JP2002169561A - 光センサ - Google Patents

光センサ

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JP2002169561A
JP2002169561A JP2000367658A JP2000367658A JP2002169561A JP 2002169561 A JP2002169561 A JP 2002169561A JP 2000367658 A JP2000367658 A JP 2000367658A JP 2000367658 A JP2000367658 A JP 2000367658A JP 2002169561 A JP2002169561 A JP 2002169561A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光透過部材の移動量に対する受光部からの出
力信号による特性を、光ビームの形状に拘束されずに、
例えば線形な特性とすることにより、出力信号の処理を
簡単に行う。 【解決手段】 発光部71Aから受光部71Bに届くほ
ぼ円形の光ビームPの間にシャッタ72が挿入される
と、このシャッタ72によって光ビームPが卵形に変形
される。そして、シャッタ72は、受光部71Bにおけ
る照射面積を、シャッタ72の移動に伴って小さくさせ
ると共に、光ビームPの形状を卵形にすることにより、
その照度を小さくする。このため、受光部71Bで受光
される光ビームPの光量がシャッタ72の移動に伴って
線形になり、その出力信号は線形な特性となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、移動体の移動状
態を検出する光センサに関し、例えば、鍵盤楽器のハン
マが弦を打撃するタイミング等の移動状態を検出するの
に用いて好適な光センサに関する。
【0002】
【従来の技術】鍵盤楽器としてのピアノは、演奏者が鍵
を押下すると、これに連動してダンパが弦から離れると
共にハンマが回動し、打弦が行われる。また、離鍵が行
われるとダンパが弦に接して消音が行われる。このよう
に楽音は、押鍵→ダンパ離弦→打弦→止音という一連の
動作によって発生されるのが通常である。このため、自
動演奏を行う自動ピアノにおいては、上記一連の動作に
基づいて演奏情報を記憶し、再生時には読出された演奏
情報に基づいて鍵および又はペダルの動作を制御するこ
とが行われる。この場合、鍵或いはペダルの制御は、演
奏情報に基づいて、一方においてアクチュエータである
ソレノイドを励磁して鍵を駆動し、これに応じてハンマ
が回動して打弦を行い、他方においてソレノイドを励磁
してペダルを駆動し、伸音、弱音或いは止音を行ってい
る。
【0003】また、このような自動ピアノにおいては、
弦を打撃するハンマの動きをセンサで検知し、これを演
奏データとして記憶したり、これを電子音源に供給して
楽音を電子的に発生することが行われている。従来の自
動ピアノには、例えば、光センサなどのハンマセンサを
ハンマアクション機構に取り付け、このセンサによって
ハンマが弦を打撃するタイミングと速度とを検出してい
た。
【0004】そこで、上述したハンマセンサにおける打
弦タイミングおよび速度の検出について、図19の概略
図を参照しつつ説明する。図19に示すハンマ100
は、Aを回動中心としてB方向に移動するハンマシャン
ク101とその先端に固定されたハンマヘッド102と
からなる。
【0005】ハンマセンサ111は、ハンマセンサ用取
付ブラケット110上に配設され、対向配置される発光
部112Aおよび受光部112B(図20〜図22参
照)を有するセンサ本体112と、このセンサ本体11
2の光ビームPを透過/遮断するシャッタ113とによ
って構成されている。シャッタ113は、ハンマシャン
ク101に穿設した孔に一部を挿入して接着することに
よってハンマシャンク101に取付けられている。この
受光部112Bは、光ビームPの光量に対応した出力信
号を発生する。
【0006】ハンマ100の打弦タイミングおよび速度
は、次のようにしてハンマセンサ111により検出され
る。ハンマ100が弦Sに近づくとハンマシャンク10
1に取付けたシャッタ113がセンサ本体112内に挿
入され、図19の一点鎖線で示すように、シャッタ11
3の先端縁がセンサ本体112の光ビームPを横切るこ
とになる。これにより、シャッタ113は発光部112
Aから照射される光を遮光し、受光部112Bで受光さ
れる光を遮断する。この遮光タイミングがコントローラ
(図示せず)によって検出される。このときのハンマ1
00およびハンマシャンク101の位置を図19におい
てH1で示す。その後、ハンマシャンク101がさらに
矢印B方向に回動し、図19に二点鎖線で示すように、
シャッタ113の窓113aが光センサ77の光ビーム
Pを横切る。これにより、光ビームPの光は、窓部11
3aを通過して受光部112Bに照射されて再び受光状
態になる。ハンマセンサ100は、この受光タイミング
がコントローラによって検出される。そのときのハンマ
100およびハンマシャンク101の位置を図19にお
いてH2で示す。
【0007】以上のようにして、コントローラは、ハン
マセンサ111を用いて遮光タイミングおよび受光タイ
ミングを検出することにより、位置H1における遮光タ
イミングからH2における受光タイミングに至るまでの
時間からハンマ101が打弦する直前の打弦速度を算出
している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したハンマセンサ
(光センサ)110の検出動作について、図20〜図2
