JP2002171443A - フィルム位置決め装置及びフィルム位置決め方法 - Google Patents

フィルム位置決め装置及びフィルム位置決め方法

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JP2002171443A
JP2002171443A JP2000368958A JP2000368958A JP2002171443A JP 2002171443 A JP2002171443 A JP 2002171443A JP 2000368958 A JP2000368958 A JP 2000368958A JP 2000368958 A JP2000368958 A JP 2000368958A JP 2002171443 A JP2002171443 A JP 2002171443A
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film
frame
positioning
predetermined position
feeding
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JP2000368958A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Nagumo
浩文 南雲
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、フィルムを所定位置に正確に位置決
めできるようにする。 【解決手段】本発明は、映画フィルム4を長手方向に送
って予め決められた所定位置に当該映画フィルム4のコ
マを位置決めする場合、映画フィルム4を送る駆動手段
を制御して所定位置の近傍まで映画フィルム4のコマを
送り、そのときのコマのフィルム位置を検出し、当該フ
ィルム位置と所定位置との位置ずれを算出した後、当該
位置ずれが無くなるまで駆動手段を制御して映画フィル
ム4を送ることによりコマを所定位置に位置決めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルム位置決め装
置及びフィルム位置決め方法に関し、例えば映画フィル
ムのコマに記録された画像をビデオ信号に変換する(以
下、これをテレシネ処理と呼ぶ)テレシネ装置に適用し
て好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、テレシネ装置においては映画フィ
ルムのコマをゲート部でビデオカメラの光軸上に位置決
めし、この状態で光源光を映画フィルムを介してビデオ
カメラの撮像系に入射させることにより、当該位置決め
されたコマの画像をビデオカメラによって撮像するよう
になされている。
【0003】またテレシネ装置は、このようにして1コ
マ目の画像を撮像し終わると、映画フィルムを間欠送り
して次のコマを光軸上に位置決めし、この状態で再度同
様の撮影を行うことにより、映画フィルムの各コマに順
次記録された画像をテレシネ処理するようになされてい
る。
【0004】このようなテレシネ装置においては、フィ
ルム間欠送り装置によって映画フィルムを1コマずつ間
欠的に送るようになされており、当該フィルム間欠送り
装置を介して映画フィルムのコマをビデオカメラの光軸
上に正確に位置決めする必要がある。
【0005】例えば当該フィルム間欠送り装置として
は、映画フィルムの幅方向における両端部に設けられた
パーフォレーション(フィルムの送り穴)にスプロケッ
トの歯を噛み合わせた状態で、当該スプロケットを例え
ばゼネバ歯車等を介して間欠回転させることにより映画
フィルムを間欠送りする機械制御式の間欠送り方式と、
スプロケットを回転させるモータ自体を間欠的に回転駆
動することにより映画フィルムを間欠送りする電子制御
式の間欠送り方式とがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところでかかる構成の
機械制御式のフィルム間欠送り装置においては、機械の
精度が高く良く調整されていたとしても、映画フィルム
にパーフォレーションのピッチむらがあると、正確に位
置決めし得ないという問題があった。
【0007】また電子制御式のフィルム間欠送り装置に
おいては、間欠送り用の供給スプロケットと間欠送り用
の巻取りスプロケットとをモータによって間欠的に回転
駆動することにより、映画フィルムに所定のテンション
を与えた状態で高精度に位置決めすることが可能である
