JP2002169416A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002169416A
JP2002169416A JP2000369946A JP2000369946A JP2002169416A JP 2002169416 A JP2002169416 A JP 2002169416A JP 2000369946 A JP2000369946 A JP 2000369946A JP 2000369946 A JP2000369946 A JP 2000369946A JP 2002169416 A JP2002169416 A JP 2002169416A
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transfer
image forming
forming apparatus
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JP2000369946A
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English (en)
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Hiroyuki Sakakibara
啓之 榊原
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Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低温低湿環境下での厚紙定着不良の発生を防止
することを最優先させて定着制御を設計しているため、
高温高湿下での普通紙または薄紙においていわゆる尾引
き現象が悪化するという問題があった。 【解決手段】通紙中に転写前ガイドに流れる電流を検知
する検知回路、あるいは転写部材に流れる電流を検知す
る検知回路を設け、検知電流値が予め定めたしきい値を
越えた場合、定着装置の加熱温度を下げるか、プロセス
スピードを下げるように構成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性フィルムの
一面側に発熱体を、他面側に記録材(被加熱材)として
の紙を密着させ、前記耐熱性フィルムを介して発熱体の
熱エネルギーを紙に付与するフィルム加熱方式の加熱装
置を定着装置として適用する画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置は、電子写真・静
電記録・磁気記録等の適宜の画像形成プロセス手段によ
り、加熱溶融性の樹脂等よりなるトナーを用いて、紙の
面に直接方式もしくは間接(転写)方式で形成した、目
的の画像情報に対応した未定着トナー像を、紙面に永久
固着画像として加熱定着処理する定着装置として加熱装
置が用いられている。また、この加熱装置は例えば、紙
を加熱して表面性(艶など)を改質する装置、仮定着処
理する装置等、広く紙を加熱処理する装置として使用で
きる。
【0003】従来、電子写真複写機、プリンタ、ファク
シミリ等の画像形成装置における加熱定着装置として用
いられている加熱装置には、熱ローラ方式が広く使われ
てきた。この熱ローラ方式は、内部にヒータを備えた金
属性のローラと、それに圧接する弾性を持つ加圧ローラ
を基本構成として、この一対のローラの圧接する定着ニ
ップ部に紙を通過させることにより、トナー像を加熱・
加圧して定着させるものである。
【0004】しかし、このような熱ローラ方式では、ロ
ーラの熱容量が大きいため、ローラ表面を所望の定着温
度まで上げるのには非常に多くの時間を要していた。こ
のため、画像出力動作を速やかに実行するためには、機
械を使用していないときにもローラ表面をある程度の温
度に温調していなければならないという問題があった。
【0005】そこで、この問題を解決するために本出願
人の先の提案に係る例えば特開昭63−313182号
公報に開示の方式による装置等がある。この方式を用い
た装置は、通常、薄肉の耐熱性フィルムと、このフィル
ムの一面側に固定支持して配置されたヒータと、他面側
にヒータに対向して配置され、ヒータに対してフイルム
を介して画像定着すべき紙を密着させる加圧部材とから
なっている。
【0006】ヒータの温度制御は温度検知素子の検知温
