JP2002170782A - プラズマドーピング方法およびプラズマドーピング装置 - Google Patents

プラズマドーピング方法およびプラズマドーピング装置

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JP2002170782A
JP2002170782A JP2000368160A JP2000368160A JP2002170782A JP 2002170782 A JP2002170782 A JP 2002170782A JP 2000368160 A JP2000368160 A JP 2000368160A JP 2000368160 A JP2000368160 A JP 2000368160A JP 2002170782 A JP2002170782 A JP 2002170782A
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plasma doping
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Hiroshi Iwai
洋 岩井
Bunji Mizuno
文二 水野
Michihiko Takase
道彦 高瀬
Ichiro Nakayama
一郎 中山
Hiroshi Kawaura
廣 川浦
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C Bui Res Kk
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
C Bui Res Kk
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い密度を持つプラズマを発生させることに
より高い真空度で、効率的にプラズマドーピングを実現
する。 【解決手段】 プラズマを用いて物質を被処理物の表面
近傍に導入するプラズマドーピング方法において、プラ
ズマ源としてヘリコン波プラズマを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体表面近傍に物質
を導入する技術分野の内、特にプラズマを用いたドーピ
ング技術に関係するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマドーピングのプラズマ源として
は原理的に各種のソースを用いて行われているが、たと
えばDCプラズマ源、高周波プラズマ源がその代表例とし
て挙げられる。特に高い真空度で高いプラズマ密度を発
生させるためには、ECRプラズマ源やヘリコンプラズマ
源を使用する。
【0003】以下に発明者等が過去にECR装置を使用
した例を記載した文献を引用して従来例を説明する。そ
の文献は、水野文二他、「0.5ミクロン以下のトレン
チ側壁へのプラズマドーピング方法」319〜322ペ
ージ、第19回国際固体素子材料コンファレンス、エク
ステンデッド、アブストラクト、1987年開催(Bunj
i MIZUNO 他、Plasma Doping into the side-wall of a
sub-0.5 um width trench, pp319-322, Extended Abst
ract of the 19th Conference on Slid StateDevices a
nd Materials, Tokyo, 1987, The Japan Society of Ap
plied Physics)である。
【0004】この引用した文献によれば、反応真空槽の
真空度5X10-4 Torrで十分なプラズマ密度を達成するた
めに、2.45GHzのマイクロ波に加えて、825Gaussの磁場
を印加し、Electron Cyclotron Resonance ECRの状態を
実現している。
【0005】高い真空度でプラズマドーピングを行う理
由は、被処理試料表面との反応を起こす、真空槽中の原
子、分子密度を下げて 所謂CVD(Chemical Vapor Depo
sition)の発生を優勢にさせずにドーピングを優勢に行