が、スプロケットの歯のピッチむらや、スプロケットの
回転偏心、ゲート部における摩擦力変化、映画フィルム
のパーフォレーションのピッチむら等の種々の要因によ
って映画フィルムの長手方向に停止位置がばらついて正
確に位置決めし得ないという問題があった。
【0008】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、簡易な構成でかつ所定位置に正確に位置決めし得る
フィルム位置決め装置及びフィルム位置決め方法を提案
しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、フィルムを長手方向に送って予め
決められた所定位置にフィルムのコマを位置決めする場
合、フィルムを送る駆動手段を制御して所定位置の近傍
までフィルムのコマを送り、そのときのコマのフィルム
位置を検出し、当該フィルム位置と所定位置との位置ず
れを算出した後、当該位置ずれが無くなるまで駆動手段
を制御してフィルムを送ることによりコマを所定位置に
位置決めするようにした。
【0010】これにより、所定位置の近傍までは大まか
にフィルムのコマを送り、それ以降は実際の位置ずれを
常時リアルタイムに検出しながら当該位置ずれが最終的
に無くなるまでフィルムを送ることにより、フィルムの
状態変化や摩擦力変化等の種々の要因に係わらずフィル
ムのコマ毎に応じた正確な位置決めを行うことができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0012】(1)テレシネ装置の構成 図1において、1は全体としてテレシネ装置を示し、リ
ールモータ2によって回転駆動される供給リール3から
送出された映画フィルム4を、ガイドローラ5、テンシ
ョンアーム6のローラ7、ガイドローラ8〜10を介し
てフィルム位置決め装置11に送出する。
【0013】ここでテレシネ装置1は、テンションアー
ム6によりガイドローラ5、ローラ7及びガイドローラ
8を介して映画フィルム4に所定のテンションを与える
ことにより、当該映画フィルム4をがたつかせることな
く滑らかにフィルム位置決め装置11に送出し得るよう
になされている。
【0014】フィルム位置決め装置11は、フィルム供
給側のフィルム規正部12、フィルムゲート部13及び
フィルム巻取側のフィルム規正部14によって構成され
ている。
【0015】フィルム規正部12は、連続送り用スプロ
ケット15及び間欠送り用スプロケット18を有し、パ
ッドローラ16及び17と連続送り用スプロケット15
とによって映画フィルム4を挟み付けて規正することに
より、連続制送り用スプロケット15から映画フィルム
4を離脱させないようにすると共に、パッドローラ19
及び20と間欠送り用スプロケット18とによって映画
フィルム4を挟み付けて規正することにより、間欠送り
用スプロケット18から映画フィルム4を離脱させない
ようになされている。
【0016】またフィルム規正部12は、連続送り用ス
プロケット15を連続送り用モータ21によって連続的
に回転駆動するとともに、間欠送り用スプロケット18
を間欠送り用モータ22によって所定の角度毎に間欠的
に回転駆動することにより、連続送り用スプロケット1
5と間欠送り用スプロケット18との間に弛みを生じさ
せ、かくして映画フィルム4をフィルムゲート部13に
間欠送りし得るようになされている。
【0017】これに対してフィルム巻取側のフィルム規
正部14も、フィルム規正部12と同様に連続送り用ス
プロケット24及び間欠送り用スプロケット25を有
し、パッドローラ26及び27と連続送り用スプロケッ
ト24とによって映画フィルム4を挟み付けて規正する
ことにより、連続制送り用スプロケット24から映画フ
ィルム4を離脱させないようにすると共に、パッドロー
ラ28及び29と間欠送り用スプロケット25とによっ
て映画フィルム4を挟み付けて規正することにより、間
欠送り用スプロケット25から映画フィルム4を離脱さ
せないようになされている。
【0018】またフィルム規正部14でもフィルム規正
部12と同様に、連続送り用スプロケット24を連続送
り用モータ30によって連続的に回転駆動するととも
に、間欠送り用スプロケット25を間欠送り用モータ3
1によって所定の角度毎に間欠的に回転駆動することに
より、連続送り用スプロケット24と間欠送り用スプロ
ケット25との間に弛みを生じさせ、かくしてフィルム
供給側の間欠送り用スプロケット18及びフィルム巻取
側の間欠送り用スプロケット25によって映画フィルム
4を滑らかに間欠送りし得るようになされている。
