JP2016003895A - 軸力測定器具 - Google Patents

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Hiroshi Iwata
弘 岩田
水谷 康男
Yasuo Mizutani
康男 水谷
栄二 泉川
Eiji Izumikawa
栄二 泉川
賢二 岡本
Kenji Okamoto
賢二 岡本
山下 真
Makoto Yamashita
真 山下
美奈子 柏
Minako Kashiwa
美奈子 柏
佑太 1 松本
Yuta Matsumoto
佑太 1 松本
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Abstract

【課題】ボルトやナットなどの被測定物の強度や構造を変化させることなく、軸状部に加わる軸力を感度よく測定できる軸力測定器具を提供する。【解決手段】軸状部を有する部材の軸状部に加わる軸力を測定する器具であって、部材の軸状部に軸方向から力が加わると、記部材の軸状部に軸方向から力が加わるように前記部材の軸状部近傍に設置される本体部2と、本体部2に設けられ、本体部2に対して加わる力を測定するディテクタ10と、を備えており、ディテクタ10が、ファイバブラッググレーティングが形成されたFBG部15を有するFBG光ファイバー11であり、FBG光ファイバー11は、本体部2を部材の軸状部近傍に設置した状態において、FBG部15の軸方向が部材の軸状部の軸方向と非直交となるように本体部2に取り付けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、軸力測定器具に関する。さらに詳しくは、ファイバブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating:FBG)を使用した軸力測定器具に関する。
ボルトなどのように軸状の部分(以下軸部という)を有する締結用部材を使用して物体(被締結物)を固定したり連結したりする場合、安定して被締結物を固定等するには、軸部に加わる軸力を一定に保つことが求められる。しかし、軸力の測定は難しいので、ボルトやナットを締めつけるトルクから軸力を推定する方法が採用されている。
例えば、特許文献1には、ロードセルを使用して、ボルトを締め付けた際の軸力を測定する装置が開示されている。かかる装置を使用して、ボルトを締め付けるトルクと軸部に加わる軸力との関係を求めておけば、ボルトやナットを締め付けた際のトルクから、軸部に加わる軸力を求めることができる可能性がある。
しかるに、ボルトやナットを締めつけた場合、トルクは、ボルトの頭部やナットと被締結物の表面との間の摩擦力の影響を受ける。つまり、両者間の摩擦力が変化すれば、測定されたトルクは同じでも軸部に加わる軸力は変化してしまう。つまり、締め付けた際のトルクを測定してそのトルクから軸力を算出しても、算出された軸力は実際の軸力とは異なる値となる可能性がある。
一方、ボルトに直接ひずみゲージなどのセンサーを取り付けて、軸部に加わる軸力を直接測定する方法も開発されている。例えば、特許文献2、3では、ボルトの軸にその軸方向に沿って延びた穴を形成し、その穴にセンサーを配置する構成が開示されている。この方法であれば、ボルトに加わる軸力を直接測定することができる可能性がある。
特開2004―93377号公報 特開2010−53927号公報 特開2010−117310号公報
しかるに、特許文献2、3の技術の場合、ボルトに加工を加えているので、ボルト本来の強度を発揮させることができない。言い換えれば、ボルトの強度が低下してしまうので、ボルト自体の強度を要求されるような場所では使用することができない。
また、ワッシャー状に形成したロードセルを、ワッシャーのように配置して軸力を測定するセンサーも開発されているが、感度や信頼性が十分ではなく、使用者の要求に対応できでいない(http://www.laser-measurement.com/product/fibre/spass.html)。
本発明は上記事情に鑑み、軸状部を有する被測定物の強度や構造を変化させることなく、軸状部に加わる軸力を感度よく測定できる軸力測定器具を提供することを目的とする。
