JP2002172219A - 遊技機製造システムおよび遊技機解体システム - Google Patents

遊技機製造システムおよび遊技機解体システム

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JP2002172219A JP2000373845A JP2000373845A JP2002172219A JP 2002172219 A JP2002172219 A JP 2002172219A JP 2000373845 A JP2000373845 A JP 2000373845A JP 2000373845 A JP2000373845 A JP 2000373845A JP 2002172219 A JP2002172219 A JP 2002172219A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄される遊技機を新品の遊技機の一部とし
て再利用し、遊技機の効率的なリサイクルを実現する。 【解決手段】 パチンコ遊技機製造システム10は、工
場FC1内に、解体ラインQL、部品検査・調整ライン
TAL,TBLおよび製造ラインPLという3つのライ
ンを設けることによって構成される。解体ラインQLに
おいて使用済みのパチンコ遊技機80(以下、旧機80
という)から取り外された既使用部品Mは、部品検査・
調整ラインTAL,TBLに送られ、再利用の可否につ
いての検査作業ないし再利用可能な状態への調整作業が
行なわれる。再利用可能と判断された既使用部品Mは、
再使用可能部品MAとして製造ラインPLに供給され
る。製造ラインPLでは、新規部品Vを利用した新機2
0の製造に加えて、再使用可能部品MAを利用した再生
機60の製造を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機製造システ
ムに関し、詳しくは、既使用の遊技機を利用して他の遊
技機を製造する遊技機製造システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、遊技店に設置されたパチンコ機
やスロットマシーン等のような遊技機は、所定期間使用
された後、まだ充分に使用可能な状態でもモデルチェン
ジ等の理由により新機種の遊技機に入れ替えられること
がある。この入れ替えに伴い、遊技店に設置されていた
古い遊技機は、店内の各遊技席から取り外され、産業廃
棄物として指定業者を通じて廃棄される。
【0003】一方、廃棄される遊技機には、木材や金
属,ガラス,合成樹脂等の多種類の材料が用いられてお
り、制御基板や電線等の電気部品も装着されているの
で、遊技機ごと廃棄してしまうと環境に影響を及ぼすお
それがある。このため、近年では、廃棄しようとする遊
技機を解体し、構成部品の種類ごとに分別して廃棄する
手法が提案されている。また、解体によって生じた構成
部品を樹脂やセメント等の原料として再利用する手法も
提案されている(特開平9−122630号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た遊技機の構成部品を原料として再利用する手法では、
原料として再利用できない構成部品については廃棄する
ことになり、遊技機の構成部品を広汎に再利用すること
ができなかった。
【0005】また、解体前の遊技機や解体によって生じ
た構成部品の中には、消耗の程度が低く、新品の遊技機
や新品の遊技機の部品としてまだ使用できるものもあ
る。こうした部品については、従来において、廃棄した
り、あるいは原材料レベルで再利用するにとどまってお
り、無駄が多かった。
【0006】そこで、本発明は、上記の課題を解決し、
廃棄される遊技機を新品の遊技機の一部として再利用
し、遊技機の効率的なリサイクルを実現することを目的
として、以下の構成を取った。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の遊技機製造システムは、既使用の遊技機を利用し
て他の遊技機を製造する遊技機製造システムであって、
前記既使用の遊技機が再利用可能か否かを判定する判定
設備と、該判定設備において再利用可能と判定された遊
技機を利用して前記他の遊技機の少なくとも一部を製造
する遊技機製造設備とを備え、前記判定設備および前記
遊技機製造設備が所定の領域内に併設されたことを要旨
としている。
【0008】上記の遊技機製造システムによれば、既使
用の遊技機が再利用可能か否かを判定する判定設備およ
び再利用可能と判定された遊技機を利用して他の遊技機
の少なくとも一部を製造する遊技機製造設備を所定の領
域内に併設する。従って、他の遊技機を製造する際に、
既使用の遊技機を効率的に利用することが可能となり、
既使用の遊技機のリサイクルを効率よく実現することが
できる。このように既使用の遊技機が他の遊技機の製造
に利用されることで、遊技機に関する廃棄物を可能な限
り少量化し、将来の環境汚染を抑制することができる。
【0009】判定設備として、既使用の遊技機の動作状
態を確認し、該確認された動作状態に基づいて該遊技機
が再利用可能か否かを判定する動作判定設備を有すると
共に、該動作判定設備において再利用不可能と判定され
た既使用の遊技機について、該遊技機が再利用可能な動
作状態となるように調整する動作調整設備を設け、遊技
機製造設備として、該動作調整設備において調整された
遊技機を用いて他の遊技機の少なくとも一部を製造する
第一製造設備を備えることも好適である。こうすれば、
既使用の遊技機を細かな部品単位に分解することなく、
他の遊技機の製造に利用することができる。
【0010】既使用の遊技機から該遊技機を構成する部
品を分離する部品分離設備を設けると共に、判定設備と
して、該部品分離設備において分離された部品が再使用
可能な性状であるか否かを判定する部品性状判定設備を
有し、遊技機製造設備として、該部品性状判定設備にお
いて再使用可能な性状であると判定された部品を用いて
他の遊技機の少なくとも一部を製造する第二製造設備を
備えることも望ましい。こうすれば、既使用の遊技機
を、部品単位で他の遊技機の製造に利用することが可能
となり、既使用の遊技機のリサイクルを無駄なく行なう
ことができる。
【0011】ここで、「性状」とは、物の性質ないし状
態を意味する。「部品の性状」には、例えば、部品の外
観についての性質,状態や、部品の機能・性能について
の性質ないし状態等が含まれる。
【0012】部品分離設備が備える既使用の遊技機を連
続的に運搬する運搬装置を、部品分離設備のうちの一部
の領域に設ける構成としてもよい。この構成を採れば、
既使用の遊技機からの分離に手間がかかる部品がある場
合に、かかる部品の分離作業を運搬装置が設けられない
領域において慎重に行なうことができる。
【0013】部品分離設備と遊技機製造設備とを、互い
に対向する位置関係で設けると共に、部品分離設備を、
遊技機製造設備とは逆向きの工程順となるように配設し
ても差し支えない。一般に、完成品における部品の分離
順序は、部品の組み立て順序とほぼ逆順となっている。
このため、部品分離設備と遊技機製造設備とを、互いに
対向する位置関係かつ互いに逆の工程順で設ければ、既
使用の遊技機からある部品を分離する工程とこの分離さ
れた部品を用いて他の遊技機を製造する工程との位置関
係が近くなる。従って、部品分離設備において分離され
た部品を遊技機製造設備に移動する際の作業効率を高め
ることができる。
【0014】部品分離設備において分離された部品が収
納される部品収納具を、該部品収納具の位置を移動可能
な形態で備え、該分離された部品が収納された部品収納
具を、部品性状判定設備が設けられた位置まで移動させ
ることにより、部品性状判定設備に前記分離された部品
を供給する構成とすることも好適である。この構成を採
れば、部品分離設備において分離された部品の部品性状
判定設備への供給を、部品収納具の移動によって簡単か
つスムーズに行なうことができる。
【0015】部品性状判定設備が設けられた位置まで移
動された部品収納具から、再使用不可能な性状であると
判定された部品を除去し、該再使用不可能な性状の部品
が除去された部品収納具を第二製造設備が設けられた位
置まで移動させることにより、第二製造設備に再使用可
能な性状の部品を供給する構成としてもよい。この構成
を採れば、既使用の遊技機からの部品の分離作業に用い
られた部品収納具を、そのまま他の遊技機の製造用の部
品収納具として活用することが可能となる。このよう
に、一の部品収納具を部品分離設備と遊技機製造設備の
双方で使用することにより、遊技機製造システムの省ス
ペース化を図ることができる。
【0016】遊技機製造設備を、既使用の遊技機を利用
して製造される他の遊技機に加えて、新品の部品を用い
て製造される新品遊技機を製造し、他の遊技機と新品遊
技機とを区別可能に製造する設備とすることも望まし
い。こうすれば、リサイクルによって製造された他の遊
技機と新品遊技機を一の遊技機製造設備で製造すること
が可能となる。また、他の遊技機と新品遊技機とが区別
可能に製造されるので、新品市場,中古市場の双方のニ
ーズに対応した遊技機の製造が可能となる。
【0017】遊技機製造設備が、製造された他の遊技機
に、既使用の遊技機を利用したことに関する所定の表示
を施す表示設備を備えることも好ましい。こうすれば、
他の遊技機の製造後に、該遊技機がリサイクルによって
製造されたものであることを所定の表示により確認する
ことができる。
【0018】本発明の第一の遊技機解体システムは、既
使用の遊技機を解体する遊技機解体システムであって、
前記既使用の遊技機から該遊技機を構成する部品を分離
して、該遊技機を解体する解体設備と、該解体設備にお
いて前記遊技機から分離された部品が再使用可能な性状
であるか否かを所定の基準に基づいて判定する部品性状
判定設備とが設けられ、前記解体設備若しくは部品性状
判定設備として、前記遊技機の少なくとも一部が解体対
象若しくは判定対象として装着され、該装着された状態
の解体対象若しくは判定対象を所定の軸体を中心として
回転させる回転装置を備えたことを要旨としている。
【0019】上記第一の遊技機解体システムによれば、
解体設備において既使用の遊技機から分離された部品が
再使用可能な性状であるか否かを所定の基準に基づいて
部品性状判定設備において判定する。この解体設備若し
くは部品性状判定設備として、遊技機の少なくとも一部
が解体対象若しくは判定対象として装着され、該装着さ
れた状態の解体対象若しくは判定対象を所定の軸体を中
心として回転させる回転装置を備える。従って、解体対
象からの部品の分離作業や判定対象の性状を判定する作
業を、解体対象や判定対象を回転させながら効率的に行
なうことができる。
【0020】本発明の第二の遊技機解体システムは、既
使用の遊技機を解体する遊技機解体システムであって、
前記既使用の遊技機から該遊技機を構成する部品を分離
して、該遊技機を解体する解体設備と、該解体設備にお
いて前記遊技機から分離された部品が再使用可能な性状
であるか否かを所定の基準に基づいて判定する部品性状
判定設備と、該部品性状判定設備において再使用可能な
性状であると判定された部品を該部品の種類に応じて仕
分けして収納する再使用部品収納設備とを備えたことを
要旨としている。
【0021】上記第二の遊技機解体システムによれば、
解体設備において既使用の遊技機から分離された部品が
再使用可能な性状であるか否かを所定の基準に基づいて
部品性状判定設備において判定する。再使用可能な性状
であると判定された部品は、該部品の種類に応じて仕分
けされた状態で再使用部品収納設備に収納される。従っ
て、既使用の遊技機から遊技機の一部として再使用可能
な部品を抽出し、該部品を再使用部品収納設備にストッ
クしておくことができる。この結果、再使用部品収納設
備にストックされた部品を、中古遊技機を製造するため
の部品等として有効に利用することができる。
【0022】既使用の遊技機の動作状態を確認し、該確
認された動作状態に基づいて該遊技機が再利用可能か否
かを判定する動作判定設備と、該動作判定設備において
再利用不可能と判定された既使用の遊技機について、該
遊技機が再利用可能な動作状態となるように調整する動
作調整設備とを備え、該動作調整設備において調整され
た遊技機については、解体設備における遊技機の完全な
解体を行なわない構成を採ることも可能である。この構
成を採れば、既使用の遊技機を細かな部品単位に分解す
ることなく、再使用可能な中古遊技機として利用するこ
とができる。
【0023】
【発明の実施の形態】(1)第1実施例:以上説明した
本発明の構成および作用を一層明らかにするために、以
下本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1
は、本発明の第1実施例であるパチンコ遊技機製造シス
テム10の概要を示す説明図である。図1に示すよう
に、パチンコ遊技機製造システム10は、工場FC1内
に、解体ラインQL、部品検査・調整ラインTAL,T
BLおよび製造ラインPLという3つのラインを設ける
ことによって構成される。
【0024】製造ラインPL:まず、パチンコ遊技機
の製造に必要な各種部品の組み付け等を行なう製造ライ
ンPLについて、図1ないし図5を参照しつつ説明す
る。図2は、収納ラックPB1および収納具PB3,P
B4,PB5に収納される部品の一覧を示す説明図であ
り、図3は、パチンコ遊技機を構成する各種部品の取り
付け関係を示す説明図である。図4は、回転装置91を
示す説明図であり、図5は、製造ラインPLにおいて内
枠30が外枠22の枠内に嵌め込まれる様子を示す説明
図である
【0025】製造ラインPLは、図1に示すように、製
造途中のパチンコ遊技機を連続的に運搬するローラコン
ベヤ90を備える。このローラコンベヤ90上で行なわ
れる流れ作業は、遊技板・機構板組立工程P1、内枠組
立工程P2、動作確認・調整工程P3、外枠組立工程P
4、包装工程P5という五つの工程に区分されている。
図1において向かって右から左への太矢印で示すよう
に、各工程P1,P2,P3,P4,P5がこの順に行
なわれることにより、ローラコンベヤ90上においてパ
チンコ遊技機を構成する各種の部品や包装材,シール材
が順次に取り付けられる。この結果、パチンコ遊技機が
製品として出荷可能な状態まで製造される。なお、パチ
ンコ遊技機本体より脱着交換可能にされる遊技板40
は、機構板50と内枠30とが合体され外枠22に組付
けられたパチンコ遊技機の製造出荷後、遊技場において
装着するものとしてもよい。
【0026】図1に示すように、ローラコンベヤ90の
主流90aは、上記五つの全工程に亘って敷設され、遊
技板・機構板組立工程P1,内枠組立工程P2には、上
記主流90aと合流する支流90b,支流90cが敷設
されている。
【0027】また、外枠組立工程P4,内枠組立工程P
2,遊技板・機構板組立工程P1の各領域における作業
者の位置(図1において二重丸印で示す位置)の近傍に
は、それぞれ収納ラックPB1,収納具PB3,収納具
PB4,収納具PB5が設けられている。この収納ラッ
クPB1および収納具PB3,PB4,PB5には、図
2に示すような、パチンコ遊技機の組み立てに必要な各
種の部品が収納される。これらの各部品についての説明
は後述する。なお、この収納ラックPB1および収納具
PB3,PB4,PB5には、未だ使用されていない新
規な部品(以下、新規部品Vという)が収納される。
【0028】なお、本実施例では、上記各種部品や包装
材,シール材の取り付けを、ローラコンベヤ90に沿っ
て併設された種々の自動組立装置や自動包装装置83
0,自動シール装置によって行なうこととしている。従
って、ローラコンベヤ90の近傍に各工程P1〜P5ご
とに配置された作業者は、ローラコンベヤ90上で組立
作業や包装作業等が円滑に行なわれているか否かを管理
し、必要に応じて収納ラックPB1および収納具PB
3,PB4,PB5からパチンコ遊技機の組み立てに必
要な各種の部品を取り出してローラコンベヤ90や自動
組立装置に供給したり、自動包装装置830および自動
シール装置に包装作業に必要な包装材やシール材を供給
するだけでよく、自らの手を動かして組み立てや包装を
行なう必要がない。勿論、上記の組立作業のうちの一部
または全部を作業者による手作業としても差し支えな
い。
【0029】こうした製造ラインPLに設けられた各種
の設備が、特許請求の範囲における遊技機製造設備に相
当する。上記各工程のうち、外枠組立工程P4に設けら
れた各種の設備が、特許請求の範囲における第一製造設
備に相当し、遊技板・機構板組立工程P1、内枠組立工
程P2、外枠組立工程P4に設けられた各種の設備が、
特許請求の範囲における第二製造設備に相当する。
【0030】パチンコ遊技機の製造に必要な各種部品に
つき、製造ラインPLの各工程と関連付けながら説明す
る。図3に示すように、パチンコ遊技機は、パチンコ遊
技機の側面を形成する木製の外枠22と、この外枠22
の軸受け手段に対して開閉ないし係脱可能に軸着される
内枠30と、内枠30の裏側の開口部30aに脱着可能
に嵌め込まれる遊技板40と、遊技板40を挟んで内枠
30に開閉ないし係脱可能に装着される木製の機構板5
0とを備える。遊技板40は、内枠30と機構板50と
の間に交換可能に収納される。なお、図3における矢印
は、各種部品が取り付けられる対象を示している。
【0031】まず、遊技板40について説明する。図3
に示すように、予め描画シートが貼着された遊技板40
の表側には、打球発射機構により発射された遊技球を遊
技領域まで誘導する誘導レール41、遊技領域において
打球が流下する方向を変化させる多数の障害釘42、遊
技領域において打球が流下する速度や方向を変化させる
風車43、遊技領域を流下する遊技球が進入可能な数個
の入賞口44、入賞口44への入賞状況に応じ、種々の
形態で点灯ないし点滅する表示ランプ45等が取り付け
られる。
【0032】一方、遊技板40の裏側には、遊技球を誘
導する各種の通路(例えば、入賞口44に入った遊技球
をセーフ球として上皿34や下皿35に導く通路やアウ
ト口に入った遊技球をアウト球として機外へ排出する通
路等)を有する球誘導ユニット46、入賞口44に遊技
球が入ったことを検出する入賞検出手段47が電気配線