【0019】このときフィルム位置決め装置11は、フ
ィルム規正部12及びフィルム規正部14において、間
欠送り用スプロケット18及び間欠送り用スプロケット
25のそれぞれの歯で映画フィルム4のパーフォレーシ
ョンに片寄せした状態で噛み合わせることにより、間欠
送り用スプロケット18及び間欠送り用スプロケット2
5の回転動作と一体化して、映画フィルム4をがたつか
せることなく1コマづつフィルムゲート部13に間欠送
りし得るようになされている。
【0020】そしてテレシネ装置1は、ガイドローラ3
3〜35、テンションアーム36のローラ37及びガイ
ドローラ38を介してリールモータ39によって回転駆
動する巻取リール40に映画フィルム4を巻き取る。
【0021】この場合もテレシネ装置1は、テンション
アーム36によりガイドローラ35、ローラ37及びガ
イドローラ38を介して映画フィルム4に所定のテンシ
ョンを与えることにより、当該映画フィルム4を滑らか
に巻取リール40へ送出することができ、この結果巻き
取りむらが生じることなく映画フィルム4を巻き取り得
るようになされている。
【0022】テレシネ装置1は、フィルムゲート部13
によってゲート部41と対向する位置に設けられたCC
D(Charge Coupled Device) カメラ42の光軸上の所定
位置に映画フィルム4のコマを位置決めし、ゲート41
の下側に設けられた光源43から照射された光源光を当
該映画フィルム4のコマを透過させ、その透過光をCC
Dカメラ42の撮像面で撮像することによりビデオ信号
に変換して出力する。
【0023】このようにテレシネ装置1は、フィルムゲ
ート部13で1コマ分の撮影が終了すると、次のコマが
フィルム位置決め装置11の間欠送り用スプロケット1
8及び25によってCCDカメラ42の光軸上の所定位
置に間欠送りされて位置決めされ、同様にテレシネ処理
を実行するようになされている。
【0024】(2)フィルム位置決め装置の構成 図2に示すように、フィルム位置決め装置11は、間欠
送り制御部47で生成したモータ制御信号S11及びS
13を間欠送り用スプロケット部45及び46のACサ
ーボモータ64及び66に供給し、当該ACサーボモー
タ64及び66を介して間欠送り用スプロケット18及
び25を映画フィルム4の約一コマ分づつ回転駆動する
ようになされている。
【0025】間欠送り用スプロケット部45及び46で
は、間欠送り用モータ22及び31の回転軸に取り付け
られたエンコーダ57及び58によって間欠送り用スプ
ロケット18及び25の回転速度に応じた周波数信号S
FG1及びSFG2を間欠送り制御部47のカウンタ5
9及び60に送出する。カウンタ59及び60は、周波
数信号SFG1及びSFG2に基づいて間欠送り用スプ
ロケット18及び25の回転角度を表すカウント値デー
タD1及びD2を生成し、これを制御回路56に送出す
る。
【0026】制御回路56はCPU(Central Processin
g Unit) でなり、フィードバックされたカウント値デー
タD1及びD2に基づいて間欠送り用スプロケット18
及び25を映画フィルム4の一コマ分に相当する回転角
度に達するようにモータ制御データD3及びD4を生成
し、これらをディジタルアナログ変換器61及び62に
送出する。
【0027】ディジタルアナログ変換器61及び62
は、モータ制御データD3及びD4をアナログのモータ
制御信号S10及びS12に変換し、これをモータアン
プ63及び65に送出する。モータアンプ63及び65
は、モータ制御信号S10及びS12を所定レベルに増
幅し、これをモータ制御信号S11及びS13としてA
Cサーボモータ64及び66に送出する。
【0028】ACサーボモータ64及び66は、モータ
制御信号S11及びS13に応じた角度分だけ間欠送り
用モータ22及び31を回転駆動することにより、当該
間欠送り用モータ22及び31と連結された間欠送り用
スプロケット18及び25を同時に回転させるようにな
されている。
【0029】このように制御回路56は、カウンタ59
及び60からフィードバックされたカウント値データD
1及びD2を基にモータ制御データD3及びD4を制御
することにより間欠送り用スプロケット18及び25を
回転駆動し、映画フィルム4を一コマ分づつ間欠送りす
るようになされている。
【0030】一方フィルムゲート部13は、固定側ピク
チャゲート51及び可動側ピクチャゲート52によって
構成されており、間欠送り用スプロケット18及び25
の間欠回転動作によって固定側ピクチャゲート51及び