度が一定となるように発熱体への通電を制御しており、
定着制御は低温低湿環境下での厚紙放置紙をも充分に加
熱定着できるよう制御している。つまり、低温低湿環境
下での厚紙放置紙を十分に定着し、かつ高温オフセット
を出さないよう温調温度は適宜切り替えられる。
【0007】画像の定着動作は、フィルムを挟んでヒー
タと加圧部材との圧接で形成される定着ニップ部に、記
録材を通過させることにより、記録材の画像担持体面を
ヒータでフィルムを介して加熱して、未定着トナー像に
熱エネルギーを付与し、トナーを軟化・溶融させること
で行なわれる。
【0008】このようなフィルム加熱方式の定着装置に
は、低熱容量のヒータを用いることができるため、従来
の熱ローラ方式に比べ、ウエイトタイムの短縮化(クイ
ックスタート)が可能となる。また、クイックスタート
ができることにより、非プリント動作時の予熱が必要な
くなり、総合的な意味での省電力化もはかることができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上記
したフイルム加熱方式の定着装置を用いた場合、以下に
述べるような欠点がある。前記したように定着制御は定
着不良と高温オフセットを出さないように、加圧ローラ
が温度上昇するにつれ制御温度は適宜下げていた。しか
し、環境や紙種を検知するセンサーや構成を具備してい
ない画像形成装置では、低温低湿環境下での厚紙定着不
良の発生を防止することを最優先させて定着制御を設計
しているため、高温高湿下での普通紙または薄紙におい
ていわゆる尾引き現象が悪化するという問題があった。
【0010】この尾引き現象は、高温高湿下で吸湿した
紙が定着ニップ部において過度に加熱され、その際発生
した蒸気によって紙上の未定着トナーが紙下流方向に飛
散ることによって発生する。
【0011】本発明は上記のような課題を解消するため
になされたもので、装置本体の構成を大きく変更するこ
となく、低温低湿環境での定着不良と高温高湿環境での
尾引きの現象のない良好な画像を得る画像形成装置を提
供するを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有
することを特徴とする画像形成装置である。
【0013】(1)電子写真感光体に当接又は対向した
転写部材と、前記電子写真感光体と前記転写部材とで形
成した転写部近傍に配設された転写ガイドと、前記転写
部材に転写バイアスを印加して電子写真感光体上のトナ
ー像を前記記録材上に転写するバイアス印加手段と、前
記転写ガイドに流れる電流を検知する検知回路と、前記
記録材上に転写した前記トナー像を該記録材上に加熱定
着する定着装置とを有する画像形成装置において、前記
検知回路の検知電流値によって前記定着装置の加熱温度
を変更することを特徴とする画像形成装置。
【0014】(2)前記検知回路の検知電流値が予め定
めたしきい値を超えた場合、前記定着装置の加熱温度を
下げることを特徴とする(1)記載の画像形成装置。
【0015】(3)前記しきい値は前記転写バイアス値
によって決定されることを特徴とする(2)記載の画像
形成装置。
【0016】(4)電子写真感光体に当接又は対向した
転写部材と、前記電子写真感光体と前記転写部材とで形
成した転写部近傍に配設された転写ガイドと、前記転写
部材にバイアスを印加して電子写真感光体上のトナー像
を前記記録材上に転写するバイアス印加手段と、前記転
写ガイドに流れる電流を検知する検知回路と、前記記録
材上に転写した前記トナー像を該記録材上に加熱定着す
る定着装置とを有する画像形成装置において、前記検知
回路の検知電流値によってプロセススピードを変更する
ことを特徴とする画像形成装置。
【0017】(5)前記プロセススビードの変更はトナ
ー転写終了後から次の画像形成までの間に行うことを特
徴とする(4)記載の画像形成装置。
【0018】(6)前記検知回路の検知電流値が予め定
めたしきい値を超えた場合、プロセススピードを下げる
ことを特徴とする(4)または(5)記載の画像形成装
置。
【0019】(7)前記しきい値は前記転写バイアス値
によって決定されることを特徴とする(4)から(6)
のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
【0020】(8)前記転写ガイド部材は導電性部材で
