JP2002169546A - 電子ドラム装置 - Google Patents

電子ドラム装置

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JP2002169546A
JP2002169546A JP2000362846A JP2000362846A JP2002169546A JP 2002169546 A JP2002169546 A JP 2002169546A JP 2000362846 A JP2000362846 A JP 2000362846A JP 2000362846 A JP2000362846 A JP 2000362846A JP 2002169546 A JP2002169546 A JP 2002169546A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケース体からの振動伝達を効果的に抑制して
飛び付きの発生を構造的に防止することができる電子ド
ラム装置を提供する。 【解決手段】 打撃検出のためのセンサ部41が配設さ
れるセンサ支持体40は、有膜弾性体42と共にブリッ
ジ体14によってパッド体10と結合されている。有膜
弾性体42は、弾性を有し振動を伝達しにくい合成樹脂
(ポリプロピレン等)で円盤状に形成され、肉厚部42
bから半径方向外側部分は厚み0.3mm程度の薄膜部
42aとなっている。薄膜部42aは発光ユニット20
のステイ22と上ケース6とに挟まれるようにして固定
される。非打撃時において、パッド体10の外周部はス
テイ22、導光体21とは僅かに離間し、従って、パッ
ド体10、センサ部41、センサ支持体40等が薄膜部
42aだけを介して上ケース6に結合され、上ケース6
に対して浮設された形となる。これにより、振動伝達に
関し上ケース6から独立した作用をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、パッド体の打撃
による振動を検出し、その検出信号に基づいてドラム音
を発生する電子ドラム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パッド体の被打撃面の打撃で生じ
る振動を例えばパッド体下方に配設したピエゾ型のセン
サ部で検出し、その出力信号をトリガとして電子音源を
指示してドラム音を発生するようにした電子ドラム装置
が知られている。この種の電子ドラム装置で複数のパッ
ド体を有するものにあっては、他パッドの打撃による振
動が自パッドへ伝わるいわゆるパッド間の飛び付きが発
生することがある。また、単一パッドのものにあって
も、演奏開始の合図のためケース体をたたいて拍子をと
った後にパッドを打撃する場合、ケース体をたたいたと
きの振動がパッドに伝わり、ケース体からの飛び付きが
発生することがある。このような飛び付きが起こると適
切な楽音発生に支障を生じるため、できる限り飛び付き
を起こさないような工夫が必要とされる。
【0003】例えば、第1の従来技術(特開平9−29
7576号公報)では、ケース体からセンサ部までの距
離をある程度確保すると共に、3箇所に設けた弾性保持
体を介してパッド体がケース体に支持されるようにする
ことで、ケース体からの振動がパッド体やセンサ部に伝
わりにくくなっている。また、第2の従来技術(特開2
000−47666号公報)では、高いバネ性を有する
ステンレス等により肉薄の円盤形状に成形されたセンサ
固着体の中央表面に圧電センサを固着し、センサ固着体
を上面ケースに形成されたパッド収容部にネジで固定す
ることで、上面ケースからの振動が圧電センサに伝わり
にくくなっている。従来技術では、このようにして、飛
び付きが多少でも軽減されるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の従来技術では、パッド体とケース体とを結合する弾
性保持体により振動伝達が軽減されるといっても、パッ
ド体を3箇所で保持する必要から弾性保持体には多少の
剛性が必要であり、ケース体の振動はパッド体を経由し
てセンサ部に少なからず伝わる。また、上記第2の従来
技術では、センサ固着体が高いバネ性を有し肉薄である
といっても、ステンレス製等であることからある程度の
厚みや剛性があり振動も伝えやすく、上面ケースからの
振動を効果的に遮断するには不十分である。そのため、
上面ケースからの振動は圧電センサに少なからず伝わ
る。
【0005】このように、上記従来技術では、ケース体
を通じて伝達されセンサ部で検出される振動は、無視で
きる程度に小さいものとはならず、非飛び付き度はあま
り高いものではなかった。そのため、センサ部の感度を
下げたり、ソフトウェアによる処理で対応するようにし
ていた。
【0006】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、ケース体からの
振動伝達を効果的に抑制して飛び付きの発生を構造的に
防止することができる電子ドラム装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1の電子ドラム装置は、ケース体と、
被打撃面を有するパッド体(10)と、該パッド体の下
方に設けられたセンサ支持体と、該センサ支持体によっ
て支持され前記パッド体の被打撃面に対する打撃で生じ
る振動を検出するセンサ部とを備え、前記センサ部の出
力に応じて楽音信号を発生する電子ドラム装置であっ
て、前記パッド体と前記センサ支持体とを振動伝達可能
に結合すると共に、前記ケース体と前記センサ支持体と
を振動伝達を抑制し得る薄膜弾性体(42a)で結合す
ることにより、前記パッド体、前記センサ支持体及び前
記センサ部を前記ケース体に対して浮設して前記ケース
体から前記センサ部への振動伝達を抑えるようにしたこ
とを特徴とする。
【0008】この構成によれば、パッド体、センサ支持
体及びセンサ部が、振動伝達を抑制し得る薄膜弾性体で
のみ支持されるので、振動伝達に限っていえば、これら
がケース体から独立してあたかも宙に浮いているかのよ
うに作用する。すなわち、ケース体からの振動は前記薄
膜弾性体でほぼ遮断され、前記センサ部への振動伝達が
効果的に抑えられるので、他パッドの打撃やケース体自
身の打撃に起因する飛び付きが防止される。その一方、
自パッドの打撃による振動は前記センサ支持体を通じて
前記センサ部に伝達されるので、打撃検出に支障がな
い。従って、構造的に飛び付きが抑制されるので、セン
サ部の感度を下げたりソフト的に対応する必要がない。
よって、ケース体からの振動伝達を効果的に抑制して飛
び付きの発生を構造的に防止することができる。
【0009】本発明の請求項2の電子ドラム装置は、ケ
ース体と、被打撃面を有するパッド体と、該パッド体の
下方に設けられたセンサ支持体と、前記パッド体の略中
央近傍で前記センサ支持体によって支持され前記パッド
体の被打撃面に対する打撃で生じる振動を検出するセン
サ部とを備え、前記センサ部の出力に応じて楽音信号を
発生する電子ドラム装置であって、前記パッド体と前記
センサ支持体とを前記パッド体の外縁下部近傍から延設
した帯状弾性ブリッジ体(14)で結合すると共に、前
記ケース体と前記センサ支持体とを振動伝達を抑制し得
る薄膜弾性体(42a)で結合することにより、前記パ
ッド体、前記センサ支持体及び前記センサ部を前記ケー
ス体に対して浮設して前記ケース体から前記センサ部へ
の振動伝達を抑えるようにしたことを特徴とする。
【0010】この構成によれば、パッド体、センサ支持
体及びセンサ部が、振動伝達を抑制し得る薄膜弾性体で
のみ支持されるので、振動伝達に限っていえば、これら
がケース体から独立してあたかも宙に浮いているかのよ
うに作用する。すなわち、ケース体からの振動は前記薄
膜弾性体でほぼ遮断され、前記センサ部への振動伝達が
効果的に抑えられるので、他パッドの打撃やケース体自
身の打撃に起因する飛び付きが防止される。その一方、
自パッドの打撃による振動は、帯状弾性ブリッジ体及び
前記センサ支持体を通じて前記センサ部に伝達されるの
で、打撃検出に支障がない。従って、構造的に飛び付き
が抑制されるので、センサ部の感度を下げたりソフト的
に対応する必要がない。さらに、前記帯状弾性ブリッジ
体は、パッド体の外縁下部近傍から延設されているの
で、周縁から回り込むように広い経路で打撃振動が伝わ
り、打撃位置によって出力が変動する「感度むら」が効
果的に防止され、打撃位置に拘わらず均一な出力が得ら
れる。よって、ケース体からの振動伝達を効果的に抑制
して飛び付きの発生を構造的に防止することができると
共に、打撃位置による感度むらを効果的に少なくするこ
とができる。
【0011】なお、帯状弾性ブリッジ体は、例えば、円
周方向に幅広に形成される。
【0012】本発明の請求項3の電子ドラム装置は、ケ
ース体と、被打撃面を有するパッド体と、該パッド体の
下方に設けられたセンサ支持体と、前記パッド体の略中
央近傍で前記センサ支持体によって支持され前記パッド
体の被打撃面に対する打撃で生じる振動を検出するセン
サ部とを備え、前記センサ部の出力に応じて楽音信号を
発生する電子ドラム装置であって、前記パッド体と前記
センサ支持体とを前記パッド体の全周に亘る外縁下部近
傍から延設した円形状弾性ブリッジ体(214)で結合
すると共に、前記ケース体と前記センサ支持体とを振動
伝達を抑制し得る薄膜弾性体(242a)で結合するこ
とにより、前記パッド体、前記センサ支持体及び前記セ
ンサ部を前記ケース体に対して浮設して前記ケース体か
ら前記センサ部への振動伝達を抑えるようにしたことを
特徴とする。
【0013】この構成によれば、パッド体、センサ支持
体及びセンサ部が、振動伝達を抑制し得る薄膜弾性体で
のみ支持されるので、振動伝達に限っていえば、これら
がケース体から独立してあたかも宙に浮いているかのよ
うに作用する。すなわち、ケース体からの振動は前記薄
膜弾性体でほぼ遮断され、前記センサ部への振動伝達が
効果的に抑えられるので、他パッドの打撃やケース体自