うために必要な条件である。
【0006】そのような条件下でより高いドーピング効
率を発揮する為には、より高いプラズマ密度を実現する
事が有効である。その為に上述のECR条件を応用した
り、ICP(Inductance Coupling Plasma)を利用する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、高密度の
プラズマを発生させる為に開発されたプラズマ源を使用
しているが、より高真空で高密度のプラズマを発生させ
るには原理的、コスト的に限界がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するために、ヘリコン波のプラズマ源を使用して
プラズマドーピング装置を構成し、プラズマドーピング
を行うものである。
【0009】ヘリコン波プラズマを使用する事によっ
て、極めて高密度のプラズマが高い真空度で達成でき
る。プラズマドーピング技術は、プラズマ中に含まれる
ドーパントのデポジション、インプランテーションの競
合過程である。両者のプロセスを制御して最適のドーピ
ングを実現する必要がある。先ず基本となるインプラン
テーションのプロセスを実現するためにはでポジション
より優勢にインプランテーションを生じさせる必要があ
る。高い真空度はデポジションを抑制し得る条件であ
る。その様な条件下で高いプラズマ密度が発生できるの
で、十分な量のイオンが被処理試料の表面に十分なエネ
ルギーを持って入射し、インプランテーションが可能と
なる。
【0010】また、本発明ではヘリコン波プラズマ源を
使用した際に実際に付随するいくつかの改善策に関して
の発明を併せて記述している。実施形態に個々に詳しく
述べているが、ヘリコン波プラズマ源を使用するにあた
って、その特徴を最大限に引き出せるようにガスの導入
口の位置、最適なプラズマ条件、プラズマによる付随的
な汚染の防止、被処理物へのドーピングの均一性向上、
ドーピング量の定量的把握、ドーパントの同時処理など
に関して実施例を用いて説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1を参照しな
がら本発明の実施の形態1を説明する。高真空度で高密
度のプラズマを発生させ物質のドーピングに応用する為
にヘリコン波プラズマを採用した。1はセラミクス(例
えばガラス系の材料)でつくられた真空容器である。こ
の真空容器1に電力を加える為の電源2と導電線3を設
置する。被処理試料4を固定又は載置するための台5
(この図面では半導体や液晶を想定して平面型の試料を
記述している)を設け、これら試料4と台5を含めて真
空中に保持する反応用真空槽6を設備する。前記真空容
器1及び反応用真空槽6の間には遮蔽する為の可動バル
ブ7を設置しても良い。前記真空容器1及び反応用真空
槽6を真空に保持する為の、真空ポンプ8を必要に応じ
て1基もしくは複数基設備する。プラズマを発生させる
為に使用するガスを前記真空系に導入する必要がある
が、ガス導入口9の位置としては図1に示した通り、真
空容器1の端部付近、真空容器1と反応用真空槽6の中
間付近、反応用真空槽6に設置する。
【0012】真空容器1の頭部に、プラズマの分布を制
御する磁場を発生する磁石もしくは電磁石10
(“(電)磁石”と表記)を図2に示すように設置す
る。
【0013】被処理試料4の近傍のプラズマを制御する
ために前記試料4に電位を加える場合は台5を導電性と
して、この台5に電源11を繋ぎ、電力を加える。この
電力は必要に応じて高周波(マイクロ波を含む)、低周
波、直流電圧を印加するものとする。半導体や液晶など
の電子機器を被処理対象とする場合には帯電による、被
処理試料4に内蔵された半導体装置の破壊を防ぐため
に、高周波もしくは低周波で用いる事が推奨される。
又、電力の替わりに磁場を用いてプラズマを制御する為
の磁石もしくは電磁石10を台5近傍に設置する事もで
きる。先に設置したマイクロは印加用電源と併用する事
で、ECR条件下でプラズマを制御する事も可能である。
この組み合わせはコストパフォーマンスで決定される要
因が多い。
【0014】次に、上記の基本構成を持つプラズマドー