と共に取り付けられる。また、遊技板40の中央部に形
成された開口部40aには、入賞検出手段47によって
所定の入賞口44への入賞が検出されることにより図柄
変動を開始する図柄表示装置48が、電気配線と共に、
遊技板40の裏側から取り付けられる。
【0033】このような誘導レール41,障害釘42,
風車43,入賞口44,表示ランプ45,球誘導ユニッ
ト46,入賞検出手段47,図柄表示装置48等の各種
部品の遊技板40への取り付けは、図1に示した遊技板
・機構板組立工程P1において行なわれる。即ち、ロー
ラコンベヤ90の主流90aの上流側から遊技板40が
搬送されてくると、主流90aに沿って設置された自動
組立装置は、搬送されてきた遊技板40に上記した各種
部品41〜48を取り付ける。各種部品41〜48が取
り付けられた状態の遊技板40は、そのまま主流90a
上を搬送されていき、内枠組立工程P2領域に進入す
る。なお、遊技板40を、内枠組立工程P2へ移送する
ことなく遊技場において組付けるものとしてもよい。
【0034】次に、機構板50について説明する。図3
に示すように、機構板50の表側には、打球発射機構に
より発射された遊技球を誘導レール41に案内する発射
レール51等が取り付けられる。一方、機構板50の裏
側の最上部には、遊技場(ホール)において供給される
遊技球を一時的に貯留する球タンク52が取り付けられ
る。また、球タンク52よりも下方の機構板50の裏側
には、球タンク52から賞球払出し装置56までを連通
するタンクレール53、玉貸し用プリペイドカードに記
録された情報の入力および出力を制御する入出力基板5
4、入賞検出手段47による検出結果を受け取って一定
数の賞球の払い出しや図柄表示装置48の駆動等を指示
する制御回路を有する制御回路ボックス55、制御回路
ボックス55からの所定の指示に基づき、球タンク52
およびタンクレール53に貯留された遊技球を賞球とし
て上皿34に払い出す賞球払出し装置56が取り付けら
れる。
【0035】このような発射レール51,球タンク5
2,タンクレール53,入出力基板54,制御回路ボッ
クス55,賞球払出し装置56等の各種部品の機構板5
0への取り付けは、図1に示した遊技板・機構板組立工
程P1において行なわれる。即ち、ローラコンベヤ90
の支流90bの上流側から機構板50が搬送されてくる
と、支流90bに沿って設置された自動組立装置は、搬
送されてきた機構板50に上記した各種部品51〜56
を取り付ける。各種部品51〜56が取り付けられた状
態の機構板50は、そのまま支流90b上を搬送されて
いった後に主流90aと合流し、主流90a上を搬送さ
れてきた遊技板40とともに内枠組立工程P2領域に進
入する。
【0036】図3に示すように、内枠30の表側には、
上方から順に、遊技機の稼動時や入賞時等に点灯ないし
点滅する表示ランプ31、開口部30aを覆うように開
閉可能に設けられた金枠付きのガラス扉32、ガラス扉
32と同様に開閉可能に構成された装飾板33、上皿3
4からあふれた球を貯留する下皿35、遊技盤40表側
の遊技領域に向けて遊技球を発射する発射ハンドル36
等が取り付けられる。打球発射機構に供給される遊技球
を貯留する上皿34は、装飾板33の表側に装着され
る。一方、内枠30の裏側の、上皿34および発射ハン
ドル36の取り付け位置に対応する位置には、打球発射
回路基板37や発射モータ38等の打球発射機構が取り
付けられる。打球発射回路基板37は、発射ハンドル3
6に手が触れたことを検出して発射モータ38をオン状
態としたり、発射ハンドル36の回転角度に応じて遊技
球の弾発力を調整する等の、打球の発射に関する種々の
制御を行なう。
【0037】このような表示ランプ31,ガラス扉3
2,装飾板33,上皿34,下皿35,発射ハンドル3
6,打球発射回路基板37,発射モータ38等の各種部
品の内枠30への取り付けは、図1に示した内枠組立工
程P2において行なわれる。即ち、ローラコンベヤ90
の支流90cの上流側から内枠30が搬送されてくる
と、支流90cに沿って設置された自動組立装置は、搬
送されてきた内枠30に上記した各種部品31〜38を
取り付ける。
【0038】本実施例では、内枠30への各種部品31
〜38の取り付けを、ローラコンベヤ90の支流90c
上に積載された回転装置91を用いて行なうこととして
いる。即ち、図4に示すように、回転装置91は、支流
90cの上方に配置されたレール92と、このレール9
2に取り付けられる上部挟持部材93と、上部挟持部材
93と対向する支流90c上に積載される下部挟持部材
94とから構成されている。
【0039】上部挟持部材93は、レール92上を摺動
可能な摺動部93aと、内枠30の上端を挟持する挟持
部93bと、摺動部93aと挟持部93bとを連結する
軸体93cを備える。挟持部93bは、軸体93cを中
心として回転可能に取り付けられる。また、下部挟持部
材94は、支流90c上に積載される座部94aと、内
枠30の下端を挟持する挟持部94bと、軸体93cと
同軸の回転軸心を有し、座部94aと挟持部94bとを
連結する軸体94cを備える。挟持部94bは、軸体9
4cを中心として回転可能に取り付けられる。
【0040】即ち、内枠30は、上記回転装置91の挟
持部93b,94bに挟持された状態で、ローラコンベ
ヤ90の支流90cの上流側から搬送されてくる。自動
組立装置は、図4に二点鎖線で示すように、まず、搬送
されてきた内枠30の表側に、表示ランプ31,ガラス
扉32,装飾板33,上皿34,下皿35,発射ハンド
ル36を取り付ける。続いて、軸体93cおよび軸体9
4cを中心として内枠30を180度回転させることに
より内枠30の表裏を反転させ、内枠30の裏側に、打
球発射回路基板37や発射モータ38等を取り付ける。
【0041】なお、このような回転装置91を用いた各
種部品の取り付け手法は、前述した遊技板40への各種
部品41〜48の取り付けや、機構板50への各種部品
51〜56の取り付けにも適用することができる。
【0042】図1に戻って説明する。こうして各種部品
31〜38が取り付けられた内枠30は、そのまま支流
90c上を搬送されていき、上部挟持部材93および下
部挟持部材94から外された後、主流90aに合流す
る。このように主流90aに合流した後の内枠30は、
より上流側の主流90aから搬送されてきた遊技板40
および機構板50とともに、内枠組立工程P2の、支流
90cと主流90aとの合流点よりもより下流側の領域
に進入する。この領域に設置された自動組立装置は、ま
ず、内枠30の開口部30aに遊技板40を嵌め込み、
続いて、内枠30の裏側に機構板50を開閉ないし係脱
可能に取り付ける。こうして遊技板40および機構板5
0が取り付けられた状態の内枠30は、そのまま主流9
0a上を搬送されていき、動作確認・調整工程P3領域
に進入する。
【0043】内枠30が動作確認・調整工程P3に進入
すると、まず、ローラコンベヤ90の駆動が一時停止さ
れる。この後、遊技板40および機構板50と一体とさ
れた内枠30を電源に繋ぎ、組み立てられた各種部品の
動作が正常な状態か否かの確認を行う。具体的には、発
射ハンドル36の操作時における球跳び状態、表示ラン
プ31,45の点灯状態、入賞口44への遊技球の進入
時における賞球払出し装置56の動作状態等を作業者に
よる試行によって確認する。動作が不良な状態の場合に
は、部品の接合状態や配線の結合状態等を点検し、不備
がある場合には手直しによる調整を行なう。このような
確認作業ないし調整作業が完了した後、ローラコンベヤ
90は再び駆動される。なお、内枠30のローラーコン
ベア90上における移動を自動化することなく、各組み
付け作業の完了に応じて作業者の手動により押動するも
のとしてもよい。正常な動作が確認された内枠30は、
ローラコンベヤ90の主流90a上を搬送されていき、
外枠組立工程P4領域に進入する。
【0044】外枠組立工程P4では、遊技板40および
機構板50が取り付けられた状態の内枠30が、外枠2
2の枠に軸着される。この軸着により、遊技板40,機
構板50,内枠30および外枠22が一体となり、パチ
ンコ遊技機が完成する。内枠30が外枠22の枠に組み
付けられる様子を図5に示す。図5(A)、図5(B)
は、それぞれ外枠組立工程P4に配設された主流90a
の立面、上面を示している。
【0045】図5(B)に示すように、外枠組立工程P
4における主流90aは、コンベヤ90a1,コンベヤ
90a2という二本のコンベヤによって構成されてい
る。コンベヤ90a2は、コンベヤ90a1の終端より
も上流側の領域を始端として、コンベヤ90a1と平行
に且つ隣接して配設されている。このため、図5(B)
に示す範囲YZ1においては、コンベヤ90a1および
コンベヤ90a2の双方が重複して配設された状態とな
っている。
【0046】図5(A)に示すように、コンベヤ90a
1の上方には、内枠30の上端を摺動可能に挟持する誘
導レール142が配置されている。この誘導レール14
2は、コンベヤ90a1の始端付近から範囲YZ1の手
前付近まで敷設される。また、コンベヤ90a1上を搬
送される内枠30の下端部には、外枠22の下端部と略
同厚の台座141が遊嵌されている。一方、コンベヤ9
0a2の上方には、コンベヤ90a2上の外枠22の上
端面を下方向に押圧する押圧装置143が配設されてい
る。この押圧装置143による押圧力により、外枠22
は、押圧装置143とコンベヤ90a2との間で挟持固
定される。
【0047】遊技板40および機構板50が取り付けら
れた状態の内枠30は、図5(A),(B)に矢印W1
で示すように、誘導レール142に案内されてコンベヤ
90a1の上流側から搬送されてくる。この後、内枠3
0の上端部が誘導レール142から外れ、コンベヤ90
a1の終端部(図5に示す範囲YZ1領域)において内
枠30が停止する。外枠組立工程P4の領域に設置され
た自動組立装置は、停止状態の内枠30を若干持ち上げ
て台座141を外し、図5(B)に矢印W2で示すよう
に内枠30をコンベヤ90a2方向に移動する。これに
より、図5(C)に示すように、コンベヤ90a2上に
挟持固定された外枠22に、遊技板40および機構板5
0が取り付けられた状態の内枠30が軸着される。即
ち、外枠22の枠内の上側面および下側面に設けられた
上下一対の軸受け手段に、内枠30の外側の上方および
下方に設けられた上下一対の軸支手段が嵌合され、外枠
22と内枠30が一体に組み立てられる。
【0048】こうした内枠30の外枠22への嵌め込み
により、パチンコ遊技機を構成する部品の組み付け作業
が完了する。部品の組み付け完了後のパチンコ遊技機
は、押圧装置143による外枠22の押圧が解除された
後、ローラコンベヤ90によって運搬され、包装工程P
5の領域に入る。包装工程P5では、前述した自動包装
装置830および自動シール装置の駆動により、パチン
コ遊技機を筒状のシート体TSで包装し、このシート体
TSに出荷シールKPを貼付する。これにより、パチン
コ遊技機の製造が完了する。
【0049】自動包装装置830について、図6ないし
図10を参照しつつ説明する。図6は自動包装装置83
0の正面図、図7は自動包装装置830が有する包装ス
テーションHSの要部概略斜視図、図8は自動包装装置
830の概略側面図である。図9はシート拡張機構SF
の概略構成を示す説明図である。
【0050】図6に示すように、自動包装装置830
は、L形、I形等の形鋼を溶接して形成した装置架台8
32を備える。この装置架台832の内部には、外枠組
立工程P4領域から連続して敷設されたコンベヤ90a
2の終端部と、コンベヤ90aの終端と離間して敷設さ
れたコンベヤ90a3の始端部が配置されている。この
コンベヤ90a2とコンベヤ90a3の間には、コンベ
ヤ90a2によって搬入されたパチンコ遊技機(図6な
いし図9に示すパチンコ遊技機E)を包装位置で待機さ
せ、パチンコ遊技機Eを包装位置に保持する包装ステー
ションHSが形成されている。
【0051】図6および図7に示すように、包装ステー
ションHSには、多列のローラ841aおよびローラ8
41a上の一部を覆うガイド841bを備えた保持台8
42が、コンベヤ90a2およびコンベヤ90a3と所
定の間隔をおいて配置されている。この保持台842
は、その下部に設けられたシリンダ844の作動により
昇降自在とされている。
【0052】図7に示すように、ローラ841aがガイ
ド841bで覆われることにより、ローラ841a上に
は、パチンコ遊技機Eの奥行きd1よりも若干幅広の搬
送路が形成されている。この搬送路前後のコンベヤ90
a2並びにコンベヤ90a3には、ガイド841bと同
様のガイド90a2k,ガイド90a3kが装着されて
いる。これらのガイド841b,90a2k,90a3
kにより、コンベヤ90a2からコンベヤ90a3に至
るパチンコ遊技機Eの搬送路が形成される。各種部品が
組み付けられたパチンコ遊技機Eは、パチンコ遊技機E
の長手方向を上下方向にした起立した状態で、パチンコ
遊技機Eの横方向に沿って搬送される。
【0053】なお、ガイド841bの装着により、保持
台842上の搬送路は、コンベヤ90a2方向側の端部
およびコンベヤ90a3方向側の端部に向かうにつれ
て、徐々に幅広となるように形成されている。また、保
持台842の近傍におけるコンベヤ90a2,コンベヤ
90a3上の搬送路も、ガイド90a2k,ガイド90
a3kにより、同様の形状に形成されている。パチンコ
遊技機Eを包装の前後に亘って起立した状態に維持し、
パチンコ遊技機Eを確実に案内することができる。
【0054】コンベヤ90a2は、搬送経路中に第1ス
トッパシリンダ837を備え、当該シリンダのヘッドを
ローラより上に突出させることで、パチンコ遊技機Eを
コンベヤ90a2上の待機位置STに待機させる。この
待機位置STから保持台842に搬入されたパチンコ遊
技機Eは、ガイド841bで保持され、保持台842と
コンベヤ90a3との間に配置された第2ストッパシリ
ンダ838により、包装ステーションHSにおける包装
位置に止め置かれる。この包装ステーションHSにおい
てシート体TSによって包装された後、パチンコ遊技機
Eは、送り出しシリンダ(図示せず)によって保持台8
42からコンベヤ90a3に送り込まれる。この後、コ
ンベヤ90a3は、包装されたパチンコ遊技機Eを、包
装工程P5領域に設けられた自動シール装置まで搬送す
る。
【0055】図8に示すように、自動包装装置830
は、装置架台832の一端側(図6の紙面奥側)から包
装ステーションHSの上部にかけて、包装ステーション
HSに待機・保持されたパチンコ遊技機Eにシート体T
Sを送り出すシート送り機構SRを有する。シート体T
Sは、ポリエチレン製のシート(厚み約0.04mm)
を上下に重ね合わせて袋状とした長尺シートであり、ロ
ール状に巻き取られた状態で台車Dから供給される。台
車Dは、シートロールのコア部分を受ける支持台Dsを
有し、この支持台で支持した状態でシートロールを自動
包装装置830にセットする。支持台Dsは、荷重セン
サ等によりシート体TSの残り量を検出し、巻き取り残
量が僅かになると、図示しないランプやブザー等により
シート体TSの交換時期を報知する。
【0056】図8に示すように、シート送り機構SR
は、台車位置の上方に、テンションローラ850と、第
1ローラ851、第2ローラ852、第3ローラ853
とを備え、HSの上方に末端ローラ対854を備える。
シート体TSは、ロール状に巻き取られた状態から引き
出されて上記各ローラに掛け渡され、末端ローラ対85
4で挟持される。末端ローラ対854は、保持台842
に対向するよう配設されており、ローラの長手方向が保
持台842におけるパチンコ遊技機Eの横方向に沿った
ものとされている。
【0057】第1ローラ851はモータ(図示せず)と
連結されている。当該モータの回転に伴って第1ローラ
851を駆動し、ローラシート体TSを下流側(末端ロ
ーラ対854の側)に送り出す。末端ローラ対854
は、一方のローラがローラモータ(図示せず)と連結さ
れている。よって、この末端ローラ対854は、当該ロ
ーラモータの回転に伴ってシート体TSをシート端部の
側から下向きに送り出し、ローラモータの停止によりシ
ート体TSを保持する。このように送り出されたシート
体TSは、保持台842に保持されたパチンコ遊技機E
の上端にシート体端部TSEを対向させる。
【0058】なお、第1ローラ851は、ローラ表面に
シート穿孔用の円錐突起を多列に有する。よって、この
第1ローラ851は、その回転に伴ってシート送りを行
う際に、円錐突起によってシート体TSに貫通孔をあ
け、孔周囲を凸部とした状態でシート体TSを下流のロ
ーラに送り出す。この凸部は、第2ローラ852のロー
ラ表面に当たってシートのローラ巻き込みに対して摩擦
力を作用させる。従って、第2ローラ852は、自身の
回転に伴って、シート体TSを確実かつ円滑に下流に送
り出すので、シート送り出しの信頼性を高めることがで
きる。また、この凸部SBは、末端ローラ対854にお
いても摩擦力を作用させるので、末端ローラ対854に
よるシート送り出し並びにシート保持の信頼性も高まり
好ましい。
【0059】図6および図8に示すように、自動包装装
置830は、包装ステーションHSの周囲に、パチンコ
遊技機Eをシート体TSで包装するための包装機構HK
を有する。包装機構HKは、末端ローラ854の下方
に、シート端部保持機構THと、シート上端接着機構J
Sと、パチンコ機サイド把持機構SGと、シート拡張機
構SFと、シート下端接着機構KSとを有する。
【0060】シート端部保持機構THは、末端ローラ対
854で保持されて未拡張の状態のシート体TSを、そ
のシート体端部TSEの側で保持すると共に、後述のシ
ート拡張機構SFによるシート拡張を保持する。図6お
よび図8に示すように、シート端部保持機構THは、末
端ローラ対854で保持されたシート体TSを挟んで吸
引パッド861〜866を対向して有する。吸引パッド
861〜864は、シート横方向に配置され、図6にお
けるシート左端側で吸引パッド861と吸引パッド86
2が、シート右端側で吸引パッド863と吸引パッド8
64が対向する。吸引パッド865と吸引パッド866
は、シート体TSの左右外側に位置して、対向する。
【0061】ゴム、樹脂、エラストマー等の弾性材料で
椀状に形成された吸引パッド861は、その椀状部内の