あることを特徴とする(1)から(7)のうちのいずれ
か1項記載の画像形成装置。
【0021】(9)前記転写ガイドは接地されているこ
とを特徴とする(1)から(8)のうちのいずれか1項
記載の画像形成装置。
【0022】(10)電子写真感光体に当接又は対向し
た転写部材と、前記転写部材に転写バイアスを印加して
前記電子写真感光体上のトナー像を記録材上に転写する
バイアス印加手段と、前記転写部材に流れる電流を検知
する検知回路と、前記記録材上に転写した前記トナー像
を該記録材上に加熱定着する定着装置とを有する画像形
成装置において、前記検知回路の検知電流値によって前
記定着装置の加熱温度を変更することを特徴とする画像
形成装置。
【0023】(11)前記検知回路の検知電流値が予め
定めたしきい値を超えた場合、加熱温度を下げることを
特徴とする(10)記載の画像形成装置。
【0024】(12)前記しきい値は前記転写バイアス
値によって決定されることを特徴とする(11)記載の
画像形成装置。
【0025】(13)電子写真感光体に当接又は対向し
た転写部材と、前記転写部材に転写バイアスを印加して
前記電子写真感光体上のトナー像を記録材上に転写する
バイアス印加手段と、前記転写部材に流れる電流を検知
する検知回路と、前記記録材上に転写した前記トナー像
を該記録材上に加熱定着する定着装置とを有する画像形
成装置において、前記検知回路の検知電流値によって定
着装置のプロセススピードを変更することを特徴とする
画像形成装置。
【0026】(14)前記プロセススピードの変更はト
ナー転写終了後から次の画像形成までの間に行うことを
特徴とする(13)記載の画像形成装置。
【0027】(15)前記検知回路の検知電流値がしき
い値を超えた場合、加熱温度を下げることを特徴とする
(13)または(14)記載の画像形成装置。
【0028】(16)前記しきい値は転写バイアス出力
値によって決定されることを特徴とする(13)から
(15)のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
添付図面について説明する。
【0030】(実施例1)本実施例では転写ローラ〜紙
〜転写前ガイド〜アースという経路で流れる転写電流
量、いわゆる漏れ電流量を検知する検知回路を有し、そ
の検知電流値がしきい値を超えた場合には定着温度を下
げる制御シーケンスを持つことを特徴とする。
【0031】具体的には上記しきい値を、転写バイアス
が1KV未満の時は4μA,1KV以上2KV未満の時
は3μA,2KV以上の時は2,5μAに設定し、それ
以上の転写前ガイド漏れ電流を検知した場合には、定着
温度を通常制御値から15℃下げる制御とする。
【0032】以下、実施例1を添付図面に基づいて説明
する。図1は本実施例の画像形成装置(600dpi/
毎分8枚機/プロセススピード46mm/sec)の断
面図である。図1において、潜像担持体としての感光ド
ラム1は、矢印A方向に回転し、この回転時、帯電処理
するための帯電装置2によって周面が一様に帯電された
後、その帯電面に露光手段であるレーザー光3により画
像書き込みが行われて静電潜像が形成される。この静電
潜像を感光ドラム1に対して近接配置され、プロセスカ
ートリッジとして、画像形成装置に対し着脱可能である
現像装置4に付随している現像スリーブ5によってトナ
ー6で現像し、トナー像として可視化する。可視化され
た感光ドラム1上のトナー像は、EPDMに導電性粒子
を分散させて発泡させた転写ローラ7によって紙8に転
写され、トナー像を転写された紙8は定着装置9により
定着処理された後、装置外に排紙されプリント動作が終
了する。転写されずに感光ドラム1上に残存した転写残
トナーは、クリーニングブレード10によりかきとられ
廃トナー容器11に収納され、クリーニングされた感光
ドラム1は上述作用を繰り返し画像形成を行う。
【0033】本実施例にかかる装置の転写部を図2に基
づいて更に説明する。不図示の給紙ローラにより紙8は
搬送ローラ12及び搬送コロ13の圧接部へと搬送され
る。次に紙8は前記搬送ローラ12によって転写ローラ
ニップ部へ挟持搬送されるが、転写ローラニップ部の適
切位置に適切角度で突入するよう、SUS材で形成され
た転写前ガイド14により転写ニップ部へと導かれる。
【0034】通常転写ローラ7〜紙8〜感光ドラム1〜
アースという経路で流れていた転写電流が、紙8の抵抗
