JP2002173425A - 喉ケア剤 - Google Patents

喉ケア剤

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JP2002173425A
JP2002173425A JP2000372791A JP2000372791A JP2002173425A JP 2002173425 A JP2002173425 A JP 2002173425A JP 2000372791 A JP2000372791 A JP 2000372791A JP 2000372791 A JP2000372791 A JP 2000372791A JP 2002173425 A JP2002173425 A JP 2002173425A
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throat
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saliva
acid
throat care
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Tsutomu Isobe
勤 磯部
Shigeto Kayane
滋人 茅根
Tadayuki Iwase
忠行 岩瀬
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 唾液分泌促進成分からなる喉ケア剤。 【効果】 本発明の喉ケア剤は、唾液の分泌を促進し、
病原菌の喉への付着を抑制し、除去をして喉を洗浄し爽
快に保つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、唾液の分泌を促
し、喉を洗浄し、爽快に保つ喉ケア剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】口腔内
のケア剤として、口腔乾燥症患者の唾液の分泌を、キシ
リトールを含有する可食組成物で促進し、口腔内の症状
を緩和するもの(特開平3−83920号公報)や、シ
ソ科植物等由来の口腔用消臭剤とアオギリ科植物等の唾
液分泌促進剤とを併用して口臭を抑制するもの(特開平
11−180839号公報)等が提案されている。しか
しながら、これらは口腔内乾燥の治療又は口臭抑制効果
の増強、持続時間の延長等を目的としたもので、風邪症
状群等の原因である、喉に付着した病原菌に対して防禦
や症状改善等を目的としたものではない。本発明の目的
は、風邪ウイルス感染及び二次性細菌感染等から喉を防
禦する、即ち、喉の殺菌、洗浄を行い、また、症状改善
効果を有する喉ケア剤を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は、風邪ウイル
スの増殖サイクルが口腔粘膜ではなく気道の粘膜上皮の
みであって(細胞工学、第19巻第1号、33〜38
頁)、更にその際インフルエンザ菌、緑膿菌、黄色ブド
ウ球菌等の病原菌が産生するプロテアーゼが風邪ウイル
スの増殖活性化を補強する(Modern Physician 第18
巻第11号、1339〜1342頁)ことに着目し、喉
への病原菌の付着抑制、除去を検討したところ、唾液
が、これら病原菌の喉への付着抑制、除去作用を示し、
不快感を除くことを見出した。
【0004】本発明は唾液分泌促進成分からなる喉ケア
剤を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で用いる唾液分泌促進成分
としては、味覚刺激成分、口内粘膜刺激成分、唾液腺活
性化成分等が挙げられる。ここで、唾液分泌促進成分と
は、健常人が起床後から食物を口にしない状態で30分
以内に安静状態で測定した唾液分泌速度に対する、同じ
安静状態で本唾液分泌促進成分を食した後、味覚刺激物
質及び口内粘膜刺激物質の場合はその直後、唾液腺活性
物質の場合は60〜180分後に測定した唾液分泌速度
の比が1.2以上、好ましくは2以上、より好ましくは
5以上のものをいう。
【0006】味覚刺激成分としては、有機酸類、旨味物
質等が挙げられる。有機酸類としては、クエン酸、イソ
クエン酸、リンゴ酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、コハク
酸、グルタール酸、マレイン酸、フマル酸、アコニット