空気を空気吸引機(図示せず)によって吸引するための
吸引管路を有する。よって、吸引パッド861は、この
空気吸引機の吸引を経て、パッド前方のシート体TSを
椀状部内面に吸着させて吸引し、吸引停止により、シー
ト吸引を解除する。吸引パッド861は、前後退用のシ
リンダ861bのロッド先端に装着されており、シート
体TSを吸着したまま前後進する。他の吸引パッド86
2〜866も、この吸引パッド861と同様に、シリン
ダ862b〜866bのロッド先端に装着されている。
【0062】シート上端接着機構JSは、パチンコ遊技
機Eの包装後においてシート体TSをパチンコ遊技機上
端で接着(熱溶着)すると共に、接着部より上流でシー
ト体TSを切断する。図8に示すように、シート上端接
着機構JSは、包装ステーションHSを挟んで対向する
左右の溶着ユニット871,872と、カッタ873を
有する切断ユニット874を備える。溶着ユニット87
1は、切断ユニット874と共に基台に固定され、シリ
ンダにより前後退する。この場合、基台は、図示しない
水平の案内シャフトにより支持されているので、溶着ユ
ニット871と切断ユニット874は、水平のまま前後
退する。溶着ユニット871は、シート体TSより幅広
の切欠凹所を備え、当該凹所の前面をシート体TSの熱
溶着が可能な温度まで昇温させるヒータを内蔵する。
【0063】溶着ユニット872は、溶着ユニット87
1と同様に、基台に水平に固定され、シリンダにより前
後退する。この溶着ユニット872は、溶着ユニット8
71の切欠凹所に入り込む突部を備え、当該突部前面を
シート体TSの熱溶着が可能な温度まで昇温させるヒー
タを内蔵する。これらの溶着ユニット871,872
は、図8に二点鎖線で示すように、末端ローラ対854
で保持されたシート体TSから離れた位置を初期位置と
する。溶着ユニット871,872は、この位置から、
図8に実線で示すように、シート体TSを切欠凹所と突
部で挟持する位置まで前進する。
【0064】切断ユニット874は、ロッドレスシリン
ダとして構成され、カッタ873は、シート体TSと干
渉しないユニット端部の初期位置に待避している。切断
ユニット874は、カッタ873をシート体TSの幅以
上のストロークで初期位置からシート幅方向に移動さ
せ、このカッタ873の移動の間にシート体TSを切断
する。
【0065】パチンコ機サイド把持機構SGは、図6に
示すように、包装ステーションHSにおけるパチンコ遊
技機の左右に把持プレート880L、把持プレート88
0Rを対向させて備える。把持プレート880L,88
0Rは、前面に円錐状のスパイクを多数備え、シリンダ
882L,882Rにより前後退可能とされている。
【0066】パチンコ機サイド把持機構SGは、左右の
把持プレート880L,880Rを、シート体TSより
外側の初期位置(図6に実線で示す位置)から包装ステ
ーションHSの側に前進させ、図6に二点鎖線で示すよ
うに、各把持プレート880L,880Rをパチンコ遊
技機Eの両側面に押し付ける。こうすることで、パチン
コ機サイド把持機構SGは、パチンコ遊技機Eを把持す
る。この場合、各把持プレート880L,880Rは、
前面のスパイクをパチンコ遊技機E側面に押し込むの
で、パチンコ遊技機Eを確実に把持できる。
【0067】シート拡張機構SFは、末端ローラ対85
4に保持されたシート体TSをシート体端部TSEの側
から膨らますと共に、その膨らみを維持するものであ
り、図6および図8に示すように、空気吹出体885と
拡張維持ユニット890F、890Bを有する。空気吹
出体885は、両端が閉塞された管状体とされており、
末端ローラ対854に保持されたシート体TSのシート
体端部TSEより下方に位置し、この位置(図8に実線
で示す位置)を初期位置とする。空気吹出体885は、
シリンダ(図示せず)により、初期位置とその側方の待
避位置(図8に二点鎖線で示す位置)との間を水平に前
後退可能とされている。初期位置にある空気吹出体88
5は、図示しないコンプレッサの送り出した空気を吹出
孔885aからシート体端部TSEに向けて吹き出す。
【0068】拡張維持ユニット890F、890Bは、
図8に示すように、包装ステーションHSにおけるパチ
ンコ遊技機Eの前後に位置する。拡張維持ユニット89
0Fと拡張維持ユニット890Bはミラー反転の関係に
あるため、その構成は、拡張維持ユニット890Bにつ
いて説明する。
【0069】図9に示すように、拡張維持ユニット89
0Bは、装置架台832に対して垂直に支持された2本
の案内シャフト891と、この両シャフトに案内された
基部892と、基部前面から突出した左右の支持脚89
3と、各支持脚にシリンダ899L、899Rを介して
装着された左右の前面プレート894L,894Rを有
する。各前面プレート894L,894Rには、その背
面にロータリーソレノイド895L,895Rが装着さ
れている。各ロータリソレノイド895L,895Rの
回転ロッド(図示省略)は、対応する前面プレートを貫
通し、ロッド先端にシート拡張ロッド896L,896
Rを有する。
【0070】ロータリーソレノイド895Lとロータリ
ーソレノイド895Rは、図9に実線で示すように、対
応するシート拡張ロッド896L,896Rが水平姿勢
にある状態を初期位置とする。ロータリーソレノイド8
95Lは、この初期位置から反時計回りに約90°回転
して、図9に破線で示すように、シート拡張ロッド89
6Lを正立姿勢に旋回させる。ロータリーソレノイド8
95Rは、初期位置から時計回りに約90°回転して、
シート拡張ロッド896Rを正立姿勢に旋回させる。ま
た、両ロータリソレノイド895L,895Rは、それ
ぞれ反転して、対応するシート拡張ロッド896L,8
96Rを正立姿勢から水平姿勢に復帰旋回させる。
【0071】シート拡張ロッド896L,896Rがそ
れぞれ上記したように正立姿勢に旋回されると、正立し
たシート拡張ロッド896L,896Rは、パチンコ遊
技機Eの平面視外郭形状より大きな方形形状を形成し、
この方形形状内にパチンコ遊技機Eを位置させる。
【0072】このように旋回駆動するシート拡張ロッド
896L,896Rは、それぞれの前面プレート894
L,894Rとロータリーソレノイド895L,895
Rごと、シリンダ899L,899Rにより図10中の
矢印で示すように前後退する。そして、このシリンダ8
99L,899Rによりパチンコ遊技機Eに近づいた前
進端位置に移動すると、シート拡張ロッド896L,8
96Rは、ロータリーソレノイドの制御を経て上記のよ
うに旋回する。また、シート拡張ロッド896L,89
6Rは、シリンダ899L,899Rにより後退端位置
(初期位置)に有る場合は、水平姿勢を採るようにされ
ている。なお、各前面プレート894L,894Rは、
図示しない案内シャフトによりガイドされているので、
パチンコ遊技機に対向したまま前後退する。
【0073】上記した拡張維持ユニット890F,89
0Bは、上下駆動用のモータ(図示せず)と連結されて
おり、このモータの回転に伴って上下動する。この場
合、拡張維持ユニット890F,890Bは、末端ロー
ラ対854の側を初期位置とし、この位置から下端位置
まで上下移動する。初期位置は、この位置でシート拡張
ロッド896L,896Rが正立したときに、ロッド先
端が拡張済みシート体TSに入り込むことができる位置
とされている。また、下端位置は、後述するようにパチ
ンコ遊技機Eがシート体TSに収容されたときに、拡張
維持ユニット890F,890B上のシート下端接着機
構KSがパチンコ遊技機Eの下方に入り込むことができ
る位置とされている。
【0074】シート下端接着機構KSは、パチンコ遊技
機の包装後においてシート体TSをパチンコ遊技機下端
で接着(熱溶着)する。このシート下端接着機構KS
は、図8に示すように、溶着ユニット801を拡張維持
ユニット890Bに、溶着ユニット802を拡張維持ユ
ニット890Fに載置して備える。
【0075】溶着ユニット801,802は、既述した
シート上端接着機構JSが有する溶着ユニット871,
872と同様の構成を備え、溶着ユニット801は、シ
ート体TSより幅広の切欠凹所を備え、当該凹所の前面
をシート体TSの熱溶着が可能な温度まで昇温させるヒ
ータを内蔵する。また、溶着ユニット801は、拡張維
持ユニット890Bの上部において、水平のまま前後退
する。
【0076】溶着ユニット802も同様に、拡張維持ユ
ニット890Fの上部において、水平のまま前後退する
よう構成され、溶着ユニット801の切欠凹所に入り込
む突部と、内蔵ヒータを有する。これら両溶着ユニット
は、包装ステーションHSの側方位置を初期位置とし、
その位置から、包装ステーションHSの中まで前進し、
切欠凹所に突部を入り込ませる。
【0077】自動包装装置830は、上記した包装ステ
ーションHSやシート送り機構SR,包装機構HKとし
て設けられた各部位の動作を制御する制御装置を備え
る。この制御装置による制御に基づいて、包装ステーシ
ョンHSやシート送り機構SR,包装機構HKが動作
し、パチンコ遊技機Eが包装される。
【0078】上記構成を有する自動包装装置830によ
りパチンコ遊技機Eが包装される様子について、図11
および図12を参照しつつ説明する。図11はシート体
TSが拡張される様子を示す説明図であり、図12はシ
ート体TS内へのパチンコ遊技機Eの収容からシート体
TSの上端の接着・切断までの様子を示す説明図であ
る。
【0079】包装を開始する旨の所定のスイッチが作業
者により操作されると、自動包装装置830は、パチン
コ遊技機を包装ステーションHSに搬入してこれを保持
し、第1ストッパシリンダ837の降下および第2スト
ッパシリンダ838の上昇に続いてコンベヤ90a2を
駆動する。これにより、待機位置STのパチンコ遊技機
Eは、コンベヤ90a2から保持台842に搬入され、
第2ストッパシリンダ838により位置決めされる。こ
の保持台842への搬入に伴い、パチンコ遊技機Eは、
保持台842に保持される。
【0080】続いて、図11に示すように、シート体T
Sの拡張を行なう。即ち、初期位置にある吸引パッド8
61〜864を空気吸引機により吸着状態として、各吸
引パッドによりシート体TSをそのシート体端部TSE
で吸着する。このシート吸着とほぼ同時に、シリンダ8
61b〜864bによるこれら吸引パッドの後退端位置
までの後退・待機と、空気吹出体885からの空気吹出
を実行する。これにより、シート体TSは、図11
(A),(B)に示すようにシート体端部TSEにおい
て前後・左右に広がり、シート拡張ロッド896L,8
96Rのシート体TS内部への入り込みが可能となる。
【0081】こうしたシート体端部TSEの拡張は、空
気吹出体885からの空気吹出を伴うものであることか
ら、シート体TSをシート体端部TSEにおいて確実に
拡張させることができる。しかも、空気吹出と共に吸引
パッド861〜864も後退させることから、より確実
にシート体を拡張することができる。なお、吸引パッド
861〜864の後退の際には、シート体TSの左右外
側に位置する吸引パッド865と吸引パッド866につ
いても、シート体吸着と後退を並行して実行する。
【0082】シート体端部TSEの拡張後は、拡張維持
ユニット890F,890Bの前後退用のシリンダ89
9L,899Rを駆動してシート拡張ロッド896L,
896Rをパチンコ遊技機Eの側に初期位置から前進さ
せる。この前進完了後にロータリーソレノイド895
L,895Rを駆動して、シート拡張ロッド896L,
896Rを水平姿勢から正立姿勢に旋回する。こうする
と、シート拡張ロッド896L,896Rは、図11
(C)に示すように、拡張したシート体TSの内部に入
り込んで、シート体TSを図10に示すような方形形状
とし、この状態を維持する。その後、空気吹出体885
からの空気吹出を停止すると共に、この空気吹出体88
5を後方の退避位置まで後退させ、その位置に待避させ
る。ここまでのシート体TSの拡張・維持は、包装ステ
ーションHSのパチンコ遊技機Eの上部で行われる。よ
って、シート体TSは、図11(C)に示すように、上
記の方形形状とされたシート体端部TSEを、パチンコ
遊技機Eに上方から対向させる。
【0083】こうしたシート体TSの拡張に続いて、パ
チンコ遊技機Eをシート体TSに収容する。具体的に
は、まず、空気吸引機867を停止して吸引パッド86
1〜866のシート吸着を解除する。これにより、シー
ト体TSの送り出しが可能となる。その後、シート体T
Sとパチンコ遊技機Eを相対移動する。この相対移動で
は、シート送り機構SRにおける駆動ローラ(第1ロー
ラ851)の回転制御を介したシート体TSの送り出し
と、拡張維持ユニット890F,890Bの上下動用の
モータの回転制御を介したシート拡張ロッド896L,
896Rの降下と、シリンダ844の駆動制御を介した
保持台842の上昇とを行う。
【0084】上記のシート体TSの送り出し、シート拡
張ロッド896L,896Rの降下により、シート体T
Sは、図12(A)に示すように、上記の方形形状で拡
張されたまま降下することになる。その一方、パチンコ
遊技機Eは、保持台842の上昇に伴い上昇する。こう
した相対移動により、図12(B)に示すように、パチ
ンコ遊技機Eは、拡張したシート体TSの内部に保持台
842と共に収容され、シート体TSは、そのシート体
端部TSEがパチンコ遊技機Eの下端より所定距離低く
なるまで送り出される。この送り出し量は、シート下端
接着機構KSによって支障なくシート下端接着ができる
ようにされている。
【0085】このパチンコ機収容の際、本実施例では、
図10に示すように、シート拡張ロッド896L,89
6Rで形成維持するシート体TSの形状を、パチンコ遊
技機の外郭より大きな方形形状とした。よって、パチン
コ遊技機Eの収容に当たり、パチンコ遊技機Eを不用意
にシート体TSと接触させないようにできるので、パチ
ンコ遊技機をより確実にシート体TSの内部に収容でき
る。
【0086】また、パチンコ遊技機Eの収容の際、本実
施例では、シート体の送り出しとシート拡張ロッド89
6L,896Rの降下を、略同一の速度で起こすよう
に、駆動ローラ(第1ローラ851)と拡張維持ユニッ
ト890F,890Bの上下動用のモータを回転制御し
た。よって、シート拡張ロッド896L,896Rの先
端より上方において、シート体TSに不用意な「だれ」
や過大な緊張を起こさないので、シート拡張ロッド89
6L,896R上方においても、著しくシート体TSの
方形形状を崩さないようにでき、方形形状を維持でき
る。このため、パチンコ遊技機Eをより確実にシート体
TSの内部に収容できる。
【0087】こうしてパチンコ遊技機Eがシート体TS
に収容されると、パチンコ遊技機Eをその両側面で把持
する。つまり、パチンコ遊技機Eの収容後には、パチン
コ機サイド把持機構SGのシリンダ882L,882R
を前進駆動して、把持プレート880L,880Rをシ
ート体TSより外側の初期位置(図6を参照)から前進
させ、各把持プレート880L,880Rをパチンコ遊
技機Eの両側面に押し付ける。これにより、パチンコ遊
技機Eは、シート体TSに収容された状態のまま、シー
ト体TSと共に把持される。次に、このパチンコ遊技機
Eの把持完了後に、シリンダ844を後退制御して保持
台842を降下させ、保持台842によるパチンコ遊技
機Eの保持を解除する。こうすることで、パチンコ遊技
機Eは、図12(B)に示すように、その下端をフリー
状態とした姿勢で把持され、その姿勢を維持する。
【0088】本実施例では、把持プレート880L,8
80Rの前面にスパイクを設けたので、上記の把持動作
の際に、シート体TSに貫通孔をあけることができる。
また、パチンコ遊技機E側面へのスパイク押し込みによ
り、パチンコ遊技機Eを確実に把持できる。
【0089】こうしてパチンコ遊技機Eを把持した後、
拡張維持ユニット890F,890Bのロータリーソレ
ノイド895L,895Rを逆転駆動して、シート拡張
ロッド896L,896Rを正立姿勢から水平姿勢に旋
回復帰させる。こうすると、シート体TSは、シート拡
張ロッド896L,896Rによる拡張が解除された状
態となり、シート体端部TSEは、その自重によって、
パチンコ遊技機Eの下方に垂れ下がる。この際、シート
体TSは、そのシート体端部TSEが開口していること
から、シート体TS内の空気は容易に抜け出す。よっ
て、上記したシート体下端の垂れ下がりを促進でき、こ
の結果、パチンコ遊技機Eの下方において対向するシー
ト体TSは比較的近づく。
【0090】このシート拡張ロッド896L,896R
の旋回復帰の完了後には、シリンダ899L,899R
を後退駆動することにより、シート拡張ロッド896
L,896Rを水平姿勢のままパチンコ遊技機Eから離
れた初期位置に後退復帰させる。これにより、シート拡
張ロッド896L,896Rは、シート体TSより外側
に位置することになり、その後、シート体TSと干渉す
ることはない。
【0091】また、シート拡張ロッド896L,896
Rの初期位置復帰の完了後は、シート下端接着機構KS
の溶着ユニット801,802の前進・加熱並びに後退
を行い、フリーとなったパチンコ遊技機E下端側でシー
ト体TSの下端を接着する。つまり、各溶着ユニット8
01,802のシリンダを前進駆動して両溶着ユニット
を前進させ、図12(C)に示すように、前進端にて溶
着ユニット801の切欠凹所に溶着ユニット802の突
部を入り込ませる。これにより、シート体TSは、パチ
ンコ遊技機Eの下方で両溶着ユニット801,802に
より挟持される。
【0092】シート体TSには、その送り出し時におい
て、第1ローラ851表面の円錐突起により貫通孔が空
けられていることから、溶着ユニット801,802に
よりシート体TSを挟持する際に、シート体TS内の空
気はこの貫通孔から容易に抜け出す。よって、上記した
シート体TS下端の垂れ下がり部分を、パチンコ遊技機
下端で不用意に膨らませないたまま挟持できる。この状
態で、所定時間に亘ってヒータを加熱し、溶着ユニット
801,802によりシート体TSを幅方向に亘って熱
溶着する。その後、シリンダを復帰駆動して、溶着ユニ
ット801,802を初期位置に後退復帰させる。これ
らの動作により、シート体TSは、パチンコ遊技機Eを