が低い場合には転写ローラ7〜紙8〜転写前ガイド14
〜アースという経路で漏れることは既に知られている。
【0035】そこで、本実施例においては転写ローラ7
から紙8、転写前ガイド14を介してアースヘと流れる
転写漏れ電流を、電流検知回路としてのCPU15でモ
ニタしている。転写バイアスの制御は(特願昭1−85
189号等)にて提案されたATVC制御方式(Act
ive Transfer Vo1tage Cont
orol)を用いており、前記制御について以下に述べ
る。
【0036】ATVC制御とはプリント信号が入力され
てから紙8が転写ローラニップ部に到達するまでの、い
わゆる前回転時において定電流制御を行ない、その際の
出力電圧値Voをホールドして、感光ドラム1から紙8
へのトナー転写時は、出力電圧値Voを基に決定した値
で定電圧制御を行なう制御方式である。
【0037】本実施例では定電流制御値を2μAとし、
その時の印加電圧値をVo、転写時の印加電圧値をVt
とした時、Vt=1.0+1.0Vo(KV)なる制御
式にて転写出力を制御する。
【0038】図3は本実施例の定着装置9を示す構成図
であり、薄肉の耐熱性フィルム93と、このフィルムの
一面側に固定支持して配置されたヒータ92と、他面側
にヒータ92に対向して配置され、ヒータ92に対して
フィルム93を介して画像定着すべき紙8を密着させる
加圧部材94とからなっている。91はヒータ92を断
熱支持するとともに、フィルム93をガイドするヒータ
支持体で、良熱伝導性基板92aと、通電により発熱す
る抵抗層92bより成る。加圧部材94は加圧ローラで
あり、これはフィルム93の駆動ローラも兼ねている。
【0039】また、ヒータ92の発熱する抵抗層92b
と良熱伝導性基板92aの一部は、不図示の付勢手段に
より、ヒータ支持体91の両端部からフィルム93を介
して加圧ローラ94に圧接されている。ヒータ92の温
度制御は温度検知素子95の検知信号をマイクロコンピ
ュータ等の温度制御手段96に入力する。この温度制御
手段96は入力信号に基づいて通電制御手段97を制御
し、温度検知素子95の検知信号が一定のなるようにす
る。
【0040】また、不図示の温度ヒューズを発熱体92
bに対向させて基板92の背面に当接させ、温度制御手
段96等の故障等による発熱体92bの異常発熱の際
に、発熱体92bへの通電を遮断する安全装置としてい
る。定着温調制御は枚数制御(連続プリントのみ、間欠
プリントモードは省略)を採用し、以下の様に制御す
る。
【0041】 第1温調温度 165℃ 1枚目〜5枚目 (プリント枚数5枚) 第2温調温度 160℃ 6枚目〜20枚目 (プリント枚数15枚) 第3温調温度 155℃ 21枚目〜40枚目(プリント枚数20枚) 第4温調温度 150℃ 41枚目〜 定着装置の温度検知素子95による検知温度が50℃未
満の時は、前記制御に従い第1温調から第4温調まで適
宜切替えられるが、温度検知素子95の検知温度が50
℃以上の場合には第2温調、または第3温調からプリン
トを開始する。本例では以下のように制御する。
【0042】 検知温度 定着温調制御 50℃未満 第1温調(165℃)から開始 50℃以上70℃未満 第2温調(160℃)から開始 70℃以上 第3温調(155℃)から開始 なお、第2温調または第3温調からプリントが開始され
た場合においても、それぞれの温調温度によるプリント
枚数は上記した通りとし、その後適宜温調温度を切替え
ていく。
【0043】本実施例は図2に示すように、漏れ電流量
を検知する電流検知回路としてのCPU15を有し、そ
の検知電流値が予め定めたしきい値を超えた場合には、
このCPU15から温度制御手段96に制御信号を送
り、定着温度を下げるという構成に至ったのは(1)漏
れ電流量(2)定着性(3)尾引きに関する検討結果に
よるものであり、以下にその説明を行う。検討は本実施
例と同じ画像形成装置(600dpi/毎分8枚機/プ
ロセススピード46mm/sec)を使用した。
【0044】(1)漏れ電流 高温高湿環境下での吸湿紙では抵抗値が下がるため、通
常転写ローラ7〜紙8〜感光ドラム1〜アースという経
路で流れていた転写電流が、転写ローラ7〜紙8〜転写
前ガイド14〜アースという経路で漏れることは既に述
べた。
【0045】そこで、高温高湿環境(32℃/80%…
以下H/Hと称す)と低温低湿環境(15℃/lO%…