3を参照しつつ説明する。なお、図20ないし図22
は、シャッタ113によって光ビームPを遮光するまで
の状態を、初期(Rest)位置、中間(Middl
e)位置、終了(End)位置に分けて段階的に示して
いる。
【0009】図20(a)は、発光部112Aから受光
部112Bに届く光ビームPが、矢印B方向に移動する
シャッタ113によって遮光される前の状態(Rest
位置)を示したものである。図20(b)は、受光部1
12Bに照射される光ビームの形と、シャッタ113の
移動状態を、図20(a)の矢示b−bから見た図であ
る。この状態においては、シャッタ113は発光部11
2Aからの光を遮っていない。このため、受光部112
Bからコントローラに供給される出力信号は、図23の
Rest位置(R)の値となる。この図23は、シャッ
タ113の移動量に対する受光部112Bからの出力信
号を示した特性線図である。
【0010】図21(a)は、矢印B方向に移動するシ
ャッタ113によって光ビームPのほぼ半分が遮光され
た状態(Middle位置)を示したものである。図2
1(b)は、受光部112Bに照射される光ビームの形
と、シャッタ113の移動状態を、図21(a)の矢示
b−bから見た図である。この状態においては、シャッ
タ113は光ビームPのほぼ半分だけ遮っている。この
ため、受光部112Bからコントローラに供給される出
力信号は、図23のMiddle位置(M)の値とな
る。
【0011】図22(a)は、シャッタ113によって
光ビームPが完全に遮光された状態(End位置)を示
したものである。図22(b)は、受光部112Bに照
射される光ビームの形と、シャッタ113の移動状態
を、図22(a)の矢示b−bから見た図である。この
状態においては、シャッタ113は光ビームPを完全に
遮っている。このため、受光部112Bからコントロー
ラに供給される出力信号は、図23のEnd位置(E)
の値となる。
【0012】このように、従来技術によるハンマセンサ
(光センサ)111は、発光部112Aから受光部11
2Bに届く光ビームPをシャッタ113によって遮光す
ることにより、シャッタ113の移動に伴って受光部1
12における受光面積を変化させていた。しかし、光ビ
ームPがほぼ円形であり、この光ビームPをシャッタ1
13で順次遮光させるため、シャッタ113の移動量に
対する出力信号の変化は比較的急激に変化するようにな
り、所望の特性(例えば、線形)が得られない(図23
参照)。
【0013】そこで、この特性を改良するために、特開
平7−110682号公報等のように、窓部を平行四辺
形に形成すると共に、先端をこの平行四辺形とほぼ平行
に傾斜されたシャッタがある(以下、「他の従来技術」
という)。しかし、この他の従来技術においても、シャ
ッタの移動量に対する出力信号の特性は、従来技術より
も改良できるものの、やはり所望の特性(例えば、線
形)が得られなかった。
【0014】これらの従来技術では、発光部から発生す
る光ビームの形状に拘束されてしまい、センサからの出
力信号がシャッタの移動量に対して所望の特性(例え
ば、線形)とならず、コントローラは出力信号を補正処
理する機能を備える必要があった。
【0015】本発明は、以上の問題に鑑みてなされたも
のであり、光透過部材の移動量に対する受光部からの出
力信号による特性を、光ビームの形状に拘束されずに、
例えば線形な特性とすることにより、出力信号の処理を
簡単に行うことのできる光センサを提供することをを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、請求項1に記載の発明は、光を発生する発光部
と、前記光を受光する受光部と、移動体と一緒に移動す
ると共に、前記発光部から発生した光を透過させて前記
受光部に送る板状の光透過部材と、を具備する光センサ
において、前記光透過部材は、該光透過部材を透過して
前記受光部に照射される光の照射面積を、前記光透過部
材の移動に伴う光の透過位置に応じて変化させる形状と
したことを特徴としている。
【0017】請求項2記載の発明は、光を発生する発光
部と、前記光を受光する受光部と、移動体と一緒に移動
すると共に、前記発光部から発生した光を透過させて前
記受光部に送る板状の光透過部材と、を具備する光セン
サにおいて、前記光透過部材は、該光透過部材を透過し
て前記受光部に照射される光の照度を、前記光透過部材
の移動に伴う光の透過位置に応じて変化させる形状とし
たことを特徴としている。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の光センサにおいて、前記光透過部材は、前記光が
入射される入射面と、入射面から入射された光を出射さ
せる出射面とを有し、当該光透過部材は、透明部材によ
って、前記光透過部材が移動する方向に対して前記入射
面と出射面との厚さが漸次変化するように形成されたこ
とを特徴とするしている。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項3記載の光
センサにおいて、前記入射面または出射面のうち、少な
くともいずれか一方の面は、球面凹レンズまたは非球面
凹レンズの一部を用いた形状としたことを特徴としてい
る。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項3記載の光
センサにおいて、前記入射面または出射面のうち、少な
くともいずれか一方の面は、シリンドリカル凹レンズの
一部を用いた形状としたことを特徴としている。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項1または2