可動側ピクチャゲート52との間を間欠送りされる映画
フィルム4のコマをゲート41と対向する位置でかつC
CDカメラ42の光軸上の所定位置に位置決めするよう
になされている。
【0031】ここで可動側ピクチャゲート52は、映画
フィルム4の一コマ分の大きさよりも一回り大きなゲー
ト41がほぼ中央部分に形成されるとともに、当該ゲー
ト41と対向する固定側ピクチャゲート51のほぼ中央
部分にゲート41よりも一回り大きく形成された貫通孔
51Aが設けられており、当該貫通孔51Aを介して入
射された光源光が映画フィルム4のコマを透過し、その
透過光がゲート41を通過してCCDカメラ42の撮像
面に入射されるようになされている。
【0032】また可動側ピクチャゲート52は、映画フ
ィルム4を固定側ピクチャゲート51に所定の圧力で押
圧しており、これにより当該可動側ピクチャゲート52
と当該固定側ピクチャゲート51との間に挟み付けるよ
うになされている。因みに、この圧力は映画フィルム4
が可動側ピクチャゲート52と固定側ピクチャゲート5
1との間を上下動することなく、かつ滑らかに間欠走行
できる程度のものである。
【0033】またフィルムゲート部13においては、映
画フィルム4の長手方向でかつ可動側ピクチャゲート5
2に形成されたゲート41を中心とした左右対称な位置
及びそれに対向した固定側ピクチャゲート51の所定位
置に静電センサ53及び54が設けられており、これに
より映画フィルム4のコマが位置決めされたときの実際
の停止位置と、本来位置決めされるべき所定位置とのず
れ量をそれぞれ検出し、これらの検出結果を位置検出回
路55へそれぞれ送出する。
【0034】位置検出回路55は、静電センサ53及び
54からそれぞれ得られる検出結果に基づいて映画フィ
ルム4のコマの現在位置を算出し、これをフィルム現在
位置データD60として制御回路56に送出する。
【0035】ここで静電センサ53及び54は、静電容
量の変化に基づいて映画フィルム4のコマの停止位置を
検出するようになされており、当該静電センサ53及び
54の構成を図3(A)及び(B)を用いて説明する。
この場合、静電センサ53と静電センサ54とは同一の
構成であるため、ここでは静電センサ53に関してのみ
説明する。なお図3(A)は、静電センサ53をCCD
カメラ42側から見た上面図であり、図3(B)はA−
A′線で切った断面図である。
【0036】図3(B)に示すように静電センサ53
は、映画フィルム4のパーフォレーション4Aと対向し
た固定側ピクチャゲート51の所定位置に絶縁体81が
埋め込まれており、当該絶縁体81には電極82〜84
及び電極85〜87が埋設されている。
【0037】これらの電極82〜84及び電極85〜8
7は、映画フィルム4がフィルムゲート部13を間欠送
りされたときのパーフォレーション4Aの列と対向する
位置に設けられ、そのうち一対の電極82、83及び一
対の電極85、86がパーフォレーション4Aよりも小
さなほぼ正方形状に形成されているとともに、長手方向
に複数対(図3では2対)並べられて配置されている。
【0038】すなわち一対の電極82、83及び一対の
電極85、86は、映画フィルム4のコマの停止位置を
検出するための検出電極対として構成されている。また
絶縁体81の周辺には、補助電極としての電極84及び
87が埋設されている。
【0039】一対の電極82、83は、映画フィルム4
のコマが本来位置決めされるべき所定位置に正確に位置
決めされたときは、電極82の左半分がパーフォレーシ
ョン4Aと対向せず右半分だけが対向し、電極83の左
半分だけがパーフォレーション4Aと対向し右半分が対
向しないような位置関係になる。
【0040】一方、可動側ピクチャゲート52において
は、固定側ピクチャゲート51に設けられた電極82〜
84及び電極85〜87と対向する位置に、当該電極8
2〜84及び電極85〜87よりも十分に大きな面積で
なる平板形状のグランド電極(接地された電極)88が
設けられており、これにより電極82〜84及び電極8
5〜87とグランド電極88とによって平板コンデンサ
が形成されている。
【0041】ここで映画フィルム4におけるパーフォレ
ーション4Aの周辺領域は、一般にトリアセテート(T
AC)やポリエステル(PET)等によって構成されて
おり、また平板コンデンサの静電容量は、一般にその平
板コンデンサを構成する2つの極板間に挟まれている物
体の誘電率に比例することが知られている。
【0042】そして絶縁物の比誘電率(空気に対する誘
電率)は比較的大きいので、平板コンデンサを構成する
