JP2002173467A - 3級エステルを含むアクリルモノマーの製造方法 - Google Patents

3級エステルを含むアクリルモノマーの製造方法

Info

Publication number
JP2002173467A
JP2002173467A JP2000371231A JP2000371231A JP2002173467A JP 2002173467 A JP2002173467 A JP 2002173467A JP 2000371231 A JP2000371231 A JP 2000371231A JP 2000371231 A JP2000371231 A JP 2000371231A JP 2002173467 A JP2002173467 A JP 2002173467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substituted
acrylic monomer
acrylic acid
producing
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000371231A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002173467A5 (ja
Inventor
Hiroyuki Nio
宏之 仁王
Kazutaka Tamura
一貴 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2000371231A priority Critical patent/JP2002173467A/ja
Publication of JP2002173467A publication Critical patent/JP2002173467A/ja
Publication of JP2002173467A5 publication Critical patent/JP2002173467A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】3級エステルを含むアクリルモノマーを高収率
容易に得る製造方法、およびこれを用いたポジ型感放射
線性組成物用重合体ならびにポジ型感放射線性組成物を
提供する。 【解決手段】α−置換または無置換アクリル酸とオキサ
リルクロリドとを反応させたα−置換または無置換アク
リル酸クロリドと、3級アルコールを反応させる3級エ
ステルを含むアクリルモノマーの製造方法、あるいはα
−置換または無置換アクリル酸とオキサリルクロリドと
を反応させたα−置換または無置換アクリル酸クロリド
と、一般式2または3の金属アルコキシドを反応させる
3級エステルを含むアクリルモノマーの製造方法。 (R4〜R9は独立にC1〜20の有機基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアクリルモノマー、
特に半導体集積回路、リソグラフィー用マスクなどの製
造に用いられるレジスト用ポリマーの原料となる3級ア
クリルモノマーの製造方法、およびこれを用いたポジ型
感放射線性組成物用重合体ならびにポジ型感放射線性組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体回路、リソグラフィー用マ
スクの製造などの分野では、化学増幅型のレジストが盛
んに検討されている。化学増幅型のレジストは光酸発生
剤の作用によって露光部に酸が発生し、この酸の触媒作
用によって露光部の溶解性が変化する機構を持つレジス
トである。従来、このような化学増幅型レジスト用ポリ
マーとしては、アルカリ可溶性樹脂中のアルカリ可溶性
基、例えばカルボキシル基を、t−ブチル基などの3級
エステル基やテトラヒドロピラニル基等のアセタール基
といった酸分解性基で保護したものが用いられている。
【0003】このようなポリマーを得るには、アクリル
酸やアクリル酸ハライド等の化合物と3級アルコールか
らアクリル酸エステルを合成し、これを任意の開始剤、
例えばアゾビスイソブチロニトリルなどで重合すれば良
い。しかし、嵩高い置換基を有する3級アルコールを用
いたエステル化反応は一般に収率が低く、特に3級炭素
上に芳香環を有する3級アルコールは分解が起こりやす
いなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、3級エステ
ルを含むアクリルモノマー、特に3級炭素上に芳香環を
有する3級エステルを含むアクリルモノマーを高収率か
つ容易に得ることができる製造方法およびこれを用いた
ポジ型感放射線性組成物用重合体ならびにポジ型感放射
線性組成物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、α−置換また