記載の光センサにおいて、当該光透過部材は、遮光粒子
を含有した透明部材によって形成され、前記遮光粒子の
濃度が、前記光透過部材が移動する方向に対して漸次変
化するようにして形成されたことを特徴としている。
【0022】請求項7記載の発明は、請求項1または2
記載の光センサにおいて、前記光透過部材には、前記移
動体へ取付ける取付部が形成したことを特徴としてい
る。
【0023】請求項8記載の発明は、請求項1〜7記載
の光センサにおいて、鍵と、該鍵の動作に応じて対応す
る弦を打撃するハンマを備える鍵盤楽器において、前記
鍵またはハンマに前記光透過部材を設け、該鍵またはハ
ンマの移動状態を検出することを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明に係る実施形態について説明する。
【0025】1.第1の実施形態 まず、図1および図2に基づいて第1の実施形態による
光センサが適用されるグランドピアノ形の自動ピアノの
構成について説明する。
【0026】〈1〉自動ピアノ 〈1−1〉自動ピアノの全体構成 鍵1は、棚板2の上にキーフレーム又は筬3を介して配
設された筬中4に、バランスピン5を介して回動自在に
支持されている。このようにして、複数の鍵1が図面の
表裏方向である左右方向に並設され、鍵盤が構成されて
いる。棚板2は、脚6の上端に脚桁7を介して水平に固
定されている。また、棚板2の下面にペダル持竿8およ
びペダル笠木9が設けられ、ペダル笠木9には、下方に
延びるペダル柱10が支持されている。ペダル柱10の
下端には、ソフトペダル、ラウドペダルおよびソステヌ
ートペダル(いずれも図示せず)が設けられている。こ
れらペダルは、それぞれ、音を弱める、音を強める、音
を延ばすためのペダルである。これらペダルの操作は、
ソフトペダルレバー、ラウドペダルレバーおよびソステ
ヌートペダルレバーを介して所定の機構に伝えられるよ
うになっている。なお、このペダル関連の機構は、周知
のピアノと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0027】〈1−2〉ハンマアクション機構 鍵1の後端部の上方には、前後方向に水平に延びる弦が
鍵1に対応して張られている。この弦と鍵1との間に、
鍵1の動作によって弦を打撃するハンマアクション機構
20が設けられている。図2により、そのハンマアクシ
ョン機構20を説明する。
【0028】サポートレール21およびシャンクレール
22は、ピアノの左右方向に延在して水平に設けられた
固定部材である。サポートレール21の後端部には、鍵
1に沿って配設されたサポート23の後端部が、センタ
ーピン24により回動自在に結合されている。サポート
23の自由端部である前端部には、ジャック大25aと
ジャック小25bとからなる略L字状のジャック25
が、その屈曲部近傍部分において回動自在にピン結合さ
れている。サポート23は、長手方向の中央やや前方よ
りの部分が、キャプスタン26を介して鍵1に支持さ
れ、鍵1が押下されると上方に突き上げられるようにな
っている。
【0029】サポート23の中央部には上方に延びるレ
ペティションレバーステージ27が固定されており、こ
のレペティションレバーステージ27の上端部には、レ
ペティションレバー28の中間部が回動自在にピン結合
されている。レペティションレバー28の前端部には、
上下方向に貫通する長孔28aがレペティションレバー
28の長手方向に沿って形成されており、この長孔28
aに、ジャック大25aの上端部が挿通されている。
【0030】シャンクレール22の上面にはシャンクフ
レンジ30が固定されており、このシャンクフレンジ3
0には、ハンマ31が回動自在にピン結合されている。
ハンマ31は、ハンマシャンク32の先端にハンマヘッ
ド33が固定されてなるもので、ハンマシャンク32の
基端部が、シャンクフレンジ30に回動自在にピン結合
されている(この点を回動中心Aとする)。ハンマシャ
ンク32の、シャンクフレンジ30へのピン結合部のや
や後方部分に当たる下面には、水平方向を軸とするロー
ラ34が装着されている。このローラ34の下面は、ジ
ャック大25aの上端面との間に僅かな隙間があいた状
態で、レペティションレバー28の上面に当接してい
る。
【0031】また、シャンクレール22には、このシャ
ンクレール22に沿ってレギュレーティングレール35
が固定されている。このレギュレーティングレール35
には、上下方向に位置調整可能とされたレギュレーティ
ングボタン36が設けられている。このレギュレーティ
ングボタン36の下端面には、ジャック小25bの先端
部が当接するクロスなどのクッション36aが取付けら
れている。また、鍵1の最後端部には、ハンマヘッド3
3へ向かって延びるバックチェック37が取付けられて
いる。
【0032】さらに、サポートレール21とシャンクレ
ール22と間には、図2に示すように、高さ調整部材3
8を介して略コ字状のセンサ本体取付ブラケット39が
固定されている、このセンサ本体取付ブラケット39に
は、後述するハンマセンサ70を構成するセンサ本体7
1が、鍵1に各々対応して取付けられている。
【0033】以上がハンマアクション機構20である。
また、このハンマアクション機構20の奥側には、弦を
押さえるダンパ機構40が設けられている。ダンパレー
ル41は、鍵盤の全長に亘って設けられ、このダンパレ
ール41には、ダンパレバーフレンジ42を介して、前
後方向に延びるダンパレバー43の一端が回動自在にピ
ン結合されている。ダンパレバー43は、各鍵1に対応
して設けられている。ダンパレバー43の自由端部であ