酸、乳酸、酒石酸、ピルビン酸、アスコルビン酸、アル
ドン酸、ウロン酸等の有機酸の他に、これらを含有する
梅酢、リンゴ酢及びレモン、オレンジ、ユズ、夏ミカン
等の柑橘類のチップ、粉末、エキス等が挙げられる。
【0007】旨味物質としては、アミノ酸(塩)、核
酸、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド等が挙
げられ、具体的には、グルタミン酸ナトリウム、イノシ
ン酸、グアニル酸等が挙げられる。
【0008】口内粘膜刺激成分としては、イソチオシア
ネート類、アミド系辛味成分、バニリルケトン類等が挙
げられ、具体的には、アリルイソチオシアネート、カプ
サイシン、ピペリン、サンショオール、ジンゲロール等
が挙げられる。
【0009】唾液腺活性化成分としては、副交換神経興
奮剤、コリンエステラーゼ阻害剤、カルシウムイオン遊
離放出剤等が挙げられ、具体的にはピロカルビン、ムス
カリン、アセチルコリン、リアノジン、カフェイン等、
また植物のコラ・アクミナタ、コラ・ニティダ、ヤボラ
ンジ、シラカバ、スイカズラ、セイヨウニンジン、ドク
ダミ、ニンニク、ハイビスカス、ホップ、マタタビ、リ
ンデン、ローズヒップ等が挙げられる。
【0010】なお、これらの成分のうち成分自体が揮発
性を有するもの、例えばアリルイソチオシアネート、サ
ンショオール等の場合、嗅覚を刺激し、唾液分泌を促す
作用もある。これらの唾液分泌促進剤は、2種以上併用
してもよい。
【0011】唾液分泌促進成分としては、酒石酸、アリ
ルイソチオシアネート、カフェイン等が好ましい。
【0012】本発明の喉ケア剤は、唾液分泌促進成分を
喉作用性成分と併用すると更に、喉の不快感の緩和、喉
の清涼感等が改善される。
【0013】喉作用性成分としては、ハーブ、動物性の
喉に作用する成分又は唾液含有成分等が挙げられる。
【0014】ハーブは、香草、葉、花弁又は茎が香味を
もち、食用、薬用に使用される植物であって、具体的に
は、スペアミント、ペパーミント、ウインターグリー
ン、サッサフラス、丁子、セージ、ユーカリ、マヨナ
ラ、肉桂、タイム、ティーツリー、紫蘇、エキナセア、
甜茶、ピーパーミー、カリン、高麗人参、霊芝、キンカ
ン、ダイコン、ヨモギ、サポニン、ビワ、オオバコ、ウ
イキョウ、生姜、イチョウ、サフラン、ナツメ等及びこ
れらのチップ、粉末、汁、抽出物等が挙げられる。ま
た、メントール、シネオール、アネトール、カルボン等
のこれらハーブ中の成分を用いてもよい。
【0015】動物性の喉に作用する成分としては、キト
サン、蜂蜜、プロポリス等が挙げられる。
【0016】唾液含有成分としては、ムチン、分泌型I
gA、分泌型IgM、リゾチーム、ラクトフェリン、ペ
ルオキシダーゼ、カリクレイン、フコースリッチ糖タン
パク、フィブロネクチン、プロリンリッチ糖タンパク、
α−アミラーゼ、スタセリン、ヒスチジンリッチタンパ
ク、インベルターゼ、デキストラナーゼ、グリコシダー
ゼ、エストロゲン、プロゲスティン、アンドロゲン、コ
ルチコステロイド、チロキシン、メラトニン等が挙げら
れる。
【0017】これらの喉作用性成分は、2種以上を併用
してもよい。
【0018】喉作用性成分としては、ハーブ、ハーブ抽
出物、キトサン、蜂蜜、プロポリス、シネオール等が、
喉の清涼感及び爽快感の点で好ましい。
【0019】唾液分泌促進成分と喉作用性成分とを併用
する場合、本発明の喉ケア剤中に、唾液分泌促進成分
は、0.05〜25重量%、好ましくは1〜15重量
%、喉作用性成分は、0.01〜5重量%、好ましくは
0.5〜2重量%含有するのが好ましい。
【0020】喉ケア剤は、喉に長く残留させた方が、喉
作用性成分の持続性及び唾液の分泌がより効果的に促進
され、シロップ、ゼリー飲料、清涼飲料等、特に粘性の
ある飲料タイプとしたものが効果的に優れる。この場合
咽下のしやすさの点で、20℃においてB型粘度計を用
いて測定した粘度が2〜3000mPa・s、好ましくは5
0〜1800mPa・s、特に150〜400mPa・sであるの
が好ましい。粘度を調整する増粘成分としては、水飴、
蔗糖、ペクチン、カラギーナン、ローカストビーンガ
ム、グアガム、ゼラチン等が挙げられる。この場合基剤
として、特に水を使用するのが好ましい。
【0021】
【実施例】実施例1 表1に示す組成の喉ケア剤を調製した。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示す喉ケア剤を飲用したときの唾液