第1発明の軸力測定器具は、軸状部を有する部材の軸状部に加わる軸力を測定する器具であって、前記部材の軸状部に軸方向から力が加わると、該部材の軸状部に軸方向から力が加わるように前記部材の軸状部近傍に設置される本体部と、前記本体部に設けられ、該本体部に対して加わる力を測定するディテクタと、を備えており、該ディテクタが、ファイバブラッググレーティングが形成されたFBG部を有するFBG光ファイバーであり、該FBG光ファイバーは、前記本体部を前記部材の軸状部近傍に設置した状態において、前記FBG部の軸方向が前記部材の軸状部の軸方向と非直交となるように前記本体部に取り付けられていることを特徴とする。
第2発明の軸力測定器具は、第1発明において、前記本体部が、軸方向を貫通する貫通孔を有する部材であり、前記本体部における軸方向の端面には、前記貫通孔を囲むように、接触突起が形成されていることを特徴とする。
第3発明の軸力測定器具は、第2発明において、前記接触突起は、前記貫通孔の中心軸と同軸な円環状に形成されていることを特徴とする。
第4発明の軸力測定器具は、第2発明において、前記接触突起が複数設けられており、該複数の接触突起は、前記貫通孔の中心軸から等距離かつ前記貫通孔の周方向において等角度間隔となるように形成されていることを特徴とする。
第5発明の軸力測定器具は、第2、第3または第4発明において、前記FBG光ファイバーは、前記本体部の軸方向における一方の端面から他方の端面に向かって延びた収容孔内に配置されており、前記本体部の収容孔は、該本体部の貫通孔の中心軸を中心軸とし、半径が前記本体部の貫通孔の中心軸から前記接触突起までの距離と同等である円筒状面と交差するように形成されていることを特徴とする。
第6発明の軸力測定器具は、第5発明において、前記本体部の収容孔が、前記本体部の貫通孔の内面に形成された溝であることを特徴とする。
第7発明の軸力測定器具は、第5または第6発明において、前記本体部の収容孔は、その軸方向が前記本体部の軸方向に対して傾斜するように設けられていることを特徴とする。
第8発明の軸力測定器具は、第5、第6または第7発明において、前記本体部は、その軸方向の端面に、前記FBG光ファイバーを保持する保持部を備えていることを特徴とする。
第1発明によれば、部材の軸状部の軸方向から本体部に力が加われば、その力に応じて本体部にひずみが発生する。すると、FBG光ファイバーのFBG部にもひずみが発生するので、FBG光ファイバーに光を入射すれば、透過または反射される光の波長の変化に基づいて本体部のひずみを測定することができる。そして、本体部のひずみが把握できれば、そのひずみに基づいて、本体部に加わった力、つまり、軸力を測定することができる。
第2〜第4発明によれば、貫通孔に部材の軸状部を挿通しておけば、部材の軸状部の軸方向から本体部に力が加わったときに、本体部にもその軸方向から力が加わる状態とすることができる。しかも、貫通孔を囲むように接触突起が設けられているので、本体部内部の応力分布と部材の軸状部に加わる軸力との関係を安定させることができる。したがって、部材の軸状部に加わる軸力をより精度よく測定することができる。
第5発明によれば、円筒状面の位置では本体部に加わる応力が集中するので、本体部に対して軸方向から加わる応力を精度よく測定することができる。
第6発明によれば、本体部の加工とFBG部の設置を容易にすることができる。
第7、第8発明によれば、本体部の収容孔内のFBG部と本体部外の部分との境界部分においてFBG光ファイバーに加わる力を小さくすることができる。すると、FBG光ファイバーが境界部分で損傷することを防止することができる。
本実施形態の軸力測定器具1の概略説明図であり、(A)は概略斜視図であり、(B)は概略平面図である。 本実施形態の軸力測定器具1の概略説明図であり、(A)は概略側面図であり、(B)は図1(B)のIIB−IIB線断面図である。 本実施形態の軸力測定器具1の使用状況の概略説明図である。 本体部2の概略単体説明図であり、(A)は概略平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。 保持部6の概略単体説明図であり、(A)は概略平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。 実施例の解析モデルの説明図である。 実施例の解析結果を示した図である。 実施例の解析結果を示した図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の軸力測定器具は、ボルト等の軸状部を有する部材の軸状部に加わる軸力を測定するための測定器具であって、部材を加工することなく、軸状部に加わる軸力を直接測定できるようにしたことに特徴を有している。
