測定を、前記定着部材の定着に
    より前記緊張材に与えられる張力の作用方向に離間する
    2つの測定点に対して実施することを特徴とする請求項
    5記載の緊張材の張力評価方法。
  7. 【請求項7】 前記介装部材に、前記張力の作用方向に
    離間して、断面積の小さい高応力作用部と、該高応力作
    用部と比較して断面積が大きい低応力作用部とを設けて
    おき、 前記複数の測定点を前記高応力作用部と前記低応力作用
    部とに振り分けて設定することを特徴とする請求項5ま
    たは6記載の緊張材の張力評価方法。
  8. 【請求項8】 対象物の内部に配設される緊張材の張力
    評価を行う際、前記緊張材に定着される定着部材と前記
    対象物との間に介装される介装部材であって、 前記緊張材に導入された張力の作用方向に離間して、断
    面積の小さい高応力作用部と、該高応力作用部と比較し
    て断面積が大きい低応力作用部とが設けられていること
    を特徴とする、緊張材の張力評価に用いる介装部材。
  9. 【請求項9】 対象物の内部に配設される緊張材の張力
    評価方法であって、 前記緊張材に定着される定着部材と前記対象物との間に
    介装された介装部材について、磁歪センサを用いて応力
    測定を実施し、 得られた応力と事前に認知された前記介装部材の初期残
    留応力との差分を求め、該差分をもとに前記張力を評価
    することを特徴とする緊張材の張力評価方法。
  10. 【請求項10】 前記介装部材が薄肉円筒形をなし、前
    記緊張材を内側に挿通されて所定位置に配置されること
    を特徴とする請求項9記載の緊張材の張力評価方法。
  11. 【請求項11】 前記応力測定を、前記介装部材の周方
    向に離間する複数の測定点に対して実施し、各測定点に
    おいて得られた応力の平均値から前記差分を求めること
    を特徴とする請求項9または10記載の緊張材の張力評
    価方法。
  12. 【請求項12】 前記定着部材と前記介装部材との間に
    板状部材を介在させることを特徴とする請求項9から1
    1のいずれか記載の緊張材の張力評価方法。
  13. 【請求項13】 前記応力測定を実施する測定点を、前
    記介装部材の長さ方向のほぼ中央に設定することを特徴
    とする請求項10から12のいずれか記載の緊張材の張
    力評価方法。
  14. 【請求項14】 対象物の内部に配設される緊張材の張
    力評価を行う際、前記緊張材に定着される定着部材と前
    記対象物との間に介装される介装部材であって、 薄肉円筒形をなし、前記緊張材を内側に挿通されて所定
    位置に配置されるものであることを特徴とする、緊張材
    の張力評価に用いる介装部材。
  15. 【請求項15】 壁部の肉厚中心を通る円周の直径以上
    の長さを有することを特徴とする、請求項14記載の緊
    張材の張力評価に用いる介装部材。
  16. 【請求項16】 両端にそれぞれ補強部が設けられてい
    ることを特徴とする、請求項14または15記載の緊張
    材の張力評価に用いる介装部材。
  17. 【請求項17】 前記補強部が端面から僅かに離間した
    位置に形成されていることを特徴とする、請求項16記
    載の緊張材の張力評価に用いる介装部材。
  18. 【請求項18】 あらかじめ熱処理が施されていること
    を特徴とする、請求項14から17のいずれか記載の緊
    張材の張力評価に用いる介装部材。
  19. 【請求項19】 機械加工により製作されていることを
    特徴とする、請求項14から18のいずれか記載の緊張
    材の張力評価に用いる介装部材。
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