は無置換アクリル酸とオキサリルクロリドとを反応させ
て合成したα−置換または無置換アクリル酸クロリド
と、3級アルコールを反応させることを特徴とする3級
エステルを含むアクリルモノマーの製造方法、あるいは
α−置換または無置換アクリル酸とオキサリルクロリド
とを反応させて合成したα−置換または無置換アクリル
酸クロリドと、下記一般式(2)または一般式(3)で
表される金属アルコキシドを反応させることを特徴とす
る3級エステルを含むアクリルモノマーの製造方法に関
するものである。
【0006】
【化3】
【0007】(R4〜R9はそれぞれ独立に炭素数1〜2
0の有機基を示す。)
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の3級エステルを含むアク
リルモノマーの製造方法は、α−置換または無置換アク
リル酸とオキサリルクロリドとを反応させて合成したα
−置換または無置換アクリル酸クロリドを用いることを
特徴とする。酸クロリド合成にオキサリルクロリドを用
いることで反応後の精製が容易となり、エステル化での
副反応を誘発する不純物を低減できる。その結果、目的
とする3級エステルを含むアクリルモノマーを高収率で
得られる。
【0009】α−置換または無置換アクリル酸とオキサ
リルクロリドからα−置換または無置換アクリル酸クロ
リドを得るには、両者を任意の溶媒中、あるいは無溶媒
で混合し攪拌すれば良い。この際に用いる溶媒として
は、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フランなど活性水素を持たないものが好ましい。反応温
度に特に制限はないが、0〜80℃程度とするのが一般
的であり、多くの場合は室温で速やかに反応が進行す
る。また、オキサリルクロリドの使用量についても特に
制限はないが、収率の点からα−置換または無置換アク
リル酸に対して0.9〜1.5当量とするのが良い。
【0010】本発明の製造方法で用いられるα−置換ま
たは無置換アクリル酸の例としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、α−クロロアクリル酸、α−フルオロアクリ
ル酸、α−シアノアクリル酸、α−エチルアクリル酸等
を挙げることができる。
【0011】本発明の製造方法で用いられるα−置換ま
たは無置換アクリル酸クロリドから3級エステルを含む
アクリルモノマーを得るには、これらをアミン等の塩基
や任意の塩酸捕捉剤の存在下で3級アルコールと反応さ
せれば良い。ここで用いる3級アルコールとしては、例
えばt−ブチルアルコール、t−アミルアルコール、2
−メチル−2−ブタノール、2,3−ジメチル−2−ブ
タノール、2−メチル−2−ペンタノール、3−エチル
−3−ペンタノール、2−メチル−2−ヘキサノール、
3,7−ジメチル−3−オクタノール、3-ヒドロキシ-3
-メチル−5−ペンタノリド、1,1−ジメチル−2−
フェニルエタノール、1−メチル−4−フェニル−2−
ブタノール、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−
ビス(4−メトキシフェニル)エタノール、2−フェニ
ル−2−プロパノール、2−(p−トリル)−2−プロ
パノール、2−(2−ナフチル)−2−プロパノール、
ヒドロキシシトロネラール、リナロール、テルピネオー
ル、2−メチルイソボルネオール等が挙げられる。これ
らのうち、環構造の有機基を有する3級アルコールや下
記一般式(1)で表される3級アルコールを用いた場合
に効果が大きい。
【0012】
【化4】
【0013】R1〜R3はそれぞれ独立にアルキル基、置
換アルキル基、シクロアルキル基、芳香環を示す。ただ
し、R1〜R3のうち少なくとも一つは芳香環である。R
1〜R3の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、メトキシメチル基、エトキシブチル
基、ヒドロキシエチル基、シクロヘキシル基、フェニル
基、トリル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニ
ル基、ナフチル基などが挙げられる。
【0014】環構造を有する3級アルコールや一般式
(1)で表される3級アルコールと、塩化チオニルなど
を用いて合成したα−置換または無置換アクリル酸クロ
リドからエステル化を行った場合、反応中心付近の立体
障害のためエステル化の速度が遅い。このため、酸クロ
リド由来の不純物の影響による収率低下が著しい。しか
しながら本発明の製造方法によれば、これらの方法と比
較して高収率で所望のアクリルモノマーを得ることがで
きる。
【0015】本発明の製造方法で用いられるα−置換ま
たは無置換アクリル酸クロリドの使用量については特に
制限はないが、3級アルコールに対して0.9から1.