身の打撃に起因する飛び付きが防止される。その一方、
自パッドの打撃による振動は、円形状弾性ブリッジ体及
び前記センサ支持体を通じて前記センサ部に伝達される
ので、打撃検出に支障がない。従って、構造的に飛び付
きが抑制されるので、センサ部の感度を下げたりソフト
的に対応する必要がない。さらに、前記円形状弾性ブリ
ッジ体は、パッド体の全周に亘る外縁下部近傍から延設
されているので、周縁から回り込むように広い経路で打
撃振動が伝わり、打撃位置によって出力が変動する「感
度むら」が一層効果的に防止され、打撃位置に拘わらず
均一な出力が得られる。よって、ケース体からの振動伝
達を効果的に抑制して飛び付きの発生を構造的に防止す
ることができると共に、打撃位置による感度むらを効果
的に少なくすることができる。
【0014】本発明の請求項4の電子ドラム装置は、ケ
ース体と、被打撃面を有するパッド体と、該パッド体の
下方に設けられたセンサ支持体と、該センサ支持体によ
って支持され前記パッド体の被打撃面に対する打撃で生
じる振動を検出するセンサ部とを備え、前記センサ部の
出力に応じて楽音信号を発生する電子ドラム装置であっ
て、前記パッド体と前記センサ支持体とをブロー成形さ
れた中空体(60)を介して結合すると共に、前記ケー
ス体と前記センサ支持体とを振動伝達を抑制し得る薄膜
弾性体(142a)で結合することにより、前記パッド
体、前記センサ支持体及び前記センサ部を前記ケース体
に対して浮設して前記ケース体から前記センサ部への振
動伝達を抑えるようにしたことを特徴とする。
【0015】この構成によれば、パッド体、センサ支持
体及びセンサ部が、振動伝達を抑制し得る薄膜弾性体で
のみ支持されるので、振動伝達に限っていえば、これら
がケース体から独立してあたかも宙に浮いているかのよ
うに作用する。すなわち、ケース体からの振動は前記薄
膜弾性体でほぼ遮断され、前記センサ部への振動伝達が
効果的に抑えられるので、他パッドの打撃やケース体自
身の打撃に起因する飛び付きが防止される。その一方、
自パッドの打撃による振動は、ブロー成形された中空体
及び前記センサ支持体を通じて前記センサ部に伝達され
るので、打撃検出に支障がない。従って、構造的に飛び
付きが抑制されるので、センサ部の感度を下げたりソフ
ト的に対応する必要がない。さらに、前記中空体は、ブ
ロー成形で中空に形成されているので、弾性に富み、し
かも中空体の外周から回り込むように広い経路で打撃振
動が伝わり、打撃位置によって出力が変動する「感度む
ら」が効果的に防止され、打撃位置に拘わらず均一な出
力が得られる。加えて、ブロー成形によって、通常2部
品以上で構成される中空部を1部品で構成できるので、
構成の簡単化、及び部品点数削減によるコストダウンを
図ることができる。よって、ケース体からの振動伝達を
効果的に抑制して飛び付きの発生を構造的に防止するこ
とができると共に、打撃位置による感度むらを効果的に
少なくすることができる。さらに構成を簡単にし、コス
トを削減することができる。
【0016】本発明の請求項5の電子ドラム装置は、ケ
ース体と、被打撃面を有するパッド体(111、21
2)と、該パッド体の下方に設けられ該パッド体を支持
するパッド体保持体(342b)と、前記パッド体の下
方に設けられたセンサ支持体と、該センサ支持体によっ
て支持され前記パッド体の被打撃面に対する打撃で生じ
る振動を検出するセンサ部とを備え、前記センサ部の出
力に応じて楽音信号を発生する電子ドラム装置であっ
て、前記パッド体と前記センサ支持体とを振動伝達可能
に結合すると共に、前記パッド体と前記パッド体保持体
とを接続部(81、83)を介して固定的に結合し、さ
らに前記ケース体と前記パッド体保持体とを振動伝達を
抑制し得る薄膜弾性体(342a)で結合することによ
り、前記パッド体、前記パッド体保持体、前記センサ支
持体及び前記センサ部を前記ケース体に対して浮設して
前記ケース体から前記センサ部への振動伝達を抑えるよ
うにしたことを特徴とする。
【0017】この構成によれば、パッド体、パッド体保
持体、センサ支持体及びセンサ部が、振動伝達を抑制し
得る薄膜弾性体でのみ支持されるので、振動伝達に限っ
ていえば、これらがケース体から独立してあたかも宙に
浮いているかのように作用する。すなわち、ケース体か
らの振動は前記薄膜弾性体でほぼ遮断され、前記センサ
部への振動伝達が効果的に抑えられるので、他パッドの
打撃やケース体自身の打撃に起因する飛び付きが防止さ
れる。その一方、自パッドの打撃による振動は前記セン
サ支持体を通じて前記センサ部に伝達されるので、打撃
検出に支障がない。従って、構造的に飛び付きが抑制さ
れるので、センサ部の感度を下げたりソフト的に対応す
る必要がない。
【0018】さらに、前記パッド体と前記センサ支持体
とが振動伝達可能に結合されたものを、打撃検出を担う
「打撃検出系」とみなし、前記パッド体保持体が前記ケ
ース体に前記薄膜弾性体で結合されたものを飛び付き防
止を担う「飛び付き防止系」とみなせば、両系は比較的
分離独立したものとなる。従って、打撃検出特性の改善
または飛び付き防止特性の改善を図る必要があるとき、
他方の系に影響を与えることなく一方の系のみの設計変
更をすることが可能となる。例えば、ケース体の材質や
構造的特性の変化等により不具合が発生しても、いずれ
かの系のみの変更でそれを解消し、ケース体の金型変更
という最悪の事態等を回避することができ、各系毎の設
計の制約を少なくして多機種への対応を容易にすること
もできる。
【0019】よって、ケース体からの振動伝達を効果的
に抑制して飛び付きの発生を構造的に防止することがで
きると共に、打撃検出特性と飛び付き防止特性との兼ね
合いを考慮した自由度の高い設計を可能にすることがで
きる。
【0020】本発明の請求項6の電子ドラム装置は、上
記請求項1〜5のいずれか1項に記載の構成において、
前記パッド体の被打撃面の非打撃時には前記ケース体か
らの振動が前記パッド体に伝達されない程度に前記パッ
ド体と前記ケース体とが非当接的関係になる一方、前記
パッド体の被打撃面の打撃時には、前記パッド体からの
振動が前記センサ部に伝達され且つ前記パッド体と前記
ケース体とが当接的関係になって前記パッド体の過剰な
変位が抑制されるように前記パッド体と前記ケース体と
を配置したことを特徴とする。
【0021】この構成により、パッド体の被打撃面の非
打撃時にはケース体からの振動がパッド体に伝達されな
い程度に前記パッド体と前記ケース体とが非当接的関係
になるので、パッド体やセンサ支持体等のケース体から
の作用上の独立性を確保して飛び付きを効果的に防止す
ることができる。一方、打撃時には、前記パッド体から
の振動が前記センサ部に伝達されるので、振動検出に支
障がなく、且つ前記パッド体と前記ケース体とが当接的
関係になって前記パッド体の過剰な変位が抑制されるの
で、ストッパ機能によって破損や故障を防止すると共
に、ドラム音源として不適な信号(超低周波数等)の発
生を排除することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0023】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る電子ドラム装置の外観図である。
【0024】本装置は、上ケース6(ケース体)上に複
数(4個)のパッド体10を備える。パッド体10の外
周には環状の発光ユニット20が配設される。発光ユニ
ット20は光源部30を含んでいる。後述するように、
本装置では、例えばパッド体10を打撃することで、各
パッド毎に割り当てた音色(スネアドラム、バスドラ
ム、シンバル等)が電子的に発音されると共に、光源部
30を除く発光ユニット20の部分が光ってみえるよう
になっている。複数のパッド体10及び発光ユニット2
0の大きさは異なるものもあるが基本的構成はいずれも
同様である。
【0025】本装置にはさらに、液晶または7セグメン
トLED等で構成され各種情報を表示する表示部1、電
源の入り切りを行うためのスライド型の電源スイッチ部
2、パラメータ設定で用いる回転型のパラメータ設定用
ロータリーエンコーダ3、音量やテンポ等の各種パラメ
ータを設定するための機能スイッチ部4、及びドラム音
等を発音するスピーカ部5が設けられている。
【0026】図2は、本実施の形態におけるパッド体1
0の平面図、図3は発光ユニット20を斜め上方からみ
た外観斜視図、図4は図1のA−A線に沿う部分断面
図、図5は図1のB−B線に沿う部分断面図である。な
お、図2において表示したA−A線、B−B線は、図1
のものに対応している。
【0027】図4、図5に示すように、パッド体10
は、パッド表皮体11及びパッド板12で構成される。
パッド板12は鉄、アルミニウム等の金属または硬質樹
脂等で円盤状に形成される。パッド表皮体11はゴム等
の弾性体で構成され、その上面である打撃面11aが叩
打される。パッド表皮体11の下面4箇所には、先端が
鉤状の突起部15が突設され、パッド板12の対応する
位置に設けた穴に突起部15を挿通嵌合することでパッ
ド表皮体11がパッド板12に固着される。なお、パッ
ド表皮体11はパッド板12に接着等で固着するように
してもよい。
【0028】パッド体10の下方には、有膜弾性体42
及びセンサ支持体40が配設されている(図4、図
5)。有膜弾性体42は、弾性を有し振動を伝達しにく
い合成樹脂(例えばポリプロピレン)等で構成される。
有膜弾性体42は円盤状に形成され、その半径方向略中
央部は肉厚部42bとなっている。肉厚部42bから半
径方向外側部分は薄膜部42a(薄膜弾性体)となって
いる。薄膜部42aの厚みは例えば0.3mm程度であ
る。薄膜部42aの作用については後述する。
【0029】センサ支持体40は有膜弾性体42の下面
に接着されている。センサ支持体40は剛性を有する板
状部材で円盤状に形成され、その外縁部が有膜弾性体4
2の肉厚部42bの外周部近傍まで延びている。
【0030】なお、有膜弾性体42の肉厚部42bは、
厚肉にすることなく、薄膜部42aと同じ厚さの薄肉部