る前端部には、ダンパブロック44が回動自在に取付け
られ、このダンパブロック44には、上方に延びるダン
パワイヤ45が取付けられている。このダンパワイヤ4
5の上端に、弦を上から押さえるダンパ(図示せず)が
取付けられている。このダンパ機構40によれば、押鍵
された鍵1の後端部によりダンパレバー43が突き上げ
られ、ハンマ33が弦を打撃する直前に、ダンパが弦か
ら上に離れるようになっている。従って、ダンパによっ
て押鍵されていない鍵1に対応する弦の共振が防がれ
る。
【0034】ハンマアクション機構20の動作は、以下
の通りである。鍵1が押下されると、サポート23はキ
ャプスタン26により突き上げられ、図2においてピン
24を中心として反時計回りに回動する。すると、ジャ
ック大25aがローラ34を突き上げてハンマシャンク
32を時計回りの方向に回動させ、ハンマヘッド33
が、押鍵された鍵1に対応する弦を打撃する。これによ
って、その鍵1に応じた楽音が発せられる。この打弦動
作の際、ハンマヘッド33が弦を打撃する手前でジャッ
ク小25bが時計回りに回動することにより、ジャック
大25aの上端部が前方に移動してローラ34と離れ、
また、ジャック小25bの先端がレギュレーティングボ
タン36のクッション36aに当接する。ハンマヘッド
33は、弦を打撃した後、弦の反発力と自重により下方
に回動し、バックチェック37で受けられ回動が停止さ
せられる。
【0035】次に、鍵1が離されると、サポート23が
時計回りに、ハンマシャンク32が反時計回りに、それ
ぞれ回動する。これに伴って、ジャック小25bがレギ
ュレーティングボタン36から徐々に離れ、ジャック大
25aが反時計方向に回転してローラ34の真下へ移動
して再び当接し、押鍵前の初期状態に戻る。
【0036】〈1−3〉自動演奏装置 続いて、本実施形態の自動演奏装置について説明する。
図1および図2に示すように、棚板2における鍵1の後
端部に対向する部分には、鍵盤の全長にわたって延びる
長い長方形状の収納孔60が形成されており、この収納
孔60に、本実施形態の自動演奏装置61が組み込まれ
ている。この自動演奏装置61は、鍵1の後端部を押し
上げることにより鍵1に押鍵動作を与えるもので、棚板
2に着脱自在に取付けられた支持体62と、この支持体
62に鍵1に対応して装着された複数のソレノイドユニ
ット63とから構成されている。
【0037】ソレノイドユニット63は、磁性材料から
なり磁路の主部を形成するヨークと、このヨークに組み
込まれたソレノイド(いずれも図示せず)と、このソレ
ノイドに嵌挿されたプランジャ64とから構成されてい
る。
【0038】自動演奏装置61の動作は、以下の通りで
ある。記録手段に記録された演奏データが、時間経過に
伴って順次読み出される。この演奏データに基づき、駆
動回路から駆動電流がソレノイドに供給されると、ソレ
ノイドの断面を巡回する磁場が発生する。発生した磁場
により、プランジャ64に上方へ向かう力が作用し、プ
ランジャ64は上動して鍵1の後端部を突き上げる。こ
れにより、押鍵動作した際と全く同様にハンマアクショ
ン機構20が作動して楽音が奏でられる。この押鍵動作
が終了すると、ソレノイドへの駆動電流の供給が停止さ
れ、プランジャ64は下動して元の位置に戻る。このよ
うなソレノイドユニット63のプランジャ64の動きに
より、演奏データに基づいた押鍵動作がなされ、自動演
奏される。
【0039】〈1−4〉キーセンサおよびハンマセンサ 図1に示すように、キーベッド3の、鍵1の前端部に対
向する位置には、押鍵動作(打弦タイミングおよび打弦
速度)を検出するキーセンサ50が設けられている。こ
のキーセンサ50は、光センサが採用されており、キー
ヘッド3上に設けられたセンサ本体51と、鍵1の下面
に取付けられたシャッタ52とによって構成され、セン
サ本体51がシャッタ52が光ビームPを横切るときの
光量の変化に基づいた信号をコントローラ(図示せず)
に向けて出力する。その信号は、再生演奏時に鍵1を駆
動するための演奏データとしてコントローラからフロッ
ピディスクなどの記録手段に記録される。
【0040】また、このピアノには、ハンマシャンク3
2の動作に基づいて押鍵動作を検出するハンマセンサ7
0が設けられている。このハンマセンサ70は、図2に
示すように、センサ本体取付ブラケット39に配設され
たセンサ本体71と、ハンマシャンク32に取付けられ
た板状のシャッタ72とによって構成されている。セン
サ本体71は、対向配置される発光部71Aおよび受光
部71B(図4〜図6等参照)を有し、この間に光ビー
ムPが形成されている。そして、ハンマセンサ70は、
センサ本体71の光ビームPをシャッタ72が横切るこ
とにより、ハンマシャンク32の動作を検出するもので
あり、この検出信号が演奏データとして、コントローラ
を介して記録手段に記録される。
【0041】この記録手段は、例えば棚板2の前面に設
けられた読み取り装置(図示せず)によって演奏データ
が読み取られるようになっており、この読み取り装置で
読み取られた演奏データが、コントローラに入力される
ようになっている。
【0042】〈1−5〉ハンマセンサ 〈1−5−1〉ハンマセンサの構成 本実施形態によるハンマセンサ70は、図3に示すよう
に構成されている。図3はハンマシャンク32にシャッ
タ72を取付ける前の状態を示した分解斜視図である。
【0043】シャッタ72は、透明材料(例えば、アク
リル、ポリエチレン、ポリウレタン等の樹脂材料或いは
ガラス材料)によって、発光部71Bから発生するほぼ
円形の光ビームPが入射される入射面72Aと、入射さ
れた光を出射させる出射面72Bとを有した板状に形成