5当量の範囲とするのが好ましい。
【0016】α−置換または無置換アクリル酸クロリド
と3級アルコールとの反応温度について特に制限はない
が、5℃から100℃程度とするのが好ましい。反応時
間についても制限はないが、2時間から3日程度が一般
的である。また、本発明の製造方法では、通常のエステ
ル化に用いられる溶媒を用いることができる。たとえ
ば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、n−ヘキ
サン、ベンゼン、ジクロロメタンなどが例として挙げら
れる。
【0017】本発明で与えられるもう一つの製造方法は
α−置換または無置換アクリル酸とオキサリルクロリド
とを反応させて合成したα−置換または無置換アクリル
酸クロリドと、下記一般式(2)または一般式(3)で
表される金属アルコキシドを反応させる3級エステルを
含むアクリルモノマーの製造方法である。
【0018】
【化5】
【0019】R4〜R9はそれぞれ独立に炭素数1〜20
の有機基を示す。このような金属アルコキシドを得る方
法として、前述の化合物をはじめとする3級アルコール
と有機リチウム試薬やグリニャール試薬との反応や、任
意のケトン類のカルボニル炭素への有機リチウム試薬や
グリニャール試薬の付加反応などが例として挙げられ
る。
【0020】ここで用いる有機リチウム試薬、グリニャ
ール試薬の例としては、メチルリチウム、n−ブチルリ
チウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、フ
ェニルリチウム、メチルマグネシウムブロミド、エチル
マグネシウムブロミド、n−プロピルマグネシウムブロ
ミド、n−ブチルマグネシウムブロミド、フェニルマグ
ネシウムブロミド、エチルマグネシウムクロリドなどが
挙げられる。この金属アルコキシドを用いた3級アクリ
ルモノマーの製造方法は、嵩高い置換基を有する3級ア
クリルモノマーを合成する際に特に有効である。例え
ば、環構造の有機基を有する金属アルコキシドを用いる
場合や、置換基R4〜R9がそれぞれ独立にアルキル基、
置換アルキル基、シクロアルキル基、芳香環であり、か
つR4〜R6のうち少なくとも1つが芳香環であり、R7
〜R9のうち少なくとも1つが芳香環である場合などが
これに相当する。
【0021】α−置換または無置換アクリル酸クロリド
と金属アルコキシドとの反応温度について特に制限はな
いが、−30℃から40℃程度であることが好ましい。
反応時間についても制限はないが、30分から1昼夜程
度が一般的である。また、この反応においては通常のエ
ステル化に用いられる溶媒、例えばテトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、n−ヘキサン、ベンゼンなどを
用いることができる。
【0022】本発明の製造方法で得られる3級エステル
を含むアクリルモノマーをラジカル重合、アニオン重
合、カチオン重合など任意の方法で重合すると、ポジ型
感放射線レジスト用重合体が得られる。該重合体は、他
のモノマー単位を含む共重合体であっても良い。他のモ
ノマーとしてはアクリル酸、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、イソ
プロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、t-ブチ
ルアクリレート、メタクリル酸、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、イソプロピルメタクリレート、n-ブチルメタク
リレート、t-ブチルメタクリレート、メチルα−クロロ
アクリレート、エチルα−クロロアクリレート、ヒドロ
キシエチルα−クロロアクリレート、イソプロピルα−
クロロアクリレート、n-ブチルα−クロロアクリレー
ト、t-ブチルα−クロロアクリレート、2,2,2−ト
リフルオロエチルα−クロロアクリレート、2,2,
3,3−テトラフルオロプロピルα−クロロアクリレー
ト、メチルα−シアノクリレート、エチルα−シアノア
クリレート、ヒドロキシエチルα−シアノアクリレー
ト、イソプロピルα−シアノアクリレート、n-ブチルα
−シアノアクリレート、スチレン、p-ヒドロキシスチレ
ン、α−メチルスチレン、α−メチル-p-ヒドロキシス
チレン、マレイン酸、無水マレイン酸、クロトン酸、フ
マル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、イタ
コン酸無水物、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニト
リル、メタコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコ
ンニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、クロ
トンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコン
アミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、ビニルア
ニリン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾールなどを
挙げることができる。また、上記ポジ型感放射線レジス
ト用重合体と放射線の照射によって酸を発生する酸発生
剤を任意の溶剤に溶解することで、ポジ型感放射線レジ
スト組成物が得られる。
【0023】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されな
い。なお、加水分解までの反応操作はすべて窒素気流下
にて行った。
【0024】合成例1 オキサリルクロリドを用いたα−クロロアクリル酸クロ
リドの合成 還流冷却器、滴下漏斗を取り付けた三口フラスコにα−
クロロアクリル酸10.7g(0.1モル)、ジクロロ
メタン80mlを入れ、これにジクロロメタン40ml
に溶かしたオキサリルクロリド14g(0.11モル)
を室温で5分間かけて滴下した。滴下後、35℃に加熱
して3時間30分攪拌して反応させた。反応中に発生し
た気体(一酸化炭素、塩酸)は水トラップを通したのち
強制排気装置へ導いた。得られた反応混合物にヒドロキ
ノン0.1gを加え、減圧下で蒸留してα−クロロアク
リル酸クロリド9.7g(収率78%)を得た。
【0025】合成例2 オキサリルクロリドを用いたメタクリル酸クロリドの合
成 還流冷却器、滴下漏斗を取り付けた三口フラスコにメタ
クリル酸79.1g(0.92モル)、ジクロロメタン
500mlを入れ、これにジクロロメタン100mlに
溶かしたオキサリルクロリド127g(1モル)を室温
で5分間かけて滴下した。滴下後、35℃に加熱して4
時間攪拌して反応させた。反応中に発生した気体(一酸
化炭素、塩酸)は水トラップを通したのち強制排気装置
へ導いた。得られた反応混合物にヒドロキノン0.5g
を加え、減圧下で蒸留してメタクリル酸クロリド79.