としてもよい。これは、センサ支持体40と後述するブ
リッジ体14の下端部14bとで挟持されネジ止めされ
ることから、強度面、保守面からも問題がないからであ
る。
【0031】センサ支持体40は有膜弾性体42と共に
ブリッジ体14(帯状弾性ブリッジ体)によってパッド
体10と結合されている(図4、図5)。ブリッジ体1
4は、弾性を有する材料で円周方向に幅広の帯状に形成
され、例えば3箇所に等間隔に設けられる(図2)。
【0032】ブリッジ体14は、その上端部14aがパ
ッド体10に連結されて構成される。パッド板12が金
属で構成される場合はパッド板12本体からの切り起こ
しにより形成され、樹脂で構成される場合はスライドコ
アタイプの金型によって板本体と一体に成形される。
【0033】ブリッジ体14は、その内周側の下端部1
4bとセンサ支持体40とで有膜弾性体42の肉厚部4
2bをサンドイッチする形で取り付けられる。下端部1
4bは、各ブリッジ体14につき2個のネジ13によっ
てセンサ支持体40及び有膜弾性体42に固着されてい
る。ブリッジ体14は、パッド体10の打撃による振動
をセンサ支持体40に伝達する。ブリッジ体14は、上
記のようにパッド体10の外縁下部近傍から延設され円
周方向に幅広に形成されているので、パッド体10の周
縁から回り込むように広い経路で打撃振動が伝わり、打
撃位置によって出力が変動する「感度むら」が効果的に
防止される。
【0034】センサ支持体40の略中央下部にはセンサ
部41が設けられている。センサ部41は、ピエゾ型圧
電センサ等で構成され、ブリッジ体14及びセンサ支持
体40を通じて伝わる打撃振動を検出する。
【0035】図3に示すように、発光ユニット20は、
導光体21、反射用カバー23及び光源部30で構成さ
れる。導光体21及び反射用カバー23は、光源部30
が配設されるスペースだけ外周の一部を切り欠いた略円
環状に形成される。反射用カバー23は断面凹状で凹部
(開口部)が上方を向き、導光体21は断面凸状で凸部
が下方を向いている。反射用カバー23の凹部に導光体
21の凸部が嵌合され、合わせ面SF1、SF2で接着
されている(図4)。
【0036】なお、反射用カバー23の底面を、上ケー
ス6の導光体21及び反射用カバー23に対応する環状
溝RMの底面RM1にまで延長するように構成してもよ
い。そのようにすれば、合わせ面SF1、SF2で接着
せずとも圧着嵌合するだけでよく、組み付け、保守点
検、交換が容易となる。
【0037】導光体21は光を透過するポリカーボネー
ト、アクリル等の透明体樹脂で構成される。後述するよ
うに、導光体21の一端部は光が入射される始端面21
a、他端部は光が到達する終端面21bとなっており、
始端面21aと終端面21bとの間に光源部30が嵌合
される。
【0038】図6は、光源部30に上ケース6の一部を
併せて示した図である。同図(a)は、光源部30を反
転させて斜め上方からみた分解斜視図であり、同図
(b)は上ケース6の光源部30が取り付けられる部分
を切り出して斜め上方からみた部分斜視図である。
【0039】光源部30はLED31及びLEDカバー
32等から構成される(同図(a))。LEDカバー3
2には、U字状の溝M1が形成されている。この溝M1
内に発光体であるLED31が遊挿される。LEDカバ
ー32の内側面(発光ユニット20の内周方向を向く
面)32cにはフック部33が設けられる。このフック
部33は、上ケース6から上方に突設された外周側環状
リブ6bの外周面側への取り付けのために設けられる。
フック部33の先端には爪33aが形成されている。
【0040】一方、上ケース6はポリスチレン等で構成
され、下ケースのボス7に支持される。上ケース6に
は、発光ユニット20の内周側で環状リブ6bよりも内
周側において内周側環状リブ6aが形成されている。な
お環状リブ6bによって、ケース側環状溝RMが全周に
亘って形成される(図4、図5、図6(b))。上ケー
ス6の光源部30が取り付けられる外側の環状リブ6b
の外側面には、係止用溝M2が形成されている(図6
(b))。
【0041】発光ユニット20は上ケース6のケース側
環状溝RM内に配置される。光源部30を図6(a)の
状態から反転し、LEDカバー32を上ケース6のケー
ス側環状溝RMに挿入しつつ、フック部33の爪33a
を上ケース6の係止用溝M2に係止することで、LED
カバー32の外側面32dがフック部33の弾性により
溝RMの外側壁RM0(図6(b))側に押しつけら
れ、光源部30が上ケース6に固定される。光源部30
が取り付けられた状態では、LEDカバー32の始端側
面32a、終端側面32bが導光体21の始端面21
a、終端面21bとそれぞれ当接状態となる。そのと
き、LED31は導光体21の始端面21aと対向す
る。また、LEDカバー32は、光を反射しやすい白色
系の合成樹脂等で構成される。従って、LED31が発
光すると、光は始端面21aから導光体21に効率良く
入射される。
【0042】反射用カバー23もLEDカバー32と同
様に、白色系の合成樹脂等で構成される。また、導光体
21の外周面21d及び内周面21eは高い面粗さに
(鏡面のように)処理されている。従って、反射用カバ
ー23の凹部と導光体21の凸部との当接面や、外周面
21d、内周面21eでは、光が反射しやすく、特に導
光体21の内部を透過する光が所定角度以下で高面粗度
の面に向かうときはほぼ全反射する。これにより、LE
D31からの入射光は、いわゆる光ファイバの光伝搬原
理で導光体21の軸方向に沿って効率良く導光される。
【0043】LEDカバー32は、導光体21の鏡面加
工部を保護するためだけでなく、光伝搬効率をさらに上
げるためにも用いられる。すなわち、コストダウン等の
ため鏡面加工率を抑えることによる光漏れを、LEDカ
バー32の白色面で光を反射させ、導光体21に再入力
させて少なくするために用いられる。特に、導光体21
の始端面21a近傍では、壁面(外周面21d、内周面
21e)に対する光投入角が直角に近いため、導光体2
1単独では鏡面であっても光が漏れやすい。しかし、L
EDカバー32の白色面によって、光再入力が可能にな
っている。
【0044】また、上述したように、LEDカバー32
の終端側面32bは導光体21の終端面21bと当接し
ており、しかもLEDカバー32は白色系であるので、
軸線に沿って終端面21bまで到達した入射光は、ほぼ
全反射して逆方向(始端面21a側)に向かう。このこ
とと、LEDカバー32の作用によって、導光体21の
始端面21aから終端面21bまでの全長に亘りかなり
均一な明るさで放光面21cを発光させることができ
る。
【0045】一方、導光体21の上面は、視認性のため
外周方向に向かってやや下方に傾斜しており、面粗度を
少し粗く(すりガラスのように)した放光面21cとし
て形成されている。放光面21cを粗面処理したこと
で、導光体21の内部から放光面21cに向かう光は乱
反射しやすくなり、放光面21cへの入射角が小さい光
でも一部が全反射することなく外部に漏れる。漏れる分
だけ始端面21a、終端面21bから離れた位置ではわ
ずかに輝度が落ちるが、奏者からみると、放光面21c
が光っているように見える。なお、粗面処理は、例え
ば、ビーズブラスト法によりなされる。
【0046】導光体21には、発光ユニット20を上ケ
ース6に取り付けるためのステイ22が3個設けられて
いる。ステイ22は、導光体21の内周面21eに一体
に形成され、ブリッジ体14と隣接するブリッジ体14
との間に位置するように等間隔で設けられる。ステイ2
2は、ステイ22の下面と環状リブ6aの上面とで有膜
弾性体42の薄膜部42aをサンドイッチするようにし
て、ネジ24で環状リブ6aに固定される(図4)。こ
れにより、発光ユニット20が上ケース6に固定され
る。
【0047】また、ステイ22の上面22aには、スポ
ンジ、ウレタンゴム等からなる緩衝材22bが貼り付け
られている(図4)。組み付け後の非打撃時には、ステ
イ22の上面22aとパッド体10の下面10aとは僅
かに離間し、この離間した部分に緩衝材22bが介在す
る。緩衝材22bの上面は、パッド体10の下面10a
とは僅かに離間させてもよい。一方、パッド体10の打
撃時には、ステイ22及び緩衝材22bがパッド体10
に対するストッパ的役割を果たすことで、パッド体10
の過剰な変位が抑制される。緩衝材22bの作用によっ
て、上面22aとパッド体10との間で生じる衝撃音も
抑制される。なお、パッド体10の外周部も導光体21
とは僅かに離間している。
【0048】結局、最終組み付け後の非打撃時には、パ
ッド体10は発光ユニット20とは実質的に離間状態と
なっている。従って、パッド体10、センサ部41、セ
ンサ支持体40等が、有膜弾性体42の薄膜部42aだ
けを介して上ケース6に結合され、上ケース6に対して
浮設された形となっている。これにより、振動伝達に限
っていえば、パッド体10、センサ部41、センサ支持
体40等が、上ケース6から独立してあたかも宙に浮い
ているかのように作用する。すなわち、上ケース6から
の衝撃や振動(例えば、他パッドの打撃や上ケース6自
体の打撃によるもの)は薄膜部42aでほぼ吸収、遮断
され、センサ部41への振動伝達が効果的に抑えられる
ので、構造的に飛び付きが防止される。
【0049】その一方、パッド体10とセンサ支持体4
0とはブリッジ体14で連結されており、パッド体10
は打撃により自由に振動して、自パッドの打撃による振
動は、ブリッジ体14及びセンサ支持体40を通じてセ
ンサ部41に伝達されるので、打撃検出には支障がな
い。また、打撃時にはステイ22及び緩衝材22bによ
ってパッド体10の過剰な変位が抑制される結果、破損
や故障が防止されると共に、ドラム音源として不適ノイ
ズの発生が排除される。なお、上ケース6とパッド体1
0とが常に非当接的関係を維持することができるなら
ば、緩衝材22bを不要にすることができる。
【0050】本装置は次のようにして製造される。
【0051】まず、センサ支持体40にセンサ部41を