本発明の軸力測定器具によって軸力を測定する対象(測定対象)は、橋梁,鉄塔などの鉄骨構造物、車両、機械装置、建設機械、産業機器などにおいて、部材同士の連結や固定に使用される軸状部分を有する部材である。例えば、ボルトやシャフト、レバー等の軸状部を有する部材を挙げることができるが、とくに限定されない。
また、本発明の軸力測定器具では、軸力を測定するディテクタとして、ファイバブラッググレーティング(Fiber Bragg Grating:FBG)が形成された光ファイバー(FBG光ファイバー)を使用している。FBG光ファイバーは、電磁ノイズに強いという特性があり、長距離信号伝達が可能である。しかも、一本のFBG光ファイバーでも、複数個所の測定が可能である。例えば、橋梁,鉄塔などにおいて使用されている多数のボルトのモニタリングに本発明の軸力測定器具を使用することができる。つまり、本発明の軸力測定器具をボルトに設置しておけば、複数本のボルトの軸力を同時にかつ遠隔地で測定(モニタリング)することも可能となる。したがって、本発明の軸力測定器具を用いることで、これまで多大な労力を要していた、橋梁,鉄塔などにおける緩み検査を迅速かつ簡便に実施することが可能となる。
(本実施形態の軸力測定器具1)
図1〜図2に示すように、本実施形態の軸力測定器具1は、本体部2と、この本体部2に設けられたディテクタ10とから構成されている。そして、本実施形態の軸力測定器具1は、本体部2に対して軸方向(厚さ方向)から力が加わったときに、その力を本体部2のひずみとしてディテクタ10が測定できるようになっている。
(ディテクタ10)
図2に示すように、ディテクタ10は、FBG部15を有するFBG光ファイバー11から構成されている。このFBG光ファイバー11は、コアにファイバブラッググレーティングが形成された部分(FBG部15)を有する光ファイバーである。
(本体部2)
図1〜図2および図4に示すように、本体部2は、中央部に貫通孔2hを有する環状(言い換えればドーナッツ状)の部材である。この本体部2は、例えば、鉄やステンレスなどの金属等の弾性体によって形成されている。つまり、貫通孔2hの軸方向から圧縮するように力が加わると、その力に比例したひずみが内部に発生するような性質を有する素材によって、本体部2は形成されている。なお、上記機能を満たす素材であれば、本体部2の素材はとくに限定されない。
(接触突起3a,3b)
図1〜図2および図4に示すように、本体部2は、その軸方向の両端面2a,2b(図2では上下の面)には、それぞれ接触突起3a,3bが設けられている。この接触突起3a,3bは、両端面2a,2bから盛り上がった部分であり、貫通孔2hを囲むように設けられている。この接触突起3a,3bの断面は、頂点3tを有する山形に形成されている。そして、貫通孔2hの中心軸CLから頂点3tまでの距離Ra,Rbが、同じ長さになるように形成されている。つまり、接触突起3aの頂点で形成される円caと、接触突起3aの頂点で形成される円cbが、いずれも貫通孔2hの中心軸CL上に中心を有し、かつ、同じ半径を有するように、接触突起3a,3bは形成されている。
(収容孔2g)
図1〜図2および図4に示すように、本体部2には、ディテクタ10のFBG部15が取り付けられる収容孔2gが形成されている。この収容孔2gは、本体部2の貫通孔2hの内面2cに形成された溝であり、本体部2の端面2aから端面2bに向かって延びるように形成されている。しかも、収容孔2gは、その中心軸が貫通孔2hの中心軸CLを含む面SF(図1(B)参照)内に位置し、かつ、その中心軸が貫通孔2hの中心軸CLに対して非直交となるように設けられている。より詳しく言えば、収容孔2gは、本体部2の貫通孔2hの中心軸CLを中心軸とし、半径が本体部2の貫通孔2hの中心軸CLから接触突起3a,3bまでの距離と同等である円筒状面と交差するように形成されている。つまり、収容孔2gは、接触突起3a,3bの頂点3tで形成される2つの円をいずれも含む円筒状面と交差するように形成されている。
以上のごとき構造であるので、FBG部15を収容孔2gに取り付けると、FBG部15の軸方向が貫通孔2hの中心軸CLに対して非直交に配置される。このため、本体部2に貫通孔2hの中心軸CLに沿った方向の力が加わると、その力による本体部2の貫通孔2hの中心軸CLに沿った方向の変形(ひずみ)に対応した量だけ、FBG部15が変形する。すると、FBG部15の変形を測定すれば、本体部2の貫通孔2hの中心軸CLに沿った方向の変形(ひずみ)を測定できる。つまり、本体部2に対して、貫通孔2hの中心軸CLに沿って加わった力を測定することができるのである。
したがって、本体部2を、測定対象となる部材に加わる軸力と同じ力が加わるように設置すれば、本体部2に加わる力から測定対象となる部材に加わる軸力を求めることができるのである。