以下L/Lと称す)において普通紙(Xerox #4
024)、厚紙(Prover Bond 90g紙)
の2種類の紙を用い、転写出力電圧値Vtを変化させて
(実際には抵抗値の異なる転写ローラ7を用いて)転写
漏れ電流量Irを測定した。
【0046】測定は転写ローラニップ部に紙が進入して
から行い、1秒間(移動距離46mm)モニタした時の
平均値を算出する。L/L環境下においては転写出力電
圧、紙種に関わらず、ほぼ転写前ガイド側に電流は流れ
ない。しかし、H/H環境下においては図4に示す通
り、最低でも2.5μAの電流が転写前ガイド側に漏れ
電流として流れ、転写出力値が低い(この時、転写ロー
ラ7の抵抗は低めとなる)程、漏れ電流量は多かった。
紙種による差がわずかであったのは、H/H環境下の吸
湿紙では、表面に吸着した水分子を伝播して電荷が流れ
るため、紙8の抵抗にほとんど差が無くなるためと考え
られる。この結果より、転写前ガイド漏れ電流量が2.
5μA以上の時にはH/H環境下にて放置された紙と検
知することが可能となる。
【0047】(2)定着性 従来の制御では、L/L環境下での厚紙定着不良の発生
を防止することを最優先させて定着制御を設計している
ため、H/H環境下の吸湿した紙でプリントすると、定
着ニップ部において過度に加熱され、その際発生した蒸
気によって紙上の未定着トナーが紙8の上下流方向に飛
散ることによって尾引き現象が発生していた。H/H環
境を検知出来れば、定着に必要な温調温度を下げること
が可能となるため、ハーフトーン画像のこすり試験によ
って最低定着温調温度を求めた。
【0048】検討は、まず、H/H環境下で放置された
厚紙(Prover Bond 90g紙)を用い、定
着装置が朝一状態から4dot6spaceのハーフト
ーン画像を印字する。印字面に定着性試験用紙(小津産
業 シルボンC)を介して200g(接触面積20mm
×20mm)の荷重を加え、任意のスピードによって印
字面を5往復させ、トナーのはがれ具合を目視評価し
た。検討は温調温度を5℃ずつ変化させ評価しており、
以下に結果を示す。
【0049】 定着温調温度 定着性 165℃(Ref) ○ 160℃ ○ 155℃ ○ 150℃ ○ 145℃ △ 140℃ × 上記結果より、従来の温調温度より15℃温調温度を下
げても充分な定着性を得られることが確認された。
【0050】(3)尾引き 前述した通り尾引き現象は、定着ニップ部において過度
に加熱され、その際発生した蒸気によって紙上の未定着
トナーが、紙下流方向に飛散ることによって発生してい
た。故に温調温度と尾引き現象の発生レベルの検討を行
ったところ、以下に示すような結果となった。なお検討
は、普通紙(Xerox#4024)を用い4dot3
0spaceの横線パターンをプリントし目視による評
価にて判断した。
【0051】 温調制御 尾引き現象 Ref ×× 5℃ down × 10℃ down △ 15℃ down 20℃ down 本検討により尾引き現象は、Refの温調制御より15
℃以上温調温度を下げることにより改善されることが確
認された。
【0052】以上3つの検討より、H/H環境下での放
置紙を検知し定着性を損なわず尾引き現象を改善するた
めに、漏れ電流量を検知する検知回路としてのCPU1
5を有し、その検知電流値の予め定めたしきい値が以下
に示す値以上の場合には定着温度を15℃下げる制御シ
ーケンスを持つという本構成に至ったものである。
【0053】 転写バイアス(KV) 転写漏れ電流しきい値 0≦Vt<1 4μA 1≦Vt< 3μA 2≦Vt 2.5μA 本実施例の効果を確認すべく、抵抗の異なる転写ローラ
7を用い、H/H環境下において薄紙、普通紙を用い4
dot30spaceの横線パターンにて連続100枚
の画像評価を行ったところ尾引きの発生はなかった。こ
の時、定着温調温度は15℃下げた温調制御モードに移
行し、正常な動作が行われていることを確認した。同様
にH/H環境下において、厚紙を用いたハーフトーン画
像のこすり試験を行ったところ、定着温調温度は15℃
下げた温調制御モードに移行していたが、十分な定着性
が確保されていることが確認できた。
【0054】なお、転写部から定着部までの距離は20
0mmであり、H/H環境下での紙を検知してから温調
温度変更を行うには十分な時間が確保出来る。上記した