貼着する。次に、薄膜部42aの外周部を上ケース6の
環状リブ6a上に載置する。一方、導光体21と反射用
カバー23とを嵌着する。そして、薄膜部42aを挟ん
でステイ22を環状リブ6aにネジ24で固定する。そ
の後、裏返したパッド体10に、装置本体を裏返してか
ぶせ、センサ支持体40を有膜弾性体42に位置合わせ
しながら載置し、ネジ13でブリッジ体14の下端部1
4bに固着する。次いで、装置本体を表側にし、光源部
30を上ケース6に取り付ける。光源部30は導光体2
1の始端面21a及び終端面21b間にちょうど嵌合さ
れる。
【0052】楽音制御及び発光ユニット20の発光制御
は次のようにしてなされる。
【0053】図7は、本装置の制御系の主要部の構成を
示すブロック図である。4個のパッド体10における各
センサ部41からの打撃検出信号は、CPU8に入力さ
れ、成形され、音源指示信号として音源部9に出力さ
れ、これをトリガとして、ドラム音が発生する。その
際、打撃されたパッド体10の周りの発光ユニット20
も同時に発光する。
【0054】図8は、本実施の形態におけるメイン処理
のフローチャートを示す図である。まず、初期化を行い
(ステップS101)、音色等楽音パラメータの(変
更)設定処理を行う(ステップS102)。次いで、パ
ッド処理、すなわちパッド体10の打撃検出信号に基づ
き、上記設定された楽音の発生とLED31の発光処理
とを行って(ステップS103)、前記ステップS10
2に戻る。
【0055】なお、従来では通常、飛び付き防止や打撃
検出感度の均一化のため、ソフトウェアによる補正処理
等を前記ステップS103において行うようにしてい
た。しかし、本実施の形態では、構造的に飛び付きが抑
制されると共に、ブリッジ体14によって感度むらが低
減されているので、ソフト的に対応する必要がない。
【0056】なお、発光ユニット20の発光は打撃時に
限ることなく、光鍵盤のように、練習用の打撃指示のた
めに発光させてもよい。また、装飾として常時発光する
ようにしてもよいし、もぐらたたきのようなゲームがで
きるように応用してもよい。
【0057】本実施の形態によれば、パッド体10、セ
ンサ支持体40及びセンサ部41等が、振動伝達を抑制
し得る薄膜部42aで上ケース6に浮設支持されるの
で、振動伝達に関して上ケース6からの独立性を確保す
ることができる。従って、他パッドの打撃や上ケース6
自身の打撃に起因する飛び付きが防止される。その一
方、自パッドの打撃による振動は、ブリッジ体14及び
センサ支持体40を通じてセンサ部41に確実に伝達さ
れるので、打撃検出に支障がない。従って、構造的に飛
び付きが抑制されるので、センサ部の感度を下げたりソ
フト的に対応する必要がない。また、ブリッジ体14
は、パッド体10の外縁下部近傍から延設され円周方向
に幅広に形成されているので、周縁から回り込むように
より広い経路で打撃振動が伝わり、「感度むら」が効果
的に防止され、打撃位置に拘わらず均一な出力が得られ
る。よって、ケース体からの振動伝達を効果的に抑制し
て飛び付きの発生を構造的に防止することができると共
に、打撃位置による感度むらを効果的に少なくすること
ができる。
【0058】また、発光ユニット20では、光ファイバ
の光伝搬原理を利用して導光体21の軸方向に沿ってL
ED31からの入射光が導かれると共に、放光面21c
から適当に放光されるようにしたので、発光ユニット2
0の一部を除く全周を光らせることができる。また、放
光面21cを設ける態様で発光態様を異ならせることが
できるので、ドラム装置に合った装飾的な発光を実現す
ることが容易である。また、打撃指示表示、いわゆるナ
ビゲート表示に適しており、もぐらたたき等のゲーム機
能を実現することも容易である。さらに、最小限の発光
体で全体を光らせることができるので、構成が簡単であ
りコストを低減できるだけでなく、故障が少なく耐久性
もある。よって、簡単な構成、最小限の光源でパッド体
の周りを発光させることができる。しかも、光源部30
は導光体21及び反射用カバー23とは別個に上ケース
6から取り付け取り外しが容易であるので、メンテナン
スやLED31の色の変更も容易であり、設計変更も行
いやすい。
【0059】(第2の実施の形態)本実施の形態では、
発光ユニットの構成及び上ケースへの取り付け手法が第
1の実施の形態と異なる。装置の外観並びに、パッド体
10、センサ支持体40、センサ部41、ブリッジ体1
4及び有膜弾性体42の各構成は第1の実施の形態と同
様である。
【0060】図9は、本実施の形態に係る電子ドラム装
置の構成を示す部分断面図であり、第1の実施の形態に
おける図1のA−A線に沿う部分断面図に対応する。
【0061】発光ユニット120は、導光体121、反
射用カバー123及び光源部30で構成される。導光体
121は、第1の実施の形態における導光体21に対し
てステイ22がない点で相違する。反射用カバー123
は、第1の実施の形態における反射用カバー23に対し
て位置決め用突条部123aを有する点で相違する。導
光体121と反射用カバー123との嵌合態様、光源部
30の構成、及び発光ユニット120が略円環状である
点は第1の実施の形態と同様である。
【0062】位置決め用突条部123aは、反射用カバ
ー123の外周部下部に全周に亘って形成され、これと
嵌合的な溝部が上ケース106に形成されている。発光
ユニット120は、外周面及び位置決め用突条部123
aで上ケース106に接着嵌合されて固定される。装着
時には、位置決め用突条部123aによって、仮止めの
機能を果たすと共に、上ケース106に対して位置決め
がされ、しかも上ケース106との固着強度が向上して
いる。
【0063】第1の実施の形態では、導光体21のステ
イ22と上ケース6の環状リブ6aとで有膜弾性体42
の薄膜部42aをサンドイッチするようにしたが、本第
2の実施の形態では、上ケース106と下ケース50と
でサンドイッチする。下ケース50は、ポリスチレン等
で構成され、センサ部41の下方における底部に、セン
サ部41のリード線43を通すための穴51が設けられ
ている。
【0064】上ケース106の薄膜保持部106aの下
面と下ケース50の薄膜保持部50aの上面とで有膜弾
性体42の薄膜部42aをサンドイッチするようにし
て、ネジ124で薄膜部42aが固定される。これによ
り、有膜弾性体42が上ケース106及び下ケース50
に固定される。
【0065】なお、本実施の形態では、上ケース106
の薄膜保持部106aの上面106b及び緩衝材22b
が第1の実施の形態におけるステイ22の上面22a等
と同様のストッパ的機能を果たし、パッド体10の過剰
な変位を抑制する。なお、楽音制御及び発光ユニット1
20の発光制御は第1の実施の形態と同様である。
【0066】本装置は次のようにして製造される。
【0067】まず、センサ支持体40にセンサ部41、
有膜弾性体42及びブリッジ体14の下端部14bを固
着すると共に、パッド体10とブリッジ体14の上端部
14aを固着することにより、これらを1つのアッセン
ブリとする。その後、このアッセンブリを裏返し、裏返
した上ケース106の薄膜保持部106aに薄膜部42
aが載るようにアッセンブリを載置する。そして、下ケ
ース50の薄膜保持部50aが薄膜部42aを挟むよう
に下ケース50を載せ、ネジ124を締める。導光体1
21及び反射用カバー123は、上記アッセンブリの取
り付け前または後のいずれかに、上ケース106に取り
付ければよい。光源部30の取り付けは第1の実施の形
態と同様である。
【0068】本実施の形態によれば、パッド体10、セ
ンサ支持体40及びセンサ部41等のアッセンブリが、
振動伝達を抑制し得る薄膜部42aで上ケース106及
び下ケース50に浮設支持される。従って、振動伝達に
関して上ケース106、下ケース50からの独立性を確
保することができる。よって、飛び付きの発生防止に関
し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができ
る。また、ブリッジ体14によって、打撃検出の均一化
に関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することが
できる。さらに、発光ユニット120によって、装飾的
な発光に関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏する
ことができる。
【0069】また、下ケース50には小さな穴51しか
空いておらず気密性が高く、また形状的にも制約が少な
いことから、下ケース50をスピーカボックスとしての
機能を兼用させることが容易にでき、構成を簡単にする
ことができるだけでなく、大穴をなくすことができるの
で、音質向上にも寄与する。
【0070】(第3の実施の形態)本実施の形態では、
パッド体とセンサ支持体との結合方式が第1、第2の実
施の形態と異なる。また有膜弾性体の薄膜部を上ケース
と下ケースとでサンドイッチする点では第2の実施の形
態と同様であるが、パッド体のストッパ的機能を設けな
い点が第2の実施の形態と相違する。装置の外観、発光
ユニット120の構成は第2の実施の形態と同様であ
る。
【0071】図10は、本実施の形態に係る電子ドラム
装置の構成を示す部分断面図であり、第1の実施の形態
における図1のA−A線に沿う部分断面図に対応する。
【0072】パッド兼中空体100は、パッド表皮体1
1及び中空体60で構成される。パッド表皮体11はゴ
ム等の弾性体で構成され、その上面である打撃面11a
が叩打される。中空体60は弾性を有する材料(例え
ば、ポリプロピレン)で、ブロー成形により形成され、
上板部60aと底板部60bとの間に中空部61が形成
される。パッド表皮体11は、中空体60の上板部60
aに接着剤で固着される。中空体60の底板部60bに
は、複数箇所(例えば等間隔に4箇所)に、下方に凸状
の位置決め用突起部62が形成されている。
【0073】一方、パッド兼中空体100の下方には、