内部に収容した状態のまま、シート体端部TSEの側で
幅方向に亘って接着される。また、パチンコ遊技機E
は、下端が接着されたシート体TSに収容された状態
で、パチンコ機サイド把持機構SGに保持されたことに
なる。
【0093】こうしたシート体TSの下端接着の完了後
は、シート上端接着を行う。即ち、まず、シリンダ84
4を再度前進駆動して、パチンコ遊技機Eの下端を保持
台842で保持する。この場合、既に接着済みのシート
体端部TSEは、パチンコ機の下端保持に伴って、パチ
ンコ遊技機Eに重なるように、或いは、図12(D)に
例示するようにパチンコ遊技機Eの前面側または背面側
に折り返されるようにして、折り畳まれる。
【0094】こうしたパチンコ遊技機Eの保持の完了後
に、パチンコ機サイド把持機構SGのシリンダ882
L,882Rを後退駆動して、把持プレート880L,
880Rをシート体TSより外側の初期位置(図6参
照)に後退復帰する。これにより、パチンコ遊技機E
は、上昇した保持台842に保持されただけの状態とな
る。
【0095】把持プレート880L,880Rの初期位
置復帰後には、シリンダ844を後退駆動してパチンコ
遊技機Eを保持台842ごと初期位置に降下させると共
に、パチンコ遊技機Eの降下距離に見合った長さだけシ
ート送り機構SRによりシート体TSを送り出す。これ
により、パチンコ遊技機Eは、シート体TSに収容され
たまま、降下する。なお、このパチンコ遊技機E降下の
際に、シート体TSも一緒に送り出されるが、シート拡
張ロッド896L,896Rは既にシート体TSの外側
に位置するので、各ロッド896L,896Rとシート
体TSとの干渉は起きない。よって、ロッド896L,
896Rとの干渉によるシート体TSの破れ等は確実に
回避できる。
【0096】続いて、シート上端接着機構JSの溶着ユ
ニット871,872の前進・加熱を行う。つまり、各
溶着ユニット871,872のシリンダを前進駆動して
両溶着ユニットを前進させ、図12(D)に示すよう
に、前進端にて溶着ユニット871の切欠凹所に溶着ユ
ニット872の突部を入り込ませる。これにより、シー
ト体TSは、パチンコ遊技機Eの上方で両溶着ユニット
により挟持される。この状態で、所定時間に亘ってヒー
タを加熱し、溶着ユニット871,872によりシート
体TSをパチンコ遊技機E上方で幅方向に亘って熱溶着
する。その後、切断ユニット874のロッドレスシリン
ダを駆動制御して、カッタ873を初期位置から往復駆
動させると共に、各溶着ユニット871,872のシリ
ンダを復帰駆動して、溶着ユニット871,872を初
期位置に後退復帰させる。これらの動作により、シート
体TSは、パチンコ遊技機Eを内部に収容した状態のま
ま、パチンコ遊技機E上方で幅方向に亘って接着・切断
され、単独の筒状シートとなる。つまり、パチンコ遊技
機Eは、上下端で接着・切断された単独の袋状の筒状シ
ートに収容された状態で、保持台842により保持され
た状態となる。なお、カッタ873によるシート体TS
の切断端は、次回の包装の際のシート体端部TSEとな
る。
【0097】このようにしてシート体TSが上端で切断
されると、シート体TSの切断端側は、自重により撓も
うとする。本実施例では、シート体TSには、シート送
り出し時に第1ローラ851表面の円錐突起により貫通
孔を、パチンコ遊技機把持時に把持プレート880L,
880R前面のスパイクにより貫通孔を空けるようにし
た。よって、シート体TSが切断端側で撓もうとする際
に、これら貫通孔から内部の空気が漏れ出るので、シー
ト体TSのこの撓みを大きなものとできる。
【0098】この後は、第2ストッパシリンダ838の
降下および送り出しシリンダ(図示せず)を駆動を行な
い、包装済みのパチンコ遊技機Eを保持台842からコ
ンベヤ90a3に送り込む。この後、第2ストッパシリ
ンダ838を再び上昇し、初期位置に復帰していない機
器をそれぞれ初期位置に復帰させ、次回の包装対象とな
るパチンコ遊技機Eの包装ステーションHSまでの搬入
に備える。コンベヤ90a3は、包装されたパチンコ遊
技機Eを、包装工程P5領域に設けられた自動シール装
置まで搬送する。
【0099】解体ラインQL:以上、製造ラインPL
の各工程P1〜P5について説明した。次に、本実施例
のパチンコ遊技機製造システム10を構成する他のライ
ンである解体ラインQLおよび部品検査・調整ラインT
AL,TBLについて、図1,図13ないし図15を参
照しつつ説明する。図13は、収納ラックQB1,QB
2および収納具QB3,QB4,QB5に収納される部
品の一覧を示す説明図である。図14は、解体ラインQ
Lにおいて使用済みのパチンコ遊技機80から外枠22
が取り外される様子を示す説明図であり、図15は、解
体ラインQLに設けられたねかせ装置150を示す説明
図である。
【0100】図1に示すように、解体ラインQLは、部
品検査・調整ラインTAL,TBLを挟んで、製造ライ
ンPLの向かい側に設けられている。解体ラインQL
は、使用済みのパチンコ遊技機80(以下、旧機80と
いう)を連続的に運搬するローラコンベヤ70を備え
る。このローラコンベヤ70は、製造ラインPLのロー
ラコンベヤ90と略平行に敷設されている。
【0101】ローラコンベヤ70上で行なわれる流れ作
業は、外枠分離工程Q1、動作確認・調整工程Q2、第
一部品分離工程Q3、第二部品分離工程Q4という四つ
の工程に区分される。外枠分離工程Q1,動作確認・調
整工程Q2,第一部品分離工程Q3,第二部品分離工程
Q4の作業領域は、図1に示すように、それぞれ外枠組
立工程P4,動作確認・調整工程P3,内枠組立工程P
2,遊技板・機構板組立工程P1が行なわれる作業領域
と対向した位置に配置されている。
【0102】図1において向かって左から右への白抜き
の矢印で示すように、ローラコンベヤ70上に遊技場か
ら回収されたパチンコ遊技機である旧機80がセットさ
れた後、各工程Q1,Q2,Q3,Q4がこの順に行な
われることにより、旧機80から外枠22等の旧機80
を構成する各種部品が順次に分離され、この結果、旧機
80が解体される。本実施例では、パチンコ遊技機にお
いては各種部品の分離順序が各種部品の組み立て順序と
ほぼ逆順となることを考慮し、解体ラインQLにおける
工程の進行方向を製造ラインPLにおける工程の進行方
向とは逆の向きとしている。
【0103】図1では、各工程Q1,Q2,Q3,Q4
における作業者の位置を二重丸印を用いて示している。
この各工程Q1,Q2,Q3,Q4における作業者の位
置の近傍には、それぞれ、収納ラックQB1,収納ラッ
クQB2,収納具QB3,収納具QB4,収納具QB5
が設けられている。この収納ラックQB1,QB2およ
び収納具QB3,QB4,QB5に、各工程Q1〜Q4
において旧機80から分離された部品(以下、既使用部
品Mという)等が収納される。各収納ラックQB1,Q
B2および収納具QB3,QB4,QB5に収納される
既使用部品Mの一覧を図13に示した。なお、この図1
3の内容については、後述する各工程Q1〜Q4におけ
る具体的な作業内容と併せて説明する。
【0104】なお、収納ラックQB1,QB2および収
納具QB3,QB4,QB5の脚部にはキャスタが設け
られている。従って、作業者は、収納ラックQB1,Q
B2および収納具QB3,QB4,QB5を手で押すこ
とにより、収納ラックQB1,QB2および収納具QB
3,QB4,QB5を部品検査・調整ラインTBLや製
造ラインPLまで簡単に移動させることができる。勿
論、リフト機等の他の運搬装置により収納ラックQB
1,QB2および収納具QB3,QB4,QB5を移動
することとしても差し支えない。また、収納ラックQB
1,QB2および収納具QB3,QB4,QB5の回収
や移動に関する運搬装置の動作を制御し、作業を自動化
することも可能である。
【0105】上述した解体ラインQLの外枠分離工程Q
1,第一部品分離工程Q3,第二部品分離工程Q4に設
けられた各種の設備が、特許請求の範囲における部品分
離設備に相当する。また、解体ラインQLの動作確認・
調整工程Q2に設けられた各種の設備が、特許請求の範
囲における判定設備,動作判定設備,動作調整設備に相
当する。
【0106】部品検査・調整ラインTAL,TBL:
図1に示すように、解体ラインQLの外枠分離工程Q1
と製造ラインPLの外枠組立工程P4との間の領域に
は、外枠分離工程Q1において分離された既使用部品M
(具体的には、外枠22)を検査ないし調整する部品検
査・調整ラインTALが設けられている。部品検査・調
整ラインTALは、外枠22が吊り下げられる検査ボー
ド76を備える。この検査ボード76上において、既使
用部品Mとしての外枠22の外観を検査および調整する
作業(外観検査・調整工程TA1)が行なわれる。
【0107】また、解体ラインQLの第一部品分離工程
Q3および第二部品分離工程Q4と製造ラインPLの内
枠組立工程P2および遊技板・機構板組立工程P1との
間の領域には、各部品分離工程Q3,Q4において分離
された既使用部品Mを検査ないし調整する部品検査・調
整ラインTBLが設けられている。部品検査・調整ライ
ンTBLは、既使用部品Mを置いて検査作業や調整作業
を行なうための作業台78を備える。この作業台78で
行なわれる作業は、外観検査・調整工程TB1、機能検
査・調整工程TB2という二つの工程に区分されてい
る。図1に白抜きの矢印で示すように、まず、外観検査
・調整工程TB1において既使用部品Mの外観について
の検査ないし調整がなされ、次に、機能検査・調整工程
TB2において既使用部品Mの機能についての検査ない
し調整がなされる。上記の部品検査・調整ラインTA
L,TBLに設けられた各種の設備が、特許請求の範囲
における判定設備,部品性状判定設備に相当する。な
お、部品検査・調整ラインTAL,TBLに設けられた
各種の設備を解体ラインQL上の動作確認工程Q2領域
に設けることにより、判定設備,部品性状判定設備を構
成してもよい。
【0108】解体ラインQLにおける作業内容:解体
ラインQLの各工程Q1,Q2,Q3,Q4で行なわれ
る作業の内容について、以下、具体的に説明する。ま
ず、外枠分離工程Q1では、ローラコンベヤ70上の旧
機80から外枠22を取り外す。旧機80から外枠22
が取り外される様子を図14に示す。図14(A)、図
14(B)は、それぞれ外枠分離工程Q1に配設された
ローラコンベヤ70の立面、上面を示している。
【0109】図14(B)に示すように、外枠分離工程
Q1におけるローラコンベヤ70は、コンベヤ70a
1,コンベヤ70a2という二本のコンベヤによって構
成されている。コンベヤ70a2は、コンベヤ70a1
の終端よりも上流側の領域を始端として、コンベヤ70
a1と平行に且つ隣接して配設されている。このため、
図14(B)に示す範囲YZ2においては、コンベヤ7
0a1およびコンベヤ70a2の双方が重複して配設さ
れた状態となっている。
【0110】図14(A)に示すように、コンベヤ70
a1の上方には、コンベヤ70a1上の旧機80の外枠
22上端面を下方向に押圧する押圧装置243が配設さ
れている。一方、コンベヤ70a2の上方には、内枠3
0の上端を摺動可能に挟持する誘導レール242が配置
されている。この誘導レール242は、範囲YZ2を除
くコンベヤ70a2の上方に敷設される。
【0111】図14(A)に示すように、コンベヤ70
a1の上流側から搬送されてきた旧機80はコンベヤ7
0a1の終端部(図14に示す範囲YZ2領域)におい
て停止する。この後、押圧装置243が作動することに
より、旧機80は、押圧装置243とコンベヤ70a1
との間で挟持固定される。外枠分離工程Q1領域に配置
された作業者は、図14(B)に矢印X1で示すよう
に、固定された状態の旧機80から遊技板40および機
構板50が取り付けられた状態の内枠30を取り外し、
この内枠30を、台座241を介してコンベヤ70a2
上の所定の位置に置く。遊技板40および機構板50が
取り付けられた状態の内枠30は、図14(C)に矢印
X2で示すように、誘導レール242に支持され、起立
した状態でコンベヤ70a2上を搬送されていき、動作
確認・調整工程Q2領域に進入する。
【0112】一方、コンベヤ70a1上に残った外枠2
2は、押圧装置243による押圧が解除された後に、既
使用部品Mとして収納ラックQB1に収納される(図1
3を参照)。
【0113】なお、図14において、二つのコンベア7
0a1,70a2を平行に隣接して配設することなく、
二つのコンベア70a1,70a2若しくは一つのコン
ベア70a1を一の直線上に配設するものとし、内枠3
0を押圧し把持した状態で外枠22側を取り外し、収納
ラックQB1に外枠22を収納する構成としてもよい。
【0114】また、外枠分離工程Q1の始端側の領域
に、ローラコンベヤ70上を移送されるパチンコ遊技機
を作業高さまで昇降するリフターを設置する構成として
もよい。これにより、パチンコ遊技機の解体ラインQL
への導入や外枠22の分離、内枠30の動作確認・調整
に伴う作業の労力を軽減し、各作業を円滑に実行するこ
とができる。
【0115】内枠30が動作確認・調整工程Q2に進入
すると、まず、コンベヤ70a2の駆動が一時停止され
る。この後、遊技板40および機構板50と一体の内枠
30を電源に繋ぎ、内枠30に取り付けられている各種
部品の動作が出荷品として適当な状態か否かを確認す
る。具体的には、発射ハンドル36の操作時における球
跳び状態、表示ランプ31,45の点灯状態、入賞時に
おける入賞口44や賞球払出し装置56の動作状態等を
作業者による試行によって確認する。
【0116】各種部品の動作が出荷品として不適当な状
態である場合には、手直しによる調整を行なう。例え
ば、発射される遊技球の弾発力が弱いと確認された場合
には、発射ハンドル36の遊びの範囲等を調整する。賞
球を払い出す際に払出し装置56に球詰まりが生じる場
合には、払出し装置56を清掃する等により、球詰まり
が生じないように調整する。
【0117】なお、図4に示した回転装置91を遊技板
40および機構板50が取り付けられた状態の内枠30
をセット可能な仕様に変更してコンベヤ70a2上に設
けておき、この回転装置に遊技板40および機構板50
と一体の内枠30を嵌め込んだ状態で、内枠30に取り
付けられている各種部品の動作を確認することとしても
よい。こうすれば、内枠30を回転させながら、内枠3
0の表側に取り付けられている部品および内枠30の裏
側に取り付けられている部品の双方の動作をスムーズに
確認ないし調整することができる。
【0118】こうした確認作業ないし調整作業によって
出荷品として適当な状態であることが確認された遊技板
40および機構板50と一体の内枠30は、ローラコン
ベヤ70上から除去され、パチンコ遊技機の一部として
再び使用することができる部品(以下、再使用可能部品
MAという)として収納ラックQB2に収納される(図
13を参照)。再使用可能部品MAが収納された収納ラ
ックQB2は、製造ラインPLの外枠組立工程P4領域
に送られる。(図1を参照)。
【0119】一方、内枠30が出荷品として適当な状態
でないと確認された場合には、コンベヤ70a2を再び
駆動し、起立した状態の内枠30を、第一部品分離工程
Q3の最上流域に設けられた寝かせ装置150に送り込
む。
【0120】寝かせ装置150が動作する様子を図15
に示す。図15(A)、図15(C)は、それぞれ動作
確認・調整工程Q2と第一部品分離工程Q3との境界領
域付近に配設されたローラコンベヤ70の立面、上面を
示しており、図15(B)は、寝かせ装置150の一部
縦断面を示す。
【0121】図15(A)および(C)に示すように、
外枠分離工程Q1領域の途中から敷設されたコンベヤ7
0a2は、動作確認・調整工程Q2と第一部品分離工程
Q3との境界領域に至るまで敷設されており、このコン
ベヤ70a2終端の隣に寝かせ装置150が連設されて
いる。この寝かせ装置150の手前に、第一部品分離工
程Q3領域および第二部品分離工程Q4領域におけるロ
ーラコンベヤ70として、コンベヤ70a2よりも低い
高さのコンベヤ70a3が配置される。一方、外枠分離
工程Q1領域の途中から設けられた誘導レール242
は、コンベヤ70a2終端よりもやや上流側の上方に至
るまで敷設されている。
【0122】図15(A)ないし(C)に示すように、
寝かせ装置150は、寝かせ装置150の動作を制御す
る制御機構が収納された本体151と、本体151の上
方に取り付けられた回転軸152と、回転軸152と嵌
合された略L字形のアーム部153と、アーム部153
の上端面とスライド軸154を介して接続された昇降部
155を備える。図15(B)に示すように、昇降部1
55の下面155aには、内枠30の上端面の二箇所を
押圧するピン155b,ピン155cが突設されてい
る。また、アーム部153の底面153aには、内枠3
0の下端面の二箇所を押圧するピン153d,153e
が突設されている。
【0123】出荷品として適当な状態でないと確認され
た内枠30は、コンベヤ70a2終端の手前で誘導レー
ル242から外れ、コンベヤ70a2の終端において起
立した状態で停止する。この後、作業者は、内枠30を
寝かせ装置150方向に押し込み、アーム部153の底
面153aに載せる。これにより、遊技板40および機
構板50と一体の内枠30は、図15(B)に示すよう
に、アーム部153の底面153a上において起立した
状態となる。
【0124】この状態において、作業者によって本体1
51の所定の操作がなされると、スライド軸154の移
動に伴って昇降部155が下方向(図15(B)におい
て矢印Y1で示す方向)に移動する。移動後の昇降部1
55の状態を図15(B)において二点鎖線で示す。こ
れにより、ピン155b,155cが内枠30の上端面
を押圧し、内枠30は、昇降部155およびアーム部1
53による上下からの挟持によって固定された状態とな
る。
【0125】この状態において、作業者によって本体1
51の所定の操作がなされると、アーム部153は、回
転軸152を中心として、コンベヤ70a3が敷設され
た方向(図15(B)において矢印Y2で示す方向)に
約90度回転する。回転後のアーム部153の状態を図
15(C)に示す。図15(C)に二点鎖線で示すよう
に、昇降部155およびアーム部153によって挟持さ