8g(収率83%)を得た。
【0026】合成例3 塩化チオニルを用いたメタクリル酸クロリドの合成 還流冷却器、滴下漏斗を取り付けた三口フラスコにメタ
クリル酸12.3g(0.14モル)、ジクロロメタン
30ml、DMF5滴を入れ、これに塩化チオニル51
g(0.43モル)を室温で一気に滴下した。滴下後、
室温で30分攪拌したのち、50℃に加熱して8時間還
流させた。反応中に発生した気体は水トラップを通した
のち強制排気装置へ導いた。得られた反応混合物にヒド
ロキノン0.1gを加え、減圧下で蒸留してメタクリル
酸クロリド10.2g(収率70%)を得た。
【0027】合成例4 塩化チオニルを用いたα−クロロアクリル酸クロリドの
合成 還流冷却器、滴下漏斗を取り付けた三口フラスコにα−
クロロアクリル酸20g(0.19モル)、ジクロロメ
タン40ml、DMF5滴を入れ、これに塩化チオニル
67.0g(0.56モル)を室温で一気に加えた。滴
下後、室温で30分攪拌したのち、50℃に加熱して8
時間還流させた。反応中に発生した気体は水トラップを
通したのち強制排気装置へ導いた。得られた反応混合物
にヒドロキノン0.1gを加え、減圧下で蒸留してα−
クロロアクリル酸クロリド7.9g(収率33%)を得
た。
【0028】実施例1 t−ブチル−α−クロロアクリレートの合成 11.1g(0.15モル)のt−ブチルアルコールお
よびテトラヒドロフラン(THF)200mlを500
ml三口フラスコに入れ、フラスコを氷浴に浸けて内容
物を5℃に冷却した。これを攪拌しつつ93.8ml
(0.15モル)のn−ブチルリチウムのヘキサン溶液
(濃度1.6mol/l)を50分かけて滴下した。滴
下中のフラスコ内容物の温度を5〜10℃に保った。滴
下終了後さらに2時間攪拌した後、合成例1で得たα−
クロロアクリル酸クロリド18.7g(0.15モル)
を20分で滴下した。滴下後、室温でさらに11時間攪
拌した。
【0029】反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液を
加えて加水分解を行い、有機層を分離したのち、水層を
酢酸エチル200mlで2回抽出し有機層と合わせて無
水硫酸ナトリウムで乾燥させた。得られた反応混合物を
濃縮し、活性アルミナを用いたカラムクロマトグラフィ
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒)で精製
し、目的化合物22g(収率90%)を得た。
【0030】実施例2 2−フェニル−2−プロピル−α−クロロアクリレート
の合成 2−フェニル−2−プロパノール15.3g(0.11
モル)およびTHF150mlを300ml三口フラス
コに入れ、フラスコを氷浴に浸けて内容物を5℃に冷却
した。これを攪拌しつつ69ml(0.11モル)のn
−ブチルリチウムのヘキサン溶液(濃度1.6mol/
l)を90分かけて滴下した。滴下中のフラスコ内容物
の温度を5〜10℃に保った。滴下終了後さらに30分
攪拌した後、13.5g(0.11モル)のα−クロロ
アクリル酸クロリドを20分で滴下した。滴下後、室温
でさらに5時間攪拌した。
【0031】反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液を
加えて加水分解を行い、有機層を分離したのち、水層を
酢酸エチル200mlで2回抽出し有機層と合わせて無
水硫酸ナトリウムで乾燥させた。得られた反応混合物を
濃縮し、活性アルミナを用いたカラムクロマトグラフィ
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒)で精製
し、目的化合物20g(収率81%)を得た。
【0032】実施例3 2−フェニル−2−プロピル−メタクリレートの合成 2−フェニル−2−プロパノール50.4g(0.37
モル)、THF60mlを500ml三口フラスコに入
れ、合成例2で得たメタクリル酸クロリド38.8g
(0.37モル)を加えた。これを攪拌しつつトリエチ
ルアミン56.6g(0.56モル)を室温で20分か
けて滴下した。滴下後、室温でさらに30時間攪拌し
た。
【0033】反応終了後、沈殿したアンモニウム塩を濾
別し、炭酸水素ナトリウム水溶液300mlで洗浄し、
有機層を分離して無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。得
られた反応混合物を濃縮し、活性アルミナを用いたカラ
ムクロマトグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル
混合溶媒)で精製し、目的化合物34.6g(収率46
%)を得た。
【0034】実施例4 2−フェニル−2−プロピルメタクリレートの合成 2−フェニル−2−プロパノール15.3g(0.11
モル)およびTHF150mlを500ml三口フラス
コに入れ、これを攪拌しつつ110ml(0.11モ
ル)のエチルマグネシウムブロミドのTHF溶液(濃度
1mol/l)を60分かけて滴下した。滴下終了後さ
らに30分攪拌した後、合成例2で得たメタクリル酸ク
ロリド11.5g(0.11モル)を30分で滴下し