ピング装置を用い、半導体装置を作成途中のシリコン基
板を被処理試料4として、ボロンをドーピングする際の
具体的な手法を説明する。真空ポンプ8を用いて、真空
容器1及び反応用真空槽6を例えば5X10−7Torrの高
真空にする。被処理試料4としてのシリコン基板は事前
に反応用真空槽6に入れておいても良いし、所謂ロード
ロックと呼ばれる基板搬送用の予備室から高真空の反応
用真空槽6に導入しても良い。
【0015】ドーピング用に使用するガスとして例えば
B2H6を採用し、これをHeで希釈して使用しても良い。希
釈は真空系にガスを導入する前に行っても良いし、ガス
導入口9を分けて行っても良い。先ずはHeによって5%
に希釈されたB2H6ガスシリコン基板に近いガス導入口9
から例えば毎分10CCの量を導入する。その際に真空度
は大よそ2X10−3Torrになる。この真空度やガス流
量、希釈率は求めるドーピングの結果。例えばドーパン
ト濃度やプロセス時間に関係するので、最適の条件を選
ぶことができる。真空容器1の導電線3に13.56MHz
の高周波を例えば500W印加してプラズマを発生させ
る。その際のプラズマ密度は1X1012cm -3であった。
プラズマを制御するために真空容器1頭部付近の電磁石
10を50Gaussに設定する。更にシリコン基板近傍の
プラズマを制御する為に例えば台5に低周波の電源を接
続し、600kHzの低周波を200W印可する。その際
に典型的には約500Vの電位差がプラズマとシリコン
基板の間に発生する。このポテンシャル差を感じたプラ
ズマ中のボロンを含むイオンが加速され、シリコン基板
に注入される。ボロンがシリコン基板の表面へどの程度
深く進入するかという事は前記の電位差を制御する事に
関係して制御される。同時にプラズマ中のラジカルなど
中性物質を中心とするボロンを含む物質がシリコン基板
表面に吸着する。これらの反応によってこの例ではボロ
ンがシリコン表面近傍にドーピングされる。約10秒間
プラズマを照射した試料内のボロンの深さプロファイル
は図3の通りである。
【0016】ここで記述したパラメータは一例であっ
て、装置の構成で述べた要素を変更させて種々の条件を
作り出すことができる。例えば、砒素や燐をドーピング
する際にはそれらを含むガスを用いる。2段構えで超高
密度のプラズマを実現するためには台5にマイクロ波を
印可して、更に基板近傍に磁場を加え、ECR条件を実
現しても良い。又、別の実施例で説明を加えるが、プラ
ズマを用いて高いエネルギーを得ようとする際にはプラ
ズマをパルス化し、高い電位差が維持できる短い時間帯
で制御する事もできる。
【0017】ところで前述した通り、ガスの導入口9は
何箇所かに設定することができる。それらのガス導入口
9を設けている理由は、ヘリコン波プラズマソースに電
力を印可する、導電線3近傍のドーパントガスの濃度を
制御しようとするものである。
【0018】例えば、基板近傍のガス導入口9を使用す
ると、ヘリコン波プラズマソースの導電線3近傍はガス
が希薄な状態となる。これによってより多くの中性粒子
が基板に付着する確率が高まる。又、真空容器1近傍の
ガス導入口9からドーパントガスを導入すると、ヘリコ
ン波プラズマソースの導電線3近傍はガスが濃厚な状態
になる。この事によりプラズマ化したガス中のイオンが
主たる反応成分となり、所謂イオン注入が支配的な反応
を実現できる。中間のガス導入口9を利用すると、その
中間の状態が得られ安くなる。
【0019】基板近傍のガス導入口9と真空容器1近傍
のガス導入口9の両方からガスを導入するとイオンも中
性粒子も豊富な状態でのドーピングが実現できる。
【0020】又、基板近傍のガス導入口9からドーパン
トガスを導入、真空容器1近傍のガス導入口9から例え
ば希ガスとしてHeを導入する事によって大量に発生す
るHeイオンの入射を積極的に利用して、シリコン基板
表面に吸着したボロン原子、分子を基板表面から叩き込
むノックオンを実現することもできる。この際にはヘリ
コン波プラズマソースの導電線3近傍にドーパントガス
が非常に希薄な為、真空容器1の汚染防止という付随す
る効果も期待できる。
【0021】次に、被処理試料4と台5の寸法関係に関