れた内枠30は、コンベヤ70a3上に寝かされた状態
となっている。
【0126】このような回転の後、寝かせ装置150
は、ピン153d,153eをアーム部153の底面1
53aよりも下方に引っ込めるとともに、昇降部155
を上方向に移動する。これにより、ピン153d,15
3eとピン155b,155cとによる押圧係合が解除
される。この結果、遊技板40および機構板50と一体
の内枠30は、寝かされた状態(コンベヤ70a3と機
構板50面が接触した状態)でコンベヤ70a3上に配
置される。この後、アーム部153は、コンベヤ70a
3から離れる方向に回転し、元の位置に戻る。
【0127】以上のように、遊技板40および機構板5
0と一体の内枠30は、寝かせ装置150によってコン
ベヤ70a3上に寝かされた状態で、以降の部品分離工
程領域(第一部品分離工程Q3領域,第二部品分離工程
Q4領域)に送り込まれる。従って、起立した状態では
分離が困難な部品を容易に取り外すことが可能となる。
また、起立した状態では確認作業や調整作業が困難な部
位について作業を円滑に行なうことができる。
【0128】なお、上記の寝かせ装置150において、
ピン153d,153e,155b,155cによる押
圧以外の方法で内枠30を挟持する構成としてもよい。
例えば、アーム部153の底面153aおよび昇降部1
55に、弾性を有するゴムや樹脂等で形成された付勢部
材を設ける構成を考えることができる。こうすれば、付
勢部材の内枠30に対する上下からの押圧力により内枠
30を挟持することができる。
【0129】このように、コンベヤ70a3上に寝かさ
れた内枠30は、コンベヤ70a3の駆動によって第一
部品分離工程Q3領域に送り込まれる。第一部品分離工
程Q3における作業内容につき、図1に戻って説明す
る。第一部品分離工程Q3では、コンベヤ70a3上に
寝かされた状態の内枠30から機構板50,遊技板40
を取り外す。次に、機構板50および遊技板40が取り
外された後の内枠30から、表示ランプ31,ガラス扉
32,装飾板33,上皿34,下皿35,発射ハンドル
36,打球発射回路基板37,発射モータ38という内
枠30に取り付けられていた各種部品を取り外す。取り
外された後の内枠30を含む既使用部品Mは、部品の種
類ごとに分類された状態で収納具QB3に収納される
(図13を参照)。一方、最初に取り外された機構板5
0および遊技板40は、コンベヤ70a3上を搬送され
ていき、第二部品分離工程Q4に進入する。
【0130】第二部品分離工程Q4では、まず、コンベ
ヤ70a3上の機構板50から、発射レール51,球タ
ンク52,タンクレール53,入出力基板54,制御回
路ボックス55,賞球払出し装置56という機構板50
に取り付けられていた各種部品を取り外す。取り外され
た後の機構板50を含む既使用部品Mは、部品の種類ご
とに分類された状態で収納具QB5に収納される(図1
3を参照)。
【0131】続いて第二部品分離工程Q4では、コンベ
ヤ70a3上の遊技板40から、誘導レール41,障害
釘42,風車43,入賞口44,表示ランプ45,球誘
導ユニット46,入賞検出手段47,図柄表示装置48
という遊技板40に取り付けられていた各種部品を取り
外す。取り外された後の遊技板40を含む既使用部品M
は、部品の種類ごとに分類された状態で収納具QB4に
収納される(図13を参照)。以上の各工程Q1〜Q4
を経ることにより、パチンコ遊技機の解体が完了する。
【0132】なお、上述した各工程Q1〜Q4において
作業者によって行なわれる作業を、解体装置や検査装置
によって自動的に行なうこととしても差し支えない。
【0133】部品検査・調整ラインTAL,TBLに
おける作業内容:次に、部品検査・調整ラインTAL,
TBLで行なわれる作業の内容について具体的に説明す
る。図1に示すように、解体ラインQLの外枠分離工程
Q1領域に配置された収納ラックQB1は、既使用部品
Mが収納された状態で部品検査・調整ラインTALに送
られる。また、第一部品分離工程Q3領域に配置された
収納具QB3および第二部品分離工程Q4領域に配置さ
れた収納具QB4,QB5は、既使用部品Mが収納され
た状態で部品検査・調整ラインTBLに送られる。
【0134】なお、部品検査・調整ラインTALは外枠
分離工程Q1領域の向かい側の近傍に設けられ、部品検
査・調整ラインTBLは第一部品分離工程Q3領域およ
び第二部品分離工程Q4領域の向かい側の近傍に設けら
れている。従って、収納ラックQB1および収納具QB
3,QB4,QB5の移動距離が短くて済むので、既使
用部品Mの検査に伴う作業効率をより向上することがで
きる。
【0135】部品検査・調整ラインTALでは、収納ラ
ックQB1に収納された既使用部品M(外枠22)を取
り出し、外枠22の上部枠を検査ボード76のハンガー
部に引っ掛けて外枠22を吊り下げる。検査ボード76
は、一度に4枚の外枠22を吊り下げ可能に構成されて
いる。
【0136】次に、検査ボード76に吊り下げられた外
枠22の外観が出荷品として適当な状態か否かを検査す
る(外観検査・調整工程TA1)。具体的には、亀裂の
有無,表面の汚れの有無,表面塗装の剥がれの有無等に
ついて検査を行なう。
【0137】外枠22の外観が出荷品として不適当な状
態である場合には、手直しによる調整を行なう。例え
ば、外枠22の表面に汚れが付着している場合には、ウ
エスや薬品等を用いて清掃することにより、表面の汚れ
を取り除く。
【0138】こうした検査ないし調整によって外観が出
荷品として適当な状態であると確認された外枠22は、
再使用可能部品MAとして再び収納ラックQB1に収納
される。再使用可能部品MAが収納された収納ラックQ
B1は、製造ラインPLの外枠組立工程P4領域に送ら
れる(図1を参照)。
【0139】一方、外観が出荷品として適当な状態でな
いと確認された場合には、この外枠22を収納ラックQ
B1とは別のラックに収納する。別のラックに収納され
た外枠22は、指定業者に渡され、後に指定業者によっ
て廃棄される。
【0140】一方、部品検査・調整ラインTBLでは、
収納具QB3,QB4,QB5に収納された既使用部品
Mを取り出して作業台78に載せ、まず、既使用部品M
の外観が出荷品として適当な状態か否かを検査する(外
観検査・調整工程TB1)。具体的には、亀裂の有無,
表面の汚れの有無,表面塗装の剥がれの有無等について
検査を行なう。
【0141】既使用部品Mの外観が出荷品として不適当
な状態である場合には、手直しによる調整を行なう。例
えば、既使用部品Mの表面に汚れが付着している場合に
は、ウエスや薬品等を用いて清掃することにより、表面
の汚れを取り除く。
【0142】外観検査・調整工程TB1において外観が
出荷品として適当な状態であると確認された場合には、
続いて、既使用部品Mの機能が出荷品として適当な状態
か否かを検査する(機能検査・調整工程TB2)。具体
的には、発射モータ38の回転数、表示ランプ31の消
耗度、入賞口44の開閉軸の状態,発射ハンドル36の
カム機構やバネ機構の状態等について検査を行なう。
【0143】既使用部品Mの機能が出荷品として不適当
な状態である場合には、手直しによる調整を行なう。例
えば、発射ハンドル36のカム機構が外れやすい状態と
なっている場合には、ドライバーを用いてカムを嵌め合
わせたり、カム機構部分だけを新品のものに取り換える
等により、カム機構が適正に動作するように調整する。
【0144】こうした検査ないし調整によって、外観お
よび機能が出荷品として適当な状態であると確認された
既使用部品Mは、再使用可能部品MAとして、該部品が
取り出された収納具QB3,QB4,QB5に再び収納
される。再使用可能部品MAが収納された収納具QB3
は、製造ラインPLの内枠組立工程P2領域に送られる
(図1を参照)。また、再使用可能部品MAが収納され
た収納具QB4,QB5は、製造ラインPLの遊技板・
機構板組立工程P1領域に送られる(図1を参照)。
【0145】一方、部品検査・調整ラインTBLにおい
て、外観または機能のいずれかが出荷品として適当な状
態でないと確認された場合には、この既使用部品Mを、
部品の種類ごとに分類した状態で別の収納具に収納す
る。別の収納具に収納された既使用部品Mは、指定業者
に渡され、後に指定業者によって廃棄される。
【0146】なお、本実施例では、既使用部品Mのうち
の一部の部品については、部品検査・調整ラインTBL
における検査を行なわずに廃棄することとしている。こ
のような一部の部品としては、遊技板40,図柄表示装
置48,入出力基板54や打球発射回路基板37のよう
な制御基板や制御回路ボックス55等がある。遊技板4
0に貼着された描画シートや図柄表示装置48は、パチ
ンコ遊技機の機種の外観的な特徴を示す部分であり、一
般的に他の機種には流用できないものだからである。制
御基板は、パチンコ遊技機の使用時に常時稼動している
部品であり、一般的に消耗度が激しいと考えられること
に加え、パチンコ遊技機について適用される許可基準
(風俗営業法等)を原因として廃棄処理しなければなら
ない場合もあるからである。なお、このような部品につ
いても部品検査・調整ラインTBLにおける検査を行な
うこととしても差し支えない。また、上記部品以外の部
品について、部品検査・調整ラインTBLにおける検査
を行なわずに廃棄することとしてもよい。
【0147】各ラインPL,QL,TAL,TBLの
関係:以上説明したように、解体ラインQLおよび部品
検査・調整ラインTAL,TBLの各工程で作業が行な
われることにより、再使用可能部品MAが収納された収
納ラックQB1,QB2が製造ラインPLの外枠組立工
程P4領域に送られる。再使用可能部品MAが収納され
た収納具QB3は、製造ラインPLの内枠組立工程P2
領域に送られる。また、再使用可能部品MAが収納され
た収納具QB4,QB5は、製造ラインPLの遊技板・
機構板組立工程P1領域に送られる。
【0148】この結果、図1に示すように、遊技板・機
構板組立工程P1領域には、新規部品Vが収納された収
納具PB4,PB5と再使用可能部品MAが収納された
収納具QB4,QB5が配置される。また、内枠組立工
程P2領域には、新規部品Vが収納された収納具PB3
と再使用可能部品MAが収納された収納具QB3が配置
される。更に、外枠組立工程P4領域には、新規部品V
が収納された収納ラックPB1と再使用可能部品MAが
収納された収納ラックQB1,QB2が配置される。
【0149】従って、遊技板・機構板組立工程P1,内
枠組立工程P2,外枠組立工程P4において、それぞれ
収納ラックPB1内,収納具PB4内,収納具PB5内
の部品を自動組立装置に供給した場合には、図1におけ
る向かって右から左への黒色の太矢印で示すように、新
規部品Vのみを用いたパチンコ遊技機20(以下、新機
20という)が組み立てられる。一方、遊技板・機構板
組立工程P1,内枠組立工程P2,外枠組立工程P4に
おいて、それぞれ収納ラックQB1,QB2内,収納具
QB4内,収納具QB5内の部品を自動組立装置に供給
した場合には、図1における向かって右から左への斜線
付きの太矢印で示すように、再使用可能部品MAを利用
したパチンコ遊技機60(以下、再生機60という)が
組み立てられる。
【0150】なお、上述した包装工程P5では、このよ
うな新機20と再生機60とを区別して包装後のシート
体TSに出荷シールKPを貼付している。このような出
荷シールKPの区別した貼付けは、自動シール装置と共
に包装工程P5領域に設置され、自動シール装置と接続
されたコンピュータ65の処理によって実現される。こ
のコンピュータ65が行なう処理の内容を、図16に出
荷シール貼付制御ルーチンとして示す。本ルーチンは、
コンピュータ65上で所定の管理者パスワードが入力さ
れたときに起動する。
【0151】本ルーチンが起動されると、まず、出荷情
報を読み出す処理を行なう(ステップS100)。この
出荷情報は、再生機60や新機20についての注文番
号,機種名,出荷先,出荷予定日等の情報であり、今
後、出荷が予定されている再生機60および新機20に
ついての情報のほか、既に出荷済みの再生機60および
新機20についての情報を含む。この出荷情報が読み出
された後、コンピュータ65と接続されたディスプレイ
66上に初期画面が表示される。
【0152】次に、コンピュータ65と接続されたキー
ボード若しくはマウスの操作に基づいて、出荷予定の閲
覧指示があったか否かを判断する処理を行なう(ステッ
プS110)。出荷予定の閲覧指示があったと判断した
場合には、ディスプレイ66に出荷予定明細表を表示す
る処理を行なう(ステップS120)。出荷予定明細表
の表示画面を図17に示す。図17に示すように、出荷
予定明細表には、今後、出荷が予定されている再生機6
0および新機20についての情報(以下、出荷予定情報
という)が、注文番号,機種名,種類,数量,出荷先,
出荷予定日,出荷日,扱便という各項目に分けて記載さ
れている。このため、各注文番号についての「出荷日」
の項目は、未だ出荷がされていないことから空白となっ
ている。
【0153】「注文番号」という項目の各欄には、注文
番号を示す数字とチェックボックスが表示されている。
また、「種類」という項目の各欄には、再生機60若し
くは新機20の別が表示される。「扱便」という項目の
各欄に示すアルファベットは、再生機60や新機20を
出荷先まで運搬する運送業者を示す記号であり、この記
号は、コンピュータ65への出荷先の郵便番号や住所の
入力に伴って自動的に決定される。
【0154】また、出荷予定明細表の表示画面には、出
荷予定明細表と共に、「印刷実行」,「ソート」,「表
修正」,「現印刷情報」,「初期画面」という五種類の
タブが表示される。「ソート」タブをマウスでクリック
すると、ディスプレイ66上には、注文番号順に表示さ
れている現在の出荷予定明細表を機種名順,種類順,出
荷先順等の所望の順で出荷予定明細表を表示し直すため
の案内画面が表示される。「表修正」タブをマウスでク
リックすると、ディスプレイ66上には、出荷予定明細
表中に記載された注文番号,機種名,種類等についての
情報を修正するための修正画面が表示される。「現印刷
情報」タブをマウスでクリックすると、現在、自動シー
ル装置によって出荷シールKPの貼り付けが行なわれて
いる注文番号等の情報や、出荷シールKPの貼り付けが
予約されている注文番号等の情報が表示される(図18
を参照)。
【0155】この出荷予定明細表の表示画面において、
作業者は、出荷シールKPの貼り付けを希望する注文番
号を、チェックボックスをマウスでクリックすることに
よって選択する。図17では、注文番号「006」が選
択された状態を示している。この後、「印刷実行」タブ
がクリックされると、コンピュータ65は、注文番号
「006」についての出荷予定情報を出荷シールKPに
印刷する旨の指示があったと判断し(ステップS13
0)、ディスプレイ66上に印刷前確認画面を表示する
処理を行なう(ステップS135)。
【0156】図18に示すように、印刷前確認画面に
は、作業者によって選択された注文番号,この注文番号
に対応する機種名,種類,数量,出荷先,出荷予定日,
出荷日,扱便の内容とともに、この注文番号の出荷品に
ついて出荷シールKPを貼り付ける旨が表示される。空
欄であった「出荷日」という項目には、出荷予定情報の
出荷シールKPへの印刷が指示された日付が表示され
る。作業者は、この印刷前確認画面で、出荷シールKP
への印刷を開始する注文番号等を再度確認する。なお、
印刷前確認画面には、併せて、前述した「現印刷情報」
が表示されるので、作業者は、現在の自動シール装置の
稼動状態を把握した上で、出荷シールKPへの印刷を開
始するか否かを決定することができる。
【0157】この印刷前確認画面において、「印刷開
始」タブがマウスでクリックされると、コンピュータ6
5は、注文番号「006」についての出荷予定情報の出
荷シールKPへの印刷を開始する旨の指示があったと判
断し(ステップS140)、自動シール装置に、出荷シ
ールKPへの印刷の開始および印刷された出荷シールK
Pのシート体TSへの貼り付けを指示する処理を行なう
(ステップS145、ステップS150)。この指示を
受けた自動シール装置は、図18に示す例で言えば、
「注文番号:006、機種名:特許1号、種類:再生
機、出荷先:〒460…、出荷予定日:2000/12
/1、出荷日:2000/12/1」という文字を50
枚の出荷シールKPに印刷するとともに、この50枚の
出荷シールKPに、「1/50」,「2/50」…「5
0/50」という数量情報を印刷する。次に、印刷され
た各出荷シールKPを、各再生機60が包装されたシー
ト体TSに貼り付ける。
【0158】以降、コンピュータ65は、自動シール装
置の作業状況を監視し、作業者によって選択された注文
番号についての出荷シールKPのシート体TSへの貼り
付けが完了した旨を入力したときに、出荷情報を更新し
て記憶する処理を行ない(ステップS160,ステップ
S165)、出荷シール貼付制御処理の終了指示がある
まで、ステップS100に戻って上記の処理を繰り返し
(ステップS170)、出荷シール貼付制御処理の終了
指示があったと判断したときに本ルーチンを終了する。
図18に示した例で言えば、注文番号「006」に関
し、50台の各再生機60についてシート体TSに出荷
シールKPが貼り付けられた場合には、ステップS16
5の処理により、出荷日についての情報を「2000/
12/1」という情報に確定し、注文番号「006」を
出荷予定情報から除外する。これにより、注文番号「0
06」についての情報は、既に出荷済みの再生機60に
ついての情報として管理される。従って、ステップS1
65の処理の後にステップS100ないしS120の処
理が再度行なわれても、出荷予定明細表中に注文番号
「006」についての情報は表示されない。
【0159】このように、自動シール装置は、包装後の
シート体TSに新機20と再生機60とを区別して出荷
シールKPを貼付するので、作業者や注文主は、出荷若
しくは受入れ対象のパチンコ遊技機を容易かつ正確に識
別できるようになるとともに、シート体TSの中身が新
機20若しくは再生機60のいずれであるかを、出荷シ
ールKPに印刷された「種類」の情報から即座に知るこ
とができる。
【0160】以上説明した第1実施例のパチンコ遊技機