2つの極板間に挟まれている物体が、映画フィルム4
(パーフォレーション4Aを除いた部分)のような絶縁
物であるときの方が平板コンデンサの静電容量が高くな
る。
【0043】従って、一対の電極82、83が上述した
位置に配置されることにより、映画フィルム4のコマが
本来位置決めされるべき所定位置に正確に位置決めされ
た場合、電極82とグランド電極88とによって構成さ
れる平板コンデンサの静電容量と、電極83とグランド
電極88とによって構成される平板コンデンサの静電容
量とは一致する。
【0044】すなわち静電センサ53は、電極82で構
成される平板コンデンサと、電極83で構成される平板
コンデンサとの静電容量の大小を判定することにより、
映画フィルム4のコマが本来位置決めされるべき所定位
置からのずれ量を検出することができる。
【0045】実際上、図4に示すように映画フィルム4
の間欠送り中に静電センサ53の出力電圧が0[V] にな
る場合というのは、電極82で構成される平板コンデン
サと、電極83で構成される平板コンデンサとの静電容
量の差が無い、つまり正確に位置決めされてコマの位置
ずれが生じていない状態である。
【0046】また静電センサ53の出力電圧が+3[V]
又は−3[V] になる場合というのは、電極82で構成さ
れる平板コンデンサの静電容量が多く(又は少なく)、
電極83で構成される平板コンデンサの静電容量が少な
く(又は多く)、コマが所定位置よりも前後いずれかに
位置ずれした状態である。
【0047】このように静電センサ53は、電極82で
構成される平板コンデンサと、電極83で構成される平
板コンデンサとの静電容量の差に基づいて映画フィルム
4のコマの位置ずれを検出し、当該検出結果を位置検出
回路55へ送出する。なお補助電極84、87は、上述
の検出電極対による長手方向の検出精度を高めるために
設けられている。
【0048】位置検出回路55は、静電センサ53及び
54から供給された検出結果に基づいてフィルム現在位
置データD60を生成し、これを制御回路56へ供給す
るようになされている。
【0049】(3)フィルム位置決め処理 次に、フィルム位置決め装置11の制御回路56が映画
フィルム4のコマを一コマ分間欠送りして所定位置に正
確に位置決めするまでのフィルム位置決め処理手順につ
いて図5のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0050】実際上、制御回路56はルーチンRT1の
開始ステップから入ってステップSP1に移る。ステッ
プSP1において制御回路56は、まず最初に図示しな
い上位システムからユーザによって一コマ分のコマ送り
指令信号が与えられたか否かを判定し、当該コマ送り指
令信号が与えられると肯定結果を得て、次のステップS
P2に移る。
【0051】ステップSP2において制御回路56は、
まず動作開始時において映画フィルム4のコマが所定位
置に正確に位置決めされた状態での間欠送り用モータ2
2及び31の現在位置を動作開始位置として認識し、次
のステップSP3においてオープンモードに移った後に
次のステップSP7に移る。
【0052】ステップSP7において制御回路56は、
図6に示すように、まず最初に現時点の停止位置から映
画フィルム4を1コマ分だけ間欠送りするために、間欠
送り用モータ22(31)に対するモータ位置指令信号
D50(D51)を生成し、次のステップSP8に移
る。
【0053】ここで制御回路56は、図7に示すように
実線で表した複次曲線のモータ位置指令信号D50(D
51)を生成するようになされており、これにより間欠
送り用モータ22(31)を急速に動作させたり急速に
停止させることがないように駆動制御し得るようになさ
れている。
【0054】ステップSP8において制御回路56は、
実線で表した複次曲線のモータ位置指令信号D50(D
51)をオープンモードの間、時間tの経過に応じて出
力し、当該D50(D51)と、破線で表したカウント
値データD1(D2)に対応する実際の間欠送り用モー
タ22(31)のモータ駆動量との差分を算出して位置
制御補償器70に送出し、当該位置制御補償器70でP
D(Proportional Derivative) 制御により当該差分に応
じたモータ制御データD3(D4)を生成して出力する
ことにより、オープンモードでの位置サーボ制御を行
い、次のステップSP9に移る。
【0055】ステップSP9において制御回路56は、
映画フィルム4の次のコマが所定位置に正確に位置決め
されたか否かを判定する。ここで否定結果が得られる