有膜弾性体142及びセンサ支持体140が配設されて
いる。有膜弾性体142は、第1の実施の形態における
有膜弾性体42と同じ材料で構成される。有膜弾性体1
42は円盤状に形成され、位置決め用突起部62に対応
する位置には位置決め用突起部62の貫通用に穴142
bが形成されている。薄膜部142aの厚みも薄膜部4
2aと同様である。
【0074】センサ支持体140は、剛性を有する板状
部材で円盤状に形成され、中空体60の底板部60bの
平坦な部分と略同じ外径を有する。センサ支持体140
の位置決め用突起部62に対応する位置には、位置決め
用突起部62に嵌合的な凹部140aが形成されてい
る。センサ部41の配置及び構成は第2の実施の形態と
同様である。
【0075】パッド兼中空体100、有膜弾性体142
及びセンサ支持体140を組み付ける際は、これらを裏
返して、上からパッド兼中空体100、有膜弾性体14
2、センサ支持体140の順に積層する(裏返し状態で
はこの逆順)。その際、中空体60の位置決め用突起部
62が有膜弾性体142の穴142bを貫通し、センサ
支持体140の凹部140aに嵌合するように位置合わ
せをしてから、ネジ113で共締めすることで、3者が
固着される。
【0076】中空体60は、外周部がパッド表皮体11
よりも外周側にやや張り出し、中空部61はパッド表皮
体11の外縁部近傍まで形成される。また、中空体60
の外周部からセンサ支持体140の外縁部に向かって側
板部60cが縮径し、下すぼまりの形をしている。この
ような形状により、パッド兼中空体100の打撃振動
は、中空体60の外縁部から回り込むように広い経路で
センサ支持体140に伝わり、しかも中空体60はブロ
ー成形で中空に形成され、弾性に富むことから、「感度
むら」が効果的に防止される。
【0077】上ケース206の薄膜保持部206aは、
第2の実施の形態における上ケース106の薄膜保持部
106aのように内周側に張り出してはいない。有膜弾
性体142の薄膜部142aは、その外周部が上ケース
206の薄膜保持部206aの下面と下ケース50の薄
膜保持部50aの上面とでサンドイッチされる。そし
て、ネジ124で薄膜部142aが固着される。これに
より、有膜弾性体142が上ケース206及び下ケース
50に固定される。
【0078】下ケース50の構成は第2の実施の形態と
同様である。また、発光ユニット120の上ケース20
6への固着の態様も第2の実施の形態と同様である。上
述したように、本実施の形態では、上ケース206の薄
膜保持部206aは打撃時においてもパッド兼中空体1
00と当接することはなく、従って、パッド兼中空体1
00のストッパ的機能を果たすものはない。これは、中
空体60が弾性材料でブロー成形されて中空部61を有
するため、弾性が大きく、打撃による衝撃を効率よく吸
収するので、ストッパを不要にすることができるからで
ある。
【0079】なお、楽音制御及び発光ユニット120の
発光制御は第1、第2の実施の形態と同様である。
【0080】本装置は次のようにして製造される。
【0081】まず、上述したような手順でパッド兼中空
体100、有膜弾性体142及びセンサ支持体140を
組み付けたアッセンブリを作り、次に、上ケース206
を裏返し、上ケース206の大穴206bにパッド兼中
空体100が嵌合するように、また薄膜部142aの外
周部が上ケース206の薄膜保持部206aに載るよう
に、上記アッセンブリを取り付け位置に裏返し状態で配
置する。次に、下ケース50の薄膜保持部50aが薄膜
部142aの外周部を薄膜保持部206aとで挟むよう
に下ケース50を置き、ネジ124で共締めする。発光
ユニット120及び光源部30の取り付けは第2の実施
の形態と同様である。
【0082】本実施の形態によれば、パッド兼中空体1
00、センサ支持体140及びセンサ部41等のアッセ
ンブリが、振動伝達を抑制し得る薄膜部142aで上ケ
ース206及び下ケース50に浮設支持される。従っ
て、振動伝達に関して上ケース206、下ケース50か
らの独立性を確保することができる。よって、飛び付き
の発生防止に関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏
することができる。
【0083】また、中空体60を下すぼまりの形にした
ことで、中空体60の側板部60cと上ケース206と
の間に空間Qが形成されるので(図10)、有膜弾性体
142の薄膜部142aがその機能(振動伝達抑制)を
十分に発揮することができる。
【0084】さらに、中空体60をブロー成形で中空部
61を有するように形成したこと、外周部から下すぼま
りの形に形成したこと、弾性材料で形成したこと、等に
よって、「感度むら」が一層効果的に防止され、打撃位
置に拘わらず一層均一な出力が得られる。加えて、ブロ
ー成形によって、通常2部品以上で構成される中空部を
1部品で構成できるので、構成が簡単となるだけでな
く、部品点数削減によりコストダウンを図ることができ
る。
【0085】また、発光ユニット120によって、装飾
的な発光に関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏す
ることができる。また、下ケース50がスピーカボック
スを兼ねることで、構成簡単化、音質向上に関し、第2
の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0086】(第4の実施の形態)図11は、本発明の
第4の実施の形態に係る電子ドラム装置の外観図であ
る。
【0087】本装置は、上ケース6上に複数(4個)の
パッド体110を備える。パッド体110の外周にはパ
ッド板兼導光体112の外縁部がみえている。後述する
ように、本装置では、例えばパッド体110を打撃する
ことで、各パッド毎に割り当てた音色(スネアドラム、
バスドラム、シンバル等)が電子的に発音されると共
に、パッド板兼導光体112が環状に光ってみえるよう
になっている。
【0088】第1の実施の形態では、光源部30を除く
発光ユニット20が光ることで欠円した略環状に光って
みえたが、本装置では、パッド板兼導光体112が完全
な環状に光る。なお、複数のパッド体110及びパッド
板兼導光体112の大きさは異なるものもあるが基本的
構成はいずれも同様である。表示部1、電源スイッチ部
2、パラメータ設定用ロータリーエンコーダ3、機能ス
イッチ部4、及びスピーカ部5の構成は第1の実施の形
態と同様である。
【0089】図12は、本実施の形態におけるパッド体
の平面図、図13は図11のC−C線に沿う部分断面図
である。図14は、有膜弾性体の一部を切り取って斜め
上方からみた部分斜視図である。なお、図12において
表示したC−C線は、図11のものに対応している。
【0090】本実施の形態では、光源部70がパッド体
110の下方に配設される。パッド体110の下方に
は、有膜弾性体242及びセンサ支持体240が配設さ
れている(図13)。有膜弾性体242は、弾性を有し
振動を伝達しにくい合成樹脂(例えばポリプロピレン)
等で構成される。
【0091】図12、図14に示すように、有膜弾性体
242は略円盤状に形成され、その半径方向略中央部は
肉厚部242bとなっている。また、外周部は肉厚部2
42bよりもさらに肉厚の環状肉厚部242cとなって
いる。肉厚部242bから環状肉厚部242cまでの間
は薄膜部242aとなっている。薄膜部242aの厚み
は例えば0.3mm程度である。環状肉厚部242c
は、ブリッジ体14と干渉しないように円周方向の該当
3箇所において盗みが設けられている(図示せず)。ま
た、環状肉厚部242cの外周面には、位置決め用溝M
3が設けられている(図14)。この位置決め用溝M3
は、上ケース306の、パッド体110が嵌合する大穴
306bに設けた不図示の突起部と嵌合し、パッド体1
10の円周方向の位置を規定する。
【0092】センサ支持体240は有膜弾性体242の
下面に接着されている。センサ支持体240は剛性を有
する板状部材で円盤状に形成され、その外縁部が有膜弾
性体242の肉厚部242bの外周側近傍まで延びてい
る。センサ支持体240の略中央下部にはセンサ部41
が設けられている。センサ部41の構成は第1の実施の
形態と同様である。
【0093】センサ支持体240は有膜弾性体242と
共にブリッジ体14によってパッド体110と結合され
ている(図13)。ブリッジ体14の外周側の上端部1
4aはパッド板兼導光体112の外縁部下部に接着等で
固着されている。ブリッジ体14は、その内周側の下端
部14bとセンサ支持体240とで有膜弾性体242の
肉厚部242bをサンドイッチする形で取り付けられて
いる。下端部14bは、各ブリッジ体14につき2個の
ネジ13によってセンサ支持体240及び有膜弾性体2
42に固着されている。その他、ブリッジ体14の構
成、作用は第1の実施の形態と同様である。
【0094】センサ支持体240の略中央部には、光源
部70が設けられている(図13、図14)。有膜弾性
体242の対応部分には穴が形成されており、光源部7
0はこの穴を貫通してセンサ支持体240に取り付けら
れている。光源部70は、リード線72を通すための切
り欠きが設けられた筒体73とLED71とから構成さ
れる(図14)。LED71は発光して主に上方に向か
って光を発する。
【0095】上ケース306は、パッド体110が嵌合
する大穴306bを有し、大穴306bの内周面に保持
部306aが延設されている。有膜弾性体242の環状
肉厚部242cを保持部306a上に載せ、下方からネ
ジ224で固着することで、有膜弾性体242が上ケー
ス306に固定される。
【0096】なお、第2、第3の実施の形態と同様に、
下ケース50を設け、これをネジ224で有膜弾性体2
42と共に上ケース306に固定するようにしてもよ
い。
【0097】一方、図13に示すように、パッド体11
0は、パッド表皮体111及びパッド板兼導光体112
で構成される。パッド表皮体111はゴム等の弾性体で
構成され、その上面である打撃面111aが叩打され