た。滴下後、室温でさらに12時間攪拌した。
【0035】反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液を
加えて加水分解を行い、有機層を分離したのち、水層を
酢酸エチル200mlで2回抽出し有機層と合わせて無
水硫酸ナトリウムで乾燥させた。得られた反応混合物を
濃縮し、活性アルミナを用いたカラムクロマトグラフィ
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒)で精製
し、目的化合物16.4g(収率73%)を得た。
【0036】実施例5 1,1−ジフェニルエチルメタクリレートの合成 25.3g(0.13モル)の1,1−ジフェニルエタ
ノールおよびTHF200mlを500ml三口フラス
コに入れ、フラスコを氷浴に浸けて内容物を3℃に冷却
した。これを攪拌しつつ79ml(0.13モル)のn
−ブチルリチウムのヘキサン溶液(濃度1.6mol/
l)を50分かけて滴下した。滴下中のフラスコ内容物
の温度を3〜10℃に保った。滴下終了後さらに2時間
攪拌した後、合成例2で得たメタクリル酸クロリド1
3.0g(0.13モル)を20分で滴下した。滴下
後、室温でさらに5時間攪拌した。
【0037】反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液を
加えて加水分解を行い、有機層を分離したのち、水層を
酢酸エチル300mlで2回抽出し有機層と合わせて無
水硫酸ナトリウムで乾燥させた。得られた反応混合物を
濃縮し、活性アルミナを用いたカラムクロマトグラフィ
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒)で精製
し、目的化合物23.7g(収率71%)を得た。
【0038】実施例6 実施例2で得た2−フェニル−2−プロピル−α−クロ
ロアクリレートとメチルメタクリレートを9:1のモル
比でテトラヒドロフラン中、アゾビスイソブチロニトリ
ルで重合し、共重合体を得た。得られた共重合体3g、
トリフェニルスルホニウムトリフレート150mgをプ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶
解し、0.1μmのフィルターで濾過し、レジスト組成
物を得た。得られたレジスト組成物をシリコンウエハ上
にスピンコートした後、90℃で2分間加熱し、膜厚
0.3μmのレジスト膜を得た。このレジスト膜に電子
線露光装置を用いて、加速電圧20kVでパターン状に
電子線を照射し、110℃、2分加熱した後、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。
3.0μC/cm2の露光量で、0.15μmのパター
ンが得られた。
【0039】比較例1 2−フェニル−2−プロピル−メタクリレートの合成 2−フェニル−2−プロパノール6.5g(0.048
モル)、トリエチルアミン4.9g(0.048モ
ル)、THF60mlを100ml三口フラスコに入
れ、フラスコを氷浴に浸けて内容物を5℃に冷却した。
これを攪拌しつつ合成例3で得たメタクリル酸クロリド
3.9g(0.037モル)を5分かけて滴下した。滴
下後、室温でさらに5時間攪拌した。茶色のスラリー状
の反応混合物が得られたが、処理、精製が困難であり目
的化合物を単離することはできなかった。また1H N
MRによる解析を行ったところ、反応混合物中に含まれ
る目的化合物の量は理論収量の5%以下であった。
【0040】比較例2 2−フェニル−2−プロピル−α−クロロアクリレート
の合成 2−フェニル−2−プロパノール13.5g(0.11
モル)およびTHF150mlを300ml三口フラス
コに入れ、フラスコを氷浴に浸けて内容物を5℃に冷却
した。これを攪拌しつつn−ブチルリチウムのヘキサン
溶液(濃度1.6mol/l)69ml(0.11モ
ル)を90分かけて滴下した。滴下中のフラスコ内容物
の温度を5〜10℃に保った。滴下終了後さらに90分
攪拌した後、合成例4で得たα−クロロアクリル酸クロ
リド15.3g(0.12モル)を1時間かけて滴下し
た。滴下後、室温でさらに4時間攪拌した。
【0041】反応終了後、炭酸水素ナトリウム水溶液1
50mlを加えて加水分解を行い、有機層を分離したの
ち、水層を酢酸エチル200mlで2回抽出し有機層と
合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。得られた反
応混合物を濃縮し、活性アルミナを用いたカラムクロマ
トグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル混合溶
媒)で精製し、目的化合物8.3g(収率34%)を得
た。
【0042】
【発明の効果】本発明のアクリルモノマーの製造方法で
は、上述のように特定の試薬を用いて原料となるα−置
換または無置換アクリル酸クロリドを合成することで、
高収率で3級エステルを含むアクリルモノマーを得るこ