して説明する。一般に試料4の表面の物性を変化させる
ために行うプラズマドーピングにおいては、必要な物質
のみを含むガスなどを真空系に導入してドーピングを実
施する。その際に台5は何らかの機械的な構造(強度な
ど)を有する物質で作成するために、必ずしもドーピン
グに必要な物質のみで構成できないことが多い。そこ
で、台5や真空系内部をも悪影響を与えない物質でコー
ティングする事がある。又、試料4と台5をプラズマか
ら見て、台5が試料4に隠れてしまう様な構成をとる事
によって台5がプラズマに直接曝されない様にできる。
この事によって台を構成する物質のプラズマ中への混入
を防ぐ事ができる。
【0022】図4に示すものは円形のシリコンウエーハ
を想定した装置の例であるが、円形のウエーハに対して
やや径の小さい台5がハッチ付きで記載されている、ハ
ッチ付きの台5はプラズマから見ると、ウエーハの裏面
側に隠れていて、直接ウエーハに曝される事はない。ウ
エーハを固定するピン12は、被処理試料4にドーピン
グされても問題の無い物質で表面をコーティングしてお
けば良い。例えば、被処理試料4がシリコン半導体であ
れば、ピンの表面をシリコンでコーティングすることも
有効である。
【0023】次に、装置の真空系に関して図1を参照し
ながら説明する。図1はヘリコン波プラズマから始まっ
て真空ポンプ8に至るまでの配置図を記入したものであ
る。導入したガスを滞り無くポンプに流して、常に新鮮
なガスを反応に供する為に、ガス導入から排気までの全
体のコンダクタンスを1000L/sec以上に設定してい
る。簡便には全体のコンダクタンスを上昇させる為に、
真空容器1、反応真空槽6、試料設置台5、真空ポンプ
8の夫々中心を100mm以内のずれで留まる様に配置
している。
【0024】次に、プラズマドーピングを行う際に、プ
ラズマと被処理試料4との相対的な位置関係を同一被処
理試料を処理する時間内に変動させる具体的な実施例に
ついて説明する。第1の実施例では、試料4を載置もし
くは保持する台5を動揺させる事である。図1では台5
と動揺用の器具を真空槽6を介して接続するための摺動
部13を真空を破壊しない機構で設けている。この動揺
機構を用いて、例えば、図面の左右方向に毎秒1往復、
台5の自転方向に毎秒1回回転させる事によって、プラ
ズマとの相互運動を実現せしめ、被処理試料4へのドー
ピングの均一性を向上する。
【0025】第2の実施例では、ヘリコン波プラズマ源
と反応用真空槽6との間を真空を保ちながら可動できる
摺動部14を設け、並行方向及び回転方向に動かす。例
えば、これも並行方向に毎秒1往復、回転方向に毎秒1
回転させる事によってプラズマと被処理試料4との相互
運動を実現せしめ、被処理試料4へのドーピングの均一
性を向上する。
【0026】第3の実施例では、プラズマ源と台5をそ
れぞれ動かして、更に均一性を高めるものである。この
際には、夫々の動きが同期しないように動かす事が肝要
である。
【0027】次に、パルス状のプラズマを形成して高電
圧のプラズマを形成したり、特定のイオン種を活性化し
たりする実施例に関して述べる。先にも述べた通り、パ
ルスプラズマは高電圧を実現するのに便利な方法であ
る。ヘリコン波プラズマ源を使用し、更に被処理試料台
5に電力を印可する際に、パルス電力を印可し、プラズ
マをパルス的に発生させる。パルスの間隔などは必要と
する高電圧の値による。又、ヘリコン波プラズマ源に印
可する電力をパルス的にしたり、被処理試料台8に加え
る電力をパルス状にしたり、又は被処理試料台5付近に
与える磁場をパルス状にする事によって導入ガスに含ま
れる物質の種類の内、共鳴するなどの効果で優先的に励
起することが可能となり、プラズマの制御に応用する事
ができる。
【0028】更に拡散磁場について説明を行う。プラズ
マドーピングで半導体装置を作るための不純ドーピング
を行う際の留意点として、プラズマの異方性を高める必
要がある。これは半導体装置が微細化しているために横
方向の寸法精度を高める為に必要な事である。ヘリコン
波プラズマ源で発生したプラズマは拡散して被処理試料
4の表面に到達する時には次第に横方向の運動量を有す
る様になる。この状態からイオンの異方性を高めるため