製造システム10では、旧機80が再利用可能か否かを
判定する解体ラインQLの動作確認・調整工程Q2領域
と、再利用可能と判定された旧機80を利用して再生機
60を製造する製造ラインPLとを工場FC1内に併設
する。従って、再生機60を製造する際に、旧機80を
即座に利用することが可能となり、旧機80のリサイク
ルを効率よく実現することができる。
【0161】また、解体ラインQLの動作確認・調整工
程Q2領域において、旧機80から外枠22を取り外し
た内枠30の動作が出荷品として適当な状態か否かを確
認するとともに、不適当な状態である場合には出荷品と
して適当な状態となるように調整する。このように調整
された内枠30は、再使用可能部品MAとして製造ライ
ンPLの外枠組立工程P4領域に供給され、この内枠3
0を用いて再生機60が製造される。従って、旧機80
を細かな部品単位に分解することなく、再生機60の製
造に利用することができる。
【0162】第1実施例のパチンコ遊技機製造システム
10では、旧機80を構成する各種部品が再利用可能か
否かを判定する部品検査・調整ラインTAL,TBL
と、再利用可能と判定された部品を利用して再生機60
を製造する製造ラインPLとを工場FC1内に併設す
る。従って、再生機60を製造する際に、旧機80を構
成する各種部品を即座に利用することが可能となり、旧
機80のリサイクルを効率よく実現することができる。
【0163】また、第1実施例のパチンコ遊技機製造シ
ステム10では、解体ラインQLに、旧機80から各種
部品を分離する外枠分離工程Q1領域,第一部品分離工
程Q3領域,第二部品分離工程Q4領域を設け、各工程
Q1,Q3,Q4において分離された既使用部品Mが再
使用可能な状態であるか否かを部品検査・調整ラインT
AL,TBLにおいて確認する。再使用可能な状態であ
ると確認された既使用部品Mは、再使用可能部品MAと
して製造ラインPLの外枠組立工程P4,内枠組立工程
P2,遊技板・機構板組立工程P1領域に供給され、供
給された再使用可能部品MAを用いて再生機60が製造
される。従って、旧機80を、部品単位で再生機60の
製造に利用することが可能となり、旧機80のリサイク
ルを無駄なく行なうことができる。この結果、廃棄され
る部品を極力減らすことができる。
【0164】第1実施例のパチンコ遊技機製造システム
10では、解体ラインQLと製造ラインPLとを互いに
対向する位置関係で設けると共に、解体ラインQLにお
ける各工程Q1,Q2,Q3,Q4の進行方向が製造ラ
インPLにおける各工程P1,P2,P3,P4の進行
方向と逆向きとなるように配設する。従って、旧機80
から各種部品を分離する工程Q1,Q3,Q4とこの分
離された各種部品を用いて再生機60を製造する工程P
4,P2,P1との位置関係が近くなり、解体ラインQ
Lにおいて分離された部品を製造ラインPLに移動する
際の作業効率を高めることができる。
【0165】第1実施例のパチンコ遊技機製造システム
10では、解体ラインQLの各工程Q1,Q2,Q3,
Q4に設けられたキャスタ付きの収納ラックQB1,Q
B2収納具QB3,QB4,QB5は、手押しによって
移動されて、製造ラインPLにおける再使用可能部品M
Aの収納設備として活用される。従って、旧機80から
分離された部品の収納具を解体ラインQLと製造ライン
PLとの間で共通化することが可能となり、パチンコ遊
技機製造システム10の省スペース化を図ることができ
る。
【0166】また、第1実施例のパチンコ遊技機製造シ
ステム10では、一の製造ラインPLにおいて再生機6
0および新機20の双方を製造し、製造に必要な部品と
して、収納ラックQB1,QB2内,収納具QB4内,
収納具QB5内の再使用可能部品MA若しくは収納ラッ
クPB1内,収納具PB4内,収納具PB5内の新規部
品Vのいずれを用いるかによって、再生機60と新機2
0とを区別して製造する。従って、新機20製造用のラ
インを再生機60製造用のラインとは別に設ける必要が
なく、パチンコ遊技機製造システム10の省スペース化
を図ることができる。また、新品市場,中古市場の双方
のニーズに対応した遊技機の製造が可能となる。
【0167】(2)変形例:上記実施例に対する各種の
変形例について以下に説明する。第一の変形例は、解体
ラインQLの第一部品分離工程Q3領域および第二部品
分離工程Q4領域においてローラコンベヤ70を非駆動
とする構成である。この構成例を図19に示す。図19
に示すように、解体ラインQLの第一部品分離工程Q3
領域および第二部品分離工程Q4領域には、ローラコン
ベヤ70に替えて、手動で回転するローラ付きの二本の
レール72が設けられている。この二本のレール72上
には回転台310が載せられている。
【0168】回転台310の構成について図20ないし
図23を参照しつつ説明する。図20は回転台310の
外観を示す説明図、図21は回転台310の上面を示す
説明図、図22は回転台310における軸体330A周
辺の縦断面を示す説明図、図23は回転台310側面に
おける軸体330Aの装着部の様子を示す説明図であ
る。
【0169】図20および後述する図24に示すよう
に、回転台310は、二本のレール72幅と略同幅の外
フレーム312と、この外フレーム312よりも幅狭の
内フレーム320を備える。外フレーム312および内
フレーム320は共に金属製である。内フレーム320
の枠内は、遊技板40および機構板50と一体の内枠3
0を収納可能な寸法で形成されている。
【0170】図20および図21に示すように、内フレ
ーム320は外フレーム312の枠内に配置されてお
り、内フレーム320の短辺側側面の中央部と外フレー
ム312の短辺側の側面の中央部とは軸体330A,3
30Bで接続されている。また、外フレーム312の長
辺側の側面には、二つの切欠部314L,314Rが互
いに対向する位置に形成されており、切欠部314Rと
向かい合う位置の内フレーム320の長辺側側面には、
外フレーム312の長辺側側面の外側に突出する長さの
レバー316が装着されている。
【0171】内フレーム320と外フレーム312との
軸体330Aによる接続構造について図22を参照しつ
つ説明する。なお、図22では、内フレーム320と外
フレーム312とを上方において接続する軸体330A
周りの断面を示しているが、内フレーム320と外フレ
ーム312とを下方において接続する軸体330B周り
も図22と同様の構造を採る。図22に示すように、外
フレーム312の短辺側側面の中央部内側には凹所31
3が形成されており、この凹所313には軸体330A
の一端が嵌め込まれている。凹所313に嵌め込まれた
軸体330Aの一端は、外フレーム312の外側から四
本のねじ345a〜dで締め付けられて(図23を参
照)、外フレーム312に螺着される。
【0172】なお、外フレーム312と内フレーム32
0との間の空間には、左右のプレート326,327と
の係合によって保持された皿ばね328が装着されてい
る。この皿ばね328の装着により、外フレーム312
と内フレーム320との間の隙間を一定に保つことが可
能となる。
【0173】図22に示すように、内フレーム320の
短辺側側面の中央部には、軸体330Aの軸径よりもや
や大径の貫通孔321が形成されており、軸体330A
の他端は、この貫通孔321を貫通している。貫通後の
軸体330Aの周囲にはベアリング331が装着されて
おり、このベアリング331の外周部は中空略円筒形の
プレート332で覆われながらプレート332と嵌合し
ている。このように、ベアリング331と嵌合されたプ
レート332は、内フレーム320の内側から四本のね
じ(図22では、上下二本のねじを二点鎖線で示す)で
締め付けられて、内フレーム320に螺着される。これ
により、内フレーム320は、プレート332を介して
ベアリング331の外周部に装着された状態となる。
【0174】一方、軸体330Aの他端には、ベアリン
グ331の内周部を覆う大きさの座金333が挿入さ
れ、この座金333は、軸体330Aの他端に形成され
たねじ部へのナット334の螺着に伴ってベアリング3
31の内周部に圧設される。これにより、外フレーム3
12に螺着された軸体330Aは、ナット334,座金
333を介してベアリング331の内周部に装着された
状態となる。よって、内フレーム320は、ベアリング
331の外周部の作用により、外フレーム312に螺着
された軸体330Aの周りを回転することができる。
【0175】従って、図20において、外フレーム31
2を固定した状態で、切欠部314Rに置かれたレバー
316を矢印D方向に動かすと、この方向に内フレーム
320が回転する。内フレーム320が矢印D方向に1
80度回転すると、レバー316は反対側の切欠部31
4Lに位置する。
【0176】図20および図21に示すように、内フレ
ーム320の短辺側の各内側面および長辺側の各内側面
には、それぞれ二個の受け台325が所定の間隔をおい
て装着されている。図21に二点鎖線で示すように各受
け台325の上に遊技板40および機構板50と一体の
内枠30が載ることにより、内枠30は横向きに内フレ
ーム320内に収納される。
【0177】図20および図21に示すように、内フレ
ーム320の短辺側内側面の隅部には、係合ピン323
aを有する機構部323および係合ピン324aを有す
る機構部324が、互いに対向する位置関係で設けられ
ている。図21に示すように、係合ピン323aは、内
枠30が内フレーム320内に収納された状態におい
て、内枠30の上端面に設けられた穿設孔30bと対向
する位置に設けられる。また、係合ピン324aは、内
枠30が内フレーム320内に収納された状態におい
て、内枠30の下端面に設けられた穿設孔30dと対向
する位置に設けられる。また、内フレーム320の一方
の長辺側上端面の中央付近には、上記機構部323,3
24とワイヤー329で接続されたT字型のハンドル3
22が突設されている。
【0178】図20および図21は、ハンドル322が
引かれていない状態を示しており、この状態において係
合ピン323a,324aは、機構部323,324の
表面よりも僅かに突出している。この状態からハンドル
322を図20に示す矢印A方向に引くと、ワイヤー3
29の引っ張りに基づく機構部323,324の作用に
より、係合ピン323a,324aが矢印B方向に大き
く突出する。これにより、係合ピン323a,係合ピン
324aは、それぞれ、内枠30の上端面の穿設孔30
b,内枠30の下端面の穿設孔30dに係合する。この
係合により、内フレーム320内に収納された内枠30
の左側半分が内枠30内に固定された状態となる。
【0179】図20および図21に示すように、内フレ
ーム320の他方の長辺側(機構部323,324と離
間している方の長辺側)中央付近には、コの字型に切り
欠かれた切欠部が形成されており、この切欠部における
上端面には、操作部315a,操作部315aとアーム
315bを介して接続されたゴム製の押圧体315c,
アーム315bを回転可能に軸支する軸支部315dか
らなるロック機構315が設けられている。このロック
機構315が設けられた位置の近傍の内フレーム320
の内側面には、二つの受け台325の間に、この受け台
325と同じ高さで受け台325よりも長寸の受け台3
11が装着されている。
【0180】図20および図21は、操作部315aが
ニュートラルボジションにある状態を示しており、この
状態において押圧体315cは、内フレーム320の上
端面よりも上方に位置している。この状態から操作部3
15aを図20に示す矢印C方向に倒すと、軸支部31
5dに軸支されたアーム315bが矢印C方向に回転す
る。アーム315bが約90度回転して、押圧体315
cが内フレーム320の上端面よりも下方の位置に移動
すると、軸支部315d内のストッパーの作用により、
アーム315bの回転移動は、正方向および逆方向の双
方について禁止される。このアーム315bの回転移動
の禁止により、内フレーム320内に収納された内枠3
0は、受け台311と押圧体315cとの間で挟持さ
れ、右側半分が内枠30内に固定された状態となる。
【0181】従って、上記構成の回転台310では、遊
技板40および機構板50と一体の内枠30を内フレー
ム320内に収納して、ハンドル322を図20に示す
矢印A方向に引き、ロック機構315の操作部315a
を図20の矢印C方向に約90度回転することにより、
内フレーム320内に内枠30が固定される。こうした
固定後にレバー316を図20の矢印D方向に操作して
反対側の切欠部314Lに位置させれることにより内フ
レーム320が180度回転する。これにより内フレー
ム320内に固定された状態の内枠30の表裏を反転す
ることができる。
【0182】このような構成の回転台310を用いた場
合の作業の流れについて説明する。図24は、遊技板4
0および機構板50と一体の内枠30が寝かせ装置15
0からレール72上の回転台310に移される様子を示
す説明図である。この図24は、動作確認・調整工程Q
2と第一部品分離工程Q3との境界領域付近を上から見
たときの様子を示している。
【0183】図24に示すように、外枠分離工程Q1領
域の途中から動作確認・調整工程Q2と第一部品分離工
程Q3との境界領域に至るまで敷設されたコンベヤ70
a2の終端の隣には、寝かせ装置150が連設されてい
る。この第一部品分離工程Q3の最上流域に設けられた
寝かせ装置150の手前に、コンベヤ70a2よりも低
い高さの二本のレール72が配置される。寝かせ装置1
50の手前における二本のレール72上には、回転台3
10の外フレーム312が載せられている。外フレーム
312がレール72上に積載されている状態において、
内フレーム320は二本のレール72の間に位置してい
る。
【0184】前述したように、動作確認・調整工程Q2
において出荷品として適当な状態でないと確認された遊
技板40および機構板50と一体の内枠30は、コンベ
ヤ70a2の駆動により寝かせ装置150に送り込まれ
る。寝かせ装置150は、昇降部155およびアーム部
153による上下からの挟持によって内枠30を固定
し、作業者による本体151の所定の操作に基づいて、
アーム部153を回転軸152をレール72が敷設され
た方向に約90度回転する。回転後のアーム部153の
状態を図24(A)に示す。図24(A)に二点鎖線で
示すように、昇降部155およびアーム部153によっ
て挟持された内枠30は、レール72上の回転台310
の内フレーム320とほぼ対向する位置で寝かされた状
態となっている。
【0185】このような回転の後、寝かせ装置150
は、ピン153d,153eとピン155b,155c
とによる押圧係合を解除する。この結果、遊技板40お
よび機構板50と一体の内枠30は、寝かされた状態
(コンベヤ70a3と機構板50面が接触した状態)で
内フレーム320内に収納される。この後、アーム部1
53は、レール72から離れる方向に回転し、元の位置
に戻る(図24(B)を参照)。
【0186】このように、第一部品分離工程Q3に送り
込まれた内枠30は、寝かせ装置150によって回転台
310の内フレーム320内に収納される。この後、作
業者が回転台310を図24(B)に白抜きの矢印で示
す方向に引っ張ると、回転台310はレール72のロー
ラ上を滑りながら引っ張り方向に移動する。従って、回
転台310を作業領域が十分に確保された位置まで簡単
に移動することができる。
【0187】この後、作業者は、内枠30が収納された
回転台310のハンドル322を図20に示す矢印A方
向に引き、ロック機構315の操作部315aを図20
の矢印C方向に約90度回転することにより、内フレー
ム320内に内枠30を固定する。こうした固定後にレ
バー316を操作したときには、二本のレール72間に
おいて内フレーム320が回転する。従って、第一部品
分離工程Q3における内枠30からの機構板50,遊技
板40の取り外しや、内枠30からの各種部品31〜3
8の取り外しの際に、内枠30の表裏を反転させながら
効率よく解体作業を行なうことができる。
【0188】また、第二部品分離工程Q4領域における
レール72上には、上記回転台310とほぼ同様の構成
を有し遊技板40に適合した大きさの回転台、上記回転
台310とほぼ同様の構成を有し機構板50に適合した
大きさの回転台が、それぞれ配置される。従って、第二
部品分離工程Q4における機構板50からの各種部品5
1〜56の取り外しや、遊技板40からの各種部品41
〜48の取り外しの際に、機構板50や遊技板40の表
裏を反転させながら効率よく解体作業を行なうことがで
きる。
【0189】このように、第一部品分離工程Q3および
第二部品分離工程Q4に、内枠30等を連続的に運搬す
るローラコンベヤ70に替えて、手動で運搬機能を果た
すレール72を設ける構成を採れば、旧機80からの分
離に手間がかかる部品がある場合に、かかる部品の分離
作業をレール72上で時間をかけて慎重に行なうことが
できる。
【0190】なお、回転台310はレール72上に連続
して複数台配設されており、これらの各回転台310の
前には複数の作業者が配置される。各作業者は、異なる
部品に対する取り外し作業を所定の順序で実施する。部
品の取り外し作業が完了した作業者は、部品を取り外し
た後の回転台310をレール72の下流方向に押す。こ
れにより、回転台310がレール72上の隣接する作業
位置に移送される。
【0191】第二の変形例として、解体ラインQLの動
作確認・調整工程Q2と製造ラインPLの動作確認・調
整工程P3とを近接した位置に設ける構成を考えること
ができる。このような構成例を図25に示す。図25に
示すように、解体ラインQLのローラコンベヤ70は、
外枠分離工程Q1,第一部品分離工程Q3,第二部品分
離工程Q4領域においては前記実施例と同様に製造ライ
ンPLのローラコンベヤ90と略平行に敷設されている
が、動作確認・調整工程Q2領域においては製造ライン
PL方向に湾曲して敷設されている。また、製造ライン
PLのローラコンベヤ90は、動作確認・調整工程Q2
が行なわれる作業領域と対向した位置に配置された動作
確認・調整工程P3領域においては、解体ラインQL方
向に湾曲して敷設されている。
【0192】これにより、遊技板40および機構板50
が取り付けられた状態の内枠30の動作に関する確認作