例えば、図3に示すように、本体部2の貫通孔2hにボルトBの軸部Sを挿通した状態で、ボルトBを部材Pに固定する。つまり、本体部2を、ワッシャーと同様な方法でボルトBに取り付け、ボルトBを部材Pに固定する。すると、図3に示すように、本体部2は、ボルトBの頭部Tと部材Pとの間に挟まれた状態で設置される。
このとき、本体部2には、ボルトBの軸部Sに加わる軸力Fと同じ力かつこの軸力Fと同じ方向の力F1が加わることになる。したがって、本体部2に加わる力F1をFBG部15の測定結果から求めれば、ボルトBの軸部Sに加わる軸力Fを測定することができるのである。
しかも、本体部2は、ワッシャーと同様な方法でボルトBに取り付けているだけであるので、ボルトBなどに特別な加工は不要であり、ボルトBの強度や構造は変化しない。
したがって、本実施形態の軸力測定器具1を使用すれば、通常の施工状態とほぼ同じ状態のままで、ボルトBに加わる軸力Fを測定することができるのである。
しかも、FBG部15を有するFBG光ファイバー11からなるディテクタ10は、ボルトBの軸部Sに加わる軸力Fを精度よく測定することができる。例えば、波長計測器(インテロゲータ―)と組み合わせれば、ひずみ感度を1×10-6(=1マイクロストレイン)以下とすることができ、抵抗線ひずみゲージの約10マイクロストレインに比べて感度が高い。したがって、本実施形態の軸力測定器具1では、ボルトBの軸部Sに加わる軸力Fを精度よく測定することができる。
そして、ワッシャーと同様な方法でボルトBに取り付けているだけであるので、ボルトBとともに軸力測定器具1の本体部2を、部材Pなどに取り付けておくこともできる。そして、ディテクタ10のFBG光ファイバー11を延長しておけば、遠隔地から定期的に軸力Fを測定することができるので、ボルトBの緩みが発生しているか否かを、遠隔地でも定期的に検査することも可能となる。
(保持部6について)
なお、図1〜図3に示すように、本実施形態の軸力測定器具1は、ディテクタ10のFBG光ファイバー11を保持する保持部6を備えていてもよい。図5に示すように、この保持部6は、FBG光ファイバー11が配置される、傾斜した溝6gを有している。このため、保持部6を、溝6gが本体部2の収容孔2gから連続するように、本体部2に配置することができる。すると、本体部2の収容孔2g内のFBG部15と本体部2外の部分との境界部分において、FBG光ファイバー11に加わる力を小さくすることができるから、FBG光ファイバー11が境界部分で損傷することを防止することができる。
なお、保持部6の溝6gは、収容孔2gから離れるにしたがって、傾斜が徐々に大きくなる(貫通孔2hの中心軸CLと直交に近くなる)ようにしておけば、FBG光ファイバー11に加わる力を小さくできる。例えば、溝6gを円弧上にしてもよいし、図2(B)および図5(B)に示すように、多段傾斜としてもよい。
(本体部2について)
なお、本体部2の形状は環状に限られず、矩形や三角形などでもよく、とくに限定されない。中心に中央部に貫通孔2hを有しており、この貫通孔2hの周囲を囲むように、接触突起3a,3bが形成されていればよい。
また、貫通孔2hは、必ずしも本体部2の中央部に形成されている必要はない。しかし、貫通孔2hを本体部2の中央部に形成した場合には、本体部2に加わる力を、貫通孔2hの周囲で均一に近づけやすくなるので、測定精度を向上させることができる。
さらに、本体部2を互いに分離可能な複数の部材によって形成してもよい。この場合には、複数の部材を軸状部から等距離に配置すれば、貫通孔2hを有する一体型の本体部2と同様に機能させることができる。そして、複数の部材によって本体部2を形成させる場合には、複数の部材を組み合わせた状態(つまり保管しておく状態)では、貫通孔を有しないものとしてもよい。
(接触突起3a,3bについて)
なお、上記例では、接触突起3a,3bが円状に形成されている場合を説明した。しかし、接触突起3a,3bは必ずしも円状に形成されている必要はない。例えば、点状の接触突起3a,3bを、貫通孔2hの中心軸CLとする円周上に、等角度間隔で複数個所設けてもよい。この場合には、本体部の表裏において対応する接触突起3aと接触突3bを、互いの頂点3tが、貫通孔2hの中心軸CLと平行な軸上に位置するように配置することが望ましい。この場合、この軸と交差または一致するように収容孔を設ければ、正確に軸力を測定することができる。