されている。また、シャッタ72の起端側には、円柱状
をした一対の取付部72Cが突出形成されている。この
入射面72Aおよび出射面72Bは、球面または非球面
凹レンズの一部を用いた形状となっており、入射された
光を屈折させることにより光ビームPを偏光させるもの
である。一方、ハンマシャンク32には、取付孔32
A、32Aが穿設されている。これらの取付孔32Aに
シャッタ72の取付部72Cを嵌合させることによっ
て、シャッタ72はハンマシャンク32に取付けられ
る。
【0044】〈1−5−2〉ハンマセンサの検出動作 次に、ハンマセンサ70の検出動作について、図4ない
し図7を参照しつつ説明する。なお、図4ないし図6
は、シャッタ72によって偏光される光ビームPの状態
を、初期(Rest)位置、中間(Middle)位
置、終了(End)位置に分けて段階的に示している。
【0045】図4(a)は、矢印B方向に移動するシャ
ッタ72が、発光部71Aから受光部71Bに届く光ビ
ームPに掛かる前の状態(Rest位置)を示したもの
である。図4(b)は、受光部71Bおよびこの受光部
71Bに照射される光ビームPの形を、図4(a)の矢
示b−bから見た図である。発光部71Aおよび受光部
71Bは、偏光されるものが間に存在していない場合、
発光部71Aから発生した光の光ビームPが受光部71
Bによって受光されるように配置されている。この受光
部71Bは、光ビームPの光量に対応した出力信号を発
生する。この状態において、シャッタ72は光ビームP
に掛かっていないため、円形の光ビームPが受光部71
Bに照射される。この受光部71Bの出力信号は、図7
のRest位置(R)の出力信号がコントローラに供給
されることになる。この図7は、シャッタ72の移動量
に対する受光部71Bからの出力信号を示した特性線図
である。
【0046】図5(a)は、シャッタ72が矢印B方向
に移動し、シャッタ72の先端が光ビームPの外側に掛
かった状態(Middle位置)を示したものである。
図5(b)は、受光部71Bおよびこの受光部71Bに
照射される光ビームPの形を、図5(a)の矢示b−b
から見た図である。シャッタ72は、入射された光を偏
光して卵形に広げた光ビームPとし、単位面積当たりの
光量(即ち、照度)をR位置(図4)に比べて小さくす
る。この状態では、受光部71Bに照射される光ビーム
Pは、受光部71Bから下側にはみ出させて照射させ
て、受光部71Bでの照射面積を小さくすると共に、照
度を小さくする。このため、受光部71Bから出力され
る出力信号は、図7のMiddle位置(M)となる。
【0047】図6(a)は、シャッタ72が図5(a)
の状態から矢示B方向に移動して、光ビームPが偏光し
た状態(End位置)を示したものである。図6(b)
は、受光部71Bおよびこの受光部71Bに照射される
光ビームPの形を、図6(a)の矢示b−bから見た図
である。シャッタ72が矢印B方向に移動するのに伴っ
て、卵形に偏光されて光ビームPは、矢印Bの反対側に
移動することになる。図6の状態では、受光部71Bに
照射される光ビームPの照射面積がM位置(図5)に比
べて小さくなるため、受光部71Bから出力される出力
信号は、図7のEnd位置(E)となる。
【0048】〈1−6〉本実施形態の効果 以上詳述した如く、本実施形態によるハンマセンサ(光
センサ)70は、透明材料によって形成されたシャッタ
72により、発光部71Aから受光部71Bに向けて照
射される光ビームを偏光させる。このシャッタ72は、
偏光後の光ビームPを卵形に広げ、シャッタ72を通さ
ない光ビームに比べて、照度を低下させると共に、シャ
ッタ72が移動するB方向の逆に移動させる。この結
果、ハンマセンサ70は、図7の特性線図に示すよう
に、発光部71Aから発生する光ビームPが円形の場合
であっても、シャッタ72の移動量に対する出力信号の
変化が所望の特性(例えば、線形)になる。これによ
り、コントローラは、出力信号の傾斜を測定することに
より、シャッタ72(ハンマシャンク32)の移動速度
を容易に測定することが可能となる。なお、シャッタ7
2の入射面72Aおよび出射面72Bの形状は、本実施
形態に限らず、入射面72Aまたは出射面72Bのう
ち、いずれか一方を球面凹レンズ或いは非球面凹レンズ
の一部を用いた形状、またはシリンドリカル凹レンズの
一部を用いた形状としてもよい。即ち、シャッタ72の
形状は、受光部71Bで受光される光ビームPの光量
が、シャッタ72の移動に伴って、線形に変化するもの
であればよい。
【0049】2.第2の実施形態 次に、図8ないし図11に基づいて、本発明による第2
実施形態について説明する。本実施形態において、前述
した第1実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0050】〈2−1〉ハンマセンサの構成 本実施形態によるハンマセンサ80は、発光部81Aお
よび受光部81B(図9ないし図11参照)からなるセ
ンサ本体(図示せず)と、シャッタ82とからなり、第
1実施形態のハンマセンサ70に代えて取り付けられて
いる。図8はハンマシャンク32にシャッタ82を取付
ける前の状態を示した分解斜視図である。
【0051】シャッタ82は、透明材料(例えば、樹脂
材料或いはガラス材料)によって、発光部81Bから発
生する光が入射される入射面82Aと、入射された光が
出射させる出射面82Bとを有した板状に形成されてい
る。また、シャッタ82の起端側には、円柱状をした一
対の取付部82Cが突出形成されている。これらの取付
部82Cは、ハンマシャンク32の取付孔32Aにそれ
ぞれ穿設されることにより、シャッタ82をハンマシャ