に、真空容器頭部付近に磁石又は電磁石10を複数設置
し、この組み合わせにより、発散磁場印可して、プラズ
マの面積を高めると共に磁場が被処理試料4の表面の法
線に従って入射する様にし、異方性を制御する。
【0029】(実施の形態2)ここでは、ドーピングさ
れるドーパントの量を測定し、正確にドーピングする装
置構成と処理方法に関する実施の形態2を説明する。図
5はヘリコン波を用いた装置の基本構成に、プローブ2
1を設置した装置の構成を示すもので、図1に対応する
部分には同符号を付している。正イオンを集めるプロー
ブ21、このプローブ21を保護する絶縁管、プローブ
21に負電位を与える電源、その他に電流計、電圧計、
測定された電流からドーパント全量を計算する積算器を
設備する。勿論これらが一体になった形の電源22であ
っても構わない。電源22からプローブ21に負電位を
与えて、プラズマ中のイオン量をプローブ21に流れ込
む電流の積算値の関数として演算し、所定のドーズ量に
到達したら、プラズマを遮断するなどの制御を行う。
【0030】プラズマは夫々の原子、分子、イオンの状
態に応じて電子遷移に伴い、発光する。典型的な波長で
の発光はプラズマの本質的な性質と関係が深いので、ド
ーピングされたドーパントの量を間接的に測定する事が
できる。ここでは、ヘリコン波プラズマを用いた際にプ
ラズマから発生する特有の光を検出するために、既に実
施形態1で説明した基本的な構成の装置に光を検出する
ためのビューイングポート23を設備する。ビューイン
グポート23には真空を保持したまま所望の波長の光を
透過する物質を選択する。例えば石英ガラスをはめ込
み、真空系外部に光ファイバーの光導入口もしくはスペ
クトルを分光するための分光器を設置する。いづれにし
ても光電子増倍管や光検出半導体素子などを含めた光測
定系24を経て光強度を測定する。測定した光の総量と
ドーピングされるドーパントの量には相関関係があるの
で、必要なドーズのドーパント量を光測定によって制御
できる。そのための光量積算計や設定した光量に達した
ら、プラズマの発生を停止するなどの制御を実施するた
めの装置を光測定系に組み込んでも良い。
【0031】(実施の形態3)ここでは、プラズマによ
って被処理物表面にもたらされた物質を、電離放射線の
照射効果によって物理的、化学的に活性にし、所望の反
応結果を得る実施例に関する実施の形態3について説明
する。図6は既に実施例で説明した基本的な装置の構成
に電離放射線を照射する為の機能を付加したもので、図
5に対応する部分には同符号を付している。被処理物と
ドーピングされる物質の物性によって光励起や光化学反
応は千差万別であるが、一般に金属以外の固体物質に電
離放射線が入射すると固体を構成する原子分子よりなる
結晶あるいはアモルファスの構造と電離放射線が相互作
用をして、エネルギーが移動する。移動したエネルギー
は固体を原子分子レベルで励起し、格子振動が励起され
たり、原子分子自体の移動や夫々の化学反応が促進され
たりする。
【0032】特に半導体装置を作成しようとするときに
は、シリコン半導体に伝記的に活性となる、所謂不純物
(ドーパントと呼ぶ)をドーピングして、結晶格子を再
結晶化させて電気的に活性にする。その目的の為に、装
置の構成として、ひとつはヘリコン波プラズマ源の上部
からもしくは反応用真空槽6に設けた電離放射線導入口
31から電離放射線源32より発生した、例えばX線又
は紫外線や可視光を含むレーザを照射する。ドーパント
を含んだ半導体基板に電離放射線を照射すると、半導体
の結晶やアモルファスの格子の振動が励起され、ドーパ
ントの再配置が促進される。この再配置はドーパントを
電気的に活性名位置に移動させる効果を発揮して、半導
体装置製造に必要なドーピング層が形成される。電離放
射線の照射はプラズマドーピングと同時に行えば良い
が、プラズマドーピング終了後プラズマ源に印可するパ
ワーを終了して後もドーパントの再配置を促進するに十
分な時間(これは半導体やドーパントの物性に関わる
が)、例えばシリコン基板にボロンを導入した場合な
ど、10秒程度の電離放射線照射を引き続き行うことは
有効である。
【0033】