また、図2および図4では、接触突起3a,3bの頂点3tが弧状であるが、頂点3tは弧状でなくてもよく、尖っていたり平坦面になっていたりしてもよい。しかし、頂点3tが弧状となっていれば、頂点3tを平坦にする場合に比べて応力を集中させることができるし、頂点3tが尖っている場合に比べて頂点3tの変形などの損傷を抑えることができる。
さらに、接触突起3a,3bは、必ずしも両方設けなくてもよく、一方だけ設けてもよい。例えば、端面2aにのみ接触突起3aを設けたり、端面2bにのみ接触突起3bを設けたりしてもよい。また、接触突起3a,3bを全く設けなくてもよい。しかし、一方の端面2a(または端面2b)だけでも接触突起3a(または接触突起3b)を設ければ、接触突起3a(または接触突起3b)を設けた位置に応力を集中させることができるので、測定精度を向上させることができる。とくに、両端面2a,2bに接触突起3a,3bを設ければ、より一層応力を集中させることができるので、一層測定精度を向上させることができる。
(収容孔2gについて)
収容孔2gを形成する位置などはとくに限定されない。収容孔2gにFBG部15を取り付けた状態で、本体部2に対して貫通孔2hの中心軸CLの方向から加わる力に起因する変形(ひずみ)をFBG部15によって測定できる位置に形成されていればよい。しかし、上述したような位置に収容孔2gを形成しておけば、本体部2に加わる応力が集中する位置で変形(ひずみ)をFBG部15によって測定できるので、本体部2に対して軸方向から加わる応力(軸力)を精度よく測定することができる。
収容孔2gは、その軸方向が貫通孔2hの中心軸CLの方向と非直交であればよく、その軸方向が貫通孔2hの中心軸CLの方向となす角度はとくに限定されない。例えば、収容孔2gの軸方向と貫通孔2hの中心軸CLのなす角度θは、0〜60°が好ましく、0〜45°がより好ましい。とくに、収容孔2gの軸方向が、貫通孔2hの中心軸CLと平行(θ=0°)になっていれば、軸力の測定精度を向上させることができる。
さらに、上記例では、収容孔2gが溝である場合を説明した。収容孔2gを溝状とすれば、本体部2の加工とFBG部の設置を容易にすることができるという利点が得られる。しかし、収容孔2gは上述したような溝状である必要はなく、FBG光ファイバー11のFBG部15を安定して収容できる構造であればよい。例えば、両端面2a,2b間を貫通する孔を収容孔2gとしてもよいし、一方の端面2a(または端面2b)に開口を有する有底孔としてもよい。また、貫通孔2hの軸方向と平行な軸を有する孔を形成し収容孔としてもよい。
とくに、収容孔2gを両端面2a,2b間を貫通する孔とした場合には、複数の本体部2を、一本のFBG光ファイバー11によって連結することができる。すると、複数個所の軸力を測定する場合でも、1つの測定装置で、FBG部15の変形を測定することができるという利点が得られる。
(ディテクタ10による軸力測定について)
上述したように、本実施形態の軸力測定器具1では、ディテクタ10によって本体部2に加わる軸力(言い換えれば軸力による変形(ひずみ))を、FBG部15の変形として測定している。かかるFBG部15の変形は、FBG光ファイバー11に所定の強度を有する光を供給して反射光の周波数を測定すれば、FBG部15の変形を測定することができる。つまり、FBG部15が変形すれば、その変形量に応じて反射光の周波数が変化する。このため、反射光の周波数を、FBG部15が変形していない状態における反射光の周波数と比較することによって、FBG部15の変形を測定できるのである。
なお、FBG部15の変形を測定するには、所定の強度を有する光をFBG光ファイバー11に供給するとともに、FBG部15の反射光を受光しなければならない。このため、FBG光ファイバー11は、その一端が制御装置に接続可能に設けられている。具体的には、FBG光ファイバー11の一端にはカプラ等が設けられている。このため、このカプラ等を制御装置CDに接続すれば、制御装置CDからFBG光ファイバー11に所定の強度を有する光(入射光)を供給できる。また、FBG部15で反射された反射光を制御装置CDが受光可能となる。すると、入射光と反射光に基づいて、FBG部15の変形(ひずみ)が把握でき、このFBG部15の変形(ひずみ)に基づいて、本体部2の変形、つまり、本体部2に加わる軸力を測定することができるのである。
なお、制御装置は、例えば、インテロゲータ、光スペクトラムアナライザなど使用できるが、光波長計測機能を有していればよい。