ンク32に取付けるものである。シャッタ82は、平面
の入射面82Aおよび出射面82Bが所定角度θを有す
るプリズム状になっており、入射された光を屈折させる
ことにより光ビームPを偏光するものである。
【0052】〈2−2〉ハンマセンサの検出動作 次に、ハンマセンサ80の検出動作について、図9ない
し図10を参照しつつ説明する。なお、図9ないし図1
0は、シャッタ82によって偏光される光ビームPの状
態を、初期(Rest)位置、中間(Middle)位
置、終了(End)位置に分けて段階的に示している。
【00053】図9(a)は、矢印B方向に移動するシ
ャッタ72が、発光部81Aから受光部81Bに届く光
ビームPに掛かる前の状態(Rest位置)を示したも
のである。図9(b)は、受光部81Bおよびこの受光
部71Bに照射される光ビームPの形を、図9(a)の
矢示b−bから見た図である。発光部81Aおよび受光
部81Bは、偏光されるものが間に存在していない場
合、発光部81Aから発生したほぼ円形の光ビームPが
受光部81Bによって受光されるように配置されてい
る。この受光部81Bは、光ビームPの光量に対応した
出力信号を発生する。この状態において、シャッタ82
は光ビームPに掛かっていないため、受光部81Bには
円形の光ビームPが照射されている。受光部81Bの出
力信号は、図12のRest位置(R)の出力信号がコ
ントローラに供給されることになる。この図12は、シ
ャッタ82の移動量に対する受光部81Bからの出力信
号を示した特性線図である。
【0054】図10(a)は、シャッタ82が矢印B方
向に移動し、シャッタ82の先端が光ビームPの外側に
掛かった状態(Middle位置)を示したものであ
る。図10(b)は、受光部81Bおよびこの受光部8
1Bに照射される光ビームPの形を、図10(a)の矢
示b−bから見た図である。シャッタ82は、入射され
た光を偏光して卵形に広げた光ビームPとし、単位面積
当たりの光量(即ち、照度)をR位置(図9)に比べて
小さくする。この状態では、受光部81Bに照射される
光ビームPは、受光部81Bから下側にはみ出させて照
射される照射面積を小さくすると共に、照度が小さくな
っている。このため、受光部81Bから出力される出力
信号は、図12のMiddle位置(M)となる。
【0055】図11(a)は、シャッタ82が図10
(a)の状態から矢示B方向に移動して、光ビームPが
偏光した状態(End位置)を示したものである。図1
1(b)は、受光部81Bおよびこの受光部81Bに照
射される光ビームPの形を、図11(a)の矢示b−b
から見た図である。シャッタ82が矢印B方向に移動す
るのに伴って、卵形に偏光されて光ビームPは、その長
尺方向に潰れた形になる。図11の状態では、受光部8
1Bに照射される光ビームPの照度がM位置(図10)
に比べて小さくなるため、受光部81Bから出力される
出力信号は、図12のEnd位置(E)となる。
【0056】〈2−3〉本実施形態の効果 以上詳述した如く、本実施形態によるハンマセンサ(光
センサ)80は、透明材料によって形成されたシャッタ
82により、発光部81Aから受光部81Bに向けて照
射される光ビームPを偏光させる。このシャッタ82
は、移動に伴って偏光後の光ビームPを卵形に潰すよう
に広げるため、シャッタ82を通さない光ビームPに比
べて、照度を低下させる。この結果、ハンマセンサ80
は、図12の特性線図に示すように、シャッタ82の移
動量に対する出力信号の変化が所望の特性(例えば、線
形)になる。コントローラは、この出力信号の傾斜を測
定することにより、シャッタ82(ハンマシャンク3
2)の移動速度の測定を容易に行うことが可能となる。
【0057】3.第3の実施形態 次に、図13ないし図18に基づいて、本発明による第
3実施形態について説明する。本実施形態において、前
述した第1実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0058】〈3−1〉ハンマセンサの構成 本実施形態によるハンマセンサ90は、発光部91Aお
よび受光部91B(図15ないし図17参照)からなる
センサ本体(図示せず)と、シャッタ92とからなり、
第1実施形態のハンマセンサ70に代えて取り付けられ
ている。図13はハンマシャンク32にシャッタ92を
取付ける前の状態を示した分解斜視図である。図14は
シャッタ92の正面図である。
【0059】シャッタ92は、透明材料(例えば、樹脂
材料或いはガラス材料)によって、発光部91Bから発
生する光が入射される入射面92Aと、入射された光が
出射させる出射面92Bとを有した板状に形成されてい
る。また、シャッタ92の起端側には、円柱状をした一
対の取付部92Cが突出形成されている。これらの取付
部92Cは、ハンマシャンク32の取付孔32Aにそれ
ぞれ穿設されることにより、シャッタ92をハンマシャ
ンク32に取付けるものである。シャッタ92は、図1
4に示すように、樹脂材料或いはガラス材料等の透明材
料に遮光粒子を混入させた板体で、先端側から起端側に
向けて、図14の透過光量の特性線のように、遮光粒子
の濃度が、漸次増えるように形成されている。このた
め、シャッタ92は、入射面92Aから入射される光粒
子をこの遮光粒子によって吸収し、残った光粒子のみを
受光部91Bに照射する。このシャッタ92は、光ビー
ムPが照射される位置によって遮光粒子の濃度が異なっ
ているため、この遮光粒子の濃度に対応した照度の光ビ
ームを受光部91Bに照射することになる。なお、シャ
ッタは、その表面をボカシすりガラス状に形成すること
も考えられる。入射面92Aと出射面92Bがほぼ平行