と、このことは図6に示すように、フィルムゲート部1
3の位置検出回路55から供給されたフィルム現在位置
データD60と、正確な位置決めを行うためのフィルム
位置指令信号D55とが未だオープンモードなので一致
しておらず、正確には位置決めされていないことを表し
ており、このとき制御回路55は上述のステップSP1
に戻る。
【0056】再度ステップSP1において制御回路55
は、このときコマ送り指令信号が与えられることはない
ので否定結果を得て、次のステップSP4に移る。
【0057】ステップSP4において制御回路55は、
図7に示したように間欠送り用モータ22(31)の目
標値であるモータ位置指令信号D50(D51)とカウ
ント値データD1(D2)との差分すなわちフィルム位
置誤差が所定の値δよりも小さくなったか否かを判定す
る。
【0058】ここで否定結果が得られると、このことは
フィルム位置誤差が所定の値δよりも小さくなっておら
ず、まだオープンモードでモータ位置指令信号D50
(D51)を出力し続けて位置サーボ制御を続ける必要
があることを表しており、このとき制御回路55は次の
ステップSP6以降の処理を繰り返す。
【0059】これに対してステップSP4で肯定結果が
得られると、このことはフィルム位置誤差が所定の値δ
よりも小さくなったので、オープンモードからフルクロ
ーズドモードへ切り換える必要があることを表してお
り、このとき制御回路55は次のステップSP5でフル
クローズドモードに移り、次のステップSP7及びステ
ップ8においてフルクローズドモードでの位置サーボ制
御処理を行う。因みに、所定の値δについては間欠送り
用モータ22及び31の性能に応じて任意に決定されれ
ばよく、決まった値である必要はない。
【0060】この場合、制御回路55はフルクローズド
モードにおいて正確な位置決めを行うためのフィルム位
置指令信号D55とフィルムゲート部13の位置検出回
路55から供給されるフィルム現在位置データD60と
の差分を算出し、当該差分をフルクローズド補償器71
に送出する。
【0061】そして制御回路56は、フルクローズド補
償器71でPI(Proportional Integral) 制御によるフ
ィルム位置補償データD65を当該差分が無くなるまで
生成し続け、当該フィルム位置補償データD65とカウ
ント値データD1(D2)との差分を基に再度、位置制
御補償器70でPD制御によるモータ制御データD3
(D4)を生成して出力する。
【0062】制御回路56は、このようなフルクローズ
ドモードにおいてフィルム位置指令信号D55と位置検
出回路55から供給されるフィルム現在位置データD6
0との差分を常時リアルタイムに反映させることによ
り、実際の位置ずれにリアルタイムに対応したモータ制
御データD3(D4)を調整しつつ出力するようになさ
れている。そしてステップSP9において制御回路56
は、映画フィルム4の次のコマが所定位置に正確に位置
決めされたか否かを判定し、肯定結果が得られると、次
のステップSP10に移って位置決め処理を終了する。
かくして正確に位置決めした時点でフィルム位置決め処
理を終了する。
【0063】因みに制御回路56は、フィルム位置誤差
が所定の値δよりも小さくなったか否かを基準にオープ
ンモードからフルクローズドモードへと切り換え、位置
補償器70及び又はフルクローズド補償器71を用いて
位置サーボ制御を行うように説明したが、実際上は全て
ソフトウェア的に処理しており、位置補償器70及びフ
ルクローズド補償器71といった回路を用いて制御して
いるわけではなく、説明の便宜上用いたまでである。
【0064】(4)動作及び効果 以上の構成において、フィルム位置決め装置11の制御
回路56は最初にフィルム間欠用モータ22及び31の
現在位置を動作開始位置として認識し、オープンモード
で映画フィルム4を一コマ分だけ間欠送りするためのモ
ータ制御データD3、D4を出力する。
【0065】そして制御回路56は、映画フィルム4を
一コマ分だけ実際に間欠送りして、間欠送り用モータ2
2及び31の目標値であるモータ位置指令信号D50
(D51)とカウント値データD1(D2)との差分す
なわちフィルム位置誤差が所定の値δよりも小さくなる
と、オープンモードで映画フィルム4を一コマ分だけ間
欠送りすべき所定位置の目安となる近傍まで近づいたの
で、この時点でフルクローズドモードに切り換える。
【0066】フルクローズドモードにおいて制御回路5
6は、位置検出回路55から得られる映画フィルム4の
実際の停止位置を表すフィルム現在位置データD60と