【発明の効果】以上の様に 本発明によれば、高い真空
度の領域で高密度のプラズマを発生する事によって被処
理試料表面への物質の堆積と不純物ドーピングの競合過
程を制御することができ、効率的にプラズマドーピング
を行う事ができる。又実施例に説明した通り、下記の様
な効果を発揮する。
【0034】1 ヘリコン波プラズマ源とガス供給口の
位置関係によって、更に詳細に被処理試料表面への物質
の堆積と不純物ドーピングの競合過程を制御できる。
【0035】2 被処理試料を載置する台に別途電力を
印可もしくは台付近に磁場を発生させる事によって被処
理試料近傍のプラズマの状態を制御することができる。
【0036】3 被処理試料を載置する台やプラズマ源
を動揺させる事によってドーピングの均一性を向上する
ことができる。
【0037】4 ヘリコン波を用いた、プラズマの状態
を電気的プローブや光発光を測定する事によって、ドー
ピングされた物質の量を測定することができる。
【0038】5 プラズマドーピングと同時あるいは連
続して電離放射線を照射することによって、ドーピング
された物質のアニールなど、結晶状態や物性を制御する
事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1におけるプラズマドーピン
グ装置の概略構成図
【図2】同装置におけるヘリコン波プラズマ源に付随す
る発散磁場の磁石の配置状態を示す図
【図3】同装置における試料内のボロンの深さプロファ
イルを示す図
【図4】同装置における試料台の平面図
【図5】本発明の実施形態2におけるプラズマドーピン
グ装置の概略構成図
【図6】本発明の実施形態3におけるプラズマドーピン
グ装置の概略構成図
【符号の説明】
1 真空容器 2 電源 3 導電線 4 被処理試料 5 台 6 反応用真空槽 7 可動バルブ 8 真空ポンプ 9 ガス導入口 10 (電)磁石 11 電源
フロントページの続き (72)発明者 水野 文二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高瀬 道彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中山 一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川浦 廣 東京都大田区南六郷3丁目19番地2号 株 式会社シー・ヴィ・リサーチ内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマを用いて物質を被処理物の表面
    近傍に導入するプラズマドーピング方法において、プラ
    ズマ密度が1E12cm-3を越える超高密度プラズマ源を
    使用する事を特徴とするプラズマドーピング方法。
  2. 【請求項2】 プラズマを用いて物質を被処理物の表面
    近傍に導入するプラズマドーピング方法において、プラ
    ズマ源としてヘリコン波プラズマを用いる事を特徴とす
    るプラズマドーピング方法。
  3. 【請求項3】 被処理試料と真空チャンバー間に高周波
    もしくは低周波あるいは直流の電源を設置し、電力を供
    給する事によって被処理試料と真空チャンバー間に電位
    差を発生させる事を特徴とする請求項2記載のプラズマ
    ドーピング方法。
  4. 【請求項4】 被処理試料と真空チャンバー間に磁場を
    加える事を特徴とする請求項2記載のプラズマドーピン
    グ方法。
  5. 【請求項5】 被処理試料と真空チャンバー間に磁場と
    電場を共通に加え、電子サイクロトロン共鳴状態(EC
    R)を用いる事を特徴とする請求項2記載のプラズマド
    ーピング方法。
  6. 【請求項6】 反応室の真空度を0.1mTorr〜100mTor
    r、ドーピングガスの流量を0.1sccm〜100sccm
    とすることを特徴とする請求項1または請求項2または請
    求項3または請求項4または請求項5のいずれかに記載の
    プラズマドーピング方法。
  7. 【請求項7】 プラズマに使用するガスとしてB、As、
    P、Sb、Alを含むガスを用いる事を特徴とする請求項2