る。パッド板兼導光体112は、光を透過するポリカー
ボネート等の透明体で構成される。パッド板兼導光体1
12は、浅い皿状に形成され、外縁部が上方に屈曲して
いる。パッド表皮体111は、パッド板兼導光体112
の平坦な皿状部分に接着剤で固着されている。パッド板
兼導光体112はパッド板としての機能を兼ねる。
【0098】パッド板兼導光体112の略中央下面に
は、光入射部112aが設けられている。光入射部11
2aは下方に突出し、光源部70と略同軸にパッド板兼
導光体112と一体に形成されている。光入射部112
aの下面は光源部70の上面と正面で対向し、近接して
おり、LED71からの光が他に漏れにくくなってい
る。
【0099】光入射部112aの上方であってパッド板
兼導光体112の内部には、円錐状の第1反射部116
が設けられる。第1反射部116は、例えば予めパッド
板兼導光体112を上方から円錐状にくり抜き、その円
錐面116aを高い面粗度に仕上げることで形成され
る。なお、くり抜いた円錐状部分に光を反射しやすい白
色等の合成樹脂を埋め込んでもよい。または、鏡面状の
アルミ板等の金属板で円錐面116aを覆うようにして
もよい。第1反射部116の先端は断面略直角となって
おり、LED71で発し光入射部112aから入射する
光を水平方向に放射状に反射させる。なお、第1反射部
116の円錐状部分とパッド表皮体111とのすきま
に、アルミ板等を配設して反射効率を高めるようにして
もよい。
【0100】パッド板兼導光体112の平坦部における
上面及び下面は、いずれも高い面粗さに(鏡面のよう
に)処理されている。従って、上面及び下面では光が反
射しやすく、パッド板兼導光体112の内部を透過する
光が所定角度以下で高面粗度の面に向かうときはほぼ全
反射する。これにより、第1反射部116から放射状に
放出された入射光は、いわゆる光ファイバの光伝搬原理
でパッド板兼導光体112の外周方向に向かって水平に
効率良く導光される。なお、パッド表皮体111の下面
を光を反射しやすい白色系に塗ることにより、パッド板
兼導光体112の上面における反射効果をより高めるこ
とができる。
【0101】パッド板兼導光体112の外縁部下部は、
全周に亘り上方に向かって拡径するように約45度にカ
ットされ高い面粗度に仕上げられており、このカット面
が第2反射部112dとなっている。また、パッド板兼
導光体112の外縁部は、全周に亘りパッド表皮体11
1よりも張り出して上方に延び、上面が平坦な放光面1
12cとなっている。放光面112cは、面粗度を少し
粗く(すりガラスのように)して形成されている。
【0102】第1反射部116から放射状に放出された
入射光は、第2反射部112dでほぼ全反射し、上方の
放光面112cに向かう。放光面112cを粗面処理し
たことで、パッド板兼導光体112内部において放光面
112cに向かう入射光は乱反射しやすくなり、一部が
全反射することなく外部に漏れる。これにより、奏者か
らみると、放光面112cだけが光っているように見え
る。
【0103】なお、第2反射部112dの形状は45度
のカット面に限らず、曲面でもよい。また、放光面11
2cは平坦面に限らず、曲面でもよい。両者の組み合わ
せによって、放光面112cにおける放光の方向や明る
さが変わるので、デザイン的な視点で適当に組み合わせ
ればよい。
【0104】なお、本実施の形態では、有膜弾性体24
2の環状肉厚部242cの上面242caが、第1の実
施の形態におけるステイ22の上面22aと同様のスト
ッパ的機能を果たし、パッド体110の過剰な変位を抑
制する。なお、楽音制御及び光源部70の発光制御は第
1の実施の形態と同様である。
【0105】本装置は次のようにして製造される。
【0106】まず、上述したような手順でパッド体11
0、有膜弾性体242及びセンサ支持体240を組み付
けたアッセンブリを作り、これを裏返す。次に、上ケー
ス306を裏返した状態で、上ケース306の大穴30
6bにパッド体110が嵌合するように、また大穴30
6bに設けた不図示の突起部が有膜弾性体242の位置
決め用溝M3に嵌合するように、上ケース306を配置
する。そして、有膜弾性体242の環状肉厚部242c
と保持部306aとをネジ224で固着する。
【0107】本実施の形態によれば、パッド体110、
有膜弾性体242及びセンサ支持体240等を組み付け
たアッセンブリが、振動伝達を抑制し得る薄膜部242
aで上ケース306に浮設支持される。従って、振動伝
達に関して上ケース306からの独立性を確保すること
ができる。よって、飛び付きの発生防止に関し、第1の
実施の形態と同様の効果を奏することができる。また、
ブリッジ体14によって、打撃検出の均一化に関し、第
1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0108】また、光源部70のLED71から光入射
部112aに入射された入射光を、第1反射部116か
ら第2反射部112dまでの間、光ファイバの光伝搬原
理を利用して放射状に導くと共に、第2反射部112d
で反射させて放光面112cから適当に放光するように
したので、パッド体110の全周に亘って光らせること
ができる。第1の実施の形態では光源部30が存在する
部分は光らせることができなかったが、本実施の形態で
は切れ目なく全周が光るので、デザイン上より有利であ
る。また、放光面112cを設ける態様で発光態様を異
ならせることができるので、ドラム装置に合った装飾的
な発光を実現することが容易である。さらに、最小限の
発光体(本実施の形態では1個のLED71)で全体を
光らせることができるので、構成が簡単でありコストを
低減できるだけでなく、故障が少なく耐久性もある。よ
って、簡単な構成、最小限の光源でパッド体の周りを発
光させることができる。
【0109】(第5の実施の形態)本実施の形態では、
装置の外観は第4の実施の形態と同様であるが内部構成
が異なる。本実施の形態では、光源部70が振動検出体
210の下方に配設され、パッド板兼導光体212が完
全な環状に光る。
【0110】図15は、本実施の形態に係る電子ドラム
装置における振動検出体の平面図、図16は図15のD
−D線に相当する線に沿う電子ドラム装置の部分断面
図、図17は有膜弾性体の平面図である。
【0111】振動検出体210は、パッド表皮体11
1、パッド板兼導光体212及びセンサ支持体340か
ら構成される。振動検出体210の下方には、有膜弾性
体342が配設されている(図16)。有膜弾性体34
2の材質は第4の実施の形態における有膜弾性体242
と同様である。
【0112】図17に示すように、有膜弾性体342は
略円盤状に形成され、その半径方向略中央部までの間は
肉厚のベース体342b(パッド体保持体)となってい
る。また、外周部はベース体342bよりもさらに肉厚
の環状肉厚部342cとなっている。ベース体342b
から環状肉厚部342cまでの間は薄膜部342aとな
っている。薄膜部342aの厚みは例えば0.3mm程
度である。環状肉厚部342cには、等間隔に4箇所に
取り付け用穴342eが設けられている(図17)。
【0113】有膜弾性体342の中央よりやや外周方向
に外れた位置には、光源部70が設けられている(図1
6、図17)。光源部70はベース体342bの上面に
取り付けられている。光源部70の位置が中央でないの
は、センサ部41との近接配置を避け、配線を容易にす
るためである。光源部70の構成は第4の実施の形態と
同様であり、LED71が主に上方に向かって光を発す
る。
【0114】有膜弾性体342にはまた、円筒状のスタ
ッド受け81(接続部)が設けられる。スタッド受け8
1は、ベース体342bの中央よりやや外周方向に外れ
た位置に等間隔に3個設けられ、上方に突出しベース体
342bと一体に形成される。ベース体342bにはさ
らに、センサ部41のリード線43及び光源部70のリ
ード線72を通すための穴342dが形成されている。
【0115】パッド板兼導光体212とセンサ支持体3
40とはスタッド213を通じて一体に形成されて構成
され、例えばスライドコア金型による一体成形で製造さ
れる。スタッド213は、3箇所に等間隔に設けられ、
パッド表皮体111の打撃振動をセンサ支持体340に
伝える。なお、パッド板兼導光体212とセンサ支持体
340とは別体に形成し、これらを別体のスタッドで結
合するようにしてもよい。
【0116】パッド表皮体111はゴム等の弾性体で構
成され、その上面である打撃面111aが叩打される。
パッド板兼導光体212等は、光を透過するポリカーボ
ネート等の透明体で構成される。パッド板兼導光体21
2は、浅い皿状に形成され、外縁部が上方に屈曲してい
る。パッド表皮体111は、パッド板兼導光体212の
平坦な皿状部分に接着剤で固着されている。パッド板兼
導光体212はパッド板としての機能を兼ねる。
【0117】パッド板兼導光体212の下面には、光入
射部212aが設けられている。光入射部212aは、
パッド板兼導光体212の中心からやや外周方向に外
れ、下方に突出し、光源部70と略同軸にパッド板兼導
光体212と一体に形成されている。光入射部212a
の下面は光源部70の上面と正面で対向し、近接してお
り、LED71からの光が他に漏れにくくなっている。
【0118】光入射部212aの上方であってパッド板
兼導光体212の内部には、円錐状の第1反射部116
が設けられる。第1反射部116の構成、パッド板兼導
光体212の平坦部における上面及び下面の面処理は第
4の実施の形態と同様である。また、パッド板兼導光体
212の外縁部も、第4の実施の形態におけるパッド板
兼導光体112と同様に構成され、第2反射部112d
及び放光面112cと同様の第2反射部212d及び放
光面212cを有する。従って、光源部70からの入射
光は、第1反射部116から放射状に放出され、第2反
射部212dでほぼ全反射し、上方の放光面212cか
ら外部に漏れる。これにより、第4の実施の形態と同様