フィルム位置指令信号D55とをリアルタイムに比較し
ながら、PI制御及びPID制御により最終的な所定位
置に停止させるまでモータ制御データD3、D4を調整
して出力することにより、映画フィルム4のコマを所定
位置に正確に位置決めすることができる。
【0067】以上の構成によれば、フィルム位置決め装
置11は、制御回路56の制御により、まずオープンモ
ードでPD制御により映画フィルム4を一コマ分だけ所
定位置の目安となる近傍まで予め間欠送りし、その後フ
ルクローズドモードに切り換えて映画フィルム4の実際
の位置ずれをリアルタイムに反映させて、位置ずれが無
くなるまでPID制御により位置決め制御することによ
り、映画フィルム4のパーフォレーション4Aのピッ
チ、間欠送り用スプロケット18及び25の歯のピッチ
むら、間欠送り用モータ22及び31の回転むら等の種
々の要因に係わらず、映画フィルム4の各コマを常時所
定位置に正確に位置決めすることができる。
【0068】またフィルム位置決め装置11は、まずオ
ープンモードでPD制御により映画フィルム4を一コマ
分だけ所定位置の目安となる近傍まで間欠送りした後
に、フルクローズドモードに切り換えて位置ずれが無く
なるまでPID制御により位置決め制御するようにした
ことにより、終始PID制御により位置決めする場合よ
りも位置決めに係る処理時間を大幅に短縮することがで
き、効率良くかつ高精度に位置決めすることができる。
【0069】さらにフィルム位置決め装置11は、複次
曲線のモータ位置指令信号D50(D51)を用いて位
置決めするようにしたことにより、間欠送り用モータ2
2(31)の追従性能に合わせた滑らかな動きで映画フ
ィルム4のコマを所定位置に位置決めすることができ
る。
【0070】(5)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、複次曲線のモータ位
置指令信号D50及びD51を用いて位置決めするよう
にした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
間欠送り用モータ22及び31の追従性能に応じて1次
曲線又は2次曲線のモータ位置指令信号D50及びD5
1を用いて位置決めするようにしても良い。この場合に
も、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。
【0071】また上述の実施の形態においては、映画フ
ィルム4のコマの位置ずれを検出するためにパーフォレ
ーション4Aを基準にするようにした場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、映画フィルム4のエッジ
部分を基準にするようにしても良い。
【0072】さらに上述の実施の形態においては、位置
検出手段としての静電センサ53、54及び位置検出回
路55を用いてフィルム現在位置データD60を生成す
るようにした場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、反射光量の変化によってフィルム現在位置データ
D60を生成する等の他の種々の位置検出手段を用いる
ようにしても良い。
【0073】さらに上述の実施の形態においては、駆動
手段として間欠送り用スプロケット22及び25と、間
欠送り用モータ22及び31と、ACサーボモータ64
及び66とを用いるようにした場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、他のスプロケットやステッピン
グモータ等のような他の種々の構成でなる駆動手段を用
いるようにしても良い。
【0074】さらに上述の実施の形態においては、フィ
ルム送り制御手段及びフィルム位置決め手段としての制
御回路56により、フィルム位置誤差が予め設定された
所定の値δよりも小さくなったときにオープンモードか
らフルクローズドモードへ切り換えて正確なフィルム位
置決め処理を行うようにした場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、映画フィルム4の種類に応じて所
定の値δを任意に設定し、オープンモードからフルクロ
ーズドモードへ切り換えるタイミングを自在に調整する
ようにしても良い。
【0075】さらに上述の実施の形態においては、本発
明のフィルム位置決め装置をテレシネ装置1に適用する
ようにした場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、映写機等のようにフィルムを走行させて所定位置に