ように本実施例の構成にすることにより、H/H環境下
で薄紙または普通紙で発生する尾引き現象を防止し良好
な画像を得ることが出来た。
【0055】(実施例2)以下に実施例2を添付図面に
基づいて説明する。本実施例では転写ローラ7〜紙8〜
転写前ガイド14〜アースという経路で流れる転写電流
量、いわゆる漏れ電流量を検知する電流検知回路として
のCPU15を有し、その検知した漏れ電流値が予め定
めたしきい値を超えた場合にはプロセススピードを下げ
る制御シーケンスを持つことを特徴とする。
【0056】具体的には、連続プリント時に転写漏れ電
流値を2.5μA以上検知した場合、次の画像形成時の
プロセススピードを46mm/sec(毎分8枚)から
34.5mm/sec(毎分6枚)に変更する。
【0057】本実施例の構成に至ったのは以下の検討に
よるものである。H/H環境下で放置された吸湿紙を加
熱された定着装置に通紙すると、定着ニップの上下流に
水蒸気が急激に排出されることは以前より知られてい
る。またH/H環境下にて吸湿している紙を、L/L環
境下に設置し加熱された定着装置に通紙すると、排出さ
れた水蒸気は外気に冷やされることにより白くなり目視
確認できる。
【0058】そこで、プロセススピードを変化させて排
出された水蒸気量を目視評価した。評価用紙はH/H環
境下にて普通紙(Xerox#4024)を24時間放
置し充分に吸湿させる。定着装置は単体で駆動及び温調
動作可能、且っプロセススピード可変であるものを使用
し、低温低湿環境(7.5℃/10%)で朝一状態か
ら、165℃温調(実施例1の第1温調温度と同じ)を
開始し、前記したH/H環境下にて放置された紙を10
sec後(実施例1の画像形成装置の給紙動作から定着
ニップ部に紙が搬送されるまでの時間)に定着装置に通
紙する。以下に検討結果を示す。
【0059】 プロセススピード(枚/分) 水蒸気量 10 多い 9 多い 8 多い 7 多い 6 少ない 5 少ない 4 少ない 上記検討結果より、吸湿紙が定着装置により加熱され、
定着ニップ部より排出される水蒸気量は、プロセススピ
ードのみを低速にすることにより減少することが確認さ
れ、本実施例の構成に至った。本実施例の効果を確認す
べく、実施例1と同様の画像評価を行ったところ尾引き
現象の発生はなく、良好な画像が得られた。また、実施
例1との組合せによって更に良好な画像が得られる。
【0060】(実施例3)以下に実施例3を添付図面に
基づいて説明する。本実施例では転写電流量を検知する
検知回路を有し、その転写電流値がしきい値を超えた場
合には定着温度を下げる制御シーケンスを持つことを特
徴とする。
【0061】具体的には転写電流値が3.5μA以上の
場合には、定着温度を通常制御値から15℃下げる制御
とする。図5に示すように、本実施例では転写高圧出力
回路17と転写ローラ7間に転写電流検知回路としての
CPU16を設け、実施例1の転写漏れ電流検知回路と
してのCPU15を具備していない以外は実施例1と同
様の構成とする。本実施例の制御シーケンスに至ったの
は本実施例構成の画像形成装置を用いた以下の検討によ
るものである。
【0062】実施例1で記した通り、転写出力制御はプ
リント信号が入力されてから紙8が転写ニップ部に到達
するまでの、いわゆる前回転時において定電流制御を行
ない、この時の出力電圧値Voをホールドして、感光ド
ラム1から紙8へのトナー転写時は、出力電圧値Voを
基に決定した値で定電圧制御を行なっている。従って転
写ローラ7が同一の場合、転写出力電圧値は紙8の抵抗
によらず一定であるが、転写電流値は紙8の抵抗によっ
て変化する。前記転写電流量を環境、紙種及び転写出力
値(転写ローラ抵抗値)を変化させ測定した。
【0063】図6に示す通り転写電流量には環境差が見
られ、H/H環境下での吸湿紙は転写電流量が3.5μ
A以上流れる。従って、本実施例の構成を用い転写電流
量を測定することによって、H/H環境下での吸湿紙を
検知することが可能となり本実施例の構成に至る。本実
施例の効果を確認すべく、実施例1と同様の画像評価を
行ったところ尾引き現象の発生はなく、良好な画像が得
られた。
【0064】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、この発明
によれば、通紙中に転写前ガイドに流れる電流を検知
し、あるいは転写部材に流れる電流を検知し、検知電流