業ないし調整作業が行なわれる動作確認・調整工程Q2
および動作確認・調整工程P3が、工場FC1内の近接
した位置に設けられる。従って、内枠30の動作に関す
る確認作業ないし調整作業を、解体ラインQLおよび製
造ラインPLの双方において効率よく行なうことができ
る。例えば、確認作業ないし調整作業を行なう作業者や
確認作業ないし調整作業に必要な検査台,工具等の付帯
設備を、解体ラインQLと製造ラインPLとの間で共通
化することができる。
【0193】第三の変形例は、上記実施例における部品
検査・調整ラインTALに替えて、外枠分離工程Q1に
おいて分離された既使用部品Mを検査する部品検査ライ
ンHALを設け、上記実施例における部品検査・調整ラ
インTBLに替えて、第一部品分離工程Q3および第二
部品分離工程Q4において分離された既使用部品Mを検
査する部品検査ラインHBLを設ける構成である。この
ような構成例を図26に示す。図26に示す部品検査ラ
インHAL,HBLでは、外観検査工程HA1,HB1
および機能検査工程HB2において旧機80から分離さ
れた既使用部品Mの外観や機能の検査のみを行ない、検
査後における既使用部品Mについての手直し等による調
整を行なわない。このため、検査に合格した既使用部品
Mは、再使用可能部品MAとして即座に製造ラインPL
に供給される。一方、検査の結果、出荷品として不適当
な状態と判断された既使用部品Mは、工場FC1内にお
けるストックヤードに確保される。このように部品の手
直しという煩雑な作業工程を工場FC1内から取り除く
ことで、工場FC1全体としての稼動率を高めることが
できる。
【0194】なお、パチンコ遊技機の外枠22はパチン
コ遊技機の一定期間の使用後においてもそのまま再使用
できる状態であることが多いことを考慮し、上記実施例
のパチンコ遊技機製造システム10において部品検査・
調整ラインTALや部品検査ラインHALを設けない構
成としてもよい。こうすれば、旧機80から取り外され
た外枠22につき、その外観を検査する必要がなく簡便
である。また、解体ラインQLにおいて取り外された外
枠22を即座に製造ラインPLに供給することが可能と
なる。
【0195】第四の変形例は、上記実施例のパチンコ遊
技機製造システム10において、部品検査・調整ライン
TBLを工場FC1外に設ける構成である。このような
構成例を図27に示す。図27に示すように、第一部品
分離工程Q3および第二部品分離工程Q4において旧機
80から分離され、収納具QB3〜QB5に収納された
既使用部品Mは、部品検査・調整ラインTBLと同様の
ラインを備える工場FC2に出荷される。工場FC2で
は、受け取った既使用部品Mの外観や機能について検査
ないし手直し等による調整を行なった後、再生機60用
の一部として再利用可能な部品を再使用可能部品MAと
して工場FC1に納品する。こうして納品された再使用
可能部品MAは、製造ラインPLの収納具QBT3〜Q
BT5内に収納される。
【0196】このような構成を採れば、旧機80から取
り外された各種部品についての検査を工場FC内で行な
う必要がなく、工場FC1内における作業を簡略化する
ことができる。また、各種部品の検査用の設備を工場F
C1内に設ける必要がないので、比較的狭いスペースの
工場内にもパチンコ遊技機製造システム10を設けるこ
とができる。
【0197】なお、上記第四の変形例の構成において、
部品検査・調整ラインTBLに加えて部品検査・調整ラ
インTALを工場FC1外に設けることとしても差し支
えない。
【0198】上記実施例において、解体ラインQLに動
作確認・調整工程Q2を設けず、解体ラインQLにおい
て外枠分離工程Q1,第一部品分離工程Q3,第二部品
分離工程Q4という三つの工程を行なうこととしても差
し支えない。このような構成例を第五の変形例として図
28に示す。図28に示す場合においても、各工程Q
1,Q2,Q4において旧機80から分離された各種の
部品のうち、再使用可能部品MAが製造ラインPLに供
給される。従って、旧機80を構成する部品を再生機6
0の製造用に利用することができる。
【0199】他方、解体ラインQLに第一部品分離工程
Q3,第二部品分離工程Q4を設けず、解体ラインQL
において外枠分離工程Q1,動作確認・調整工程Q2と
いう二つの工程を行なうこととしても差し支えない。こ
のような構成例を第六の変形例として図29に示す。図
29に示す場合においても、旧機80を構成する遊技板
40および機構板50が取り付けられた状態の内枠30
は、動作確認作業ないし調整作業の後に再使用可能部品
MAとして製造ラインPLの外枠組立工程P4に供給さ
れる。従って、外枠組立工程P4において内枠30に外
枠22を取り付けるだけで、簡単に再生機60を製造す
ることができる。
【0200】上記以外の変形例について説明する。上記
第1実施例では、解体ラインQLの第一部品分離工程Q
3において遊技板40や機構板50を取り外す構成とし
たが、遊技板40や機構板50を外枠分離工程Q1や動
作確認・調整工程Q2において取り外す構成としてもよ
い。この場合において、取り外された遊技板40や機構
板50が再利用可能な状態か否かの確認や再利用可能な
状態とするための調整を、動作確認・調整工程Q2にお
いて行なうことも可能である。また、再利用可能な状態
とされた遊技板40や機構板50を収納ラックに収納
し、再使用可能部品MAとして製造ラインPLに供給す
ることも、遊技板40を分解することなく再利用可能と
なる点で好適である。
【0201】また、外枠分離工程Q1や動作確認・調整
工程Q2において遊技板40や機構板50を内枠30か
ら取り外し、第一部品分離工程Q3においてローラコン
ベヤ70上に寝かされた状態の内枠30から部品を取り
外すとともに、遊技板40や機構板50から部品を取り
外す第二部品分離工程Q4に替えて、起立した状態の内
枠30から部品を取り外す特殊部品分離工程Q5を設け
る構成としてもよい。この構成では、第一部品分離工程
Q3と特殊部品分離工程Q5との間の領域に、寝かせ装
置150と同一の構造を有し、伏臥状態の内枠30を起
立状態とする起こし装置が設けられる。これにより、起
立状態の内枠30からの方が取り外しやすい部品につい
て、取り外し作業の効率を高めることができる。また、
第一部品分離工程Q3において、前述した回転台310
を用いる場合には、回転台310の内フレーム320の
枠内を、遊技板40および機構板50が取り外された状
態の内枠30を収納可能な寸法に変更すればよい。
【0202】外枠分離工程Q1や動作確認・調整工程Q
2において遊技板40や機構板50を内枠30から取り
外すとともに、以降の解体ラインQLの工程を第一部品
分離工程Q3のみとし、この第一部品分離工程Q3の終
端に、製造ラインPLの内枠組立工程P2,包装工程P
5を連続して設けることも好適である。こうすれば、各
種部品31〜38が取り外された内枠30を直ちに製造
ラインPLに供給することが可能となり、新規部品Vま
たは再使用可能部品MAとしての各種部品31〜38が
取り付けられた状態の内枠30を迅速に製造することが
できる。なお、この場合において、第一部品分離工程Q
3において、各種部品31〜38のうち、ガラス扉32
等の一部の部品のみを内枠30に取り付け、半完成品状
態の内枠を内枠30に包装ないし出荷シールを施して出
荷することとしてもよい。この場合においては、前述し
た自動包装装置830を半完成品としての内枠30を包
装可能に構成し、前述した自動シール装置を再使用可能
部品MAが取り付けられた内枠30と新規部品Vが取り
付けられた内枠30とを区別して出荷シールを貼付可能
に構成することが望ましい。
【0203】(3)第2実施例:また、上記実施例のパ
チンコ遊技機製造システム10から製造ラインPLを除
去し、パチンコ遊技機解体システム1Aを構成すること
も可能である。このパチンコ遊技機解体システム1Aの
概要を第2実施例として図30に示す。
【0204】図30に示すように、パチンコ遊技機解体
システム1Aは、工場FC5内に、解体ラインQLおよ
び部品検査・調整ラインTAL,TBLという2つのラ
インを設けることによって構成される。解体ラインQL
および部品検査・調整ラインTAL,TBLに設けられ
た設備や作業工程,該作業工程で行なわれる作業内容に
ついては、第1実施例とほぼ同様である。
【0205】外枠分離工程Q1において旧機80から取
り外され、収納ラックQB1に収納された外枠22のう
ち、部品検査・調整ラインTALにおける検査ないし調
整によって外観が出荷品として適当な状態であると確認
されたものは、再使用可能部品MAとして再び収納ラッ
クQB1に収納される。この収納ラックQB1は、工場
FC5内のリサイクル部品ストックヤードに送られる。
一方、外観が出荷品として適当な状態でないと確認され
た外枠22は、収納ラックQB1とは別のラックQBE
1に収納され、工場FC5内の廃棄部品ストックヤード
に送られる。
【0206】また、旧機80から外枠22が取り外され
た後に残る遊技板40および機構板50と一体の内枠3
0は、動作確認・調整工程Q2において前述した確認作
業ないし調整作業が行なわれる。こうした作業の後、出
荷品として適当な状態であることが確認された内枠30
は、再使用可能部品MAとして収納ラックQB2に収納
される。この収納ラックQB2は、工場FC5内のリサ
イクル部品ストックヤードに送られる。一方、出荷品と
して適当な状態でないと確認された内枠30は、各種部
品の取り外しのために第一部品分離工程Q3,第二部品
分離工程Q4に送り込まれる。
【0207】第一部品分離工程Q3,第二部品分離工程
Q4において遊技板40および機構板50から取り外さ
れ、収納具QB3,QB4,QB5に収納された既使用
部品Mのうち、部品検査・調整ラインTBLにおける検
査ないし調整によって外観および機能が出荷品として適
当な状態であると確認されたものは、再使用可能部品M
Aとして再び収納具QB3,QB4,QB5に収納され
る。この際、再使用可能部品MAは、表示ランプ31,
誘導レール41,球タンク52等の部品の種類に応じて
仕分けされた状態で収納具QB3,QB4,QB5に収
納される。この収納具QB3は、工場FC5内のリサイ
クル部品ストックヤードに送られる。一方、外観または
機能のいずれかが出荷品として適当な状態でないと確認
された既使用部品Mは、収納具QB3,QB4,QB5
とは別の収納具QBE3,QBE4,QBE5に収納さ
れ、工場FC5内の廃棄部品ストックヤードに送られ
る。
【0208】以上説明した第2実施例のパチンコ遊技機
解体システム1Aによれば、旧機80から分離された外
枠22,遊技板40および機構板50と一体の内枠3
0,該内枠30に取り付けられた既使用部品Mにつき、
再生機60の一部としての再利用の可否を判定する。再
利用可能と判定された外枠22、遊技板40および機構
板50と一体の内枠30、該内枠30に取り付けられた
既使用部品Mは、それぞれ収納ラックQB1、収納ラッ
クQB2、収納具QB3,QB4,QB5に収納された
状態でリサイクル部品ストックヤードに保管される。従
って、リサイクル部品ストックヤードに保管された部品
を、再生機60を製造するための部品等として有効に利
用することができる。また、リサイクル部品ストックヤ
ードには、再利用可能な各種の部品が、部品の種類に応
じて仕分けして保管されるので、必要な部品だけを適宜
抽出して再生機60の製造業者等に提供することができ
る。更に、廃棄部品ストックヤードには、指定業者によ
って廃棄される各種の部品が、部品の種類に応じて仕分
けして保管されるので、部品の材質等を考慮しながらス
ムーズに廃棄することができる。
【0209】また、上記第2実施例のように、製造ライ
ンPLを解体ラインQLと同一の工場内に併設すること
なく、製造ラインPLを解体ラインQLとは異なる場所
に設けることにより、新規部品Vの仕入れや再生機60
および新機20の配送を効率よく行なうことが可能とな
る。例えば、製造ラインPLを、パチンコ遊技機を構成
する各種部品を製造する部品製造工場に近い場所に設け
れば、部品製造工場から納入される新規部品Vの梱包を
簡易化することが可能となり、加えて、新規部品Vの配
送に要する期間の短縮化や配送コストの低減化を実現す
ることができる。また、製造ラインPLを、パチンコ遊
技機の納入先(販売代理店,遊技場等)に近い場所に設
ければ、簡易な梱包あるいは遊技機ごとの梱包無しで再
生機60や新機20を納入することが可能となり、加え
て、再生機60や新機20の配送に要する期間の短縮化
や配送コストの低減化を実現することができる。なお、
或る地域において部品製造工場やパチンコ遊技機の納入
先が複数ある場合には、配送に要する期間や配送コスト
が最適となる場所に製造ラインPLを設けることが望ま
しい。
【0210】なお、上記第2実施例において、解体ライ
ンQLおよび部品検査・調整ラインTAL,TBLを、
製造業者や機種の異なる旧機80の解体および部品検
査,部品調整を対応可能な形態で設けることも好適であ
る。こうすれば、様々な地域から回収された多種類の旧
機80について部品の分離、検査、調整を行ない、広汎
なバリエーションの再使用可能部品MAを得ることがで
きる。こうして得られた再使用可能部品MAを各メーカ
ーのパチンコ遊技機製造工場等に配送することとすれ
ば、製造工場側で必要とする多種多様な部品を広く供給
することができる。
【0211】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明は、こうした実施例に限定されるものではなく、
発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる態様
で実施可能である。例えば、前記した変形例を第2実施
例に組み合わせたり、前記変形例のうちの二以上を第
1,第2実施例に組み合わせることにより、パチンコ遊
技機解体システムやパチンコ遊技機製造システムを実施
することも可能である。
【0212】また、上記した解体ラインQLにおける工
程順や製造ラインPLにおける工程順については、任意
に組み替えることができる。例えば、解体ラインQLの
外枠分離工程Q1と動作確認・調整工程Q2の順序を逆
にし、旧機80に取り付けられている各種部品の動作が
出荷品として適当な状態か否かを、旧機80から外枠2
2を取り外す前に確認することとしてもよい。
【0213】また、製造ラインPLにおいて製造される
再生機60に、再使用可能部品MAが用いられている旨
の所定の表示を施してもよい。このような所定の表示を
施す手法としては、新機20とは異なった番号体系の製
造番号等を、再生機60へのシールの貼り付けや外枠2
2や内枠30等への刻印等の形態で表示する手法等を考
えることができる。こうすれば、再生機60の製造後
に、該遊技機がリサイクルによって製造されたものであ
ることを所定の表示により確認することができる。勿
論、上記製造番号等に加えて再生機60の耐用期間の目
安を付記してもよい。
【0214】また、再生機60が再使用可能部品MAと
新規部品Vとの双方を用いて製造されている場合には、
使われている再使用可能部品MAの名称等を再生機60
に記しておくことも、以後の点検・修理時において迅速
かつ適切な対応が可能となる点で好ましい。加えて、各
再使用可能部品MAの耐用期間の目安を付記しておけ
ば、再生機60が廃棄用として回収された場合に、該再
生機60について再度のリサイクルの許否を的確に判断
することができる。
【0215】なお、上記実施例における製造ラインPL
では、再使用可能部品MAを利用して再生機60を製造
するが、再生機60の一部を製造ラインPLにおいて製
造することとしてもよい。例えば、製造ラインPLの作
業工程として遊技板・機構板組立工程P1,動作確認・
調整調整工程P3および包装工程P5を設け、各種部品
が取付けられた遊技板40や機構板50のみを製造ライ
ンPLにおいて製造する構成等を考えることができる。
また、製造ラインPLの作業工程を包装工程P5のみ
とし、動作確認・調整工程Q2において再使用可能部品
MAと判断された遊技板40および機構板50付きの内
枠30を製造ラインPLにおいて包装し、包装後の内枠
30を再使用可能な内枠30として出荷することとして
もよい。
【0216】上記実施例では、起立状態の内枠30の表
裏を反転させる回転装置91を製造ラインPLの内枠組
立工程P2領域に設けたが、このような回転装置91
を、解体ラインQLの動作確認・調整工程Q2領域に設
けてもよいし(前述)、これ以外の工程Q1,Q3,Q
4のいずれかの領域や部品検査・調整ラインTAL,T
BLに設けても差し支えない。例えば、第一部品分離工
程Q3領域に設ければ、内枠30の表裏を反転させなが
ら各種部品31〜38の取り外すことが可能となる。ま
た、回転装置91を遊技板40や機構板50をセット可
能な仕様に変更して第二部品分離工程Q4に設けた場合
には、遊技板40からの各種部品41〜48の取り外し
や機構板50からの各種部品51〜56の取り外しを、
遊技板40や機構板50の表裏を反転させながら行なう
ことが可能となる。
【0217】上記実施例では、遊技板40および機構板
50と一体の内枠30を起立状態から寝かせ状態に回転
させる寝かせ装置150を解体ラインQLの第一部品分
離工程Q3の最上流域に設けたが、このような寝かせ装
置150と同様の役割を果たす装置を、第一部品分離工
程Q3における他の領域や第一部品分離工程Q3以外の
工程Q1,Q2,Q4のいずれかの領域に設けても差し
支えなく、部品検査・調整ラインTAL,TBLに設け
てもよい。なお、寝かせ装置150のアーム部153や
昇降部155の寸法等の仕様は、起こし装置によって挟
持される対象(例えば,遊技板40および機構板50を
取り外した後の内枠30,遊技板40,機構板50等)
に応じてに変更を加えることが可能である。
【0218】なお、上述した寝かせ装置150は、遊技
板40および機構板50と一体の内枠30を寝かせ状態
から起立状態に回転させる起こし装置としても機能する
ことができる。コンベヤ70a3が敷設された方向に倒
れた状態(図15(C)に示す状態)のアーム部153
に内枠30をセットすれば、回転軸152を中心とした
アーム部153の回転により、寝かせ状態の内枠30を
起立状態とすることができるからである。このような起