位置決めする他の種々の装置に適用するようにしても良
い。
【0076】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、所定位置
の近傍までは大まかにフィルムのコマを送り、それ以降
は実際の位置ずれを常時リアルタイムに検出しながら当
該位置ずれが最終的に無くなるまでフィルムを送ること
により、フィルムの状態変化や摩擦力変化等の種々の要
因に係わらずフィルムのコマ毎に応じた正確な位置決め
を行うことができ、かくして簡易な構成でかつ所定位置
に正確に位置決めし得るフィルム位置決め装置及びフィ
ルム位置決め方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テレシネ装置の構成を示す略線図である。
【図2】本発明によるフィルム位置決め装置の構成を示
すブロツク図である。
【図3】静電センサの構成を示す上面図及び断面図であ
る。
【図4】静電センサの出力波形を示す特性曲線図であ
る。
【図5】フィルム位置決め処理手順を示すフローチャー
トである。
【図6】制御回路の内部で行われているオープンモード
とフルクローズドモードとの切り換えの説明に供する略
線図である。
【図7】モータ位置指令信号に対する間欠送り用モータ
の追従関係を示す特性曲線図である。
【符号の説明】
1……テレシネ装置、4……映画フィルム、11……フ
ィルム位置決め装置、13……フィルムゲート部、1
8、25……間欠送り用スプロケット、22、31……
間欠送り用モータ、53、54……静電センサ、55…
…位置検出回路、56……制御回路、70……位置制御
補償器、71……フルクローズド補償器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルムを長手方向に送って予め決められ
    た所定位置に当該フィルムのコマを位置決めするフィル
    ム位置決め装置において、 上記フィルムを送る駆動手段と、 上記駆動手段を制御することにより上記所定位置の近傍
    まで上記フィルムのコマを送るフィルム送り制御手段
    と、 上記フィルム送り制御手段によって上記所定位置の近傍
    まで送られた上記コマのフィルム位置を検出する位置検
    出手段と、 上記位置検出手段によって検出された上記コマの上記フ
    ィルム位置と上記所定位置との位置ずれを算出し、当該
    位置ずれが無くなるまで上記駆動手段を制御して上記フ
    ィルムを送ることにより当該フィルムのコマを上記所定
    位置に位置決めするフィルム位置決め手段とを具えるこ
    とを特徴とするフィルム位置決め装置。
  2. 【請求項2】上記フィルム送り制御手段は、上記駆動手
    段をPD(Proportional Derivative) 制御によって駆動
    制御し、 上記フィルム位置決め手段は、上記駆動手段をPID(P
    roportional IntegralDerivative)制御によって駆動制
    御することを特徴とする請求項1に記載のフィルム位置
    決め装置。
  3. 【請求項3】フィルムを長手方向に送って予め決められ
    た所定位置に当該フィルムのコマを位置決めするフィル
    ム位置決め方法において、 上記フィルムを送る駆動手段を介して上記所定位置の近
    傍まで上記フィルムのコマを送るフィルム送りステップ
    と、 上記フィルム送りステップで上記所定位置の近傍まで送
    られた上記コマのフィルム位置を検出する位置検出ステ
    ップと、 上記位置検出ステップで検出された上記コマの上記フィ
    ルム位置と上記所定位置との位置ずれを算出し、当該位
    置ずれが無くなるまで上記駆動手段を介して上記フィル
    ムを送ることにより当該フィルムのコマを上記所定位置
    に位置決めするフィルム位置決めステップとを具えるこ
    とを特徴とするフィルム位置決め方法。
  4. 【請求項4】上記フィルム送り制御ステップは、上記駆
    動手段をPD(Proportional Derivative) 制御によって
    駆動制御し、 上記フィルム位置決めステップは、上記駆動手段をPI
    D(Proportional Integral Derivative)制御によって駆
    動制御することを特徴とする請求項3に記載のフィルム
    位置決め方法。
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