値が予め定めたしきい値を越えた場合、定着装置の加熱
温度を下げるか、プロセススピードを下げるように構成
したので、装置本体構成を大きく変更することなく、吸
湿紙が定着装置に加熱された際の排出水蒸気量を低減す
ることができ、低温低湿環境での定着不良と高温高湿環
境での尾引きの現象の無い良好な画像を得ることのでき
る画像形成層値を提供することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1、2による画像形成装置
を示す概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置における転写部の詳細図で
ある。
【図3】図1の画像形成装置における定着装置の概要図
である。
【図4】実施の形態1における転写出力電圧値の対する
転写漏れ電流量の特性図である。
【図5】本発明の実施の形態3による画像形成装置にお
ける転写部の詳細図である。
【図6】実施の形態3における転写出力電圧値の対する
転写漏れ電流量の特性図である。
【符号の説明】
1は感光ドラム 2は帯電装置 3は露光手段 4は現像装置 5は現像スリーブ 6はトナー 7は転写ローラ 8は紙(記録材) 9は定着装置 10はクリーニングブレード 11は廃トナー容器 12は搬送ローラ 13は搬送コロ 14は転写前ガイド 15は転写前ガイド漏れ電流検知回路 16は転写電流検知回路 17は転写高圧出力回路 91はヒータ支持体 92はヒータ 92は良熱伝導性基板 92bは抵抗層 93はフィルム 94は加圧ローラ 95は温度検知素子 96は通電制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 3/00 335 H05B 3/00 335 Fターム(参考) 2H027 DA01 DA12 DC02 EA12 EC20 ED16 ED24 ED25 ED30 EE03 EE04 EE07 EF09 2H032 AA05 BA12 BA19 BA21 2H033 AA02 AA47 BA07 BA30 BB37 CA01 CA04 CA07 CA26 CA30 CA36 CA40 CA48 3K058 AA55 AA86 BA18 CA12 CA23 CE19

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子写真感光体に当接又は対向した転写部
    材と、前記電子写真感光体と前記転写部材とで形成した
    転写部近傍に配設された転写ガイドと、前記転写部材に
    転写バイアスを印加して電子写真感光体上のトナー像を
    前記記録材上に転写するバイアス印加手段と、前記転写
    ガイドに流れる電流を検知する検知回路と、前記記録材
    上に転写した前記トナー像を該記録材上に加熱定着する
    定着装置とを有する画像形成装置において、前記検知回
    路の検知電流値によって前記定着装置の加熱温度を変更
    することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記検知回路の検知電流値が予め定めたし
    きい値を超えた場合、前記定着装置の加熱温度を下げる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】前記しきい値は前記転写バイアス値によっ
    て決定されることを特徴とする請求項2記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】電子写真感光体に当接又は対向した転写部
    材と、前記電子写真感光体と前記転写部材とで形成した
    転写部近傍に配設された転写ガイドと、前記転写部材に
    バイアスを印加して電子写真感光体上のトナー像を前記
    記録材上に転写するバイアス印加手段と、前記転写ガイ
    ドに流れる電流を検知する検知回路と、前記記録材上に
    転写した前記トナー像を該記録材上に加熱定着する定着
    装置とを有する画像形成装置において、前記検知回路の
    検知電流値によってプロセススピードを変更することを
    特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記プロセススビードの変更はトナー転写