分泌流量を次法に従って測定した。唾液分泌流量の測定 10人の健康な成人に表1の喉ケア剤10gを服用し、
本発明品1、2、3、4、6及び比較品1、2は服用直
後、本発明品5は服用90分後に、各人の口中の唾液を
脱脂綿でよく拭き取り、その後5分間に分泌する唾液の
全量を吐き出させ、その重量を唾液分泌流量とした。1
0人の算術平均値をとり評価した。
【0024】図1に結果を示すが、本発明品1〜6はい
ずれも唾液分泌流量が、比較品に比して10倍以上の値
を示し、唾液の分泌が促進された。
【0025】実施例2 表1に示す本発明品2〜6及び比較品2を、風邪による
喉の不快感を持つ10人の成人に10g服用し、その直
後から喉に爽快感が残っている時間を測定した。10人
の算術平均値で評価した。
【0026】図2に結果を示すが、本発明品2〜6はい
ずれも喉の爽快感が長時間持続し、粘度の高い本発明品
3は約24分間持続した。
【0027】試験例1 インフルエンザ菌の咽頭細胞へ
の唾液による付着阻止効果 ヒトの喉から上皮細胞を採取し、唾液と混合させ、細胞
数を1.2×104/mLにした唾液処理液と上皮細胞の
細胞数を1.2×104/mLにしたコントロール液を、
充分にインフルエンザ菌懸濁溶液(菌数:108)中で
懸濁処理し、それぞれの上皮細胞に付着したインフルエ
ンザ菌の付着率を測定した。唾液処理液と懸濁処理した
上皮細胞に付着したインフルエンザ菌の付着率は、コン
トロール液の場合に比べ、その約40%であった(図
3)。
【0028】試験例2 唾液によるコラーゲン上での菌
体除去率 ヒト由来の細胞外マトリックスコラーゲンIの固定スラ
イド上に菌液を1mL(菌数105)塗布し、菌を接着さ
せたのち、その上に人唾液を1mLを室温下1時間静置
し、溶液を除去し、残った菌数を計測した。図4に元の
各菌数に対して殺菌除去された菌数の比率を示す。唾液
はいずれの菌に対しても高い菌除去能力があった。
【0029】
【発明の効果】本発明の喉ケア剤は、唾液の分泌を促進
し、病原菌の喉への付着を抑制し、除去をして喉を洗浄
し爽快に保つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】喉ケア剤を服用したときの唾液分泌流量を示す
図である。
【図2】喉ケア剤を服用したときの爽快感の持続を示す
図である。
【図3】インフルエンザ菌の咽頭細胞への唾液による付
着阻止効果を示す図である。
【図4】唾液によるコラーゲン上の菌体除去率を示す図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/78 A61K 35/78 W 45/00 45/00 A61P 27/16 A61P 27/16 31/04 31/04 31/12 31/12 (72)発明者 岩瀬 忠行 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4C076 AA12 BB21 CC15 DD67G EE38G EE42G FF17 4C084 AA17 MA52 MA70 NA14 ZA591 ZB331 ZB351 4C086 AA01 AA02 BA10 EA23 MA03 MA04 MA17 MA52 NA14 ZA59 ZB33 ZB35 4C087 AA01 AA02 BB22 BB54 MA17 MA52 NA14 ZA59 ZB33 ZB35 4C088 AB99 AC03 AC05 BA09 CA05 ZA59 ZB33 ZB35

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 唾液分泌促進成分からなる喉ケア剤。
  2. 【請求項2】 飲料タイプである請求項1記載の喉ケア
    剤。
  3. 【請求項3】 更に、喉作用性成分を含有する請求項1
    又は2記載の喉ケア剤。
  4. 【請求項4】 喉作用性成分が、ハーブ、ハーブ抽出
    物、キトサン、蜂蜜、プロポリス、シネオール又は唾液
    含有成分である請求項3記載の喉ケア剤。
  5. 【請求項5】 粘度が2〜3000mPa・sである請求項
    1〜4のいずれか1項記載の喉ケア剤。
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