に、奏者からみると、放光面212cだけが光っている
ように見える。
【0119】パッド板兼導光体212にはさらに、スタ
ッド受け81に対応する3箇所に穴が形成され、これら
の穴を貫通してスタッド83(接続部)をスタッド受け
81に嵌挿することで、パッド板兼導光体212がベー
ス体342bに固定支持される。上記したパッド表皮体
111とパッド板兼導光体212との接着はスタッド8
3の嵌挿後に行う。
【0120】上ケース406は、振動検出体210が嵌
合する大穴406bを有し、大穴406bの内周面に保
持部406dが形成されている。有膜弾性体342の環
状肉厚部342cを保持部406d上に載せ、有膜弾性
体342の取り付け用穴342eを貫通してスタッド3
24を上方から嵌挿することで、有膜弾性体342が上
ケース406に固定される。なお、その後、スタッド3
24乃至環状肉厚部342cの上面には、緩衝材82が
接着される。
【0121】上ケース406の底板部406aは、大穴
406bを下方から塞ぐように形成されている。底板部
406aには、センサ部41のリード線43及び光源部
70のリード線72を通すための小穴406cが形成さ
れている。
【0122】なお、本実施の形態では、緩衝材82の上
面82aが、第1の実施の形態におけるステイ22の上
面22aと同様のストッパ的機能を果たし、振動検出体
210の過剰な変位を抑制する。なお、楽音制御及び光
源部70の発光制御は第1の実施の形態と同様である。
【0123】本装置は次のようにして製造される。
【0124】まず、有膜弾性体342の環状肉厚部34
2cを上ケース406の保持部406d上に載せ、スタ
ッド324を嵌挿して有膜弾性体342を上ケース40
6に固定する。一方、センサ支持体340にセンサ部4
1を取り付ける。そして、有膜弾性体342にパッド板
兼導光体212をスタッド83で取り付けた後、パッド
表皮体111をパッド板兼導光体212に固着する。本
実施の形態では、各部品を裏返すことなくすべて上方か
ら組み付けできるので、作業効率がよい。
【0125】本実施の形態によれば、振動検出体21
0、ベース体342bが、振動伝達を抑制し得る薄膜部
342aで上ケース406に浮設支持される。従って、
振動伝達に関して上ケース406からの独立性を確保す
ることができる。よって、飛び付きの発生防止に関し、
第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0126】また、光源部70、光入射部212a、第
1反射部116、第2反射部212d及び放光面212
cの作用により、パッド板兼導光体212の全周に亘っ
て光らせることに関し、第4の実施の形態と同様の効果
を奏することができる。
【0127】さらに、パッド体に相当するもの(パッド
表皮体111及びパッド板兼導光体212)とセンサ支
持体340とが結合したもの、すなわち振動検出体21
0を、打撃検出を担う「打撃検出系」とみなし、一方、
上記パッド体に相当するものを保持するベース体342
bが薄膜部342aで上ケース406に結合されたもの
を、飛び付き防止を担う「飛び付き防止系」とみなせ
ば、両系は比較的分離独立したものとなる。従って、打
撃検出特性の改善または飛び付き防止特性の改善を図る
必要があるとき、他方の系に影響を与えることなく一方
の系のみの設計変更をすることが可能となる。例えば、
ケース体の材質や構造的特性の変化等により不具合が発
生しても、いずれかの系のみの変更でそれを解消し、ケ
ース体の金型変更という最悪の事態等を回避することが
でき、各系毎の設計の制約を少なくして多機種への対応
を容易にすることもできる。従って、打撃検出特性と飛
び付き防止特性との兼ね合いを考慮した自由度の高い設
計を可能にすることができる。
【0128】また、パッド板兼導光体212とセンサ支
持体340とをスライドコア金型による一体成形等で形
成できるので、構成が簡単であり、また、ロット間異態
様、パッド間異態様はあり得ないから、部品点数を少な
くすることができる。
【0129】さらに、上ケース406の底板部406a
で大穴406bを下方から塞ぐようにしたので、パッド
下方に大きな穴がなく、気密性の高い構造にすることが
できる。上ケース406には、不図示の下ケースを結合
することで、電子ドラム装置の筐体が構成されるが、筐
体全体をスピーカボックスとして見た場合、電子回路を
内蔵したとしても、気密性の高いスピーカボックスを構
成することができ、音質向上に寄与する。
【0130】(第6の実施の形態)本実施の形態では、
第4の実施の形態に対し、ブリッジ体の構成が異なり、
その他は第4の実施の形態と同様である。
【0131】図18は、本実施の形態に係る電子ドラム
装置の図11のC−C線に沿う部分断面図である。図1
8は図13に対応するものである。
【0132】前述した第4の実施の形態では、ブリッジ
体14は帯状に形成され3個設けられたが、本実施の形
態では、ブリッジ体214はドーナツ状に形成された一
体ものとして形成される。センサ支持体240は有膜弾
性体242と共にブリッジ体214によってパッド体1
10と結合されている。ブリッジ体214の外周側上端
部がパッド板兼導光体112に固着され、内周側下端部
が有膜弾性体242の肉厚部242bに固着される。そ
の他の構成は、第4の実施の形態と同様である。
【0133】本実施の形態によれば、ブリッジ体214
を、ブリッジ体14に対してその幅を全周に亘って延設
したドーナツ形状としたので、周縁から回り込むように
より広い経路で打撃振動が伝わり、「感度むら」が一層
効果的に防止され、打撃位置に拘わらず一層均一な出力
が得られる。
【0134】なお、ブリッジ体214をドーナツ状にす
る構成は、第1、第2の実施の形態にも適用可能であ
る。
【0135】なお、上記各実施の形態において、光源部
30、光源部70の数(乃至LED31、71の数)は
複数としてもよい。例えば、第1、第2、第3の実施の
形態において、後で例示するように光源部30(乃至L
ED31)を互いに背向して2つ設ける場合は、導光体
21の光源部30から最も遠い位置に反射部を設け、入
射位置に反射光が戻るようにしてもよい。
【0136】例えば、第1の実施の形態では、光源部3
0のLED31は1個という構成を採用したが、これに
限るものではない。例えば、互いに背向する2個のLE
Dを設けてもよい。図19に光源部の他の構成例(光源
部30’)を示す。
【0137】図19に示す光源部は、電子ドラムにおけ
る打撃指示表示(ナビゲート機能表示)及び/又は打撃
したことを視認して教習効果を上げるため、また発光機
能効率を上げるための他の構成例であって、一言で言え
ばLED等の光源の光を導光体21の始端面21a及び
終端面21bの双方に入射するようにした実施例を示す
ものである。図中、光源部30と同一の要素は図6と同
一の番号を付してその説明を略する。
【0138】図19(a)に示すように、光源部30’
のLEDカバー320には、一端面32auから他端面
32buにかけて、直線的に断面がほぼ一様なU字溝M
Uが設けられている。溝MUの中央にはドラム外側壁下
端部(同図では上端部)においてバイポールLEDであ
る双頭発光ダイオードBLDの挿着後の抜け止め突起M
2が設けられており、その対向部壁面には上下方向に延
びるBLDガイド溝M3が設けられている。
【0139】カバー320へのBLD挿着において、B
LDの一側面に設けた被ガイド突起BL1が溝M3にガ
イドされて溝MUにBLDが挿入され、完全に嵌合され
たところで、BLDの下端面BLD2が突起M2に係止
される。この状態で天地逆にして光源部30’を上述し
た光源部30の場合と同様に発光ユニット20に嵌着さ
せる。
【0140】ところで上記BLDは、2つの発光ダイオ
ードを図19(b)に示すように内部で結線し、外側を
樹脂で固めてなるもので、外観は同図(a)または
(c)のように構成される。BLDの長手方向両端部は
大砲の弾の先端部の形をなしており、これがレンズの役
目を果たし、収光角度(立体角)20度〜80度となる
ように成形されている。
【0141】この双頭発光ダイオードBLDは、市販さ
れていない場合は特注となる。コストダウンするために
は、同図(d)に示すように、LEDカバーをLEDカ
バー324のような構成としてもよい。同図(d)は、
カバー324を下方からみた裏面図である。例えば、カ
バー320に相当するものとこれに左右対称に構成され
たものとを、カバー320の他端面32buに相当する
面同士を連結部として連結して構成される。この場合、
フック部33は1つでよいので、中央に1つ設けた構成
としている。この構成において、左右2つのLED3
1、31を同図のように溝M1に嵌着させると、双頭発
光形の光源部ができあがる。
【0142】図19の構成によれば、図6の構成に比
し、より明るく、且つより均一な輝度を確保することが
できる。
【0143】なお、第1の実施の形態において、ステイ
22は同様の構成のものを均等間隔で3つ設けるように
したが、数や形態はこれに限るものではない。例えば、
3箇所のうちの1箇所にはステイ22を2つ併設した
り、他のステイ22とは形状を異ならせたりしてもよ
い。これにより、導光体21と上ケース6との円周方向
の位置関係が一義的に決まるため、位置決めがやりやす
くなり、組み付け作業が容易になる。また、ステイ22
が多数となることで、壊れにくくなる。
【0144】なお、第1、第2、第3の実施の形態にお
いて、放光面(21c等)に、メーカー名、「BONG
O」、「KONGA」等の楽器名、「ナビゲート機能
を」、「使って1,2,3,4」等の代表機能の説明
等、各種文字を書く(彫り込む、浮きだたせる)ように
してもよい。これにより、発光時に際立ち、視認効果を
増大させることができる。
【0145】なお、上記各実施の形態において、放光面
21c、112cは一様に粗い面粗度に仕上げるように
したが、視認される面のうちの少なくとも一部を粗面処
理すればよく、その態様は自由である。これは、視覚効
果に影響するので、デザイン上の視点で適宜変更すれば