となっているため、入射面92Aから入射された光は偏
光されずに出射面92Bから出射される。
【0060】〈3−2〉ハンマセンサの検出動作 次に、ハンマセンサ90の検出動作について、図15な
いし図18を参照しつつ説明する。なお、図15ないし
図17は、シャッタ92によって得られる光ビームPの
状態を、初期(Rest)位置、中間(Middle)
位置、終了(End)位置に分けて段階的に示してい
る。
【0061】図15(a)は、矢印B方向に移動するシ
ャッタ92が、発光部91Aから受光部91Bに届く光
ビームPに掛かる前の状態(Rest位置)を示したも
のである。図15(b)は、受光部91Bに照射される
光ビームの形と、シャッタ92の移動状態を、図15
(a)の矢示b−bから見た図である。発光部91Aお
よび受光部91Bは、遮光されるものが間に存在してい
ない場合、発光部91Aから発生した光ビームPが受光
部91Bによって受光されるように配置されている。こ
の受光部91Bは、光ビームPの光量に対応した出力信
号を発生する。この状態において、シャッタ92は光ビ
ームPに掛かっていないため、受光部91Bには円形の
光ビームPが照射されている。受光部91Bの出力信号
は、図18のRest位置(R)の出力信号がコントロ
ーラに供給されることになる。この図18は、シャッタ
92の移動量に対する受光部91Bからの出力信号を示
した特性線図である。
【0062】図16(a)は、シャッタ92が矢印B方
向に移動し、シャッタ92の先端が光ビームPの外側に
掛かった状態(Middle位置)を示したものであ
る。図16(b)は、受光部91Bに照射される光ビー
ムの形と、シャッタ92の移動状態を、図16(a)の
矢示b−bから見た図である。シャッタ92は、入射さ
れた光の粒子をシャッタ92内の遮光粒子によって吸収
し、残った光粒子を受光部91Bに照射する。これによ
り、シャッタ92の先端側によって若干小さくなった光
ビームを受光部91Bに照射する。この状態では、照度
が小さくなった分、受光部91Bから出力される出力信
号は、図18のMiddle位置(M)となる。
【0063】図17(a)は、シャッタ92が図16
(a)の状態から矢示B方向に移動して、光ビームPが
遮光された状態(End位置)を示したものである。図
17(b)は、受光部91Bに照射される光ビームの形
と、シャッタ92の移動状態を、図17(a)の矢示b
−bから見た図である。シャッタ92が矢印B方向に移
動するのに伴って、遮光粒子の濃度が大きくなるため、
受光部91Bに照射される光ビームPの照度がM位置
(図16)に比べて小さくなる。そして、この受光部8
1Bから出力される出力信号は、図18のEnd位置
(E)となる。
【0064】〈3−3〉本実施形態の効果 以上詳述した如く、本実施形態によるハンマセンサ(光
センサ)90は、移動方向に対して遮光粒子の濃度が異
なったシャッタ92により、発光部91Aから受光部9
1Bに向けて照射される光ビームPの照度を可変させ
る。これにより、受光部91Bは、シャッタ92の位置
に対応した照度を有する光ビームPを受光することにな
る。この結果、ハンマセンサ90は、図18の特性線図
に示すように、シャッタ92の移動量に対する出力信号
の変化が所望の特性(例えば、線形)になる。コントロ
ーラは、この出力信号の傾斜を測定することにより、シ
ャッタ92(ハンマシャンク32)の移動速度を容易に
測定することが可能となる。
【0065】〈4〉本発明による変形例 以上、本発明の実施形態の説明を行ったが、上記各実施
形態はあくまでも本発明の一例であり、本発明の趣旨の
範囲内で任意に変形を加えることができる。例えば以下
のようなものが考えられる。
【0066】(1)前記各実施形態は、発光部から発生
する光ビームの形状をほぼ円形とした場合について説明
したが、長円或いは楕円であってもよい。この場合に
は、シャッタの形状を、シャッタの移動に伴って、受光
部で受光される光ビームの光量が線形に変化させるよう
にすればよい。
【0067】(2)前記各実施形態では、光センサをハ
ンマセンサに用いた場合を例示したが、本発明はこれに
限らず、図1のキーセンサ50に用いてもよく、この場
合、キーシャッタ52の部分にシャッタ72、82、9
2を用いればよい。さらに、本発明は、鍵盤楽器に限ら
ず、移動体の移動状態を検出するセンサとして適用する
ことも可能である。
【0068】(3)前記各実施形態では、本発明をグラ
ンドピアノに適用した場合を例示して説明したが、本発
明はこれらの実施形態に限られず、アップライトピア
ノ、チェンバロ、チェレスタ、オルガン、電子鍵盤楽器
など、あらゆる鍵盤楽器に適用することができる。
【0069】(4)前記各実施形態によるハンマセンサ
では、センサ本体に発光部、受光部を内蔵するようにし
たものを示したが、センサ本体に発光部、受光部を内蔵
せずに、光ファイバを介してセンサ本体に光の送り、受
けを行うようにしてもよい。
【0070】(5)前記各実施形態では、シャッタの移
動量に対する出力信号の特性を線形とする場合について
例示したが、シャッタの形状を種々変形することによ
り、非線形の特性を得ることも可能である。
【0071】
【発明の効果】上述したように本発明による光センサ
は、光透過部材の移動量に対する受光部からの出力信号
による特性を、光ビームの形状に拘束されずに、例えば
線形な特性とすることにより、出力信号の処理を簡単に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による光センサがハン
マセンサとして組込まれたグランドピアノの主要部を示
す側面断面図である。