また、FBG光ファイバー11は、その一端だけでなく、その他端も制御装置に接続されるようになっていてもよい。この場合には、FBG部15を透過した透過光も測定することが可能となるので、この透過光の周波数に基づいて、FBG部15の変形(ひずみ)を測定することも可能となる。
本発明の軸力測定器具を軸力測定に適用した場合において、接触突起を設けた場合の効果を数値シミュレーションによって確認した。
数値シミュレーションでは、図1に示すような本体部に対して、接触突起部分に軸方向からの荷重を加えた場合において、その内部に発生する応力分布を確認した。
数値シミュレーションで使用した本体部のモデルは軸対称2次元断面モデルである。モデルは、内半径5.3mm、外半径15m、厚さ10mm、接触突起の高さ1mmとした。この本体部の素材は、鋼(E=206GPa,n=0.3)とした(図6参照)。
そして、この本体部に対して、軸方向から荷重1Nを加えた。
なお、数値シミュレーションは、有限要素法解析プログラム(ANSYS)を使用した。
結果を図7および図8に示す。
図7および図8に示すように、軸方向(Y軸方向)のひずみは接触突起が設けられている部分に集中して発生している。このことから、接触突起間の位置を測定することで、精度よく本体部に加わる応力を測定できることを確認できる。
また、本体部に発生したひずみは、約−2.6×10−8-1である。すると、約1tf=10000N=1×10Nをかけたとき,ひずみは約−2.6×10-4(−260マイクロストレイン)である。
したがって、本発明の軸力測定器具を使用すれば、十分に高い精度でひずみを測定できることが確認された。
本発明の軸力測定器具は、ボルトやシャフト、レバーなどの軸力の測定に適している。
1 軸力測定器具
2 本体部
2h 貫通孔
2g 収容溝
3a 接触突起
3b 接触突起
6 保持部
10 ディテクタ
11 FBG光ファイバー
15 FBG部

Claims (8)

  1. 軸状部を有する部材の軸状部に加わる軸力を測定する器具であって、
    前記部材の軸状部に軸方向から力が加わると、該部材の軸状部に軸方向から力が加わるように前記部材の軸状部近傍に設置される本体部と、
    前記本体部に設けられ、該本体部に対して加わる力を測定するディテクタと、を備えており、
    該ディテクタが、
    ファイバブラッググレーティングが形成されたFBG部を有するFBG光ファイバーであり、
    該FBG光ファイバーは、
    前記本体部を前記部材の軸状部近傍に設置した状態において、前記FBG部の軸方向が前記部材の軸状部の軸方向と非直交となるように前記本体部に取り付けられている
    ことを特徴とする軸力測定器具。
  2. 前記本体部が、
    軸方向を貫通する貫通孔を有する部材であり、
    前記本体部における軸方向の端面には、前記貫通孔を囲むように、接触突起が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の軸力測定器具。
  3. 前記接触突起は、
    前記貫通孔の中心軸と同軸な円環状に形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の軸力測定器具。
  4. 前記接触突起が複数設けられており、
    該複数の接触突起は、
    前記貫通孔の中心軸から等距離かつ前記貫通孔の周方向において等角度間隔となるように形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の軸力測定器具。
  5. 前記FBG光ファイバーは、
    前記本体部の軸方向における一方の端面から他方の端面に向かって延びた収容孔内に配置されており、
    前記本体部の収容孔は、
    該本体部の貫通孔の中心軸を中心軸とし、半径が前記本体部の貫通孔の中心軸から前記接触突起までの距離と同等である円筒状面と交差するように形成されている
    ことを特徴とする請求項2、3または4記載の軸力測定器具。
  6. 前記本体部の収容孔が、
    前記本体部の貫通孔の内面に形成された溝である
    ことを特徴とする請求項5記載の軸力測定器具。
  7. 前記本体部の収容孔は、
    その軸方向が前記本体部の軸方向に対して傾斜するように設けられている
    ことを特徴とする請求項5または6記載の軸力測定器具。
  8. 前記本体部は、
    その軸方向の端面に、前記FBG光ファイバーを保持する保持部を備えている
    ことを特徴とする請求項5、6、7または8記載の軸力測定器具。
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