とが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 20/16 C08F 20/16 C08K 5/00 C08K 5/00 C08L 33/00 C08L 33/00 // G03F 7/039 601 G03F 7/039 601 H01L 21/027 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AB08 AB16 AC04 AC06 AC08 AD03 BE00 BE10 BG00 BJ10 CB14 CB41 4H006 AA02 AC30 AC47 AC48 BJ20 BJ50 4J002 BG041 BG051 BG071 BG081 BG091 FD146 GP03 4J100 AB02Q AB03Q AB07Q AJ02Q AJ08Q AJ09Q AK31Q AK32Q AL03Q AL04Q AL08P AL08Q AL09Q AM01Q AM02Q AM05P AM05Q AM15Q AQ08Q AQ15Q BA03Q BA40Q BB01P BB01Q BB07P BB10Q BC43P CA01 CA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α−置換または無置換アクリル酸とオキサ
    リルクロリドとを反応させて合成したα−置換または無
    置換アクリル酸クロリドと、3級アルコールを反応させ
    ることを特徴とする3級エステルを含むアクリルモノマ
    ーの製造方法。
  2. 【請求項2】3級アルコールが環構造の有機基を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のアクリルモノマーの製
    造方法。
  3. 【請求項3】3級アルコールが一般式(1)で表される
    ことを特徴とする請求項1記載のアクリルモノマーの製
    造方法。 【化1】 (R1〜R3はそれぞれ独立にアルキル基、置換アルキル
    基、シクロアルキル基、芳香環を示す。ただし、R1
    3のうち少なくとも一つは芳香環である。)
  4. 【請求項4】α−置換または無置換アクリル酸とオキサ
    リルクロリドとを反応させて合成したα−置換または無
    置換アクリル酸クロリドと、一般式(2)または一般式
    (3)で表される金属アルコキシドを反応させることを
    特徴とする3級エステルを含むアクリルモノマーの製造
    方法。 【化2】 (R4〜R9はそれぞれ独立に炭素数1〜20の有機基を
    示す。)
  5. 【請求項5】金属アルコキシドが環構造の有機基を有す
    ることを特徴とする請求項4記載のアクリルモノマーの
    製造方法。
  6. 【請求項6】一般式(2)、(3)の金属アルコキシド
    の置換基R4〜R9がそれぞれ独立にアルキル基、置換ア
    ルキル基、シクロアルキル基、芳香環であり、かつR4
    〜R6の少なくとも1つが芳香環であり、R7〜R9の少
    なくとも1つが芳香環であることを特徴とする請求項4
    記載のアクリルモノマーの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1または4記載のアクリルモノマー
    を重合して得られるポジ型感放射線性組成物用重合体。
  8. 【請求項8】請求項7記載の重合体および放射線の照射
    によって酸を発生する酸発生剤を含有することを特徴と
    するポジ型感放射線性組成物。
JP2000371231A 2000-12-06 2000-12-06 3級エステルを含むアクリルモノマーの製造方法 Withdrawn JP2002173467A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000371231A JP2002173467A (ja) 2000-12-06 2000-12-06 3級エステルを含むアクリルモノマーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000371231A JP2002173467A (ja) 2000-12-06 2000-12-06 3級エステルを含むアクリルモノマーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002173467A true JP2002173467A (ja) 2002-06-21
JP2002173467A5 JP2002173467A5 (ja) 2007-12-06

Family

ID=18840987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000371231A Withdrawn JP2002173467A (ja) 2000-12-06 2000-12-06 3級エステルを含むアクリルモノマーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002173467A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009005937A1 (en) * 2007-06-28 2009-01-08 3M Innovative Properties Company Process for forming alpha, beta-unsaturated carbonyl halides