【図2】 前記グランドピアノのアクション機構を示す
側面図である。
【図3】 ハンマシャンクにシャッタを取付ける前の状
態を示す斜視図である。
【図4】 同実施形態によるハンマセンサの検出動作を
示す図である。
【図5】 図4に続く、ハンマセンサの検出動作を示す
図である。
【図6】 図5に続く、ハンマセンサの検出動作を示す
図である。
【図7】 第1実施形態によるハンマセンサのシャッタ
の移動量に対する出力信号の特性を示す特性線図であ
る。
【図8】 第2実施形態によるハンマセンサにおいて、
ハンマシャンクにシャッタを取付ける前の状態を示す斜
視図である。
【図9】 同実施形態によるハンマセンサの検出動作を
示す図である。
【図10】 図9に続く、ハンマセンサの検出動作を示
す図である。
【図11】 図10に続く、ハンマセンサの検出動作を
示す図である。
【図12】 第2実施形態によるハンマセンサのシャッ
タの移動量に対する出力信号の特性を示す特性線図であ
る。
【図13】 第3実施形態によるハンマセンサにおい
て、ハンマシャンクにシャッタを取付ける前の状態を示
す斜視図である。
【図14】 同実施形態によるハンマセンサに用いられ
るシャッタの正面図である。
【図15】 同実施形態によるハンマセンサの検出動作
を示す図である。
【図16】 図15に続く、ハンマセンサの検出動作を
示す図である。
【図17】 図16に続く、ハンマセンサの検出動作を
示す図である。
【図18】 第3実施形態によるハンマセンサのシャッ
タの移動量に対する出力信号の特性を示す特性線図であ
る。
【図19】 従来技術によるハンマセンサの検知タイミ
ングを示す図である。
【図20】 従来技術によるハンマセンサの検出動作を
示す図である。
【図21】 図20に続く、ハンマセンサの検出動作を
示す図である。
【図22】 図21に続く、ハンマセンサの検出動作を
示す図である。
【図23】 従来技術によるハンマセンサのシャッタの
移動量に対する出力信号の特性を示す特性線図である。
【符号の説明】
31・・・ハンマ、32・・・ハンマシャンク、70、
80、90・・・ハンマセンサ、71・・・センサ本
体、72、82、92・・・シャッタ、72A、82
A、92A・・・入射面、72B、82B、92B・・
・出射面、72C、82C、92C・・・取付部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を発生する発光部と、前記光を受光す
    る受光部と、移動体と一緒に移動すると共に、前記発光
    部から発生した光を透過させて前記受光部に送る板状の
    光透過部材と、を具備する光センサにおいて、 前記光透過部材は、該光透過部材を透過して前記受光部
    に照射される光の照射面積を、前記光透過部材の移動に
    伴う光の透過位置に応じて変化させる形状としたことを
    特徴とする光センサ。
  2. 【請求項2】 光を発生する発光部と、前記光を受光す
    る受光部と、移動体と一緒に移動すると共に、前記発光
    部から発生した光を透過させて前記受光部に送る板状の
    光透過部材と、を具備する光センサにおいて、 前記光透過部材は、該光透過部材を透過して前記受光部
    に照射される光の照度を、前記光透過部材の移動に伴う
    光の透過位置に応じて変化させる形状としたことを特徴
    とする光センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の光センサにおい
    て、 前記光透過部材は、前記光が入射される入射面と、入射
    された光が出射させる出射面とを有し、 当該光透過部材は、透明部材によって、前記光透過部材
    が移動する方向に対して前記入射面と出射面との厚さが
    漸次変化するように形成されたことを特徴とする光セン
    サ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の光センサにおいて、 前記入射面または出射面のうち、少なくともいずれか一
    方の面は、球面凹レンズまたは非球面凹レンズの一部を
    用いた形状としたことを特徴とする光センサ。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の光センサにおいて、 前記入射面または出射面のうち、少なくともいずれか一
    方の面は、シリンドリカル凹レンズの一部を用いた形状
    としたことを特徴とする光センサ。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の光センサにおい
    て、 前記光透過部材は、遮光粒子を含有した透明部材によっ
    て形成され、前記遮光粒子の濃度が、前記光透過部材が
    移動する方向に対して漸次変化するようにして形成され
    たことを特徴とする光センサ。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の光センサにおい
    て、 前記光透過部材には、前記移動体へ取付ける取付部を形
    成したことを特徴とする光センサ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7記載の光センサにおいて、 鍵と、該鍵の動作に応じて対応する弦を打撃するハンマ
    を備える鍵盤楽器において、前記鍵またはハンマに前記
    光透過部材を設け、該鍵またはハンマの移動状態を検出
    することを特徴とする光センサ。
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