    終了後から次の画像形成までの間に行うことを特徴とす
    る請求項4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】前記検知回路の検知電流値が予め定めたし
    きい値を超えた場合、プロセススピードを下げることを
    特徴とする請求項4または請求項5記載の画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】前記しきい値は前記転写バイアス値によっ
    て決定されることを特徴とする請求項4から請求項6の
    うちのいずれか1項記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】前記転写ガイド部材は導電性部材であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】前記転写ガイドは接地されていることを特
    徴とする請求項1乃至8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】電子写真感光体に当接又は対向した転写
    部材と、前記転写部材に転写バイアスを印加して前記電
    子写真感光体上のトナー像を記録材上に転写するバイア
    ス印加手段と、前記転写部材に流れる電流を検知する検
    知回路と、前記記録材上に転写した前記トナー像を該記
    録材上に加熱定着する定着装置とを有する画像形成装置
    において、前記検知回路の検知電流値によって前記定着
    装置の加熱温度を変更することを特徴とする画像形成装
    置。
  11. 【請求項11】前記検知回路の検知電流値が予め定めた
    しきい値を超えた場合、加熱温度を下げることを特徴と
    する請求項10記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】前記しきい値は前記転写バイアス値によ
    って決定されることを特徴とする請求項11記載の画像
    形成装置。
  13. 【請求項13】電子写真感光体に当接又は対向した転写
    部材と、前記転写部材に転写バイアスを印加して前記電
    子写真感光体上のトナー像を記録材上に転写するバイア
    ス印加手段と、前記転写部材に流れる電流を検知する検
    知回路と、前記記録材上に転写した前記トナー像を該記
    録材上に加熱定着する定着装置とを有する画像形成装置
    において、前記検知回路の検知電流値によって定着装置
    のプロセススピードを変更することを特徴とする画像形
    成装置。
  14. 【請求項14】前記プロセススピードの変更はトナー転
    写終了後から次の画像形成までの間に行うことを特徴と
    する請求項13記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】前記検知回路の検知電流値がしきい値を
    超えた場合、加熱温度を下げることを特徴とする請求項
    13または請求項14記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】前記しきい値は転写バイアス出力値によ
    って決定されることを特徴とする請求項13から請求項
    15のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7254351B2 (en) * 2005-06-02 2007-08-07 Lexmark International, Inc. Method and apparatus for reducing sheet material curl induced in a fusing operation

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US7254351B2 (en) * 2005-06-02 2007-08-07 Lexmark International, Inc. Method and apparatus for reducing sheet material curl induced in a fusing operation

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