WO2011129204A1 (ja) * 2010-04-15 2011-10-20 ダイセル化学工業株式会社 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009005937A1 (en) * 2007-06-28 2009-01-08 3M Innovative Properties Company Process for forming alpha, beta-unsaturated carbonyl halides
WO2011129204A1 (ja) * 2010-04-15 2011-10-20 ダイセル化学工業株式会社 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2011225456A (ja) * 2010-04-15 2011-11-10 Daicel Chemical Industries Ltd (メタ)アクリル酸エステルの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5138627B2 (ja) 光酸発生剤、共重合体、化学増幅型レジスト組成物、および化学増幅型レジスト組成物を用いたパターン形成方法
JP3506575B2 (ja) 第3級アルコールエステルの調製方法
TW200521627A (en) Photoresist compositions comprising diamondoid derivatives
JP2008273929A (ja) ヒドロキシフェニルアクリレート系モノマーおよびポリマー
JP4421614B2 (ja) スターポリマー、酸分解性樹脂組成物、レジスト組成物およびジ(メタ)アクリレート化合物
TW201020686A (en) Resist composition, method of forming resist pattern, and novel compound and acid generator
JP6418170B2 (ja) (メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリル共重合体およびそれを含む感光性樹脂組成物
TW201350472A (zh) β-(甲基)丙烯醯氧基-γ-丁內酯化合物及其製造方法
JP3642316B2 (ja) 化学増幅レジスト用単量体、化学増幅レジスト用重合体、化学増幅レジスト組成物、パターン形成方法
TWI242003B (en) Chemically amplified polymer having pendant group with dicyclohexyl and resist composition comprising the same
TW473651B (en) Photosensitive polymer having cyclic backbone and resist composition comprising the same
JP2002173467A (ja) 3級エステルを含むアクリルモノマーの製造方法
JPH09197674A (ja) 化学増幅形レジスト用のベース樹脂およびその製造方法
JPH0616730A (ja) α,β−不飽和ニトリルを有する脂環式多環族とメタクリレート誘導体との共重合体
JP3997382B2 (ja) 脂環構造を有する新規エステル化合物及びその製造方法
JP7322716B2 (ja) アルコール化合物の製造方法及び(メタ)アクリレート化合物の製造方法
KR20060043217A (ko) (메타)아크릴레이트 및 이의 제조방법
JP4567147B2 (ja) ラクトン環を側鎖に有する(メタ)アクリル酸重合体及びその製造方法
JP3184620B2 (ja) 光学活性なメタクリル酸の重合体
TW524803B (en) Novel ester compounds having alicyclic and oxirane structures and method for preparing the same
WO2005100304A1 (ja) アダマンタン誘導体及びその製造方法
JP2004091402A (ja) アダマンチルアクリレート類の製造方法
JP2004137174A (ja) 2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートの製造方法
JP2004315464A (ja) アダマンチルアクリレート類の製造方法
JPH06123970A (ja) ポジ型レジスト材料

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071024

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071024

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090925