よく、また設計変更は容易である。
【0146】なお、第1、第2、第4の実施の形態にお
いて、適切な振動伝達が可能であれば、ブリッジ体14
に代えてスタッド等でパッド側とセンサ支持体側とを結
合してもよい。
【0147】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の電子ドラム装置によれば、ケース体からの振動伝達を
効果的に抑制して飛び付きの発生を構造的に防止するこ
とができる。
【0148】本発明の請求項2の電子ドラム装置によれ
ば、ケース体からの振動伝達を効果的に抑制して飛び付
きの発生を構造的に防止することができると共に、打撃
位置による感度むらを効果的に少なくすることができ
る。
【0149】本発明の請求項3の電子ドラム装置によれ
ば、ケース体からの振動伝達を効果的に抑制して飛び付
きの発生を構造的に防止することができると共に、打撃
位置による感度むらを効果的に少なくすることができ
る。
【0150】本発明の請求項4の電子ドラム装置によれ
ば、ケース体からの振動伝達を効果的に抑制して飛び付
きの発生を構造的に防止することができると共に、打撃
位置による感度むらを効果的に少なくすることができ
る。さらに構成を簡単にし、コストを削減することがで
きる。
【0151】本発明の請求項5の電子ドラム装置によれ
ば、ケース体からの振動伝達を効果的に抑制して飛び付
きの発生を構造的に防止することができると共に、打撃
検出特性と飛び付き防止特性との兼ね合いを考慮した自
由度の高い設計を可能にすることができる。
【0152】本発明の請求項6の電子ドラム装置によれ
ば、パッド体やセンサ支持体等のケース体からの作用上
の独立性を確保して飛び付きを効果的に防止することが
できる。また、ストッパ機能によって破損や故障を防止
すると共に、ドラム音源として不適な信号(超低周波数
等)の発生を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る電子ドラム
装置の外観図である。
【図2】 同形態におけるパッド体の平面図である。
【図3】 同形態における発光ユニットを斜め上方から
みた外観斜視図である。
【図4】 図1のA−A線に沿う部分断面図である。
【図5】 図1のB−B線に沿う部分断面図である。
【図6】 光源部に上ケースの一部を併せて示した図で
ある。
【図7】 同装置の制御系の主要部の構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】 同形態におけるメイン処理のフローチャート
を示す図である。
【図9】 第2の実施の形態に係る電子ドラム装置の構
成を示す図1のA−A線に沿う部分断面図に対応する図
である。
【図10】 第3の実施の形態に係る電子ドラム装置の
構成を示す図1のA−A線に沿う部分断面図に対応する
図である。
【図11】 第4の実施の形態に係る電子ドラム装置の
外観図である。
【図12】 同形態におけるパッド体の平面図である。
【図13】 図11のC−C線に沿う部分断面図であ
る。
【図14】 有膜弾性体を取り出して斜め上方からみた
部分斜視図である。
【図15】 第5の実施の形態に係る電子ドラム装置に
おける振動検出体の平面図である。
【図16】 図15のD−D線に相当する線に沿う電子
ドラム装置の部分断面図である。
【図17】 有膜弾性体の平面図である。
【図18】 第6の実施の形態に係る電子ドラム装置の
図11のC−C線に沿う部分断面図である。
【図19】 光源部の他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
6、106、206、306、406 上ケース(ケー
ス体)、 10 パッド体、 11、111 パッド表
皮体、 12 パッド板、 14 ブリッジ体(帯状弾
性ブリッジ体)、 214 ブリッジ体(円形状弾性ブ
リッジ体)、20、120 発光ユニット、 21、1
21 導光体、 21a 始端面、21b 終端面、
21c 放光面、 22 ステイ、 23、123 反
射用カバー、 30 光源部、 31 LED、 32
LEDカバー、 40 センサ支持体、 41 セン
サ部、 42、142、242、342 有膜弾性体、
42a、142a、242a、342a 薄膜部(薄
膜弾性体)、 342b ベース体(パッド体保持
体)、 50 下ケース、 60 中空体、 70光源
部、 71 LED、 81 スタッド受け(接続
部)、 83 スタッド(接続部)、 100 パッド
兼中空体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース体と、被打撃面を有するパッド体
    (10)と、該パッド体の下方に設けられたセンサ支持
    体と、該センサ支持体によって支持され前記パッド体の
    被打撃面に対する打撃で生じる振動を検出するセンサ部
    とを備え、前記センサ部の出力に応じて楽音信号を発生
    する電子ドラム装置であって、 前記パッド体と前記センサ支持体とを振動伝達可能に結
    合すると共に、 前記ケース体と前記センサ支持体とを振動伝達を抑制し
    得る薄膜弾性体(42a)で結合することにより、前記
    パッド体、前記センサ支持体及び前記センサ部を前記ケ
    ース体に対して浮設して前記ケース体から前記センサ部
    への振動伝達を抑えるようにしたことを特徴とする電子
    ドラム装置。
  2. 【請求項2】 ケース体と、被打撃面を有するパッド体
    と、該パッド体の下方に設けられたセンサ支持体と、前
    記パッド体の略中央近傍で前記センサ支持体によって支
    持され前記パッド体の被打撃面に対する打撃で生じる振
    動を検出するセンサ部とを備え、前記センサ部の出力に
    応じて楽音信号を発生する電子ドラム装置であって、 前記パッド体と前記センサ支持体とを前記パッド体の外
    縁下部近傍から延設した帯状弾性ブリッジ体(14)で
    結合すると共に、 前記ケース体と前記センサ支持体とを振動伝達を抑制し
    得る薄膜弾性体(42a)で結合することにより、前記
    パッド体、前記センサ支持体及び前記センサ部を前記ケ
    ース体に対して浮設して前記ケース体から前記センサ部
    への振動伝達を抑えるようにしたことを特徴とする電子
    ドラム装置。
  3. 【請求項3】 ケース体と、被打撃面を有するパッド体
    と、該パッド体の下方に設けられたセンサ支持体と、前
    記パッド体の略中央近傍で前記センサ支持体によって支
    持され前記パッド体の被打撃面に対する打撃で生じる振
    動を検出するセンサ部とを備え、前記センサ部の出力に
    応じて楽音信号を発生する電子ドラム装置であって、 前記パッド体と前記センサ支持体とを前記パッド体の全
    周に亘る外縁下部近傍から延設した円形状弾性ブリッジ
    体(214)で結合すると共に、 前記ケース体と前記センサ支持体とを振動伝達を抑制し
    得る薄膜弾性体(242a)で結合することにより、前
    記パッド体、前記センサ支持体及び前記センサ部を前記
    ケース体に対して浮設して前記ケース体から前記センサ
    部への振動伝達を抑えるようにしたことを特徴とする電
    子ドラム装置。
  4. 【請求項4】 ケース体と、被打撃面を有するパッド体
    と、該パッド体の下方に設けられたセンサ支持体と、該
    センサ支持体によって支持され前記パッド体の被打撃面
    に対する打撃で生じる振動を検出するセンサ部とを備
    え、前記センサ部の出力に応じて楽音信号を発生する電
    子ドラム装置であって、 前記パッド体と前記センサ支持体とをブロー成形された
    中空体(60)を介して結合すると共に、 前記ケース体と前記センサ支持体とを振動伝達を抑制し
    得る薄膜弾性体(142a)で結合することにより、前
    記パッド体、前記センサ支持体及び前記センサ部を前記
    ケース体に対して浮設して前記ケース体から前記センサ
    部への振動伝達を抑えるようにしたことを特徴とする電
    子ドラム装置。
  5. 【請求項5】 ケース体と、被打撃面を有するパッド体
    (111、212)と、該パッド体の下方に設けられ該
    パッド体を支持するパッド体保持体(342b)と、前
    記パッド体の下方に設けられたセンサ支持体と、該セン
    サ支持体によって支持され前記パッド体の被打撃面に対
    する打撃で生じる振動を検出するセンサ部とを備え、前
    記センサ部の出力に応じて楽音信号を発生する電子ドラ
    ム装置であって、 前記パッド体と前記センサ支持体とを振動伝達可能に結
    合すると共に、 前記パッド体と前記パッド体保持体とを接続部(81、
    83)を介して固定的に結合し、 さらに前記ケース体と前記パッド体保持体とを振動伝達
    を抑制し得る薄膜弾性体(342a)で結合することに
    より、前記パッド体、前記パッド体保持体、前記センサ
    支持体及び前記センサ部を前記ケース体に対して浮設し
    て前記ケース体から前記センサ部への振動伝達を抑える
    ようにしたことを特徴とする電子ドラム装置。
  6. 【請求項6】 前記パッド体の被打撃面の非打撃時には
    前記ケース体からの振動が前記パッド体に伝達されない
    程度に前記パッド体と前記ケース体とが非当接的関係に
    なる一方、前記パッド体の被打撃面の打撃時には、前記
    パッド体からの振動が前記センサ部に伝達され且つ前記
    パッド体と前記ケース体とが当接的関係になって前記パ
    ッド体の過剰な変位が抑制されるように前記パッド体と
    前記ケース体とを配置したことを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の電子ドラム装置。
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