    記載のプラズマドーピング方法。
  8. 【請求項8】 電力を印加するコイルの遠方でガスを導
    入し、ドーパントとなるガスを低圧力領域で解離させる
    事を特徴とする請求項2記載のプラズマドーピング方
    法。
  9. 【請求項9】 ヘリコンプラズマ源の中心から15CM以
    上離れた個所にガス導入口を設定する事を特徴とする請
    求項8記載のプラズマドーピング方法。
  10. 【請求項10】 電力を印加するコイルの近傍でガスを
    導入し、ドーパントとなるガスを高圧力領域で解離させ
    る事を特徴とする請求項2記載のプラズマドーピング方
    法。
  11. 【請求項11】 電力を印加するコイルの近傍から不活
    性ガスを導入し、被処理試料近傍からドーパントガスを
    導入する事を特徴とする請求項2記載のプラズマドーピ
    ング装置及びプラズマドーピング方法。
  12. 【請求項12】 ヘリコン波プラズマ源にパルス状の電
    磁場を加えてプラズマをパルス状に発生させる事を特徴
    とする請求項2記載のプラズマドーピング方法。
  13. 【請求項13】 被処理試料を設置する装置に印加する
    高周波、低周波、直流のパワーに更に電磁場によるパル
    ス状のパワーを加えてプラズマをパルス状に発生させる
    事を特徴とする請求項2記載のプラズマドーピング方
    法。
  14. 【請求項14】 ヘリコン波プラズマ源もしくは反応真
    空槽の被処理基板表面に照射可能な方向から電離放射線
    を照射する事を特徴とする請求項2記載のプラズマドー
    ピング方法。
  15. 【請求項15】 電離放射線として紫外線を用いる事を
    特徴とする請求項14記載のプラズマドーピング方法。
  16. 【請求項16】 プラズマを用いて物質を被処理物の表
    面近傍に導入するプラズマドーピング装置において、プ
    ラズマ源としてヘリコン波プラズマ源を用いる事を特徴
    とするプラズマドーピング装置。
  17. 【請求項17】 被処理物を載置する台が前記被処理物
    より小さいことを特徴とする請求項16記載のプラズマ
    ドーピング装置。
  18. 【請求項18】 ヘリコン波プラズマ源、反応真空室、
    排気ポート、などの位置関係を全体のコンダクタンスが
    1000L/秒以上であることを特徴とする請求項16記載
    のプラズマドーピング装置。
  19. 【請求項19】 ヘリコン波リアクター、ウエーハ載置
    ステージ、排気ポートが同軸中心線から100mm以内
    に配置される事を特徴とする請求項18記載のプラズマ
    ドーピング装置。
  20. 【請求項20】 バイアス印加ステージにおいてプラズ
    マ処理中に基板の揺動機能を備えていることを特徴とす
    る請求項16記載のプラズマドーピング装置。
  21. 【請求項21】 ヘリコン波プラズマ源と反応真空チャ
    ンバーの間に真空又は高圧を保持できる機構の摺動部を
    設け、プラズマ源を動揺させる事によってプラズマを攪
    拌する機構を有する事を特徴とする請求項16記載のプ
    ラズマドーピング装置。
  22. 【請求項22】 発生するプラズマ中のイオンの方向を
    被処理試料表面の法線に従って入射するように制御する
    磁場発生用のマグネットを装備する事を特徴とする請求
    項16記載のプラズマドーピング装置。
  23. 【請求項23】 真空槽側面にプラズマ密度等のプラズ
    マの状態を測定する測定針を挿入する構成を備えたこと
    を特徴とする請求項16記載のプラズマドーピング装
    置。
  24. 【請求項24】 ドーピングガスやキャリアガスに特徴
    的なプラズマからの発光を測定し、その光量の累積を計
    算する事によってドーピングされた元素の量を推測する
    手段を備えた事を特徴とする請求項23記載のプラズマ
    ドーピング装置。
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