こし装置を解体ラインQLのいずれかの工程Q1〜Q4
領域や製造ラインPLのいずれかの工程P1〜P5領域
に設けても差し支えなく、部品検査・調整ラインTA
L,TBLに設けてもよい。なお、起こし装置のアーム
部153や昇降部155の寸法等の仕様は、起こし装置
によって挟持される対象(例えば,遊技板40および機
構板50を取り外した後の内枠30,遊技板40,機構
板50等)に応じて適宜変更を加えることが可能であ
る。
【0219】上記実施例では、寝かされた状態の遊技板
40および機構板50と一体の内枠30の表裏を反転さ
せる回転台310を、解体ラインQLの第一部品分離工
程Q3領域および第二部品分離工程Q4領域に設けた
が、このような回転台310と同様の役割を果たす装置
を、解体ラインQLの他の工程Q1,Q2領域や製造ラ
インPLのいずれかの工程P1〜P5領域に設けても差
し支えなく、部品検査・調整ラインTAL,TBLに設
けてもよい。なお、回転台310の内フレーム320や
外フレーム312等の各部についての寸法等の仕様は、
内フレーム320に収納ないし固定される対象(例え
ば,遊技板40および機構板50を取り外した後の内枠
30,遊技板40,機構板50等)に応じて適宜変更を
加えることが可能である。
【0220】既述の実施形態においては、解体ラインQ
Lにおける解体の対象および製造ラインPLにおける製
造の対象を、主として遊技板40および機構板50付き
の内枠30として示したが、遊技板40専用の解体ライ
ンQC,部品検査・調整ラインTBLおよび製造ライン
PLを工場内に設ける構成としてもよい。この構成にお
いても、解体ラインQLのローラコンベヤ70上で遊技
板40の動作を確認ないし調整し、各種部品40〜48
を取り外し、取り外された各種部品40〜48を部品検
査・調整ラインTBLで検査ないし調整し、検査ないし
調整後の再使用可能部品MAを利用した遊技板40を製
造ラインPLにおいて製造する工程は同様である。ま
た、各種部品40〜48の取り外しの際には、図4に示
した回転装置91とほぼ同様の構成で遊技板40をセッ
ト可能な仕様とされた回転装置や、図15に示した寝か
せ装置150とほぼ同様の構成で遊技板40をセット可
能な仕様とされた寝かせ装置が用いられる。勿論、こう
した回転装置や寝かせ装置を、遊技板40の動作状態を
確認ないし調整する際に用いてもよい。
【0221】内枠30および機構板50に脱着可能に装
着される遊技板40は、製造段階においては内枠30お
よび機構板50に組み込まれず、遊技場において後から
パチンコ遊技機に装着される場合がある。また、パチン
コ遊技機では、遊技板40のみが必要に応じて交換され
る場合があるため、遊技板40の製造出荷量は内枠30
や機構板50等と比べて多い。従って、遊技板40専用
の解体ラインQC,部品検査・調整ラインTBL,製造
ラインPL遊技板用解体ラインを設けることが有効であ
る。
【0222】なお、市場に流通するパチンコ遊技機の中
には、例えば、制御回路ボックス55をフック等を用い
て機構板50に係止する等のように、パチンコ遊技機か
ら制御回路ボックス55を容易に着脱可能に構成する機
種がある。このような機種のパチンコ遊技機は制御回路
ボックス55が取り付けられていない状態で遊技場に納
品され、納品されたパチンコ遊技機には、パチンコ遊技
機とは別系統で納入された制御回路ボックス55が遊技
場において取り付けられる。また、遊技場にからの撤去
時には、遊技場においてパチンコ遊技機から制御回路ボ
ックス55が取り外され、制御回路ボックス55のみが
回収される。このような機種があることを考慮し、既述
の実施形態において、制御回路ボックス55を解体ライ
ンQLにおける解体の対象から除外することとしてもよ
い。
【0223】上記の制御回路ボックス55が取り外され
た状態の使用済み遊技機が回収された場合に備え、解体
ラインQLの動作確認・調整工程Q2において、動作に
ついての確認ないし調整作業を行なう前にテスト用の制
御回路ボックスを装着し、確認ないし調整作業の終了後
にテスト用の制御回路ボックスを取り外すこととしても
よい。こうすれば、回収された使用済み遊技機に制御回
路ボックス55が取り付けられていない場合でも、内枠
30を再使用可能部品MAとして再利用することができ
る。また、このようなテスト用の制御回路ボックスは、
遊技板40の動作を確認ないし調整することにより遊技
板40自体の再利用を図る場合にも用いることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるパチンコ遊技機製造
システム10の概要を示す説明図である。
【図2】収納ラックPB1および収納具PB3,PB
4,PB5に収納される新規部品Vの一覧を示す説明図
である。
【図3】パチンコ遊技機を構成する各種部品の取り付け
関係を示す説明図である。
【図4】製造ラインPLに設けられた回転装置91を示
す説明図である。
【図5】製造ラインPLにおいて内枠30が外枠22の
枠に組み付けられる様子を示す説明図である。
【図6】自動包装装置830の概略正面図である。
【図7】自動包装装置830が有する包装ステーション
HSの要部概略斜視図である。
【図8】自動包装装置830の概略側面図である。
【図9】シート拡張機構SFの概略構成を示す説明図で
ある。
【図10】シート拡張機構SFが有するシート拡張ロッ
ド896L,896Rによるシート体TSの拡張の様子
をパチンコ遊技機Eの上面側から示す説明図である。
【図11】シート体TSが拡張される様子を示す説明図
である。
【図12】シート体TS内へのパチンコ遊技機Eの収容
からシート体TSの上端の接着・切断までの様子を示す
説明図である。
【図13】収納ラックQB1,QB2および収納具QB
3,QB4,QB5に収納される既使用部品Mの一覧を
示す説明図である。
【図14】解体ラインQLにおいて旧機80から外枠2
2が取り外される様子を示す説明図である。
【図15】解体ラインQLに設けられた寝かせ装置15
0を示す説明図である。
【図16】出荷シール貼付制御ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図17】出荷予定明細表の表示画面を示す説明図であ
る。
【図18】印刷前確認画面を示す説明図である。
【図19】第一の変形例を示す説明図である。
【図20】回転台310の外観を示す説明図である。
【図21】回転台310の上面を示す説明図である。
【図22】回転台310における軸体330A周辺の縦
断面を示す説明図である。
【図23】回転台310側面における軸体330Aの装
着部の様子を示す説明図である。
【図24】解体ラインQLにおいて、遊技板40および
機構板50と一体の内枠30が寝かせ装置150からレ
ール72上の回転台310に移される様子を示す説明図
である。
【図25】第二の変形例を示す説明図である。
【図26】第三の変形例を示す説明図である。
【図27】第四の変形例を示す説明図である。
【図28】第五の変形例を示す説明図である。
【図29】第六の変形例を示す説明図である。
【図30】本発明の第2実施例であるパチンコ遊技機解
体システム1Aの概要を示す説明図である。
【符号の説明】
10…パチンコ遊技機製造システム 20…新機 22…外枠 30…内枠 30a…開口部 30b,30d…穿設孔 31…表示ランプ 32…ガラス扉 33…装飾板 34…上皿 35…下皿 36…発射ハンドル 37…打球発射回路基板 38…発射モータ 40…遊技板 40a…開口部 41…誘導レール 42…障害釘 43…風車 44…入賞口 45…表示ランプ 46…球誘導ユニット 47…入賞検出手段 50…機構板 51…発射レール 52…球タンク 53…タンクレール 54…入出力基板 55…制御回路ボックス 56…賞球払出し装置 60…再生機 65…コンピュータ 66…ディスプレイ 70…ローラコンベヤ 70a1,70a2,70a3…コンベヤ 72…レール 76…検査ボード 78…作業台 80…旧機 90…ローラコンベヤ 90a…主流 90a1,90a2,90a3…コンベヤ 90a2k,90a3k…ガイド 90b…支流 90c…支流 91…回転装置 92…レール 93…上部挟持部材 93a…摺動部 93b…挟持部 93c…軸体 94…下部挟持部材 94a…座部 94b…挟持部 94c…軸体 140…回転装置 141…台座 142…誘導レール 143…押圧装置 150…ねかせ装置 151…本体 152…回転軸 153…アーム部 153a…底面 153d,153e…ピン 154…スライド軸 155…昇降部 155a…下面 155b,155c…ピン 241…台座 242…誘導レール 243…押圧装置 310…回転台 311…受け台 312…外フレーム 313…凹所 314L,314R…切欠部 315…ロック機構 315a…操作部 315b…アーム 315c…押圧体 315d…軸支部 316…レバー 320…内フレーム 321…貫通孔 322…ハンドル 323…機構部 323a…係合ピン 324…機構部 324a…係合ピン 325…受け台 326,327…プレート 329…ワイヤー 330A,330B…軸体 331…ベアリング 332…プレート 333…座金 334…ナット 345a〜d…ネジ 801…溶着ユニット 802…溶着ユニット 830…自動包装装置 832…装置架台 837…第1ストッパシリンダ 838…第2ストッパシリンダ 841a…ローラ 841b…ガイド 842…保持台 844…シリンダ 850…テンションローラ 851…第1ローラ 852…第2ローラ 853…第3ローラ 854…末端ローラ対 861〜866…吸引パッド 861b…シリンダ 862b…シリンダ 867…空気吸引機 871,872…溶着ユニット 873…カッタ 874…切断ユニット 880L,880R…把持プレート 882L,882R…シリンダ 885…空気吹出体 885a…吹出孔 890B,890F…拡張維持ユニット 891…案内シャフト 892…基部 893…支持脚 894L,894R…前面プレート 895L,895R…ロータリソレノイド 896L,896R…シート拡張ロッド 899L,899R…シリンダ D…台車 Ds…支持台 E…パチンコ遊技機 FC1,FC2,FC5…工場 HAL,HBL…部品検査ライン HA1,HB1…外観検査工程 HB2…機能検査工程 HK…包装機構 HS…包装ステーション JS…シート上端接着機構 KP…出荷シール KS…シート下端接着機構 M…既使用部品 MA…再使用可能部品 PL…製造ライン P1…遊技板・機構板組立工程 P2…内枠組立工程 P3…動作確認・調整工程 P4…外枠組立工程 P5…包装工程 PB1…収納ラック PB3,PB4,PB5…収納具 QL…解体ライン Q1…外枠分離工程 Q2…動作確認・調整工程 Q3…第一部品分離工程 Q4…第二部品分離工程 QB1,QB2…収納ラック QB3,QB4,QB5…収納具 QBT3,QBT4,QBT5…収納具 SB…凸部 SF…シート拡張機構 SG…パチンコ機サイド把持機構 SR…シート送り機構 ST…待機位置 TAL,TBL…部品検査・調整ライン TA1,TB1…外観検査・調整工程 TB2…機能検査・調整工程 TH…シート端部保持機構 TS…シート体 TSE…シート体端部 V…新規部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 幸博 愛知県小牧市二重堀1588−1 双栄工機有 限会社内 (72)発明者 宮田 正治 愛知県小牧市二重堀1588−1 双栄工機有 限会社内 (72)発明者 杉島 紀志男 名古屋市中区丸の内二丁目17番3号 丸の 内T.S−1ビル5階 株式会社サンセイ アールアンドディ内 (72)発明者 服部 辰雄 名古屋市西区中小田井四丁目396番地 株 式会社三星内 Fターム(参考) 2C088 DA11 DA21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既使用の遊技機を利用して他の遊技機を
    製造する遊技機製造システムであって、 前記既使用の遊技機が再利用可能か否かを判定する判定
    設備と、 該判定設備において再利用可能と判定された遊技機を利
    用して前記他の遊技機の少なくとも一部を製造する遊技
    機製造設備とを備え、 前記判定設備および前記遊技機製造設備が所定の領域内
    に併設された遊技機製造システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の遊技機製造システムで
    あって、 前記判定設備として、前記既使用の遊技機の動作状態を
    確認し、該確認された動作状態に基づいて該遊技機が再
    利用可能か否かを判定する動作判定設備を有すると共
    に、 該動作判定設備において再利用不可能と判定された前記
    既使用の遊技機について、該遊技機が再利用可能な動作
    状態となるように調整する動作調整設備を設け、 前記遊技機製造設備として、該動作調整設備において調
    整された遊技機を用いて前記他の遊技機の少なくとも一
    部を製造する第一製造設備を備えた遊技機製造システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の遊技機製造シ
    ステムであって、 前記既使用の遊技機から該遊技機を構成する部品を分離
    する部品分離設備を設けると共に、 前記判定設備として、該部品分離設備において分離され
    た部品が再使用可能な性状であるか否かを判定する部品
    性状判定設備を有し、 前記遊技機製造設備として、該部品性状判定設備におい
    て再使用可能な性状であると判定された部品を用いて前
    記他の遊技機の少なくとも一部を製造する第二製造設備
    を備えた遊技機製造システム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の遊技機製造システムで
    あって、 前記部品分離設備は、前記既使用の遊技機を連続的に運
    搬する運搬装置を備えており、 該運搬装置を、前記部品分離設備のうちの一部の領域に
    設けた遊技機製造システム。
  5. 【請求項5】 前記部品分離設備と前記遊技機製造設備
    とを、互いに対向する位置関係で設けると共に、前記部
    品分離設備を、前記遊技機製造設備とは逆向きの工程順
    となるように配設した請求項3または4に記載の遊技機
    製造システム。
  6. 【請求項6】 請求項3ないし5のいずれかに記載の遊
    技機製造システムであって、 前記部品分離設備において分離された部品が収納される
    部品収納具を、該部品収納具の位置を移動可能な形態で
    備え、 該分離された部品が収納された部品収納具を、前記部品
    性状判定設備が設けられた位置まで移動させることによ
    り、前記部品性状判定設備に前記分離された部品を供給
    する遊技機製造システム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の遊技機製造システムで
    あって、 前記部品性状判定設備が設けられた位置まで移動された
    部品収納具から、前記再使用不可能な性状であると判定
    された部品を除去し、 該再使用不可能な性状の部品が除去された部品収納具を
    前記第二製造設備が設けられた位置まで移動させること
    により、前記第二製造設備に前記再使用可能な性状の部
    品を供給する遊技機製造システム。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の遊
    技機製造システムであって、 前記遊技機製造設備は、 前記既使用の遊技機を利用して製造される他の遊技機に
    加えて、新品の部品を用いて製造される新品遊技機を製
    造する設備であり、 前記他の遊技機と前記新品遊技機とを区別可能に製造す
    る設備である遊技機製造システム。
  9. 【請求項9】 前記遊技機製造設備は、製造された前記
    他の遊技機に、既使用の遊技機を利用したことに関する
    所定の表示を施す表示設備を備えた請求項8に記載の遊
    技機製造システム。
  10. 【請求項10】 既使用の遊技機を解体する遊技機解体
    システムであって、 前記既使用の遊技機から該遊技機を構成する部品を分離
    して、該遊技機を解体する解体設備と、 該解体設備において前記遊技機から分離された部品が再
    使用可能な性状であるか否かを所定の基準に基づいて判
    定する部品性状判定設備とが設けられ、 前記解体設備若しくは部品性状判定設備として、前記遊
    技機の少なくとも一部が解体対象若しくは判定対象とし
    て装着され、該装着された状態の解体対象若しくは判定
    対象を所定の軸体を中心として回転させる回転装置を備
    えた遊技機解体システム。
  11. 【請求項11】 既使用の遊技機を解体する遊技機解体
    システムであって、 前記既使用の遊技機から該遊技機を構成する部品を分離
    して、該遊技機を解体する解体設備と、 該解体設備において前記遊技機から分離された部品が再
    使用可能な性状であるか否かを所定の基準に基づいて判
    定する部品性状判定設備と、 該部品性状判定設備において再使用可能な性状であると
    判定された部品を該部品の種類に応じて仕分けして収納
    する再使用部品収納設備とを備えた遊技機解体システ
    ム。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の遊技機解体システ
    ムであって、 前記既使用の遊技機の動作状態を確認し、該確認された
    動作状態に基づいて該遊技機が再利用可能か否かを判定
    する動作判定設備と、 該動作判定設備において再利用不可能と判定された前記
    既使用の遊技機について、該遊技機が再利用可能な動作
    状態となるように調整する動作調整設備とを備え、 該動作調整設備において調整された遊技機については、
    前記解体設備における遊技機の完全な解体を行なわない
    遊技機解体システム。
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